JP5935140B2 - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜 Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜に関する。
従来、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキは、その溶剤タイプと比較し、乾燥性の速さから、高速印字型のサイネージプリンターに搭載されてきた。また、基材密着性に優れる面から、多種基材対応のフラットベット型プリンターに搭載されてきた。そして、用途に応じたインクジェットインキの開発が進められてきた。
これらインクジェットプリンターは、ヘッドを複数回スキャンさせることで、大型化、厚膜化、高濃度化に対応させてきた。近年、ヘッドの技術進展により、高周波数で微小の液滴を射出することのできるヘッド技術が確立されてきた。この技術の実現により、生産性、画質の面で既存の印刷方式から劣っていたインクジェット印刷は、デジタル化のメリットを併せ持ち、既存の印刷方式を代替する可能性が高まった。
さらには、少なくとも2個以上のインクジェットヘッドで吐出された後、それらを同時に硬化させる1Passタイプのプリンターが登場した。これにより、印刷装置の低コスト化、高生産性が可能となり、さらに既存の印刷方式からの代替を加速させている。
しかし、既存の印刷方式からインクジェット印刷方式への代替の実現には、既存市場の求める印刷速度による生産性だけでなく、その画質やインキ硬化膜においても同程度の品質を要求された。高画質化の実現には、前述の微小液滴による印字に加え、着弾精度の向上も重要であった。これまで各社ヘッドメーカーはこの微小液滴、高周波数、良着弾精度を実現するために改良を重ねてきたが、特にインキの低粘度化と良流動性の両立が大きなポイントとなり、インキの改良が行われてきた。
一方、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷は、その膜厚の厚さから画像を強く表現できることから、既存印刷の中でもフレキソ印刷やUV硬化タイプのオフセット印刷が得意とするラベル市場の代替を狙った開発を進めてきた。しかし、そのラベル市場では、食品包装用への需要が高く、グラビア印刷と同程度の、インキ由来である化学物質の混入低減による安全性確立が求められた。特にEU市場では化学物質の食品内容物への混入(マイグレーション)に対する規制する閾値が存在する。日本市場では、規制値は存在しないが、実際の食品包装用途では、厳しい臭気への忌避感が高く、モノマーを主とした開始剤などの残留物の低減が必須であることがわかった。
しかし、一般的に知られるように、UV硬化などのラジカル反応を利用した硬化膜は、その反応中に酸素などのさまざまな物質と競争反応しながら進行する極めて複雑な反応であるため、エネルギー線照射後の硬化膜中には、かなり多量のモノマーや開始剤が反応しきれず残留し、これらがマイグレーションや臭気の原因となった。さらに、これまで高着弾精度の実現を目的とした低粘度化は、低分子量の材料を使用する必要があるため、硬化後、硬化膜中に残留したモノマーなどの低分子材料が基材を浸透し、マイグレーションの原因となる、またその残留原料に由来し、印刷物の臭気は強くなる一方であった。
先行文献1ではシャトルタイプで硬化させる旧式の活性エネルギー線硬化型インクジェット方式を検討している、しかし、本手段ではシャトル方式(ヘッドが複数回スキャンして印字すると同時に紫外線を照射する方式)であるため、生産性が非常に乏しく、また1Passプリンターに使用した場合、窒素を用いた場合でも、硬化膜中に残留するモノマーが多いため食品用途には使用困難な食品内容物への混入量(マイグレーション値)と臭気を伴った。
また、先行文献2では、水と活性エネルギー線硬化のハイブリッド型の発明が実施されている。本発明では、実質的にモノマーや開始剤が水溶性であることから、硬化膜から残留成分が容易に食品内に浸透し、マイグレーション値が高くなる上、本来必要であるインキ皮膜(硬化膜)の耐水性もきわめて低く、事実上食品包装用途に使用できるものではなかった。
一方、文献3、4では1Pass型の印刷に於いて、大気環境以下の酸素濃度で硬化させる技術がしめされている。しかし、本発明は硬化性の改善を目的としているため、開始剤の量がモノマーに対して過剰であり、硬化後も硬化膜から多大な臭気を発すると同時に、粘度が高いため着弾精度が悪く、既存印刷の代替するレベルの画質を得ることができなかった。
特開2003−260790号公報 特開2007−144685号公報 特開2008−068516号公報 特開2008−105387号公報
本発明は、既存印刷と同程度の生産性と高画質を維持しつつ、低臭気、低残留率を実現することにより、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを硬化させてなる食品包装対応可能な硬化膜を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、着色剤と、モノマーと、開始剤とを含有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを用いた、1Pass印刷方式により硬化する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法であって、
前記モノマーが、2官能以上の多官能モノマーを含み、かつ、
分子量300以上のモノマーを含まないか、または、分子量300以上のモノマーがインキ全重量中15重量%以下であり、
0≦単官能モノマー量/多官能モノマー量≦0.2(重量比)であり、
0.02≦開始剤量/モノマー量≦0.16(重量比)であり、
2官能以上の多官能モノマーが、アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(VEEA)を含み、かつ前記VEEAを、インクジェットインキ全体の10〜60重量含み、
開始剤が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドを含み、
インキ粘度が、20mPa・s以下であり、
