JP6848821B2 - プレス成形装置及び方法 - Google Patents
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Description
このため、スプリングバック後の形状を目標とする設計形状に近づけるために、生産現場では熟練者が金型を幾度も修正して、トライアル&エラーを重ねなければならず、その結果、生産準備期間が長期化してしまう。したがって、スプリングバックを効果的に低減できる方法を開発することは、自動車の開発期間やコストを削減する上でも、ますます重要な課題であると言える。
湾曲部品の捩れや曲がりの3次元的なスプリングバックを低減する技術として、特許文献1に「プレス成形方法及び装置」が提案されている。
本発明は、同文献で検討されたスプリングバック低減のメカニズムを前提としているので、以下において同文献で検討されたメカニズムを概説する。
これらの残留応力は離型時に弾性回復し、湾曲内側フランジ部51eでは縮み変形、湾曲外側フランジ部51fは伸び変形となり、その結果、図13に示すように、部品は湾曲曲率が大きく(曲率半径が小さく)なるような曲がり変形となるスプリングバックが発生する。なお、図13において、破線がスプリングバック前の形状を示しており、実線がスプリングバック後の形状を示している。
特許文献1に開示されたプレス成形装置59の成形中の断面を図14に示す。プレス成形装置59は、ダイ61と、ダイ61に対向配置されたフランジ成形用ダイ63と、支持機構65によって上下動可能に支持されたパンチ67と、ブランク69をパンチ67に押圧するパッド71とを備えている。
特許文献1のプレス成形方法は、ダイ61とパンチ67によってパンチ底部51a及び縦壁部51b、51cを目標形状に第1下死点まで成形すると共に、湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fについて、湾曲内側フランジ部51eに対しては長手方向の線長が成形品51のフランジ部の線長よりも長く、湾曲外側フランジ部51fに対しては長手方向の線長が成形品51のフランジ部の線長よりも短くなるように成形する第1成形工程(図14(a)〜図14(c)参照)と、ダイ61とフランジ成形用ダイ63によって第1成形工程で成形された湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fを成形品51の目標形状に第2下死点まで成形する第2成形工程(図14(c)、(d)参照)とを備え、第1成形工程と第2成形工程を1度のプレス成形で行うことを特徴とするものである。
以上のように、特許文献1の発明は、わずかにひずみを戻すことによって、残留応力が敏感に大きく変化する特徴を利用したものである。
そして、ひずみの戻し量は第1下死点(図14(c)参照)から第2下死点(図14(d)参照)に至るパンチの下降量(相対移動距離h)(図14(a)参照)に関係しており、相対移動距離hを確実かつ正確に調整できることが重要である。
パンチ67の動きがプレス成形の各ショットで同じでないと、上述の相対移動距離hがショットごとに変化してひずみの戻し量が変化することになる。このため、スプリングバック後の形状がショットごとに変動する場合があり、この点では特許文献1のプレス成形装置59ではスプリングバック後の目標形状がばらつく恐れがある。
さらに、湾曲内側フランジ部と湾曲外側フランジ部のプレス方向の位置が同じであり、相対移動距離hの調整を湾曲内側フランジ部と湾曲外側フランジ部で個別にできないため、捩れや曲がりといった複雑な3次元的なスプリングバックに柔軟に対応することが難しいという課題もあった。
また、捩れや曲がりといった3次元的なスプリングバックを安定して低減できるプレス成形装置及び方法を提供することを目的としている。
