JP5921181B2 - 基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法に関し、特に、基板に対して酸化処理やアニール処理等の処理を施す基板処理装置、その基板処理装置を用いて基板を処理する工程を有する基板処理方法および半導体装置の製造方法に関するものである。
減圧雰囲気とした反応室内に、それぞれ独立したガス供給系より酸素ガス、水素ガスを導入して酸化処理する方法では、水分を形成する前にシリコン基板との反応が進行するため、酸化初期の成長速度が速く、シリコン基板の異なる面方位間やSi上における成長速度差が小さくなる結果、膜厚差を著しく小さくすることができ、等方性酸化が可能であることが知られている(例えば特許文献1参照)。
国際公開WO2005/020309パンフレット
特許文献1に記載の酸化手法(以下、単に等方性酸化ともいう。)を用いて形成したシリコン基板上の熱酸化膜は、優れた界面特性を有し、各種酸化膜特性に優れることから、この酸化手法は、フラッシュメモリのトンネル酸化膜形成プロセスを始めとする高い信頼性を必要とするデバイスのキープロセスの一つとして広く採用されている。
ところが、近年の微細加工の進行に伴い各種処理温度の低温化が必要となると、等方性酸化においても処理温度の低下と供にシリコン酸化膜の膜質低下が避けられない問題となってきた。また、処理温度の低下に伴い、成膜速度が遅くなり、同じ膜厚を得ようとした場合に、より処理時間が長くなり、生産性を落とすことが問題となってきた。
低温化が必要とされる微細加工を用いる各種デバイスにおいては、処理温度が低温化してもなお、高温処理した際のシリコン酸化膜と同等の膜質、及びシリコン酸化膜特性が必要とされており、低温処理における膜質改善、及び成膜速度を向上させる技術が必要とされている。
従って、本発明の目的は、低温処理において膜質を改善でき、成膜速度を向上させることができる基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
基板を収容する反応管と、
前記反応管内の基板を加熱する加熱源と、
酸素含有ガス供給管に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給系とオゾンガス供給管にオゾンガスを供給するオゾンガス供給系とで構成され、前記酸素含有ガス供給管と前記オゾンガス供給管とが合流する酸化ガス供給管を有し、前記酸化ガス供給管内で前記酸素含有ガスと前記オゾンガスを混合し、混合された前記酸素含有ガスと前記オゾンガスを前記反応管内に供給する酸化ガス供給系と、
水素含有ガス供給管を介して前記反応管内に水素含有ガスを供給する水素含有ガス供給系と、
前記反応管内の圧力を大気圧未満の圧力となるように調整する圧力調整部と、
大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された基板に対して、混合された前記酸素含有ガスと前記オゾンガスおよび前記水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行うように、前記加熱源、前記酸化ガス供給系、前記水素含有ガス供給系および前記圧力調整部を制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
反応管内に基板を収容する工程と、
大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された前記基板に対して、混合された酸素含有ガスとオゾンガスおよび水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
を有する基板処理方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
反応管内に基板を収容する工程と、
大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された前記基板に対して、混合された酸素含有ガスとオゾンガスおよび水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、低温処理において膜質を改善でき、成膜速度を向上させることができる基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法が提供される。
図1は、DRY酸化、PYRO酸化、等方性酸化のそれぞれにより得られたシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性を示す図である。 図2は、等方性酸化の処理温度と、それぞれの処理温度で形成したシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性を示す図である。 図3は、各処理温度における処理時間とシリコン酸化膜の膜厚との関係を示す図である。 図4は、処理室内における原子状酸素の発生量と処理室内の温度との関係を示す図である。 図5は、本発明の好ましい一実施の形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、図5(a)は処理炉部分を縦断面図で示す図であり、図5(b)は処理炉部分を図5(a)のA−A’線断面図で示す図である。 図6は、本発明の好ましい一実施の形態の第1変形例で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 図7は、本発明の好ましい一実施の形態の第2変形例で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、図7(a)は処理炉部分を縦断面図で示す図であり、図7(b)は処理炉部分を図7(a)のA−A’線断面図で示す図である。 図8は、本発明の好ましい一実施の形態の第3変形例で好適に用いられる基板処理装置の枚葉式処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 図9は、本発明の好ましい一実施の形態の第4変形例で好適に用いられる基板処理装置の枚葉式処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 図10は、本発明の好ましい一実施の形態の第5変形例で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の概略構成図であり、図10(a)は処理炉部分を縦断面図で示す図であり、図10(b)は処理炉部分を図10(a)のA−A’線断面図で示す図である。 図11は、本発明の好ましい一実施の形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図である。 図12は、本発明の好ましい一実施の形態で好適に用いられる基板処理装置を用い、水素ガスとオゾン含有の酸素ガスを用いて形成したシリコン酸化膜と、水素ガスと酸素ガスを用いた従来の酸化法により形成したシリコン酸化膜のウェットエッチングレート法による膜質比較実験データを示す図である。
まず、本発明者達が行った予備的実験について説明する。本発明者達は、DRY酸化、PYRO酸化等の従来技術により得られたシリコン酸化膜と、上述の等方性酸化により得られたシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性を測定した。図1に、DRY酸化、PYRO酸化、等方性酸化のそれぞれにより得られたシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性の一例を比較して示す。図1の横軸は、絶縁破壊電荷量(QBD(C/cm))を示しており、縦軸は、累積故障率(CUMULATIVE COUNT(%))を示している。図1より、従来酸化技術(DRY酸化、PYRO酸化)により得られたシリコン酸化膜の絶縁耐性に比べ、等方性酸化により得られたシリコン酸化膜の絶縁耐性の方が高いことが分かる。
また、本発明者達は、処理温度を変えて等方性酸化によりシリコン酸化膜を形成し、それぞれの処理温度で形成されたシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性を測定した。図2に、等方性酸化の処理温度と、それぞれの処理温度で形成したシリコン酸化膜の絶縁耐圧特性を示す。図2の横軸は、絶縁破壊電荷量(QBD(C/cm))を示しており、縦軸は、累積故障率(CUMULATIVE COUNT(%))を示している。図2より、処理温度の低温化に伴い、シリコン酸化膜の絶縁耐性が低下し、膜質が低下することが分かる。
