JP5955353B2 - 体液収容器 - Google Patents

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Description

本発明は、体液を収容するための体液収容器に関する。
従来、人の健康状態を診断するための検査に用いる血液・尿等の体液を収容することができる体液収容器が知られている。体液は、体液採取器で採取された後に、体液収容器に収容される。
特許文献1には、体液収容器である管体に収容された血液を遠心分離させることで血液の組成成分である血球と血漿を分離した後に、血球部分や血漿部分を取り出す技術が開示されている。このように取り出された血球部分や血漿部分を検査・分析することで、人の健康状態を診断することが可能となる。
特開平9−141135号公報
ところで、体液の採取方法及び検査方法の改良が進み、検査に用いる体液の採取量が少量化する傾向にある。かかる場合に、検査精度の低下を防止するためには、採取された少量の体液から検査対象の所望の成分(例えば、血球等)を適切に取り出せる体液収容器の構成にする必要がある。所望の成分を取り出すためには、体液を収容した体液収容器を遠心分離機にセットし、成分ごとに遠心分離することが考えられる。しかしながら、従来の体液収容器を用いて遠心分離させる場合には、遠心分離後に複数の組成成分が積層された体液収容器に、マイクロピペットを挿入して所望の成分を取り出す必要がある。このようにすると、当該成分と他の組成成分が混合してしまうという問題があった。
なお、特許文献1に記載された管体の先端には、遠心分離後の血液の血球の一部を収容可能な細い突部が一体成形されている。このような成形は通常金型を用いて行われるが、金型による成形の上で細い突部の成形箇所に応力集中が発生しやすいため、突部を一体成形することが困難である。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、遠心分離された体液中の所望の成分を適切に取り出せる体液収容器を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、遠心分離される体液を収容可能な体液収容器であって、 前記体液を収容する第1空洞部を有する第1収容部と、前記第1収容部に分離可能に装着されており、前記第1空洞部と共に前記体液を収容する第2空洞部を有する第2収容部であって、前記第2空洞部の内径が前記第1空洞部の内径よりも小さい第2収容部と、前記第2収容部の、前記第1収容部への装着側とは反対側に位置する開口を、閉塞する蓋部と、を備える、体液収容器を提供する。
前記第2収容部は、前記第1収容部の前記第2収容部側に位置する開口部に圧入されて装着されてもよい。
前記第2収容部は、前記第1収容部よりも硬い材質で形成されてもよい。
前記第1収容部は、柔軟性を有する材質で形成されてもよい。
前記第2収容部は、円筒状に形成され、前記第2収容部として、それぞれ内径が異なる小径収容部及び大径収容部から選択された収容部が、前記第1収容部に装着されてもよい。
前記大径収容部の外径は、前記小径収容部の外径と同じ大きさであってもよい。
前記体液は、血漿及び血球を含む血液であり、前記体液が遠心分離されると、前記第1収容部は前記血漿を収容し、前記第2収容部は前記血球を収容してもよい。
前記第1収容部と前記第2収容部は、分離剤を収容可能であり、前記体液が遠心分離されると、前記分離剤は前記第1空洞部と前記第2空洞部の接続位置に位置してもよい。
本発明の第2の態様においては、遠心分離される体液を収容可能な内側収容器と、前記内側収容器を収容する外側収容器と、を具備する体液収容器であって、前記内側収容器は、前記体液を収容する第1空洞部を有する第1収容部と、前記第1収容部に分離可能に装着されており、前記第1収容部と共に前記体液を収容する第2空洞部を有する第2収容部であって、前記第2空洞部の内径が前記第1空洞部の内径よりも小さい第2収容部と、前記第2収容部の、前記第1収容部への装着側とは反対側に位置する開口を、閉塞する蓋部と、を備える、体液収容器を提供する。
本発明によれば、遠心分離された体液中の所望の成分を適切に取り出せるという効果を奏する。
本発明の一の実施形態に係る体液採取装置2000の構成を示す図である。 一の実施形態に係る体液収容器700の構成を示す図である。 一の実施形態に係る外側収容器701の側面図である。 一の実施形態に係る内側収容器702の側面図である。 外側蓋部712及び上部蓋部722を閉じた状態における外側蓋部712及び上部蓋部722付近の断面図である。 第2収容部730の第1収容部720への装着状態の一例を示す断面図である。 小径収容部と大径収容部の一例を説明するための図である。 遠心分離後の内側収容器702内の血液と分離剤の状態の一例を示す模式図である。 血液の採取から検査までの流れの一例を示すフローチャートである。
