JP5951215B2 - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5951215B2
JP5951215B2 JP2011226014A JP2011226014A JP5951215B2 JP 5951215 B2 JP5951215 B2 JP 5951215B2 JP 2011226014 A JP2011226014 A JP 2011226014A JP 2011226014 A JP2011226014 A JP 2011226014A JP 5951215 B2 JP5951215 B2 JP 5951215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
clutch
friction
armature
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011226014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013087792A (ja
Inventor
稔 鬼武
稔 鬼武
宅野 博
博 宅野
細川 隆司
隆司 細川
憲司 是永
憲司 是永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp, Toyota Motor Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2011226014A priority Critical patent/JP5951215B2/ja
Priority to EP12188103.1A priority patent/EP2581618B1/en
Priority to US13/650,630 priority patent/US8899396B2/en
Priority to CN201210385847.7A priority patent/CN103047314B/zh
Publication of JP2013087792A publication Critical patent/JP2013087792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5951215B2 publication Critical patent/JP5951215B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D27/10Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
    • F16D27/108Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members
    • F16D27/112Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/12Mechanical clutch-actuating mechanisms arranged outside the clutch as such
    • F16D2023/123Clutch actuation by cams, ramps or ball-screw mechanisms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • F16D2055/0004Parts or details of disc brakes
    • F16D2055/0058Fully lined, i.e. braking surface extending over the entire disc circumference
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2121/00Type of actuator operation force
    • F16D2121/18Electric or magnetic
    • F16D2121/20Electric or magnetic using electromagnets
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2127/00Auxiliary mechanisms
    • F16D2127/08Self-amplifying or de-amplifying mechanisms
    • F16D2127/10Self-amplifying or de-amplifying mechanisms having wedging elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、回転部材間のトルク伝達又は回転部材の制動を制御するための電磁クラッチに使用して好適なクラッチ装置に関する。
