JP5920566B2 - 被記録媒体カセット、記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、装置本体に対し着脱可能な被記録媒体カセットに関する。また本発明は、前記被記録媒体カセットを備えた、ファクシミリやプリンター等に代表される記録装置に関する。
装置本体に対して着脱可能な用紙カセットは従来から広く用いられている。また、その中でも特許文献1や特許文献2に示されるように、一つの着脱自在な用紙カセット(トレイ)において下段と上段に用紙収容部を備えた2段式構造のものが知られている。
特開2006−273565号公報 特開2007−91445号公報
上記特許文献2記載の画像記録装置では、下段の用紙カセットが第1給紙カセットと呼ばれ、上段の用紙カセットが第2給紙カセットと呼ばれている。第2給紙カセットは、固定部と可動部とを有しており、固定部と可動部とが一体となって第1給紙カセットに対してスライド可能に設けられている。
また、可動部は固定部に対してヒンジを介して連結されており、即ち可動部は固定部に対して回動可能に設けられ、回動することにより、下側の第1給紙カセットを開放できる様になっている。
この様に従来技術に係る2段式構造の給紙カセットは、第2給紙カセットが固定部と可動部とを備えて構成されたことにより、第2給紙カセットが第1給紙カセットに対してスライド可能に且つ回動可能に構成されていたが、第2給紙カセットが固定部と可動部とを備えて構成されたことで、部品点数の増加に伴うコストアップを招き易い構造となっている。
また、可動部を回動させると、当該可動部は水平姿勢から直立姿勢の側へと変位することから、第2給紙カセットに収容されている用紙が脱落してしまう虞があった。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、より一層簡単な構造によって低コスト化を図ることのできる、複数段式の用紙カセットを得ることにある。また本発明は、これに加えて更に、上段側のカセットを回動させた際の用紙の脱落を防止できる用紙カセットを得ることを目的とする。
尚、記録装置において用紙を収容する用紙収容部の呼称としては「カセット」、「トレイ」など種々のものがあるが、本明細書では装置本体に対して着脱可能な一つのユニット体全体を「カセット」と言い、このカセットを構成する複数の用紙収容部を「トレイ」と言うこととする。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る被記録媒体カセットは、被記録媒体を収容する下段側トレイと、前記下段側トレイの上部において前記下段側トレイに対しスライド可能に且つ回動可能に設けられ、回動する際の回動軸が前記下段側トレイによって直接支持された、被記録媒体を収容する上段側トレイと、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、上段側トレイの回動軸が下段側トレイによって直接支持されるので、即ち上段側トレイを、例えば下段側トレイに対して回動しない固定部を介して連結する必要がなくなり、複数段式の被記録媒体カセットを、より一層簡単な構造によって低コスト化を図ることができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記上段側トレイには、前記回動軸と、当該回動軸に対して前記上段側トレイのスライド方向に所定の間隔を置いて設けられた被支持部と、が被記録媒体の送り方向と交差する方向の両側に設けられ、前記回動軸と前記被支持部とが、前記下段側トレイに接してスライドする構成を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記上段側トレイの両側に設けられた回動軸と被支持部とが下段側トレイに接してスライドする構成であるので、前記上段側トレイを前記下段側トレイに対してスライド可能とする構造を簡単にし、より一層の低コスト化を図ることができる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記回動軸は、前記上段側トレイにおいて被記録媒体の送り出し方向の先端側に設けられ、前記上段側トレイにおいて被記録媒体の送り出し方向の先端部には、被記録媒体先端と対向する第1ストッパー部と当該第1ストッパー部から被記録媒体の上面に差し掛かる位置まで延びる第2ストッパー部とを備えたストッパー手段が設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、上段側トレイにおいて被記録媒体の送り出し方向の先端部には、被記録媒体