JP5929445B2 - 不揮発記憶装置、電子回路装置、及び不揮発性記憶装置の製造方法 - Google Patents

不揮発記憶装置、電子回路装置、及び不揮発性記憶装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、不揮発記憶装置、電子回路装置、及び不揮発性記憶装置の製造方法に関する。
近年、システム集積化のため、平板状でリジッドな基材(例えば、プリント配線基板や半導体ウェハ)上ではなく、凹凸を有する面(例えば、機器の筐体上)又はフレキシブルな基材(例えば、プラスチックフィルム及び紙)上に、電子回路を形成する技術が求められている。
上記に関連して、特許文献1(特表2008−544519号公報)には、強誘電体メモリ・デバイスの作製方法が開示されている。この強誘電体メモリ・デバイスは、第1と第2の電極の組に挟まれた強誘電体ポリマー層を含む強誘電体メモリ・デバイスである。特許文献1には、強誘電体ポリマー層が、両電極組と一緒に適当な印刷プロセスによって、それぞれメモリ・デバイス中に実現され、強誘電体ポリマーの分極状態をスイッチさせることでメモリ動作をする点が開示されている。
特表2008−544519号公報
特許文献1に開示された方法においては、強誘電体ポリマーが用いられる。強誘電体ポリマーを用いる場合、高い動作電圧(典型的には、20V以上)が必要になる。なぜなら、強誘電体ポリマーでは自発分極の単位となるモノマーが鎖状に連なり絡み合った構造となっているために大きな変位を伴う反転がしにくい構造であることや、強誘電体ポリマーに印加される電界強度を高くするために薄く均一な薄膜を形成することが困難であることなどが理由として考えられている。
従って、本発明の課題は、凹凸を有する面やフレキシブルな基材上に形成可能で、動作電圧を低くすることができる不揮発記憶装置、電子回路装置、及び不揮発性記憶装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る不揮発性記憶装置は、電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路とを具備する。前記電気化学セルは、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。
本発明に係る不揮発性記憶装置は、第1電気化学セル、及び第2電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路とを具備する。前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルは、それぞれ、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記第2電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルの一方において、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。
本発明に係る不揮発性記憶装置は、積層された複数のフィルム構造と、複数の不揮発性記憶素子と、前記複数の不揮発性記憶素子の各々にデータを書き込む制御回路とを具備する。前記各不揮発性記憶素子は、電気化学セルを備える。前記電気化学セルは、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。前記複数のフィルム構造の各々には、前記電気化学セルが複数配置されている。
本発明に係る電子回路装置は、基材と、前記基材上に設けられ、電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、前記基材上に設けられた、表示素子と、前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路とを具備する。前記電気化学セルは、セル側第1エレクトロクロミック層と、セル側第2エレクトロクロミック層と、前記セル側第1エレクトロクロミック層と前記セル側第2エレクトロクロミック層との間に設けられたセル側電解質層とを備える。前記セル側第1エレクトロクロミック層及び前記セル側第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記セル側第1エレクトロクロミック層及び前記セル側第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。前記表示素子は、表示素子側第1エレクトロクロミック層と、表示素子側第2エレクトロクロミック層と、前記表示素子側第1エレクトロクロミック層と前記表示素子側第2エレクトロクロミック層との間に設けられた表示素子側電解質層とを備える。前記表示素子側第1エレクトロクロミック層及び前記表示素子側第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。
本発明に係る不揮発性記憶装置の製造方法は、電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路とを具備する不揮発性記憶装置の製造方法である。前記電気化学セルは、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。上記方法は、前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記電解質層を形成する工程と、前記制御回路を形成する工程とを具備する。
本発明に係る不揮発性記憶装置の製造方法は、第1電気化学セル、及び第2電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路とを具備する不揮発性記憶装置の製造方法である。前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルは、それぞれ、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記第2電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルの一方において、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。上記方法は、前記不揮発性記憶素子を形成する工程と、前記制御回路を形成する工程とを具備する。前記不揮発性記憶素子を形成する工程は、前記第1電気化学セルを形成する工程と、前記第2電気化学セルを形成する工程とを含む。前記第1電気化学セルを形成する工程は、及び前記第2電気化学セルを形成する工程は、それぞれ、前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記電解質層を形成する工程とを含む。
本発明に係る不揮発性記憶装置の製造方法は、積層された複数のフィルム構造と、複数の不揮発性記憶素子と、前記複数の不揮発性記憶素子の各々にデータを書き込む制御回路と、を具備する不揮発性記憶装置の製造方法である。前記各不揮発性記憶素子は、電気化学セルを備える。前記電気化学セルは、第1エレクトロクロミック層と、第2エレクトロクロミック層と、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備える。前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている。前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの読み出しと書き込みを行う。前記複数のフィルム構造の各々には、前記電気化学セルが複数配置されている。上記方法は、前記複数のフィルム構造を形成する工程と、前記複数のフィルム構造を積層する工程と、前記制御回路を形成する工程とを具備する。前記複数のフィルム構造を形成する工程は、複数のフィルム基材のそれぞれの上に、複数の前記電気化学セルを形成する工程を含む。
本発明によれば、凹凸を有する面やフレキシブルな基材上に形成可能で、動作電圧を低くすることができる不揮発記憶装置、電子回路装置、及び不揮発性記憶装置の製造方法が提供される。
第1の実施形態に係る不揮発性記憶装置を概略的に示す回路図である。 不揮発性記憶素子を示す断面図である。 電気化学セルに書き込まれたデータを示す概念図である。 電気化学セルに書き込まれたデータを示す概念図である。 不揮発性記憶装置の製造工程を示す断面図である。 第2の実施形態に係る不揮発性記憶装置を概略的に示す断面図である。 第1エレクトロクロミック層及び第2エレクトロクロミック層の配置の一例を示す平面図である。 第3の実施形態に係る不揮発性記憶装置を概略的に示す基本回路図である。 不揮発性記憶装置を示す概略断面図である。 電気化学セルの酸化還元状態を示す概念図である。 電気化学セルの酸化還元状態を示す概念図である。 第4の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す概略断面図である。 第1エレクトロクロミック層、第1エレクトロクロミック層、及び第2エレクトロクロミック層のレイアウトの一例を示す平面図である。 第5の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す概略断面図である。 第6の実施形態に係る不揮発性記憶装置を示す概略断面図である。 第7の実施形態に係る電子回路装置を示す概略図である。 電子回路装置を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1を概略的に示す回路図である。
