JP5955671B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばハイブリッド自動車等の車両に搭載される内燃機関を制御する内燃機関の制御装置の技術分野に関する。
ハイブリッド車両では、燃費向上のため内燃機関の排気を吸気側に還流させる排気還流(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置が用いられる場合がある。そして、EGR装置を備える内燃機関では、排気の還流量が変化すると、それに伴い内燃機関のトルクも変動することが知られている。これに関して、例えば特許文献1では、内燃機関のトルク変動が所定値以内となるように、還流量、点火時期及び空燃比をフィードバック制御するという技術が提案されている。また特許文献2では、内燃機関のトルク変動の度合いに基づいて、EGRバルブの固着を判定するという技術が提案されている。
なお、内燃機関のトルクは、内燃機関及び電動機における各種パラメータを利用して算出できるとされている。例えば特許文献3では、電動機の反力トルク及び角加速度、並びに内燃機関の角加速度から内燃機関のトルクを算出するという技術が提案されている。
特開平10−153146号公報 特開2007−077924号公報 国際公開2000/39444号
しかしながら、上述した特許文献3に記載された方法で内燃機関のトルクを算出しようとすると、内燃機関を制御するECU(Electronic Control Unit)と電動機を制御するECUとの間で情報を高い精度で同期することが求められる。このため、システムが複雑化し、コストが増大してしまうという技術的問題点が生ずる。
また、本願発明者の研究するところによれば、内燃機関のトルクは、内燃機関を回転上昇させるエネルギ及び内燃機関から出力軸を介して出力されるエネルギに分割でき、排気の還流に伴う振動の励起要因は、殆どが後者である内燃機関から出力されるエネルギに依存していることが判明している。このため、内燃機関のトルク全体(即ち、上述のように分割される前の値)を用いて各種制御を実行する特許文献1及び2の技術では、排気の還流に伴う振動の励起を効果的に低減できないおそれがあるという技術的問題点が生ずる。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、排気の還流に伴う内燃機関の出力トルク変動を効果的に低減可能な内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、上記課題を解決するために、内燃機関及び電動機を含む動力源と、前記内燃機関の排気を吸気側へ還流させる還流装置による還流量を制御する還流量制御弁と、前記内燃機関への吸入空気量を制御する空気量制御弁と、前記内燃機関への燃料噴射量を制御する噴射量制御手段と、前記内燃機関の点火を行う点火手段とを備える車両に搭載される内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の出力軸を介して出力される出力トルクを算出する出力トルク算出手段と、前記内燃機関に対する出力要求の変化率が所定の範囲内である場合に、前記還流制御弁の開度変化に伴う前記出力トルクの変動を算出するトルク変動算出手段と、前記還流量制御弁の開弁時期、前記空気量制御弁の開弁時期、前記噴射量制御手段による燃料噴射量、及び前記点火手段による点火時期のうち少なくとも1つを、前記トルク変動算出手段で算出された前記還流量制御弁の開度変化に伴う前記出力トルクの変動が小さくなるように変更する制御手段とを備える。
本発明の内燃機関の制御装置が搭載される車両は、内燃機関及び電動機を動力源として備えたハイブリッド車両である。内燃機関は、例えば複数の気筒を有するガソリンエンジンとして構成されるが、燃料種別、燃料の供給態様、燃料の燃焼態様、吸排気系の構成及び気筒配列等については特に限定されない。また、電動機は、例えばモータ・ジェネレータとして構成され、遊星歯車機構等の各種ギヤを介して内燃機関の出力軸に連結されている。
本発明に係る内燃機関の運転時には、空気量制御弁を介して吸入される空気及び燃料噴射手段から噴射される燃料が混合された混合気が燃焼室内で点火手段によって点火され、この爆発力に応じたピストンの往復運動が出力軸の回転運動として出力される。また本発明では特に、内燃機関の燃焼により発生した排気が、還流装置によって吸気側へと還流される。排気の還流量は還流制御弁により制御されており、還流量を適切な値に調整することで燃費向上が実現される。
しかしながら、還流装置による排気の還流は、内燃機関における意図しないトルクの低下を発生させる場合がある。このようなトルクの変動に対しては、例えば予め設定された値(例えば、マップとして与えられている値)に基づいて空気量制御弁の開弁時期を制御することで低減できる場合がある。ただし、システムの個体差によって排気量にずれが生じた場合や、還流量制御弁にデポジット等が堆積することで排気量が変化する場合等、不測の事態には対応することが困難である。本発明の内燃機関の制御装置によれば、このような不測の事態における内燃機関のトルク変動を小さくすることが可能である。
