JP5920120B2 - プロピレンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エチレンを含む原料混合物からプロピレンを製造する方法に関するものである。
従来、プロピレンを製造する方法としては、ナフサのスチームクラッキング法や減圧軽油の流動接触分解法が一般的に実施されている。スチームクラッキング法では、プロピレンの他にエチレンも大量に生成し、プロピレンとエチレンの製造割合を大きく変えることは難しいため、プロピレンとエチレンの需給バランスの変化に対応する、具体的にはプロピレンの増産に対応することは困難であった。
そこで、エチレンを原料として高収率でプロピレンを製造することで、プロピレンを増産する技術が望まれている。
従来技術として、ナフサのスチームクラッキング法によるオレフィン類製造設備において、脱エタン塔の塔頂留分より得られるエタン/ エチレン混合ガスからプロピレンを製
造する方法が知られている(特許文献1)。しかし、特許文献1に記載の製造方法は、プロピレンを得るためにエタン/エチレン混合ガスにメタノールを追加して反応させることが必要である。
エチレンを、ゼオライトを主成分とする触媒と接触させ、プロピレンを直接製造する方法も提案されている。エチレンとしてはスチームクラッキング法等で製造したものを用いることができる。(例えば特許文献2)。
さらにこのような触媒との接触反応を、エタンクラッキング法等と組み合わせる方法等も提案されている。(特許文献3)
上記特許文献2又は3に記載のような触媒反応によって得られるプロピレンを含む反応混合物は、通常気体で得られ、目的物であるプロピレンを公知の分離・精製手段を用いて取り出すことができる。一般的な分離・精製手段としては、得られたプロピレンを含む反応混合物を、まずガソリン塔に導き、主として炭素数の比較的大きな炭化水素を除去する。引き続きガソリン塔で除去した炭化水素成分よりも炭素数の少ない(炭素数5〜10程度)炭化水素成分及び水を除去するクエンチ塔に通じる。その後、プロピレンを含んだ反応混合物中に含まれるメタンと水素を分離するため、通常、深冷分離をおこなう。そのためには、プロピレンを含む反応混合物を圧縮し、液化する必要がある。
特開2005−232121号公報 特開2007−291076号公報 国際公開2010/032609号
しかし、このような触媒との接触反応においては、原料混合物が反応器を通過する際に、著しい圧力低下が起こるため、得られた反応混合物の圧力が低圧となることが見出された。そのため通常の製造プロセスに従い、上記した分離プロセスを経て深冷分離に供する際に、得られた反応混合物を圧縮すると、圧縮機の負荷が高く、さらにはプロセス全体で、大きなエネルギー(電力量)が必要になるという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、エチレンを含む原料混合物を、触媒と接触させてプロピレンの製造する方法において、圧縮工程における装置への負荷を抑制する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、製造工程において、原料混合物を、あらかじめ昇圧しておくことにより、プロピレンを効率よく製造するとともに、精製時の装置の圧縮負荷を低減できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は、
[1]下記工程(A)〜(C)を含む、プロピレンの製造方法。
工程(A):炭化水素を圧縮した後分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程、
工程(B):前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
[2]前記炭化水素が、ナフサ及び/又はエタンを含むことを特徴とする、上記[1]に記載のプロピレンの製造方法、
[3]前記工程(A)における炭化水素が、前記工程(C)における精製工程により得られた炭化水素を含むことを特徴とする、[1]または[2]に記載のプロピレンの製造方法、
[4]前記工程(A)において、炭化水素を0.2MPa以上に圧縮することを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[5]下記工程(A’)〜(C)を含む、プロピレンの製造方法、
工程(A’):液化炭化水素を分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程、
工程(B):前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程、
[6]前記工程(A’)における液化炭化水素が、前記工程(C)における精製工程により得られた炭化水素を含むことを特徴とする、上記[5]に記載のプロピレンの製造方法、
[7]前記工程(A)又は前記工程(A’)と、前記工程(B)との間に、水を除去する工程(F)を含むことを特徴とする、上記[1]〜[6]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[8]前記工程(B)において、前記原料混合物を、反応器中に導入する前に圧縮することを特徴とする、上記[1]〜[7]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[9]前記工程(B)において、反応器に導入する原料混合物の圧力が、0.14MPa以上であることを特徴とする、上記[1]〜[8]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[10]下記工程(B’)及び(C)を含む、プロピレンの製造方法、
工程(B’):エチレンを含む原料混合物を、圧縮した後、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B’)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
[11]前記工程(B’)において、前記原料混合物を0.14MPa以上に圧縮することを特徴とする、上記[10]に記載のプロピレンの製造方法、
[12]前記工程(B’)が、該工程において原料混合物を圧縮した後、水を除去する工程(F’)を含むことを特徴とする、上記[10]または[11]に記載のプロピレンの製造方法、
[13]前記工程(C)における圧縮操作前の反応混合物の圧力が、0.01MPa以上であることを特徴とする、上記[1]〜[12]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[14]前記ゼオライトの細孔径が、0.5nm以下であることを特徴とする、上記[1]〜[13]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、
