JP5950733B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液や尿などの生体サンプルの定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
自動分析装置は、血液や尿などの生体サンプルに含まれる特定の成分に特異的に反応する試薬を添加・反応させ、反応液の吸光度や発光量を測定することにより、定性・定量分析を行うものである。
このような自動分析装置として、例えば、特許文献1(特開2009−204445号公報)には、試料と試薬との混合液を収容した反応容器を温度調整した反応槽水に浸漬して反応液の反応を制御し、その反応液の光学的な特性を測定することにより目的成分の定性・定量分析を行う技術が開示されている。
特開2009−204445号公報
上記従来技術では、反応液を収容した反応容器を反応槽水に浸漬した状態で光学的な特性を測定しており、反応槽水中の溶存空気によって生じる微細な気泡(マイクロバブル)が測定結果の安定性や正確性に悪影響を及ぼすことが懸念される。したがって、真空容器内を通した細い管路内に反応槽水を通す構成の脱気装置を反応槽水の循環経路に設け、循環されている反応槽水から溶存気体を除去するように構成している。
しかしながら、上記従来技術においては、脱気状態の監視については具体的に記載されていない。したがって、例えば、管路の目詰まりや真空容器内への外気の漏入による真空度の低下によって脱気が不十分となった場合には、結果として測定結果の安定性や正確性を低下させてしまう恐れがあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、反応槽水の脱気状態を監視することにより、溶存空気の脱気が不十分であることによる測定結果の安定性や正確性の低下を抑制することができる自動分析装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、試料と試薬との混合液を収容する反応容器と、前記反応容器を浸漬して前記混合液の温度調整を行う液体を保持する反応槽と、前記反応槽における前記液体の供給および排出をそれぞれ行う供給管路および排出管路を含む循環管路と、前記循環管路に前記液体を循環させる循環ポンプと、前記循環管路を循環する前記液体の温度を調整する温度調整手段と、前記液体の循環管路に設けられた気液分離管路と、前記気液分離管路を内包して設けられた真空容器と、前記真空容器内の脱気を行う真空ポンプと、前記真空容器内の気圧を検出する気圧検出器と、前記気圧検出器の検出結果に基づいて前記真空ポンプの起動と停止を制御することで、前記真空容器内の気圧が予め定めた正常気圧範囲になるよう制御し、前記真空ポンプの動作周期に基づいて前記液体の溶存気体量の異常を検出してオペレータに報知する制御部とを備えたものとする。
本発明によれば、反応槽水に対する脱気が不十分であることによる測定結果の安定性や正確性の低下を抑制することができる。
一実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。 一実施の形態に係る自動分析装置の反応槽水循環装置をその周辺構成とともに抜き出して概略的に示す図である。 一実施の形態に係る真空容器の構成の一例を概念的に示す図である。 一実施の形態に係る気圧制御処理時の真空容器内の気圧変化及び真空ポンプの動作状況を時間軸を対応させて模式的に示す図である。 一実施の形態に係る基準周期算出処理の処理を示すフローチャートである。 一実施の形態に係る脱気異常検出処理を示すフローチャートである。 気圧制御処理時における真空容器内の気圧の時間変化を溶存酸素濃度別に対比して概略的に示す図である。 気圧制御処理時における真空容器内の気圧の時間変化を溶存酸素濃度別に対比して概略的に示す図である。 一実施の形態の変形例に係る基準周期算出処理の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態における自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。また、図2は反応槽水循環装置をその周辺構成とともに抜き出して概略的に示す図であり、図3は真空容器の構成の一例を概念的に示す図である。
図1において、自動分析装置は、サンプルディスク5、第1及び第2試薬ディスク13A,13B、反応ディスク1、試料分注機構7、試薬分注機構12A,12B、及び、コンピュータ18を含むその他の機能部とから概略構成されている。