先端と対向する第1ストッパー部と当該第1ストッパー部から被記録媒体の上面に差し掛かる位置まで延びる第2ストッパー部とを備えたストッパー手段が設けられているので、上段側トレイを回動させた際に、当該上段側トレイに収容された被記録媒体が脱落することをより確実に抑制することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記上段側トレイは、回動可能範囲において少なくとも前記下段側トレイとの成す角が最も小さい第1の姿勢において当該下段側トレイに対してスライド可能であり、前記上段側トレイが前記第1の姿勢にあるときに、当該上段側トレイは、そのスライド可能範囲において被記録媒体送り出し方向端部の突き当たり位置に位置するときにのみ回動可能に設けられていることを特徴とする。
上段側トレイの先端部に被記録媒体の脱落を防止するストッパーが設けられている場合、上段側トレイを回動させると、当該ストッパーが、下段側トレイに収容された被記録媒体の記録面に当接し、当該記録面にダメージを与える虞がある。しかしながら本態様によれば、前記上段側トレイが前記第1の姿勢にあるときに、そのスライド可能範囲において被記録媒体送り出し方向端部の突き当たり位置に位置するときにのみ回動可能であり、即ち上段側トレイの先端部に設けられた前記ストッパーを下段側トレイに収容された被記録媒体から外れた場所に配置することができるので、これにより上記不具合を解消することができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記下段側トレイには、前記上段側トレイが前記突き当たり位置から外れた場所に位置する際に前記被支持部のスライド方向と交差する方向に前記被支持部が変位しない様、当該被支持部を拘束し、前記上段側トレイが前記突き当たり位置に位置する際に前記拘束を解除する拘束手段が設けられ、前記上段側トレイが前記第1の姿勢をとり且つ前記突き当たり位置にあるときに、前記拘束手段が前記被支持部の拘束を解除することで、前記上段側トレイが回動な状態となり、前記上段側トレイが前記第1の姿勢をとり且つ前記突き当たり位置から外れた位置にあるときに、前記拘束手段が前記被支持部を拘束することで、前記上段側トレイの回動が規制された状態となることを特徴とする。
本態様によれば、前記上段側トレイは、被支持部の拘束及び拘束解除によって回動可能な状態と回動が規制された状態とを切り替えることとなるので、前記上段側トレイを回動可能な状態と回動が規制された状態とを切り替える手段を簡単な構成で低コストに得ることができる。
本発明の第6の態様は、第4のまたは第5の態様において、前記上段側トレイが前記突き当たり位置に位置し、且つ当該上段側トレイが前記第1の姿勢以外の姿勢をとる際に、当該上段側トレイのスライド動作を規制する規制手段を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記上段側トレイが前記突き当たり位置に位置し、且つ当該上段側トレイが前記第1の姿勢以外の姿勢をとる際に、当該上段側トレイのスライド動作を規制する規制手段を備えるので、前記上段側トレイが前記第1の姿勢以外の姿勢、即ちアブノーマル状態のままスライドし、これによって当該上段側トレイが前記第1の姿勢に復帰できなくなるなどの不具合を防止することができる。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録手段と、第1から第6の態様のいずれかに係る被記録媒体カセットと、を備えたことを特徴とする
本態様によれば、記録装置において、上記第1から第6の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
本発明に係るプリンターの外観斜視図。 本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図。 本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図。 本発明に係る用紙カセットの斜視図。 本発明に係る用紙カセットの、下段側トレイの斜視図。 本発明に係る用紙カセットの、上段側トレイの斜視図。 本発明に係る用紙カセットの平面図。 図7のA部拡大図。 本発明に係る用紙カセットの斜視図(上段側トレイ閉状態)。 本発明に係る用紙カセットの斜視図(上段側トレイ開状態)。 本発明に係る用紙カセットの側面図。 (A)、(B)は本発明の他の実施形態に係る用紙カセットの側面図(部分拡大図)。 は本発明の他の実施形態に係る用紙カセットの側面図(部分拡大図)。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、以下説明する実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることを前提として、以下本発明の一実施形態を説明するものとする。