[15]前記ゼオライトが、酸素8員環構造または酸素9員環構造を有するゼオライトであることを特徴とする、上記[1]〜[14]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法。
[16]前記ゼオライトが、CHA型構造を有するゼオライトであることを特徴とする、上記[1]〜[15]のいずれか1に記載のプロピレンの製造方法、に存する。
本発明によれば、エチレンを含む原料混合物を触媒と接触させ反応させるプロピレンの製造方法において、予め原料混合物をある程度高い圧力に調整しておくことにより、エチレン、プロピレンの生産量を落とすことなく、得られたプロピレンの分離・精製工程における圧縮機の負荷を低減できる上、製造プロセス全体で必要とされる電力量が抑制できるという効果を有する。
実施例1の製造フローを表す。 実施例2の製造フローを表す。 実施例3の製造フローを表す。 比較例1の製造フローを表す。 実施例4の製造フローを表す。
本発明は、エチレンを含む原料混合物を触媒と接触させ反応させるプロピレンの製造方法であって、該反応前に原料混合物をある程度高い圧力に調整しておくものである。具体的に本発明は下記の3つの製造方法に存する。
本発明の第一は、炭化水素を圧縮した後分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程(工程(A))、前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程(工程(B))、前記工程(B)で得られた反応混合物から圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程(工程(C))を経てプロピレン製造する方法である。以下、「第一発明」と称する。
本発明の第二は、液化炭化水素を分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程(工程(A’))、前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程(工程(B))、前記工程(B)で得られた反応混合物から圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程(工程(C))を経てプロピレンを製造する方法である。以下「第二発明」と称する。
本発明の第三は、エチレンを含む原料混合物を、圧縮した後、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程(工程(B’))、前記工程(B’)で得られた反応混合物から圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程(C)を経て、プロピレンを製造する方法である。以下、「第三発明」という。
以下、本発明第一から第三につき詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔第一発明〕
本願における第一発明は、下記工程(A)〜(C)を含む、プロピレンの製造方法に存する。
工程(A):炭化水素を圧縮した後分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程、
工程(B):前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
以下、工程毎に説明する。
<工程(A)>
工程(A)では、炭化水素を圧縮し、その後分解反応に供し、エチレンを含む原料混合物を得る。
炭化水素としては、分解によりエチレンを製造することができる既知の物質を用いることができ、具体的には例えば、エタン、ナフサ、常圧軽油(AGO)、減圧軽油(VGO)、天然ガス液(NGL)等を用いることができる。これらは単独でも、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
用いる炭化水素としては、コストの面で、ナフサ及び/又はエタンを含むものであることが好ましく、分解後にエチレン以外の不純物が少ない点で、エタンを含むものがより好ましい。
また後述する工程(C)における精製工程により反応混合物から得られた炭化水素を用いることもでき、このような炭化水素をリサイクルして用いることがプロセスの効率上好ましい。
炭化水素の圧縮方法としては、特に制限はされないが、通常の圧縮機を用いて圧縮する方法が一般的である。本願では、流体の圧力を上昇させる装置、すなわち圧縮比(吐出圧力/吸込圧力)が1より大きい装置をすべて圧縮機と呼ぶ。具体的には渦巻きポンプなどの遠心式ポンプ、プランジャーポンプなどの容積式ポンプなどの通常のポンプ、遠心圧縮機などのターボ圧縮機、往復圧縮機やスクリュー圧縮機などの容積圧縮機、などの圧縮機のいずれを用いることもできる。
炭化水素の圧縮前の圧力は特に限定されない。また圧縮後の炭化水素の圧力は、以降の工程や、炭化水素の種類に応じて適宜設定すればよく、特に限定はされないが、通常炭化水素を0.2MPa以上に圧縮して、下述する分解方法に供し、以後の工程を行なうことが好ましい。
炭化水素の分解方法としては、エチレンを含む混合物を製造できれば、特に制限されるものではなく、既知の分解方法を使用することができる。例えば、触媒を用いずに高温条件下で炭化水素を分解する熱分解法や、触媒を用いて分解する接触分解法などのいずれを用いることもできる。
熱分解法としては、その形式は限定されるものではないが、例えば管式加熱法、スチームクラッキング法、移動層法等を用いることができる。通常、炭化水素とスチームを混合して加熱管内を大きな速度で通し、管の外側から加熱して分解する管式加熱法や、炭化水素を分解温度少し手前まで加熱し、加熱した蒸気と混合し、その蒸気の熱で分解するスチームクラッキング法等が用いられる。
熱分解における反応温度は特に限定はされないが、いずれの方式においても、通常600℃〜1400℃が好ましい。炭化水素の分解反応は一般に吸熱反応のため、反応温度が前記下限未満では炭化水素の転化率が低くなり、エチレンの収率が下がる傾向がある。
熱分解における反応圧力は特に限定はされないが、通常、絶対圧で0.001MPa以上、好ましくは0.2MPa以上であり、通常2MPa以下が好ましい。反応圧力が前記上限超過では、炭化水素類の分解反応が進行しにくくなる場合がある。反応圧力が前記下限未満では、低圧を維持するための設備が必要となる場合があり、経済性の観点からは、前記下限以上が好ましい。
接触分解法の種類としては、その形式は限定されるものではないが、例えば固定床式、移動床式、懸濁床式、流動床式等が挙げられる。
接触分解における反応温度は特に制限はされないが、いずれの方式においても、通常400℃〜1000℃が好ましい。反応温度が前記下限未満では炭化水素の転化率が低くなり、エチレンの収率が下がる傾向がある。反応温度が前記上限超過では、触媒が変質してしまい短時間で失活する場合がある。