サンプルディスク5には、血液や尿などの分析対象検体(以下、試料と称する)が収容された複数の試料容器6が周方向に並べて配置されている。サンプルディスク5は、図示しない回転駆動機構によって周方向に回転駆動されることにより、試料容器6を所定の位置に移動させる。
第1及び第2試薬ディスク13A,13Bは、それぞれ、試薬保冷庫9A,9Bを備えており、自動分析装置における分析処理の各処理項目に用いる試薬が収容された複数の試薬ボトル10A,10Bが周方向に並べて配置されている。第1及び第2試薬ディスク13A,13Bは、図示しない回転駆動機構によって周方向に回転駆動されることにより、試薬ボトル10A,10Bを所定の位置に移動させる。また、第1及び第2試薬ディスク13A,13Bには、各試薬ボトル10A,10Bに設けられた試薬識別情報を読み取る読取装置34A,34Bが配置されており、読み取った試薬識別情報は、第1及び第2試薬ディスク13A,13B上のポジション情報とともにインタフェース19を介してコンピュータ18に送られ、測定日時などと関連付けられてメモリ11に記憶される。試薬識別情報は、例えば、バーコードで表されており、読取装置34A,34Bはバーコード読取装置である。
反応ディスク1は、反応槽水循環装置4によって反応に適した温度(例えば37℃)に調整された温度調整用の液体である反応槽水3a(例えば純水)を満たした反応槽3を備えており、試料と試薬の混合液(反応液)が収容される複数の反応容器2が反応槽水3aに浸漬された状態で、周方向に並べて配置されている。反応ディスク1は、図示しない回転駆動機構によって周方向に回転駆動されることにより、反応容器2を所定の位置に移動させる。反応槽3には、反応槽3内の反応槽水3aを反応槽水循環装置4に排出する排出管路31と、反応槽水循環装置4からの反応槽水3aの給水を行う供給管路32とが備えられている。
図2に示すように、反応槽水循環装置4は、反応槽3の排出管路31を介して排出された反応槽水3aから溶存空気(例えば、溶存酸素)を取り除く(脱気する)真空脱気装置40と、真空脱気装置40を通った反応槽水を冷却する冷却ユニット45と、排出管路31を介して排出された反応槽水3aを真空脱気装置40を通さずに直接冷却ユニット45に送るバイパス管路44と、冷却ユニット45からの反応槽水を吸引して反応槽3の供給管路32側に吐出する循環ポンプ46と、循環ポンプ46からの反応槽水を加熱して反応槽3に給水するヒータ47とを備えている。反応槽3、排出管路31、供給管路32、及び反応槽水循環装置4は、反応槽における液体(反応槽水)の供給および排出をそれぞれ行う供給管路32および排出管路31を含む循環管路を構成している。冷却ユニット45、ヒータ47、及び循環ポンプ46は、コンピュータ18により制御されている。
真空脱気装置40は、真空容器43と、真空容器43の真空領域43bから空気を引いて真空状態にする真空ポンプ42と、真空ポンプ42に設けられ真空領域43bの気圧を検出する気圧検出器42aの検出結果に基づいて真空ポンプ42の出力(真空領域43bに対する空気の排出力)を調整する気圧制御処理(後述)、及び、反応槽循環装置4を循環する反応槽水の脱気状態を検出する脱気状態検出処理(後述)を行う真空制御部41とを備えている。真空制御部41は、さらに上位の制御手段であるコンピュータ18により制御されている。なお、真空制御部41は、内蔵されたコンピュータによって制御されてもよい。
図3に示すように、真空容器43内部の真空領域43bには、液体の通過を遮断しつつ気体の通過を許容する気液分離膜により形成された気液分離膜管43aが通されており、反応槽3の排出管路31からの反応槽水を通して冷却ユニット45側に送るよう配置されている。真空領域43bが真空状態にされた状態で気液分離膜管43aに反応槽水(純水)を通すことにより、反応槽水内の空気(酸素)のみが気液分離膜を通過して真空領域43b側に移動し、反応槽水の脱気が行われる。
なお、本実施の形態における気液分離膜管43aを形成する気液分離膜は、液体として反応槽水(純水)を遮断し、気体として酸素(空気)の通過を許容するものを用いる。但し、気液分離膜管43aの気液分離膜は、通過の許容或いは遮断の対象となる気体や液体の種類により適宜選択されるものであることは言うまでもない。
バイパス管路44は、循環管路において真空脱気装置40と並列に配置されており、反応槽水の通過量を調整する可変絞り44aを有している。バイパス管路44の可変絞り44aをコンピュータ18により制御して流量を調整することにより、真空脱気装置40とバイパス管路44との反応槽水の流量の比率を調整する。なお、可変絞り44aに代えて単なる絞りとし、コンピュータ18により制御して流量の比率を調整しても良い。