<体液採取装置の概要>
図1及び図2を参照しながら、本発明の一の実施形態に係る体液採取装置の概要について説明する。
図1は、一の実施形態に係る体液採取装置2000の構成を示す図である。図2は、一の実施形態に係る体液収容器700の構成を示す図である。体液採取装置2000は、体液採取器600及び体液収容器700を備える。体液収容器700は、円筒形状をしているが、図1においては、体液採取器600に体液収容器700が挿入されている内部状態を表している。
体液採取器600は、吸引部601と、本体部602と、阻止部603と、圧力発生部604とを備える。吸引部601、本体部602、阻止部603及び圧力発生部604は、例えば透明又は半透明の樹脂材により形成されている。
ユーザが、採取する対象の体液に吸引部601の先端を浸すと、毛細管現象により、吸引部601の内部に体液が吸引され、吸引部601の内部に蓄積される。吸引部601は、2つの空洞部を有し、いずれかを介して体液を吸収する。
本体部602は、吸引部601が吸引した体液を排出するための気体を通す通気路を有する。具体的には、通気路は、圧力発生部604により発生される、体液を排出するための気体を吸引部601の側に移動させる圧力により、吸引部601に向けて気体を流す。例えば、外部から取り込まれた空気が通気路621(通気路621a,621b)を流れることにより、吸引部601に蓄積された体液が排出される。
阻止部603は、本体部602と吸引部601との間に設けられている。阻止部603には、吸引部601側の内径よりも本体部602側の内径が小さいテーパー状の空洞部が形成されている。阻止部603は、吸引部601が吸引した体液が本体部602に流入することを阻止する。
なお、吸引部601と阻止部603は着脱可能に装着可能であってもよい。かかる場合には、採取する血液量に応じた大きさの吸引部及び阻止部を選択して装着することができる。
体液収容器700は、体液の破壊を防ぐために製造時に注入された薬液や、体液採取器600から排出された体液を収容する。具体的には、体液収容器700は、図2に示すように外側収容器701と内側収容器702とを備え、外側収容器701に収容された内側収容器702内に薬液及び体液を収容する。ユーザは、吸引部601に体液を蓄積した状態の体液採取器600を体液収容器700に挿入した状態で、圧力発生部604を押すことにより、吸引部601に蓄積された体液を内側収容器702に収容させることができる。
<体液収容器700の構成>
図3及び図4を参照しながら、体液収容器700の詳細構成について説明する。以下では、体液収容器700を構成する外側収容器701の構成について説明した後に、内側収容器702の構成について説明する。
(外側収容器701)
図3は、一の実施形態に係る外側収容器701の側面図である。外側収容器701は、内側収容器702を収容する。外側収容器701は、外側収容部710と、外側蓋部712と、外側結合部714とを有する。
外側収容部710は、内側収容器702を収容する外側空洞部711を有する。外側空洞部711は、外側収容部710の内部に形成され、内側収容器702よりも僅かに大きな空洞である。
また、外側収容部710は、内側収容器702に形成された後述の突出部723と接することで外側空洞部711に内側収容器702を固定する固定部713を有する。固定部713は、内側収容器702が挿入される方向に直交する水平方向に、外側収容部710の内壁に形成された円環状の領域である。
外側蓋部712は、後述する内側収容器702の上部蓋部722により第1空洞部721が塞がれた状態の内側収容器702が外側空洞部711に挿入された状態で、外側空洞部711を塞ぐ(図5参照)。すなわち、二重密閉構造となっている。外側蓋部712の内径は、外側空洞部711の開口側の端部における外側収容部710の外径よりも大きい。なお、図5は、外側蓋部712及び上部蓋部722を閉じた状態における外側蓋部712及び上部蓋部722付近の断面図である。
外側結合部714は、外側蓋部712と外側収容部710とを結合する、破断することなく折り曲げ可能な形状に加工された部材である。
(内側収容器702)
図4は、一の実施形態に係る内側収容器702の側面図である。内側収容器702は、遠心分離される体液を収容する。内側収容器702は、第1収容部720と、上部蓋部722と、内側結合部724と、第2収容部730と、下部蓋部740とを有する。なお、以下では、体液として、血球と血漿を含む血液を例に挙げて説明する。