図1は本発明に係る「記録装置」の一実施形態であるインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の外観斜視図、図2及び図3はプリンター1の用紙搬送経路を示す側断面図、図4は本発明に係る「被記録媒体カセット」の一実施形態である用紙カセット100の斜視図、図5は下段側トレイ50の斜視図、図6は上段側トレイ60の斜視図である。
また、図7は用紙カセット100の平面図、図8は図7のA部拡大図、図9及び図10は用紙カセット100の斜視図であり、図9は上段側トレイ60が閉じた状態(第1の姿勢)を、図10は上段側トレイ60が開いた状態を、それぞれ示している。
更に図11は用紙カセット100の側面図、図12(A)、(B)及び図13は他の実施形態に係る用紙カセットの側面図(部分拡大図)である。
■■■1.プリンターの全体構成■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
以下、図1〜図3を参照しつつプリンター1の全体構成について概説する。プリンター1は、被記録媒体の一例としての記録用紙にインクジェット記録を行う記録部(装置本体)2の上部にスキャナユニット3を備えており、即ちインクジェット記録機能に加えてスキャナ機能を備える複合機として構成されている。
スキャナユニット3は、装置本体2に対して回動可能に設けられており、回動することにより、閉じた状態(図1)と開いた状態(不図示)とをとり得る。
スキャナユニット3において上部のカバー4は開閉可能なカバーであり、当該カバー4を開放することにより、スキャナユニット3の原稿台3aが表れる様になっている。
装置前面において符号5は、電源ボタンや各種印刷設定・記録実行を行う操作ボタン、印刷設定内容や印刷画像のプレビュー表示などを行う表示部、等を備えて成る操作パネルである。
また、装置前面において符号59は下段側トレイ50に設けられた開閉可能なカバーであり、図1はカバー59が閉じた状態を、図2及び図3はカバー59が開いた状態を、それぞれ示している。そしてこのカバー59を開くことにより、排紙受けトレイ8と用紙カセット100とが露呈する様に構成されている。
排紙受けトレイ8は、図示しないモーターによって装置本体2に収納された状態と、装置本体2の前方側に突出した状態(図2、図3)と、を取りうる様に設けられており、装置本体2の前方側に突出した状態となることで、記録が行われて排出される記録用紙を受けることができる。
用紙カセット100は装置本体2に対して着脱可能となっており、この用紙カセット100は本実施形態では2段構造となっていて、下段側トレイ50と上段側トレイ60とを備えて構成される(詳細は後述)。
装置本体2の後方上部において符号6は開閉可能な手差しカバーであり、この手差しカバー6を開くことにより、手差しトレイ7を利用した記録用紙の手差しでの給紙が行える様になっている。
続いて、図2及び図3を参照しつつプリンター1の用紙搬送経路について説明する。本実施形態に係るプリンター1は、装置底部に用紙カセット100を備え、当該用紙カセット100から記録用紙を1枚ずつ給送する。
用紙カセット100は、装置本体2に対し、装置前方側から装着及び取り外し可能であり、下側に位置して用紙カセット100の基体を構成する下段側トレイ50と、その上側に位置する、給送可能位置(図3)と退避位置(図2)との間をスライド可能な上段側トレイ60と、の2つの用紙収容部を備えている。
上段側トレイ60は、下段側トレイ50に対してスライド且つ回動可能に設けられており、図示しないモーターによって下段側トレイ50に対してスライドし、給送可能位置(図3)と退避位置(図2)との間を変位する。
尚、図2においては、下段側トレイ50に収容される用紙を符号P1で、上段側トレイ60に収容される用紙を符号P2で、それぞれ示している(以下、特に区別する必要がない場合は「用紙P」と言う)。
図示しないモーターによって回転駆動されるピックアップローラー10は、揺動軸12を中心に揺動する揺動部材11に設けられており、上段側トレイ60が最も装置前方側(図2及び図3において右方向:用紙カセット100の引き抜き方向側)にスライドした状態、即ち上段側トレイ60が退避位置にあるときは(図2の状態)、下段側トレイ50に収容された用紙P1の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P1を下段側トレイ50から送り出す。