不揮発性記憶装置1は、制御回路3、複数のビット線6、複数のワード線7、複数のプレート線8、複数の不揮発性記憶素子2、及びビット線電圧検出回路9を備えている。ただし、図1においては、ビット線6、ワード線7、プレート線8、及び不揮発性記憶素子2は、それぞれ、1つずつしか描かれていない。複数のワード線7及び複数のプレート線8は、平行に伸びている。複数のビット線6は、複数のワード線7に直交するように伸びている。複数の不揮発性記憶素子2は、複数のビット線6と複数のワード線7により形成される複数の交点に対応するように、マトリックス状に、配置されている。
不揮発性記憶素子2は、データを記憶する部分であり、トランジスタ4(スイッチ回路)、及び電気化学セル5を有している。トランジスタ4は、ビット線6と、電気化学セル5の一端との間の電気的接続を切り換えるように、配置されている。トランジスタ4のゲートは、ワード線7に接続されている。電気化学セル5の他端は、プレート線8に接続されている。制御回路3は、ワード線7、ビット線6、及びプレート線8の電位を制御することにより、電気化学セル5に、データを書き込む。この点についての詳細は、後述する。また、制御回路3は、ワード線7を制御し、トランジスタ4をオンにすることにより、電気化学セル5に書き込まれたデータを、ビット線6に読み出す。ビット線電圧検出回路9は、センスアンプ回路等を有しており、ビット線6の電圧を検出することにより、電気化学セル5に記憶されたデータを読み取る機能を有している。
続いて、不揮発性記憶素子2について詳細に説明する。図2は、不揮発性記憶装置1を示す断面図である。
図2に示されるように、不揮発性記憶素子2は、ガラス基板10上に設けられている。すなわち、ガラス基板10に、不揮発性記憶素子2として、トランジスタ4、及び電気化学セル5が設けられている。
トランジスタ4は、ゲート電極18、半導体層19(a−Si層)、ドレイン電極20、及びソース電極21を備えている。ゲート電極18は、ガラス基板10上に設けられている。ガラス基板10上には、ゲート電極18を被覆するように、ゲート絶縁膜11が設けられている。ゲート電極18上には、ゲート絶縁膜11を介して、半導体層19が設けられている。半導体層19上には、ドレイン電極20及びソース電極21が設けられている。ドレイン電極20及びソース電極21は、保護膜22によって被覆されている。
尚、図2には示されていないが、ゲート電極18は、図1に示したように、ワード線7に接続されている。また、ソース電極21は、ビット線6に接続されている。
ガラス基板10上には、更に、ゲート絶縁膜11を介して、第1電極12が設けられている。第1電極12は、ドレイン電極20に接続されている。
電気化学セル5は、第1エレクトロクロミック層13、電解質層14(固体電解質層)、及び第2エレクトロクロミック層15を備えている。第1エレクトロクロミック層13は、第1電極12上に設けられている。すなわち、第1エレクトロクロミック層13は、第1電極12を介して、ドレイン電極20に電気的に接続されている。電解質層14は、第1エレクトロクロミック層13を被覆するように、設けられている。第2エレクトロクロミック層15は、少なくとも一部で第1エレクトロクロミック層13と対向するように、電解質層14上に設けられている。尚、第2エレクトロクロミック層15上には、第2電極16が設けられている。第2電極16は、図1に示したように、プレート線8に接続されている。すなわち、第2エレクトロクロミック層15は、第2電極16を介して、プレート線8に電気的に接続される。また、第2電極16上には、保護部材として、フィルム部材17が設けられている。
ここで、エレクトロクロミック層とは、電圧の印加により、酸化反応又は還元反応を起こし、発色が変化する層である。電気化学セル5において、第1エレクトロクロミック層13と第2エレクトロクロミック層15とは、酸化状態と還元状態とが相補的になるように、配置されている。すなわち、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15は、一方で酸化反応が進む場合に他方において還元反応が進むように、配置されている。
続いて、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1の動作方法について説明する。
データの書込み時には、制御回路3(図1参照)が、トランジスタ4がオン状態になるように、ワード線7の電圧を制御する。そして、制御回路3は、ビット線6とプレート線8との間に電位差を発生させる。発生した電位差により、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15のうちの一方が、酸化状態(Ox)になり、他方は還元状態(Re)になる。例えば、ビット線6の方がプレート線8よりも高電位である場合(第1電極12の方が第2電極16よりも高電位である場合)、第1エレクトロクロミック層13では還元反応が進み、第2エレクトロクロミック層15では酸化反応が進む。一方、プレート線8の方がビット線6よりも高電位である場合(第2電極16の方が第1電極12よりも高電位である場合)、第1エレクトロクロミック層13では酸化反応が進み、第2エレクトロクロミック層15では還元反応が進む。トランジスタ4がオフ状態になっても、各エレクトロクロミック層における状態(酸化状態又は還元状態)は、安定的に維持される。従って、各エレクトロクロミック層の酸化状態又は還元状態を、データ(論理値「1」又は論理値「0」)に対応付けることにより、電気化学セル5に、データを記憶させることが可能である。
図3A及び図3Bは、電気化学セル5に書き込まれたデータを示す概念図である。図3Aには、値「0」が記憶された電気化学セル5が示されている。図3Aに示される例では、第1エレクトロクロミック層13が還元状態(Re)であり、第2エレクトロクロミック層15が酸化状態(Ox)である。一方、図3Bには、値「1」が記憶された電気化学セル5が示されている。図3Bに示される例では、第1エレクトロクロミック層13が酸化状態(Ox)であり、第2エレクトロクロミック層15が還元状態(Re)である。
一方、データの読み出し時には、電気化学セル5が、適当な負荷に接続される。具体的には、制御回路3(図1参照)が、ワード線7の電圧を制御することにより、トランジスタ4をオン状態にする。これにより、各エレクトロクロミック層(13、15)では、データの書き込み時とは逆の反応が進む。すなわち、各エレクトロクロミック層では、酸化状態である場合に還元反応が進み、還元状態である場合に酸化反応が進む。そして、反応に応じた電圧が、ビット線6に印加される。ビット線6に印加された電圧の値は、ビット線電圧検出回路9により、検出される。ビット線電圧検出回路9は、検出結果に基づき、電気化学セル5に書き込まれたデータが「0」であるのか「1」であるのかを読み取る。ビット線電圧検出回路9は、例えば、センスアンプを利用し、ビット線6の電圧を、適当な基準電圧と比較することにより、ビット線6の電圧を検出する。
以上説明した動作方法により、2値の書き込み及び読み出しが可能な不揮発性記憶装置1が実現される。
本実施形態において、データの書き込み時に必要な電圧は、第1エレクトロクロミック層13、第2エレクトロクロミック層15、及び電解質層14によって決まる酸化還元電位に依存する。一般的には、必要な電圧は、数V以下である。例えば、各エレクトロクロミック層として、プルシアンブルーやその類縁化合物を用いた場合には、動作電圧は、1〜2Vとなる。従って、特許文献1(特表2008−544519号公報)に記載される強誘電体ポリマーを用いた場合と比較すると、低電圧で動作させることが可能となる。
また、データの読み出し時には、情報の記憶過程で電気化学セル5に蓄積されたエネルギーが、放出されることになる。但し、エネルギーが完全に放出されるまでは、ビット線6に一定の電圧が印加される。したがって、記憶状態を強制的に変化させる必要はなく、擬似的な非破壊な読み出しができる。
続いて、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1の製造方法を説明する。図4は、不揮発性記憶装置1の製造工程を示す断面図である。
まず、図4(a)に示されるように、ガラス基板10に、トランジスタ4(a−Si(非晶質Si)TFT)、及び、第1電極12が形成される。具体的には、ガラス基板10上に、ゲート電極18としてのTa層、ゲート絶縁膜11としてのSiNx層、及び半導体層19(a−Si層)が形成される。これらの層は、例えば、スパッタ法、CVD法等を用いて成膜し、エッチング加工することにより、形成される。その後、ソース電極21及びドレイン電極20として、Al層が形成される。また、第1電極12として、ITO(インジウム・スズ酸化物)層が、ドレイン電極20に接続されるように、形成される。
次いで、図4(b)に示されるように、第1エレクトロクロミック層13が形成される。第1エレクトロクロミック層13は、例えば、プルシアンブルーナノ粒子が分散したインクをインクジェット法により塗布することにより、形成される。
次いで、図4(c)に示されるように、電解質層14が形成される。電解質層14は、例えば、水酸化カリウムがポリアクリル酸カリウムなどでゲル化された材料を塗布することにより、形成される。これにより、第1中間体23が得られる。
一方、図4(d)に示されるように、第2電極16としてITO膜が形成されたフィルム部材17(例えばPETフィルム)が準備される。ITO膜は、予め、所望のパターンになるように加工される。
次いで、図4(e)に示されるように、第2電極16上に、第2エレクトロクロミック層15が形成される。第2エレクトロクロミック層15は、例えば、電解法によりプルシアンブルー膜を成膜することにより、形成される。成膜時に、不要な部分はマスキングされる。これにより、第2中間体24が得られる。
次いで、図4(f)に示されるように、第2エレクトロクロミック層15が電解質層14上に配置されるように、第1中間体23上に第2中間体24が、貼り付けられる。この際、適当に、電気的接続が行なわれる。これにより、不揮発性記憶装置1が得られる。