従来、電磁コイルの励磁によって制御されるクラッチによって回転部材の回転を規制するブレーキ機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のブレーキ機構は、回転部材によって回転するカム部材と、カム部材に対向配置されたクラッチ板と、カム部材とクラッチ板との間に介在するカムボールと、クラッチ板に摩擦トルクを発生させるアクチュエータと、アクチュエータからクラッチ板を離間させる付勢力を発生するリターンスプリングとを備えている。また、アクチュエータは、電磁コイルと、電磁コイルを収容する吸引部と、吸引部に形成されてクラッチ板と摩擦接触する摩擦部とを含んで構成されている。
そして、回転部材の回転時に電磁コイルを励磁して、その電磁力によってクラッチ板を摩擦部に接触させると、カム部材とクラッチ板との間に差動回転が発生し、この差動回転によってカムボールによるカム推力が発生する。このカム推力によって、クラッチ板が摩擦部により強く押し付けられ、クラッチ板と摩擦部との間の摩擦力がさらに増大する。これによりブレーキ機構がセルフロック状態となり、その後電磁コイルへの励磁を停止しても、クラッチ板と摩擦部との接触状態が維持される。すなわち、このブレーキ機構はセルフロッククラッチとして構成されている。
このようなセルフロッククラッチでは、振動等の何らかの要因により誤ってセルフロックする誤ロック状態となると、回転部材に作用するトルクが所定値よりも小さくならない限り誤ロック状態が解除されなくなるので、何らかのフェールセーフ動作が必要となる。例えば特許文献1に記載のハイブリッド車両では、誤ロック状態が発生した際に、エンジンへの燃料供給を停止すると共に制動装置を制御して車両を減速させるように構成されている。
特開2010−208584号公報
ところで、上記のような誤ロック状態の発生を防止するためには、例えばリターンスプリングの付勢力を大きくし、この付勢力によってセルフロック状態を解除することが考えられる。しかし、リターンスプリングの付勢力を大きくすると、それに応じてクラッチを作動させるために大きな電磁力が必要となるため、電磁コイルの大型化もしくは消費電力の増大を招来する。また、回転部材に作用するトルクの大きさによっては、リターンスプリングの付勢力によってもセルフロック状態を解除することができない場合が生じ得る。
そこで、本発明は、セルフロック状態の発生を防止することが可能なクラッチ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜()のクラッチ装置を提供する。
(1)回転部材との相対回転が可能な摩擦係合部材、及び前記摩擦係合部材から離間する方向の復帰力が復帰用スプリングによって付与されたクラッチ部材を有するクラッチ機構と、前記クラッチ機構に前記回転部材の回転軸線に沿って並列し、前記回転部材に対して回転不能なカム部材、及び前記カム部材と前記クラッチ部材との間に介在するカム面を転動可能なカムフォロアを有するカム機構とを備え、前記カム機構は、その作動による推力及び前記摩擦係合部材側への摩擦係合に伴う反力をF、前記クラッチ部材の前記摩擦係合部材側の摩擦面に対する静止摩擦係数をμ 、前記カムフォロアの前記クラッチ部材に対する転がり摩擦係数をμ 、前記クラッチ部材の等価摩擦円半径をr 、前記カムフォロアの作用半径をr とすると、前記カム面のカム角θがμ ×r ×F<F×r ×(sinθ−μ cosθ)/(cosθ+μ sinθ)を満足する角度に設定されているクラッチ装置。
)上記()に記載のクラッチ装置において、前記カム機構は、前記カム面のカム角θが0<μ≦0.02として設定されている。
)上記(1)又は(2)に記載のクラッチ装置において、前記クラッチ機構は、前記摩擦係合部材としてのコイルハウジング、前記コイルハウジング内に収容された電磁コイル、及び前記クラッチ部材としてのアーマチャを有する出力機構からなる。
本発明によると、セルフロック状態の発生を防止することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るクラッチ装置としての電磁クラッチの駆動状態を示す断面図。 本発明の実施の形態に係るクラッチ装置としての電磁クラッチの非駆動状態を示す断面図。 本発明の実施の形態に係るクラッチ装置としての電磁クラッチにおけるカムフォロアの転がり摩擦力の発生状態を説明するために示す断面図。 図3のA矢視図。 図3及び図4において、所望のカム角を設定する条件式を導き出すために模式化して示す断面図。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態に係るクラッチ装置としての電磁クラッチについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
(電磁クラッチの全体構成)
図1は電磁クラッチの駆動状態を示す。図2は電磁クラッチの非駆動状態を示す。図1及び図2に示すように、電磁クラッチ1は、入力軸(図示せず)と共に回転する回転部材2と、この回転部材2の回転軸線O上に配置されたクラッチ機構としての出力機構3と、この出力機構3の出力による作動によって回転部材2からの回転力を回転軸線O方向の推力に変換するカム機構4とから大略構成されている。