第1収容部720は、血液を採取する体液採取器600を挿入可能な第1空洞部721を有し、血液の破壊を防ぐための薬液や体液採取器600により採取された血液を収容する。第1収容部720は、外側空洞部711に収容可能な形状をしており、第1収容部720が外側収容部710に挿入される方向に直交する水平方向において外側収容部710の側に突出する突出部723を有する。
上部蓋部722は、体液採取器600が挿入されていない状態で、第1収容部720の第1空洞部721を塞ぐ。上部蓋部722は、突出部723の幅に対応する厚みを有する第1上部蓋部722aと、第1上部蓋部722aよりも直径が小さい第2上部蓋部722bとを有する。
上部蓋部722が第1空洞部721を塞ぐ状態において、第1上部蓋部722aが突出部723に接するとともに、第2上部蓋部722bは、突出部723に対して第1空洞部721における血液が収容される側に位置する。第1上部蓋部722a及び第2上部蓋部722bがこのような形状をしていることにより、上部蓋部722が第1収容部720を塞いだ状態において、第1収容部720と上部蓋部722の外側の空間とを結ぶ経路が長くなるので、血液及び薬液の蒸発を防ぎやすくなる。また、第1空洞部721に血液を収容する前の状態においても、体液収容器に予め収容された薬液の減少を極力防ぐことができる。
内側結合部724は、上部蓋部722と第1収容部720とを結合する、破断することなく折り曲げ可能な形状に加工された部材である。内側結合部724は、少なくともいずれかの面に連続的に形成された凹凸が設けられている(図5参照)。
第1収容部720、上部蓋部722及び内側結合部724は、例えば、ABS樹脂又はポリカーボネート(PC)を形成部材として構成されている。液体を吸収しにくいABS樹脂又はポリカーボネート(PC)を用いることにより、第1収容部720に血液を収容した場合に、第1収容部720や上部蓋部722に血液が吸収されることを防止できる。なお、薬液を短期間(例えば、1ヶ月程度)だけ保存する場合のように、用途に応じて、第1収容部720、上部蓋部722及び内側結合部724の形成部材としてポリプロピレン(PP)等の他の材料を使用してもよい。
第2収容部730は、第1空洞部721と共に血液を収容する第2空洞部731を有する。第2収容部730は、円筒状に形成されており、第2空洞部731の内径は、第1空洞部721の内径よりも小さい。第2空洞部731は、遠心分離前には血球及び血漿を含む血液を収容するが、遠心分離後には血球と血漿のうちの血球のみを収容する機能を有する。遠心分離後に第2空洞部731が血球を収容するように、第2空洞部731の軸方向の長さが設定されている。なお、第2空洞部731は、上部側に血漿を僅かに収容してもよい。
図6は、第2収容部730の第1収容部720への装着状態の一例を示す断面図である。本実施形態において、第2収容部730は、第1収容部720に分離可能に装着されている。すなわち、第2収容部730は、第1収容部720とは別部材である。かかる場合には、第2収容部と第1収容部が一体成形された場合に比べて、第2収容部730の軸方向の長さを大きくすることができるので、血球の量が多くても確実に収容できる。射出成形等で第1収容部と第2収容部を一体成形の場合には、軸方向を長くした第2収容部を適切に形成するのが困難である。これは、一体成形は金型を用いて行われるが、金型による成形の上で内径が小さい第2収容部の成形箇所に応力集中が発生しやすいため、第2収容部が破損する恐れがあるからである。
第2収容部730は、第1収容部720の第2収容部730側に位置する開口部である被装着部726に圧入されて装着されている。これにより、装着後の第2収容部730と第1収容部720の接続部分が密着するため、別部材である第1収容部720及び第2収容部730の接続部分から血液が蒸発することを防止できる。
また、本実施形態において、第1収容部720には異なる種類の第2収容部730が装着可能な構成となっている。具体的には、第2収容部730として、図7に示すようにそれぞれ内径が異なる小径収容部及び大径収容部から選択された収容部が、第1収容部720に装着される。ここでは、2つの収容部を例に挙げて説明しているが、これに限定されず、例えば3つ以上の内径が異なる収容部の中から選択された一の収容部が、第1収容部720に装着されてもよい。
図7は、小径収容部と大径収容部の一例を説明するための図である。図7(a)に大径収容部730Aが示され、図7(b)に小径収容部730Bが示されている。大径収容部730A及び小径収容部730Bは、それぞれ血液を収容する大径空洞部731A、小径空洞部731Bを有する。
