JP5938074B2 - 絞り成形方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、絞り成形方法及び絞り成形装置に関する。
従来において、ハット型成形品を成形する場合、側壁とフランジの角度の精度、フランジの平坦度を高めたいといった要請から、例えば、特許文献1では、特許文献1の図1に示されるように、金属製のブランク材10からハット型断面形状の最終成形品12にプレス成形する場合、第1金型を用いて最終成形品12より深いハット断面形状の中間成形品11に成形する第1工程S1と、第2金型を用いて中間成形品11のテーパ部16及びフランジ15を平坦なフランジ17に再成形して最終成形品のハット断面形状を打つ第2工程S2と、を順に行うようにしていた。
特開2006−289480号公報 特開2008−105094号公報 特開2010−99700号公報 特開2003−290833号公報
しかし、特許文献1に記載の成形方法では、第1工程用の第1金型及び第2工程用の第2金型という構成の異なる2種類の金型を利用するため、金型間の被成形品の移送が必要であり設備が複雑化するとともに、2回に分けてプレス成形が行われ、それに伴い素材の搬入搬出がその都度必要となるため、作業効率が悪いといった実情がある。
なお、特許文献2には、平坦形状の素材からハット型断面形状の最終成形品を得る際に、第1の下死点までに絞り型または曲げ絞り型により絞り工程を行う一方で、絞り型または曲げ絞り型からワークを取り出すことなく、絞り型または曲げ絞り型を胴突き型に変化させ、第2の下死点までに胴突き工程を行うことができるようにした技術が記載されている。
しかしながら、特許文献2のものは、絞り成形後に、側壁(縦壁)を圧縮する際にフランジを押さえないため(引用文献2の図6上段参照)、この間におけるフランジの変形や成長を管理することが難しく、その後にフランジを板圧方向に圧縮(引用文献2の図6下段参照)して最終成形品を得たとしても、フランジと側壁(縦壁)の接続部等に残留応力が残り易いといった実情やフランジと側壁(縦壁)の接続角度の精度やフランジの平坦度が低くなるなど最終成形品の製品精度を十分に高めることができなくなるおそれがあるといった実情がある。
また、特許文献3には、ハット型断面形状の成形方法が提案されているが、スプリングバック(プレス成形において型から解放した後に素材が元に戻ろうとする変形)の発生を低減するために、雌型とポンチとの間に平板状の被加工材を配置した状態から、相対的にポンチを雌型の凹部内に挿入して、容器部本体を成形し、次に、相対的にブランクホルダを上記雌型に接近させて被加工材の外周部端面をブランクホルダに接触させ、さらに相対的にブランクホルダを上記雌型に接近させて、容器部本体より外周に位置する被加工材部分をフランジ部に成形する際に、接近途中で被加工材の端面を上記拘束部で拘束することで圧縮力を付与した状態で、容器部本体外周のフランジ部を成形するようにしたプレス成形方法が記載されている。
しかしながら、特許文献3に記載の方法では、容器部本体外周のフランジ部を成形する際のしわ押さえを行うことができないため(引用文献3の図3の(c)及び(d)参照)、フランジ部にしわが発生してしまうおそれがあり、最終成形品の製品精度を十分に高めることができなくなるおそれがあるといった実情がある。
また、引用文献4には、成形品の壁反りを低減するために、ポンチでブランクを成形した後に、前記ポンチと反対側に位置するパッドによりブランクのポンチ底部を拘束し、前記パッドをポンチストローク方向と反対方向に移動させ、ブランクの縦壁に曲げ変形を加えるようにしたプレス成形方法が記載されている。
しかしながら、引用文献4に記載の方法は、ハット型の成形品の底部をポンチで絞り 成形する際に、ポンチ反対側の底部をフリーな状態にて成形するため(引用文献4の図2の底部がフリーな状態で絞り成形が行われ、該絞り成形後に、図3のように底部がパッドにより拘束されて縦壁に曲げ変形が加えられる。)、底部の平坦度などを高精度に管理することが難しく最終成形品の製品精度を十分に高めることができなくなるおそれがあるといった実情がある。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、最終成形品の製品精度の向上を図りながら、ワ−クに対し、プレスのスライドモーションを複雑化することなく、また成形工程数を増やさずにスライド1行程(ストローク)(上死点位置から下死点位置まで)で曲げ絞り成形と圧縮成形を順に行うことができるプレス成形装置及び方法を提供することを目的とする。
このため、本発明に係るプレス成形装置は、
平板状のブランクからプレス成形によりハット型断面形状の製品を得るプレス成形装置であって、
プレス成形装置本体に固定されるパンチと、
該パンチを収容して曲げ絞り成形を行うためのダイであって、該ダイと略一体的なスライドにより往復駆動されるダイと、
を備え、
ダイをスライドの上死点から下死点まで移動させることで、パンチを収容し上下動可能に構成されたブランクホルダに支持された板状のブランクをパンチとダイにより曲げ絞り成形する一方、