そして、電磁クラッチ1は、非回転部材としてのケーシング6に対し回転部材2を制動するためのブレーキ装置として機能し、例えば遊星歯車機構(図示せず)によるトルク伝達経路を切り替える場合等に用いられる。ケーシング6には、その内面に開口する軸孔6aが設けられている。
(回転部材2の構成)
回転部材2は、各外径を互いに異にする大小2つの胴部2a,2bを有する中実の丸軸からなり、電動モータ(図示せず)のモータ軸(入力軸)に減速歯車機構(図示せず)を介して連結され、かつケーシング6の軸孔6a(一方のみ図示)に軸受7を介して回転可能に支持されている。
そして、回転部材2は、電動モータの駆動によって入力軸と共に回転するように構成されている。
大径の胴部2aは、ストレートスプライン嵌合部20aを有し、回転部材2の一方側(電動モータ側)に配置されている。小径の胴部2bは、回転部材2の他方側(ケーシング6側)に配置され、かつ大径の胴部2aに連設されている。
(出力機構3の構成)
出力機構3は、回転部材2との相対回転が可能な摩擦係合部材としてのコイルハウジング31、このコイルハウジング31内で電磁力を発生させる電磁コイル32、及びこの電磁コイル32への通電によって移動するクラッチ部材としてのアーマチャ33を有し、回転部材2の外周囲に配置されている。
そして、出力機構3は、電磁コイル32でコイルハウジング31に対する押圧力Pとなる電磁力を発生させてアーマチャ33に対する移動力を出力するように構成されている。
コイルハウジング31は、ヨークとしてのコイルホルダ310及び内フランジ311を有し、ケーシング6に締結ボルト8によって固定され、全体が回転部材2を挿通させる環状部材によって形成されている。
コイルホルダ310には、アーマチャ33側に開口する環状のコイル収容部310aを有し、コイルハウジング31の外周側に配置されている。コイルホルダ310には、アーマチャ33のコイルハウジング31側端面を指向する摩擦面310bが設けられている。
内フランジ311は、コイルハウジング31の内周側に配置され、かつコイルホルダ310の内周面に一体に形成されている。
電磁コイル32は、アーマチャ33に対向し、コイルハウジング31のコイル収容部310aに収容され、かつ止め輪9によって抜け止めされている。そして、電磁コイル32は、通電によってアーマチャ33及びコイルハウジング31等に跨って磁気回路Mを形成するように構成されている。
アーマチャ33は、コイルハウジング31の摩擦面310bに対向する摩擦面33aを有し、出力機構3のカム機構4側で回転部材2に相対回転可能かつ相対移動可能に配置され、全体が回転部材2を挿通させる環状部材によって形成されている。
そして、アーマチャ33は、出力機構3の出力による軸線方向の移動によって摩擦面33aがコイルハウジング31の摩擦面310bに押圧力Pで摩擦係合するように構成されている。
また、アーマチャ33は、出力機構3のコイルハウジング側端面とは反対側の端面に開口するカム溝330を有し、コントロールカム41及びカムフォロア42(共に後述)と共にカム機構4の構成部品として機能し、カム機構4の作動によるカム作用によって摩擦面33aがコイルハウジング31の摩擦面310bに押圧力Pよりも大きい押圧力P(P<P)で摩擦係合するように構成されている。カム溝330は、アーマチャ33の円周方向に沿って軸線方向の深さが変化する凹溝によって形成されている。
アーマチャ33には、復帰用スプリング10によって電磁コイル32から離間する方向の復帰力が常時付与されている。復帰用スプリング10は、例えば皿ばねからなり、コイルハウジング31(内フランジ311)上の軸受11とアーマチャ33との間に介在して回転部材2の外周囲に配置されている。
(カム機構4の構成)
カム機構4は、カム部材としてのコントロールカム41、このコントロールカム41とアーマチャ33との間に介在するカムフォロア42を有し、回転部材2の外周囲に配置されている。
コントロールカム41は、回転部材2のストレートスプライン嵌合部20aに対応するストレートスプライン嵌合部41aを有し、カム機構4の電動モータ側で回転部材2における大径の胴部2aに相対回転不能かつ相対移動可能に配置され、かつ止め輪12によって軸線一方向(電動モータ側)への移動が規制されている。
コントロールカム41には、カムフォロア42側に開口するカム溝410が設けられている。カム溝410は、コントロールカム41の円周方向に沿って軸線方向の深さが変化する凹溝によって形成されている。
カムフォロア42は、球状部材からなり、コントロールカム41のカム溝410とアーマチャ33のカム溝330との間に介在して転動可能に配置され、かつリテーナ13によって保持されている。リテーナ13には、カムフォロア42を転動可能に保持するボール保持孔13aが設けられている。
次に、アーマチャ33のカム溝330及びコントロールカム41のカム溝410につき、図3及び図4を用いて説明する。図3はカム機構の作動状態を示す。図4はアーマチャとコントロールカムの各カム溝を示す。図3及び図4に示すように、カム溝330は、アーマチャ33の軸線方向の深さが最も大きい円周方向中央部aから円周方向端部b,cに向かって漸次小さくなる凹溝からなり、その溝底が円周方向中央部aと円周方向端部bとの間に及び円周方向中央部aと円周方向端部cとの間にそれぞれ介在するカム面330a,330bで形成されている。
