JP5950101B2 - 電動車両のシール構造 - Google Patents
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Description
そして、このようなバッテリユニットのバッテリケースには、バッテリユニットのメンテナンス等を行う際に車室内側よりバッテリユニット内部に設けられるサービスプラグの操作レバーを操作するためのサービスプラグ用開口部(サービスプラグ操作孔)が設けられている(特許文献1)。
したがって、このようにシール部材がフロアパネルより外れることで、バッテリユニット内に水やゴミ等が侵入する可能性があり好ましいことではない。
また、請求項3の電動車両のシール構造では、請求項1或いは2において、前記脱落防止部材は、前記キャップ部材の取り付け時に前記シール部材の前記キャップ部材の挿入方向となる側の前記シール部材の上端部を覆うように形成され、更に前記脱落防止部材には、前記脱落防止部材を前記フロアパネルに固定する固定部が形成されることを特徴とする。
また、請求項2の発明によれば、シール部材がシール部材取付孔に取り付けられた後に、シール部材の上端部を覆うように脱落防止部材を配設しており、キャップ部材の取り付け時にキャップ部材とシール部材の上端部との接触を防止することができ、シール部材がシール部材取付孔より外れることを防止することができるので、バッテリユニット内に水等の侵入を防止することができる。
[第1実施例]
まずは、本発明の第1実施例に係る電動車両のサービスプラグ操作孔周辺部の構造に付いて説明する。
図1は、電動車両のサービスプラグ操作孔周辺部の概略図である。また、図2は、本発明の第1実施例に係る電動車両のシール構造を適用したサービスプラグ操作孔の上面視図である。そして、図3は、図2のA−A線での断面図である。図3中の太矢印は、バッテリユニット車載時におけるメンテナンスリッドの取り付け方向を示す。
バッテリユニット20は、リチウムイオン電池等の二次電池で構成されるものである。そして、バッテリユニット20は、電池セルを監視するセルモニタリングユニットを備え複数の電池セルで構成される複数のバッテリモジュールと、セルモニタリングユニットの出力に基づきバッテリモジュールの温度及び電池残量等を監視するバッテリモニタリングユニットと、絶縁構造で形成され、図3に示すような非常時や車両1のメンテナンス時にバッテリユニット20内の高電圧回路を遮断するためのサービスプラグ22と、高電圧を導電する導電部品と、短絡等により高電圧が導電する可能性のある導電性部品とが、樹脂製のバッテリユニットカバー21とバッテリユニットケースとに内包されて一体に構成されている。
カバー40は、絶縁材で、上面視でグロメット部23bの形状に沿った内部が開口した長円形状であって、断面視で下方が開放し、内周側の側壁が外周側の側壁に対して長く、且つメンテナンスリッド30の取り付け時にメンテナンスリッド30がカバー40に接触することでカバー40がグロメット部23bより脱落しないように外周方向に傾斜した略C字形状に形成されている。
以下、このように構成された本発明の第1実施例に係る電動車両のシール構造を適用したサービスプラグ操作孔の作用及び効果について説明する。
このように、グロメット部23bの上部にグロメット部23bを覆うことが可能なカバー40を配設することで、例えば、フロアパネル11のサービスプラグ操作孔11aの上部にパーキングケーブル13が配設され、サービスプラグ操作孔11aの上方向からメンテナンスリッド30を取り付けることが不可能であり、図3のように、パーキングケーブル13とフロアパネル12との間よりメンテナンスリッド30を横方向に移動させて取り付ける必要がある場合に、メンテナンスリッド30とグロメット部23bの接触を防止できる。
よって、バッテリユニット20内に水等の侵入を防止することができる。
また、カバー40を、グロメット部23bの全体を覆うように、そして内周側の側壁が外周側の側壁に対して長くなるように形成しているので、締結部材等を用いてカバー40を固定するための固定部を設ける必要がなく容易にカバー40を取り付けることができる。
[第2実施例]
以下、本発明の第2実施例に係る電動車両のサービスプラグ操作孔周辺部の構造に付いて説明する。
図4及び図5に示すように、第2実施例では、第1実施例に対し、カバー140の形状と固定方法を変更しており、以下に上記第1実施例と異なるカバー140について説明する。
図4及び図5に示すように、カバー140をメンテナンスリッド30の取り付け時にグロメット部23bのメンテナンスリッド30の挿入側(図5では左側)となる範囲の上部を覆うように形成している。また、カバー140のメンテナンスリッド30の挿入側の端部には、一対の挿入孔142を有する固定部141を形成している。そして、当該カバー140の固定部141を介して、一対の締結部材50にてフロアパネル11に固定している。