その際に、
ダイの動きから独立してパンチ上面に対してブランクを押さえ付けることが可能なしわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、
上下動可能なブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ曲げ絞り成形を行い、
その後に、スライドの下死点位置においてダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とする一方、前記しわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、ブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ、ブランクホルダと共にダイを上方に移動させて圧縮成形を行う
ことを特徴とする。
本発明において、前記しわ押え機構は、ダイの動きから独立して上下方向移動可能なノックアウトと、該ノックアウトをパンチ方向に所定の押圧力で加圧されるクッション機構と、を含んで構成されることを特徴とすることができる。
本発明において、
ダイをスライドに対して上方向への移動を許容しつつ所定位置で懸垂支持する構成として、
スライドとダイの間に挿入されて往復移動されるカムと、
該カムの往復移動により上下方向に往復移動されるドッグと、
を備えたカム機構により、
前記カムを一方向に移動させたときに、ドッグを下方向に突出させてダイと当接させることで、スライドに対するダイの上方向への移動を規制する一方、
前記カムを他方向に移動させたときに、ドッグを退避させることで、ダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とすることを特徴とすることができる。
本発明において、前記カムを少なくとも前記他方向に移動させる際に、ダイをスライドから離間させる方向に押圧して、前記カムの移動を円滑化することを特徴とすることができる。
本発明に係るプレス成形方法は、
上述した本発明に係るプレス成形装置を用いて、平板状のブランクからプレス成形によりハット型断面形状の製品を得るプレス成形方法であって、
ダイをスライドの上死点から下死点まで移動させることで、パンチを収容し上下動可能に構成されたブランクホルダに支持された板状のブランクをパンチとダイにより曲げ絞り成形する一方、
その際に、
ダイの動きから独立してパンチ上面に対してブランクを押さえ付けることが可能なしわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、
上下動可能なブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ曲げ絞り成形を行い、
その後に、スライドの下死点位置においてダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とする一方、前記しわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、ブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ、ブランクホルダと共にダイを上方に移動させて圧縮成形を行う
ことを特徴とする。
本発明によれば、最終成形品の製品精度の向上を図りながら、ワ−クに対し、プレスのスライドモーションを複雑化することなく、また成形工程数を増やさずにスライド1行程(ストローク)(上死点位置から下死点位置まで)で曲げ絞り成形と圧縮成形を順に行うことができる成形方法及び成形装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(スライド移動方向(プレス方向)と直交する方向から見た図)(ステップ1 スライド上死点位置)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ2 ブランクとダイの当接開始位置)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ3 スライド下死点位置)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ4 スライド下死点位置 ブランクホルダ上昇による圧縮成形)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ5 スライド下死点位置 ブランクホルダ脱圧)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ6 スライド上死点位置 上型からの製品の取り出し)である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の一例を概略的に示す正面図(ステップ7 スライド上死点位置 下型からの製品の取り出し)である。 