カム溝330の円周方向中央部aには、電磁コイル32の非通電状態においてカムフォロア42が配置される。カム溝330の円周方向中央部aと円周方向端部bとの間でコントロールカム41をアーマチャ33に対して矢印R方向に相対回転させた場合に、またカム溝330の円周方向中央部aと円周方向端部cとの間でコントロールカム41をアーマチャ33に対して矢印R方向に相対回転させた場合にそれぞれカムフォロア42が転動し、アーマチャ33に捩り力Fcが作用する。
カム面330a,330bは、円周方向中央部aから円周方向端部b,cに向かって上るカム角θをもつ傾斜面で形成されている。
同様に、カム溝410は、コントロールカム41の軸線方向の深さが最も大きい円周方向中央部aから円周方向端部b,cに向かって漸次小さくなる凹溝からなり、その溝底が円周方向中央部aと円周方向端部bとの間に及び円周方向中央部aと円周方向端部cとの間にそれぞれ介在するカム面410a,410bで形成されている。
カム溝410の円周方向中央部aには、電磁コイル32の非通電状態においてカムフォロア42が配置される。カム溝410の円周方向中央部aと円周方向端部bとの間でコントロールカム41をアーマチャ33に対して矢印R方向に相対回転させた場合に、またカム溝330の円周方向中央部aと円周方向端部cとの間でコントロールカム41をアーマチャ33に対して矢印R方向に相対回転させた場合にそれぞれカムフォロア42が転動し、コントロールカム41に捩り力Fcが作用する。
カム面410a,410bは、円周方向中央部aから円周方向端部b,cに向かって上るカム角θをもつ傾斜面で形成されている。
カム角θは、カム機構4の作動による推力Fによってアーマチャ33に作用するトルクT(図示せず)よりも電磁コイル32側への摩擦係合に伴う反力Fpによってアーマチャ33に作用するトルクT(T<T:図示せず)を大きくする角度に設定されている。すなわち、カム機構4の作動によってアーマチャ33に発生する推力F及びその反力をFp(F=Fp)、アーマチャ33の電磁コイル32側の摩擦面310bに対する静止摩擦係数をμ(例えばμ≒0.1〜0.15)、カムフォロア42のアーマチャ33に対する転がり摩擦係数をμ(例えば0<μ≦0.02)、アーマチャ33の等価摩擦円半径をr、カムフォロア42の作用円半径をrとすると、カム角θはT(T>0.7×T)=μ×r×F<F×r×(sinθ−μcosθ)/(cosθ+μsinθ)=Tを満足する角度に設定されている。
上記トルクTは、図3〜図5を用い、次のようにして求めることができる。図5は、電磁コイル32の通電停止によってアーマチャ33に捩り力Fc等が作用した状態を示す。
図5において、カムフォロア42の転動によってアーマチャ33のカム面330aに作用する垂直抗力をNとすると、力の釣り合いよりFc=−Nsinθ+μNcosθ,Fp=−Ncosθ−μNsinθである。これら2式より垂直抗力Nを消去すると、Fc=Fp×(sinθ−μcosθ)/(cosθ+μsinθ)となる。これより、T=rc×Fc=Fp×rc×(sinθ−μcosθ)/(cosθ+μsinθ)=F×rc×(sinθ−μcosθ)/(cosθ+μsinθ)となる。
本実施の形態においては、電磁コイル32の通電停止時にアーマチャ33が復帰用スプリング10によって電磁コイル32から離間するというセルフリリースの成立性を確保しながら、カムフォロア42のアーマチャ33に対する転がり摩擦係数μとして実験結果によって求めたμ=0.02を用いてカム面330aのカム角θを設定し、カム機構4の作動による推力F(伝達トルク容量)を可能な限り大きくすることができる。
これにより、上記したセルフリリースの成立性を確保するために、カム面330aのカム角θを過度に大きい角度に設定して伝達トルク容量を必要以上の低い見積もりとする設計を回避することができる。
(電磁クラッチ1の動作)
次に、本実施の形態に示す電磁クラッチの動作につき、図1〜図5を用いて説明する。
図2において、電動モータ(図示せず)を駆動すると、電動モータの回転駆動力が減速歯車機構(図示せず)を介して回転部材2に伝達され、回転部材2が回転駆動される。
通常、電動モータの始動時には、出力機構3の電磁コイル32が非通電状態にあるため、電磁コイル32を基点とした磁気回路Mが形成されず、アーマチャ33が電磁コイル32側にコイルハウジング31を介して吸引されることがない。
このため、出力機構3においてそのクラッチ力となる押圧力Pが発生せず、アーマチャ33の摩擦面33aとコイルホルダ310の摩擦面310bとが摩擦係合せず、電磁クラッチ1による制動力は回転部材2に伝達されない。
一方、電動モータの駆動時(回転部材2の回転時)に電磁コイル32が通電されると、電磁コイル32を基点とした磁気回路Mが形成され、アーマチャ33がコイルハウジング31のコイルホルダ310側に初期位置から移動する。
このため、図1に示すように、アーマチャ33の摩擦面33aがコイルホルダ310の摩擦面310bに押圧力Pをもって摩擦係合し、これに伴いカム機構4が作動する。
カム機構4が作動すると、その作動によるカム作用によってカム機構4の作動前の状態よりもアーマチャ33の摩擦面33aがコイルホルダ310の摩擦面310bに押圧力P(P<P)をもって強固に摩擦係合し、電磁クラッチ1による制動力が回転部材2に伝達される。