接触分解における反応圧力は特に制限されないが、通常、絶対圧で0.001MPa以上、0.2MPa以上、通常2MPa以下が好ましい。反応圧力が前記上限超過では、炭化水素類の分解反応が進行しにくくなる場合がある。反応圧力が前記下限未満では、低圧を維持するための設備が必要となる場合があり、経済性の観点からは前記下限以上が好ましい。
上記の炭化水素を分解する反応圧力を制御する方法としては、特に限定はされないが、例えば、該工程に供給する炭化水素の圧力や水蒸気の圧力を制御する方法が挙げられる。
これらの圧力を上げる方法としては、前述の圧縮機を用いる方法が一般的である。圧力を下げる方法としては、例えば減圧弁を用いる方法などが挙げられる。
炭化水素は、適宜、圧縮、又は減圧し、適切な圧力に調整したのち工程(A)に供給する。
(原料混合物)
炭化水素の分解により、エチレンを含む原料混合物が得られる。(以下、単に「原料混合物」ということがある。)
該原料混合物中に含まれるエチレン以外の成分は、工程(A)の出発原料である炭化水素の種類や分解方法によって異なり、特に限定されるものではないが、通常エチレン以外の各種炭化水素や、水素、水などが含まれる。エチレン以外の炭化水素としては、例えばメタン、エタン、プロパン等のアルカン類、プロピレン、ブテン等のアルケン類、アセチレン等のアルキン類、ブタジエン等のジエン類、ベンゼン・トルエン・キシレンを含む炭素数5〜11の炭化水素類(ガソリン成分)、炭素数10〜11以上の炭化水素類(分解燃料油分)、などが挙げられる。
本発明における原料混合物中には、メタノール、ジメチルエーテル、エタノールが含まれていてもよい。後述する本発明の触媒内に存在する酸点により、原料混合物中に含まれるメタノール、ジメチルエーテル、エタノールは容易にエチレンに変換される。
本発明における原料混合物中には、アルカリ金属、硫黄化合物、重金属等が含まれていてもよいが、これらの成分の含有量が少ない方が好ましく、含有していないものがより好ましい。
アルカリ金属の含有量は、特に限定はされないが、通常1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下である。アルカリ金属は触媒の被毒物質として働くので、含有量が少ない方が、触媒寿命が長く、生産性がよいためである。
硫黄化合物の含有量は、特に限定はされないが、化学発光法によって測定される全硫黄分として、通常20ppm以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは0.5ppm以下である。硫黄化合物は、原料混合物に含まれる形態または反応によって変化した形態で製品のプロピレンに混入することがあり、ポリプロピレン製造触媒等に悪影響を与える
場合があるので、含有量が少ない方がより好ましい。
重金属等の含有量は、特に限定はされないが、通常1ppm以下である。重金属等は、触媒性能の変化および触媒劣化の原因になることがあるため、含有量が少ない方が好ましい。
なお、上記物質の含有量(ppm)は質量基準である。
本発明における原料混合物としては、上記各種の分解方法に起因するエチレン以外の元素や化合物が任意に混合されている状態のものをそのまま後述する工程に用いてもよいし、エチレンを精製して用いてもよい。ただし、エチレンを精製するには、多大なエネルギーおよび精製コストが必要であることから、製品レベルまで高純度に精製される前のエチレン(以下これを、「粗精製エチレン」ということがある。)を用いるのが好ましい。粗精製エチレンに通常含まれる化合物としては例えば、水素、メタン、エタン等が挙げられる。
本発明における原料混合物が、例えば炭化水素の水蒸気分解等で得たものである場合には、その分解工程由来の多量の水分が含まれる場合がある。そのような場合は、工程(A)と後述する工程(B)との間に原料混合物中の水を除去する工程(F)を有していてもよく、工程(F)を経て得られた脱水後の原料混合物を反応器に導入するのが好ましい。
原料混合物中に存在する好ましい水分量としては、使用する固体酸触媒の種類やその他の反応条件により異なり、特に限定されるものではないが、通常、原料混合物中のエチレンのモル数に対するモル比で0.025以上であり、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上であり、通常15以下、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。前記上限超過では、反応速度が低下し、目的生成物の収量が低下する場合や触媒自身が水と反応し変質する等の問題が生じる傾向があるためである。
特に上記の好ましい水分量まで水分を除去して反応器に導入することがより好ましい。水の除去方法としては、特に限定はされないが、既知の気液分離器を用いることができる。
一方、炭化水素の分解方法によっては、水分を含まない、又は非常に水分量の少ない原料混合物になる場合がある。このような原料混合物を用いる場合には、原料混合物に水を添加し、後述する触媒反応の反応系中に、その反応初期から水を存在させておくことが好ましい。系中に水を存在させることにより、触媒の失活の原因となるコーク生成を抑制する働きがあり触媒寿命を延命する効果、及びパラフィン類の生成や生成オレフィン類のオリゴマー化を抑制し、目的とするプロピレン選択性を上げる効果等があるためである。
エチレンを含む原料混合物に、水素を添加してから反応器に導入することもできる。水素を添加することにより、触媒の失活の原因となるコークの生成を抑制することができる。
原料混合物には、炭化水素の分解生成物に由来するアセチレン、メチルアセチレン、プロパジエンなどのジエン類が含まれていることがあるが、これらのジエン類が含まれたまま反応に用いる場合、水添反応器を通じて前記ジエン類をエタン/エチレン、及びプロパン/ プロピレン等のアルカン/アルケンに変換してから反応器に導くことが好ましい。
ジエン類の共存量が多い原料混合物を用いた場合、触媒の失活の原因となるコークが多く発生し、触媒の失活が増長される場合があるためである。
なおエチレンを含む原料混合物は、異なる炭化水素を分解して得られたストリームを混合し、構成してもよい。例えば、エタン分解炉から得られたストリームと、ナフサ分解炉から得られるストリームとを合流したのち反応器に供給することもできる。
<工程(B)>
工程(B)では、前記工程(A)にて得られた原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオ
ライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る。なお、原料混合物はそのまま反応器に導入してもよいが、任意に圧縮した後で導入してもよい。この時、圧縮装置、方法などは前記工程(A)にて述べた通りであり、圧縮後の圧力は0.14MPa以上が好ましく、0.5MPa以上がより好ましく、5.0MPa以下が好ましく、2.5MPa以下がより好ましい。