ステップ1からステップ7を連続して示す工程図である。 (A)は図1の側面図でありカムの下面によりドッグ延いてはダイを下方に押し出している状態を示す図であり、(B)は図4の側面図でありカムの下面の凹部にドッグ先端を退避させる(収容する)ことでドッグ延いてはダイに対する下方への押し出しを解除している状態を示す図である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の上金型(ダイやノックアウト等)をプレス方向下方から見た平面図である。 同上実施の形態に係るプレス成形装置の下金型(パンチやブランクホルダ等)をプレス方向上方から見た平面図である。 (A)は同上実施の形態に係るハット型断面形状の成形完成品(製品)の平面図であり、(B)は(A)の側面図である。 同上実施の形態に係るブランク(加工素材:被加工物)の平面図である。 (A)はステップ3における曲げ絞り成形後のブランク(成形途中)の断面形状(半割)を示す図であり、(B)はステップ4における圧縮成形を行った後の成形完成品(製品)の断面形状(半割)を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
本発明においては、ワ−クに対し、プレススライドモーションを複雑化することなく、また成形工程数を増やさずに、プレススライド1行程(スライド1ストローク;上死点位置から下死点位置まで)にて曲げ絞り成形と圧縮成形を順に行うことができるプレス成形装置、プレス成形方法を提供する。
本実施の形態に係るプレスマシン1は、図1、図10に示すように、クランク軸等の偏心軸等に連結されて往復運動するプレススライド(スライド)2の下側に上型プレート3を介してダイホルダ19が取り付けられている。
上金型であるダイ13は、ストリッパボルト20によってダイホルダ19に対し所定量Xだけ上下方向に可動に懸垂支持されている。
また、ダイ13は、ダイホルダ19の下面に密着した位置からストリッパボルト20に懸垂支持される位置まで、ダイホルダ19と略一体でダイホルダ19の下面から所定に突出したガイドピン21によって上下方向に摺動自在にガイドされている。ガイドピン21とダイ13との間にはブッシュ等の軸受を介装した構成とすることができる。
ダイ13の上面には、ダイホルダ19側に基端(シリンダ)側が支持されているガスクッション14の図1中下方向に所定圧力で押し出される先端(ピストン)が当接され、常時ダイホルダ19から下方向(上型プレート3から離間する方向)に押される力(ダイクッション力)がダイ13には作用している。
従って、この力に打ち勝ってダイ13を上方向に押し上げる力がダイ13に作用しない限り、ダイ13はストリッパボルト20に懸垂保持された位置(図1の位置)にある。
すなわち、ダイ13は、その上面と、ダイホルダ19の下面と、の間に所定量の隙間を持つ位置(ストリッパボルト20により下方への移動を規制された位置)に、ガスクッション14によりダイホルダ19に対して離間する方向に押圧付勢(押し下げられている)。
また、本実施の形態に係るプレスマシン1のダイホルダ19には、図1、図9に示すように、シリンダ11により図9の左右方向に往復移動可能なクサビカム12が備えられている。
このクサビカム12は、図1、図9に示すように、ダイホルダ19の中間プレート19Bに刻設される溝19Dに摺動可能に挿入されている。なお、溝19Dの底部には、ドッグ23を上下方向に摺動自在に収容する収容穴19B1が開口されている。
ドッグ23は、頭部23Aの鍔部23Bの下面が、中間プレート19Bの収容穴19B1の上面に当接することで下方への移動を規制された状態となるように、収容穴19B1に挿入保持されている。
なお、図9(A)(図1の側面図)の状態では、シリンダ11によりクサビカム12が溝19Dに沿って左端まで移動されていて、クサビカム12の下面にドッグ23の頭部23Aの上面が当接した状態にされドッグ23の上方への移動が規制された状態となる。
すなわち、ダイ13がダイホルダ19に対して所定間隙をもって下方向にも上方向にも移動規制された状態とされる。
この一方、クサビカム12の下面には、ドッグ23の頭部23Aを収容可能な凹部12Aが刻設されていて、図9(B)の状態では、シリンダ11によりクサビカム12が図9(B)の右方向に移動されることで、クサビカム12の下面の凹部12Aに、ドッグ23の頭部23Aが収容された状態とされる。
これにより、ダイ13を上方に持ち上げることで、図9(B)のように、ダイ13の上面と、ダイホルダ19の下部プレート19Cの下面と、を密着させた状態とすることができるように構成されている。
このようなクサビカム機構(本発明に係るカム機構に相当する)により、本実施の形態においては、シリンダ11にてクサビカム12を図9(A)の状態とすると、ドッグ23が下降してダイホルダ19の下面から下に突出したまま上昇できない状態とすることが可能に構成されている。