冷却ユニット45と循環ポンプ46の間の循環管路には、循環管路から排水タンク(図示せず)に反応槽水の排水を行う排水管路48と、反応槽水として純水を生成する純水生成装置(図示せず)で生成され給水タンク51に貯留された純水を給水ポンプ50により循環管路に給水する給水管路49とが接続されている。排水管路48には開閉弁48aが、給水管路49には開閉弁49aがそれぞれ設けられており、コンピュータ18により開閉制御されている。
試料分注機構7は、試料容器6に収容された試料を反応容器2に分注するものであり、試薬分注機構12A,12Bは、試薬ボトル10A,10B収容された試薬を反応容器2に分注するものである。反応容器2に分注された試料と試薬の混合液(反応液)は、試薬分注機構12A,12Bにおけるそれぞれの分注位置に設けられた攪拌機構33A,33Bにより攪拌される。
サンプルディスク1および試料分注機構7の動作は、サンプル分注制御部20によって制御される。第1及び第2試薬ディスク13A,13B、試薬分注機構12A,12B、攪拌機構33A,33Bの動作は、試薬分注制御部21により制御される。サンプル分注制御部20と試薬分注制御部21は、インタフェース19を介して接続されたコンピュータ18により制御される。
反応ディスク1には、反応容器2に収容された試料と試薬の混合液(反応液)の透過光量を測定する透過光量測定部35を備えている。透過光量測定部35は、試料と試薬との混合液を収容し反応槽3の反応槽水3aに浸漬された反応容器2に多波長光を照射する多波長光源14(例えば、ハロゲン光源)と、反応容器2及び収容物である混合液を透過する透過光の透過光量を検出する透過光量検出器15とを備えている。反応槽3内を反応ディスク1の周方向に駆動される反応容器2が多波長光源14と透過光量検出器15の間を通るときに、透過光量が検出される。透過光量検出器15で検出された透過光量(検出結果)はA/D変換器16によりディジタル変換され、インタフェース19を介してコンピュータ18に送られる。測定の終了した試料(混合液)が収容された反応容器2は洗浄位置で洗浄機構17により洗浄処理される。
また、自動分析装置には、入力装置としてのキーボード24、表示装置としてのCRTディスプレイ25、印刷出力装置としてのプリンタ22、FDなどの外部出力メディアに記録する記録媒体ドライブ23、記憶装置(記憶部)としてのメモリ11がインタフェース19を介してコンピュータ18を含む各機能部と接続されている。メモリ11は、ハードディスクなどの記憶装置であり、分析結果のほか、オペレータ毎に設定されたパスワードや、画面の表示レベル、分析パラメータ、分析依頼項目内容、キャリブレーション結果などの情報が記憶されている。また、メモリ11には、気圧制御処理(後述)や脱気状態検出処理(後述)に用いるソフトウェアや設定値等が記憶されている。
コンピュータ18は、自動分析装置全体の動作を制御する制御手段としての機能の他に、気圧制御処理(後述)や脱気状態検出処理(後述)を行う機能を有しており、オペレータによるキーボード24からの指令入力等に基づいて、対象試料の定性・定量分析を行うとともに、気圧制御処理(後述)や脱気状態検出処理(後述)を行うことにより、脱気状態の異常を検出し、反応槽水に対する脱気が不十分であることによる測定結果の安定性や正確性の低下の抑制を図っている。
ここで、本実施の形態の自動分析装置における気圧制御処理、及び、脱気状態検出処理について図面を参照しつつ説明する。
<気圧制御処理>
気圧制御処理は、通常動作中において真空容器43内の気圧を予め設定した気圧範囲内に調整する制御である。
図4は、本実施の形態における気圧制御処理時の真空容器内の気圧変化及び真空ポンプの動作状況を時間軸を対応させて模式的に示す図である。図4において、上段は真空ポンプ42の動作状況が動作中(ON)であるか停止中(OFF)であるかを、下段は気圧検出器42aの検出値を、それぞれ横軸に時間(t)をとって示している。