大径収容部730Aの内径D2は、小径収容部730Bの内径D3よりも大きい。一方で、大径収容部730A及び小径収容部730Bの軸方向の長さLは、同じ大きさである。これにより、大径収容部730A(大径空洞部731A)が収容できる血液の量は、小径収容部730B(小径空洞部731B)が収容できる血液の量よりも多い。換言すれば、遠心分離後に、大径収容部730Aが収容できる血球の量は、小径収容部730Bが収容できる血球の量よりも多い。従って、検査に必要な血球の量に応じて大径収容部730A又は小径収容部730Bを装着させることで、遠心分離後に血漿と血球を、それぞれ第1収容部と第2収容部に適切に収容させることが可能となる。
大径収容部730Aの外径D1は、小径収容部730Bの外径D1と同じ大きさであってもよい。具体的には、図7に示すように、大径収容部730Aの厚みt1を小径収容部730Bの厚みt2よりも小さくすることで、大径収容部730Aの外径と小径収容部730Bの外径を同じ大きさにできる。かかる場合には、第1収容部720の被装着部726(図6)の構造を変更しなくても、大径収容部730Aと小径収容部730Bを被装着部726に圧入して装着できる。
上記では、大径収容部730A及び小径収容部730Bの外径D1が同じ大きさであることとしたが、これに限定されない。例えば、大径収容部730Aの外径は、小径収容部730Bの外径よりも大きくてもよい。
また、上記では、大径収容部730A及び小径収容部730Bの軸方向の長さLが、同じ大きさであることとしたが、これに限定されない。例えば、大径収容部730Aの軸方向の長さが、小径収容部730Bの軸方向の長さよりも大きくてもよい。かかる場合には、装着される第2収容部に応じて、収容できる血球の量を変更できる。
また、上記では、第2収容部730を第1収容部720に圧入して装着させることとしたが、これに限定されない。例えば、第1収容部720を第2収容部730に圧入する構成であってもよい。また、第2収容部730を第1収容部720に固定させる部材を別途設けてもよい。すなわち、第1収容部720に対して第2収容部730を密着させる構造であれば、どのような構成であってもよい。
本実施形態においては、内側収容器702の血液が遠心分離されると、比重の大きい血球が下側の第2収容部730に収容され、比重の小さい血漿が上側の第1収容部720に収容される。このように、遠心分離後に血漿と血球が異なる収容部に収容された場合には、血漿と血球を個別に取り出しやすくなる。例えば、血球を収容した第2収容部730を内側収容器702から取り外すことで、マイクロピペットを用いなくても、遠心分離後に血漿よりも内側収容器702の底部側に位置する血球のみを簡易に取り出すことができる。また、第2収容部730が取り外されている場合には、被装着部726の開口から血漿を排出したり、マイクロピペットで血漿を取り出す際に、血漿が血球と混合することがないため、血漿を適切に取り出すことができる。
第2収容部730は、前述したようにABS樹脂等で形成された第1収容部720よりも硬い材質で形成されてもよい。例えば、第2収容部730は、ガラスや硬質ポリカーボネート等で形成されている。かかる場合には、第2収容部730の剛性が強いため、第2収容部730を第1収容部720に対して圧入する際に、第2収容部730が第1収容部720の被装着部726に挿入されやすくなるため、第2収容部730が被装着部726に装着されやすくなる。
第1収容部720は、柔軟性を有する材質で形成されてもよい。かかる場合には、第2収容部730を第1収容部720に対して圧入する際に、第1収容部720の被装着部726が第2収容部730に押圧されて拡がりやすくなるため、第2収容部730が被装着部726に装着されやすくなる。
下部蓋部740は、図6に示すように、第2収容部730の、第1収容部720への装着側とは反対側に位置する開口を、閉塞する。下部蓋部740は、第2収容部730に収容された血液(遠心分離後は、血球)の流出を防止する栓として機能する。下部蓋部740は、着脱可能に第2収容部730に装着されている。下部蓋部740は、第2収容部730に密着するように、例えば凸部741が圧入されて装着されている。
なお、下部蓋部740は、第2空洞部731側の表面に液溜りとなる凹部(不図示)が形成された蓋であっても良い。この液溜りには、内側収容器702内に薬剤(例えば洗い込み液)が収容される場合に、当該薬剤が溜まる。また、凹部に遠心分離後の血球も収容されることで、第2収容部730の収容量を多くできる。