尚、上述の不揮発性記憶装置1はあくまで一例であり、製造方法および材料は、上述の例に限定されない。
例えば、トランジスタ4の半導体層19としては、s−Si層に限定されず、p−Si(多結晶Si)層が用いられてもよい。トランジスタ4は、単結晶Siウェハー上に形成されてもよい。これらのトランジスタや配線は、基板材料や形成手法などは限定されるが、フラットパネルディスプレイや半導体デバイスに用いられており高い信頼性を有する利点がある。また、半導体層19としては、Si系だけでなく、In−Ga−Zn−Oに代表される非晶質酸化物半導体、有機半導体(ペンタセン、フタロシアニン、ポリチオフェン、フラーレン、カーボンナノチューブ)、及びナノカーボンを用いることも可能である。これら非晶質酸化物半導体、有機半導体、及びナノカーボンは、高温を必要としない手法(スパッタ法、蒸着法、印刷法など)によって形成可能である。また、配線を印刷法により形成することなどにより、プロセス温度を低温化できる。プラスチックフィルムなどの耐熱性が低い材料上にも、トランジスタ4を形成することができる。
また、各エレクトロクロミック層に用いられる材料は、プルシアンブルーに限定されない。各エレクトロクロミック層としては、プルシアンブルー又はプルシアンブルー類縁化合物である金属ヘキサシアノ錯体を用いることが、作製が容易である点、読み出し及び書き込み動作の繰返し耐性が高い点、組成や構成元素を調整することにより動作電圧を調整することが可能である点などから、望ましい。但し、酸化タングステンなどの金属酸化物エレクトロクロミック材料、及びビオロゲンなどの有機エレクトロクロミック材料を用いることも可能である。
また、第1エレクトロクロミック層13と第2エレクトロクロミック層15とは、一方で酸化反応が進むときに他方で還元反応が進むように組み合わせばよく、必ずしも同じ種類の材料を用いる必要はない。
尚、エレクトロクロミック層は、データの読み出し及び書き込みに伴い、色が変化する場合がある。従って、記憶されたデータを隠蔽することが必要である場合には、不透明な部材により、不揮発性記憶素子2部分を被覆することが好ましい。
本実施形態に係る不揮発性記憶装置1は、例えば、シート状、カード状、若しくはディスク状の電子機器、及びICカードなどに適用することが可能である。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る不揮発性記憶素子2を概略的に示す断面図である。
図5に示されるように、本実施形態においては、第1エレクトロクロミック層13と第2エレクトロクロミック層15とが、同一層上に設けられている。すなわち、ゲート絶縁膜11上の異なる領域に、第1電極12及び第2電極16が設けられている。第1エレクトロクロミック層13は、第1電極12を覆うように、設けられている。第2エレクトロクロミック層15は、第2電極16を覆うように、設けられている。第1エレクトロクロミック層13と第2エレクトロクロミック層15とは、分離溝38により、分離されている。電解質層14は、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15を被覆するように、配置されている。分離溝38は、電解質層14によって埋められている。電解質層14上には、フィルム部材17が設けられている。
尚、その他の点については、第1の実施形態と同様の構成を採用することができるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、データの書き込み時及び読み出し時において、分離溝38部分を中心として、各エレクトロクロミック層の酸化反応又は還元反応が進行する。
各エレクトロクロミック層を表示素子として場合、混色の防止及び視認性の向上の観点から、一方のエレクトロクロミック層と他方のクロミック層とを同一平面上に設けることは、好ましくない。しかしながら、本実施形態では、各エレクトロクロミック層が、記憶素子に用いられる。記憶素子においては、表示素子の場合のような要求はない。従って、第1エレクトロクロミック層13と第2エレクトロクロミック層15とが同一層上に設けられていても、問題は生じない。
また、本実施形態では、第1電極12及び第2電極16が、同一層上に設けられているため、同一工程によって形成できる。同様に、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層も、同一工程により形成できる。そのため、製造工程を単純化することが可能である。
また、第1の実施形態では、フィルム部材17上に設けられた第2電極16が、所望の形状になるように加工される。そして、加工後の第2中間体24が、第1中間体23に張り合わせられる(図4(f)参照)。張り合わせ時には、第1中間体23と第2中間体24の位置を、正確に調整しなければならない。これに対して、本実施形態では、ガラス基板10上に、ゲート絶縁膜11、トランジスタ4、第1電極12、第2電極16、第1エレクトロクロミック層13、第2エレクトロクロミック層15、及び電解質層14を設けた後、フィルム部材17を張り合わせればよい。フィルム部材17上に回路が形成されないため、張り合わせ時に正確に位置合わせを行なう必要はない。従って、この観点からも、製造工程を簡略化できる。
尚、本実施形態では、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15の配置を工夫することも可能である。図6は、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15の配置(第1電極12及び第2電極16の配置)の一例を示す平面図である。図6に示される例では、上方から見た場合に、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15が、それぞれ、凹部及び凸部を有するように、配置されている。そして、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15の一方の凸部は、他方の凹部に配置されている。すなわち、第1エレクトロクロミック層13及び第2エレクトロクロミック層15は、櫛形になるように、配置されている。このようなレイアウトを採用することにより、分離溝38部分の領域を増やすことができる。すなわち、各エレクトロクロミック層(13、15)において、データの読み出し時又は書込み時に実効的な電界が加わる領域を増加させることができる。各エレクトロクロミック層(13、15)において、酸化反応又は還元反応が進む領域を増加させることができる。これにより、より確実にデータを書き込むことが可能になる。
(第3の実施形態)
続いて、第3の実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1を概略的に示す基本回路図である。
図7に示されるように、本実施形態においては、不揮発性記憶素子2が、2つの電気化学セル5(第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2)を備えている。第1電気化学セル5−1は、一端で、第1トランジスタ4−1を介して、第1ビット線6−1に接続されている。第2電気化学セル5−2は、一端で、第2トランジスタ4−2を介して、第2ビット線6−2に接続されている。第1トランジスタ4−1のゲート及び第2トランジスタ4−2のゲートは、ワード線7に接続されている。第1電気化学セル5−1の他端及び第2電気化学セル5−2の他端は、プレート線8に接続されている。ビット線電圧検出回路9は、ビット線対(第1ビット線6−1と第2ビット線6−2)の電位差を検出するように構成されている。
尚、既述の実施形態と同様に、実際には、不揮発性記憶装置1は、複数の不揮発性記憶素子2を備えている。また、第1ビット線6−1、第2ビット線6−2、ワード線7、及びプレート線のそれぞれも、複数、設けられている。不揮発性記憶素子2は、複数のワード線7と複数のビット線対(第1ビット線6−1及び第2ビット線6−2)との交点に対応するように、マトリックス状に配置されている。
図8は、不揮発性記憶装置1を示す概略断面図である。図8を参照して、各電気化学セル(5−1、5−2)の構成について説明する。
既述の実施形態と同様に、不揮発性記憶装置1は、ガラス基板10を備えている。第1トランジスタ4−1、第2トランジスタ4−2、第1電気化学セル5−1、及び第2電気化学セル5−2は、ガラス基板10上に設けられている。
第1トランジスタ4−1及び第2トランジスタ4−2は、ガラス基板10上における異なる領域に配置されている。各トランジスタ4の構成は、第1の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ガラス基板10上には、ゲート絶縁膜11を介して、第1電極12−1及び第1電極12−2が設けられている。第1電極12−1は、第1トランジスタ4−1のドレイン電極に接続されている。第1電極12−2は、第2トランジスタ4−2のドレイン電極に接続されている。
第1電気化学セル5−1は、第1エレクトロクロミック層13−1、電解質層14、及び第2エレクトロクロミック層15を備えている。また、第2電気化学セル5−2も、第1エレクトロクロミック層13−2、電解質層14、及び第2エレクトロクロミック層15を備えている。第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2において、電解質層14及び第2エレクトロクロミック層15は、共通である。
第1エレクトロクロミック層13−1は、第1電極12−1上に設けられている。また、第1エレクトロクロミック層13−2は、第1電極12−2上に設けられている。尚、第1エレクトロクロミック層13−1及び第1エレクトロクロミック層13−2は、同一層上に設けられており、分離溝38によって分離されている。