このため、プレス成形工程において、ブランク17を載置するブランクホルダ15によってダイ13に上向きの力を作用させても、ダイ13の上面がダイホルダ19の下面から下に突出したドッグ23の下端23Cに当接するので、ダイ13はダイホルダ19の下面に対しクサビカム12のカム高さ分下降した位置(所定間隙をもった位置)から上昇できない状態とすることができる。
このような構成を備えた本実施の形態に係るプレス1では、以下のような成形プロセス(ステップ)を実行する。
[成形プロセス1(ステップ1)](図1)
図1、図11に示すように、ブランクホルダ15の上面に平板状のブランク(加工素材:被加工物)17が載置される(ブランク17については、図13参照)
成形開始前、プレススライド2の上死点位置で、シリンダ11にてクサビカム12を図9(A)中左方向へ移動させて図9(A)の状態とすることで、ドッグ23を下降させてダイホルダ19の下面から下に突出したままドッグ23延いてはダイ13を上昇できない状態とする(図1参照)。
すなわち、ブランクホルダ15とダイ13とが当接して、ダイ13に上向きの力を作用させても、ダイ13の上面がダイホルダ19の下部プレート19Cの下面から下に突出したドッグ23の下端23Cに当接するので、ダイ13はダイホルダ19の下部プレート19Cの下面に対しクサビカム12のカム高さ分下降した位置(下部プレート19Cの下面から突出したドッグ23の下端位置)から上昇できない状態とされる。
[成形プロセス1から2(ステップ2)へ](図1から図2)
図2に示すように、図1の状態から、プレススライド2延いては上型プレート3を下降させて、曲げ絞り成形を開始する。
ダイ13とノックアウト16は、プレス上死点から共にプレススライド2と同速度で下降する。曲げ絞り成形時には、ブランク17にしわが発生するのを防止するために、ブランクホルダ15及びノックアウト16にブランク17を押圧する力を発生させる。ブランクホルダ15による押圧力は、油圧サ−ボクッション15Aにより発生させる。ノックアウト16による押圧力はガスクッション22により発生させる。ガスクッション22は、ガスなどの気体圧を利用した機構に限らず、油圧などの流体圧を利用した機構や、弾性スプリングなどを利用した機構とすることも可能である。
ここで、ノックアウト16、ガスクッション22等が、本発明に係るしわ押え機構に相当する。
[成形プロセス2から3(ステップ3)へ](図2から図3)
図2に示したように、ノックアウト16が、ボルスタ上の下型プレートに載置されたパンチホルダ24に固定されたパンチ18との間に挟まれているブランク17に当接すると、ノックアウト16はそれ以上下降できないので、その後のプレススライド2の下降に伴いガスクッション22のピストン22Aは縮み側(図2上方)にストロークする。
それにより、ノックアウト16にブランク17をパンチ18の上面に押圧する力が発生し、曲げ絞り成形時にブランク17の天井部(天面)17Aにしわが発生するのを防止することができるようになっている。
一方、ノックアウト16が、パンチ18との間に挟まれているブランク17に当接し、それ以上下降できない状態とされた後、ダイ13は、ブランクホルダ15との間にブランク17を挟持しつつプレススライド2と共に下降を続ける。
このとき、ブランホルダ15は、油圧サーボクッション15Aによりダイ13と共に下降するブランク17のフランジ部17Cを下側から押圧し、曲げ絞り成形時(ブランク17を図3、図14(A)に示されている形状に成形する際)にフランジ部17Cにしわが発生するのを防止する。
[成形プロセス3(ステップ3)](図3)
曲げ絞り成形完了後(ブランク17を図3、図14(A)に示されている形状に成形後)、プレススライド2を下死点で停止させる。
下死点(図3の下死点1)でプレススライド2のストロークにより前記ガスクッション22のピストン22Aが縮み側のストロークエンド(最小ストローク位置)に達するように構成しているので、下死点(図3の下死点1)では、ノックアウト16と、パンチ18と、は胴突き状態(ブランク17の天井部(天面)17Aを挟んで密着した状態)となっている。
この胴付き状態で、プレススライド2を下死点で停止させた後に、ブランクホルダ15を上昇させる油圧サーボクッション15Aの油圧サ−ボクッションの上昇力(上方押圧力)を、ダイ13を下方向に押すガスクッション14の力より小さくする(脱圧する)。
そうすると、図3に示すように、ブランクホルダ15がダイ13から下方に僅かに離れ、ダイ13には、ドッグ23の下端23Cに密着した状態から、ストリッパボルト20に懸垂保持される状態まで下降しようとする力が作用する。
それにより、ドッグ23の頭部23Aが、クサビカム12を押し上げようとする力は解放され、シリンダ11によりクサビカム12の位置を比較的小さな力で容易に、図9(B)の状態へ切り替える(戻す)ことが可能な状態になる。
次に、実際にシリンダ11を駆動して、図9(A)の状態から、クサビカム12を図9(B)の状態へ移動させ、クサビカム12の下面の凹部12Aにドッグ23の頭部23Aを収容した状態として、ダイ13をストリッパボルト20に懸垂保持された状態と、ダイホルダ19の下面に密着した状態と、の間で可動状態にする。