また上段側トレイ60が最も装置後方側(図2及び図3において左方向:用紙カセット100の装着方向側であり、用紙送り出し方向側でもある)にスライドした突き当たり位置にあるとき、即ち上段側トレイ60の給送可能位置では(図3の状態)、ピックアップローラー10が上段側トレイ60に収容された用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を上段側トレイ60から送り出す。
装置本体2において用紙カセット100の先端と対向する位置には、分離斜面14が設けられており、用紙カセット100が装着された状態では、下段側トレイ50の先端に設けられたストッパー50d(図5参照)が、分離斜面14より奥方(図2において左側)に入り込み、下段側トレイ50に収容された用紙先端が分離斜面14と当接可能な状態となる。
また上段側トレイ60においては、当該上段側トレイ60が給送可能位置(突き当たり位置:図3)に位置決めされた状態において、上段側トレイ60の先端に設けられた第1ストッパー60f及び第2ストッパー60gが、分離斜面14より奥方に入り込み、上段側トレイ60に収容された用紙先端が分離斜面14と当接可能な状態となる。
そして下段側トレイ50或いは上段側トレイ60から送り出される用紙Pは、その先端が分離斜面14に接しながら下流側に進むことで、給送されるべき最上位の用紙Pと次位以降の用紙Pとの分離が行われる。
分離手段14の先には、図示しないモーターによって回転駆動される中間ローラー17が設けられており、この中間ローラー17によって用紙Pは湾曲反転させられ、装置前方側へと向かう。尚、符号19、20、21は従動回転可能な従動ローラーであり、少なくとも用紙Pは、従動ローラー19と中間ローラー17とによってニップされ、また従動ローラー20と中間ローラー17とによってニップされて、下流側へと送られる。
中間ローラー17の先には、図示しないモーターによって回転駆動される搬送駆動ローラー24と、該搬送駆動ローラー24に接して従動回転する搬送従動ローラー25とが設けられており、これらローラーによって用紙Pが記録ヘッド30の下へと送られる。
続いてインクを吐出する記録ヘッド30はキャリッジ29の底部に設けられ、当該キャリッジ29は図示しないモーターによって主走査方向(図2及び図3の紙面表裏方向)に往復動する様に駆動される。
記録ヘッド30と対向する位置には支持部材28が設けられ、当該支持部材28によって、用紙Pと記録ヘッド30との間の間隔が規定される。そして支持部材28の下流側には、図示しないモーターによって回転駆動される排出駆動ローラー31と、当該排出駆動ローラー31に接して従動回転する排出従動ローラー32とが設けられている。記録ヘッド30によって記録の行われた用紙Pは、これらローラーにより、上述した排紙受けトレイ8へ向けて排出される。
■■■2.用紙カセットの詳細■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
以上がプリンター1の概要であり、以下、用紙カセット100を構成する下段側トレイ50及び上段側トレイ60について図4以降をも参照して更に詳説する。
下段側トレイ50は、その底面50aに、用紙送り出し方向にスライド可能なエッジガイド52を備えており、このエッジガイド52により後端エッジの位置が規制されるようになっている。尚、本明細書において(用紙カセット100からの)用紙送り出し方向とは図2及び図3において左方向であり、用紙長さ方向及び上段側トレイ60のスライド方向とは図2及び図3において左右方向である。また、用紙幅方向とは図2及び図3の紙面表裏方向である。
下段側トレイ50には、用紙幅方向にスライド可能なエッジガイド51も設けられており、このエッジガイド51により、用紙の一方側のサイドエッジの位置が規制されるようになっている。尚、図5では用紙の一方側のサイドエッジを規制するエッジガイド51が現れているが、他方側のサイドエッジを規制するエッジガイドも設けられている(不図示)。本実施形態では、用紙のサイドエッジを規制する2つのエッジガイド51は、用紙幅方向中心位置を中心にして対称に位置する様に、同期して変位できる様になっている。即ち本実施形態に係るプリンター1は、用紙幅方向中心位置を給送基準位置とする(上段側トレイ60も同様)。
下段側トレイ50の底面50aには、ピックアップローラー10と用紙P1との接触位置に対応する場所の付近に高摩擦材53が配置されており、この高摩擦材53により、ピックアップローラー10による用紙送り出し時に用紙束ごと下流側に送られないよう、当該用紙束が保持される様になっている。