電解質層14は、第1トランジスタ4−1、第2トランジスタ4−2、及び第1エレクトロクロミック層(13−1、13−2)を覆うように、設けられている。分離溝38は、電解質層14によって埋められている。
第2エレクトロクロミック層15は、電解質層14上に設けられている。
第2エレクトロクロミック層15上には、第2電極16が設けられている。図示されていないが、第2電極16は、プレート線8に接続されている。また、第2電極16上には、フィルム部材17が設けられている。
上述のような構成により、第1電気化学セル5−1においては、第1エレクトロクロミック層13−1が、電解質層14を介して、第2エレクトロクロミック層15の一部と対向している。これにより、第1電気化学セル5−1においては、第1エレクトロクロミック層13−1及び第2エレクトロクロミック層15の一部の一方が酸化状態になった場合に、他方が還元状態になる。同様に、第2電気化学セル5−2においても、第1エレクトロクロミック層13−2及び第2エレクトロクロミック層15の一部が、対向している。これにより、第1エレクトロクロミック層13−2及び第2エレクトロクロミック層15の一部の一方が酸化状態になった場合に、他方が還元状態になる。
ここで、本実施形態では、更に、第1エレクトロクロミック層13−1及び第1エレクトロクロミック層13−2が、一方が酸化状態になった場合に、他方が還元状態になるように、配置されている。すなわち、第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2は、相補的な状態になるように、配置されている。
本実施形態によれば、各電気化学セル5の酸化還元状態により、論理値を記憶させることが可能である。図9A及び図9Bは、各電気化学セル(5−1、5−2)の酸化還元状態を示す概念図である。図9Aは、論理値が「0」の状態に対応付けられた酸化還元状態を示している。図9Aに示される状態では、第1エレクトロクロミック層13−1が、還元状態(Re)になっている。その結果、第1エレクトロクロミック層13−2が、酸化状態(Ox)になっている。また、第2エレクトロクロミック層15において第1エレクトロクロミック層13−1に対向する部分は、酸化状態(Ox)になっている。第2エレクトロクロミック層15において第1エレクトロクロミック層13−2に対向する部分は、還元状態(Re)になっている。一方、図9Bは、論理値が「1」の状態に対応付けられた状態を示している。図9Bに示される状態では、第1エレクトロクロミック層13−1が、酸化状態(Ox)になっている。その結果、第1エレクトロクロミック層13−2が、還元状態(Re)になっている。また、第2エレクトロクロミック層15において第1エレクトロクロミック層13−1に対向する部分は、還元状態(Rx)になっている。第2エレクトロクロミック層15において第1エレクトロクロミック層13−2に対向する部分は、酸化状態(Ox)になっている。
続いて、本実施形態における不揮発性記憶装置1の動作方法について説明する。
データの書込み時には、制御回路3が、ワード線7に電圧を印加し、第1トランジスタ4−1及び第2トランジスタ4−2をオンにする。次いで、制御回路3は、書き込むべきデータに応じて、第1ビット線6−1及び第2ビット線6−2の何れか一方に、プレート線8との間に電位差が発生するように、電圧を印加する。これにより、第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2において、酸化還元反応が進む。その結果、第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2を、図9A又は図9Bに示される状態にすることができ、データを書き込むことができる。
一方、データの読み出し時には、制御回路3が、ワード線7に電圧を印加し、第1トランジスタ4−1及び第2トランジスタ4−2をオンにする。これにより、第1ビット線6−1及び第2ビット線6−2の一方の電位は上昇し、他方の電位は減少する。これにより、第1ビット線6−1と第2ビット線6−2との間に、電位差が生じる。生じた電位差は、ビット線電圧検出回路9により増幅される。ビット線電圧検出回路9は、増幅した電位差に基づいて、不揮発性記憶素子2に格納されたデータを読み取る。
既述の実施形態では、読み出し時において、ビット線6に読み出された電位が、予め定められた基準電位と比較される。ここで、電気化学セル5の劣化により、読み出し時におけるビット線6の電位の変化量が少なくなる場合がある。この場合、変化後のビット線6の電位と基準電位との大小関係を読み取ることが困難になる。これに対し、本実施形態では、読み出し時に、第1ビット線6−1及び第2ビット線6−2の一方の電位が上昇し、他方の電位が下降する。そして、第1ビット線6−1と第2ビット線6−2との間の電位差により、データが読み取られる。このため、本実施形態では、読み出し時における電位差のマージンを、既述の実施形態におけるそれの2倍にすることができる。各電気化学セル5が劣化した場合であっても、データを読み出しやすくすることが可能である。
尚、ダミーの電気化学セルを設けて、基準電圧として、2つの状態のうちの一方の状態の電気化学セルの出力電圧を用いる方法も考えられる。しかし、電気化学セル5とダミーの電気化学セルの劣化状態が異なる場合、同じ記憶状態でも、出力電位に差が生じることになる。その結果、正確にデータを読み出すことができなくなる場合がある。本実施形態は、このようにダミーの電気化学セルを用いる場合よりも、より正確に記憶されたデータを読み取ることができる観点から、有利である。
(第4の実施形態)
続いて、第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第3の実施形態に対して、第2エレクトロクロミック層15及び第2電極16の配置が、変更されている。その他の点については、第3の実施形態と同様の構成を採用することができるので、詳細な説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1を示す概略断面図である。図10に示されるように、本実施形態では、ゲート絶縁膜11上に、第1電極12−1、第1電極12−2、及び第2電極16が配置されている。第1電極12−1、第1電極12−2、及び第2電極16は、同一層上に配置されている。また、第1電極12−1、第1電極12−2、及び第2電極16を覆うように、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15が設けられている。第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15は、同一層上に配置されており、分離溝39によって分離されている。
本実施形態においては、第1電気化学セル5−1が、第1エレクトロクロミック層13−1、第2エレクトロクロミック層15の一部(第2エレクトロクロミック層15における、第1エレクトロクロミック層13−1側の部分)、及び電解質層14の一部(電解質層14における第1エレクトロクロミック層13−1と第2エレクトロクロミック層15との間の部分)により、実現される。また、第2電気化学セル5−2が、第1エレクトロクロミック層13−2、第2エレクトロクロミック層15の一部(第2エレクトロクロミック層15における、第1エレクトロクロミック層13−2側の部分)、及び電解質層14の一部(電解質層14における第1エレクトロクロミック層13−2と第2エレクトロクロミック層15との間の部分)により、実現される。
本実施形態における不揮発性記憶装置1の動作方法は、第3の実施形態と同様である。本実施形態によっても、第3の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施形態では、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15が同一層上に配置されているため、製造工程をより単純化させることができる。すなわち、本実施形態では、既述の実施形態と同様の方法により、ガラス基板10上に、第1トランジスタ4−1及び第2トランジスタ4−2が形成される。その後、第1電極13−1、第1電極13−2、及び第2電極16が、ゲート絶縁膜11上に、同一工程で形成される。更に、同一工程により、ゲート絶縁膜11上に、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15を形成することが可能である。
また、本実施形態では、第1エレクトロクロミック層13−1(第1電極12−1)、第1エレクトロクロミック層13−2(第1電極12−2)、及び第2エレクトロクロミック層15(第2電極16)のレイアウトを工夫することにより、酸化反応及び還元反応を進行しやすくすることができる。図11は、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15のレイアウトの一例を示す平面図である。図11に示される例では、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15が、それぞれ、凹凸を有するように、配置されている。そして、第1エレクトロクロミック層12−1の凸部分は、第2エレクトロクロミック層15の凹部分に入り込むように伸びている。第1エレクトロクロミック層12−2の凸部分も、第2エレクトロクロミック層15の凹部分に入り込むように伸びている。すなわち、第1エレクトロクロミック層13−1、第1エレクトロクロミック層13−2、及び第2エレクトロクロミック層15は、櫛形になるように、配置されている。このようなレイアウトを採用することにより、酸化反応又は還元反応が進行する領域を、十分に確保することができる。
(第5の実施形態)
