JP5922490B2 - 不活性ガスバウンダリ形成設備 - Google Patents

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Description

本発明は高速増殖炉の炉内構造物の交換作業を行う際に原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備に関する。
高速増殖炉は、ウランとプルトニウムの混合酸化物を燃料として用いた複数体の燃料集合体が装荷された炉心部を原子炉容器内に有しており、前記プルトニウムを高速中性子によって核***させる一方、前記ウランに高速中性子を吸収させて前記核***をするプルトニウムよりも多くの量のプルトニウムを生成することができるため、今後のエネルギー源として大きな期待がかけられている。
かかる高速増殖炉では、前記炉心部の冷却材として液体金属ナトリウムが用いられており、前記原子炉容器内における液体金属ナトリウムの液面と、前記原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグとの間の空間部に不活性ガス(アルゴンガス)が充填されている。前記遮蔽プラグとしては、大回転プラグとそれに偏心して組み込まれた小回転プラグとを有して成る二重回転プラグ式のものが知られている。また、前記原子炉容器内には、前記炉心部の他、前記炉心部の上方に配置された炉心上部機構などの炉内構造物も設けられている。
特開平11−109071号公報
現在、既設の高速増殖炉においては、炉心上部機構の交換作業が計画されている。この交換作業では炉心上部機構を遮蔽プラグ(小回転プラグ)に形成されている搬出孔(貫通孔)から出し入れする必要があり、このときに原子炉容器内に充填されている不活性ガスが前記搬出孔から流出する。このため、作業員が不活性ガスを吸い込んで酸欠状態になることや、放射性の塵を含んでいる可能性のある不活性ガスがそのまま大気中に放出されるのを防止する必要がある。
従って、炉心上部機構の交換作業においては、遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備を設ける必要がある。
この場合、遮蔽プラグ上には多くの設備が設置されているため、これらの設備に応じた形状の不活性ガスバウンダリを形成しようとすると、不活性ガスバウンダリ形成設備は複雑な形状のものになってしまう。このため、当初は遮蔽プラグ(小回転プラグ)全体を覆う簡素な形状の不活性ガスバウンダリ形成設備によって不活性ガスバウンダリを形成することを計画していた。
しかし、このような不活性ガスバウンダリ形成設備では不活性ガスバウンダリの範囲が広くなるため、遮蔽プラグ上の目的の設備への作業員のアクセスに支障が生じるおそれがった。例えば、作業員が目的の設備へアクセスするために不活性ガスバウンダリ形成設備上を歩行するときに負傷したり、不活性ガスバウンダリ形成設備を損傷させるなどの問題が生じるおそれがあった。
従って本発明は上記の事情に鑑み、装置全体の形状が簡素で遮蔽プラグとの取り合いが容易であり、また、不活性ガスバウンダリの範囲を必要最小限に限定することなどが可能な不活性ガスバウンダリ形成設備を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグに炉内構造物の搬出孔が形成されている高速増殖炉において、前記炉内構造物の交換作業を行うために前記遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備であって、
金属製で円環状に形成され、前記遮蔽プラグの上面における前記搬出孔の周縁部に配設されて前記搬出孔の周囲を囲んでいるカラーと、
金属製で円筒状に形成され、前記搬出孔の上方に配設されている案内管と、
可撓性の材料製で円筒状に形成され且つ作業員のための作業部が設けられており、上端部が前記案内管の下端部に接続され、下端部が前記カラーに接続された可撓性バックと、
を有することを特徴とする。
また、第2発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、第1発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
前記作業部は、グローブが取り付けられたグローブポートであることを特徴とする。
また、第3発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、第1又は第2発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
前記可撓性バックは、上端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な上側伸縮部と、下端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な下側伸縮部とを有することを特徴とする。
また、第4発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、第3発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
前記可撓性バックの上側伸縮部は、前記案内管の下端部の外周面に配設されていることを特徴とする。