本発明の内燃機関の制御装置の動作時には、先ず内燃機関に対する出力要求の変化率が所定の範囲内であるか否かが判定される。なお、ここでの「所定の範囲内」とは、後述する出力トルクの算出を適切に(言い換えれば、許容できる精度で)行える程度に出力要求の変化率が小さいか否かを判定するための閾値であり、予め理論的、実験的或いは経験的に設定されている。
内燃機関に対する出力要求の変化率が所定の範囲内であると判定されると、トルク変動算出手段によって、還流制御弁の開度変化に伴う出力トルクの変動が算出される。なお、本発明に係る「出力トルク」とは、内燃機関の燃焼によって発生するトルクから、内燃機関の回転上昇に用いられるエネルギを差し引いたものであり、出力トルク算出手段によって、内燃機関の出力軸を介して出力されるトルク(言い換えれば、車両の駆動力として出力されるトルク)として算出される。トルク変動算出手段は、例えば還流制御弁の開度変化前の出力トルクと、開度変化後の出力トルクとを比較することで出力トルクの変動を算出する。
出力トルクの変動が算出されると、制御手段によって、還流量制御弁の開弁時期、空気量制御弁の開弁時期、噴射量制御手段による燃料噴射量、及び点火装置による点火時期のうち少なくとも1つが、出力トルクの変動を小さくするように変更される。
具体的には、還流量の変化により出力トルクが低下した場合には、還流量制御弁の開弁時期の遅角、空気量制御弁の開弁時期の進角、噴射量制御手段による燃料噴射量の増加、及び点火装置による点火時期の進角のうち少なくとも1つが実行される。これにより、出力トルクが上昇し、結果的に排気の還流に伴う出力トルクの変動が小さくなる。
一方で、還流量の変化により出力トルクが上昇した場合には、還流量制御弁の開弁時期の進角、空気量制御弁の開弁時期の遅角、噴射量制御手段による燃料噴射量の減少、及び点火装置による点火時期の遅角のうち少なくとも1つが実行される。これにより、出力トルクが低下し、結果的に排気の還流に伴う出力トルクの変動が小さくなる。
ここで特に、本願発明者の研究するところによれば、排気の還流に伴う振動の励起要因は、内燃機関の燃焼によって生ずるトルクのうち、内燃機関の出力軸を介して出力されるトルク(即ち、本発明に係る「出力トルク」)であり、残りの内燃機関の回転上昇に用いられるエネルギ分には殆ど寄与しないことが判明している。このため、内燃機関の燃焼トルク全体ではなく、出力軸から出力される出力トルクを小さくするように各種制御を行うことで、排気の還流に伴う振動の励起を効果的に低減することが可能である。
本発明の内燃機関の制御装置の一態様では、前記出力トルク算出手段は、前記内燃機関及び前記電動機間のギヤ比をρ、電動機の慣性モーメントをIg、電動機の角加速度をdwg、電動機から出力されるトルクをTgとした場合、前記出力トルクTを次式T=ρ×(Ig×dwg−Tg)により算出する。
この態様によれば、出力トルクを、内燃機関側のパラメータを用いずに電動機側のパラメータのみで算出することができる。このため、出力トルクを算出する際に、内燃機関側の制御装置と、電動機側の制御装置との同期制御を行わずに済む。よって、同期制御が必要とされる場合と比べて、システム構成を簡略化でき、製造コストも低減できる。
また、電動機側の回転数センサ(例えば、レゾルバ)は、その性質上、内燃機関側の回転数センサ(例えば、クランク角センサ)と比べて検出精度が高いものであることが多い。具体的には、電動機側の回転数センサは、例えば脱調等の不具合を防止するため比較的高精度なものであることが求められる。一方で、内燃機関側の回転数センサには電動機側ほど高い精度は求められないため、コスト等の観点からも比較的精度の低いものが選択される。
このため、検出精度の高い電動機側のパラメータのみを用いる本態様では、出力トルクを高い精度で算出することができる。従って、制御手段による各種制御の精度も高まり、結果として排気の還流による出力トルクの変動をより効果的に低減することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。 実施形態に係るエンジン周辺の詳細な構成を示す概略図である。 実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作を示すフローチャートである。 エンジントルク推定式の物理的意味を示す概念図である。 EGR量の変動によるエンジントルクの低下を示すチャート図である。 実施形態に係る補正後のエンジントルクを、補正を行わない比較例と共に示すチャート図である。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
<車両の構成>