図4に示すように、初期の真空容器43内の気圧(すなわち、真空領域43aの気圧)は大気圧である。ここで、上位の制御手段であるコンピュータ18等から恒温槽水(純水)の脱気を開始する指示がなされると、真空制御部41は、真空ポンプ42の動作開始を指示し(時間t0)、真空ポンプ40が始動して真空領域43aの気圧(つまり、気圧検出器42aの検出値)が減少してゆく。真空領域43aの気圧が予め設定してメモリ11に記憶した下側閾値に達すると、真空ポンプ42を停止する(時間t1)。このように、大気圧から下側閾値に到達するまでの間(時間t0〜t1)を特に初期減圧と称する。その後、真空ポンプ42を停止したまま待機し、真空領域43aの気圧が予め設定してメモリ11に記憶した上側閾値に達すると、真空ポンプ42を始動させ(時間t2)、真空領域43aの気圧が下側閾値に達すると、真空ポンプ42を停止する(時間t3)。そして、時間t1〜t3と同様の制御を繰り返し行う(時間t3〜t5,t5〜t7,・・・)。このように、真空領域43aの気圧を予め定めた気圧範囲(すなわち、下側閾値と上側閾値の間)に制御することにより、真空領域43a内の気液分離膜管43aを通る反応槽水(純水)の脱気状態をほぼ一定の状態に保っている。ここで、気圧検出器42aによる検出値の下側閾値の到達から上側閾値への到達を挟んで再び下側閾値に到達するまで(時間t1〜t3、t3〜t5,t5〜t7など)を1周期とし、周期C(t)と定義する。
<脱気状態検出処理>
脱気状態検出処理は、真空脱気装置40による反応槽水(純水)の脱気状況を監視し、異常を検出してオペレータに報知することにより、反応槽水に対する脱気が不十分であることによる測定結果の安定性や正確性の低下の抑制を図る処理である。脱気状態検出処理は、処理に用いる基準周期を算出する基準周期算出処理と、基準周期を用いて脱気状態の異常を検出する脱気異常検出処理とを有している。
図5は、本実施の形態における基準周期算出処理の処理を示すフローチャートである。
真空制御部41は、コンピュータ18からの脱気状態検出処理の指示がなされると、まず、メモリ11から予め設定した周期測定タイミングTと周期測定回数Nとを読み出す(ステップS10)。次に、処理に用いる変数として、周期Cの演算に用いる変数S,S0、周期Cの初期化後の測定回数のカウントに用いる変数t,t0、及び、周期Cの加算回数のカウントに用いる変数n,n0の初期化(数値0の代入)を行う(ステップS20)。その後、初期減圧(図4参照)後の最初の周期Cを測定し(ステップS30)、変数tにt0+1を代入する(ステップS40)。続いて、変数tが周期測定タイミングT以上であるかどうかを判定し(ステップS50)、判定結果がNOの場合には、変数t0にtを代入し(ステップS51)、周期Cを初期化(C=0)して(ステップS52)、判定結果がYESになるまで、ステップS30,S40の処理を繰り返す。また、ステップS50での判定結果がYESの場合には、周期Cを測定し(ステップS60)、変数nにn0+1を代入し(ステップS70)、変数SにS0+Cを代入する(ステップS80)。続いて、変数nが周期測定回数N以上であるかどうかを判定し(ステップS90)、判定結果がNOの場合には、変数S0にSを代入し(ステップS91)、変数n0にnを代入し(ステップS92)、周期Cを初期化(C=0)して(ステップS93)、判定結果がYESになるまで、ステップS60〜S80の処理を繰り返す。また、ステップS90での判定結果がYESの場合には、基準周期X(=S/n)を演算して決定し、メモリ11に記憶し、処理を終了する(ステップS100)。
なお、周期測定タイミングT及び周期測定回数Nは実験的に定められるものである。例えば、周期測定タイミングTは、真空領域43aの気圧(つまり、気圧検出器42aの検出値)の変化周期が十分に安定する程度の初期減圧からの時間(周期の繰り返し回数)を考慮して設定している。また、周期測定回数Nは、周期Cの平均値に基づいている基準周期Xの信頼性が十分に担保できる程度に大きく設定している。
図6は、本実施の形態における脱気異常検出処理を示すフローチャートである。
真空制御部41は、コンピュータ18からの脱気異常検出処理の指示がなされると、まず、メモリ11から基準周期算出処理により算出した基準周期Xを読み出す(ステップS110)。次に、予め定めたアラーム条件Zをメモリ11から読み出し(ステップS120)、周期C及び変数C0を初期化する(ステップS130)。続いて、周期Cを測定し(ステップS140)、C/Xがアラーム条件Z以上であるかどうかを判定し(ステップS150)、判定結果がNOの場合には、Cを初期化(C=0)して(ステップS151)、判定結果がYESになるまでステップS140の処理を繰り返す。また、ステップS150における判定結果がYESの場合は、反応槽水の脱気状態が異常であると判定してアラームを報知し(ステップS160)、処理を終了する。
なお、アラーム条件Zは実験的に定められるものであり、例えば、真空領域43aの気圧(つまり、気圧検出器42aの検出値)の周期Cと基準周期Xとの比から、脱気状態が異常であると判定できる程度に大きく設定している。