また、第5発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、第3又は第4発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
前記可撓性バックの下側伸縮部は、前記可撓性バックの外側に突き出た1つの襞のみを有していることを特徴とする。
また、第6発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、第1〜第5発明の何れか1つの不活性ガスバウンダリ形成設備において、
前記カラーは、上側が円環状の本体部であり、下側が円環状で且つ円周方向の一部に前記搬出孔の周縁部に存在する障害物を避けて外側に膨らんだ障害物回避部を有するアダプタ部であることを特徴とする。
第1発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグに炉内構造物の搬出孔が形成されている高速増殖炉において、前記炉内構造物の交換作業を行うために前記遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備であって、金属製で円環状に形成され、前記遮蔽プラグの上面における前記搬出孔の周縁部に配設されて前記搬出孔の周囲を囲んでいるカラーと、金属製で円筒状に形成され、前記搬出孔の上方に配設されている案内管と、可撓性の材料製で円筒状に形成され且つ作業員のための作業部が設けられており、上端部が前記案内管の下端部に接続され、下端部が前記カラーに接続された可撓性バックとを有することを特徴としているため、遮蔽プラグ上に形成する不活性ガスバウンダリの範囲を、炉内構造物の引き出しに必要な最小限の範囲に限定することができ、装置全体の形状も簡素である。このため、作業員が遮蔽プラグ上の目的の設備へアクセスすることが容易になり、不活性ガスバウンダリ形成設備上を歩行して負傷したり、不活性ガスバウンダリ形成設備を損傷させるおそれもない。
また、カラーを用いたことによって遮蔽プラグとの取り合いが容易になり、可撓性バック及び案内管の取り付けが容易になる。
また、可撓性バックに作業員のための作業部を設けたため、当該作業部において作業員が作業をする際には可撓性バックが撓むため、容易に作業を行うことができる。
第2発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、第1発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、前記作業部は、グローブが取り付けられたグローブポートであることを特徴としているため、作業員がグローブポートからグローブに手を入れて例えばOリングの取り外し作業を行う際には可撓性バックが撓むため、容易にOリングの取り外し作業を行うことができる。
第3発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、第1又は第2発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、前記可撓性バックは、上端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な上側伸縮部と、下端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な下側伸縮部とを有することを特徴としているため、作業部(グローブが取り付けられたグローブポートなど)において作業員が作業をする際には上側伸縮部及び下側伸縮部が上下方向へ伸縮して作業部の位置を上下方向へ移動させることができるため、更に容易に作業を行うことができる。
第4発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、第3発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、前記可撓性バックの上側伸縮部は、前記案内管の下端部の外周面に配設されていることを特徴としているため、上側伸縮部は上下方向へ伸縮可能である一方、水平方向への変位が案内管の下端部によって阻止される。このため、炉内構造物を引き上げる際、可撓性バックの上側伸縮部が水平方向の内側へ変位して炉内構造物と干渉するのを防止することができる。
第5発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、第3又は第4発明の不活性ガスバウンダリ形成設備において、前記可撓性バックの下側伸縮部は、前記可撓性バックの外側に突き出た1つの襞のみを有していることを特徴としているため、下側伸縮部は上下方向へは容易に伸縮可能である一方、水平方向へは変位し難い構造になっている。このため、炉内構造物を引き上げる際、可撓性バックの下側伸縮部が水平方向の内側へ変位して炉内構造物と干渉するのを防止することができる。
第6発明の不活性ガスバウンダリ形成設備によれば、第1〜第5発明の何れか1つの不活性ガスバウンダリ形成設備において、前記カラーは、上側が円環状の本体部であり、下側が円環状で且つ円周方向の一部に前記搬出孔の周縁部に存在する障害物を避けて外側に膨らんだ障害物回避部を有するアダプタ部であることを特徴としているため、搬出孔の周縁部に障害物が存在していても、障害物回避部を有するアダプタ部を設けたカラーを用いたことにより、容易且つ確実に可撓性バック及び案内管を取り付けることができる。