先ず、本実施形態に係る制御装置100が搭載される車両1について、図1を参照して説明する。ここに、図1は、実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。尚、図1では、説明の便宜上、車両の詳細な構成部材については適宜省略し、直接関連のある構成部材のみを示している。
図1において、車両1は、エンジン10、第1モータ・ジェネレータ(MG1)11、第2モータ・ジェネレータ(MG2)12、遊星歯車機構を有する動力分配機構13及びトーショナルダンパ14を備えて構成されている。尚、エンジン10は、本発明に係る「内燃機関」の一例であり、第1モータ・ジェネレータ11は、本発明に係る「電動機」の一例である。
ちなみに、本実施形態に係るエンジン10は、図に示すように4つの気筒を有する4気筒エンジンであるが、該4気筒エンジンに限らず、例えば6気筒、8気筒、12気筒、16気筒等の各種エンジンであって構わない。
エンジン10のクランクシャフト101は、本発明の「出力軸」の一例であり、トーショナルダンパ14を介して、動力分配機構13の複数のピニオンギヤ133を自転可能且つ公転可能に支持するキャリア134の回転軸としてのインプットシャフト131に接続されている。エンジン10には、該エンジン10のクランク角を検出するクランク角センサ31と、該エンジン10のカム角を検出するカム角センサ32とが設けられている。
動力分配機構13のサンギヤ132の回転軸は、第1モータ・ジェネレータ11に接続されている。動力分配機構13のリングギヤ135の回転軸は、第2モータ・ジェネレータ12に接続されている。動力分配機構13の動力出力ギヤ136は、チェーンベルト137を介して、動力伝達ギヤ(図示せず)に動力を伝達する。動力伝達ギヤに伝達された動力は、駆動軸及びデファレンシャルギヤ(図示せず)を介して、車両1の駆動輪(図示せず)に伝達される。
第1モータ・ジェネレータ11には、該第1モータ・ジェネレータ11の回転数を検出するレゾルバ33が設けられている。第2モータ・ジェネレータ12には、該第2モータ・ジェネレータ12の回転数を検出するレゾルバ34が設けられている。
車両1は、更に、エンジン10を統括制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)22(以下、適宜“ENG−ECU”と称する)、第1及び第2モータ・ジェネレータに係る各種制御を行うモータ・ジェネレータECU(以下、適宜“MG−ECU”)23を備えて構成されている。
<エンジン周辺の構成>
次に、エンジン10のより具体的な構成について、図2を参照して説明する。ここに図2は、実施形態に係るエンジン周辺の詳細な構成を示す概略図である。
図2において、エンジン10におけるシリンダ201内の燃焼室には、吸気管111を介してスロットル弁114の開度に応じた量の空気が供給される。スロットル弁114は、電子制御式のバルブであり、ENG−ECU22からの指示に従って開閉動作が制御される。スロットル弁114は、本発明の「空気量制御手段」の一例である。
燃焼室に供給された空気は、インジェクタ210から噴射供給される燃料と混合されて混合気となり、点火装置205による点火動作によって点火せしめられ、シリンダ201内で爆発工程が行われる。なお、ここでのインジェクタ210は、本発明の「燃料噴射手段」の一例であり、点火装置205は、本発明の「点火手段」の一例である
燃焼室内での爆発工程が行われると、燃焼済みの混合気(一部未燃状態の混合気を含む)は、爆発工程に続く排気工程において、排気管116に導かれる。排気管116には、EGR管117及びEGR制御弁118からなるEGRシステムが設けられている。
EGR管117は、エンジン10から排出された排気管116における排気を、エンジン10の吸気側である吸気管111に還流可能に構成されている。EGR管117には、EGR制御弁118が設けられており、還流されるEGRガスの量が調節可能とされている。EGR制御弁118は、例えば全開及び全閉の二値的な開閉状態を採り得る電磁開閉弁であり、ENG−ECU22と電気的に接続されることによって、その開閉状態が制御される構成となっている。EGR制御弁118は、本発明の「還流制御弁」の一例である。
なお、本実施形態では、後に詳述するように、上述したスロットル弁114、インジェクタ210、点火装置205及びEGR制御弁の少なくとも1つの制御値が適宜変更されることで、EGRの導入に起因するエンジン10の出力トルクの変動が低減される。これら各部位の制御は、エンジン10に連結された第1モータ・ジェネレータ11のレゾルバ33で検出されたパラメータに基づいて実行されるため、レゾルバ33で検出されたパラメータは、MG−ECU23を介してENG−22に入力される構成となっている。
<制御装置の動作>
次に、本実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作及びその技術的効果について、図3を参照して説明する。ここに図3は、第1実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作を示すフローチャートである。