また、本発明者達は、処理温度を変えて等方性酸化によりシリコン酸化膜を形成し、それぞれの場合において処理時間を変えたときのシリコン酸化膜の膜厚を測定した。図3に、各処理温度における処理時間とシリコン酸化膜の膜厚との関係を示す。図3の横軸は、処理時間(time(min))を示しており、縦軸は、シリコン酸化膜の膜厚(Thickness(Å))を示している。図3より、処理温度の低温化に伴い、成膜速度が遅くなり、同じ膜厚を得ようとした場合に、より処理時間が長くなり、生産性を落とすことが分かる。
また、本発明者達は、加熱された減圧雰囲気下にある処理室内に酸素ガスと水素ガスとを導入した際に発生する反応種である原子状酸素(O)の発生量と処理室内温度との関係をCFD(数値流体力学:Computational Fluid Dynamics)解析により求めた。図4に、そのCFD解析結果を示す。図4の横軸は、Inlet(ガス供給口)からの距離(酸素ガスと水素ガスの反応開始からの時間と同義)を示しており、縦軸は原子状酸素(O)のモル分率を示している。
図4より、処理室内の温度が高い場合は、反応速度が速く、短時間で最大の原子状酸素の発生量が得られている。これに対し、処理室内の温度が下がるに従い、反応速度が遅くなり、処理室入り口(Inlet)付近では原子状酸素の発生量が少なく、ガスの流れ方向下流にかけて反応が進み、原子状酸素の発生量が最大となる時間に遅れが生じている。また、最大で得られる原子状酸素の発生量は、処理室内の温度に依存しており、低温処理では最大で得られる原子状酸素の発生量が相対的に低下する。なお、酸化力は原子状酸素の発生量に依存するため、最大で得られる原子状酸素の発生量が相対的に低下する低温処理においては、シリコン酸化膜の成長速度が相対的に遅くなる。これは、図3の実験結果と一致している。
本発明者達は、これらの予備的実験の結果を踏まえ、鋭意研究した結果、加熱され、大気圧未満の圧力下にある処理室内に、酸素ガスと、オゾンガスと、水素ガスとを供給することにより、高温処理した際に得られる反応種である原子状酸素と同等の濃度の原子状酸素を供給できることを見出した。処理室内でこれらのガスが互いに反応して反応種である原子状酸素が生成されるものと考えられる。これを利用して、低温処理が必要となる被処理物である基板を処理室に収容し、処理温度を低温化させても、高温処理した際のシリコン酸化膜と同等の膜質、およびシリコン酸化膜特性が得られ、また、低温処理においても、成膜速度を向上させることができることも見出した。なお、酸素を予めオゾン発生装置を通すことにより、酸素ガスの一部をオゾン化することができる。本発明は、本発明者等が見出した上記知見に基づくものである。
次に、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図5は、本発明の好ましい一実施の形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、図5(a)は処理炉部分を縦断面図で示す図であり、図5(b)は処理炉部分を図5(a)のA−A’線断面図で示す図である。
図5に示されているように、処理炉202は加熱源(加熱手段)としてのヒータ207を有する。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ207は、抵抗加熱型のヒータ(抵抗加熱による熱源)であり、後述する処理室201内のウエハ200を所定の温度に加熱するように構成されている。
ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応管としてのプロセスチューブ203が配設されている。プロセスチューブ203は、例えば石英(SiO)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料により構成されており、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。プロセスチューブ203の筒中空部には処理室(反応室)201が形成されており、基板としてのウエハ200を後述するボート217によって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。プロセスチューブ203により反応容器(処理容器)が形成される。
プロセスチューブ203内には、ガス導入部としてのノズル233aが、プロセスチューブ203の下部の側壁を貫通するように設けられている。ノズル233aは、処理室201を構成しているプロセスチューブ203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、プロセスチューブ203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル233aの側面にはガスを供給する供給孔であるガス供給孔248aが設けられている。このガス供給孔248aは、下部から上部にわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。ノズル233aには反応ガス供給管232gが接続されている。
また、プロセスチューブ203の天井部すなわち天井壁には、ガス導入部としてのノズル233bが設けられている。ノズル233bには反応ガス供給管232fが接続されている。ノズル233bはプロセスチューブ203の外壁の下部より頂部に沿って設けられており、頂部において処理室201内と連通している。ノズル233bの先端部(下流端部)にはガスを供給する供給孔であるガス供給孔248bが設けられている。ガス供給孔248bは、処理室201内のウエハ200の積載方向下方に向かって開口している。
反応ガス供給管232f,232gには、開閉弁であるバルブ243f,243gがそれぞれ設けられている。反応ガス供給管232f,232gは、その上流側において反応ガス供給管232iに接続されている。すなわち、反応ガス供給管232iは、その下流側で反応ガス供給管232f,232gに分岐するように構成されている。反応ガス供給管232iの上流側には、反応ガス供給管232cと232hが接続されている。
反応ガス供給管232cには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御手段)であるマスフローコントローラ241c、および開閉弁であるバルブ243cが設けられている。反応ガス供給管232cのバルブ243cよりも下流側には、不活性ガスを供給する不活性ガス供給管232eが接続されている。不活性ガス供給管232eには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御手段)であるマスフローコントローラ241e、および開閉弁であるバルブ243eが設けられている。主に、反応ガス供給管232c、マスフローコントローラ241c、バルブ243cにより反応ガス供給系270cが構成され、主に、不活性ガス供給管232e、マスフローコントローラ241e、バルブ243eにより、不活性ガス供給系280eが構成される。
反応ガス供給管232cからは、還元性ガス、すなわち、水素含有ガスとして、例えば水素(H)ガスが、マスフローコントローラ241c、バルブ243cを介して供給される。すなわち、ガス供給系270cは還元性ガス供給系(水素含有ガス供給系)として構成される。このとき同時に、不活性ガス供給管232eから、N等の不活性ガスが、マスフローコントローラ241e、バルブ243eを介して反応ガス供給管232c内に供給されるようにしてもよい。
反応ガス供給管232hの上流側には、反応ガス供給管232aと232bが接続されている。
反応ガス供給管232aには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御手段)であるマスフローコントローラ241a、開閉弁であるバルブ243aおよびオゾン発生装置260が設けられている。主に、反応ガス供給管232a、マスフローコントローラ241a、バルブ243aおよびオゾン発生装置260により反応ガス供給系270aが構成されている。