本発明の実施の形態例に係る不活性ガスバウンダリ形成設備を高速増殖炉の原子炉容器の遮蔽プラグ上に設置した状態を示す概要図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 図1のB部拡大断面図である。 本発明の実施の形態例に係る不活性ガスバウンダリ形成設備を分解して示す斜視図である。 図3のC部拡大断面図である。 本発明の実施の形態例に係る不活性ガスバウンダリ形成設備を構成するカラーの他の構成例を示す縦断面図(図7のF−F線矢視断面図)である。 図6のE方向矢視図である。 図6のG−G線矢視断面図である。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図1及び図2に基づき、高速増殖炉の原子炉容器付近及び本発明の実施の形態例に係る不活性ガスバウンダリ形成設備の概要について説明する。
高速増殖炉の原子炉容器4内には、炉心部5と、この炉心部5の上方に配設された炉心上部機構2などの炉内構造物(他の炉内構造物については図示を省略している)が設けられている。また、原子炉容器4内には不活性ガス(アルゴンガス)が充填されている。
炉心部5には、ウランとプルトニウムの混合酸化物を燃料として用いた燃料集合体が複数体装荷されている。遮蔽プラグ3は大回転プラグ3Aとそれに偏心して組み込まれた小回転プラグ3Bとを有して成る二重回転プラグ式のものであり、原子炉容器4の上部を塞いで原子炉容器4内に不活性ガスバウンダリを形成している。
プラグ駆動装置(図示省略)によって大回転プラグ3Aと小回転プラグ3Bを回転させることにより、炉心上部機構2の位置決めや燃料交換機(図示省略)の位置決めなどを行うことができる。図1には大回転プラグ3Aと小回転プラグ3Bの回転により、炉心上部機構2を炉心5からずらした状態を示している。
原子炉容器4はその上端部4aが炉上部ピット6の床面7に支持され、この床面7の貫通孔7aに挿入されて下方へ延びている。炉上部ピット6の上部には、炉心上部機構2の交換作業などを行うための仮設の炉上部ピット蓋8が設けられている。
そして、炉心上部機構2の交換作業を行うため、遮蔽プラグ3上には不活性ガスバウンダリ1aを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備1が仮設されている。
次に、図1〜図5に基づき、不活性ガスバウンダリ形成設備1の構成などについて詳述する。
炉心上部機構2は円筒状の胴部2a内に制御棒案内管や計装管など(図示省略)を設けたものであり、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)に形成されている円形状(即ち上面視が円形状)の搬出孔31に挿通されて下方へ延びている。炉心上部機構2の胴部2aの上端にはフランジ部2bが設けられ、このフランジ部2aが搬出孔31内に形成された段部31aに支持されている。フランジ部2aと段部31aの間には2重のOリング41が介設されており、通常は、炉心上部機構2(胴部2a)と搬出孔31の隙間から原子炉容器4内の不活性ガスが漏れるのを2重のOリング41によって防止している。
しかし、交換作業時には、図示しない引き上げ手段(クレーンやジャッキなど)により炉心上部機構2を図3に一点鎖線で示すように引き上げると、Oリング41によるシールが開放されて原子炉容器4内の不活性ガスが搬出孔31から流出する。このとき作業員が不活性ガスを吸い込んで酸欠状態になることや、放射性の塵を含んでいる可能性のある不活性ガスがそのまま大気中に放出されるのを防止するため、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)上に不活性ガスバウンダリ形成設備1を設置する。
不活性ガスバウンダリ形成設備1は、案内管11と可撓性バック12(一般にはプラバックとも称される)とカラー13とを有するものであり、これらの内部が不活性ガスバウンダリ1aとなる。不活性ガスバウンダリ形成設備11の外側は空気雰囲気である。図3などには、原子炉容器4内から流出して不活性ガスバウンダリ形成設備1(不活性ガスバウンダリ1a)内に流入した不活性ガスの中に放射性の塵42が含まれている状態を例示している。
カラー13は金属製(図示例ではSUS製)で円環状に形成されており、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)の上面3aにおける搬出孔31の周縁部3a−1に配設されて搬出孔31の周囲を囲んでいる。カラー13は搬出孔31の周縁部3a−1に点付溶接によって固定され、且つ、この点付溶接部の間がコーキングによって塞がれているため、搬出孔31の周縁部3a−1に密着されている。なお、このような固定方法に限定するものではなく、カラー13が搬出孔31の周縁部3a−1に密着していればよい。
案内管11は金属製(図示例ではSUS製)で円筒状に形成され、搬出孔31の上方に配設されている。詳述すると、案内管11は炉上部ピット蓋8に形成されている貫通孔32に挿通されて下方へ延びており、上端に形成されたフランジ部11aが、炉上部ピット蓋8の上面8aにおける貫通孔32の周縁部8a−1に支持されている。また、案内管11の上端は蓋部材14によって塞がれている。この蓋部材14としては、例えば引き上げ手段を搭載した台座部材やドアバルブなどを用いることができる。蓋部材14に搭載された引き上げ手段や案内管11の上方に設置された引き上げ手段によって、炉心上部機構2を引き上げることができるようになっている。