よって、バッテリユニット20内に水等の侵入を防止することができる。
また、カバー140を一対の締結部材50で固定しているので、メンテナンスリッド30の取り付け時にカバー140が締結部材50を支点に回転することを防止することができるので、確実にシール部材23の挿入溝23aより、フロアパネル11のサービスプラグ操作孔11aが外れることを防止することができる。
また、シール部材123のグロメット部123bには、パーキングケーブル13等の車体構成部材とフロアパネル11との間よりメンテナンスリッド30を横方向に移動させて取り付ける際のメンテナンスリッド30の挿入側(図7では左側)であって、挿入溝123aの上部よりメンテナンスリッド30の挿入方向に伸びる固定部123cが形成されている。そして、固定部123cの端部123dには、フロアパネル11の挿入孔11bに挿入した際に挿入孔11bの内周部と係合し、抜けを防止する抜け防止構造123dが形成されている。詳しくは、抜け防止構造123dは、固定部123cの端部123dを挿入孔11bに容易に挿入可能とする下方向に頂点を有するテーパ状に形成されるテーパ部123eと、固定部123cの端部123dを挿入孔11bに挿入後にフロアパネル11と当接する箇所が水平に形成される係合部123fとで構成されている。
[第3実施例]
以下、本発明の第3実施例に係る電動車両のサービスプラグ操作孔周辺部の構造に付いて説明する。
図8は、本発明の第3実施例に係る電動車両のシール構造を適用したサービスプラグ操作孔の上面視図である。そして、図9は、図8のD−D線での断面図である。図9中の太矢印は、バッテリユニット車載時におけるメンテナンスリッドの取り付け方向を示す。
図9に示すように、フロアパネル111のサービスプラグ操作孔111aの形成される面111cは、パーキングケーブル13等の車体構成部材とフロアパネル11との間よりメンテナンスリッド30を横方向に移動させて取り付ける際にメンテナンスリッド30の挿入側(図9では左側)となる面111dより、高さが低く設定されている。詳しくは、図9に示すように、フロアパネル111のサービスプラグ操作孔111aの形成される面111cは、グロメット部23bの上部のみがメンテナンスリッド30の挿入側(図9では左側)となる面111dよりも突出するように形成されている。
図9に示すように、フロアパネル111のサービスプラグ操作孔111aの形成される面111cの高さ、即ち、グロメット部23bが取り付けられる面111cの高さを、メンテナンスリッド30の取り付け時に、メンテナンスリッド30の挿入側(図9では左側)となる面111dの高さよりも低く設定している。
また、グロメット部23bの脱落防止に新たな部品を用いる必要がないのでコストの増加を抑制することができる。
11,111 フロアパネル
11a,111a サービスプラグ操作孔(シール部材取付孔)
20 バッテリユニット
21 バッテリユニットカバー
23,123 シール部材
30 メンテナンスリッド(キャップ部材)
40,140 カバー(脱落防止部材)
Claims (4)
- 筐体の内外を連通し、車載時に弾性変形して密封状態を保持するシール部材が配設される開口部を有するバッテリユニットと、前記開口部と対向する位置に車室内と連通し、前記シール部材の上部が嵌合して取り付けられるシール部材取付孔が形成されるフロアパネルと、前記シール部材取付孔を覆うように前記フロアパネルに固定されるキャップ部材と、を備え、前記フロアパネル下部に前記バッテリユニットが配設される電動車両のシール構造において、
前記キャップ部材の取り付け時に前記キャップ部材と前記シール部材との接触を防止する脱落防止手段を備えることを特徴とする電動車両のシール構造。 - 前記脱落防止手段は、前記シール部材の上端部を覆うように形成される脱落防止部材であって、
前記脱落防止部材は、前記シール部材が前記シール部材取付孔に取り付けられた後に、前記シール部材の上端部を覆うように配設されることを特徴とする、請求項1に記載の電動車両のシール構造。 - 前記脱落防止部材は、前記キャップ部材の取り付け時に前記キャップ部材の挿入方向となる側の前記シール部材の上端部を覆うように形成され、更に前記脱落防止部材には、前記脱落防止部材を前記フロアパネルに固定する固定部が形成されることを特徴とする、請求項1或いは2に記載の電動車両のシール構造。
- 前記脱落防止手段は、前記フロアパネルの前記シール部材挿入孔が形成される部位の高さが、他の部位の高さに対して低く設定されることを特徴とする、請求項1に記載の電動車両のシール構造。
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