第1収容部720と第2収容部730は、分離剤を収容してもよい。分離剤は、遠心分離前に血液と共に内側収容器702に収容されている。分離剤は、所謂チキソトロピー性を示す。チキソトロピーとは、ゲルのような塑性固体とゾルのような非ニュートン液体の中間的な物質が示す性質である。このような分離剤は、遠心分離の際にゲル状から液相へと変化して血球部分と血漿部分との間に移動し、遠心分離後に再びゲル状に復帰する。このため、分離剤は、第1収容部720に収容された血漿と第2収容部730に収容された血球との間を遮断状態に保つことができる。
図8は、遠心分離後の内側収容器702内の血液と分離剤の状態の一例を示す模式図である。血液が遠心分離されると、分離剤(図8に示す分離剤790)は、第1空洞部721と第2空洞部731の接続位置に位置する。かかる場合には、遠心分離後に、血漿は第1空洞部721のみに収容され、血球は第2空洞部731のみに収容されることになるので、その後に血漿と血球を個別に取り出しやすくなる。すなわち、第2収容部730を取り外すことで、血球のみを取り出すことができる。
また、分離剤は、上述したチキソトロピー性を有するので、遠心分離後に第2収容部730が取り外されても、被装着部726の開口から流れ出ない。また、分離剤が被装着部726の開口を埋めるため、第1収容部720に収容された血漿も、被装着部726の開口から流れ出ない。すなわち、分離剤が栓として機能することになる。
<血液の採取から検査までの流れの一例>
従来、遠心分離機による血液の遠心分離は、検査・分析を行う分析機関で行われていた。しかし、分析機関の遠心分離機は、装置自体が高価であり、またランニングコストも高いため、コスト削減が要請されている。
このような要請に対して、上述した構成の体液収容器700を用いれば、分析機関以外の施設(例えば、薬局等)において安価な遠心分離機で血液の遠心分離を行った後に、分析機関で検査・分析を行うサービスを行うことが可能である。これにより、分析機関における遠心分離機の使用を減らせるので、ランニングコストを低減できる。このようなサービスの流れの一例を、図9を参照しながら説明する。
図9は、血液の採取から検査までの流れの一例を示すフローチャートである。本サービスにおいて、血液検査を望むユーザは、薬局等において体液採取器600を受け取り、血液採取を行う(ステップS102)。すなわち、ユーザは、体液採取器600の吸引部601により、採取対象の血液を吸引する。
次に、ユーザ又は薬局の店員等は、体液採取器600の血液を体液収容器700へ排出する(ステップS104)。すなわち、店員等は、体液採取器600を体液収容器700(具体的には、内側収容器702)に挿入した状態で、体液採取器600の圧力発生部604を押すことで、吸引部601に蓄積された血液を体液収容器700へ排出させる。ここでは、体液収容器700への血液の排出前又は排出後に、分離剤も体液収容器700に収容させる。
次に、店員は、体液収容器700を薬局に設置された遠心分離機にセットして、体液収容器700に収容された血液の遠心分離を行う(ステップS106)。遠心分離を行う際の回転速度等の条件は、予め設定されているものとする。遠心分離を行うと、血液中の血球と血漿の比重差に起因して、例えば図8に示すように、血球が第2収容部730に収容され、血漿が第1収容部720にそれぞれ収容される。なお、遠心分離は、内側収容器702を収容した外側収容器701を遠心分離機にセットした状態で行ってもよいし、内側収容器702のみを遠心分離機にセットした状態で行ってもよい。
遠心分離後の体液収容器700は、血液の検査・分析を行う分析機関に搬送される(ステップS108)。そして、分析機関において、第1収容部720に装着された第2収容部730が、取り外される(ステップS110)。すなわち、圧入されていた第2収容部730が、装着方向とは逆方向に引っ張り出されることで、取り外される。
次に、第2収容部730からの血球の取り出しが、行われる(ステップS112)。具体的には、まず、下部開口を閉塞する下部蓋部740を第2収容部730から取り外す。そして、第2収容部730に収容された血球を、下部開口を介して排出させる。これにより、マイクロピペット等の器具を用いなくても、血球のみを個別に取り出すことができる。
次に、第1収容部720からの血漿の取り出しが、行われる(ステップS114)。具体的には、まず、上部開口を閉塞する上部蓋部722を開ける。そして、上部開口からマイクロピペット等の器具を挿入して、血漿を吸引して取り出す。なお、血漿は、第1収容部720の被装着部の開口から排出させてもよい。かかる場合には、マイクロピペットが不要となる。
次に、分析機関は、取り出された血漿及び血球について検査・分析を行う(ステップS116)。これにより、血液が採取されたユーザの健康状態を判定できる。