反応ガス供給管232aには、酸素(O)ガスが供給され、供給された酸素ガスが、マスフローコントローラ241aで流量制御され、バルブ243aを介してオゾン発生装置260に供給される。オゾン発生装置260は、酸素ガスの一部をオゾン化する装置であり、反応ガス供給管232aからは、所定の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスが供給される。反応ガス供給系270aは、オゾンガス供給系として構成されている。
反応ガス供給管232bには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御手段)であるマスフローコントローラ241bおよび開閉弁であるバルブ243bが設けられている。主に、反応ガス供給管232b、マスフローコントローラ241bおよびバルブ243bにより反応ガス供給系270bが構成されている。反応ガス供給管232bからは、酸化性ガス、すなわち、酸素含有ガスとして、例えば酸素(O)ガスが、マスフローコントローラ241b、バルブ243bを介して供給される。反応ガス供給系270bは、酸素含有ガス供給系として構成されている。
反応ガス供給管232aと反応ガス供給管232bが合流して反応ガス供給管232hとなるので、反応ガス供給管232hからは、反応ガス供給管232aから供給される所定の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスと、反応ガス供給管232aから供給される酸素含有ガスが混合されて供給される。反応ガス供給系270aと反応ガス供給系270bとにより反応ガス供給系270hが構成されている。
反応ガス供給管232aのマスフローコントローラ241aで流量制御される酸素ガスの流量と、オゾン発生装置260で発生するオゾンの割合と、反応ガス供給管232bのマスフローコントローラ241bで流量制御される酸素含有ガスの流量とを制御することにより、所望の濃度のオゾンガスを含有する酸素含有ガスが反応ガス供給管232hから供給される。反応ガス供給系270hは酸化性ガス(オゾンガスおよび酸素含有ガス)供給系として構成されている。
反応ガス供給管232hには、不活性ガスを供給する不活性ガス供給管232dが接続されている。不活性ガス供給管232dには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御手段)であるマスフローコントローラ241d、および開閉弁であるバルブ243dが設けられている。主に、不活性ガス供給管232d、マスフローコントローラ241d、バルブ243dにより、不活性ガス供給系280dが構成される。反応ガス供給管232hからオゾンガスを含有する酸素含有ガスが供給されるときに、同時に、不活性ガス供給管232dから、N等の不活性ガスが、マスフローコントローラ241d、バルブ243dを介してガス供給管232h内に供給されるようにしてもよい。
反応ガス供給管232hと反応ガス供給管232cが合流して反応ガス供給管232iとなるので、反応ガス供給管232iからは、反応ガス供給管232hから供給されるオゾンガスおよび酸素含有ガスと、反応ガス供給管232cから供給される水素含有ガスが混合されて供給される。反応ガス供給系270hと反応ガス供給系270cとにより反応ガス供給系270iが構成されている。
反応ガス供給管232aのマスフローコントローラ241aで流量制御される酸素ガスの流量と、オゾン発生装置260で発生するオゾンの割合と、反応ガス供給管232bのマスフローコントローラ241bで流量制御される酸素含有ガスの流量と、マスフローコントローラ241cで流量制御される水素含有ガスの流量とを制御することにより、所望の濃度のオゾンガスと、酸素含有ガスと、水素含有ガスとが反応ガス供給管232iから供給される。反応ガス供給系270iはオゾンガス、酸素含有ガスおよび水素ガス供給系として構成されている。
反応ガス供給管232iは、その下流側で反応ガス供給管232f,232gに分岐しているので、反応ガス供給管232f,232gからは、混合されたオゾンガス、酸素含有ガスおよび水素含有ガスがそれぞれ供給される。
プロセスチューブ203の下部には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。プロセスチューブ203と排気管231との接続部に排気口231aが形成される。排気管231には、圧力検出器としての圧力センサ245及び圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ242を介して、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。なお、APCバルブ242は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することにより処理室201内の真空排気・真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で弁開度を調節することにより、処理室201内の圧力調整を行うことができるように構成されている開閉弁である。これらの構成により、真空ポンプ246を作動させつつ、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいてAPCバルブ242の弁の開度を調節することにより、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気することが可能となっている。主に、排気管231、圧力センサ245、APCバルブ242、真空ポンプ246により排気系が構成される。
プロセスチューブ203の下方には、プロセスチューブ203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、プロセスチューブ203の下端に垂直方向下側から当接されるように構成されている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、プロセスチューブ203の下端と当接するシール部材としてOリング220bが設けられている。シールキャップ219の処理室201と反対側には、後述する基板保持具としてのボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、プロセスチューブ203の外部に垂直に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ボート217を処理室201内に対して搬入・搬出することが可能なように構成されている。
基板保持具としてのボート217は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料により構成されており、複数枚のウエハ200を水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なお、ボート217の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる断熱部材218が設けられており、ヒータ207からの熱がシールキャップ219側に伝わりにくくなるように構成されている。なお、断熱部材218は、石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる複数枚の断熱板と、これら断熱板を水平姿勢で多段に支持する断熱板ホルダとにより構成してもよい。
プロセスチューブ203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、ノズル233aと同様に、プロセスチューブ203の内壁に沿って設けられている。
図11に示されているように、制御部(制御手段)であるコントローラ280は、CPU(Central Processing Unit)280a、RAM(Random Access Memory)280b、記憶装置280c、I/Oポート280dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM280b、記憶装置280c、I/Oポート280dは、内部バス280eを介して、CPU280aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ280には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置281が接続されている。
