JP5950461B2 - 通線具、配線の検知方法と配線の取り出し方法 - Google Patents
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Description
この呼び線捕捉工具は、呼び線をとらえるためのフックを先端に装着した竹の子状の複数の短筒を備えた伸縮部材を先端に備え、更にその後方にカメラ装置、リンク部材、関節部材、長筒等を順次連結して備えている。そして、呼び線捕捉工具の後端部に設けた中空状の取っ手部材内に伸縮部材の先端側の短筒に連結したワイヤを挿入して、ワイヤの進退で伸縮部材を進退させている。
また、作業者がダウンライトの穴106から天井裏101にアクセスできない場合には、部屋100の所有者の了承を得て天井に開口を形成して配線ケーブル103の通線を試みているが、配線ケーブル103の天井裏での落下位置を室内から検知することが困難であり、配線ケーブル103を取り出すために開口を大きく形成せざるを得ないため、その後に修復したとしても工事が煩雑であり、しかも部屋100内の見栄えが悪かった。
本発明によれば、天井裏等の閉鎖空間の小さな穴や開口等の狭いスペースであっても通線具の伸縮部を収縮させた状態で挿入可能であり、伸縮部を伸張させて閉鎖空間内の配線等をカメラで撮影することでディスプレイで確認できる。
閉鎖空間内の配線を照明具で照明してカメラで撮影できる。
ディスプレイで表示された配線等を把持部材で把持して通線具を引き戻すことで配線等を取り出すことができる。
フックまたは磁石部材によって配線等を把持することができる。
本発明によれば、通線具は支持筒と伸縮部とで略L字状に形成されているため、伸縮部を収縮させた状態で閉鎖空間の穴に挿入し、カメラで閉鎖空間内に載置された配線を撮影してディスプレイで表示するので、作業者が目視確認できる。
ケーブルは可撓性により自重で湾曲したりして直進できないが、伸縮部の複数の筒部を押し込んだケーブルによって直線状に伸ばすことができるので、直線状に進退させることができて、操作が容易になる。
本発明によれば、通線具の伸縮部を収縮させて穴から閉鎖空間内に挿入し、伸縮部を伸張させて配線を探し、通線具のカメラで撮影した配線をディスプレイで確認する。そして、伸縮部の開口筒部に設けた把持部材によって配線を把持し、その後、伸縮部を収縮させて閉鎖空間の穴から引き出すことで配線を取り出すことができる。
図1において、例えば家屋やマンション等の部屋100の天井裏101に設けた配管102にはメタルケーブル104が天井裏101内に進入し、メタルケーブル104はケーブル固定部材であるバインドハンガー105によって支持され、更に天井裏101内から側部に延びて壁面3に設けたモジュラージャック4に連結されている。
図2に示す通線具1は、操作する側に設けた筒状の支持筒8と伸縮可能な伸縮部9とが金属製の曲がり部10を介して略L字状に形成されている。これら支持筒8、曲がり部10、伸縮部9は外筒部11を構成する。伸縮部9は曲がり部10に連結された最大径の第一筒部12、第二筒部13、第三筒部14、第四筒部15、最小径の第五筒部16が順次小径となって形成され、互いに伸縮可能に接続されている。これら第一〜第五筒部12〜16はいずれも円筒状のストレート構造とされている。
なお、伸縮部9は6つ以上の筒部を接続して形成してもよいし、4つ以下の筒部を接続して形成してもよい。また、曲がり部10について天井2のダウンライトの穴106に当たる等し易いため金属製とし、支持筒8と第一乃至第五筒部12〜16はカーボン等の強度が高く軽量の材質を用いることが好ましい。
上述の構成は第一筒部12と第二筒部13、第二筒部13と第三筒部14、第三筒部14と第四筒部15との間にも形成されている。そのため、第一乃至第五筒部12〜16が最も伸張した接続状態が図2に示すものであり、最も収縮した接続状態が図4に示すように各筒部12〜15の先端フランジ部12a、13a、14a、15aが互いに当接した構成となっている。なお、第五筒部16には先端フランジ部は設けられていないので図4に現れない。通線具1は、L字状の外筒部11の全長部分のうちの伸縮部9を最も収縮させた状態で、天井2のダウンライトの穴106から侵入させて天井裏101内に保持することができる。
そのため、支持筒8の後方において、ファイバーケーブル20を進退させることで、ファイバーケーブル20の先端部と伸縮部9の第一から第五筒部12〜16が一体に伸縮することになる。
また、図3には、ファイバーケーブル20の先端部に撮影カメラ25と照明具26とが配設され、照明具26で照明した対象物である配線ケーブル103の先端を撮影カメラ25で撮影してファイバーケーブル20で送信させてディスプレイ23で画像を表示できる。
把持部材として、例えば図5に示すように磁石部材28が設けられ、磁石部材28は、磁性を帯びていて配線ケーブル103を吸着する磁石体28aと孔部27へ嵌合される嵌合基部28bとで形成されている。
また、把持部材として、図5に示すようにフック29を採用してもよい。フック29は予め先端を折り曲げた配線ケーブル103を引っ掛けるフック部29aと開口筒部21の孔部27に嵌合可能な嵌合基部29bとを有している。