図3において、本実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作時には、EGR制御弁118の開閉動作が行われると(ステップS101:YES)、エンジン10に対する出力要求が所定範囲内であるか否かが判定される(ステップS102)。即ち、後述するエンジン出力トルクの算出を適切に行える程度に出力要求の変化率が小さいか否かが判定される。なお、EGR制御弁118の開閉動作が行われない場合(ステップS101:NO)、或いはエンジン出力要求が所定範囲内でない場合には(ステップS102:NO)、以降のステップは省略され一連の処理は終了する。
エンジン出力要求が所定範囲内である場合(ステップS102:YES)、エンジン10から出力されるトルクが推定される(ステップS103)。エンジン出力トルクは、第1モータ・ジェネレータ11における各種パラメータに基づいて推定される。以下では、ステップS103におけるエンジン出力トルクの推定方法について、図4を参照して詳細に説明する。ここに図4は、エンジントルク推定式の物理的意味を示す概念図である。
図4において、エンジン10の燃焼によって生じる燃焼トルクTeは、以下の数式(1)によって推定することができる。
Te=Ie×dwe+(1+ρ)/ρ(Ig×dwg−Tg) ・・・(1)
なお、各記号の意味は以下の通りである。
Ie:エンジン慣性モーメント
dwe:エンジン角加速度
ρ:プラネタリギヤ比
Ig:MG1慣性モーメント
dwg:MG1角加速度
Tg:MG1トルク反力
ここで特に、エンジン10の燃焼トルクは、図に示すように、エンジン10の回転上昇に用いられる回転上昇トルクTrと、クランクシャフト101を介して出力される出力トルクTpに分解できる。なお、本実施形態に係るエンジン出力トルクとは、ここでの出力トルクTpを指している。
回転上昇トルクTrは、燃焼トルクTeの推定式の1番目の項に対応しており、以下の数式(2)を用いて推定できる。
Tr=Ie×dwe ・・・(2)
また、出力トルクTpは、燃焼トルクTeの推定式の2番目の項に対応しており以下の数式(3)を用いて推定できる。
Tp=(1+ρ)/ρ(Ig×dwg−Tg) ・・・(3)
ここで本願発明者の研究するところによれば、EGRの導入に伴い振動の励起要因となるのは、燃焼トルクTeのうち出力トルクTpに相当する部分であることが判明している。このため、出力トルクTpを小さくできれば、振動の励起を低減することが可能である。
そして特に、数式(3)を見ても分かるように、出力トルクTpは、エンジン10側のパラメータを用いずとも、ギヤ比及び第1モータ・ジェネレータ11側のパラメータから推定できる。より具体的には、回転上昇トルクTrは、エンジン10側のパラメータであるエンジン慣性モーメントIe及びエンジン角加速度dweを用いて推定されるのに対し、出力トルクTpは、プラネタリギヤ比ρと、第1モータ・ジェネレータ11側のパラメータであるMG1慣性モーメントIg、MG1角加速度dwg、及びMG1トルク反力Tgとを用いて推定される。
このため、出力トルクTpを算出する際に、ENG−ECU22及びMG−ECU23の同期制御を行わずに済む。よって、同期制御が必要とされる場合と比べて、システム構成を簡略化でき、製造コストも低減できる。
また、第1モータ・ジェネレータ11の回転数を検出するレゾルバ33は、その性質上、エンジン10の回転数を検出するクランク角センサ31と比べて検出精度が高いものであることが多い。このため、検出精度の高い第1モータ・ジェネレータ11側のパラメータのみを用いる本実施形態では、出力トルクTpを高い精度で推定することができる。
図3に戻り、出力トルクTpが推定されると、EGRの導入に伴って、推定された出力トルクTpに変動があるか否かが判定される(ステップS104)。なお、出力トルクTpに変動があるか否かは、EGR導入の前後における出力トルクTpの変動幅が所定の閾値以上となっているか否かによって判定できる。
ここで、出力トルクTpに変動がないと判定された場合(ステップS104)、以降のステップは省略され一連の処理は終了する。一方、出力トルクTpに変動があると判定された場合は(ステップS104)、推定された出力トルクTpが低下したか否か(言い換えれば、出力トルクTpの変動は上昇か或いは低下か)が判定される(ステップS105)。
出力トルクTpが低下したと判定された場合(ステップS105:YES)、出力トルクTpの変動幅に応じてスロットル弁の開弁時期が進角される(ステップS106)。これにより、出力トルクTpは上昇する方向に補正され、結果として出力トルクTpの変動が小さくなる。
なお、スロットル弁の開弁時期の進角制御に加えて、或いは代えて、EGR制御弁118の開弁時期の遅角制御、インジェクタ210による燃料噴射量の増加制御、及び点火装置205による点火時期の進角制御を行ってもよい。このような制御が少なくとも1つ実行されれば、出力トルクTpを上昇させることができる。