以上のように構成した本実施の形態の作用効果を図面を参照しつつ説明する。
図7及び図8は、気圧制御処理時における真空容器43a内の気圧の時間変化を溶存空気濃度(ここでは、溶存酸素濃度)別に対比して概略的に示す図である。
図7及び図8においては、例えば、溶存酸素濃度が5.3[mg/L]の場合の気圧変化の周期をm0、溶存酸素濃度が6.5[mg/L]の場合の周期をm1、溶存酸素濃度が2.9[mg/L]の場合の周期をm2として示している。なお、図7及び図8に示す溶存酸素濃度は、その大小関係を説明するために例示した数値である。
図7に示すように、反応槽水の溶存酸素濃度が5.3[mg/L]の周期m0と比較して、溶存酸素濃度が6.5[mg/L]の場合の周期をm1が短くなる。また、図8に示すように、反応槽水の溶存酸素濃度が5.3[mg/L]の周期m0と比較して、溶存酸素濃度が2.9[mg/L]の場合の周期をm2が長くなる。すなわち、反応槽水の溶存酸素濃度が高ければ周期は短くなり、溶存酸素濃度が低ければ周期は長くなる。本願発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、溶存酸素濃度が所望の値(正常と判断される範囲の値)である場合の周期を基準(基準周期X)とし、測定した周期(周期C)との関係から、反応槽水の脱気状態の異常を検出するものである。
従来技術における自動分析装置は、反応液を収容した反応容器を反応槽水に浸漬した状態で光学的な特性を測定しており、反応槽水中に生じる気泡が測定結果の安定性や正確性に悪影響を及ぼすことが懸念されるため、反応槽水の循環経路に脱気装置を設け、循環されている反応槽水から溶存気体を除去するように構成している。しかしながら、上記従来技術のように、真空容器内を通した細い管路内に反応槽水を通す構成の脱気装置を用いた場合、管路の目詰まりや真空容器内への外気の漏入による真空度の低下によって、反応槽水に対する脱気が不十分になってしまい、結果として測定結果の安定性や正確性を低下させてしまう恐れがあった。
これに対して本実施の形態における自動分析装置においては、真空ポンプの起動と停止を周期的に制御することにより、予め定めた気圧範囲内に真空容器内の気圧を制御し、真空ポンプの動作周期に基づいて液体の溶存気体量の異常を検出してオペレータに報知するように構成したので、反応槽水に対する脱気が不十分であることによる測定結果の安定性や正確性を低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、真空ポンプ42の動作周期Cの予め定めた基準周期Xにおける商(すなわち、C/X)が予め定めた閾値Z以上になった場合に、反応槽水の溶存気体量の異常であると判定するように構成したが、これに限られず、逆の商(すなわち、X/C)が予め定めた閾値以下を判定してもよい。従い、これらの比に基づき、異常であると判定しても良い。また、例えば、真空ポンプ42の動作周期C(t)が予め定めた判定周期(例えば、Z0)以上になった場合(すなわち、C≧Z0となった場合)に、液体の溶存気体量の異常であると判定するように構成しても良い。真空ポンプ42の動作周期C(t)が所定の周期よりも大きくなったことを判定できれば、判定値はこれらに限ったものではない。この場合にも本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、真空ポンプ42の動作周期Cと反応槽水の溶存空気量との関係を予め実験的に算出しておき、動作周期Cから溶存空気量を算出してCRTディスプレイ25に表示することにより、オペレータは反応槽水の溶存空気量を定量的に知ることができ、より正確な測定を行うことができる。
また、反応槽水の溶存空気量が異常と判定された場合に、循環ポンプ46を逆方向に駆動するように構成しても良い。反応槽水の溶存空気量が異常が気液分離膜管路43aの詰まりに起因する場合には、循環ポンプ46を一定時間逆方向に駆動することにより、気液分離管路43aの詰まりの解消が期待でき、溶存空気量の異常が改善されることが期待される。
(本実施の形態の変形例)
本実施の形態の変形例を図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、基準周期算出処理において、真空ポンプ42の動作周期を繰り返し測定し、周期の変化割合が予め定めた範囲以下になった場合に、その周期を基準周期Xとして決定するものである。
図9は、本変形例における基準周期算出処理を示すフローチャートである。図中、本実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