記憶装置280cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等から構成されている。記憶装置280c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ280に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM280bは、CPU280aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート280dは、上述のマスフローコントローラ241a、241b、241c、241d、241e、バルブ243a、243b、243c、243d、243e、243f、243g、圧力センサ245、APCバルブ242、ヒータ207、温度センサ263、真空ポンプ246、回転機構267、ボートエレベータ115、オゾン発生装置260等に接続されている。
CPU280aは、記憶装置280cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置281からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置280cからプロセスレシピを読み出すように構成されている。そして、CPU280aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、マスフローコントローラ241a、241b、241c、241d、241eによるガス流量調整、バルブ243a、243b、243c、243d、243e、243f、243gの開閉動作、圧力センサ245による圧力モニタリング、APCバルブ242の開閉動作及びAPCバルブ242による圧力センサ245に基づく圧力調整、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整、真空ポンプ246の起動・停止、回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、オゾン発生装置260によるオゾン発生等を制御するように構成されている。
なお、コントローラ280は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)282を用意し、係る外部記憶装置282を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ280を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置282を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置282を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。なお、記憶装置280cや外部記憶装置282は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置280c単体のみを含む場合、外部記憶装置282単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
次に、上述の基板処理装置の処理炉を用いて、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、ウエハ200に酸化処理を施す方法の一例について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、図5に示されているように、複数枚のウエハ200を保持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220bを介してプロセスチューブ203の下端をシールした状態となる。
続いて、処理室201内が大気圧未満の所望の圧力となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は圧力センサ245により測定され、この測定された圧力情報に基づいてAPCバルブ242がフィードバック制御される(圧力調整)。
処理室201内および処理室201内のウエハ200が所定の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。
続いて、回転機構267によりボート217が回転されることでウエハ200が回転される。なお、ボート217の回転によるウエハ200の回転は、少なくとも、ウエハ200に対する処理が完了するまでの間、継続して行われる。
続いて、反応ガス供給管232aのバルブ243aを開き、反応ガス供給管232aに酸素(O)ガスを流す。酸素ガスは反応ガス供給管232aを流れ、マスフローコントローラ241aにより流量調整される。流量調整された酸素ガスは、オゾン発生装置260に供給される。オゾン発生装置260では、オゾン発生装置260に供給された酸素ガスの一部がオゾン化され、オゾン発生装置260から所定の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスが反応ガス供給管232hに供給される。
また、反応ガス供給管232bのバルブ243bを開き、反応ガス供給管232bに酸素(O)ガスを流す。酸素ガスは反応ガス供給管232bを流れ、マスフローコントローラ241bにより流量調整される。流量調整された酸素ガスは、反応ガス供給管232hに供給され、反応ガス供給管232hで、反応ガス供給管232aから供給された所定の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスと混合され、所望の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスとして、反応ガス供給管232iに供給される。
さらに、反応ガス供給管232cのバルブ243cを開き、反応ガス供給管232cに水素(H)ガスを流す。水素ガスは反応ガス供給管232cを流れ、マスフローコントローラ241cにより流量調整される。流量調整された水素ガスは、反応ガス供給管232iに供給され、反応ガス供給管232iで、反応ガス供給管232hから供給された所望の濃度のオゾンガスを含有する酸素ガスと混合され、所望の濃度のオゾンガスと、酸素ガスと、水素ガスとの混合ガスとして、バルブ243g、243fを介して反応ガス供給管232f、232gに供給され、ノズル233bのガス供給孔248bおよびノズル233aのガス供給孔248aから処理室201内に供給される。
なお、このとき、不活性ガス供給管232dのバルブ243dを開き、不活性ガス供給管232dから不活性ガスとしてNガスを供給するようにしてもよい。Nガスはマスフローコントローラ241dにより流量調整されて、反応ガス供給管232h内に供給される。この場合、反応ガス供給管232hからは、オゾンガスと酸素ガスとNガスの混合ガスが供給されることとなる。また、このとき不活性ガス供給管232eのバルブ243eを開き、不活性ガス供給管232eから不活性ガスとしてNガスを供給するようにしてもよい。Nガスはマスフローコントローラ241eにより流量調整されて、反応ガス供給管232c内に供給される。この場合、反応ガス供給管232cからは、水素ガスとNガスの混合ガスが供給されることとなる。なお、不活性ガスとしては、Nガスの他、Ar、He、Ne、Xe等の希ガスを用いてもよい。
このようにして、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、ノズル233bのガス供給孔248bおよびノズル233aのガス供給孔248aを介して、処理室201内におけるウエハ配列領域の一端側(上端側)、および、ウエハ配列領域に対応するウエハ配列領域側方における領域の複数箇所から、処理室201内に供給すると共に、APCバルブ242を適正に調整して、処理室201内の圧力を、大気圧未満、例えば1〜1333Paの範囲内の圧力に維持する。ヒータ207の温度は、処理室201内およびウエハ200の温度が、所定の温度、例えば室温〜900℃、好ましくは、200〜600℃の範囲内の温度となるように設定する。また、酸素含有ガスの流量を、例えば5〜10slmの範囲内の流量とし、水素含有ガスの流量を、例えば1〜5slmの範囲内の流量とし、オゾン濃度を、例えば10〜25%の範囲内の濃度とする。