可撓性バック12は、可撓性の材料製(図示例ではビニール製)で円筒状に形成されている。可撓性バック12には、作業員のための作業部として、グローブ33が取り付けられたグローブポート34が設けられている。グローブポート34は金属製(図示例ではSUS製)であり、作業員が手を挿入するための孔34aを有している。グローブ33はゴム又はビニールなどの伸縮性の材料で形成されており、基端部がグローブポート34における孔34aの周縁部に取り付けられている(例えば接着剤や接着テープ等によって固定されている)。
従って、作業員はグローブポート34の孔34aを介してグローブ33へ手を挿入することができる。なお、図3にはグローブ33が可撓性バック12内に入っている状態を実線で示しているが、炉心上部機構2を引き抜く際には、この炉心上部機構2にグローブ33が干渉するのを防止するため、図3に一点鎖線で示すようにグローブ33をグローブポート34の孔34aから可撓性バック12の外へ引き出しておく。
また、可撓性バック12の上端部12aは案内管11の下端部11bに接続され、可撓性バック12の下端部12bはカラー13に接続されている。
詳述すると、可撓性バック12の下端部12bをカラー13の外周面13aに嵌合し、可撓性バック12の下端部12bの外周面12c側からバンド43によって締め付けることにより、可撓性バック12の下端部12bをカラー13に密着させて不活性ガスが漏れるのを防止している。更には、可撓性バック12の下端部12b及びカラー13に外側からアルミニウム製などの接着テープ44を巻き付けることにより、より確実に不活性ガスの漏洩を防止するようになっている。
同様に、可撓性バック12の上端部12aを案内管11の下端部11bの外周面11cに嵌合し、可撓性バック12の上端部12aの外周面12c側からバンド45によって締め付けることにより、可撓性バック12の上端部12aを案内管11の下端部11bに密着させて不活性ガスが漏れるのを防止している。更には、可撓性バック12の上端部12a及び案内管11の下端部11bに外側からアルミニウム製などの接着テープ46を巻き付けることにより、より確実に不活性ガスの漏洩を防止するようになっている。
また、可撓性バック12は、上端部12aに設けられた蛇腹状で矢印D1の如く上下方向へ伸縮可能な上側伸縮部12dと、下端部12bに設けられた蛇腹状で矢印D2の如く上下方向へ伸縮可能な下側伸縮部12eとを有している。
可撓性バック12の上側伸縮部12dは、複数(図示例では5つ)の襞12d−1を有する蛇腹状のものであり、案内管11の下端部11bの外周面11cに配設されている。このため、上側伸縮部12dは、上下方向へは伸縮可能である一方、水平方向への変位は案内管11の下端部11bによって阻止される。
可撓性バック12の下側伸縮部12eは、可撓性バック12の外側に突き出た1つの襞12e−1のみを有している。このため、下側伸縮部12eは、上下方向へは容易に伸縮可能である一方、水平方向へは変位し難い構造になっている。
図3には可撓性バック12の上側伸縮部12d及び下側伸縮部12eが伸縮する前の状態を一点鎖線で示しているが、この状態において作業員がグローブ33に入れた手で既設のOリング41の取り外し作業などを行うことにより、当該作業員によって例えばグローブポート34に下向き力が働くと、図3に実線で示すように上側伸縮部12dが下方へ伸び、下側伸縮部12eが下方へ縮むことにより、グローブポート34が下方へ移動する。
次に、図6〜図8に基づき、カラー13の他の構成例について説明する。図6〜図8に示すカラー13は、上側の本体部13Aと、下側のアダプタ部13Bとを有する金属製(図示例ではSUS製)のものである。このカラー13の本体部13Aとアダプタ部13Bは、一体成形されたものでもよく、溶接など接合手段によって接合されていてもよい。
このようなカラー13の場合、可撓性バック12の下端部12bはカラー13の本体部13Aに接続される。接続構造の具体例としては、前述のカラー13の場合と同様の構造とすることができる。即ち、可撓性バック12の下端部12bをカラー13の本体部13Aの外周面13A−1に嵌合し、可撓性バック12の下端部12bの外周面12c側からバンド43によって締め付けることにより、可撓性バック12の下端部12bをカラー13の本体部13Aに密着させて不活性ガスが漏れるのを防止する。更には、可撓性バック12の下端部12b及びカラー13の本体部13Aに外側から接着テープ44を巻き付けることにより、より確実に不活性ガスの漏洩を防止する。
アダプタ部13Bは円環状であり、且つ、その円周方向の一部に障害物回避部13B−1が突設されている。障害物回避部13Bは、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)の上面3aにおける搬出孔31の周縁部3a−1に存在している障害物(例えばフランジ)47を避けて外側に膨らんでいる。
従って、このカラー13は、本体部13A及びアダプタ部13Bが搬出孔31の周縁部3a−1に配設されて搬出孔31の周囲を囲み、且つ、アダプタ部13Bの障害物回避部13B−1が障害物47の周囲を囲んで障害物47を回避している。