本変形例の真空制御部41は、コンピュータ18からの脱気状態検出処理の指示がなされると、まず、メモリ11から予め設定した周期判定値Yを読み出す(ステップS210)。次に、処理に用いる変数として、周期C、C0の初期化(数値0の代入)を行う(ステップS220)。その後、初期減圧(図4参照)後の最初の周期Cを測定し(ステップS230)、周期の変数C0に周期Cを代入する(ステップS240)。続いて、周期Cを初期化(C=0)して(ステップS250)、周期Cを測定し(ステップS260)、周期C/周期C0が周期判定値Y以下になったか同かを判定する(ステップS270)。ステップS270での判定結果がNOの場合には、判定結果がYESになるまでステップS240〜S260の処理を繰り返す。また、ステップS270での判定結果がYESの場合には、そのときの周期Cを基準周期Xとして決定し、メモリ11に記憶し、処理を終了する(ステップS280)。
その他の構成は本実施の形態と同様である。
以上のように構成した本変形例においても、本実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
1 反応ディスク
2 反応容器
3 反応槽
4 反応槽水循環装置
5 サンプルディスク
7 試料分注機構
9A,9B 試薬保冷庫
10A,10B 試薬ボトル
11 メモリ
12A,12B 試薬分注機構
13A 第1試薬ディスク
13B 第2試薬ディスク
14 単波長光源
15 光散乱光量検出器
16 A/D変換器
17 洗浄機構
18 コンピュータ
19 インタフェース
20 サンプル分注制御部
21 試薬分注制御部
22 プリンタ
23 記録媒体ドライブ
24 キーボード
25 CRTディスプレイ
33A,33B 攪拌機構
34A,34B 読取装置
35 光散乱光量測定部
40 真空脱気装置
41 真空制御部(制御部)
42 真空ポンプ
42a 気圧検出器
43 脱気容器
44 バイパス管路
45 冷却ユニット
46 循環ポンプ
47 ヒータ
48 排水管路
49 給水管路
48a,49a 開閉弁
50 給水ポンプ
51 給水タンク

Claims (5)

  1. 試料と試薬との混合液を収容する反応容器と、
    前記反応容器を浸漬して前記混合液の温度調整を行う液体を保持する反応槽と、
    前記反応槽における前記液体の供給および排出をそれぞれ行う供給管路および排出管路を含む循環管路と、
    前記循環管路に前記液体を循環させる循環ポンプと、
    前記循環管路を循環する前記液体の温度を調整する温度調整手段と、
    前記液体の循環管路に設けられた気液分離管路と、
    前記気液分離管路を内包して設けられた真空容器と、
    前記真空容器内の脱気を行う真空ポンプと、
    前記真空容器内の気圧を検出する気圧検出器と、
    前記気圧検出器の検出結果に基づいて前記真空ポンプの起動と停止を制御することで、前記真空容器内の気圧が予め定めた正常気圧範囲になるよう制御し、前記真空ポンプの動作周期に基づいて前記液体の溶存気体量の異常を検出してオペレータに報知する制御部と
    を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記気圧検出器の検出結果が前記正常気圧範囲の下限に達したときは前記真空ポンプを停止し、上限に達したときは前記真空ポンプを稼動するように制御することを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記液体の溶存気体量の異常を検出した場合に、前記循環ポンプを逆駆動することを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1又は2記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記真空ポンプの動作周期(t)と予め定めた基準周期との比に基づき、前記液体の溶存気体量の異常であると判定することを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1又は2記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記真空ポンプの動作周期(t)が予め定めた判定周期を超えた場合に、前記液体の溶存気体量の異常であると判定することを特徴とする自動分析装置。
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