このように、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、所定の温度で、大気圧未満の圧力の処理室201に供給すると、処理室201内で、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスが反応して、原子状酸素(O)を含む反応種(酸化種)が生成される(反応種生成)。本実施の形態では、酸素ガスおよび水素ガスのみならず、オゾンガスを含んでいるので、酸素ガスおよび水素ガスを処理室201内に供給したときよりも多くの反応種を生成することができる。処理室201内に供給されたオゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスや処理室201内で生成された反応種のうち、ウエハ200の処理使用されなかったものは、処理室201内を流下してウエハ配列領域の他端側(下端側)に設けられた排気口231aを介して排気管231から排気される。
このようにして、処理室201内に、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを供給することで、処理室201内で原子状酸素(O)等の反応種が生成され、主にこの反応種の作用により、ウエハ200に対して酸化処理が行われ、ウエハ200の表面に酸化膜としてのシリコン酸化膜(SiO膜)が形成される。
酸素含有ガス、すなわち酸化性ガスとしては、酸素(O)ガスの他、一酸化窒素(NO)ガスや亜酸化窒素(NO)ガス等を用いてもよい。水素含有ガス、すなわち還元性ガスとしては、水素(H)ガスの他、重水素(D)ガスやアンモニア(NH)ガスやメタン(CH)ガス等を用いてもよい。すなわち、酸素含有ガスとしては、Oガス、NOガスおよびNOガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスを用いることができ、水素含有ガスとしては、Hガス、Dガス、NHガスおよびメタンCHガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスを用いることができる。
所定膜厚のシリコン酸化膜が成膜されると、バルブ243a、243b、243c、242f、243gを閉じ、処理室201内へのオゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスの供給を停止する。また、バルブ243d、243eを開き、不活性ガス供給管232d、不活性ガス供給管232eのそれぞれから不活性ガスとしてのNガスを、処理室201内へ供給し排気管231から排気する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内が不活性ガスでパージされ、処理室201内に残留するガスが除去される(パージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、プロセスチューブ203の下端が開口されるとともに、処理済のウエハ200がボート217に保持された状態でプロセスチューブ203の下端からプロセスチューブ203の外部に搬出(ボートアンロード)される。その後、処理済みのウエハ200はボート217より取り出される(ウエハディスチャージ)。このようにして、ウエハ200に対して酸化処理を施す一連の処理が終了する。
本実施形態によれば、オゾンガスと、酸素ガスと、水素ガスとを処理室201に供給したので、原子状酸素等の反応種の発生量を、OガスとHガスとを処理室201内に供給する場合に得られる反応種の発生量よりも、多くすることができる。また、それにより、反応種のウエハ200への供給量を、OガスとHガスとを供給する場合における反応種のウエハ200への供給量よりも、多くすることができる。すなわち、ウエハ200の温度を所定の温度に維持した状態で、同温度に維持し、ウエハ200を収容した処理室201内にOガスとHガスとを供給する場合よりも、処理室201内における反応種の濃度を高めることができ、多量の反応種をウエハ200に与えることが可能となる。
従って、本実施の形態によれば、ウエハ200に対して低温処理する場合に、ウエハ温度を各種プロセスにおける制約温度以下の低温に保った状態で、ウエハ200に対して高温処理する場合に得られる反応種と同等の濃度の反応種を、ウエハ200に対して供給することが可能となる。これにより、低温処理において、高温処理と同様に膜質を改善することが可能となり、また、高温処理と同様に成膜速度を向上させることも可能となる。
なお、この反応種の持つエネルギーは、酸化処理の対象であるウエハ200(単結晶シリコン)やポリシリコン膜やシリコン窒化膜等のシリコン含有物質中に含まれるSi−N、Si−Cl、Si−H、Si−Cの結合エネルギーよりも高いため、この反応種のエネルギーを酸化処理対象であるシリコン含有物質に与えることで、シリコン含有物質中に含まれるSi−N、Si−Cl、Si−H、Si−C結合は切り離される。Siとの結合を切り離されたN、H、Cl、Cは膜中から除去され、N、H、Cl、HCl、CO等として排出される。また、N、H、Cl、Cとの結合が切られることで余ったSiの結合手は、反応種に含まれるOと結びつきSi−O結合が形成される。このようにしてシリコン含有物質は酸化されシリコン酸化膜が形成される。すなわち、本実施形態の酸化処理によれば、膜中窒素、水素、塩素、炭素濃度の極めて低い良質なシリコン酸化膜が得られることとなる。
(各種絶縁膜の改質を目的としたアニール処理への適用)
上述の実施形態では、ウエハに対して酸化処理を行う例について説明したが、本発明は、ウエハ上に形成された各種絶縁膜の膜質の改質を目的としたアニール処理を行う場合にも適用することができる。なお、この改質処理により、各種絶縁膜の膜中不純物を除去することが可能となり、膜中不純物濃度を大幅に低減することが可能となる。なお、各種絶縁膜に対する改質処理は、主に、減圧雰囲気下の処理室内へのオゾンガスと、酸素ガスと、水素ガスとの反応により得られる原子状酸素(O)等の反応種の作用により行われる。
例えば、本発明は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法により、ウエハ上に形成されたシリコン酸化膜(SiO膜)に対してアニール処理を行うことで、シリコン酸化膜を改質する場合にも適用することができる。この改質処理により、シリコン酸化膜の膜中不純物を除去することができ、膜中不純物濃度を大幅に低減することが可能となる。この場合も、ウエハ温度を各種プロセスにおける制約温度以下の低温に保った状態で、高温処理する場合に得られる反応種と同等の濃度の反応種を、シリコン酸化膜に対して供給することが可能となる。これにより、低温処理において、高温処理と同様にシリコン酸化膜の膜質を改善することが可能となる。
また例えば、本発明は、CVD法やMOCVD法やALD法により、ウエハ上に形成された高誘電率絶縁膜(High−k膜)に対してアニール処理を行うことで、高誘電率絶縁膜を改質する場合にも適用することができる。この改質処理により、高誘電率絶縁膜の膜中不純物を除去することができ、膜中不純物濃度を大幅に低減することが可能となる。この場合も、ウエハ温度を各種プロセスにおける制約温度以下の低温に保った状態で、高温処理する場合に得られる反応種と同等の濃度の反応種を、高誘電率絶縁膜に対して供給することが可能となる。これにより、低温処理において、高温処理と同様に高誘電率絶縁膜の膜質を改善することが可能となる。なお、高誘電率絶縁膜としては、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)等の金属元素を含む金属酸化膜が挙げられる。具体的には例えば、ジルコニウム酸化膜(ZrO膜)、ハフニウム酸化膜(HfO膜)、チタン酸化膜(TiO膜)、アルミニウム酸化膜(Al膜)等のメタル酸化物が例示される。
このように、本発明は、シリコン(Si)等の半導体元素を含む半導体酸化膜だけでなく、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)等の金属元素を含む金属酸化膜等の各種絶縁膜の改質を目的としたアニール処理を行う場合にも適用することができる。
各種絶縁膜に対するアニール処理における処理条件としては、ウエハ温度を、例えば、室温〜900℃、好ましくは、200〜600℃の範囲内の温度とし、処理室201内の圧力を、例えば1〜1333Paの範囲内の圧力とする。また、酸素含有ガスの流量を、例えば5〜10slmの範囲内の流量とし、水素含有ガスの流量を、例えば1〜5slmの範囲内の流量とし、オゾン濃度を、例えば10〜25%の範囲内の濃度とする。