本実施の形態に係る一例として図1に示すプレス成形装置1は、図4に例示するパンチ底部51aとパンチ底部51aの両側から連続する一対の縦壁部51b、51cとからなり長手方向に延びる溝形状部51dを有し、縦壁部51b、51cのそれぞれに長手方向に沿って湾曲する湾曲内側フランジ部51eと湾曲外側フランジ部51fを有する成形品51を目標形状に成形するものであって、図1に示すように、ダイ3と、下部パンチ5と、上部パンチ7と、上部パンチ支持機構9とを備えている。以下、プレス成形装置1の各構成を説明する。
ダイ3は、パッド11と、パッド11の両側に配置されて縦壁部51b、51cと湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fを成形する縦壁・フランジ成形部13と、パッド11および縦壁・フランジ成形部13を保持する上型ダイホルダ15と、を有してなるものである。
パッド11は、成形過程においてブランク69を上部パンチ7に押し付けて把持するとともに、パンチ底成形部として上部パンチ7と協働してパンチ底部51aを成形するものである。
パッド11は、パッド押付機構17を介して上型ダイホルダ15に保持されており、成形過程において、パッド押付機構17によって上部パンチ7側に所定の押し付け力で押し付けられるようになっている。パッド押付機構17としては、エアシリンダ等を用いることができる。
縦壁・フランジ成形部13は、パッド11の両側に配置されて縦壁部51b、51cと湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fを成形するものであり、内側縦壁・フランジ成形部13a(図1中左側)と外側縦壁・フランジ成形部13b(図1中右側)が設けられている。ここで、内側縦壁・フランジ成形部13aと外側縦壁・フランジ成形部13bの内側と外側は、長手方向に沿って湾曲する成形品51の湾曲の内側と外側を意味する。
そして、内側縦壁・フランジ成形部13aは、前記湾曲の内側である縦壁部51bと湾曲内側フランジ部51eを成形するのに対し、外側縦壁・フランジ成形部13bは、前記湾曲の外側である縦壁部51cと湾曲外側フランジ部51fを成形する。
内側縦壁・フランジ成形部13aと外側縦壁・フランジ成形部13bは、内側縦壁・フランジ成形部支持機構19aと外側縦壁・フランジ成形部支持機構19bによりそれぞれ上型ダイホルダ15に支持されており、互いに他方と独立して高さを変更可能(高さ方向に移動可能)に構成されている。
縦壁・フランジ成形部支持機構19は、縦壁・フランジ成形部13の少なくとも一方を他方と独立して高さを変更可能に支持するものであり、図1においては、内側縦壁・フランジ成形部13aの高さを変更可能に支持する内側縦壁・フランジ成形部支持機構19aと、外側縦壁・フランジ成形部13bの高さを変更可能に支持する外側縦壁・フランジ成形部支持機構19bが設けられている。
上型ダイホルダ15は、パッド押付機構17を介してパッド11を保持し、縦壁・フランジ成形部支持機構19を介して縦壁・フランジ成形部13を支持するとともに、上型ダイホルダ15を移動させることでダイ3全体を移動させるものであり、図示しないダイ駆動装置によって駆動される。
さらに、上型ダイホルダ15には、パッド押付機構17を収容するためのパッド押付機構収容部21が設けられている。
下部パンチ5は、縦壁・フランジ成形部13と協働して目標形状の縦壁部51b、51cの下部と湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fを成形するものであり、図1に示すように、中央部に縦壁部51b、51cの下部を成形するための縦壁下部成形部23が設けられ、縦壁下部成形部23の下端から連続して水平方向に張り出すフランジ成形部25が設けられている。
下部パンチ5には、その内部に空洞部27と、空洞部27から縦壁下部成形部23の中央を通り縦壁下部成形部23の上面に至る連通溝29が形成されている。
上部パンチ7は、下部パンチ5に対して高さ方向で離接可能に(離れたり接したりできるように)設けられて、ダイ3と協働してパンチ底部51aおよび縦壁部51b、51cの上部を成形するものである。