[成形プロセス4(ステップ4)](図4)
クサビカム12が図9(A)の状態に移った時点で、油圧サ−ボクッション15Aを位置制御、もしくは力制御することにより、図4に示すように、ダイ13とブランクホルダ15でフランジ部17Cを挟みながらブランクホルダ15を上昇させる。
前述したように、プレススライド2の下死点では前記ガスクッション22が、縮み側のストロークエンドにまで達しているので、ノックアウト16とパンチ18は、胴突き状態となっている。
従って、ブランクホルダ15と共にブランク17のフランジ部17Cを上昇させても天井部(天面:製品底面)17Aは上昇できない。
これにより、曲げ絞り成形により形成された天井部(天面:製品底面)17Aとフランジ部17Cとの間の高さ方向の距離(縦壁部17BやC面部など)が縮められ(図14(B)参照)、ブランクホルダ15を介した油圧ダイクッション力による圧縮成形が行われる。
すなわち、図3に示される所定量Xだけダイ13は上方に移動されて、下部プレート19Cの下面に密着した状態(図4の状態)とされ、この所定量Xだけダイ13が上方に移動されるときに、天井部(天面:製品底面)17Aとフランジ部17Cのしわ押さえを行いながら、縦壁部17BやC面部などを圧縮成形するようになっている。
[成形プロセス5(ステップ5)から6(ステップ6)へ](図5から図6へ)
ステップ4の圧縮成形完了後、図5に示すように、油圧サーボクッション15Aの圧力を再び下して(脱圧して)、ブランクホルダ15を下降させる。
そして、ブランクホルダ15の上昇力が0となった時点で、図6に示すように、プレススライド2延いてはダイ13等を上死点へ戻す。プレススライド2の上昇とともに、ブランクからプレス成形された製品17は、ガスクッション22により付勢されたノックアウト16によりダイ13からノックアウトされる(図6参照)。
[成形プロセス7(ステップ7)](図7)
製品17とダイ13との干渉のおそれがない位置までプレススライド2が上昇したら、油圧サーボクッション15Aによりブランクホルダ15を上昇させ、製品17をパンチ18からノックアウトするとともに製品送り線高さ(製品搬送基準レベル)まで上昇させて成形を完了する(図7参照)。
このように、本実施の形態に係る成形方法によれば、平板状の素材(図13参照)からハット型断面形状の成形完成品(製品)(図12参照)を得る際に、プレススライド2(ダイ13)の一行程内(上死点位置から下死点位置まで)において、曲げ絞り成形と圧縮成形の両方を行うことができるため、従来のように、曲げ絞り成形と圧縮成形を2回に分けて行う必要がなく、作業効率を格段に改善することができる。
また、本実施の形態に係る成形方法によれば、曲げ絞り成形と圧縮成形を行う際に、常時、天井部(天面:製品底面)17Aに対して所定圧力でしわ押えがなされているため、天井部(天面:製品底面)17Aの平坦度(平面度)を高めることができる。
また、本実施の形態に係る成形方法によれば、曲げ絞り成形後の圧縮成形(ステップ4)の際に、天井部(天面:製品底面)17Aを金型間(ノックアウト16とパンチ18の間)で押えながら、かつ縦壁部17Bを厚さ方向に金型間(パンチ18とダイ13の間)で押えながら、縦壁部17Bを上下方向に圧縮するので、天井部(天面:製品底面)17Aと縦壁部17Bの間の曲げ角α(図14参照)への曲げ戻し効果により残留応力が解放され、天板17Aに対する縦壁部17Bのスプリングバックを効果的に低減することが可能となる。
また、本実施の形態に係る成形方法によれば、曲げ絞り成形後の圧縮成形(ステップ4)の際に、天井部(天面:製品底面)17Aを金型間(ノックアウト16とパンチ18の間)で押え(挟み)ながら、かつ、縦壁部17Bを厚さ方向に金型間(パンチ18とダイ13の間)で押え(挟み)ながら、かつ、フランジ部17Cを金型間(ブランクホルダ15とダイ13の間)で押え(挟み)ながら、縦壁部17Bを上下方向に圧縮するので、フランジ部17Cの平坦度(平面度)を高く維持することができるとともに、縦壁部17Bとフランジ部17Cの間の曲げ角への曲げ戻し効果により、縦壁部17Bに対するフランジ部17Cのスプリングバックを効果的に低減することができる。
すなわち、本実施の形態によれば、最終成形品の製品精度の向上を図りながら、ワ−クに対し、プレススライドモーションを複雑化することなく、また成形工程数を増やさずにスライド1行程(スライド1ストローク)(上死点位置から下死点位置まで)で曲げ絞り成形と圧縮成形を順に行うことができる成形方法及び成形装置を提供することができる。
このため、本発明によれば、従来のように、絞り成形を複数回に分けて成形を行う必要がないので、工程数も減らすことができ、成形時間の長時間化、工程レイアウトの増加、金型費のアップなどの欠点を解消することができる。