なお、各種絶縁膜に対するアニール処理においては、上述のように、主に、処理室201内にて生成された原子状酸素(O)等の反応種の作用により各種絶縁膜の改質処理が行われる。そして、この改質処理により、各種絶縁膜の膜中不純物が除去される。この改質処理によれば、通常の改質処理として行われるOアニールやNアニールに比べ、低温で、大幅な膜中不純物除去効果が得られる。また、ウエハ温度を各種プロセスにおける制約温度以下の低温に保った状態で、高温処理する場合に得られる反応種と同等の濃度の反応種を、各種絶縁膜に対して供給することが可能となり、これにより、低温処理において、高温処理と同様に各種絶縁膜の膜質を改善することが可能となる。
なお、この反応種の持つエネルギーは、各種絶縁膜の膜中に含まれるSi−N、Si−Cl、Si−H、Si−Cの結合エネルギーや、M−N、M−Cl、M−H、M−Cの結合エネルギーよりも高いため、この反応種のエネルギーをアニール処理対象の各種絶縁膜に与えることで、各種絶縁膜中に含まれるSi−N、Si−Cl、Si−H、Si−C結合やM−N、M−Cl、M−H、M−C結合は切り離される。なお、Mは金属元素を表している。SiやMとの結合を切り離されたN、H、Cl、Cは膜中から除去され、N、H、Cl、HCl、CO等として排出される。また、N、H、Cl、Cとの結合が切られることで余ったSiやMの結合手は、反応種に含まれるOと結びつきSi−O結合やM−O結合が形成される。また、このとき、各種絶縁膜は緻密化されることとなる。このようにして各種絶縁膜の改質処理が行われる。すなわち、このアニール処理によれば、膜中窒素、水素、塩素、炭素濃度の極めて低い良質な絶縁膜が得られることとなる。
なお、アニール処理による各種絶縁膜の不純物除去効果に注目すると、シリコン酸化膜の改質に本発明を適用した場合、膜中不純物の中でも特にH濃度およびCl濃度を低減することができるのに対し、金属酸化膜の改質に本発明を適用した場合は、膜中不純物の中でも特にH濃度、Cl濃度、C濃度およびN濃度を低減することができることを確認した。
(第1変形例)
上述の一実施の形態では、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、処理室201内におけるウエハ配列領域の一端側(上端側)、すなわち、処理室201の上部(天井部)から供給する際、反応種を、ノズル233bのガス供給孔248bを介して処理室201内に供給する例について説明した。しかしながら、本変形例では、図6に示すように、処理室201の上部(天井部)から供給するオゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、ガス供給孔248bおよびシャワー板248cを介して処理室201内に供給する。本変形例のシャワー板248cには複数の通気孔が設けられており、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスを均一に分散させてから処理室201内に供給することが可能なように構成されている。本変形例の場合、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスをより均一に処理室201内に供給することが可能となる。本変形例においても上述の一実施の形態と同様な作用効果が得られる。なお、図6において、図5で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第2変形例)
また、上述の一実施の形態では、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、処理室201内におけるウエハ配列領域に対応するウエハ配列領域側方における領域から供給する際、ノズル233aのガス供給孔248aを介して処理室201内に供給する例について説明した。しかしながら、本変形例では、図7に示すように、ウエハ配列領域側方における領域から供給するオゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスの混合ガスを、バッファ管233a’で構成されるバッファ室を介して供給する。本変形例のバッファ管233a’は、プロセスチューブ203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、プロセスチューブ203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿って設けられている。バッファ管233a’のウエハ200と隣接する壁の中央部にはガスを供給するガス供給孔248a’が設けられている。ガス供給孔248a’はプロセスチューブ203の中心を向くように開口している。このガス供給孔248a’は、プロセスチューブ203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。本変形例の場合、バッファ管233a’内の容積を、第1ノズル233a内の容積よりも大きくしたので、バッファ管233a’内の圧力上昇を抑制することができる。本変形例においても上述の一実施の形態と同様な作用効果が得られる。なお、図7において、図5で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第3変形例)
また、上述の一実施の形態では、バッチ式ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置について説明したが、本発明は、上述の一実施の形態にかかる基板処理装置に限らず、枚葉式の処理炉を有する基板処理装置やコールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置にも好適に適用できる。例えば図8に示すように、加熱源が抵抗加熱ヒータではなく、ランプヒータであり、ランプによるウエハへの光照射、すなわち、ウエハの光吸収によるエネルギーにてウエハを加熱する枚葉式コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置にも適用することができる。本変形例の処理炉402は、加熱源としてのランプ404と、処理室401を形成する処理容器403と、ランプ404の光を透過させる石英窓406と、1枚のウエハ200を水平姿勢で支持するサセプタ407を備える支持台405とを有する。
本変形例によれば、オゾンガスを用いることにより、原子状酸素(O)等の反応種の発生量を高め、反応種の濃度を著しく高めることができるので、光照射によりウエハを加熱するようなコールドウォール型のチャンバを用いる場合においても、低温処理において、高温処理と同様に膜質を改善することが可能となり、また、高温処理と同様に成膜速度を向上させることも可能となる。なお、光照射によりウエハを加熱するようなコールドウォール型のチャンバを用いる場合、従来はウエハの加熱温度は900℃程度が下限とみられていたが、本発明によれば、900℃以下の低温処理においても、900℃以上の温度で行う酸化処理やアニール処理と同様に膜質を改善することができ、また、成膜速度を向上させることもできる。本変形例においても上述の一実施の形態と同様な作用効果が得られる。なお、図8において、図5で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第4変形例)
また、上述の第3変形例では、ランプヒータによりウエハを直接加熱するランプ加熱方式の枚葉式コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置に本発明を適用する例について説明したが、本発明は、サセプタを介して間接的にウエハを加熱するサセプタ加熱方式の枚葉式コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置にも好適に適用できる。例えば、図9に示すように、加熱源が抵抗加熱ヒータであり、抵抗加熱ヒータによりサセプタを加熱し、加熱されたサセプタからの伝熱によりウエハを加熱する枚葉式コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置にも適用することができる。本変形例の処理炉402は、処理室401を形成する処理容器403と、1枚のウエハ200を水平姿勢で支持するサセプタ407を備える支持台405と、支持台405に設けられた第1の加熱源としての抵抗加熱ヒータ408と、処理室401内にガスをシャワー状に供給するシャワーヘッド409とを有する。なお、シャワーヘッド409を設けずに、処理容器403の天井部に直接反応ガス供給管232を接続して、処理容器403の天井部の一箇所から処理室401内にガスを供給するようにしてもよい。本変形例では、抵抗加熱ヒータ408によりサセプタ407を加熱し、加熱されたサセプタ407からの伝熱によりウエハ200を加熱する。なお、抵抗加熱ヒータ408の代わりにランプヒータを用い、ランプヒータによりサセプタ407を加熱し、加熱されたサセプタ407からの伝熱によりウエハ200を加熱するようにしてもよい。