原料混合物は反応の時点で混合されていれば反応器内への導入形態としては特に限定されず、エチレンを含む原料混合物と、必要に応じて用いられるその他のガス(すなわち、後述する希釈剤)をそれぞれ反応器内に供給してもよいし、予めこれらの混合ガスとした上で、反応器内に供給してもよい。
また、原料混合物中に、本工程(B)で得られる反応混合物をリサイクルしてもよい。リサイクルする反応混合物は、通常、未反応エチレンを含有するものであるが、その他のオレフィンを同時にリサイクルしても差し支えない。その他のオレフィンとしては、低級オレフィンが好ましく、分岐鎖オレフィンはその分子の大きさからゼオライト細孔内への進入が困難であるので、直鎖オレフィンがより好ましい。
本発明において用いられる触媒としては、従来公知の触媒が用いることができ、本発明の目的を満たす範囲において特に限定されるものではないが、通常ブレンステッド酸点を有する固体状の触媒(以下、「固体酸触媒」ということがある)が用いられる。具体的には、例えば、カオリン等の粘土鉱物;粘土鉱物等の担体に硫酸、燐酸等の酸を含浸・担持させたもの;酸性型イオン交換樹脂;ゼオライト類;Al−MCM41等のメソポーラスシリカアルミナ;ITQ−2等の層状ゼオライト、等の固体酸触媒が挙げられる。
より具体的には例えば特開2007−291076号公報や、国際公開2010/128644号公報に開示された触媒等が挙げられる。
中でも好ましくは国際公開2010/128644号公報に開示された触媒が、プロピレン選択率が高いことから好ましく、具体的には、細孔径が0.5nm以下のゼオライトを触媒として用いることが好ましく、酸素8員環又は酸素9員環構造を有するゼオライトがより好ましく、CHA型構造を有するゼオライトが更に好ましい。
上記の触媒を用いた場合は、重質油成分やガソリン成分がほとんど生成しないため、ガソリン塔、クエンチ塔の設置が省略できるためプロセス上有利であることから好ましい。
本発明の製造方法において、用いる反応器の形態に特に制限はないが、通常連続式の固定床反応器や流動床反応器が選ばれる。好ましくは流動床反応器である。単一の反応器を用いた方法でもよいし、直列、又は並列に配置された複数の反応器を用いた方法でもよい。
なお、流動床反応器に前述の触媒を充填する際、触媒層の温度分布を小さく抑えるために、石英砂、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ等の反応に不活性な粒状物を、触媒と混合して充填しても良い。この場合、石英砂等の反応に不活性な粒状物の使用量は特に制限はない。なお、この粒状物は、触媒との均一混合性の面から、触媒と同程度の粒径であることが好ましい。
反応器には、反応に伴う発熱を分散させることを目的に、原料混合物を分割して供給しても良い。
流動床反応器を選択する場合、反応器に対して触媒の再生器を付設し、反応器から抜き出した触媒を連続的に再生器に送り、再生器において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら反応を行うことが好ましい。
ここで、触媒の再生器とは、反応器から抜き出された触媒を、触媒の再生方法の項で述べる方法により、触媒を再生する再生器である。
(基質濃度)
反応器に供給する全供給成分中のエチレンの濃度(即ち、基質濃度)に関して特に制限はないが、エチレンは全供給成分中、90モル%以下が好ましい。さらに好ましくは5モル%以上70モル%以下である。この基質濃度が高すぎると芳香族化合物やパラフィン類の生成が顕著になり、プロピレンの収率が低下する傾向がある。基質濃度が低すぎると、反応速度が遅くなるため、多量の触媒が必要となり、反応器が大きくなりすぎる傾向がある。
従って、このような基質濃度となるように、必要に応じて希釈剤でエチレンを希釈することが好ましい。
希釈剤としてはヘリウム、アルゴン、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水、パラフィン類、メタン等の炭化水素類、芳香族化合物類、および、それらの混合物など、反応に不活性な気体が挙げられる。この中でも水(水蒸気)が共存しているのが好ましい。
このような希釈剤としては、原料混合物中に由来する不純物をそのまま使用しても良いし、別途調製した希釈剤を原料混合物と混合して用いても良い。
また、希釈剤は反応器に入れる前に原料混合物と混合しても良いし、原料混合物とは別に反応器に供給しても良い。
(空間速度)
ここで言う空間速度とは、触媒(触媒活性成分)の重量当たりの反応原料であるエチレンの流量であり、ここで触媒の重量とは触媒の造粒・成型に使用する不活性成分やバインダーを含まない触媒活性成分の重量である。また、流量はエチレンの流量(重量/時間)である。
空間速度は、0.01Hr−1から500Hr−1の間が好ましく、0.1Hr−1から100Hr−1の間がさらに好ましい。空間速度が高すぎると後述する反応混合物中のエチレンが多くなり、プロピレン収率が低くなる傾向がある。また、空間速度が低すぎると、パラフィン類等の好ましくない副生成物が生成し、プロピレン収率が低下する傾向がある。
(反応温度)
反応温度の下限としては、通常約200℃以上、好ましくは300℃以上であり、反応温度の上限としては、通常700℃以下、好ましくは600℃以下である。反応温度が前記下限未満では、反応速度が低く、未反応原料が多く残る傾向となり、さらにプロピレンの収率も低下する場合がある。一方で反応温度が前記上限超過では、プロピレンの収率が低下する場合がある。
(反応圧力)
反応圧力の上限は通常2MPa(絶対圧、以下同様)以下好ましくは1MPa以下であり、より好ましくは0.7MPa以下である。また、反応圧力の下限は特に制限されないが、通常1kPa以上、好ましくは50kPa以上である。反応圧力が高すぎるとパラフィン類等の好ましくない副生成物の生成量が増え、プロピレンの収率が低下する傾向がある。反応圧力が低すぎると反応速度が遅くなる傾向がある。
(触媒の再生方法)
触媒の再生方法としては、触媒に付着したコークを除去できる方法であれば、その条件に特に制限はないが、水素を含むガスに触媒を接触させて再生することが好ましい。水素を含むガスで再生することにより、高いプロピレン選択率を維持した状態での触媒の再生が可能となる。水素を用いた再生方法については、特開2010−205579号公報に記載の方法、再生条件を適用することができる。
再生器の形態は特に制限されず、通常連続式の固定床再生器や流動床再生器が選ばれる。好ましくは流動床再生器である。