また、電動モータの駆動時に電磁コイル32が通電停止されると、図3に示すように復帰用スプリング10のばね力によってアーマチャ33がコイルハウジング31から離間するが、コントロールカム41に回転部材2からのトルクが入力されたままであるため、コントロールカム41及びアーマチャ33に加わる捩り力Fc(図4に示す)によってカム機構4が作動し、アーマチャ33に推力Fが作用する。これに伴い、アーマチャ33がコイルハウジング31に推力Fをもって摩擦係合するとともに、コイルハウジング31からアーマチャ33に反力Fp(Fp=F)が作用し、アーマチャ33とカムフォロア42との間に転がり摩擦力Fm(図5に示す)が発生する。
本実施の形態においては、アーマチャ33のカム面330a,330b及びコントロールカム41のカム面410a,410bのカム角θがカムフォロア42の転動を円滑にする角度に、すなわちμ×r×F<F×r×(sinθ−μcosθ)/(cosθ+μsinθ)を満足する角度に設定されているため、カムフォロア42のカム面330a,330b,410a,410b上での回転が阻害されることはない。このことは、幾多の実験によって確認されている。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)T(カム推力によりアーマチャに作用する摩擦トルク)をT(反力によってアーマチャに作用するトルク)よりも小さくしたので、電磁コイル32の非通電状態では電磁クラッチ1が確実に解放状態となり、セルフロック状態が発生しない。
(2)セルフリリースの成立条件を満たしながらカム機構の推力を可能な限り大きくすることができるので、クラッチ装置の容量を過剰に制限してしまうことを回避することが可能となる。つまり、カム角を大きくした場合には、それに応じてカム推力が小さくなるため、このカム推力の減少を補うためにはクラッチ装置を大型化したりコイル電流を増大する等の対策が必要となるが、本実施の形態によれば、このような対策による装置の大型化や消費電力の増大を抑制することができる。
以上、本発明のクラッチ装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)上記実施の形態では、コントロールカム41が回転部材2に相対移動可能にかつ相対回転不能に配置されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、回転部材にコントロールカムを相対移動不能にかつ相対回転不能に配置してもよい。すなわち要するに、本発明は、コントロールカムが回転部材に対して回転不能であればよい。
(2)上記実施の形態では、クラッチ装置が電磁力を用いた電磁クラッチである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば油圧,水圧など他のロック力を用いたクラッチ装置にも適用可能である。
(3)上記実施の形態では、回転部材2を制動するブレーキ装置として機能する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、一対の回転部材間で駆動トルクを伝達する駆動力伝達装置としても機能させることができる。
1…電磁クラッチ、2…回転部材、2a…大径の胴部、20a…ストレートスプライン嵌合部、2b…小径の胴部、3…出力機構、31…コイルハウジング、310…コイルホルダ、310a…コイル収容部、310b…摩擦面、311…内フランジ、32…電磁コイル、33…アーマチャ、33a…摩擦面、330…カム溝、330a,330b…カム面、4…カム機構、41…コントロールカム、41a…ストレートスプライン嵌合部、410…カム溝、410a,410b…カム面、42…カムフォロア、6…ケーシング、6a…軸孔、7…軸受、8…締結ボルト、9…止め輪、10…復帰用スプリング、11…軸受、12…止め輪、13…リテーナ、13a…ボール保持孔、M…磁気回路、O…回転軸線、P,P…押圧力、a…円周方向中央部、b,c…円周方向端部、F…推力、Fp…反力、Fc…捩り力、Fm…転がり摩擦力、r…アーマチャの等価摩擦円半径、r…カムフォロアの作用円半径、T,T…トルク、θ…カム角、μ…静止摩擦係数、μ…転がり摩擦係数

Claims (3)

  1. 回転部材との相対回転が可能な摩擦係合部材、及び前記摩擦係合部材から離間する方向の復帰力が復帰用スプリングによって付与されたクラッチ部材を有するクラッチ機構と、
    前記クラッチ機構に前記回転部材の回転軸線に沿って並列し、前記回転部材に対して回転不能なカム部材、及び前記カム部材と前記クラッチ部材との間に介在するカム面を転動可能なカムフォロアを有するカム機構とを備え、
    前記カム機構は、その作動による推力及び前記摩擦係合部材側への摩擦係合に伴う反力をF、前記クラッチ部材の前記摩擦係合部材側の摩擦面に対する静止摩擦係数をμ 、前記カムフォロアの前記クラッチ部材に対する転がり摩擦係数をμ 、前記クラッチ部材の等価摩擦円半径をr 、前記カムフォロアの作用半径をr とすると、前記カム面のカム角θがμ ×r ×F<F×r ×(sinθ−μ cosθ)/(cosθ+μ sinθ)を満足する角度に設定されている