本変形例によれば、オゾンガスを用いることにより、原子状酸素(O)等の反応種の発生量を高め、反応種の濃度を著しく高めることができるので、ヒータにより加熱されたサセプタ407からの伝熱によりウエハ200を加熱するようなコールドウォール型のチャンバを用いる場合においても、低温処理において、高温処理と同様に膜質を改善することが可能となり、また、高温処理と同様に成膜速度を向上させることも可能となる。本変形例においても上述の一実施の形態と同様な作用効果が得られる。なお、図9において、図5で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第5変形例)
また、上述の一実施の形態では、オゾンガスおよび酸素含有ガスを供給する反応ガス供給管232hと水素含有ガスを供給する反応ガス供給管232cが合流して、オゾンガス、酸素含有ガスおよび水素含有ガスを供給する反応ガス供給管232iとなり、反応ガス供給管232iが分岐して反応ガス供給管232f、232gとなり、反応ガス供給管232fは、プロセスチューブ203の内壁に沿ってウエハ200の積載方向上方に向かうノズル233aに接続され、反応ガス供給管232gは、プロセスチューブ203の外壁の下部より頂部に沿って設けられ、頂部において処理室201内と連通しているノズル233bに接続されており、ノズル233aの側面に設けられたガス供給孔248aおよびノズル233bの先端部に設けられたガス供給孔248bから、オゾンガス、酸素ガスおよび水素ガスが処理室201内に供給される例について説明した。しかしながら、本変形例では、図10に示すように、オゾンガスおよび酸素含有ガスを供給する反応ガス供給管232hと水素含有ガスを供給する反応ガス供給管232cは合流せずに、オゾンガスおよび酸素含有ガスを供給する反応ガス供給管232hは、プロセスチューブ203の内壁に沿ってウエハ200の積載方向上方に向かうノズル233cに接続され、水素含有ガスを供給する反応ガス供給管232cはプロセスチューブ203の内壁に沿ってウエハ200の積載方向上方に向かうノズル233dに接続され、オゾンガスおよび酸素ガスは、ノズル233cの側面に設けられたガス供給孔248cから処理室201内に供給され、水素ガスは、ノズル233dの側面に設けられたガス供給孔248dから処理室201内に供給される。本変形例においても上述の一実施の形態と同様な作用効果が得られる。なお、図10において、図5で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
以上、本発明の実施形態および各変形例について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態や各変形例に限定されるものではなく、上述の実施形態や各変形例を適宜組み合わせた形態にも適用することができる。
また、本発明は、例えば、既存の基板処理装置のプロセスレシピを変更することでも実現できる。プロセスレシピを変更する場合は、本発明に係るプロセスレシピを電気通信回線や当該プロセスレシピを記録した記録媒体を介して既存の基板処理装置にインストールしたり、また、既存の基板処理装置の入出力装置を操作し、そのプロセスレシピ自体を本発明に係るプロセスレシピに変更することも可能である。
図12は、上述の一実施の形態の基板処理装置を用い、水素ガスとオゾン含有の酸素ガスを用いた「等方性酸化+O」により形成したシリコン酸化膜と、水素ガスと酸素ガスを用いた従来の「等方性酸化」により形成したシリコン酸化膜のWER(ウェットエッチングレート法)による膜質比較実験データを示す図である。横軸は、反応室201内の温度(℃)を、縦軸は、シリコン酸化膜のWER(Å/min)を示している。これによると、従来の「等方性酸化」では反応室201の温度を600℃、700℃、900℃とした3条件で実験しているが、シリコン酸化膜を形成する際の温度がより高温であるほど、シリコン酸化膜のWERは小さくなり、良好な結果となっていることがわかる。これに対して、600℃の「等方性酸化+O」を見ると、オゾン濃度を100g/m(Conc=100g/m)として形成したシリコン酸化膜のWERは、同温度で「等方性酸化」により形成したシリコン酸化膜のWERよりも小さく、630℃程度の温度で「等方性酸化」により形成したシリコン酸化膜のWERと同等であることから、600℃の「等方性酸化+O」で形成したシリコン酸化膜は、630℃程度の「等方性酸化」で形成したシリコン酸化膜の膜質と同等ということがわかる。また、600℃で、オゾン濃度を350g/m(Conc=350g/m)として形成したシリコン酸化膜のWERは、同温度で「等方性酸化」により形成したシリコン酸化膜のWERや、同温度で「等方性酸化+O(Conc=100g/m)」により形成したシリコン酸化膜のWERよりも小さく、650℃程度の温度で「等方性酸化」により形成したシリコン酸化膜のWERと同等であることから、650℃程度の「等方性酸化」の膜質と同等であり、高濃度のオゾンを導入することでさらに改質可能(WERを小さくでき、膜質を良好にすることが可能)であることが分かる。
以上説明したように、本発明の好ましい実施の形態によれば、集積回路を作りこみウエハの処理温度を低温に保つ必要のある酸化工程、及び酸化力を必要とするアニール工程において、ウエハ処理温度を制約温度以下の低温に保った状態で、ウエハ処理に寄与する反応種である原子状酸素の量を著しく増加でき、低温における酸化力を高め、シリコン上に形成する熱酸化膜の成長速度を速めたり、各種絶縁膜の改質を目的としたアニール処理における改質効果を高めたりすることが出来る。
(本発明の好ましい態様)
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の好ましい一態様によれば、
基板を収容する処理室と、
前記処理室内の基板を加熱する加熱源と、
前記処理室内に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給系と、
前記処理室内にオゾンガスを供給するオゾンガス供給系と、
前記処理室内に水素含有ガスを供給する水素含有ガス供給系と、
前記処理室内の圧力を大気圧未満の圧力となるように調整する圧力調整部と、
大気圧未満の圧力下にある前記処理室内の加熱された基板に対して、前記酸素含有ガスと、前記オゾンガスと、前記水素含有ガスとを供給して、前記処理室内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行うように、前記加熱源、前記酸素含有ガス供給系、前記オゾンガス供給系、前記水素含有ガス供給系および前記圧力調整部を制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
(付記2)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記処理が前記基板に対する酸化処理である。
(付記3)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対するアニール処理である。
(付記4)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対する改質処理である。
(付記5)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが、酸素ガス、一酸化窒素ガスおよび亜酸化窒素ガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスであり、前記水素含有ガスが、水素ガス、重水素ガス、アンモニアガスおよびメタンガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスである。