上部パンチ支持機構9は、上部パンチ7の下面と下部パンチ5における縦壁下部成形部23の上面との間のパンチギャップGを調整可能に上部パンチ7を支持するものであり、下部パンチ5の空洞部27内に設置されている。
上部パンチ支持機構9は、連通溝29に上下動可能に配設されて上端が上部パンチ7の下面に接続されて上部パンチ7を下方から支持する支持部材31と、支持部材31の下端に接続されて空洞部27の上部壁に当接することで支持部材31の上動位置を規制するストッパ33と、ストッパ33の下部に接続されてストッパ33を所定の支持力で支持するエアシリンダ等の支持装置35とを備えている。
このパンチギャップGは特許文献1における相対移動距離h(図14)に相当するものであるが、上部パンチ支持機構9によれば、ストッパ33の上面と空洞部27の上面との間にシム等を配設することでパンチギャップGを容易に微調整することができる。
本発明の実施の形態2に係るプレス成形方法は、図4に例示する成形品51を、本発明の実施の形態1に係るプレス成形装置1を用いて成形するものであって、前成形工程と、後成形工程とを備えたものである。以下、図2に基づいて各工程を説明する。
前成形工程は、図2(a)に示すプレス成形開始時から図2(b)に示すクランプ時まで、上部パンチ7を下部パンチ5に対して所定のパンチギャップGを設けて支持すると共に縦壁・フランジ成形部13の一方(内側縦壁・フランジ成形部13a)と他方(外側縦壁・フランジ成形部13b)を高さ方向で同じ位置にした状態でダイ3を下部パンチ5側に相対移動させて、縦壁・フランジ成形部13と上部パンチ7によって縦壁部51b、51cの上部を成形する工程である。
なお、縦壁・フランジ成形部13の高さは、パンチ底部51aおよび縦壁部51b、51cの上部を目標形状と同じ形状に成形する高さとしてもよい。
後成形工程は、図2(b)に示すクランプ時から図2(c)に示す成形下死点まで、ダイ3を下部パンチ5側にさらに相対移動させることで上部パンチ7を下部パンチ5にパンチギャップGがない状態に押しつけて、縦壁・フランジ成形部13と下部パンチ5とで縦壁部51b、51cと湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fを目標形状に成形する工程である。
そして、縦壁部51b、51cを成形するパンチが上下で分割されて、上部パンチ7と下部パンチ5のパンチギャップGを調整可能にしているので、シム等をかませることでパンチギャップGの微調整が可能になっている。パンチギャップGを微調整することで、ひずみの戻し量をコントロールできるので、スプリングバックの低減に最も適切なパンチギャップGにすることができ、スプリングバックを安定的かつ効果的に防止できる。
この場合、前成形工程においてパンチギャップGを保ったままダイ3を下部パンチ5側に移動させたクランプ時(図2(b))において、パンチ底部51aと縦壁部51b、51cの上部を目標形状に成形するとよい。
実際のプレス成形においては、ある部品のプレス成形を連続して行う前にプレストライを行って、成形品の形状を測定した結果をもとに、金型を微調整する。その際、湾曲内側フランジ部51eと湾曲外側フランジ部51fにおけるひずみの戻し量を個別に調整できれば、捩れや曲がりといった3次元的なスプリングバックを効果的に防止できる。
そこで、本実施の形態3では、湾曲内側フランジ部51eと湾曲外側フランジ部51fにおけるひずみの戻し量を個別に調整するプレス成形方法について説明する。
第1成形工程は、上部パンチ7を下部パンチ5に対して所定のパンチギャップGを設けて支持した状態でダイ3を下部パンチ5側に相対移動させる工程である。
この場合、内側縦壁・フランジ成形部13aと外側縦壁・フランジ成形部13bのそれぞれについて、ダイギャップg1およびg2を形成させる。
第2成形工程は、ダイ3を下部パンチ5側にさらに相対移動させることで上部パンチ7を下部パンチ5に対してパンチギャップGがない状態に押しつける工程である。