なお、本実施の形態に係るプレス成形装置及び方法によれば、板厚=1.0mm、材質=高張力鋼板(ハイテンション材、引張強さ590Mpa級材、引張強さ780Mpa級材、引張強さ980Mpa級材)のブランクでハット型断面形状の製品をプレス成形した場合において、満足できる精度の良好な製品を得ることができることが確認できている。
以上で説明した実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。
1 プレス成形装置
2 プレススライド(スライド)
11 シリンダ
12 クサビカム(カム)
12A 凹部
13 ダイ(上型)
14 ガスクッション
15 ブランクホルダ
15A 油圧サ−ボクッション
16 ノックアウト
17 ブランク(板状の素材、材料)
17A 天井部(天面、製品底面)
17B 縦壁(側壁)
17C フランジ部
18 パンチ
19 ダイホルダ
20 ストリッパボルト
22 ガスクッション
23 ドッグ
23A 頭部
23B 鍔部
23C 下端

Claims (5)

  1. 平板状のブランクからプレス成形によりハット型断面形状の製品を得るプレス成形装置であって、
    プレス成形装置本体に固定されるパンチと、
    該パンチを収容して曲げ絞り成形を行うためのダイであって、該ダイと略一体的なスライドにより往復駆動されるダイと、
    を備え、
    ダイをスライドの上死点から下死点まで移動させることで、パンチを収容し上下動可能に構成されたブランクホルダに支持された板状のブランクをパンチとダイにより曲げ絞り成形する一方、
    その際に、
    ダイの動きから独立してパンチ上面に対してブランクを押さえ付けることが可能なしわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、
    上下動可能なブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ曲げ絞り成形を行い、
    その後に、スライドの下死点位置においてダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とする一方、前記しわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、ブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ、ブランクホルダと共にダイを上方に移動させて圧縮成形を行う
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  2. 前記しわ押え機構は、ダイの動きから独立して上下方向移動可能なノックアウトと、該ノックアウトをパンチ方向に所定の押圧力で加圧されるクッション機構と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形装置。
  3. ダイをスライドに対して上方向への移動を許容しつつ所定位置で懸垂支持する構成として、
    スライドとダイの間に挿入されて往復移動されるカムと、
    該カムの往復移動により上下方向に往復移動されるドッグと、
    を備えたカム機構により、
    前記カムを一方向に移動させたときに、ドッグを下方向に突出させてダイと当接させることで、スライドに対するダイの上方向への移動を規制する一方、
    前記カムを他方向に移動させたときに、ドッグを退避させることで、ダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレス成形装置。
  4. 前記カムを少なくとも前記他方向に移動させる際に、ダイをスライドから離間させる方向に押圧して、前記カムの移動を円滑化することを特徴とする請求項3に記載のプレス成形装置。
  5. 請求項1〜請求項4に記載の何れか1つに記載のプレス成形装置を用いて、平板状のブランクからプレス成形によりハット型断面形状の製品を得るプレス成形方法であって、
    ダイをスライドの上死点から下死点まで移動させることで、パンチを収容し上下動可能に構成されたブランクホルダに支持された板状のブランクをパンチとダイにより曲げ絞り成形する一方、
    その際に、
    ダイの動きから独立してパンチ上面に対してブランクを押さえ付けることが可能なしわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、
    上下動可能なブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ曲げ絞り成形を行い、
    その後に、スライドの下死点位置においてダイをスライドから独立して上方に移動可能な状態とする一方、前記しわ押さえ機構によりブランクの天井部のしわ押さえを行うと共に、ブランクホルダとダイとの間でブランクのフランジ部のしわ押さえを行いつつ、ブランクホルダと共にダイを上方に移動させて圧縮成形を行う
    ことを特徴とするプレス成形方法。
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