    クラッチ装置。
  2. 前記カム機構は、前記カム面のカム角θが0<μ≦0.02として設定されている請求項に記載のクラッチ装置。
  3. 前記クラッチ機構は、前記摩擦係合部材としてのコイルハウジング、前記コイルハウジング内に収容された電磁コイル、及び前記クラッチ部材としてのアーマチャを有する出力機構からなる請求項1又は2に記載のクラッチ装置。
JP2011226014A 2011-10-13 2011-10-13 クラッチ装置 Expired - Fee Related JP5951215B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011226014A JP5951215B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 クラッチ装置
EP12188103.1A EP2581618B1 (en) 2011-10-13 2012-10-11 Clutch device
US13/650,630 US8899396B2 (en) 2011-10-13 2012-10-12 Clutch device
CN201210385847.7A CN103047314B (zh) 2011-10-13 2012-10-12 离合器装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011226014A JP5951215B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 クラッチ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013087792A JP2013087792A (ja) 2013-05-13
JP5951215B2 true JP5951215B2 (ja) 2016-07-13

Family

ID=47080301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011226014A Expired - Fee Related JP5951215B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 クラッチ装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8899396B2 (ja)
EP (1) EP2581618B1 (ja)
JP (1) JP5951215B2 (ja)
CN (1) CN103047314B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104141710B (zh) * 2014-07-25 2016-06-15 中国一冶集团有限公司 一种电磁离合器线圈壳固定方法
CN107061688A (zh) * 2016-01-13 2017-08-18 株式会社捷太格特 差速齿轮
JP6735180B2 (ja) * 2016-03-04 2020-08-05 ジーケーエヌ オートモーティブ リミテッド カム機構及びこのカム機構を用いたクラッチ装置。
CA3054195A1 (en) * 2017-02-21 2018-08-30 Linamar Corporation Self-energizing electromagnetic disconnect actuator
CN112352114B (zh) * 2018-07-02 2022-02-15 吉凯恩汽车有限公司 摩擦离合器装置
US11285991B2 (en) * 2019-07-22 2022-03-29 Steering Solutions Ip Holding Corporation Electromagnetic damping system for steering system
JP7136058B2 (ja) * 2019-10-08 2022-09-13 トヨタ自動車株式会社 電磁ブレーキ装置
CN110782753A (zh) * 2019-11-09 2020-02-11 上海图菱新能源科技有限公司 电磁运动实验***及方法
DE102019132229B3 (de) * 2019-11-28 2021-05-27 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Magnetkupplung mit einer Rotationsachse zum Betätigen einer Trennkupplung

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4079821A (en) * 1976-05-17 1978-03-21 Facet Enterprises, Inc. Electromagnetic clutch
JPH09108981A (ja) * 1995-10-20 1997-04-28 Honda Motor Co Ltd ロック部材及びこのロック部材を用いた尺取虫型アクチュエータ