活性エネルギー線照射時の酸素濃度が、大気中の酸素濃度未満の雰囲気下で硬化されることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、モノマーが、EO(エチレンオキシド)またはPO(プロピレンオキシド)を主骨格としたモノマーをモノマー成分中30〜100重量%含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。EO(エチレンオキシド)またはPO(プロピレンオキシド)を主骨格としたモノマーが、アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、または、ジプロピレングリコールジアクリレートを含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、インキ着弾後の活性エネルギー線照射時の酸素濃度が、0.5〜10体積%である、上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、開始剤が、さらに、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドオリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1よび、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノンから選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、さらに禁止剤を含み、前記禁止剤として、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物から選択される少なくとも1つをインキ中0.1〜2.0重量%含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化が、紫外〜可視光に発光スペクトルを有するLEDランプを照射する硬化であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化が、紫外〜可視光に発光スペクトルを有するLEDランプを照射後に、メタルハライドランプを照射する硬化であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
また、本発明は、1Pass印刷時のインキ液適量が、6〜14pLであるインクジェットヘッドによりインキを吐出することを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法に関する。
本発明によれば、既存の印刷と同等の印字画質、同程度の生産性であり、低残留率、低臭気の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜を提供することができた。
以下、本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜について説明する。なお、特にことわりのない限り、「部」「%」は、「重量部」「重量%」をあらわす。
(活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ)
活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物は、顔料などの着色剤、顔料分散剤、モノマー、開始剤、添加剤等を含有することができる(以下、本実施形態の「活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物」を、「インキ」又は「インキ組成物」と記載する場合がある。)。以下、まず、本発明のインクジェットインキについて述べる。
(着色剤)
着色剤としては、一般的に知られる溶解性または増塩染料または顔料などを用いることができる。中でも着色剤自身のマイクレーションの抑制と耐久性から顔料が好適に選択できる。さらに顔料としては一般的に印刷用途、塗料用途のインク組成物に使用される顔料を用いることができる。具体的にはカーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機系顔料または有機顔料が使用できる。
特に中でも非マイグレーション性と色再現性を両立する顔料成分として、中でも、例えば、マゼンタインキに使用する着色剤として、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド81系、C.I.ピグメントレッド122、176、185、169、202、269等が挙げられ、
例えば、イエローインキとして、C.I.ピグメントイエロー120、139、150、151、155、180、185等が挙げられ、
例えば、シアンインキとして、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、
例えば、その他のカラーインキとして、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット23、
更にその他のインキとして、C.I.ピグメントブラック7、表面処理酸化チタン、カーボンブラックが好適に用いることができる。
(顔料分散剤)
顔料分散剤としては、大きく分けて顔料分散助剤と樹脂型顔料分散剤があげられる。
顔料分散助剤は、有機顔料を母体骨格とし、側鎖にスルホン酸、スルホンアミド基、アミノメチル基、フタルイミドメチル基等の置換基を導入して得られる化合物、ないしは金属塩化合物である。
樹脂型顔料分散剤の主鎖骨格は、特に制限はないが、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリウレア骨格等が挙げられる。中でも、インキ組成物の保存安定性の点で、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格が好ましい。また、その構造に関しても特に制限はないが、ランダム構造、ブロック構造、くし型構造、星型構造等が挙げられ、インキの低粘度化、保存安定性、の点で、ブロック構造又はくし型構造が好ましい。
樹脂型顔料分散剤の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。インキの流動特性に優れるのは、顔料100重量%に対し樹脂型顔料分散剤の有効成分(つまり、樹脂型顔料分散剤の固形分(不揮発分)が20〜150重量%の場合である。この範囲内ではインキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す。さらに顔料100重量%に対し樹脂型顔料分散剤の有効成分が30重量%〜100重量%の場合、分散が非常に安定となり、かつ20kHz以上の高周波数領域でも安定した吐出性を示すため、高精度・高生産性を実現することができる。さらに好ましくは、30重量%〜70重量%である。
(モノマー)