まず、図1において、部屋100の天井裏101を仕切る壁面に設けられた配管102を通して配線ケーブル103を天井裏101内に侵入させ、天井2に落下させる。次に、通線具1における支持筒8内のファイバーケーブル20を引き出し、伸縮部9における第一から第四筒部12〜15を互いの先端フランジ部12a〜15aが当接するように収縮させ且つ第五筒部16に連結した開口筒部21が先端フランジ部15aに当接するように最短長さに収縮させる。そして、開口筒部21の孔部27に例えば磁石部材28の嵌合基部28bを嵌合させて、通線具1の伸縮部9を天井2に対して図6に示すように斜めにして、天井2に形成されたダウンライトの穴106から挿入する。そして、図1に示すように伸縮部9を略水平な状態に保持する。
作業者がディスプレイ23で配線ケーブル103を見つけた場合、ファイバーケーブル20を支持筒8内に押し込んで通線具1の先端の開口筒部21を第五筒部16と共に引き伸ばし、開口筒部21の孔部27に嵌合させた磁石部材28に配線ケーブル103を吸着させる。そして、通線具1の伸縮部9を収縮させた後、伸縮部9の姿勢を斜めにしてダウンライトの穴106から部屋100内に戻して配線ケーブル103を引き出す。
そして、配線ケーブル103を磁石部材28から外して、壁面に沿わせて例えばモジュラージャック4の配線に接続する。
そして、MJ用配線ケーブル31をディスプレイ23で見つけると、配線ケーブル103と同様に伸縮部9の磁石部材28で吸着する。その後、ファイバーケーブル20を支持筒8から引き出して伸縮部9を収縮させて、ダウンライトの穴106から引き出すことができる。そして、配線ケーブル103とMJ用配線ケーブル31を接続することができる。
例えば天井裏101の高さを20cmとし、通線具1の収縮状態での伸縮部9の長さを30cm以下とし、ダウンライトの穴106の内径を10cmとする。この場合、通線具1の伸縮部9を天井2に対して45°の角度で穴106内に挿入することで天井裏101内に容易に挿入が可能である。
しかも通線具1は第一から第五筒部12〜16がそれぞれ直線状である上に伸縮部9においてファイバーケーブル20と第五筒部16を開口筒部21で結合したから、ファイバーケーブル20が可撓性があって湾曲し易くても第一筒部12〜第五筒部16を直線状に伸縮させることでファイバーケーブル20も直線状に伸縮できるので、撮影カメラ25や磁石部材28またはフック29の操作が容易になる。
例えば、上述した実施形態では、通線具1で取り出す対象物として配線ケーブル103やMJ用の配線ケーブル31等の配線を説明したが、本発明は上述した配線ケーブル103、31に限定されることなく、適宜の配線を探して取り出すことができる。
また、上述の実施形態では、天井裏101にダウンライトの穴106から通線具1を挿入して配線ケーブル103やMJ用の配線ケーブル31を探知するようにしたが、本発明は天井裏101での探知に限定されるものではなく、配管内での探知等、適宜の閉鎖空間での配線ケーブル103、31等の各種の配線の検知方法や取り出し方法に適用できる。
2 天井
8 本体筒
9 伸縮部
10 湾曲部
11 外筒部
12 第一筒部
13 第二筒部
14 第三筒部
15 第四筒部
16 第五筒部
20 ファイバーケーブル
21 開口筒部
23 ディスプレイ
25 撮影カメラ
26 照明具
27 孔
28 磁石部材
29 フック
31 MJ用配線ケーブル
100 部屋
101 天井裏
102 配管
103 配線ケーブル
Claims (7)
- 操作側の支持筒と径の異なる複数の筒部が伸縮可能に配設された伸縮部とを備えた略L字状の外筒部と、
該外筒部内を進退可能で先端側にカメラを備えたケーブルと、
前記ケーブルの先端と前記伸縮部の先端の筒部とを連結した開口筒部と、
前記ケーブルに接続されていて前記カメラで撮影された画像を表示するディスプレイとを備え、
前記ケーブルを進退させることで前記伸縮部の複数の筒部を連動して伸縮させるようにしたことを特徴とする通線具。 - 前記ケーブルには照明具が設けられている請求項1に記載された通線具。
- 前記開口筒部には、把持部材が取り付けられている請求項1または2に記載された通線具。
- 前記把持部材はフックまたは磁石部材である請求項3に記載された通線具。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載された前記通線具の伸縮部を収縮させた状態で閉鎖空間の穴に挿入し、
前記カメラで撮影した配線ケーブル等の配線の画像を前記ディスプレイに表示させるようにしたことを特徴とする配線の検知方法。 - 前記ケーブルを閉鎖空間内にある伸縮部に押し込むことで前記開口筒部を介して前記複数の筒部を前記ケーブルと共に直線状に伸張させるようにした請求項5に記載された配線の検知方法。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載された前記通線具の伸縮部を収縮させた状態で閉鎖空間の穴に挿入し、
前記ケーブルを伸ばして伸縮部を伸張させて前記カメラで撮影した配線ケーブル等の配線の画像を前記ディスプレイに表示し、
前記開口筒部に設けた把持部材によって前記配線を把持して、前記伸縮部を収縮させて閉鎖空間の穴から外部に持ち出すようにしたことを特徴とする配線の取り出し方法。
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