続いて、第5の実施形態について説明する。本実施形態においては、第3の実施形態に対して、第1電気化学セル5−1及び第2電気化学セル5−2の構成が変更されている。また、ガラス基板10に代えて、フィルム基材27が用いられる。その他の点については、第3の実施形態と同様の構成を採用することができるので、詳細な説明は省略する。
図12は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1を示す概略断面図である。図10に示されるように、不揮発性記憶装置1は、第1構造25−1及び第2構造25−2を有している。
第1構造25−1は、第1基材27−1、及び第1層40−1を有している。第1基材27−1は、フィルム状の基材である。第1層40−1は、第1基材27−1上に設けられている。第1層40−1には、第1トランジスタ4−1及び第1電気化学セル5−1が設けられている。第1構造25−1は、第2の実施形態に係る不揮発性記憶装置1(図5参照)と同様の構成を有している。すなわち、第1基材27−1上には、ゲート絶縁膜11を介して、第1電極12−1及び第2電極16−1が設けられている。更に、第1電極12−1及び第2電極16−1を覆うように、第1エレクトロクロミック層13−1及び第2エレクトロクロミック層15−1が設けられている。また、第1エレクトロクロミック層13−1及び第2エレクトロクロミック層15−1を覆うように、電解質層14が設けられている。
第2構造25−2も、第1構造25−1と同様の構造を有している。すなわち、第2構造25−2は、第2基材27−2、及び第2層40−2を有している。第2基材27−2は、フィルム状の基材である。第2層40−2は、第2基材27−2上に設けられている。第2層40−2には、第2トランジスタ4−2及び第2電気化学セル5−2が設けられている。
第1構造25−1及び第2構造25−2は、セパレータ26を介して、第1基材27−1及び第2基材27−2が外側になるように、貼り付けられている。また、図12には示されていないが、各トランジスタ4及び各電気化学セル5は、図7に示した回路が形成されるように、ビット線6(6−1、6−2)、ワード線7、及びプレート線8等に、接続されている。
本実施形態のような構成を採用しても、第3の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
尚、本実施形態の製造時には、まず、第1構造25−1及び第2構造25−2が、別々に、製造される。次いで、セパレータ26を介して、第1構造25−1と第2構造25−2とを貼り合わせる。これにより、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1が得られる。
第1構造25−1に含まれる各部分の材料と、第2構造25−2に含まれる各部分の材料とは、異なっていてもよい。但し、第1電極12(12−1、12−2)、第1エレクトロクロミック層13(13−1、13−2)、第2電極16(16−1、16−2)、及び第2エレクトロクロミック層15(15−1、15−2)は、それぞれ、同一の材料を用いて、同一の製造方法により形成されることが好ましい。これにより、第1電気化学セル5−1と第2電気化学セル5−2との間で、特性及び劣化の程度を等しくさせることが可能になる。
尚、本実施形態では、図5(第2の実施形態)に示した構造を積層させる場合について説明した。但し、図1(第1の実施形態)に示した構造を積層させることも可能である。
(第6の実施形態)
続いて、第6の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態に対して、不揮発性記憶素子2の構造が変更されている。その他の点については、第1の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
図13は、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1を示す概略断面図である。本実施形態に係る不揮発性記憶装置1は、複数のフィルム構造28(28−1〜28−4)を備えている。複数のフィルム構造28(28−1〜28−4)は、積層されている。最上層のフィルム構造28−4上には、保護部材として、フィルム部材17が配置されている。
複数のフィルム構造28の各々は、フィルム基材29、及び複数の不揮発性記憶素子2を有している。すなわち、各フィルム構造28には、複数の電気化学セル5が設けられている。各不揮発性記憶素子2の構造は、図1(第1の実施形態)と同様である。すなわち、フィルム基材29上には、トランジスタ4が設けられている。また、フィルム基材29上には、ゲート絶縁膜11を介して、第1電極12が設けられている。更に、第1エレクトロクロミック層13が、第1電極12を覆うように設けられている。第1エレクトロクロミック層13上には、電解質層14が設けられている。電解質層14上には、第2エレクトロクロミック層15が設けられている。第1エレクトロクロミック層13、電解質層14、及び第2エレクトロクロミック層15により、電気化学セル5が実現されている。また、第2エレクトロクロミック層15上には、第2電極16が設けられている。第2電極16上には、上層のフィルム構造28に含まれるフィルム基材29が設けられている。尚、これらのトランジスタ4及び電気化学セル5は、既述の実施形態と同様に、ワード線7、ビット線6、及びプレート線8に接続され、制御回路3によって制御される。尚、必要に応じて、各フィルム基材29を貫通する配線が設けられてもよい。
続いて、本実施形態に係る不揮発性記憶装置1の製造方法について説明する。本実施形態では、複数のフィルム中間体41(41−1〜41−4)が作製される。具体的には、フィルム基材29の主面上に、トランジスタ4、第1電極12、第1エレクトロクロミック層13、及び電解質層14が形成される。これにより、フィルム中間体41−1が得られる。また、フィルム中間体41−1と同様の工程の後、フィルム基材29の裏面上に、第2電極16、及び第2エレクトロクロミック層15が形成される。これにより、各フィルム中間体41(41−2〜41−4)が得られる。次いで、複数のフィルム中間体41(41−1〜41−4)を積層し、最上層のフィルム中間体41上にフィルム部材17を配置し、圧着することにより、不揮発性記憶装置1が得られる。
本実施形態によれば、フィルム基材29として、薄くて加工が容易な基材(例えば、紙、プラスチックフィルムなど)を用いることができる。3次元的にフィルム中間体41を積層することにより、容易に集積度を向上させることが可能となる。また、不揮発性記憶素子2に含まれる各構成要素は、印刷法等を用いて、フィルム基材29上に形成することが可能である。フィルム基材29を用いることにより、シリコン基板やガラス基材を用いた場合よりも、フィルム基材29を貫通する配線を形成し易くなり、取り扱いが容易になる。従って、厚みの増加を抑制しつつも、電気化学セル5の集積度を高めることができ、不揮発性記憶装置1を小型化することができる。
(第7の実施形態)
続いて、第7の実施形態について説明する。本実施形態では、既述の実施形態で説明した不揮発性記憶装置1を含む電子回路装置について説明する。本実施形態に係る電子回路装置は、既述の不揮発性記憶装置1に加え、不揮発性表示装置を備えた装置である。本実施形態では、電子回路装置が、表示・記憶機能付きカードである場合を例として、説明を行なう。
不揮発性記憶装置と表示装置とを集積化させる場合、電子回路装置の構成が複雑になる。また、不揮発性記憶装置と表示装置とを別々の工程で製造すると、製造工程が複雑になる。すなわち、一般的には、不揮発性記憶装置と表示装置とを別々に作製し、装置毎に接続及び封止する工程が必要になる。また、不揮発性記憶装置の駆動回路を、表示装置の駆動回路とは別々に用意しなければならない。本実施形態では、これらの点について、工夫が施されている。
図14は、本実施形態に係る電子回路装置30を示す概略図である。図14に示されるように、電子回路装置30は、表示部31、メモリ32、及び制御回路3を備えている。制御回路3は、配線を介して表示部31及びメモリ32に接続されており、表示部31及びメモリ32を制御する。制御回路3は、例えば、ICチップにより実現される。メモリ32には、複数の不揮発性記憶素子2が含まれている。すなわち、不揮発性記憶装置1は、制御回路3及びメモリ32により、実現される。
図15は、電子回路装置30を示す概略断面図である。図15は、表示部31及びメモリ32における断面図が示されている。
図15に示されるように、表示部31及びメモリ32は、共通のフィルム基材36上に設けられている。
メモリ32は、複数の不揮発性記憶素子2を有している。複数の不揮発性記憶素子2の各々の構成は、第1の実施形態(図2参照)と同じである。すなわち、フィルム基材36上には、各不揮発性記憶素子2として、トランジスタ4及び電気化学セル5が設けられている。電気化学セル5は、第1エレクトロクロミック層13−A(セル側第1エレクトロクロミック層)、電解質層14、及び第2エレクトロクロミック層15−A(セル側第2エレクトロクロミック層)を有している。第1エレクトロクロミック層13−Aは、フィルム基材36上に設けられた第1電極12−Aを覆うように、設けられている。電解質層14は、第1エレクトロクロミック層13−Aを覆うように、設けられている。第2エレクトロクロミック層15−Aは、電解質層14上に設けられている。第2エレクトロクロミック層15−A上には、第2電極16−Aが、設けられている。
一方、表示部31には、複数の表示素子37が設けられている。各表示素子37としては、電源が切れても表示機能を維持することができる不揮発性表示素子が用いられる。各表示素子37は、第1電極12−B、第1エレクトロクロミック層13−B(表示素子側第1エレクトロクロミック層)、電解質層14、第2エレクトロクロミック層15−B(表示素子側第2エレクトロクロミック層)、及び第2電極16−Bを備えている。第1電極12−B及び第2電極16−Bは、制御回路3に接続されている。制御回路3により、第1電極12−B及び第2電極16−Bの間に電圧が印加されると、一対のエレクトロクロミック層(13−B、15−B)において酸化反応又は還元反応が進む。
