JP5920019B2 - カートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、インク等の液体を収容するカートリッジに関する。
印刷装置に脱着可能なカートリッジにおいて、インク等の液体が収容される液体室と、印刷装置に液体を供給する液体供給口と、印刷装置への液体の供給に伴って外部から液体室に大気を導入する大気導入部と、光学的に液体室のインクの残量を検出するための液体検出部等を備えたカートリッジがある。このようなカートリッジでは、液体検出部によって液体室の液体の残量を正確に検出する必要があり、特に、大気の導入に伴うインク中の気泡による誤検出の低減が求められている。
そこで、液体残量を正確に検出するためのカートリッジの構成として、例えば、大気導入部と液体検出部との間の領域に区画壁を設け、当該区画壁によって気泡を捕獲し、大気の導入に伴って発生する気泡が液体検出部側の区画に侵入しないように抑制する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、液体検出部の近傍に液体と気泡とが通過可能な多孔質材料からなるフィルターを備え、フィルターを通過した細かい気泡が纏まって大きな気泡を形成させる構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、液体検出部の近傍にインク流路を備え、当該インク流路において気泡を押し潰してより大きな気泡を形成させる構成が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−342992号公報 特開2004−17599号公報 特開2003−237096号公報
しかしながら、例えば、特許文献1に記載のカートリッジでは、液体検出部が設けられた区画と気泡を捕獲する区画とが開口を介して連通しているため、液体検出部が設けられた区画への気泡の侵入を完全に防ぐことは不可能である。特に、カートリッジが印刷装置のキャリッジに搭載されて往復移動したり、印刷装置に外部振動が加えられたりすることなどによって、カートリッジに振動が加えられる場合がある。このような場合に、液体検出部が設けられた区画内に、開口を介して気泡が侵入してきたり、当該区画内のインクと大気とが混ざり合って気泡が発生したりする可能性が高い。そうすると、液体検出部に細かな気泡が付着し、誤検出を招くおそれがある。また、特許文献2及び3のカートリッジでは、細かな気泡同士を合体させて大きな気泡を形成することにより、液体検出部の検出精度を向上させることができるが、近年の印刷スピードの上昇に伴い、インクを高速で供給する場合には、単位時間あたりのインク供給量が増大し、大きな気泡を形成するまでの時間を見込めず、液体検出部に細かい気泡が付着した状態での残量検出となるため、液体の残量を正確に検出することができない、という課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるカートリッジは、印刷装置に供給する液体を収容するカートリッジであって、容器本体部材によって構成された内壁と、前記容器本体部材に接合された可撓性のシート部材と、によって形成された液体室と、前記液体室内に、表面が前記シート部材と接触して配置された受圧板と、前記受圧板を、前記液体室の内部空間を拡大する方向に付勢する第1の付勢部材と、前記液体室に収容された液体を前記印刷装置へ供給する液体供給口と、外部の空気を前記液体室に取り込むための空気導入口と、弁体と、前記弁体を、記空気導入口を閉じる方向に付勢する第2の付勢部材と、を有し、前記空気導入口を開閉することで、前記液体室への空気の導入を調整する弁機構と、前記液体室の内部に設けられ、光学的に液体を検出するための液体検出部と、を備え、前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記カートリッジを前記カートリッジの複数の外面のうち最も面積の大きい最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記空気導入口は、前記最大外面の上下方向の中心よりも前記最大外面の上端に近い位置、かつ、前記最大外面の左右方向の中心よりも前記最大外面の左端または右端のうち一方の端に近い位置に設けられ、前記液体検出部は、前記最大外面の上下方向の中心よりも前記最大外面の下端に近い位置、かつ、前記最大外面の左右方向の中心よりも前記最大外面の前記一方の端の反対側の他方の端に近い位置に設けられる。