モノマーとしては、目的を妨げない限り、自由に選択することができる。本明細書で定義する「モノマー」とは、活性エネルギー線が照射された後、直接、または光重合開始剤を介して、重合反応を起こす化合物を示す。具体的には、単官能モノマー、2官能以上の多官能モノマーが挙げられ、その中でも、アクリルモノマー、ビニルモノマー、ビニルエーテルモノマー、ビニルエステルモノマー、アクリルとビニルを分子内に包含する異種モノマー、アリルエーテルモノマー、アリルエステルモノマーなどが挙げられる。インキの硬化性の点から、単官能および多官能モノマーが好ましく、更に、インキの低粘度化、硬化膜の残留量低減、臭気の点から、単官能アクリルモノマー、2官能アクリルモノマー、アクリルとビニルを分子内に包含する異種モノマー等が好ましく用いられる。
モノマーの含有量は、硬化性、吐出安定性の点から、インキ中50〜95重量%で使用されるのが好ましい。より好ましくは、60〜95重量%、さらに好ましくは、70〜95重量%である。
モノマーとして、2官能モノマーを使用することが好ましく、さらに、硬化性の点から、EO(エチレンオキシド)またはPO(プロピレンオキシド)を主骨格としたモノマーを使用することが好ましい。EOまたはPOを主骨格としたモノマーとは、反応性基である、アクリロイル基や、ビニル基、ビニルエーテル基を除いた部分にEOまたはPO基を含有するモノマーを示す。具体的には、VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル)、DPGDA(ジプロピレングリコールジアクリレート)から選択される2官能モノマーが好ましい。これらの2官能モノマーは開始剤からラジカルを伝搬しやすいため、開始剤とモノマー間の反応速度を向上させると思われ、単独もしくは併用することにより、高速印刷においても硬化膜中のモノマーおよび開始剤の残留量を低減させることができる。
前記2官能モノマーの添加量は、低粘度化、低残留量の点から、インキ中のモノマー成分中、30〜100重量%が好ましく、40〜100重量%がより好ましく、50〜100重量%が特に好ましい。
特に、モノマーとしてVEEAを用いる場合、反応性が大きく向上するため、配合する開始剤を減らすことが可能であり、また残留率も低下することから好適に用いることができる。VEEAの添加量は、インキ中、10〜60重量%が好ましく、15〜45重量%がより好ましく、20〜30重量%が特に好ましい。
本発明に使用されるモノマーは、分子量300未満であることが好ましい。これまでは、マイグレーションや臭気への対策は、単に高分子量原料を用いることで対応を行ってきた。EUPIA(EUROPIAN PRINTING INK ASSOCIATION) 発行のEuPIA Guideline on Printing Inks applied to the non-food contact surface of food packaging materials and articles(November 2011- corrigendum July 2012-)に於いても非接触の食品包装用インキとしては分子量1000以上の原料が推奨されている。しかし、高分子量成分は、インクジェットインキにとって、インキ粘度の上昇による画質の低下や、重合反応性の低下(硬化不良)を引き起こす。本発明では、敢えて分子量300以下のモノマーを用いることこそが硬化後、残留率を低下させるに好ましいことを見出した。また、これらモノマーは比較的低粘度であるため吐出安定性にも優れ、高速印刷でも安定吐出ができる。これら性能を有するものであれば、前記例示モノマーに制限されない。
また、上記理由から、分子量が300を超えるモノマーを配合することも可能であるが、多量に配合した場合、粘度上昇や反応性の悪化を引き起こす恐れがある。本発明では、分子量300以上のモノマーは、インキ組成中15%以下に抑えることにより、低粘度化による高画質化ならびにより低残留率実現のために好ましい。
これらモノマーは一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
また、ビニルモノマーは、分子間力が低いため、低粘度化に極めて有効であり、用いることが可能であるが、インキ中にアクリルモノマーとビニルモノマーが共存し、かつ、ビニルモノマーが多量に存在する場合、アクリルモノマー→ビニルモノマーへのラジカル伝播速度が遅いため、活性エネルギー線照射後の硬化膜中に多くモノマーが残留することがある。よって、ビニルモノマーの配合量はインキ中、30重量%以下が好ましく、さらに10重量%以下に抑えることがより好ましい。
インキ組成物には、上記モノマー以外にもオリゴマー、プレポリマーを使用できるが、インキ粘度、硬化膜中の残留量などの理由から、インキ組成中に15重量%以下、さらには5重量%以下であることがより好ましい。
また、本発明では、単官能モノマー、多官能モノマー比率は、0%≦単官能モノマー量/多官能モノマー量≦20%であることが好ましい。前記範囲において、硬化膜中の未反応のモノマーの残留量を抑え、マイグレーション値が低く、臭気が低減された硬化膜を得ることができる。
更には、0%≦単官能モノマー量/多官能モノマー量≦15%であることが好ましい。単官能モノマーは高着弾精度の実現を目的とした低粘度化のために有用であるものの、反応性に乏しい。単官能モノマーを少なく配合するほど、硬化膜中の残留率が低くなるため好ましい。
(開始剤)
開始剤とは、活性エネルギー線照射により重合反応を開始するラジカル活性種を発生させる化合物全般を示し、光ラジカル重合開始剤に加え、増感剤も含まれる。開始剤としては、硬化速度、硬化塗膜物性、着色材料により自由に選択することができる。
具体的には、開始剤として、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、[4−[4−メチルフェニル]チオ]フェニル〕フェニルメタノン、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、4,4’−ビス−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンなどがあげられる。
中でも2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2、4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドのいずれかを少なくとも含有することが好ましい。上記開始剤を使用することで、大気濃度以下の酸素濃度では発生したラジカルが酸素にトラップされて停止反応が起こることなく、効率的にインキ中のモノマーの重合反応を進行させることができることから硬化膜中のモノマー残留量を効果的に低減することができるため、好適に用いることができる。