ここで、第1電極12−B及び第1電極12−Aは、同一層上に設けられている。第1エレクトロクロミック層13−B及び第1エレクトロクロミック層13−Aも、同一層上に設けられている。表示部31及びメモリ32において、電解質層14は、共通に用いられる。第2エレクトロクロミック層15−B及び第2エレクトロクロミック層15−Aは、同一層上に設けられている。第2電極16−B及び第2電極16−Aは、同一層上に設けられている。
更に、第2電極16−A及び第2電極16−B上には、透明フィルム33が設けられている。また透明フィルム33上には、不透明プラスチック34が設けられている。不透明プラスチック34は、フィルム基材36の裏面上にも設けられている。すなわち、フィルム基材36から第2電極16(16−A及び16−B)までの積層体は、不透明プラスチック34により挟まれている。不透明プラスチック34には、表示素子37が外部から視認可能となるように、開口35が設けられている。一方、メモリ32部分は、外部から視認できないように、不透明プラスチック34により覆われている。
本実施形態において、各第2エレクトロクロミック層15(15−A及び15−B)は、酸化状態における色と還元状態における色とが異なるような材料により、実現される。すなわち、制御回路3(図14参照)は、第1エレクトロクロミック層13−B及び第2エレクトロクロミック層15−Bの酸化還元状態を制御することにより、第2エレクトロクロミック層15−Bの色を制御する。これにより、表示部31において、表示機能が実現される。尚、図14に示したように、表示素子37は、セグメント表示に対応するように、配置されている。
尚、上述の例では、図14に示したように、表示素子37の配置が、セグメント表示に対応している例について説明した。但し、表示素子37の配置は、必ずしもセグメント表示に対応している必要はなく、例えば、マトリックス表示、バーコード表示、及びQRコード(登録商標)表示などに対応していてもよい。
また、本実施形態では、透明フィルム33上に不透明プラスチック34が設けられる場合について説明した。但し、透明フィルム33の不透明プラスチック34は、用途によっては、省略してもよい。
続いて、本実施形態に係る電子回路装置30の製造方法について説明する。
まず、フィルム基材36として、PENフィルムが準備される。フィルム基材36上に、インクジェット法により、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース・ドレイン電極、半導体層、第1電極12(12−A、12−B)、及び第1エレクトロクロミック層13(13−A、13−B)が、順に形成される。
また、透明フィルム33上に、第2電極16(16−A、16−B)が形成される。第2電極16としては、例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜を用いることができる。第2電極16上に、第2エレクトロクロミック層15(15−A、15−B)が形成される。
その後、電解質層14を挟んで、透明フィルム33が、フィルム基材36上に接着される。更に、不透明プラスチック34により挟むことにより、電子回路装置30が得られる。
ここで、本実施形態では、第1エレクトロクロミック層13−A及び第1エレクトロクロミック層13−Bは、同一の材料により、同一層上に設けられる。第2エレクトロクロミック層15−A及び第2エレクトロクロミック層15−Bも、同一の材料により、同一層上に設けられる。第1電極12−A及び第1電極12−Bも、同一の材料により、同一層上に設けられる。第2電極16−A及び第2電極16−Bも、同一の材料により、同一層上に設けられる。これにより、表示素子37と不揮発性記憶素子2とを同一工程で形成することができる。一般的に、表示素子としては、ネマティック液晶、マイクロカプセル、電子粉流体、及びコレステリック液晶などを用いることが考えられる。しかし、これらを表示素子として用いた場合、表示素子と不揮発記憶素子とを、別々に製造しなければならず、製造工程が複雑になる。これに対し、本実施形態では、表示素子と不揮発性記憶素子2とを同一工程で形成することができ、製造工程を単純化させることが可能である。
また、マイクロカプセル、電子粉流体、及びコレステリック液晶などを用いた不揮発性表示素子の場合、動作電圧として、数10Vの高電圧が必要となる。これに対し、本実施形態によれば、動作電圧を数Vに抑制することができ、回路構成を簡略化することができる。
尚、第1電極12の材料としては、例えば、金属ナノ粒子、及びPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などを主成分とする導電性高分子が用いられる。ゲート絶縁膜の材料としては、例えば、ポリイミド、及びPVP(ポリビニルフェノール)などが用いられる。半導体層としては、例えば、有機半導体、及びナノカーボンなどを用いることが、低温で印刷工程を実行できる観点から、好ましい。各エレクトロクロミック層(13、15)としては、プルシアンブルー、及び、主たる構成成分がA[B(CN)(A、Bは金属イオン)であるプルシアンブルー類縁化合物が好ましく用いられる。但し、各エレクトロクロミック層(13、15)としては、例えば、金属酸化物エレクトロクロミック材料、及びビオロゲンなどの有機エレクトロクロミック材料を用いることも可能である。
また、上述の例では、表示素子37に含まれる各エレクトロクロミック層(13−B、15−B)及び電極(12−B、16−B)が、それぞれ、不揮発性記憶素子2に含まれる各エレクトロクロミック層(13−A、15−A)及び電極(12−A、16−A)と、同一材料により同一工程で形成される場合について説明した。但し、表示素子37と不揮発性記憶素子2との間で、異なる方法(インクジェット法及びグラビア法)を用いて、これらエレクトロクロミック層及び電極が形成されてもよい。また、表示素子37と不揮発性記憶素子2との間で、各エレクトロクロミック層及び電極の材料が異なっていてもよい。
また、表示部31における視認性を向上させるため、表示素子37においては、第1エレクトロクロミック層13−B及び第2エレクトロクロミック層16−Bとして、異なる色の材料を用いることが好ましい。例えば、第1エレクトロクロミック層13−B及び第2エレクトロクロミック層16−Bの一方として、プルシアンブルーを用い、他方として、ヘキサシアノ鉄酸ニッケル、ヘキサシアノ鉄酸インジウム、及びヘキサシアノ鉄酸マンガンのいずれかを用いると好ましい。このような組み合わせを採用した場合、プルシアンブルーが酸化状態である場合には、プルシアンブルーの青色が視認され、他方が酸化状態になると黄色が視認される。
また、表示部31における視認性を高めるために、第2エレクトロクロミック層15−Bだけが視認されるように、電解質層14として不透明な材料を用いることも可能である。具体的には、電解質層14は、酸化チタン粉末を分散させることにより、白色にすることができる。これにより、第1エレクトロクロミック層13−Bを視認が視認されないようにすることも可能である。
本実施形態では、電気的な変換により読み出される情報の他に、表示素子37を介して、ユーザ又は機械が情報を認識することができる。これにより、利便性が高められる。また、本実施形態に係る電子回路装置30は、表示機能だけでなく、記憶機能も有している。従って、ネットワークに接続されていない場合であっても、リーダー/ライタ−により、事業者がサービスを提供することが可能になる。その結果、ユーザにとって、利便性が高められる。
また、本実施形態では、どのような基材上にも、表示素子37及び不揮発性記憶素子2を形成することができる。例えば、電子回路装置30として、ステッカー状のユニットを作製することも可能となる。例えば、カード形状以外の物品及び紙などに対しても、表示機能及び記憶機能を付与することが可能である。
また、本実施形態では、表示素子37として、不揮発性表示素子が用いられる場合について説明した。ただし、表示素子37としては、必ずしも不揮発性表示素子が用いられる必要は無く、揮発性の表示素子が用いられてもよい。
以上、本発明について、第1の実施形態乃至第7の実施形態を用いて説明した。尚、これらの実施形態は互いに独立するものではなく、矛盾のない範囲内で、組み合わせて用いることも可能である。
本発明は、書き換え可能な不揮発記憶装置が形成されたフィルム、紙、カード、及びステッカーに適用できる。本発明は、特に、情報表示機能に加え、より詳細な物品に関する情報(履歴情報、真贋情報)を記憶する用途に好適に適用できる。本発明は、例えば、伝票、レシート、チケット(乗車券や入場券など)、証明書、ポイントカード、ゲーム用カード、プライスタグ、センサタグ、電子看板、貨幣、及び有価証券などに適用可能である。
1 不揮発性記憶装置
2 不揮発性記憶素子
3 制御回路
4 トランジスタ
4−1 第1トランジスタ
4−2 第2トランジスタ
5 電気化学セル
5−1 第1電気化学セル
5−2 第2電気化学セル
6 ビット線
6−1 第1ビット線
6−2 第2ビット線
7 ワード線
8 プレート線
9 ビット線電圧検出回路
10 ガラス基板
11 ゲート絶縁膜
12 第1電極
12−1 第1電気化学セルの第1電極
12−2 第2電気化学セルの第2電極
13 第1エレクトロクロミック層
13−1 第1電気化学セルの第1エレクトロクロミック層
13−2 第2電気化学セルの第1エレクトロクロミック層
13−A セル側第1エレクトロクロミック層
13−B 表示素子側第1エレクトロクロミック層