他方、出力トルクTpが低下していない(即ち、上昇している)と判定された場合(ステップS105:NO)、出力トルクTpの変動幅に応じてスロットル弁の開弁時期が遅角される(ステップS107)。これにより、出力トルクTpは低下する方向に補正され、結果として出力トルクTpの変動が小さくなる。
なお、スロットル弁の開弁時期の遅角制御に加えて、或いは代えて、EGR制御弁118の開弁時期の進角制御、インジェクタ210による燃料噴射量の減少制御、及び点火装置205による点火時期の遅角制御を行ってもよい。このような制御が少なくとも1つ実行されれば、出力トルクTpを低下させることができる。
なお、上述した出力トルクTpの補正制御は、典型的には繰り返し実行される。これにより、一度の補正制御では十分に出力トルクTpの変動を小さくできなかった場合であっても、段階的に出力トルクTpの変動を小さくできる。よって、最終的には出力トルクTpの変動を確実に許容できる範囲まで小さくできる。
以下では、上述した補正制御による具体的なパラメータの変動について、図5及び図6を参照して説明する。ここに図5は、EGR量の変動によるエンジントルクの低下を示すチャート図である。また図6は、実施形態に係る補正後のエンジントルクを、補正を行わない比較例と共に示すチャート図である。
図5において、EGR制御弁118が開かれると、EGRの導入が開始されEGR率が徐々に上昇する。このようなEGRの導入は、燃費向上を実現できる一方で、出力トルクTpの低下を招くおそれがある。これに対して、通常は、マップ等で定められたタイミングでスロットル弁114を開くことで、出力トルクの変動が低減される。ただし、図中の破線で囲んだ領域に示されるように、例えば個体差やデポジットの堆積等に起因して、意図しないトルクの低下が発生する場合もある。
図6には、本実施形態に係る補正制御をN回繰り返して実行した後の各種パラメータと、補正制御を実行しない比較例の各種パラメータとが示されている。図を見ても分かるように、本実施形態に係る補正制御では、スロットル弁114の開弁時期が比較例と比べて進角されている。このため、出力トルクTpが上昇し、結果として意図しない出力トルクTpの変動が小さくされている。
一方、補正制御が行われなかった比較例では、スロットル弁114の開弁時期が変更されないため、EGRの導入に伴い出力Tpは大きく低下してしまう。よって、EGRの導入に伴い振動が励起されてしまう原因となる。
以上説明したように、本実施形態に係る内燃機関の制御装置によれば、EGRの導入に伴う出力トルクTpの変動を効果的に低減することができる。従って、出力トルクの変動に伴う振動の励起を効果的に防止することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…車両、10…エンジン、11…第1モータ・ジェネレータ、12…第2モータ・ジェネレータ、13…動力分配機構、14…トーショナルダンパ、22…ENG−ECU、23…MG−ECU、31…クランク角センサ、32…カム角センサ、33、34…レゾルバ、100…制御装置、101…クランクシャフト、111…吸気管、114…スロットル弁、116…排気管、117…EGR管、118…EGR制御弁、201…シリンダ、205…点火装置、210…インジェクタ。

Claims (2)

  1. 内燃機関及び電動機を含む動力源と、
    前記内燃機関の排気を吸気側へ還流させる還流装置による還流量を制御する還流量制御弁と、
    前記内燃機関への吸入空気量を制御する空気量制御弁と、
    前記内燃機関への燃料噴射量を制御する噴射量制御手段と、
    前記内燃機関の点火を行う点火手段と
    を備える車両に搭載される内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の出力軸を介して出力される出力トルクを算出する出力トルク算出手段と、
    前記内燃機関に対する出力要求の変化率が所定の範囲内である場合に、前記還流制御弁の開度変化に伴う前記出力トルクの変動を算出するトルク変動算出手段と、
    前記還流量制御弁の開弁時期、前記空気量制御弁の開弁時期、前記噴射量制御手段による燃料噴射量、及び前記点火手段による点火時期のうち少なくとも1つを、前記トルク変動算出手段で算出された前記還流量制御弁の開度変化に伴う前記出力トルクの変動が小さくなるように変更する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記出力トルク算出手段は、前記内燃機関及び前記電動機間のギヤ比をρ、電動機の慣性モーメントをIg、電動機の角加速度をdwg、電動機から出力されるトルクをTgとした場合、前記出力トルクTを次式
    T=ρ×(Ig×dwg−Tg)
    により算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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