固定床で再生する場合は、触媒を抜き出さずに反応器に入れたまま再生ガスを流すことによって、再生することが好ましい。また、触媒を一度抜きだして、反応器とは別の再生器に充填してから再生ガスに接触させて再生してもよい。移動床、流動床の場合は、反応器に対して触媒の再生器を付設し、反応器から抜き出した触媒を連続的に再生器に送り、再生器において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら反応を行うことが好ましい。また、触媒を系内に補充あるいは系内から一部をパージしながら反応、再生を行ってもよい。
触媒の再生に用いた水素を含むガスは、その一部を再生器入口に戻し、触媒再生のために再利用することができる。水素を含むガスが通過するとき、触媒との接触等による圧力損失により、水素を含むガスの圧力が低下する。水素を含むガスを触媒再生器に循環させるため、再生器出口から得られるガスは圧縮機で加圧した後、再生器入口に戻すのが望ましい。
反応器から抜き出した触媒を連続的に再生器に送り、再生器において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら反応を行う場合、一般的に、反応器と再生器の圧力は同じ圧力に保たれる。反応器及び再生器の圧力は、通常1kPa以上、好ましくは50kPa以上、より好ましくは0.14MPa以上である。反応器及び再生器の圧力の上限は、通常2MPa以下好ましくは1MPa以下であり、より好ましくは0.7MPa以下である。
反応器及び再生器の圧力が前記圧力未満では、再生器で水素を含むガスを循環させるための圧縮機に大きな負荷がかかる傾向がある。反応器及び再生器の圧力が前記圧力以上では、工程(A)における圧縮機(及び本操作を後述する第三発明に適用する場合には工程(B’)における圧縮機)に大きな負荷がかかる傾向がある。
反応器から得られる反応混合物が高い圧力を持つ場合、ガス・エキスパンダーにより、反応混合物から電力を回収することができる。水素を含むガスを触媒再生器に循環させる圧縮機の負荷を軽減するため、反応器及び再生器の圧力が高い状態で運転する場合には、反応混合物からガス・エキスパンダーにて電力を回収することが望ましい。このとき、ガス・エキスパンダーの出口ガスの圧力は、通常0.01MPa以上であり、0.14MPa以上とするのが望ましい。ガス・エキスパンダーの出口ガスの圧力が前記下限未満では、後述する工程(C)の圧縮操作にて、圧縮機に多大な負荷がかかる可能性がある。
<工程(C)>
工程(C)は、前記工程(B)で得られる反応混合物から圧縮操作と深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程である。
(反応混合物)
反応混合物としては、通常プロピレン、エチレン、炭素数4以上の炭化水素、その他副生成物および希釈剤を含む混合ガス(以下、「反応混合物」という)が得られる。該混合ガス中のプロピレン濃度は通常1〜95重量%、好ましくは2〜80重量%である。
この混合ガス中には通常エチレンが含まれるが、この混合ガス中のエチレンはその少なくとも一部を反応器にリサイクルして反応原料として再利用することが好ましい。
なお、副生成物としては炭素数が4以上のオレフィン類、パラフィン類、芳香族化合物および水が挙げられる。
工程(C)における圧縮操作前の反応混合物の圧力は、特に限定されるものではないが、通常0.01MPa以上であり、好ましくは0.14MPa以上である。上限は、通常2.0MPa以下である。反応混合物の圧力が上記の範囲にあることにより、圧縮操作に
おける圧縮機への負荷が軽減され、エネルギー使用量を減らすことができる。
上記反応混合物は、圧縮操作によって、通常0.5MPa以上、5.0MPa以下に圧縮され、続く深冷分離操作に供される。
なお圧縮手段は特に限定されるものではなく、炭化水素の圧縮の項で記載した通りである。
工程(C)にて反応混合物を圧縮する前に、必要に応じて反応混合物から不要な成分を除去しておくこともできる。通常、本発明における反応混合物中には、炭素数が比較的多い炭化水素や水が混合している。これらの成分を除去する場合、その方法は限定されるものではないが、一般的にはガソリン塔やクエンチ塔と呼ばれる分離精製設備を用いて、
より重質の成分から除去される。以下、一般的な方法を用いて説明する。
反応混合物は、通常、まずガソリン塔に導入され、冷却されることで、重質油(通常炭素数10〜11以上の炭化水素成分)成分と、重質油成分以外のガス(通常、炭素数9〜10の炭化水素成分及びそれより軽質のもの)に分離される。
次に重質油成分以外のガスは、通常、クエンチ塔を通過し、通常、水分、ガソリン成分(通常炭素数5〜10の炭化水素成分)、及び軽質の成分(通常炭素数4以下の炭化水素成分)とに分離される。
反応混合物中に、重質油やガソリン成分が低濃度であれば、反応混合物は、ガソリン塔および/またはクエンチ塔に通さずに、前記工程(C)の圧縮操作に直接供給してもよい。
特に前記工程(B)で用いる触媒として、CHA型構造を有するゼオライトを用いた場合は、重質油成分やガソリン成分が低濃度で得られるため、ガソリン塔、クエンチ塔の設置が省略できる。
前記圧縮操作を経て得られた反応混合物(以下「圧縮反応混合物」と称することがある)は、続いて深冷分離操作に供され、更に脱メタン塔、脱エタン塔、エチレン精留塔、脱プロパン塔、プロピレン精留塔等を通じてプロピレンが分離される。ここで、「深冷分離」とは極低温、高圧条件下で蒸留操作を行い、成分を分離する操作いい、通常極低温・高圧条件で液化し、水素とメタンの分離をおこなう工程をいう。
なお深冷分離操作に続く分離精製操作としては、蒸留、ガス吸収、分離膜といった一般的な分離方法を採用し得るが、前述のように各種蒸留(精留)塔を用いた蒸留操作を用いる場合が多い。以下、深冷分離法と蒸留を用いる例にて、工程(C)を更に詳細に説明する。
圧縮反応混合物中には、通常、目的物であるプロピレン以外に、炭素数3以下の炭化水素、具体的にはメタン、エタン、エチレン、プロパン等や、炭素数4以上の炭化水素、水素等が含まれている。
なお、前記工程(B)で得られる反応混合物中に、炭素数5以上の炭化水素が多く含まれている場合は、前述の通り、前記工程(C)での圧縮前にガソリン塔、クエンチ塔を経て炭素数5以上の炭化水素を除去しておくことが好ましい。そのため通常、炭素数5以上の炭化水素の含有量は極めて少ない。
圧縮反応混合物から目的とするプロピレンを分離するには、例えば、ナフサの熱分解プロセスで用いられるような分離精製設備を用いて、圧縮反応混合物中の成分、比率に応じ、回収、精製、リサイクル、排出等の処理をすることができる。
例えば、主としてメタンと水素を分離する深冷分離、メタンとそれ以上の沸点を有する成分とを分離する脱メタン塔、炭素数2の炭化水素と、それ以上の沸点を有する成分とを
分離する脱エタン塔、エタンとエチレンとを分離するエチレン精留塔、炭素数3の炭化水素とそれ以上の沸点を有する成分を分離する脱プロパン塔、プロパンとプロピレンとを分離するプロピレン精留塔等が一般的に用いられる。