この場合、カラー13のアダプタ部13Bは、例えば搬出孔31の周縁部3a−1に点付溶接によって固定し、且つ、この点付溶接の間をコーキングで塞ぐことによって搬出孔31の周縁部3a−1に密着させる。なお、このような固定方法に限定するものではなく、カラー13のアダプタ部13Bが搬出孔31の周縁部3a−1に密着していればよい。
なお、図示例では障害物47が1つの場合を示しているが、搬出孔31の周縁部3a−1に複数の障害物が存在しているときにも、アダプタ部13Bを有するカラー13を適用することができる。この場合、アダプタ部13Bの障害物回避部13B−1は、複数の障害物の全てを囲む1つの部分でもよく(複数の障害物が近接しているような場合)、障害物を個々に囲む複数の部分であってもよい(複数の障害物が離間している場合)。
以上のように、本実施の形態例の不活性ガスバウンダリ形成設備1によれば、原子炉容器4の上部を塞いでいる遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)に炉心上部機構2の搬出孔31が形成されている高速増殖炉において、炉心上部機構2の交換作業を行うために遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)上に不活性ガスバウンダリ1aを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備であって、金属製で円環状に形成され、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)の上面3aにおける搬出孔31の周縁部3a−1に配設されて搬出孔31の周囲を囲んでいるカラー13と、金属製で円筒状に形成され、搬出孔31の上方に配設されている案内管11と、可撓性の材料製で円筒状に形成され且つ作業員のための作業部としてグローブ33が取り付けられたグローブポート34が設けられており、上端部12aが案内管11の下端部11bに接続され、下端部12bがカラー13に接続された可撓性バック12とを有することを特徴としているため、遮蔽プラグ3(小回転プラグ3B)上に形成する不活性ガスバウンダリの範囲を、炉心上部機構2の引き出しに必要な最小限の範囲に限定することができ、装置全体の形状も簡素である。このため、作業員が遮蔽プラグ3上の目的の設備へアクセスすることが容易になり、不活性ガスバウンダリ形成設備1上を歩行して負傷したり、不活性ガスバウンダリ形成設備1を損傷させるおそれもない。
また、カラー13を用いたことによって遮蔽プラグ3との取り合いが容易になり、可撓性バック12及び案内管11の取り付けが容易になる。
また、可撓性バック12に作業員のための作業部としてグローブ33が取り付けられたグローブポート34を設けたため、作業員がグローブポート34からグローブ33に手を入れて例えばOリング41の取り外し作業を行う際には可撓性バック12が撓むため、容易にOリング41の取り外し作業を行うことができる。
また、本実施の形態例の不活性ガスバウンダリ形成設備1によれば、可撓性バック12は、上端部12aに設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な上側伸縮部12dと、下端部12bに設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な下側伸縮部12eとを有することを特徴としているため、グローブ33が取り付けられたグローブポート34において作業員が作業をする際には上側伸縮部12d及び下側伸縮部12eが上下方向へ伸縮してグローブポート34の位置を上下方向へ移動させることができるため、更に容易に作業を行うことができる。
また、本実施の形態例の不活性ガスバウンダリ形成設備1によれば、可撓性バック12の上側伸縮部12dは、案内管11の下端部11bの外周面11cに配設されていることを特徴としているため、上側伸縮部12dは上下方向へ伸縮可能である一方、水平方向への変位が案内管11の下端部11bによって阻止される。このため、炉心上部機構2を引き上げる際、可撓性バック12の上側伸縮部12dが水平方向の内側へ変位して炉心上部機構2と干渉するのを防止することができる。
また、本実施の形態例の不活性ガスバウンダリ形成設備1によれば、可撓性バック12の下側伸縮部12eは、可撓性バック12の外側に突き出た1つの襞12e−1のみを有していることを特徴としているため、下側伸縮部12eは上下方向へは容易に伸縮可能である一方、水平方向へは変位し難い構造になっている。このため、炉心上部機構2を引き上げる際、可撓性バック12の下側伸縮部12eが水平方向の内側へ変位して炉心上部機構2と干渉するのを防止することができる。
また、本実施の形態例の不活性ガスバウンダリ形成設備1によれば、カラー13は、上側が円環状の本体部13Aであり、下側が円環状で且つ円周方向の一部に搬出孔31の周縁部3a−1に存在する障害物47を避けて外側に膨らんだ障害物回避部13B−1を有するアダプタ部13Bであることを特徴としているため、搬出孔31の周縁部3a−1に障害物47が存在していても、障害物回避部13B−1を有するアダプタ部13bを設けたカラー13を用いたことにより、容易且つ確実に可撓性バック12及び案内管11を取り付けることができる。