またインクジェット印刷に特有な5μmを超える厚い膜厚で印字した場合に、硬化むらが発生する場合がある。1Passプリンターによる印刷の場合、活性エネルギー線の照射時に下層に配置されるインキ(印字順では先に印字されるインキ)へのエネルギー線の照射量は減衰するため、下層に配置される(印字順では先に印字される色)ほど硬化感度を高く設計することが好ましい。
具体的な設計方法としては、例えば、先に印字されるインキに含まれる開始剤の含有量を、後で印字されるインキよりも多くすることが挙げられる。
また、異なる波長を吸収する、2種類以上の開始剤を併用することが好ましい。印字後に照射される活性エネルギー線を広い波長範囲内で十分に活かすことができ、モノマー残留量が大きく低減するため好ましい。
上記開始剤は、インキ中1〜25重量%で使用されるのが好ましく、2〜20重量%がより好ましく、3〜13重量%が特に好ましい。上記範囲内に設計した際、高速硬化性と低マイグレーション、低臭気を両立することができる。
(開始剤/モノマー比率)
インキ中の開始剤、モノマー比率を、2%≦開始剤量/モノマー量≦16%以下に制御することで、硬化膜中のモノマー残留量と臭気低減を両立させることができる。本発明では硬化時に、大気濃度以下の酸素濃度で活性エネルギー線を照射し、効率よくラジカル重合反応を進めることで残留量低減を目的とする。インキ中の開始剤、モノマー比率が、2%≦開始剤量/モノマー量にコントロールすることで、モノマーの残留量を一定以下に出来る。また、インキ中の開始剤、ノマー比率が、開始剤量/モノマー量≦16%以下にコントロールすることにより、残留する開始剤の臭気を低減させることができる。
(添加剤)
本実施形態のインキに必要に応じて、添加剤を加えてもよい。添加剤としては、禁止剤、表面張力調整剤、有機溶剤などがあげられる。
(禁止剤)
インキの経時での粘度安定性、経時後の吐出性、記録装置内での機上の粘度安定性を高めるため、禁止剤を使用することが好ましい。禁止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が特に好適に使用される。
このうち、インキへの溶解性や、禁止剤自身の色味の点で、ヒンダードフェノール系化合物として精工化学社「BHTスワノックス」、「ノンフレックス アルバ」、本州化学社製「H−BHT」、フェノチアジン系化合物として精工化学社製「フェノチアジン」、堺化学工業社製「フェノチアジン」、ヒンダードアミン系化合物としてエボニックデグサ社製「HO−TEMPO」、リン系化合物として、BASF社製「トリフェニルホスフィン」が好適に選択される。これら禁止剤は一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
上記禁止剤の添加量は、インキ中0.1〜2.0重量%が好ましく、0.1〜1.5重量%がより好ましく、0.1〜1重量%が特に好ましい。上記範囲内だと、インキの保存安定性と1Passでの高速印字での硬化性、さらには禁止剤のマイグレーション値の低減を両立させることができる。
(表面張力調整剤)
基材への濡れ広がり性を向上させるために表面張力調整剤を加えることが好ましい。
表面張力調整剤は、シリコーン系であることが、相溶性による弾き防止の点から好ましい。さらに好ましくは、アクリロイル基などの反応性を有する表面張力調整剤を使用することで、硬化膜の残留率を低減することができる。
表面張力調整剤の添加量は、インキ中0.01〜5重量%が好ましく、0.01〜3重量%がより好ましく、0.1〜2重量%が特に好ましい。0.01重量%以上だと濡れ広がりが良好で、5重量%以下だと、表面張力調整剤がインキ界面に十分に配向し、十分な効果を発現する。 表面張力調整剤は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
(有機溶剤)
有機溶剤としては、特に限定されないが、一般的に溶剤型インクジェットインキで使用されるグリコールモノアセテート類、グリコールジアセテート類、グリコール類、グリコールエーテル類、乳酸エステル類等を配合することができる。ただし、有機溶剤は、硬化膜中に残留する可能性が高く、マイグレーションするリスクが高まるため、配合量はインキ中10重量%以下が好ましく、3重量%以下が特に好ましい。これら有機溶剤は一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
(水分管理)
本発明では、実質的に水を含有しないことを特徴とする。「水を実質的に含有しない」とは、インク組成物に意図的に水を含有させないことを意味するものであり、各配合成分中に含まれる微量の水分を除外するものではない。インキ中に水を含有した場合、活性エネルギー線照射時に発生したラジカルがトラップされ、重合反応が効率的に進行せず、硬化膜中の開始剤やモノマーの残留率が多くなる傾向がある。
インキ組成物中の水分量は、意図的に水を添加しないことに加え、1.0重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であるように、原料や製造工程を管理して生産されることが好ましい。
(インキの製造方法について)
インキ組成物は、モノマー、顔料分散剤及び顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いて分散した顔料分散体に、モノマー、開始剤及びその他添加剤を添加することにより作製することが好ましい。この方法により、通常の分散機を用いて充分な分散が可能であるので、過剰な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としない。そのため、インキ成分の分散時の変質を招きにくく、安定性に優れたインキを調製することが出来る。
顔料分散体作製時の条件としては、微小ビーズを使用することが好ましい。具体的には0.1mm〜2mmの微小ビーズを用いることが、低粘度で安定した分散体を作製するために好ましい。さらには0.1mm〜1mmの微小ビーズを用いることが生産性向上とインクジェット吐出性の良好な分散体を作製できるために好ましい。
インキ組成物は、分散機による分散の後、フィルターにて濾過することが好ましい。インクジェットの吐出安定性の点から、フィルターの孔径は、3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下が好ましい。
(インキの粘度)