プロピレン以外の成分(オレフィン、パラフィン等)の一部または全て、特にエタンは、上記分離・精製された後に炭化水素を分解する工程(A)にリサイクルすることが望ましい。
特に炭化水素を分解する工程(A)を0.2MPa以上の圧力で実施する場合、炭化水素分解工程で炭化水素転化率が低下し原料混合物の収量が減少するため、より多くの精製炭化水素を分解工程にリサイクルすることが好ましい。リサイクルの量としては、分離精製されて得られた炭化水素成分に対する、リサイクルした同一の炭化水素成分のモル比が0.5以上であることが好ましい。
また、プロピレン以外の成分(オレフィン、パラフィン等)の一部または全て、特にエチレンは、上記分離・精製された後に原料混合物と混合するか、または原料混合物とは別に前記工程(B)における反応の反応器に供給する、又は前記工程(B)に供給する原料混合物に対して任意に行なう圧縮操作で用いる圧縮機に供給することでリサイクルするのが好ましい。また、副生成物のうち、反応に不活性な成分は希釈剤として再利用することができる。
工程(C)における深冷分離にて、得られた水素の一部または全てを、触媒の再生ガスとして再生器に供給することができる。また、通常知られているように、上記水素をアセチレン、メチルアセチレン、プロパジエンの水素化のため水添反応器に供給することも可能である。
なお本実施態様において、前記工程(B)で得られた反応混合物は、圧縮操作を経た後、深冷分離操作に供され、更に脱メタン塔、脱エタン塔、エチレン精留塔、脱プロパン塔、プロピレン精留塔等を通じてプロピレンが分離される。これら工程の全体が「圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程」に相当する。
〔第二発明〕
本願における第二発明は、下記工程(A’)〜(C)を含む、プロピレンの製造方法に存する。
工程(A’):液化炭化水素を分解し、エチレンを含む原料混合物を得る工程、
工程(B):前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
以下、工程毎に説明する。
<工程(A’)>
工程(A’)では、液化炭化水素を分解し、エチレンを含む原料混合物を得る。
具体的には、液化炭化水素を気化して得られた高圧の炭化水素を分解反応に供して、エチレンを含む原料混合物を得る。
液化炭化水素としては、〔第一発明〕の工程(A)の項で述べた炭化水素の要件を満たすものが液化されたものであれば特に限定はされないが、例えば液化石油ガス(LPG)のような市販の液化炭化水素や、後述する工程(C)に設置することができる各蒸留塔や、別の炭化水素等の製造設備(例えばナフサクラッカーの精製工程)の蒸留塔から分離された炭化水素が挙げられる。そして前記蒸留塔の塔底成分が好ましく、エチレン精留塔の塔底から抜き出される液化エタンがより好ましい。また工程(C)に設置したエチレン精留塔の塔底で得られた液化エタンをリサイクルして用いることは、プロセスの効率面で好
ましい。液化炭化水素を使用する場合、その圧力を適宜調整した後、分解操作に供給することができる。圧力調整の方法としては〔第一発明〕の項で挙げた圧縮機や減圧弁などを用いればよい。
本工程(A’)は、原料とする炭化水素の種類、及び圧縮工程の有無以外は、前記〔第一発明〕における工程(A)と同様である。
また、必要に応じて、本工程(A’)と工程(B)の間に原料混合物中の水分を除去する工程(F)を有していてもよい点についても、〔第一発明〕と同様である。
<工程(B)及び工程(C)>
工程(B)及び工程(C)は以下の通りであり、その詳細は〔第一発明〕における工程(B)及び工程(C)と同様である。
工程(B):前記原料混合物を、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
なお、工程(C)で得られたプロピレン以外の成分(オレフィン、パラフィン)の一部または全て、特にエタンは、液化エタンとして工程(A’)に供することにより、リサイクルすることが好ましい。
その他の成分のリサイクルについては、〔第一発明〕と同様である。
また本実施態様における「圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程」も〔第一発明〕と同様である。
〔第三発明〕
本願における第三発明は、下記工程(B’)及び(C)を含む、プロピレンの製造方法に存する。
工程(B’):エチレンを含む原料混合物を、圧縮した後、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
工程(C):前記工程(B’)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する工程
以下、工程毎に説明する。
<工程(B’)>
工程(B’)では、エチレンを含む原料混合物を、圧縮した後、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る。
本工程(B’)における原料混合物は、エチレンを含有するものであれば特に制限はなく、前記〔第一発明〕の工程(A)にて用いられるような炭化水素を分解して得られるものでもよく、〔第二発明〕の工程(A’)にて用いられる液化炭化水素のようなものでもよく、これら以外でもかまわない。
原料混合物の圧縮方法は、特に限定されるものではないが、〔第一発明〕における工程(A)にて炭化水素の圧縮方法として前記した通りである。
原料混合物を圧縮した後の圧力は、特に限定されないが、通常0.14MPa以上、好ましくは0.5MPa以上であり、また通常、5.0MPa以下、好ましくは2.5MPa以下である。圧縮後の原料混合物の圧力が前記上限超過では、後述する反応混合物の圧力も高くなり、後述する反応混合物中の副生物が増加することがあり、前記下限未満では、次の工程(C)における反応混合物の圧縮時に、圧縮機に大きな負荷がかかる場合がある。
なお圧縮に伴い、原料混合物中の水分が液化し、析出することがあるが、原料混合物中
の水分が多い場合は、適宜水の除去をおこなってもよい(工程(F’))。好ましい水分量は、〔第一発明〕の工程(A)の項について述べた原料混合物中の水分量に記載の通りである。
圧縮された原料混合物を反応器に導入した後の操作や、これに使用する装置・触媒などは、いずれも〔第一発明〕における工程(B)と同様である。
<工程(C)>
工程(C)では、前記工程(B’)で得られた反応混合物から、圧縮操作及び深冷分離操作を含む精製工程により、プロピレンを分離する。工程(B’)にて得られた反応混合物を使用する点以外は、〔第一発明〕における工程(C)と同様である。
なお、工程(C)で得られたプロピレン以外の成分(オレフィン、パラフィン)の一部または全て、特にエチレンは、前記工程(B’)で用いる圧縮機または反応器に供給することでリサイクルすることが好ましい。その他の成分のリサイクルについては、〔第一発明〕と同様である。