14 電解質層
15 第2エレクトロクロミック層
15−1 第1電気化学セルの第2エレクトロクロミック層
15−2 第2電気化学セルの第2エレクトロクロミック層
15−A セル側第2エレクトロクロミック層
15−B 表示素子側第2エレクトロクロミック層
16 第2電極
17 フィルム部材
18 ゲート電極
19 半導体層(a−Si)
20 ドレイン電極
21 ソース電極
22 保護膜
23 第1中間体
24 第2中間体
25−1 第1構造
25−2 第2構造
26 セパレータ
27−1 第1基材
27−2 第2基材
28−1〜28−4 フィルム構造
29 フィルム基材
30 電子回路装置(表示・記憶機能付カード)
31 表示部
32 メモリ
33 透明フィルム
34 不透明プラスチック
35 開口部
36 フィルム基材
37 表示素子
38 分離溝
39 分離溝
40−1 第1層
40−2 第2層
41−1〜41−2 フィルム中間体

Claims (20)

  1. 電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、
    前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記電気化学セルは、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行うように構成されており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、同一層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間には、分離溝が形成されており、
    前記電解質層は、前記分離溝を埋めるように、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、それぞれ、上方から見た場合に、凹部及び凸部が形成されるように、配置されており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の一方の凹部には、他方の凸部が配置されている
    不揮発性記憶装置。
  2. 請求項1に記載された不揮発性記憶装置であって、
    前記不揮発性記憶素子は、更に、ビット線と前記第1エレクトロクロミック層との間の電気的接続を切り換えるように配置された、スイッチ回路を備え、
    前記第2エレクトロクロミック層は、プレート線に電気的に接続されており、
    前記制御回路は、前記スイッチ回路、前記ビット線の電位、及び前記プレート線の電位を制御することにより、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御する
    不揮発性記憶装置。
  3. 請求項2に記載された不揮発性記憶装置であって、
    前記制御回路は、更に、前記ビット線の電圧を検出する、ビット線電圧検出回路を備えている
    不揮発性記憶装置。
  4. 第1電気化学セル、及び第2電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、
    前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルは、それぞれ、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記第2電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルの酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行うように構成されている
    不揮発性記憶装置。
  5. 請求項に記載された不揮発性記憶装置であって、
    前記第1電気化学セルは、更に、第1ビット線と前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層との間の電気的接続を切り換えるように配置された、第1スイッチ回路を備え、
    前記第2電気化学セルは、更に、第2ビット線と前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層との間の電気的接続を切り換えるように配置された、第2スイッチ回路を備え、
    前記第1電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層、及び前記第2電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層は、いずれも、プレート線に電気的に接続されており、
    前記制御回路は、前記第1スイッチ回路、前記第2スイッチ回路、前記1ビット線の電位、前記第2ビット線の電位、及び前記プレート線の電位を制御することにより、前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルの酸化還元状態を制御するように構成されている
    不揮発性記憶装置。
  6. 請求項又はに記載された不揮発性記憶装置であって、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、同一層上に設けられており、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、分離溝により分離されており、
    前記第1電気化学セルの前記電解質層と前記第2電気化学セルの前記電解質層とは、共通であり、
    前記第1電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層と前記第2電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層とは、共通であり、
    前記共通の電解質層は、前記分離溝を埋めるように、前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層の上に設けられており、
    前記共通の第2エレクトロクロミック層は、前記共通の電解質層上に配置されている
    不揮発性記憶装置。
  7. 請求項又はに記載された不揮発性記憶装置であって、
    前記第1電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層と前記第2電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層とは、共通であり、
    前記第1電気化学セルの前記電解質層と前記第2電気化学セルの前記電解質層とは、共通であり、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、及び前記共通の第2エレクトロクロミック層は、同一層上に設けられており、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、及び前記共通の第2エレクトロクロミック層は、分離溝により分離されており、
    前記共通の電解質層は、前記分離溝を埋めるように、前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層、及び前記共通の第2エレクトロクロミック層の上に、設けられている
    不揮発性記憶装置。
  8. 請求項又はに記載された不揮発性記憶装置であって、
    更に、
    第1構造と、
    第2構造と、
    を具備し、
    前記第1構造は、
    前記第1基材と、
    前記第1基材上に設けられた第1層とを含み、
    前記第2構造は、
    前記第2基材と、
    前記第2基材上に設けられた第2層とを含み、
    前記第1構造と前記第2構造とは、前記第1基材及び前記第2基材が外側を向くように、張り合わされており、
    前記第1電気化学セルは、前記第1層中に設けられており、
    前記第2電気化学セルは、前記第2層中に設けられている
    不揮発性記憶装置。
  9. 積層された複数のフィルム構造と、
    複数の不揮発性記憶素子と、
    前記複数の不揮発性記憶素子の各々にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記各不揮発性記憶素子は、電気化学セルを備え、
    前記電気化学セルは、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行い、
    前記複数のフィルム構造の各々には、前記電気化学セルが複数配置されている
    不揮発性記憶装置。
  10. 基材と、
    前記基材上に設けられ、電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、
    前記基材上に設けられた、表示素子と、
    前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記電気化学セルは、
    セル側第1エレクトロクロミック層と、
    セル側第2エレクトロクロミック層と、
    前記セル側第1エレクトロクロミック層と前記セル側第2エレクトロクロミック層との間に設けられたセル側電解質層とを備え、
    前記セル側第1エレクトロクロミック層及び前記セル側第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記セル側第1エレクトロクロミック層及び前記セル側第2エレクトロクロミック層の少なくとも一方の酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行い、
    前記表示素子は、
    表示素子側第1エレクトロクロミック層と、