本発明で使用されるインキの25℃での粘度は、20mP・s以下が好ましい。インキの粘度を20mP・s以下にコントロールすることで、吐出速度が上昇し、着弾制度を高めることができるため、着弾不良により発生するビーディング(ドット間の融着)を改善し、画質を大きく向上することができる。さらに25℃での粘度が、5〜15mP・sであることが好ましい。5mP・s以上だと、吐出が安定し、15mPa・s以下だと、吐出精度が優れ、画質に優れるためである。
なお、粘度の測定は、東機産業社製 TVE25L型粘度計を用いて、25℃環境下で、20rpm時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
(活性エネルギー線硬化方法)
本発明でいう「活性エネルギー線」とは、電子線、α線、γ線、X線、中性子線または紫外線のごとき、電離放射線や光などを総称するものである。中でも、人体への危険性がなく、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。なかでも、包装材料などのブラスチック基材へのダメージを軽減する意味から紫外線ランプ、または紫外〜可視光に発光スペクトルを有するLEDランプがより好適に用いることができる。
また、これらの照度、積算光量は、残留率を低減させる目的に於いて、任意に選択することができるが、われわれの実験データでは、鉄ドープのメタルハライドランプ、ガリウムランプ、LEDランプを選択することが好ましい。これらランプは、単独で使用することもできるが、複数併用する場合、顕著な残留率低減を実現することができる。具体的には、LED照射後に続けてメタルハライドランプを照射する場合、並びにLEDランプを照射後にガリウムランプを照射する場合、並びにガリウムランプを照射後、メタルハライドランプを照射する場合が挙げられる。
(1Pass印刷とは)
本明細書における「1Pass印刷」のインクジェット印刷法とは、印刷したいメディアに対して1回で印字(印刷)を完成させる印刷方法であり、印刷スピードが要求される業務用印刷に向いている。近年、従来のオフセット印刷の代替としてインクジェット印刷を使用するにあたり、生産性は非常に重要な要素であり、1Pass硬化型インクジェット印刷は期待されている。さらには1Pass硬化型インクジェット印刷の中でも、25m/M(メートル/分)、さらには50m/Mなどの高速印刷が可能となれば、オフセットやグラビア印刷代替としての使用拡大へ繋がると言われている。
(硬化時の酸素濃度について)
本発明においては、インキ着弾後の活性エネルギー線照射時の酸素濃度が大気濃度未満の環境で硬化させることが好ましい。酸素濃度が大気濃度未満とは、具体的には活性エネルギー線照射環境近辺で酸素濃度計を用いて実測することで確認することができる。酸素濃度を制御する手段としては、窒素やアルゴンガスなどの不活性ガスで大気を置換することが挙げられる。特に窒素ガスは、安価に入手可能であるため、好適に用いることができる。これら不活性ガスは、市販のガスボンベなどを購入し入手することも可能である。
本発明では酸素濃度が0.5〜10%の環境で硬化させることにより、より効果的に残留するモノマー量を低減させることができる。この濃度範囲であれば、ガス分離モジュールなどの中空フィルターによるガス分離法は、より安価で簡便な手段で十分供給することができるため好ましい。
(硬化膜中の未反応モノマーについて)
本発明における未反応モノマーとは、硬化膜中から抽出されるモノマーとインキ成分中に配合されるモノマーとが同一と分析されるモノマーを示す。
またモノマー、開始剤の同定、定量には、例えば、GCMS(ガスクロマトグラフィー質量分析、LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)、HPLC(高効率液体クロマトグラフィー)が好適に用いることができ、これら分析手段は定量化の容易さから任意に選択することができる。
未反応モノマーの測定方法は、具体的には実施例に記載の通りであるが、例えば、硬化膜を基材ごと1cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン100mlに3日間60℃で浸漬し、硬化膜中の残留成分を抽出する。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をGCMS(島津製作所製GCMS−QP2010Plus)およびHPLC(島津製作所製)にて同定したのち検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中に残留する未反応モノマーおよび開始剤の量を算出する。
(残留率とは)
モノマーまたは開始剤の残留率は、実施例に記載の通りの手段を用いて分析される。硬化膜重量(g)に対して、硬化膜中に残留するモノマーや開始剤などの原料の比率を示す。この残留率は、EUにて食品包装用途で規定されるマイグレーションテストにおいて、そのマイグレーション値と大きく相関し、残留率低減は食品包装対応に必須である。また、本発明では、低粘度化したインキ設計のため、前述したとおり、分子量の比較的低いモノマーを多量に配合してなるインキを用いる。
分子量の比較的低いモノマーは、一般的に臭気があり、そのため、残留率が高いと硬化膜から臭気が発生し、クレームの対象となる。特に日本などの品質基準の厳しい市場に対しては残留率の低減が必須な状況である。つまり食品包装市場に対しては、硬化膜中に残留する低分子成分(未反応成分)を極力低減した硬化膜を提供することこそ、市場需要に対応する、既存市場を代替するための鍵であるといえる。
(解像度と印字速度)
通常1Pass方式のピエゾ駆動インクジェット印刷の画質は、dpi(dots per inch)であらわされる解像度と1ドット内の階調数またはドロップボリュームにより決定する。このうち、これも一般的には印刷画像の印字方向(印字基材の流れ)に対し水平の解像度はヘッド内のインキが射出されるノズルの集積密度により決定する。一方、印字方向の解像度は一般的に周波数と呼ばれるピエゾの駆動により打ち出されるインキの頻度により決定する。この印字方向の解像度は、各社ヘッドの仕様によって異なるが、1dotをひとつのドロップボリューム(液滴)であらわすバイナリー仕様と複数の液滴から形成される階調仕様の2種類存在する。既存印刷市場を代替するためには、品質と生産性の両立が不可欠であるが、バイナリーモードでは、印字速度は速いが高精細な画像が得られず、階調モードでは、高画質化は容易であるが、極めて印刷速度が低下し、生産性が悪化する。