以下に実施例を示して、本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
本発明における1つめの実施例をASPEN PLUSによってシミュレートした。シミュレーションはRSTOICモードを用いた。実施例1の工程を図1に示す。
エタンからなるストリーム15.2T/H(流量毎時15.2トンを表す。以下、同じ)、および5.5T/Hの水蒸気を混合してストリーム102(632℃、0.32MPa(絶対圧、以下同じ))を生成させ、これを805℃、0.18MPaのクラッカー1で分解してエタン分解ストリーム103(805℃、0.18MPa)を得た。エタンの転化率は60.5%であった。エタン分解ストリーム103は40℃まで冷却されたのち気液分離器3に送られて水分105が除去された。この冷却、水分除去に伴う圧力損失は0.029MPaとした。圧縮機4で0.29MPaまで加圧したのち熱交換器5で350℃まで昇温した。昇温に伴う圧力損失は0.015MPaとした。得られた350℃、0.27MPaのストリーム107を反応器6に供給した。反応器6では、国際公開2010/128644の調製例1に開示された触媒を用いることを想定し、反応器6の入口と出口におけるストリームの組成が表1となるようRSTOICモードでシミュレーションした。反応器6では0.098MPaの圧力損失が生じるとして、反応器出口108ではストリームの圧力は0.18MPaであった。
ナフサ分解ストリーム101(384℃、0.18MPa)と、プロピレンを含む触媒反応気流108とを合流したのち、ガソリン塔7、クエンチ塔8に順に供給し、水分、燃料油分、ガソリン分を除去した。ガソリン塔7、クエンチ塔8での圧力損失は合わせて0.025MPaとした。得られたガス112(35℃、0.15MPa)を5段階からな
る分解ガス圧縮器9に導入し、3.60MPaまで圧縮した。分解ガス圧縮器9にかかる電力は27.6MWであった。反応器前段の圧縮機4にかかる電力は0.60MWであり、トータルの電力は28.2MWであった。
エチレンの生産量は63.5T/H、プロピレンの生産量は37.8T/Hであった。エタンの生産量は15.2T/Hであり、全量をクラッカー1にリサイクルした。
Figure 0005920120
(実施例2)
本発明における2つめの実施例をASPEN PLUSによってシミュレートした。実施例2の工程を図2に示す。
エタンからなるストリーム15.2T/H、および5.5T/Hの水蒸気を混合してストリーム102(632℃、0.32MPa)を生成させ、これを805℃、0.18MPaのクラッカー1で分解してエタン分解ストリーム103(805℃、0.18MPa)を得た。エタンの転化率は60.5%であった。エタン分解ストリーム103は40℃まで冷却されたのち気液分離器3に送られて水分105が除去された。この冷却、水分除去に伴う圧力損失は0.029MPaとした。圧縮機4で0.54MPaまで加圧したのち熱交換器5で350℃まで昇温した。昇温に伴う圧力損失は0.015MPaとした。得られた350℃、0.52MPaのストリーム107を反応器6に供給した。反応器6では実施例1と同様の反応が起こると想定した。反応器6では0.098MPaの圧力損失が生じるとして、反応器出口108ではストリームの圧力は0.43MPaであった。反応器出口のストリーム108はガス・エキスパンダー11により0.18MPaまで減圧された。
ナフサ分解ストリーム101(384℃、0.18MPa)と、プロピレンを含む触媒反応気流114とを合流したのち、ガソリン塔7、クエンチ塔8に順に供給し、水分、燃料油分、ガソリン分を除去した。ガソリン塔7、クエンチ塔8での圧力損失は合わせて0.025MPaとした。得られたガス112(35℃、0.15MPa)を5段階からなる分解ガス圧縮器9に導入し、3.6MPaまで圧縮した。分解ガス圧縮器9にかかる電力は27.6MWであった。反応器前段の圧縮機4にかかる電力は1.26MW、反応器後段のガス・エキスパンダーで得られる電力は0.63MWであり、トータルの電力は28.2MWであった。
エチレンの生産量は63.5T/H、プロピレンの生産量は37.8T/Hであった。エタンの生産量は15.2T/Hであり、全量をクラッカー1にリサイクルした。
(実施例3)
本発明における3つめの実施例をASPEN PLUSによってシミュレートした。実施例3の工程を図3に示す。
エタンからなるストリーム18.3T/H、および6.1T/Hの水蒸気を混合したストリーム10
2を、圧縮機10で圧縮し(632℃、0.54MPa)、805℃、0.32MPaの
クラッカー1で分解して圧力0.32MPaのエタン分解ストリーム103を得た。エタンの転化率は50.1%であった。エタン分解ストリーム103は40℃まで冷却されたのち気液分離器3に送られて水分104が除去され、さらに350℃まで昇温された。この冷却、水分除去、昇温に伴う圧力損失は0.044MPaとして、ストリームの圧力は0.27MPaとなった。得られた350℃、0.27MPaのストリーム107を反応器6に供給した。反応器6では実施例1と同様の反応が起こると想定した。反応器では0.098MPaの圧力損失が生じるとして、反応器出口108ではストリームの圧力は0.18MPaであった。
ナフサ分解ストリーム101(384℃、0.18MPa)と、プロピレンを含む触媒反応気流108とを合流し、ガソリン塔7、クエンチ塔8を順に通り、水分、燃料油分、ガソリン分を除去した。ガソリン塔7、クエンチ塔8での圧力損失は合わせて0.025MPa
とした。得られたガス112(35℃、0.15MPa)を5段階からなる分解ガス圧縮器9に導
入し、3.60MPa まで圧縮した。分解ガス圧縮機9にかかる電力は27.9MWであった。
エチレンの生産量は63.5T/H、プロピレンの生産量は37.8T/Hであった。エタンの生産量は18.3T/Hであり、全量をクラッカー1にリサイクルした。
(比較例1)
比較例として、エタン分解ストリームを圧縮機で加圧せず反応器に供給する点以外は実施例1と同様のプロセスについてシミュレートした。比較例1の工程は、図4に示される。
実施例1と同様にして得られたエタン分解ストリーム104は、圧縮器を経ずに0.13MPa の圧力で反応器6に供給された。反応器6では実施例1と同様の反応が起こるとした。反応器では0.098MPaの圧力損失が生じるとして、反応器出口108ではストリームの圧力は0.034MPaであった。
ナフサ分解ストリーム101(384℃、0.18MPa)と、プロピレンを含む触媒反応気流108とを合流し、ガソリン塔7、クエンチ塔8に順に供給し、水分、燃料油分、ガソリン分を除去した。ガソリン塔7、クエンチ塔8での圧力損失は合わせて0.025MPaとした。得られたガス112(35℃、0.0088MPa)を5段階からなる分解ガス圧縮器9に導入し、3.6MPa まで圧縮した。分解ガス圧縮機9にかかる電力は72.7MWであった。