なお、上記では炉心上部機構2の交換を行う場合について説明したが、これに限定するものではなく、その他の炉内構造物の交換作業を行う場合にも本発明の不活性ガスバウンダリ形成設備を適用することができる。
また、本発明の不活性ガスバウンダリ形成設備は、特に作業員のための作業部がグローブ33が取り付けられたグローブポート34である場合に適用して有用なものであるが、必ずもこれに限定するものではなく、グローブポート以外の作業部を設ける場合にも適用することができる。グローブポート以外の作業部としては、例えば不活性ガスバウンダリ内を観察するファイバースコープなどがある。
本発明は高速増殖炉の原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備に関するものであり、装置全体の形状や遮蔽プラグとの取り合い形状などを簡素にし、且つ、不活性ガスバウンダリの範囲を必要最小限に限定する場合に適用して有用なものである。
1 不活性ガスバウンダリ形成設備
1a 不活性ガスバウンダリ
2 炉心上部機構
2a 炉心上部機構の胴部
2b 胴部のフランジ部
3 遮蔽プラグ
3A 大回転プラグ
3B 小回転プラグ
3a 遮蔽プラグ(小回転プラグ)の上面
3a−1 搬出孔の周縁部
4 原子炉容器
4a 原子炉容器の上端部
5 炉心部
6 炉上部ピット
7 炉上部ピットの床面
8 炉上部ピット蓋
8a 炉上部ピット蓋の上面
8a−1 貫通孔の周縁部
11 案内管
11a 案内管のフランジ部
11b 案内管の下端部
11c 案内管(下端部)の外周面
12 可撓性バック
12a 可撓性バックの上端部
12b 可撓性バックの下端部
12c 可撓性バック(上端部、下端部)の外周面
12d 可撓性バックの上側伸縮部
12d−1 上側伸縮部の襞
12e 可撓性バックの下側伸縮部
12e−1 下側伸縮部の襞
13 カラー
13a カラーの外周面
13A カラーの本体部
13A−1 本体部の外周面
13B−1 障害物回避部
14 蓋部材
31 遮蔽プラグ(小回転プラグ)の搬出孔
31a 搬出孔の段部
32 炉上部ピット蓋の貫通孔
33 グローブ
34 グローブポート
34a グローブポートの孔
41 Oリング
42 放射性の塵
43 バンド
44 接着テープ
45 バンド
46 接着テープ
47 障害物

Claims (6)

  1. 原子炉容器の上部を塞いでいる遮蔽プラグに炉内構造物の搬出孔が形成されている高速増殖炉において、前記炉内構造物の交換作業を行うために前記遮蔽プラグ上に不活性ガスバウンダリを形成するための不活性ガスバウンダリ形成設備であって、
    金属製で円環状に形成され、前記遮蔽プラグの上面における前記搬出孔の周縁部に配設されて前記搬出孔の周囲を囲んでいるカラーと、
    金属製で円筒状に形成され、前記搬出孔の上方に配設されている案内管と、
    可撓性の材料製で円筒状に形成され且つ作業員のための作業部が設けられており、上端部が前記案内管の下端部に接続され、下端部が前記カラーに接続された可撓性バックと、
    を有することを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
  2. 請求項1に記載の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
    前記作業部は、グローブが取り付けられたグローブポートであることを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
  3. 請求項1又は2に記載の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
    前記可撓性バックは、上端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な上側伸縮部と、下端部に設けられた蛇腹状で上下方向へ伸縮可能な下側伸縮部とを有することを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
  4. 請求項3に記載の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
    前記可撓性バックの上側伸縮部は、前記案内管の下端部の外周面に配設されていることを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
  5. 請求項3又は4に記載の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
    前記可撓性バックの下側伸縮部は、前記可撓性バックの外側に突き出た1つの襞のみを有していることを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の不活性ガスバウンダリ形成設備において、
    前記カラーは、上側が円環状の本体部であり、下側が円環状で且つ円周方向の一部に前記搬出孔の周縁部に存在する障害物を避けて外側に膨らんだ障害物回避部を有するアダプタ部であることを特徴とする不活性ガスバウンダリ形成設備。
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