近年、このトレードオフを解消可能な、階調モードで高周波印字が可能なヘッドが上市され始め、既存印刷市場の席捲が目論まれる。特に、既存印刷と同程度の画質を求めた場合、最小のドロップボリュームをできるだけ小さく制御されることが好ましく、最小ドロップボリュームは10pL程度以下であることが必須である。さらに高品質画像を求めるには、好ましくは6pL以下の液滴を用いながら画像を形成する必要がある。
一方、活性エネルギー線硬化型のインクジェットインキの大きな問題として、ヘッド駆動の100%で印字するベタ印刷では問題ないが、一般画像を高画質に得るために10pL以下のドロップボリュームを用いて印字した場合、高画質化は成されるが、ベタ印刷と比較し、単位面積当たりのインキの盛り量は小さいにもかかわらず、残留率が増加しマイグレーション値が大きくなることがわかった。これは、小さい液滴は、その表面積が大きいため、硬化時に酸素阻害を受けやすくなり、開始剤やモノマーのラジカルがトラップされ、反応阻害を引き起こすことに起因する。
既存印刷を代替するための高画質と高生産性を両立させるためには、印字モードとして360×360dpi以上の解像度、さらに用途によっては、600×600dpi以上が好適に使用される。また、そこで使用される階調は6pL以下のドロップボリュームを含有することで、画質を格段に改良することができるため好ましい。また、10pL以下のドロップボリュームのインキを硬化されるためには、硬化時の酸素濃度が1〜10%以内であることが好ましく、また、開始剤/モノマー比率を5%〜14%に制御することで、より効果的に高画質と低残留率を改善させることができることがわかった。
具体的なインクジェットヘッドとして、京セラ社や、Xaar社のヘッドを挙げることができるが、高解像度を得るために10pL以下のドロップボリュームで印字できるヘッドであれば、特に限定しない。
印刷速度は、そのヘッドの周波数に依存するが、ラベル用途の場合、一般的に35〜40m/分で印刷されていることから、本発明において、40m/分以上の印刷速度で印刷することが好ましい。50m/分以上の印刷速度であればより好ましい。
ドロップボリュームを小さく、かつ高周波数で印字できることはインクジェットヘッドのノウハウであり、それに追随することができる流動特性を得ることはインキのノウハウである。本発明では、この高画質、高印刷速度を実現しつつ、食品包装対応可能な低臭気、低残留率の硬化膜を得ることを目的とし、この実現のためには、ヘッドやインキだけでなく、硬化環境などのさまざまな要素を制御して得られることを示す。
(印刷基材)
本発明では、ラベルや包装材料に一般的に用いられるフィルムや紙基材を用いることができる。ラベル用途には接着剤とセパレート紙を張り合わせて販売されるタック紙、タックフィルムを用いることができる。また、アルミ蒸着フィルムなどのガスや液体をバリアする機能を有する基材を用いることも可能であるが、本発明では、インキ原料の残留率低下を目的とするため、残留物質が基材中を浸透して混入する可能性の高い一般的なコート紙やフィルムに対しても特に有効に用いることが可能である。
浸透性の高い基材の場合は、最初のインキ着弾から0.5秒以内に少なくとも一回の仮硬化、または本硬化工程を入れることで、より効果的に残留率を低減させることができるため好ましい。
また、インキの浸透性を制御するために、アンカーコートやコロナ処理など、基材表面の改質を行うことも有効である。特にコロナ処理は、一般的には基材表面を極性化することで、インキの濡れ性を向上させるため、浸透が促進されると考えられがちである。しかし実際は、その表面状態だけを変えることは、コート層を有する基材であればそのコート層表面だけを改質し、浸透を抑制することもできるため、好適に用いることができる。

以下、本発明について実施例によってより具体的に説明するが、本発明の態様がこれらの例に限定されるものではない。
1.顔料分散体の調製
インキ組成物の調製に先立ち、以下のようにして各種顔料分散体を調製した。
(顔料分散体Aの調製)
下記材料をハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散することで、顔料分散体Aを調製した。
顔料:フタロシアニン顔料(トーヨーカラー社製)
「LIONOL BLUE FG−7400−G」 30.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 15.0部
モノマー: ジプロピレンクリコールジアクリレート64.0部
(顔料分散体Bの調製)
顔料分散体Aと同様に、下記組成の顔料分散体Bを調製した。
顔料:キナクリドン顔料(クラリアント社製)
「Inkjet Magenta E5B02」 30.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 15.0部
モノマー: ジプロピレンクリコールジアクリレート 64.0部
(顔料分散体Cの調製)
顔料分散体Aと同様に、下記組成の顔料分散体Cを調製した。
顔料:ベンズイミダゾロン顔料(クラリアント社製)
「Noveperm Yellow P−HG」 30.0部
顔料分散剤: ソルスパース32000(ルーブリゾール社製) 15.0部
モノマー:ジプロピレンクリコールジアクリレート 64.0部
(顔料分散体Dの調製)
顔料分散体Aと同様に、下記組成の顔料分散体Dを調製した。
顔料:カーボンブラック顔料(デグサ社製)
「Special Black350」 30.0部
顔料分散剤:ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)15.0部
モノマー:ジプロピレンクリコールジアクリレート 64.0部
2.インキ組成物の調製
先に調製したA〜Dの各色顔料分散体を使用し、表1に示したインキ処方になるように、モノマー、開始剤、安定化剤、表面調整剤を順次撹拌しながら添加し、開始剤が溶解するまで穏やかに混合させた。例えば#1は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色インキセットを表す。なお、表中に記載した成分の配合量は、全て「重量部」である。その後、得られた混合液について1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、粗大粒子を除去することでインクジェットインキ組成物を得た。
表1に記載したインキの原料成分は、以下のとおりである。
・SP32000:ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)
・LA:ラウリルアクリレート(大阪有機化学工業社製)
・VEEA:アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒社製)