エチレンの生産量は63.5T/H、プロピレンの生産量は37.8T/Hであった。エタンの生産量は15.19T/Hであり、15.16T/Hをクラッカー1にリサイクルした。
(実施例4)
本発明における4つめの実施例をASPEN PLUSによってシミュレートした。実施例4の工程を図5に示す。
エタンストリーム160.3T/H、後述するリサイクルエタン109.9T/H、および108.1T/Hの水蒸気を混合してストリーム102(632℃、0.32MPa)を生成させ、これを805℃、0.18MPaのクラッカー1で分解してエタン分解ストリーム103(805℃、0.18MPa)を得た。エタンの転化率は60.5%であった。得られたエタン分解ストリーム103のうち、257.3T/Hは40℃まで冷却されたのち気液分離器3に送られて水分105が除去された。圧縮機4で0.54MPaまで加圧したのち熱交換器5で350℃まで昇温した。得られた350℃、0.54MPaのストリーム107を反応器6に供給した。反応器6では、国際公開2010/128644の調製例1に開示された触媒を用いることを想定し、反応器6の入口と出口におけるストリームの組成が表1となるようRSTOICモードでシミュレーションした。反応器6では0.098MPaの圧力損失が生じるとして、反応器出口108ではストリームの圧力は0.44MPaであった。反応器出口のストリーム108はガス・エキスパンダー11により0.18MPaまで減圧された。プロピレンを含む触媒反応気流114を、
エタン分解ストリーム103のうちの残り(121.1T/H)と混合し、ガソリン塔7、クエンチ塔8に順に供給し、水分、燃料油分、ガソリン分を除去した。ガソリン塔7、クエンチ塔8での圧力損失は合わせて0.02MPaとした。得られたガス112(35℃、0.16MPa)を5段階からなる分解ガス圧縮器9に導入し、3.9MPaまで圧縮した。分解ガス圧縮器9にかかる電力は42.3MWであった。反応器前段の圧縮機4にかかる電力は13.3MW、反応器後段のガス・エキスパンダー11で得られる電力は5.3MWであり、トータルの電力は50.3MWであった。
エチレンの生産量は55.2T/H、プロピレンの生産量は63.5T/Hであった。エタンの生産量は109.9T/Hであった。得られたエタンは全量をリサイクルエタンとしてクラッカー1にリサイクルした(図示せず)。
比較例1、すなわちクラッカーを通常の運転圧力で運転し、得られた原料混合物を加圧せずに触媒反応器に供給した場合には、熱交換器、触媒反応器、ガソリン塔、クエンチ塔で圧力損失することにより分解ガス圧縮機入口で圧力が低下しており、分解ガス圧縮機における消費電力が72.7MWと著しく高くなった。
実施例1、実施例2では、クラッカーを通常の運転圧力で運転し、得られた原料混合物を加圧したのち触媒反応器に供給したことにより、分解ガス圧縮機および触媒反応器前に設置した圧縮機の消費電力の合計を28.2MWに節減することが可能となった。
実施例3では、クラッカーの運転圧力を上げて得られた高圧の原料混合物を触媒反応器に供給することにより、分解ガス圧縮機における消費電力を27.9MWに節減することが可能となった。クラッカーの運転圧力を上げたことによりエタン転化率は50.1%に減少したが、エタンリサイクル量を18.3T/Hに上げたことにより、分解ガス圧縮機への負荷を高めることなく、プロピレンを高収率で得ることが可能となった。
実施例4では、エタンクラッカーから得られた原料混合物を加圧し、触媒反応器に供給するケースについて計算した。比較例1でのプロピレン生産量37.8T/Hに対し、実施例4ではプロピレン生産量を63.5T/Hまで増大できるにも関わらず、設置した圧縮機の消費電力は50.3MWに抑制することができた。
本発明によれば、エチレンからプロピレンを高収率で、且つ効率的に製造することができると共に、炭化水素の分解によるオレフィン類の製造において、反応時又はそれ前後の工程により生じる圧力損失が、分解ガス圧縮機に多大な負荷をかける問題を解消することができる。近年の安価なエチレンの国内への流入等に伴うプロピレン/エチレン量比の上昇の要求に対応したオレフィン類の製造を可能とすることができる。
1 (エタン)クラッカー(分解炉)
2 熱交換器
3 気液分離器
4,10 圧縮機
5 熱交換器
6 反応器
7 ガソリン塔
8 クエンチ塔
9 分解ガス圧縮機
11 ガス・エキスパンダー
101 ナフサ分解ストリーム
102 エタンおよび水蒸気の混合ストリーム
103 原料混合物
104 原料混合物
105 水分
106 原料混合物
107 原料混合物
108 反応混合物
109 反応混合物とナフサ分解ストリームとの混合物
110 炭素数10以下の炭化水素
111 炭素数11以上の炭化水素(燃料油)
112 炭素数4以下の炭化水素
113 炭素数5〜10の炭化水素(ガソリン分)
114 プロピレンを含む触媒反応気流

Claims (6)

  1. 下記工程(B’)及び(C)を含む、プロピレンの製造方法。
    工程(B’):エチレンを含む原料混合物を、0.14MPa以上に圧縮した後、反応器中に導入し、ゼオライトを含む触媒と接触させて、プロピレンを含む反応混合物を得る工程、
    工程(C):前記工程(B’)で得られた反応混合物から、圧縮操作後、深冷分離操作をする精製工程により、プロピレンを分離する工程
  2. 前記工程(B’)が、該工程において原料混合物を圧縮した後、水を除去する工程(F’)を含むことを特徴とする、請求項に記載のプロピレンの製造方法。
  3. 前記工程(C)における圧縮操作前の反応混合物の圧力が、0.01MPa以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプロピレンの製造方法。
  4. 前記ゼオライトの細孔径が、0.5nm以下 であることを特徴とする、請求項1〜
    のいずれか1項に記載のプロピレンの製造方法。
  5. 前記ゼオライトが、酸素8員環構造または酸素9員環構造を有するゼオライトであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロピレンの製造方法。
  6. 前記ゼオライトが、CHA型構造を有するゼオライトであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロピレンの製造方法。
JP2012192002A 2012-08-31 2012-08-31 プロピレンの製造方法 Active JP5920120B2 (ja)

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