下段側トレイ50において用紙先端側(図5において左側)には、用紙先端位置を規制するストッパー50dが設けられ、このストッパー50dによって、下段側トレイ50に用紙をセットした際に当該用紙が下段側トレイ50から飛び出さない様に構成されている。尚、このストッパー50dは、上述した様に用紙カセット100が装置本体2に装着された場合、分離斜面14より装置奥方に入り込み、送り出される用紙の先端と当接することはない。即ちストッパー50dは、用紙給送時に用紙の給送を阻害することはない。
一方、図6に示す様に上段側トレイ60についても下段側トレイ50と同様に、その底面60aに、用紙長さ方向にスライド可能なエッジガイド62と、用紙幅方向にスライド可能なエッジガイド61A、61Bと、ストッパー64と、を備えている。またピックアップローラー10と用紙P2との接触位置に対応する場所の付近に高摩擦材63が配置されている。
続いて、上段側トレイ60の可動構造について説明する。上段側トレイ60は、下段側トレイ50に対してスライド可能に且つ回動可能に設けられている。
より詳しくは、下段側トレイ50の側壁50b、50cの内側には、それぞれガイドレール50hが形成されている(図4、図5では一方側の側壁50bに示されたガイドレール50hが示されている)。
また下段側トレイ50の側壁50b、50cの先端部には、上段側トレイ60のスライド方向に延びるガイド孔50eが形成されている。
一方、上段側トレイ60の先端部両側には、「回動軸」としてのボス60cと、「被支持部」としての突起60eとが形成されている。ボス60cは、上段側トレイ60において用紙送り出し方向の先端側に設けられており、突起60eは、ボス60eに対し、上段側トレイ60のスライド方向に所定の間隔を置いて設けられている。
そしてボス60cが下段側トレイ50のガイド孔50eに入り込んだ状態となるとともに、突起60eが下段側トレイ50のガイドレール50hに支持された状態となることで、上段側トレイ60が下段側トレイ50に対してスライド可能に支持された状態となる。
即ち上段側トレイ60は、2つのボス60cと2つの突起60eの、計4箇所で下段側トレイ50によって支持されるとともに、この4箇所が下段側トレイ50と接してスライドすることとなる。尚、ボス60cの先端にはボス60cより径の大きいフランジ部60dが形成されていて、ガイド孔50eの縁に係止できる様になっている。
上段側トレイ60の一方側の端部上面には、上段側トレイ60のスライド方向に沿ってラック部60bが形成されており、このラック部60bに、図示しないピニオン歯車が噛合することによってラック&ピニオン機構が構成され、そして図示しないモーターの動力によってピニオン歯車が回転することにより上段側トレイ60が給送可能位置(突き当たり位置:図3)と退避位置(図2)との間をスライド変位する様になっている。
ところで、上段側トレイ60が下段側トレイ50に支持された状態において、上段側トレイ60に形成された突起60eの上方には「拘束手段」としてのストッパー50fが設けられており、上段側トレイ60が給送可能位置(突き当たり位置:図3)以外にあるときは、ストッパー50fによって突起60e、即ち上段側トレイ60の後方側がスライド方向と交差する方向(具体的には、上方)に変位しないよう、拘束された状態となる。
そして上段側トレイ60が給送可能位置(突き当たり位置:図3)にあるときは、突起60eの上方には図7、図8に示す様に非拘束部50gが位置しており、即ちストッパー50fによる突起60eの拘束が解除される様になっている。従ってこの状態では、上段側トレイ60は、前方側のボス60cを回動軸として、図9から図10への変化で示す様に、また図11の仮想線及び符号60’で示す様に、立位姿勢をとる方向に回動可能となる。
これにより、以下の様な作用効果を奏する。即ち、上段側トレイ60において用紙送り出し方向の先端側にはストッパー64が設けられている(図4、図6)。ストッパー64は、上段側トレイ60に用紙をセットする際に当該用紙が脱落しない様に用紙先端を規制する機能を果たすが、上段側トレイ60がそのスライド可能範囲において突き当たり位置以外の場所にあるときに上段側トレイ60を回動させると、ストッパー64が下段側トレイ50に収容された用紙の記録面に接して、当該記録面を傷める虞がある。
しかしながら上述した様に、上段側トレイ60は突き当たり位置にあるときにのみ回動可能であるので、この状態で上段側トレイ60を回動させても、図10に示す様にストッパー64は下段側トレイ50に収容された用紙P1の先端側に外れることとなり、これによりストッパー64が下段側トレイ50に収容された用紙P1の記録面にダメージを与えることを防止できる。