この構成によれば、最大外面に対して垂直な方向にみて、例えば、空気導入口を最大外面の左端かつ上端に対応する位置に設けた場合、液体検出部は、最大外面の右端かつ下端に対応する位置に設けられる。すなわち、空気導入口に対してほぼ対角となる位置に液体検出部が配置される。空気導入口と液体検出部とをほぼ対角となる位置に設けることにより、空気導入口から液体検出部までの距離を長くとることができる。これにより、空気が導入された際に、空気導入口付近で発生した細かい気泡が、液体検出部まで到達しにくい。これにより、液体検出部への細かい気泡の付着を抑制できる。また、細かい気泡を、液体検出部に到着する前に、揺動する受圧板の裏面側で押しつぶすことにより大きな気泡に変化させやすい。そして、液体検出部に対して、細かい気泡を付着させるよりも大きな気泡を付着させる方が、光の散乱が発生しにくくなるので、誤検出を低減させることができる。さらに、高速印刷にも対応することができる。なお、最大外面に対して垂直な方向にみて、空気導入口を最大外面の右端かつ上端に対応する位置に設けた場合には、液体検出部を、最大外面の左端かつ下端に対応する位置に設ければ良い。
[適用例2]上記適用例にかかるカートリッジの前記弁機構は、さらに、一方の端部が前記受圧板の裏面と接触可能とされ、他方の端部に前記弁体が設けられたレバー部材を有し、前記受圧板の動きによって伝達される前記レバー部材の移動に伴って前記空気導入口が開閉され、前記受圧板は、さらに、前記受圧板の裏面側に突出したリムを有し、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記リムは、前記受圧板の外周のうち、少なくとも前記レバー部材と重なる部分以外の部分に設けられる。
この構成によれば、受圧板の裏面側に突出したリムによって、受圧板から内壁方向への気泡の移動が規制される。これにより、受圧板の外周と液体室の内壁との隙間への気泡の回り込みを低減することができる。さらに、リムがレバー部材と重なる部分には設けられていないため、空気導入時に発生する気泡がこの部分から受圧板の裏面側により積極的に誘導される。これにより、効率よく大きな気泡を形成することができる。
[適用例3]上記適用例にかかるカートリッジでは、前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向に前記液体室をみた場合、前記内壁は、前記液体室の一方の端側の前記空気導入部よりも下側の位置から前記液体検出部へ向けて下降し、前記液体検出部の手前の位置に終点を有する第1の壁と、前記液体室の他方の端側の前記液体検出部よりも上側の位置から、前記液体検出部へ向けて下降し、前記液体検出部の手前の位置に終点を有する第2の壁と、前記液体検出部の上側以外を覆うように設けられた区画壁と、を有し、前記液体検出部が前記第1の壁及び第2の壁の終点よりも下側に設けられる。
この構成によれば、受圧板の外周と液体室の内壁との隙間に入り込んだ細かい気泡は、液体の流動に伴って第1の壁を通じて液体検出部の方へ誘導される。この細かい気泡は、第1の壁の終点に至っても、浮力によって液体検出部の方へは下降しづらく、受圧板の外周に沿って第2の壁の終点の方へ移動し、第1の壁とは逆の傾きを持つ第2の壁に沿って上昇しながら他方の端側に誘導される。仮に、他方の端側に誘導された気泡が再度液体検出部の方へ戻っても、浮力によって検出部の方へは下降しづらく、受圧板の外周に沿って第1の壁の方へ移動するか、第2の壁に沿って他方の端側に戻ってくる。このような移動を繰り返すうちに、受圧板の裏側で大きくなった気泡と合流してさらに大きな気泡へと変化する。よって、液体検出部には細かい気泡が付着しにくく、誤検出を低減できる。
[適用例4]上記適用例にかかるカートリッジでは、前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記第1の壁の終点よりも、前記第2の壁の終点の方が、上側に位置する。
この構成によれば、液体室の内壁のうち前記受圧板の裏面と対向する内壁に、受圧板の裏面が接近したときに、シート部材によって、第1の壁の終点と第2の壁の終点との間に、液体検出部の上部を閉鎖する壁が形成される。第1の壁の終点よりも、前記第2の壁の終点の方が、上側に位置することで、シート部材によって形成された壁の傾きが、第1の壁の傾斜とは逆の傾きを持つので、さらに効率よく容易に気泡を第2の壁側に誘導することができる。これにより、液体検出部には細かい気泡が付着しにくく、誤検出を低減できる。
[適用例5]上記適用例にかかるカートリッジでは、前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記第1の壁の傾きよりも、前記第1の壁の終点と前記第2の壁の終点とを繋ぐ線の傾きの方が大きい。
この構成によれば、シート部材によって形成された壁の傾きが、第1の壁の傾斜とは逆の傾き、かつ、より大きな傾きを持つので、気泡が第2の壁側に誘導され易い。これにより、さらに液体検出部には細かい気泡が付着しにくくなり、誤検出を低減することができる。
[適用例6]上記適用例にかかるカートリッジの前記リムは、前記第2の壁と対向する部分の一部に設けられていない。