上述したサービスにおいては、血液の遠心分離等に熟練していない薬局の店員等であっても、体液収容器700を遠心分離機に簡易にセットでき、かつ遠心分離が適切に行われたかを容易に把握できる。このため、これまで分析機関で行われていた血液の遠心分離を薬局等で行うことが可能となる。
<まとめ>
上述したように、本実施形態に係る体液収容器700は、図6に示すように、第1空洞部721と共に体液(具体的には、血液)を収容する第2空洞部731を有する第2収容部730と、第2収容部730の第1収容部720への装着側とは反対側に位置する開口を閉塞する下部蓋部740とを備える。そして、第2収容部730は第1収容部720に分離可能に装着されており、第2空洞部731の内径は第1空洞部721の内径よりも小さい。
かかる場合には、第2収容部と第1収容部が一体成形された場合に比べて、第2収容部730の軸方向の長さを大きくすることができるので、血球の量が多くても第2収容部730に適切に収容できる。そして、第2収容部730を第1収容部720から取り外して、下部蓋部740を開けることで、容易に血液中の血球を取り出すことが可能となる。特に、従来行われていたマイクロピペット等で血球を吸引して取り出す場合に比べて、作業性が大幅に向上する。
上記では、体液収容器700が、血液を収容する内側収容器702と、内側収容器702を収容する外側収容器701とで構成されることとしたが、これに限定されない。例えば、体液収容器700は、内側収容器702のみで構成され、外側収容器を有しないこととしてもよい。
また、上記では、体液の一例として血液を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、体液は、尿であってもよい。かかる場合には、遠心分離後に尿中の血球等が第2収容部730に収容されるので、尿の血球を容易に取り出すことが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
700 体液収容器
701 外側収容器
702 内側収容器
720 第1収容部
721 第1空洞部
726 被装着部
730 第2収容部
730A 大径収容部
730B 小径収容部
731 第2空洞部
740 下部蓋部
2000 体液採取装置

Claims (6)

  1. 体液を収容し、遠心分離に供される体液収容器であって、
    前記体液を収容する第1空洞部を有する第1収容部と、
    前記第1収容部に分離可能に装着されており、前記第1空洞部と共に前記体液を収容する第2空洞部を有する第2収容部であって、前記第2空洞部の内径が前記第1空洞部の内径よりも小さい第2収容部と、
    前記第2収容部の、前記第1収容部への装着側とは反対側に位置する開口を、閉塞する蓋部と、
    を備え
    前記第2収容部は、円筒状に形成され、
    前記第2収容部として、それぞれ内径が異なる小径収容部及び大径収容部から選択された収容部が、前記第1収容部に装着される、体液収容器。
  2. 前記第2収容部は、前記第1収容部の前記第2収容部側に位置する開口部に圧入されて装着されている、
    請求項1に記載の体液収容器。
  3. 前記大径収容部の外径は、前記小径収容部の外径と同じ大きさである、
    請求項に記載の体液収容器。
  4. 前記体液は、血漿及び血球を含む血液であり、
    前記体液が遠心分離されると、前記第1収容部は前記血漿を収容し、前記第2収容部は前記血球を収容する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の体液収容器。
  5. 前記第1収容部と前記第2収容部は、分離剤を収容可能であり、
    前記体液が遠心分離されると、前記分離剤は前記第1空洞部と前記第2空洞部の接続位置に位置する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の体液収容器。
  6. 体液を収容し、遠心分離に供される内側収容器と、
    前記内側収容器を収容する外側収容器と、
    を具備する体液収容器であって、
    前記内側収容器は、
    前記体液を収容する第1空洞部を有する第1収容部と、
    前記第1収容部に分離可能に装着されており、前記第1収容部と共に前記体液を収容する第2空洞部を有する第2収容部であって、前記第2空洞部の内径が前記第1空洞部の内径よりも小さい第2収容部と、
    前記第2収容部の、前記第1収容部への装着側とは反対側に位置する開口を、閉塞する蓋部と、
    を備える、体液収容器。
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