図3においては、クランプ時(図3(b))において内側縦壁・フランジ成形部13aと外側縦壁・フランジ成形部13bとが高さ方向で異なる位置に調整されたまま第1下死点(図3(c))までダイ3を下部パンチ5側に移動させて、上部パンチ7と下部パンチ5との間のパンチギャップGがない状態に形成させる。
第3成形工程は、縦壁・フランジ成形部13をフランジ成形部25側にさらに移動させてダイギャップがない状態にすることで、縦壁部51b、51cと湾曲内側フランジ部51e、湾曲外側フランジ部51fを目標形状に成形する工程である。
図3においては、図3(b)から図3(d)まで、内側縦壁・フランジ成形部支持機構19aおよび外側縦壁・フランジ成形部支持機構19bにより内側縦壁・フランジ成形部13aと外側縦壁・フランジ成形部13bをそれぞれ個別に移動させることで、ダイギャップg1およびg2がない状態にする。
図3(a)のプレス成形開始時の例において、内側縦壁・フランジ成形部13aの高さ方向位置は外側縦壁・フランジ成形部13bよりも若干だけ高く設定されている。
本発明の実施の形態3のこのような柔軟性は、微調整を繰り返すプレスショップにおいて大きな優位性を有していると言える。
プレス成形した成形品51の目標形状は、図4および図5に示すように、ハット断面を有する長手方向に沿って湾曲した形状であり、長さは1000mm、断面の高さは30mm、パンチ底部51aの幅は20mm、湾曲内側フランジ部51eおよび湾曲外側フランジ部51fの幅は25mm、形状の幅中心の長手方向湾曲曲率半径は1000mmである。ブランク69として、板厚1.2mmの引張強度980MPa級の鋼板を使用した。プレス機には1000tonf油圧プレス機を用いた。
これに対し、比較例として、図14に示すプレス成形装置59を用いて、特許文献1の方法を用い、相対移動距離hを変化させた。比較例、本発明例ともに、パッドを使用し、パッド圧は50tonfとした。
曲がり量Δyは、以下の方法で測定した。まず、成形された成形品51の形状を3次元形状測定装置で測定した。その後、CADソフトウェア上で長手方向中央の湾曲部が設計形状と合うように測定形状データの位置合わせを行った後、部品端における測定形状データと設計形状データのY座標差異(曲がり量Δy、図6参照)を算出し、この曲がり量Δyをスプリングバックによる曲がり変形の指標とした。
曲がり量Δyの測定方法と同様、長手方向中央の湾曲部が設計形状と合うように測定形状データの位置合わせを行った後、図7に示すように湾曲部中央と端部の断面形状を抽出した。抽出した断面形状は図7の模式図のようになっている。測定形状のパンチ底部分と、設計形状のパンチ底部分のなす角(スプリングバックによる回転角)を、図7の回転角の方向を正として測定し、湾曲部中央のパンチ底回転角θCと、端部のパンチ底回転角θEから、捩れ量をΔθ=θE−θCとして計算した。
本発明例2では、縦壁・フランジ成形部13の高さを同じにして成形した場合であり、内側縦壁・フランジ成形部13a、外側縦壁・フランジ成形部13bのダイギャップg1、g2を同時に2.5mmから25mmまで変更して(パンチギャップGも同時に変更して)、曲がり量Δyと捩れ量Δθを測定した結果を、曲がり量Δyを○、捩れ量Δθを△で図8にプロットして示す。本発明例2では、ダイギャップg1=g2=11.8mmとした場合、曲がり量Δyがほぼゼロとなり、ダイギャップg1=g2=18.2mmとした場合、捩れ量Δθがほぼゼロになった。
また、従来例として、図11に示す一体型のダイ53を用いる場合、すなわち、相対移動距離h=0mmの場合、曲がり量Δy=7.3mm、捩れ量Δθ=6.0°と本発明例1および本発明例2に比べて著しく低下していた。
3 ダイ
5 下部パンチ
7 上部パンチ
9 上部パンチ支持機構
11 パッド
13 縦壁・フランジ成形部
13a 内側縦壁・フランジ成形部
13b 外側縦壁・フランジ成形部
15 上型ダイホルダ
17 パッド押付機構
19 縦壁・フランジ成形部支持機構
19a 内側縦壁・フランジ成形部支持機構
19b 外側縦壁・フランジ成形部支持機構
21 パッド押付機構収容部
23 縦壁下部成形部