尚、上段側トレイ60が図10に示す様に回動した状態(開いた状態)では、下段側トレイ50の用紙収容領域が開放されるので、この状態において下段側トレイ50に用紙を容易にセットすることができる。この一連の作業(上段側トレイ60を回動させて、下段側トレイ50に用紙をセットする作業)は、用紙カセット100が装置本体2から取り外された状態で行われる。
ところで上段側トレイ60は、その回動可能範囲において少なくとも下段側トレイ50との成す角が最も小さい第1の姿勢(図4、図7、図9、図10(実線))にあるとき、下段側トレイ50に対してスライド可能となっている。
しかしながら、用紙カセット100が装置本体2から取り外され、そして上段側トレイ60が第1の姿勢から回動させられ、第1の姿勢以外の姿勢をとった場合でも、即ち上段側トレイ60の突起60eが下段側トレイ50のストッパー50fより上側にあるときでも、ボス60cがガイド孔50eを変位することで、上段側トレイ60はスライドすることが可能となる。
しかしながらこの様な状態はアブノーマル状態であり、即ち上段側トレイ60は半開き状態となるので、この状態のまま(ユーザーが気付かずに)用紙カセット100が装置本体2に装着されると、装置の故障を招く虞がある。
そこで、図12(A)、(B)に示す様にガイド孔50e’を構成することも好適である。ガイド孔50e’は、先端側に凹部50jを有しており、上段側トレイ60が突き当たり位置にある際に上段側トレイ60を回動させると、図12(A)から図12(B)への変化に示す様にボス60cが凹部50jに落ち込むこととなる。
これにより、上段側トレイ60が第1の姿勢以外の姿勢をとる際に、ボス60cがガイド孔50e’内を変位しない様規制することができる。即ち凹部50jが、上段側トレイ60のスライド動作を規制する規制手段を構成する。また、ボス60cが凹部50jに落ち込むことで、上段側トレイ60が回動する際にボス60cがガイド孔50e’内で動き難くなり、これにより上段側トレイ60を安定して回動させることができる。
尚、ボス60cをガイドするガイド孔に凹部50jを形成する場合、図12(A)の状態、即ち上段側トレイ60の第1の姿勢においてボス60cが凹部50jに落ち込まない様に(第1の姿勢を維持できる様に)、上段側トレイ60において下段側トレイ50に支持される突起60eを更に設け(例えば、ボス60cよりやや後方側の位置)、複数の突起60eによって図12(A)の状態を維持できる様にすることが好ましい。
尚、ガイド孔は、図13において符号50’’で示す様に構成することもできる。図13に示すガイド孔50e’’には、突起50kが設けられている。上段側トレイ60が突き当たり位置に位置決めされる際、ボス60cは、突起50kを乗り越えて図13の突き当たり位置に移動する。これにより、上段側トレイ60が回動する際にボス60cがガイド孔50e’’内で動き難くなり、これにより上段側トレイ60を安定して回動させることができる。
そして以上説明した構成から明かな様に、本発明に係る用紙カセット100によれば、上段側トレイ60は、回動する際の回動軸となるボス60cが、下段側トレイ60によって直接支持されることとなるので、上段側トレイ60を、例えば下段側トレイ50に対して回動しない固定部を介して連結する必要がなくなり、複数段式の用紙カセットを、より一層簡単な構造によって低コスト化を図ることができる。
続いて、上段側トレイ60において用紙送り出し方向の先端側に設けられたストッパーについて説明する。図4、図6に示す様に、上段側トレイ60において用紙送り出し方向の先端側には、ストッパー64が設けられている(本実施形態では、2箇所)。ストッパー64は、第1ストッパー部60fと第2ストッパー部60gとを備えて構成されている。
第1ストッパー部60fは、用紙先端と対向することで、下段側トレイ50に用紙がセットされた際に当該用紙が飛び出さない様に用紙を規制する機能を果たす。第2ストッパー60gは、第1ストッパー60fから用紙先端上面に差し掛かる位置まで延びる様に形成されており、上段側トレイ60が立位姿勢をとる方向に回動した際に、上段側トレイ60に収容された用紙が脱落することを防止する。
即ち、図9から図10への変化に示す様に、上段側トレイ60に用紙が収容されている状態で下段側トレイ50に用紙をセットする為に、上段側トレイ60を回動させると、当該上段側トレイ60に収容されている用紙も立位姿勢となるので、上段側トレイ60から脱落する虞がある。