    表示素子側第2エレクトロクロミック層と、
    前記表示素子側第1エレクトロクロミック層と前記表示素子側第2エレクトロクロミック層との間に設けられた表示素子側電解質層とを備え、
    前記表示素子側第1エレクトロクロミック層及び前記表示素子側第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されている
    電子回路装置。
  11. 請求項10に記載された電子回路装置であって、
    前記セル側第1エレクトロクロミック層と前記表示素子側第1エレクトロクロミック層とは、同一層上に設けられており、
    前記セル側第2エレクトロクロミック層と前記表示素子側第2エレクトロクロミック層とは、同一層上に設けられている
    電子回路装置。
  12. 請求項10又は11に記載された電子回路装置であって、
    更に、
    遮光性を有する被覆層、
    を具備し、
    前記被覆層は、前記不揮発性記憶素子を被覆し、前記表示素子を被覆しないように、配置されている
    電子回路装置。
  13. 請求項10乃至12のいずれかに記載された電子回路装置であって、
    制御回路は、前記表示素子の動作を制御するように構成されている
    電子回路装置。
  14. 電気化学セル、
    を具備し、
    前記電気化学セルは、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態が制御されることにより、データの書き込み及び読み出しが行われ
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、同一層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間には、分離溝が形成されており、
    前記電解質層は、前記分離溝を埋めるように、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、それぞれ、上方から見た場合に、凹部及び凸部が形成されるように、配置されており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の一方の凹部には、他方の凸部が配置されている
    不揮発性記憶素子。
  15. 電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、
    前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記電気化学セルは、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の少なくとも一方の酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行い、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、同一層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間には、分離溝が形成されており、
    前記電解質層は、前記分離溝を埋めるように、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層上に設けられており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、それぞれ、上方から見た場合に、凹部及び凸部が形成されるように、配置されており、
    前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の一方の凹部には、他方の凸部が配置されている
    不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、
    前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程と、
    前記電解質層を形成する工程と、
    前記制御回路を形成する工程と、
    を具備する
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  16. 請求項15に記載された不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程は、第1基材上に、前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程を含み、
    前記電解質層を形成する工程は、前記第1エレクトロクロミック層上に、前記電解質層を形成し、第1中間体を得る工程を含み、
    前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程は、
    第2基材上に、前記第2エレクトロクロミック層を形成し、第2中間体を得る工程と、
    前記第2エレクトロクロミック層が前記電解質層上に配置されるように、前記第1中間体に、前記第2中間体を貼り付ける工程とを含む
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  17. 請求項15に記載された不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程とは、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、同一層上に設けられるように、同一工程により実行される
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  18. 第1電気化学セル、及び第2電気化学セルを含む不揮発性記憶素子と、
    前記不揮発性記憶素子にデータを書き込む制御回路と、
    を具備し、
    前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルは、それぞれ、
    第1エレクトロクロミック層と、
    第2エレクトロクロミック層と、
    前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に設けられた電解質層とを備え、
    前記第1電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記第2電気化学セルにおいて、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層は、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とは、一方が酸化状態になった場合に他方が還元状態になるように、配置されており、
    前記制御回路は、前記第1電気化学セル及び前記第2電気化学セルの一方において、前記第1エレクトロクロミック層及び前記第2エレクトロクロミック層の酸化還元状態を制御することにより、データの書き込み及び読み出しを行い、
    不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記不揮発性記憶素子を形成する工程と、
    前記制御回路を形成する工程と、
    を具備し、
    前記不揮発性記憶素子を形成する工程は、
    前記第1電気化学セルを形成する工程と、
    前記第2電気化学セルを形成する工程とを含み、
    前記第1電気化学セルを形成する工程は、及び前記第2電気化学セルを形成する工程は、それぞれ、
    前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、
    前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程と、
    前記電解質層を形成する工程とを含む
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  19. 請求項18に記載された不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程と、前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層を形成する工程とは、前記第1電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層と前記第2電気化学セルの前記第1エレクトロクロミック層とが同一層上に形成されるように、同一工程により実行され、
    前記第1電気化学セルの前記電解質層を形成する工程と前記第2電気化学セルの前記電解質層を形成する工程とは、同一工程により実行され、
    前記第1電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程と前記第2電気化学セルの前記第2エレクトロクロミック層を形成する工程とは、同一工程により実行される
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  20. 請求項18に記載された不揮発性記憶装置の製造方法であって、
    前記第1電気化学セルを形成する工程は、第1基材上に、前記第1電気化学セルを形成し、第1構造を形成する工程を含み、
    前記第2電気化学セルを形成する工程は、第2基材上に、前記第2電気化学セルを形成し、第2構造を形成する工程を含み、
    前記不揮発性記憶素子を形成する工程は、更に、
    前記第1構造と前記第2構造とを張り合わせることにより、前記不揮発性記憶素子を形成する工程を含む
    不揮発性記憶装置の製造方法。
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