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート(BASF社製)
・DCP-A:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(共栄社化学社製)
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成社製)
・Irg819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製)
・Irg369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF社製)
・ESACURE ONE:オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン](Lamberti社製)
・EAB: 4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン (大同化成工業社製)
・TPO: 2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製)
・フェノチアジン:フェノチアジン(精工化学社製)
・UV3510:BYK−UV3510(BYK Chemie社製)
(粘度測定)
作成したインキの粘度は、東機産業社製TVE25L型粘度計を用いた。測定条件は、25℃の循環チラー環境にて、適宜測定に適する回転数(20mP・s以下のインキは回転数20rpm、20mP・sより粘度の高いインキは回転数10rpm)に合わせた後、3分後の測定値を粘度として用いた。
(実施例1〜実施例20、比較例1〜4)
3.インクジェット印刷
次に、先に調製したインクジェットインキ組成物を用い、表2、3に示す通り、以下のいずれかのヘッドを使用して、表2、3記載の印刷速度で印刷を行った。
なお、インキの印刷順は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に実施した。
・京セラ:京セラ(株)製ヘッド(KJ4A)を積んだインクジェット吐出装置により、周波数20kHz、ヘッド温度40℃、インキ液滴量6〜14pl、600×600dpiの印字条件で、リンテック社製PET K2411上へインキ組成物を吐出した。
・TEC:東芝テック(株)製ヘッド(CA3)を積んだインクジェット吐出装置により、周波数5kHz、ヘッド温度40℃、インキ液滴量42pl、150×150dpiの印字条件で、リンテック社製PET K2411上へインキ組成物を吐出した。
インキ着弾後、表2、3に示す通り、以下のいずれかのランプを使用して紫外線硬化を行い、硬化膜を得た。
・LED+メタハラ:インテグレーションテクノロジー社製LEDランプ(385nm,10m/sec、積算光量566mw/cm)1灯、次いでハリソン東芝ライティング社製160W/cmメタルハライドランプ1灯でコンベア速度50m/min、1Passで紫外線硬化させた。
・メタハラ+メタハラ:ハリソン東芝ライティング社製160W/cmメタルハライドランプ2灯でコンベア速度50m/min、1Passで紫外線硬化させた。
(酸素濃度)
紫外線硬化を行う際、DIC社製ガス分離モジュールSEPAREL MJ−G530Cの流量を変え発生した窒素富化空気を装置内に送り込むことにより、表2および表3に示した硬化時の酸素濃度を調整した。ここで述べる酸素濃度とは、紫外線照射をうける際の印刷物表面の酸素濃度のことである。酸素濃度は、燃焼排ガス酸素濃度計HT−1200N(ホダカ株式会社製)を、紫外線照射ユニットの直前に設置し、測定し平均値を記載した。
4.硬化膜評価
併せて、後述する方法に従い、硬化膜について、各種評価を行った。
(硬化膜中に残留する未反応モノマー・開始剤の抽出と量の算出)
CYAN、MAGENTA、YELLOW、BLACKの4色を用いて高精細カラーデジタル標準画像データ(ISO/JIS−SCID JISX 9201準拠 JSA−00001)のサンプル番号5(自転車)を印刷したA4サイズの硬化膜を、基材ごと1cm四方に切断し、密閉した容器に入ったメチルエチルケトン100mlに3日間60℃で浸漬することにより、硬化膜中の残留成分を抽出した。2日後、攪拌して均一化させたメチルエチルケトンを容器内から取り出し、抽出した成分をGCMS(島津製作所製GCMS−QP2010 Plus)およびHPLC(島津製作所製)にて同定した。検出された化合物の検量線を作製して各化合物を定量することにより、硬化膜中に残留する未反応モノマー・開始剤の量を算出した。
(硬化膜重量)
硬化膜重量は、以下のように算出した。
硬化膜重量=印刷後の印刷物(硬化膜+基材)重量−印刷前の基材重量
(モノマー残留率)
硬化膜中に残留する未反応モノマーの残留率は、以下のように算出した。
モノマー残留率=抽出されたモノマー総量(g)/硬化膜重量(g)
(開始剤残留率)
硬化膜中に残留する未反応開始剤の残留率は、以下のように算出した。
開始剤残留率=抽出された開始剤総量(g)/硬化膜重量(g)

EUPIAガイダンス(EuPIA Guideline on Printing Inks applied to the non-food contact surface of food packaging materials and articles)に従った食品包装用印刷物の評価を各原料に対し実施した結果、食品代用評価液中へのマイグレーション値の下限値を下回るためには、硬化物中に残存するモノマーや開始剤の残留量を一定値以下とすることで基準を満たすことがわかっている。その結果から、本発明においては、モノマー残留率は0.5%以下、開始剤残留率は10%以下を、残留実用レベルと判断した。
(臭気)
臭気の評価は、印刷・硬化直後の印刷物を使用して判断した。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:ほとんど臭気がなく、食品の味や風味を損なわせる恐れがない
△:印刷直後はモノマーないしは開始剤の臭気をかすかに感じるものの、1時間後には臭気は感じられず、食品の味や風味を損なわせる恐れはない
×:モノマーないしは開始剤の臭気が強く印刷から1日経過後も臭気が感じられることから、食品の味や風味を損なわせる恐れがある
(画質)
画質の評価は、CYAN、MAGENTA、YELLOW、BLACKの4色を用いて高精細カラーデジタル標準画像データ(ISO/JIS−SCID JISX 9201準拠 JSA−00001)のサンプル番号5(自転車)を印刷して目視で評価した。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:ラベル市場において実用品位を上回る画質