25 フランジ成形部
27 空洞部
29 連通溝
31 支持部材
33 ストッパ
35 支持装置
<成形品>
51 成形品
51a パンチ底部
51b 縦壁部(湾曲内側)
51c 縦壁部(湾曲外側)
51d 溝形状部
51e 湾曲内側フランジ部
51f 湾曲外側フランジ部
<従来例>
53 ダイ
55 パンチ
57 プレス成形金型
59 プレス成形装置
61 ダイ
63 フランジ成形用ダイ
65 支持機構
67 パンチ
69 ブランク
69a 内側端
69b 外側端
71 パッド
<記号>
G パンチギャップ
g ダイギャップ
g1 内側縦壁・フランジ成形部のダイギャップ
g2 外側縦壁・フランジ成形部のダイギャップ
h 相対移動距離
Claims (3)
- パンチ底部と該パンチ底部の両側から連続する一対の縦壁部とからなり長手方向に延びる溝形状部を有し、前記縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する成形品を目標形状に成形するプレス成形装置であって、
前記パンチ底部を成形するパンチ底成形部と、該パンチ底成形部の両側に配置されて前記縦壁部と前記フランジ部とを成形する縦壁・フランジ成形部を有するダイと、
該ダイと協働して前記縦壁部の下部と前記フランジ部を成形する下部パンチと、
該下部パンチに対して高さ方向で離接可能に(離れたり接したりできるように)設けられ、前記ダイと協働して前記パンチ底部および前記縦壁部の上部を成形する上部パンチと、
前記下部パンチ内に設置され、該上部パンチと前記下部パンチとの間のパンチギャップを調整可能に前記上部パンチを支持する上部パンチ支持機構とを備え、
前記パンチ底成形部の両側にある前記縦壁・フランジ成形部は互いに他方と独立して高さを変更可能に構成されていることを特徴とするプレス成形装置。 - パンチ底部と該パンチ底部の両側から連続する一対の縦壁部とからなり長手方向に延びる溝形状部を有し、前記縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する目標形状の成形品を、請求項1に記載のプレス成形装置を用いて成形するプレス成形方法であって、
前記上部パンチを前記下部パンチに対して所定のパンチギャップを設けて支持すると共に前記縦壁・フランジ成形部の一方と他方を同じ高さ又は異なる高さにした状態で前記ダイを前記下部パンチ側に移動させて、前記ダイと前記上部パンチによって前記縦壁部の上部を成形する前成形工程と、
前記ダイを前記下部パンチ側にさらに移動させることで前記上部パンチを前記下部パンチに前記パンチギャップがない状態に押しつけて、前記ダイと前記下部パンチとで前記縦壁部およびフランジ部を前記目標形状に成形する後成形工程と、を備えたことを特徴とするプレス成形方法。 - 長手方向に延びる溝形状部を有し、該溝形状部を形成する一対の縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する目標形状の成形品を、請求項1に記載のプレス成形装置を用いて成形するプレス成形方法であって、
前記上部パンチを前記下部パンチに対して所定のパンチギャップを設けて支持した状態で前記ダイを前記下部パンチ側に移動させ前記縦壁・フランジ成形部を前記下部パンチのフランジ成形部との間に所定のダイギャップを形成する第1成形工程と、
前記ダイを前記下部パンチ側にさらに移動させることで前記上部パンチを前記下部パンチに前記パンチギャップがない状態に押しつける第2成形工程と、
前記縦壁・フランジ成形部を前記フランジ成形部側にさらに移動させて前記ダイギャップがない状態にすることで、前記目標形状に成形する第3成形工程と、を備え、
前記第1成形工程において形成されるダイギャップが、前記縦壁・フランジ成形部の一方と他方で異なるように、前記第1成形工程において前記変更可能な縦壁・フランジ成形部の高さを調整することを特徴とするプレス成形方法。
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