この構成によれば、リムが設けられていない部分から受圧板の裏面側で押しつぶされて大きくなった気泡を第2の壁側へ容易に誘導させることができる。また、これにより、リムが設けられていない部分から誘導された気泡と第1の壁から第2の壁側に誘導された気泡とを合流させ易くなり、さらに大きな気泡を形成することができる。
[適用例7]上記適用例にかかるカートリッジでは、前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記内壁のうち、前記受圧板の裏面と対向する第3の壁の、前記他方の端に近い位置には、前記受圧板の裏面が前記第3の壁側に接近したときに、前記受圧板の回動支点となる凸部が設けられる。
この構成によれば、受圧板が第3の壁側に移動した場合、受圧板の裏面が、凸部の頂部に当接するため、液体室の内壁と完全には接しない。すなわち、受圧板の裏面と対向する内壁と受圧板の裏面と間に隙間が形成されるため、気泡が受圧板の裏面から受圧板の外周の外側へ追い出されにくい。これにより、液体室の液体の残量が少なくなっても受圧板の裏面側において大きな気泡を形成することができる。
液体噴射システムの構成を示す斜視図。 インクカートリッジの構成を示す外観斜視図。 インクカートリッジの構成を示す分解斜視図。 インクカートリッジの構成を示す断面図。 インクカートリッジの一部を拡大した模式図。 インクカートリッジの動作を示す模式図。 インクカートリッジの動作を示す模式図。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならせて示している場合がある。
[液体噴射システムの構成]
まず、液体噴射システムの構成について説明する。図1は、液体噴射システムの構成を示す斜視図である。なお、図1には、理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を示している。これ以降に示す図についても必要に応じて互いに直交するXYZ軸を付している。
液体噴射システム5は、印刷装置1と当該印刷装置1に供給する液体としてのインクを収容するカートリッジとしてのインクカートリッジ(図示せず)とを備えている。この印刷装置1は、個人向けのインクジェットプリンターであり、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモーターを動力とする紙送りローラー112を用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター114の動力を用いて、駆動ベルト116に接続されたキャリッジ130を主走査方向に往復動させる。印刷装置1の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ130に備えられた印刷ヘッド132を駆動して液体としてのインクの吐出及びドット形成を実行する。印刷装置1は、さらに、上述した各機構を制御するための制御部140を備えている。制御部140は、フレキシブルケーブル142を介してキャリッジ130と接続されている。
キャリッジ130は、ホルダー120と、印刷ヘッド132とを備えている。ホルダー120は、複数のインクカートリッジを装着可能に構成されており、印刷ヘッド132の上側に配置されている。以下では、ホルダー120を「カートリッジ装着部120」とも呼ぶ。図1に示す例では、ホルダー120には、4つのインクカートリッジが独立に装着可能であり、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4種類のインクカートリッジが1つずつ装着される。なお、ホルダー120としては、これ以外の任意の複数種類のインクカートリッジを装着できるものを利用可能である。印刷ヘッド132の上部には、インクカートリッジから印刷ヘッド132にインクを供給するための液体供給管124が配置されている。印刷ヘッド132は、インクを吐出することによりインクを噴射する液体噴射部として機能する。この印刷装置1のように、利用者により交換されるインクカートリッジが、印刷ヘッド132のキャリッジ130上のカートリッジ装着部(ホルダー)120に装着される印刷装置1のタイプを、「オンキャリッジタイプ」と呼ぶ。
[インクカートリッジの外観構成]
次に、インクカートリッジの外観構成について説明する。図2は、インクカートリッジの構成を示す外観斜視図である。インクカートリッジ10(以下、「カートリッジ10」とも呼ぶ。)が印刷装置1に装着された装着状態では、Z軸負方向が鉛直下方向となる。なお、装着状態では、印刷装置1は、X軸とY軸に平行な平面に設置されているものとする。カートリッジ10は、外形が略直方体形状である。カートリッジ10は、第1面12と、第2面13と、第3面14と、第4面15と、第5面16と、第6面17とを有する。各面12〜17は、カートリッジ10の外表面を構成する。第1面12と第2面13とは互いに対向する。第3面14と第4面15とは互いに対向する。第5面16と第6面17とは互いに対向する。これらの外表面のうち、第5面16と第6面17は、面積が最も大きい最大外面である。本実施形態では、最大外面である第5面16または第6面17に対して垂直な方向を、Y軸方向としている。