しかしながら上述した様に、ストッパー64は用紙先端と対向する第1ストッパー部60fのみならず、用紙先端上面にまで差し掛かる第2ストッパー60gを備えて構成されているので、図10に示す様に第2ストッパー60gが用紙先端を確実に保持し、上段側トレイ60から用紙が脱落することを防止することができる。
1 インクジェットプリンター、2 記録部(装置本体)、3 スキャナ部、4 原稿カバー、5 操作パネル、6 手差しカバー、7 手差しトレイ、8 排紙受けトレイ、10 ピックアップローラー、11 揺動部材、12 揺動軸、14 分離斜面、17 中間ローラー、18〜21 従動ローラー、24 搬送駆動ローラー、25 搬送従動ローラー、28 支持部材、29 キャリッジ、30 記録ヘッド、31 排出駆動ローラー、32 排出従動ローラー、50 下段側トレイ、50a 底面、50b 側壁、50c 側壁、50d ストッパー、50e ガイド孔、50f ストッパー、50g 非拘束部、50h ガイドレール、50j 凹部、51 エッジガイド、52 エッジガイド、53 高摩擦材、59 カバー、60 上段側トレイ、60a 底面、60b ラック部、60c ボス、60d フランジ部、60e 突起、60f 第1ストッパー、60g 第2ストッパー、61A、61B エッジガイド、62 エッジガイド、63 高摩擦材、64 ストッパー、100 用紙カセット、P、P1、P2 記録用紙

Claims (5)

  1. 被記録媒体を収容する下段側トレイと、
    前記下段側トレイの上部において前記下段側トレイに対しスライド可能に且つ回動可能に設けられ、回動する際の回動軸が前記下段側トレイによって支持された、被記録媒体を収容する上段側トレイと、を備え、
    前記回動軸は、前記上段側トレイにおいて被記録媒体の送り出し方向の先端側に設けられ、
    前記上段側トレイにおいて被記録媒体の送り出し方向の先端部には、被記録媒体先端と対向する第1ストッパー部と当該第1ストッパー部から被記録媒体の上面に対向する位置まで突出する第2ストッパー部とを備えたストッパー手段が設けられている、
    ことを特徴とする被記録媒体カセット。
  2. 被記録媒体を収容する下段側トレイと、
    前記下段側トレイの上部において前記下段側トレイに対しスライド可能に且つ回動可能に設けられ、回動する際の回動軸が前記下段側トレイによって支持された、被記録媒体を収容する上段側トレイと、を備え、
    前記上段側トレイは、回動可能範囲において少なくとも前記下段側トレイとの成す角が最も小さい第1の姿勢において当該下段側トレイに対してスライド可能であり、
    前記上段側トレイが前記第1の姿勢にあるときに、当該上段側トレイは、そのスライド可能範囲において被記録媒体送り出し方向端部の突き当たり位置に位置するときにのみ回動可能に設けられている、
    ことを特徴とする被記録媒体カセット。
  3. 請求項に記載の被記録媒体カセットにおいて、前記上段側トレイには、前記回動軸と、当該回動軸に対して前記上段側トレイのスライド方向に所定の間隔を置いて設けられた被支持部と、が被記録媒体の送り方向と交差する方向の両側に設けられ、
    前記回動軸と前記被支持部とが、前記下段側トレイに接してスライドする構成を備え、
    前記下段側トレイには、前記上段側トレイが前記突き当たり位置から外れた場所に位置する際に前記被支持部のスライド方向と交差する方向に前記被支持部が変位しない様、当該被支持部を拘束し、前記上段側トレイが前記突き当たり位置に位置する際に前記拘束を解除する拘束手段が設けられ、
    前記上段側トレイが前記第1の姿勢をとり且つ前記突き当たり位置にあるときに、前記拘束手段が前記被支持部の拘束を解除することで、前記上段側トレイが回動な状態となり、
    前記上段側トレイが前記第1の姿勢をとり且つ前記突き当たり位置から外れた位置にあるときに、前記拘束手段が前記被支持部を拘束することで、前記上段側トレイの回動が規制された状態となる、
    ことを特徴とする被記録媒体カセット。
  4. 請求項または請求項3に記載の被記録媒体カセットにおいて、前記上段側トレイが前記突き当たり位置に位置し、且つ当該上段側トレイが前記第1の姿勢以外の姿勢をとる際に、当該上段側トレイのスライド動作を規制する規制手段を備える、
    ことを特徴とする被記録媒体カセット。
  5. 被記録媒体に記録を行う記録手段と、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の被記録媒体カセットと、を備えた記録装置。
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