JP4072234B2 (ja) * 1998-03-20 2008-04-09 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 クラッチ装置
SE518727C2 (sv) * 2001-12-17 2002-11-12 Scania Cv Abp Byggsystem för synkroniseringsanordningar till en växellåda
JP2003254352A (ja) 2002-03-05 2003-09-10 Tochigi Fuji Ind Co Ltd 電磁クラッチ装置
JP2004009748A (ja) * 2002-06-03 2004-01-15 Toyoda Mach Works Ltd 動力伝達装置
JP2004232807A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Hitachi Unisia Automotive Ltd アイドルストップ車両用発進クラッチ
JP4375260B2 (ja) * 2005-03-14 2009-12-02 株式会社ジェイテクト 車両駆動装置
JP2010208584A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の制御装置
CN102395483B (zh) * 2009-04-16 2014-06-18 丰田自动车株式会社 混合动力车辆的控制装置
JP5504900B2 (ja) * 2010-01-12 2014-05-28 株式会社ジェイテクト カム機構及び電磁クラッチ
JP2012122563A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Toyota Motor Corp 係合装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103047314A (zh) 2013-04-17
US8899396B2 (en) 2014-12-02
EP2581618A2 (en) 2013-04-17
CN103047314B (zh) 2016-12-21
US20130092502A1 (en) 2013-04-18
EP2581618B1 (en) 2018-10-03
JP2013087792A (ja) 2013-05-13
EP2581618A3 (en) 2014-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5951215B2 (ja) クラッチ装置
JP5672976B2 (ja) 電磁クラッチ
JP4840598B2 (ja) 電動ディスクブレーキ
US20170313181A1 (en) Drive unit
WO2012124812A1 (ja) パーキング機構付電動式ブレーキ装置
US8118149B2 (en) Selective freewheeling mechanism and electromechanical vehicle brake having a selective freewheeling mechanism
EP1456564B1 (en) Screw actuator with locking mechanism
WO2014185229A1 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
JP2018021575A (ja) 電動パーキングブレーキ装置
JP5498964B2 (ja) クラッチ装置
JP2005325908A (ja) 回転伝達装置
EP1908979A1 (en) Power transmitting device
JP2013087793A (ja) 電磁クラッチ
JP5942003B2 (ja) クラッチ
JP5753003B2 (ja) クラッチ
JP2012062937A (ja) 電磁クラッチ及びこれを備えた駆動力伝達装置
WO2022230131A1 (ja) モータ用ブレーキ
JP2004169731A (ja) アクチュエータ
JP2019143643A (ja) ディスクブレーキ
JP2006336729A (ja) 回転伝達装置
WO2007108489A1 (ja) 無励磁作動形電磁ブレーキ
WO2020138162A1 (ja) ブレーキ装置、車輪モジュール、および、移動機構
JP2019157977A (ja) 駆動力伝達装置
JP2006336741A (ja) 回転伝達装置
JP2006349128A (ja) 回転伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140620

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20140620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5951215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees