JP5940465B2 - 積層型電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は積層インダクタなどに代表される積層型電子部品およびその製造方法に関する。
従来より、積層型電子部品の代表例である積層インダクタの製造方法の一つとして、フェライト等を含有するセラミックグリーンシートに内部導体パターンを印刷し、これらのシートを積層し、焼成する方法が知られている。
DC/DCコンバータのような電源で使われるインダクタでは、大電流化が進むと同時に高周波化も求められている。これまで、大電流化の要請を受けて、フェライト材料からFe系や合金系の金属材料に置き換える検討が進んでいる。これら金属材料を用いる場合、これまでは樹脂やガラスで磁性粒子を結合させるか、磁性粒子同士を焼結させる方法が取られてきた。しかし、樹脂を使う場合は強度の確保のため、樹脂の添加量を多くせざるをえず、その結果、磁性粒子の充填率がさがり、十分な透磁率を得ることができなかった。一方、焼結させる場合は高い透磁率が得られるが、損失の影響から周波数の制約があり、携帯機器などに用いる電子部品としては限定的なものとなっていた。このことから、樹脂やガラスを用いない方法が検討され、磁性粒子を酸化させ粒子表面に酸化被膜を作り、この酸化被膜により磁性粒子同士を結合させることで高い充填率の磁性体を作製できることがわかった。しかし、このように磁性粒子の間距離が近くなるに伴い、粒子間の容量成分が大きくなることもわかった。
特許文献1に開示される発明では、ガラス成分は結合材として磁性体材料と渾然一体となっており、特定形状をもつガラスパターンの存在は認められない。
特開平9−148118号公報 特開平7−272935号公報
積層型インダクタでは、磁性体層と内部導体が交互に形成され、多くの場合、内部導体は複数の層状にて形成されている。内部導体間に存在する誘電率の高い磁性体は、内部導体間の容量成分であると評価することができる。このことは、今後、更に高容量化するため内部導体間の間隔を狭くする場合、また機器の動作周波数が高周波化した場合等に影響が予想され、より高性能化を進める上では更なる検討が必要となっている。
以上のことを考慮して、本発明は、より小型化・薄層化が見込まれる状況において、内部導体間の浮遊容量を軽減して高周波対応が可能な積層型電子部品とその製造方法の提供を課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の特徴を有する積層型電子部品の発明を完成した。本発明によれば、積層型電子部品は、軟磁性合金粒子で形成された複数の磁性体層と、周回構造の一部をなす導電性材料からなる複数のコイルセグメントと、導電性材料からなる中継セグメントと、Si含有ガラスからなるガラスセグメントとを有する。導電性材料は好ましくはAgである。磁性体層とコイルセグメントとは交互に積層された積層構造を構成する。中継セグメントは複数の磁性体層上に形成されるコイルセグメント間を導通するように形成され、コイルセグメントおよび中継セグメントが電気的に一体化した内部導体を構成する。ここで、磁性体層を挟んで隣接する2つのコイルセグメントの間の少なくとも一部に上述のガラスセグメントが存在する。
好ましくは、コイルセグメントの幅は略一定であってかつ周回構造が略同一であり、ガラスセグメントはコイルセグメントよりも幅広であって、隣接する前記コイルセグメントの間に存在する。
好ましくは、ガラスセグメントはコイルセグメントと接するように形成される。
Si含有ガラスは軟化温度が好ましくは400〜600℃であり、別途好ましくは、Si系ガラスまたはSi−B系ガラスである。
好ましくは、軟磁性合金粒子がFe−Si−M系軟磁性合金であり、ここで、MはFeより酸化し易い金属元素であり、好ましくはMはAlまたはCrである。
好ましくは、磁性体層およびガラスセグメントは600〜950℃での熱処理により形成される。
本発明の積層型電子部品は、好ましくは、軟磁性合金粒子を含む複数のグリーンシートにそれぞれ導体パターン及び/又はガラスパターンを形成する工程と、前記各パターンが形成されたグリーンシートを隣接する導体パターン間にガラスパターンが配置されるように積層して加熱処理前チップを得る工程と、得られた加熱処理前チップを加熱する工程と、を有する方法で製造される。このとき、導体パターンは導電性材料を含む導体ペーストを周回構造の一部をなすように印刷することで形成され、ガラスパターンはSi含有ガラスを含むガラスペーストを印刷することで形成される。そして、加熱の工程において、導電性材料およびSi含有ガラスがそれぞれ焼結して導体パターンおよびガラスパターンからそれぞれコイルセグメントおよびガラスセグメントが得られる。
本発明によれば、内部導体間にガラスセグメントを入れることにより内部導体間で生じる浮遊容量を抑えることができる。このため、共振点が高くなり、より高い周波数に対応できるようになる。また、内部導体の間隔を狭くもできるようになり、小型化や高いインダクタとすることも可能となる。これまで電源系の積層インダクタではフェライトが主流であったため、容量成分の影響は少なかった。しかし、電流特性を得るためには金属系の磁性材料が好適であり、高透磁率を得るため合金粒子を酸化被膜で結合する場合、誘電率の影響を無視できなくなってきた。本発明により、上述のように浮遊容量を低減させて、共振点が高く、高周波まで特性を伸ばすことは、内部導体間の距離が小さいほど効果的であり、小型化や高インダクタンス化を進める有効な手段である。また、内部導体と外部電極との間でも浮遊容量を生じる場合があり、これらの間においても、ガラスセグメントを設ければ同様の効果を得ることができる。
積層インダクタの模式断面図である。 積層インダクタの模式的な分解図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明を詳述する。但し、本発明は図示された態様に限定されるわけでなく、また、図面においては発明の特徴的な部分を強調して表現することがあるので、図面各部において縮尺の正確性は必ずしも担保されていない。
図1(A)は積層型電子部品の典型例である積層インダクタの模式的な断面図である。図1(B)は図1(A)の部分拡大図である。以下の説明では、本発明の対象である積層型電子部品の具体的な実施形態の一つとして積層インダクタを挙げるが、積層型電子部品は、例えば、トランス、LCフィルタ、電源用コモンモードフィルタなどであってもよい。積層インダクタ1は、内部導体20の大部分が磁性体部(磁性体層10の積層体)の中に埋没している構造を有する。典型的には、内部導体20は螺旋状に形成されたコイルであり、その他、渦巻き状のコイル、ミアンダ(蛇行)状の導線、あるいは直線状の導線等が挙げられる。
内部導体20はコイルセグメントと中継セグメントとを有する。図1にはコイルセグメントのみが示されており中継セグメントは示されていない。コイルセグメントと磁性体層10とは交互に積層された積層構造を構成する。コイルセグメントはコイルの周回構造の一部をなす。中継セグメントは複数のコイルセグメントどうしを導通するように形成されている。図2は典型的な積層インダクタの模式的な分解図である。但し、図2では後述するガラスセグメントの描写を省略している。図示された態様では、内部導体20は、コイルセグメントCS1〜CS5と、このコイルセグメントCS1〜CS5を接続する中継セグメントIS1〜IS4とが、螺旋状に一体化したコイルの構造を有しており、コイルセグメントCS1〜CS4はコ字状を成し、コイルセグメントCS5は帯状を成しており、各中継セグメントIS1〜IS4は磁性体層ML1〜ML4を貫通した柱状を成している。
本発明によれば、コイルセグメントと中継セグメントとは導電性材料が好ましい。導電性材料は従来の電子部品の電極として用いられる各種の材料を特に限定なく用いることができ、典型的には、Agであり、好適には、他の金属を実質的に含まぬAgであり、100重量部のAgと50重量部以下の他の金属との混合物や合金であってもよく、前記他の金属としては、Au、Cu、Pt、Pdなどが非限定的に例示される。
本発明によれば、積層インダクタ1では、軟磁性合金粒子が多数集積して所定形状の磁性体部を構成している。磁性体部は、コイルセグメントによって分断された磁性体層10の集合であると評価することができ、同時に、磁性体層10とコイルセグメントとが積層構造を構成していると評価することができる。個々の軟磁性合金粒子11はその周囲の少なくとも一部、好ましくは概ね全体にわたって酸化被膜12が形成されていて、この酸化被膜12により磁性体部10の絶縁性が確保される。隣接する軟磁性合金粒子11どうしは、概ね、それぞれの軟磁性合金粒子11がもつ酸化被膜12を介して結合することにより、一定の形状を有する磁性体部10を構成している。酸化被膜12は好ましくは軟磁性合金粒子それ自身が酸化してなる被膜である。部分的には、隣接する軟磁性合金粒子11の金属部分どうしが結合していてもよい。軟磁性合金粒子は好ましくはFe−M−Si系合金(但し、Mは鉄より酸化し易い金属である。)からなり、その場合、酸化被膜は好ましくはこの軟磁性合金が酸化してなるものであって磁性体であるFe34と、非磁性体であるFe23及びMO(xは金属Mの酸化数に応じて決まる値である。)を少なくとも含むことが確認されている。
上述の酸化被膜12を介した結合の存在は、例えば、約3000倍に拡大したSEM観察像などにおいて、隣接する軟磁性合金粒子11が有する酸化被膜12が同一相であることを視認することなどで、明確に判断することができる。酸化被膜12を介した結合の存在により、積層インダクタ1における機械的強度と絶縁性の向上が図られる。また、酸化被膜12は通常は凹凸が比較的大きいので、Agのマイグレーションが抑制され、耐湿性が向上する。積層インダクタ1の全体にわたって、隣接する軟磁性合金粒子11が有する酸化被膜12を介して結合していることが好ましいが、一部でも結合していれば、相応の機械的強度と絶縁性の向上が図られ、そのような形態も本発明の一態様であるといえる。
同様に、上述の軟磁性合金粒子11の酸化被膜が存在しない金属部分どうしの結合についても、例えば、約3000倍に拡大したSEM観察像などにおいて、隣接する軟磁性合金粒子どうしが同一相を保ちつつ結合点を有することを視認することなどにより、金属部分どうしの結合の存在を明確に判断することができる。軟磁性合金粒子11どうしの結合の存在により透磁率のさらなる向上が図られる。ここで、「酸化被膜が存在しない金属部分どうしの結合部」とは、隣接する合金粒子がそれらの金属部分にて直接に接触している部分のことを意味し、例えば、厳密な意味での金属結合や、金属部分どうしが直接に接触して原子の交換が見られない態様や、それらの中間的な態様をも含む概念である。厳密な意味での金属結合とは、「原子が規則的にならんでいる」等の要件を充足することを意味する。
なお、隣接する軟磁性合金粒子11が、酸化被膜12を介した結合も、軟磁性合金粒子11どうしの結合もいずれも存在せず単に物理的に接触又は接近するに過ぎない形態が部分的にあってもよい。
図1(B)の形態では、軟磁性合金粒子11のうちガラスセグメント30に接する部分には酸化被膜が形成されていない。ガラスセグメントとの界面の磁性粒子の表面に酸化被膜の無い状態とすることで、ガラスセグメント30からガラス材料が磁性体層中に拡がりにくくなり、ガラスセグメント30を精度良く形成することができ、結果としてその厚さを小さくすることができる。このような形態の実現のためには、軟磁性合金系の磁性材料と、軟磁性合金粒子11の酸化被膜形成温度よりも軟化温度の低いSi含有ガラスを用いることが挙げられる。これにより、熱処理時に、軟磁性合金粒子11の酸化被膜形成温度よりも低い温度帯からSi含有ガラスが軟化し始め、磁性体層と接する部分では表面張力の働きによりガラスが膜状となり、さらに加熱処理温度を上昇させることで軟磁性合金粒子11の酸化被膜12が生成する。つまり、ガラスセグメント30に接していない軟磁性合金粒子11は酸化被膜が生成され、ガラスセグメント30に接する部分の軟磁性合金粒子はSi含有ガラスで覆われているため酸化被膜が生成されないのである。この形態でガラスセグメントと磁性体層が形成されるため、ガラスセグメントからのガラス成分の磁性体層への濡れ広がりを防ぐことができ、更にガラスセグメント30に接する磁性体層の界面の軟磁性粒子は軟化したガラスで覆われて加熱処理されるためガラスセグメント30に接する軟磁性合金粒子11には酸化被膜が形成されない。ここで、酸化被膜が形成されないことは、研磨断面のEDS(×1000倍)による観察で厚み100nm以上の酸化被膜が視認されないことにより確認される。
積層インダクタ1において、内部導体20の両端は、典型的には、それぞれ引出導体(図示せず)を介して積層インダクタ1の外表面の相対向する端面に引き出され、外部端子(図示せず)に接続される。外部端子の構造や接続様式については従来技術を適宜援用することができる。引出導体と内部導体20の外部電極面に近い側の面にもガラスセグメント30を形成することがさらに好ましい。
本発明では、磁性体層10を挟んで隣接する2つのコイルセグメント20の間にガラスセグメント30が設けられる。ガラスセグメント30は前記コイルセグメント20の間の少なくとも一部に存在すればよく、好適には、コイルセグメント20に接して存在する。
好適態様では、図1(A)に示されるように、磁性体層10を挟んで隣接する2つのコイルセグメント20の間において、一方から他方のコイルセグメント20へと最短で結ぶ直線が必ずガラスセグメント30で遮断されるように、ガラスセグメント30が設けられる。但し、中継セグメントが存在する箇所にはガラスセグメント30は形成されない。また、好ましくは、複数のコイルセグメントの幅は略一定であり、複数のコイルセグメントがなす周回構造は略同一であり、ガラスセグメントは前記コイルセグメントよりも幅広であってかつ隣接するコイルセグメントの間に存在する。具体的には、図1(A)の形態では、コイルセグメント20は、略同一形状のガラスセグメント30の直ぐ上に対になって形成されていて、隣接する2つのコイルセグメント20の間にはかならずガラスセグメント30が存在している。また、図1(A)の形態では、ガラスセグメント30が対になって存在しているコイルセグメント20より幅広に形成されている。このように、ガラスセグメント30はコイルセグメント20と略同一形状であるかそれを包含する形状であることが好ましい。
複数のコイルセグメントの幅が略一定であり、複数のコイルセグメントがなす周回構造が同一である場合に、隣接するコイルセグメントの間にはガラスセグメントがコイルセグメントの幅方向の、好ましくは75%〜200%、より好ましくは100〜200%を占めるように存在することが好ましい。例えば、図1(A)の形態では、ガラスセグメント30がコイルセグメント20より幅広に形成されているので、前記数値は100%を超える。前記数値については、例えば50%程度であると本発明の効果が小さくなるが、本発明ではそのような形態を排除するものではない。
ガラスセグメント30を構成する材料はSi含有ガラスであれば特に限定はなく、典型的にはSi系ガラスまたはSi−B系ガラスが挙げられ、好ましくは軟化温度が400〜600℃のガラス材料が挙げられる。そのようなガラス材料はガラスペースト用のガラスとして市販されているものなどを適宜用いることができる。前記温度範囲で軟化するガラスを用いると、高透磁率の磁性体層と高精度のガラスセグメントとが同時に形成でき、磁性体と非磁性から成る複合体の部品を得ることができる。このとき、磁性体中の磁性粒子は粒子表面の酸化被膜で結合し、ガラスとの界面の磁性粒子表面には酸化被膜が無く、磁性体層とガラスセグメントが形成される。
以下、本発明に係る積層インダクタ1の典型的かつ非限定的な製造方法を説明する。積層インダクタ1の製造にあたっては、まず、ドクターブレードやダイコータ等の塗工機を用いて、予め用意した磁性体ペースト(スラリー)を、樹脂等からなるベースフィルムの表面に塗工する。これを熱風乾燥機等の乾燥機で乾燥してグリーンシートを得る。上記磁性体ペーストは、軟磁性合金粒子と、典型的には、バインダとしての高分子樹脂と、溶剤とを含む。
軟磁性合金粒子は、主として合金からなる軟磁性を呈する粒子である。合金の種類としては、Fe−M−Si系合金(但し、Mは鉄より酸化し易い金属である。)が挙げられる。Mとしては、Cr、Alなどが挙げられ、好ましくはCrである。軟磁性合金粒子としては、例えばアトマイズ法で製造される粒子が挙げられる。
MがCrである場合、つまり、Fe−Cr−Si系合金におけるクロムの含有率は、好ましくは2〜15wt%である。クロムの存在は、熱処理時に不動態を形成して過剰な酸化を抑制するとともに強度および絶縁抵抗を発現する点で好ましく、一方、磁気特性の向上の観点からはクロムが少ないことが好ましく、これらを勘案して上記好適範囲が提案される。
Fe−Cr−Si系軟磁性合金におけるSiの含有率は、好ましくは0.5〜7wt%である。Siの含有量が多ければ高抵抗・高透磁率という点で好ましく、Siの含有量が少なければ成形性が良好であり、これらを勘案して上記好適範囲が提案される。
Fe−Cr−Si系合金において、SiおよびCr以外の残部は不可避不純物を除いて、鉄であることが好ましい。Fe、SiおよびCr以外に含まれていてもよい金属としては、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、マンガン、コバルト、ニッケル、銅などが挙げられ、非金属としてはリン、硫黄、カーボンなどが挙げられる。
積層インダクタ1における各々の軟磁性合金粒子を構成する合金については、例えば、積層インダクタ1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影して、その後、エネルギー分散型X線分析(EDS)によるZAF法で化学組成を算出することができる。
磁性体部10のための原料として用いる軟磁性合金粒子の粒子径は適宜選択することができ、典型的には、体積基準において、d50が好ましくは2〜30μmであり、より好ましくは2〜20μmである。軟磁性合金粒子のd50は、レーザ回折散乱法を利用した粒子径・粒度分布測定装置(例えば、日機装(株)製のマイクロトラック)を用いて測定される。軟磁性合金粒子を用いる積層インダクタ1においては、原料粒子としての軟磁性合金粒子の粒子サイズは、積層インダクタ10の磁性体部を構成する軟磁性合金粒子の粒子サイズと概ね等しいことが分かっている。
上述の磁性体ペーストには、好適にはバインダとしての高分子樹脂が含まれる。高分子樹脂の種類は特に限定はなく、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアセタール樹脂などが挙げられる。磁性体ペーストの溶剤の種類は特に限定はなく、例えば、ブチルカルビトール等のグリコールエーテルなどを用いることができる。磁性体ペーストにおける軟磁性合金粒子、高分子樹脂、溶剤などの配合比率などは適宜調節することができ、それによって、磁性体ペーストの粘度などを設定することも可能である。
磁性体ペーストを塗工および乾燥してグリーンシートを得るための具体的な方法は従来技術を適宜援用することができる。
次いで、打ち抜き加工機やレーザ加工機等の穿孔機を用いて、グリーンシートに穿孔を行ってスルーホール(貫通孔)を所定配列で形成する。スルーホールの配列については、各シートを積層したときに、導体を充填したスルーホール(即ち、中継セグメント)とコイルセグメントとで内部導体20が形成されるように設定される。内部導体を形成するためのスルーホールの配列およびコイルセグメント形成のための導体パターンの形状については、従来技術を適宜援用することができ、また、後述の実施例において図面を参照しながら具体例が説明される。
スルーホールに充填するため、および、導体パターンの印刷のために、好ましくは導体ペーストが使用される。導体ペーストには導電性材料と、典型的にはバインダとしての高分子樹脂と溶剤とが含まれる。
導体粒子としての導電性材料の粒子径は適宜選択することができ、体積基準において、d50が好ましくは1〜10μmである。導体粒子のd50は、レーザ回折散乱法を利用した粒子径・粒度分布測定装置(例えば、日機装(株)製のマイクロトラック)を用いて測定される。
導体ペーストには、好適にはバインダとしての高分子樹脂が含まれる。高分子樹脂の種類は特に限定はなく、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアセタール樹脂などが挙げられる。導体ペーストの溶剤の種類は特に限定はなく、例えば、ブチルカルビトール等のグリコールエーテルなどを用いることができる。導体ペーストにおける導電性材料、高分子樹脂、溶剤などの配合比率などは適宜調節することができ、それによって、導体ペーストの粘度などを設定することも可能である。
次いで、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷機を用いて、導体ペーストをグリーンシートの表面に印刷し、これを熱風乾燥機等の乾燥機で乾燥して、コイルセグメントに対応する導体パターンを形成する。印刷の際に、上述のスルーホールにも導体ペーストの一部が充填される。その結果、スルーホールに充填された導体ペーストと、印刷された導体パターンとが内部導体20の形状を構成することになる。
上述のように導体ペーストを印刷するグリーンシートを第1のグリーンシートともよぶ。本発明の製造方法の一形態では、第1のグリーンシートと同材料または異なる磁性材料を含む第2のグリーンシートを上述のように調製し、第2のグリーンシートにSi含有ガラスを含むガラスペーストでガラスパターンを形成し、適宜積層・圧着して積層体(加熱処理前チップ)を製造することができる。ガラスパターンの形成においては、市販のガラスペーストを印刷するなど、従来技術を適宜援用することができる。ガラスパターンは、好ましくは、上述の導体パターンと略同一の形状またはその形状を包含する形状に形成する。ただし、第1のグリーンシートにおけるスルーホールに対応する位置にはガラスパターンを設ける必要はない。当該位置には中継セグメントが形成されるからである。
導体パターンとガラスパターンとを別々のグリーンシートに印刷してから積層する上述の製法ではなく、グリーンシートにまずガラスパターンを形成してその上にさらに導体パターンを印刷する製法を採用することもできる。このように、本発明の製造方法によれば、一つのグリーンシート上には導体パターンおよびガラスパターンのどちらか一方または両方を形成してもよく、結果的に、積層時に導体パターンとガラスパターンとが向きあえばよい。また、スルーホールの形成はガラスパターン形成の前であってもよいし、後であってもよい。グリーンシートにまずガラスパターンを形成してその上にさらに導体パターンを印刷する製法の詳細は実施例の記載を参照されたい。
焼成炉等の加熱装置を用いて、大気等の酸化性雰囲気中で、加熱処理前チップを加熱処理する。熱処理雰囲気は、酸化雰囲気であれば特に限定されず、生産面から考慮すると大気あるいは乾燥空気が望ましい。昇温過程において好ましくは300〜600℃にて、1〜600分間保持し、その後、さらに温度を上げる。最高温度は、好ましくは600℃以上であり、より好ましくは600〜950℃であり、最高温度において好ましくは、より詳細には0.5〜3時間保持することが望ましい。
加熱処理前チップにあっては、個々の軟磁性合金粒子どうしの間に、多数の微細間隙が存在し、通常、該微細間隙は溶剤とバインダとの混合物で満たされている。これら混合物は昇温過程に消失し、該微細間隙はポアに変わる。上記最高温度に近い高温域では、軟磁性合金粒子が密集して磁性体部ができ、典型的には、その際に、軟磁性合金粒子それぞれの表面に酸化被膜が形成される。このとき、導電性材料が焼結して内部導体20が形成される。これにより積層インダクタ1が得られる。
また、この加熱時にガラスパターンのガラス材料が軟化して冷却後にガラスセグメントを構成する。このとき、ガラスの軟化点が400〜600℃程度であると、加熱時に、ガラスの軟化が始まってから、上述した軟磁性合金粒子の酸化被膜が生成するため、ガラスとの界面の軟磁性合金粒子の表面には酸化膜が形成されず、磁性体層へガラス材料が濡れ広がることなくガラスセグメントが形成される。ガラス材料の軟化が始まってから軟磁性合金粒子の酸化被膜を形成させるためには、熱処理時の昇温速度を緩やかにしたり、ガラス軟化温度より低い温度で保持したりすることが好ましい。
通常は、加熱処理の後に外部端子を形成する。ディップ塗布機やローラ塗布機等の塗布機を用いて、予め用意した導体ペーストを積層インダクタ1の長さ方向両端部に塗布し、これを焼成炉等の加熱装置を用いて、例えば、約600℃、約1hrの条件で焼付け処理を行うことにより、外部端子が形成される。外部端子用の導体ペーストは、上述した導体パターンの印刷用のペーストや、それに類似したペーストを適宜用いることができる。
本発明では、いわゆるスラリービルド法で積層型電子部品を製造してもよい。スラリービルド法の典型例は、例えば、特許文献2に開示された方法である。非限定的な例として、磁性体ペーストをスクリーン印刷等により印刷して磁性体印刷膜を形成し、その上に導体ペーストをスクリーン印刷して、コイルセグメントに対応する導体パターンを形成する。このとき、ガラスペーストをさらに調製しておき、導体パターンの形成の前又は後に導体パターンと同一又は類似形状のガラスパターンを形成することによりガラスセグメントの前駆体を一挙に形成することができる。これら上に磁性体ペーストをスクリーン印刷し導体パターンの一部を露出させて塗布する。同様にして、前記一部露出パターンに連続させて導体パターン及びガラスパターンと磁性体印刷膜とを交互に形成し、最後に磁性体印刷膜を塗布して加熱処理前チップを得る。得られた加熱処理前チップについて、その後の加熱その他の処理については上述の方法を援用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に記載された態様に限定されるわけではない。
[積層インダクタの具体構造]
本実施例で製造した積層インダクタ1の具体構造例を説明する。部品としての積層インダクタ1は長さが約2.5mmで、幅が約2.0mmで、高さが約1.0mmで、全体が直方体形状を成している。
図2は積層インダクタの模式的な分解図である。内部導体が形成されている領域の磁性体部は、計5層の磁性体層ML1〜ML5が一体化した構造を有する。内部導体が形成される領域を挟むように上部カバー領域および下部カバー領域が存在し、上部カバー領域は8層の磁性体層ML6が一体化した構造を有する。下部カバー領域は7層の磁性体層ML6が一体化した構造を有する。積層インダクタ1の長さは約2.5mm、幅は約2.0mm、高さは約1.0mmである。各磁性体層ML1〜ML6の長さは約2.5mmで、幅は約2.0mmで、厚さは約40μmである。各磁性体層ML1〜ML6は、軟磁性合金粒子である表1記載の組成、平均粒子径(d50)をもつ軟磁性合金粒子を主体として成形されてなり、ガラス成分を含んでいない。また、軟磁性合金粒子それぞれの表面には酸化被膜(図示せず)が存在し、磁性体部ならびに上部及び下部カバー領域内の軟磁性合金粒子は隣接する合金粒子それぞれが有する酸化被膜を介して相互結合していることを、本発明者らはSEM観察(3000倍)によって確認した。
内部導体20は、計5個のコイルセグメントCS1〜CS5と、該コイルセグメントCS1〜CS5を接続する計4個の中継セグメントIS1〜IS4とが、螺旋状に一体化したコイルの構造を有する。この内部導体20は、銀粒子を熱処理して得られ、原料として用いた銀粒子の体積基準のd50は5μmである。
4個のコイルセグメントCS1〜CS4はコ字状を成し、1個のコイルセグメントCS5は帯状を成しており、各コイルセグメントCS1〜CS5の厚さは約20μmで、幅は約0.2mmである。最上位のコイルセグメントCS1は、外部端子との接続に利用されるL字状の引出部分LS1を連続して有し、最下位のコイルセグメントCS5は、外部端子との接続に利用されるL字状の引出部分LS2を連続して有している。各中継セグメントIS1〜IS4は磁性体層ML1〜ML4を貫通した柱状を成しており、各々の口径は約150μmである。
各外部端子(図示せず)は、積層インダクタ1の長さ方向の各端面と該端面近傍の4側面に及んでおり、その厚さは約20μmである。一方の外部端子は最上位のコイルセグメントCS1の引出部分LS1の端縁と接続し、他方の外部端子は最下位のコイルセグメントCS5の引出部分LS2の端縁と接続している。これら外部端子は、主として体積基準のd50が5μmである銀粒子を熱処理して得た。
[積層インダクタの製造]
アトマイズ法で製造されたCr4.5wt%、Si3.5wt%、残部Feの組成をもち、平均粒径d50が6μmである市販の合金粉末、または、アトマイズ法で製造されたAl5.0wt%、Si3.0wt%、残部Feの組成をもち、平均粒径d50が6μmである市販の合金粉末を軟磁性合金粒子として用いた。この軟磁性合金粒子85wt%、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%、ポリビニルブチラール(バインダ)2wt%からなる磁性体ペーストを調製した。ドクターブレードを用いて、この磁性体ペーストをプラスチック製のベースフィルムの表面に塗工し、これを熱風乾燥機で、約80℃、約5minの条件で乾燥した。このようにしてベースフィルム上にグリーンシートを得た。その後、グリーンシートをカットして、磁性体層ML1〜ML6(図2を参照)に対応し、且つ、多数個取りに適合したサイズの第1〜第6シートをそれぞれ得た。
ガラスセグメント用のガラス材料として、表1記載の軟化温度をもつSi系ガラスを用いた。このガラス材料とブチルカルビトールとポリビニルブチラールとを含むガラスペーストを調製した。上述の第1〜第5シートにガラスセグメントに相当するパターンでガラスペーストを印刷してガラスパターンを形成した。このとき、パターンの幅(パターンの面積)を調節した。後述する導体ペーストの印刷層の幅を100%として規格化して、ガラスペーストの印刷幅を表1に記載する。続いて、穿孔機を用いて、磁性体層ML1に対応する第1シート(ガラスパターン形成後のもの)に穿孔を行い、中継セグメントIS1に対応する貫通孔を所定配列で形成した。同様に、磁性体層ML2〜ML4に対応する第2〜第4シートそれぞれに、中継セグメントIS2〜IS4に対応する貫通孔を所定配列で形成した。
続いて、印刷機を用いて、上記Ag粒子が85wt%で、ブチルカルビトール(溶剤)が13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)が2wt%からなる導体ペーストを上記第1シートの表面(ガラスパターンの上)に印刷し、これを熱風乾燥機で、約80℃、約5minの条件で乾燥して、コイルセグメントCS1に対応する第1印刷層を所定配列で作製した。同様に、上記第2〜第5シートそれぞれの表面に、コイルセグメントCS2〜CS5に対応する第2〜第5印刷層を所定配列で作製した。
第1〜第4シートそれぞれに形成した貫通孔は、第1〜第4印刷層それぞれの端部に重なる位置に存するため、第1〜第4印刷層を印刷する際に導体ペーストの一部が各貫通孔に充填されて、中継セグメントIS1〜IS4に対応する第1〜第4充填部が形成される。
続いて、吸着搬送機とプレス機を用いて、印刷層及び充填部が設けられたシートと向かい合わせた第1〜第4シートと、印刷層のみが設けられた第5シートと、印刷層及び充填部が設けられていない第6シートとを、図2に示した順序で積み重ねて熱圧着して積層体を作製した。この積層体を切断機で部品本体サイズに切断して、加熱処理前チップを得た。
続いて、焼成炉を用いて、大気中雰囲気で、加熱処理前チップを多数個一括で加熱処理した。まず、脱バインダプロセスとして約300℃、約1hrの条件で加熱し、次いで、表1記載の加熱温度で1時間保持することにより、軟磁性合金粒子が密集して磁性体部10が形成し、また、銀粒子が焼結して内部導体20が形成されるとともに、ガラスセグメントが形成され、これにより部品本体を得た。
続いて、外部端子を形成した。上記銀粒子を85wt%、ブチルカルビトール(溶剤)を13wt%で、ポリビニルブチラール(バインダ)を2wt%含有する導体ペーストを塗布機で、部品本体の長さ方向両端部に塗布し、これを焼成炉で、約600℃、約1hrの条件で焼付け処理を行った。その結果、溶剤及びバインダが消失し、銀粒子が焼結して、外部端子が形成され、積層インダクタ1を得た。
[積層インダクタの評価]
全ての実施例及び比較例の積層インダクタの断面を研磨し、電子顕微鏡により酸化被膜の有無を観察した。EDS(×1000倍)で観察したところ、全ての実施例及び比較例について、軟磁性合金粒子の表面に厚み100nm以上の酸化被膜の存在を確認した。また、同じ観察において、全ての実施例及び比較例2〜4について、ガラスセグメントと磁性体層との界面では厚み100nm以上の酸化被膜が無いことを確認した。
全ての実施例及び比較例の積層インダクタについて、以下の測定を行った。
コイル設計は220[nH]であり、測定はLCRメータを使用し、各実施例・比較例につき、10個測定して平均値を求めた。
・インダクタンス:1MHzの周波数でのインダクタンス値
・周波数特性:インダクタンス値が共振によりゼロとなる周波数
・Q特性:5MHzの周波数でのQ値
製造条件および測定結果を表1にまとめる。
Figure 0005940465
1 積層インダクタ、10 磁性体層、11 軟磁性合金粒子、12 酸化被膜、20 内部導体、30 ガラスセグメント、ML1〜ML6 磁性体層、CS1〜CS5 コイルセグメント、IS1〜IS4 中継セグメント

Claims (8)

  1. 軟磁性合金粒子で形成された複数の磁性体層と、周回構造の一部をなす導電性材料からなる複数のコイルセグメントと、導電性材料からなる中継セグメントと、Si含有ガラスからなるガラスセグメントとを有し、前記磁性体層と前記コイルセグメントとは交互に積層された積層構造を構成し、前記複数のコイルセグメントは前記中継セグメントによって電気的に一体化した内部導体を構成するよう接続され、磁性体層を挟んで隣接する2つのコイルセグメントの間であって前記隣接する2つのコイルセグメントの一方に接するように前記ガラスセグメントが存在し、軟磁性合金粒子のうちガラスセグメントに接していない部分には酸化被膜が生成していて、ガラスセグメントに接する部分には酸化被膜が生成していない、積層型電子部品。
  2. 前記複数のコイルセグメントの幅が略一定であり、前記複数のコイルセグメントがなす周回構造は略同一であり、前記ガラスセグメントは前記コイルセグメントよりも幅広であってかつ隣接する前記コイルセグメントの間に存在する、請求項1記載の積層型電子部品。
  3. 前記Si含有ガラスの軟化温度が400〜600℃である請求項1又は2記載の積層型電子部品。
  4. 前記Si含有ガラスがSi系ガラスまたはSi−B系ガラスである請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型電子部品。
  5. 前記軟磁性合金粒子がFe−Si−M系軟磁性合金(但し、MはFeより酸化し易い金属元素である。)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層型電子部品。
  6. 前記MがAlまたはCrである請求項5記載の積層型電子部品。
  7. 軟磁性合金粒子を含む複数のグリーンシートにそれぞれ導体パターン及び/又はガラスパターンを形成する工程と、
    前記各パターンが形成されたグリーンシートを隣接する2つの導体パターン間であって前記隣接する2つの導体パターンの一方に接するようにガラスパターンが配置されるように積層して加熱処理前チップを得る工程と、
    得られた加熱処理前チップを加熱する工程と、
    を有し、
    前記導体パターンは導電性材料を含む導体ペーストを周回構造の一部をなすように印刷することで形成され、
    前記ガラスパターンはSi含有ガラスを含むガラスペーストを印刷することで形成され、
    前記加熱する工程において、前記導電性材料および前記Si含有ガラスがそれぞれ焼結して導体パターンおよびガラスパターンからそれぞれコイルセグメントおよびガラスパターンが得られ、軟磁性合金粒子のうちガラスセグメントに接していない部分には酸化被膜が生成し、ガラスセグメントに接する部分には酸化被膜が生成しない、
    積層型電子部品の製造方法。
  8. 前記加熱処理前チップを加熱する工程が600〜950℃での熱処理で行われる請求項7項に記載の製造方法
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