(付記6)
付記5の基板処理装置であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが酸素ガスであり、前記水素含有ガスが水素ガスである。
(付記7)
本発明の好ましい他の態様によれば、
処理室内に基板を収容する工程と、
大気圧未満の圧力下にある前記処理室内の加熱された前記基板に対して、酸素含有ガスと、オゾンガスと、水素含有ガスとを供給して、前記処理室内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
を有する基板処理方法が提供される。
(付記8)
付記7の基板処理方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板に対する酸化処理である。
(付記9)
付記7の基板処理方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対するアニール処理である。
(付記10)
付記7の基板処理方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対する改質処理である。
(付記11)
付記7の基板処理方法であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが、酸素ガス、一酸化窒素ガスおよび亜酸化窒素ガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスであり、前記水素含有ガスが、水素ガス、重水素ガス、アンモニアガスおよびメタンガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスである。
(付記12)
付記11の基板処理方法であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが酸素ガスであり、前記水素含有ガスが水素ガスである。
(付記13)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
処理室内に基板を収容する工程と、
大気圧未満の圧力下にある前記処理室内の加熱された前記基板に対して、酸素含有ガスと、オゾンガスと、水素含有ガスとを供給して、前記処理室内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
(付記14)
付記13の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板に対する酸化処理である。
(付記15)
付記13の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対するアニール処理である。
(付記16)
付記13の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、前記処理が前記基板上に形成された絶縁膜に対する改質処理である。
(付記17)
付記13の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが、酸素ガス、一酸化窒素ガスおよび亜酸化窒素ガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスであり、前記水素含有ガスが、水素ガス、重水素ガス、アンモニアガスおよびメタンガスよりなる群から選択される少なくとも一つのガスである。
(付記18)
付記17の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、前記酸素含有ガスが酸素ガスであり、前記水素含有ガスが水素ガスである。
(付記19)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
処理室内に基板を収容する手順と、
大気圧未満の圧力下にある前記処理室内の加熱された前記基板に対して、酸素含有ガスと、オゾンガスと、水素含有ガスとを供給して、前記処理室内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う手順と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
(付記20)
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、
処理室内に基板を収容する手順と、
大気圧未満の圧力下にある前記処理室内の加熱された前記基板に対して、酸素含有ガスと、オゾンガスと、水素含有ガスとを供給して、前記処理室内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う手順と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
200 ウエハ
201 処理室
202 処理炉
203 反応管
207 ヒータ
231 排気管
232a〜232i 反応ガス供給管
233a、233b ノズル
241a〜241e マスフローコントローラ
242 APCバルブ
245 圧力センサ
246 真空ポンプ
260 オゾン発生装置
263 温度センサ
270a〜270c、270h、270i 反応ガス供給系
280 コントローラ

Claims (5)

  1. 基板を収容する反応管と、
    前記反応管内の基板を加熱する加熱源と、
    酸素含有ガス供給管に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給系とオゾンガス供給管にオゾンガスを供給するオゾンガス供給系とで構成され、前記酸素含有ガス供給管と前記オゾンガス供給管とが合流する酸化ガス供給管を有し、前記酸化ガス供給管内で前記酸素含有ガスと前記オゾンガスを混合し、混合された前記酸素含有ガスと前記オゾンガスを前記反応管内に供給する酸化ガス供給系と、
    水素含有ガス供給管を介して前記反応管内に水素含有ガスを供給する水素含有ガス供給系と、
    前記反応管内の圧力を大気圧未満の圧力となるように調整する圧力調整部と、
    大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された基板に対して、混合された前記酸素含有ガスと前記オゾンガスおよび前記水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行うように、前記加熱源、前記酸化ガス供給系、前記水素含有ガス供給系および前記圧力調整部を制御する制御部と、を有する基板処理装置。
  2. 反応管内に基板を収容する工程と、
    大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された前記基板に対して、混合された酸素含有ガスとオゾンガスおよび水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
    を有する基板処理方法。
  3. 反応管内に基板を収容する工程と、
    大気圧未満の圧力下にある前記反応管内の加熱された前記基板に対して、混合された酸素含有ガスとオゾンガスおよび水素含有ガスを供給して、前記反応管内でこれらのガスを互いに反応させて反応種を生成し、前記反応種を利用して前記基板に対して処理を行う工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  4. 前記酸化ガス供給系と前記水素含有ガス供給系とで構成され、前記酸化ガス供給管と前記水素含有ガス供給管とが合流する混合ガス供給管を有し、前記混合ガス供給管内で前記酸素含有ガス、前記オゾンガスおよび前記水素含有ガスを混合し、混合された前記酸素含有ガス、前記オゾンガスおよび前記水素含有ガスを前記反応管内に供給する混合ガス供給系と、をさらに有する請求項1記載の基板処理装置。
  5. 前記混合ガス供給管はその下流側で分岐し、分岐されたそれぞれの供給管から混合された前記酸素含有ガス、前記オゾンガスおよび前記水素含有ガスを前記反応管内に供給する請求項4記載の基板処理装置。
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