△:ラベル市場において実用品位同等の画質
×:ラベル市場において実用品位に満たない画質
(文字)
文字の評価は、BLACKインキで印刷基材に文字を印刷し、文字を読むことができる最小ポイントを評価することによって判断した。評価基準は以下の通りであり、△以上を良好とする。
○:4ptの文字が読める
△:8ptの文字は読めるが、4ptの文字は読めない
×:8ptの文字が読めない
Figure 0005935140
Figure 0005935140
Figure 0005935140
(実施例1〜12、19、20)
なお、実施例13〜18は、参考例である。
表2に示す通り、実施例1〜12、19、20では全てモノマー残留率が0.5重量%以下かつ開始剤残留率が10重量%以下であり、硬化膜の臭気はほぼ感じられないレベルであった。また画質・文字ともに良好であり、食品用ラベルとして好ましい品質を示した。中でも実施例1、2、4、5、7、8はモノマー残留率が0.3重量%以下、開始剤残留率が6%以下であり、印刷物の長期の保存においてもインキ成分の食品への混入が極めて起こりにくいと考えられる上に、高速印刷での高画質・高精細な描画が可能であることから、食品ラベルとしてより好ましいといえる。
(比較例1〜比較例4)
一方、表3に示す通り、比較例1ではインキの粘度が非常に高く、吐出時粘度が高すぎるため、ヘッド上でインキへのエネルギー伝搬が効率良く行えず、またメニスカスも安定しないことから、吐出が安定せず、画質、文字の描画品質ともに実用品位には成りえなかった。また比較例2、3では、開始剤量/モノマー量の比率が低すぎるないしは高すぎる。比較例2では、開始剤/モノマー比率が低すぎ、モノマー硬化が十分ではなく、硬化膜に多量にモノマーが残留してしまう。また比較例3では、モノマーに対して開始剤が過剰であるため硬化膜に多量に開始剤が残留してしまう。比較例2、3いずれも印刷・硬化後の臭気が強く、食品ラベルとして使用するには食品の味や風味を損なう上に、食品へマイグレーションする危険性があるという点から不適切であった。また比較例4では大気の酸素濃度下(21%)で硬化を行ったが、硬化膜表面で酸素による硬化阻害の影響を大きく受けるため、多量に硬化膜にモノマーが残留してしまい、やはり上記の理由により食品ラベルとして使用するには不適切であった。

Claims (9)

  1. 着色剤と、モノマーと、開始剤とを含有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを用いた、1Pass印刷方式により硬化する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法であって、
    前記モノマーが、2官能以上の多官能モノマーを含み、かつ、
    分子量300以上のモノマーを含まないか、または、分子量300以上のモノマーがインキ全重量中15重量%以下であり、
    0≦単官能モノマー量/多官能モノマー量≦0.2(重量比)であり、
    0.02≦開始剤量/モノマー量≦0.16(重量比)であり、
    2官能以上の多官能モノマーが、アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(VEEA)を含み、かつ前記VEEAを、インクジェットインキ全体の10〜60重量含み、
    開始剤が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドを含み、
    インキ粘度が、20mPa・s以下であり、
    活性エネルギー線照射時の酸素濃度が、大気中の酸素濃度未満の雰囲気下で硬化されることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  2. モノマーが、EO(エチレンオキシド)またはPO(プロピレンオキシド)を主骨格としたモノマーをモノマー成分中30〜100重量%含むことを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  3. EO(エチレンオキシド)またはPO(プロピレンオキシド)を主骨格としたモノマーが、アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、または、ジプロピレングリコールジアクリレートを含むことを特徴とする請求項2記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  4. インキ着弾後の活性エネルギー線照射時の酸素濃度が、0.5〜10体積%である、請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  5. 開始剤が、さらに、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドオリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1よび、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノンから選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  6. さらに禁止剤を含み、前記禁止剤として、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物から選択される少なくとも1つをインキ中0.1〜2.0重量%含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  7. 活性エネルギー線硬化が、紫外〜可視光に発光スペクトルを有するLEDランプを照射する硬化であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  8. 活性エネルギー線硬化が、紫外〜可視光に発光スペクトルを有するLEDランプを照射後に、メタルハライドランプを照射する硬化であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
  9. 1Pass印刷時のインキ液適量が、6〜14pLであるインクジェットヘッドによりインキを吐出することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ硬化膜の製造方法。
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