第4面15には、レバー102が設けられている。レバー102は、ホルダー120の一部と係合してカートリッジ10をホルダー120に対して保持するための係止部の機能を備えている。また、レバー102は、ホルダー120に対するカートリッジ10の着脱にも利用される。このような係止部や着脱部材の機能は、レバー102以外の形態によっても実現可能である。また、第4面15には、係止部及び着脱部材の機能のうち、一方のみを設けるようにしても良い。第5面16には、外部とカートリッジ10内部とが連通され、カートリッジ10の外側からカートリッジ10の内部へ空気を取り組むための外部空気導入口90が形成されている。また、第2面13にはカートリッジ10内部に収容されたインクを印刷装置1へ供給する液体供給口18が設けられている。カートリッジ10が印刷装置1に装着される際には、液体供給口18が液体供給管124に接続される。
[インクカートリッジの詳細構成]
次に、カートリッジ10の詳細構成について説明する。図3は、インクカートリッジの構成を示す分解斜視図であり、図4は、インクカートリッジの断面図であり、図5は、インクカートリッジの一部を拡大した模式図である。図3に示すように、カートリッジ10は、容器本体部材51と、蓋部材50とを備える。容器本体部材51と蓋部材50とによりカートリッジ10の外表面が形成される。また、カートリッジ10は、弁機構300と、第1の付勢部材としてのコイルばね19と、受圧板70と、シート部材(フィルム部材)60を備える。
容器本体部材51及び蓋部材50は、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。また、シート部材60は、合成樹脂(例えば、ナイロンとポリプロピレンを含む材料)により形成され、可撓性を有する。

容器本体部材51は、内壁55を備えており、当該内壁55によって凹形状が形成される。また、容器本体部材51の一側面は開口している。図4に示すように、内壁55は、第1の壁56と、第2の壁57と、第3の壁58と、区画壁59とを有する。容器本体部材51の一側面の開口を覆うようにシート部材60が容器本体部材51に接合されている。これにより、インクを収容するための液体室101が形成される。すなわち、液体室101は、カートリッジ10の内部空間を区画する内壁55と可撓性のシート部材60とで形成されている。そして、これにより、液体室101の容積を変化させることができる。シート部材60は、液体室101の容積の変化に追従し易いよう、あらかじめ内壁55の凹形状に沿って押し伸ばされた状態で容器本体部材に接合されている。シート部材60には、通気孔92が形成されている。これにより、カートリッジ10は、後述する弁機構300を介して空気(外気)が外部空気導入口90及び通気孔92を通って液体室101に流通可能に構成される。
受圧板70は、ポリプロピレン等の合成樹脂や、ステンレスなどの金属により形成される。受圧板70は、液体室101内に配置される。受圧板70の表面70aは、シート部材60と接触している。また、受圧板70の外周には、受圧板70の裏面70b側に突出したリム71が、外周の一部を除いたほぼ全体に設けられている。本実施形態では、図4に示すように、平面視において、すなわち、Y軸方向にみた場合、リム71は、少なくともレバー部材41(後述)と重なる部分700a以外の外周に設けられている。また、図4に示すように、Y軸方向にみた場合、受圧板70の外周は、液体検出部としてのプリズム34(後述)の部分を除き、液体室101の内壁55(側壁)を囲む外周よりも、僅かに小さくした形状である。これにより、受圧板70の外周と液体室101の内壁55(側壁)との隙間が狭くなるため、この隙間に気泡がまわりこみにくく、受圧板70の裏面70b側に気泡を誘導しやすくすることができる。
また、図3に簡略化して示すように、円錐台形状に巻かれたコイルばね19が、液体室101内に配置されている。コイルばね19は、容器本体部材51の内壁55のうちカートリッジ10の第6面17の裏側の第3の壁58と、受圧板70との間に設けられる。コイルばね19の下底部分は、第6面17の裏側の内壁と当接する。また、コイルばね19の下底部分は、第3の壁58に設けられた円形の枠内に配置される。コイルばね19の上底部分は、受圧板70の2つの面のうちシート部材60と接触する表面70aとは反対側の裏面70bに当接する。また、コイルばね19の上底部分は、受圧板70の裏面70bの略中央部分に当接する。ここで、裏面70bの略中央部分とは、受圧板70を裏面70bと平行な面に垂直投影した場合に、受圧板70の重心が位置する部分をいう。また、「コイルばね19が、受圧板70の裏面70bの略中央部分に当接」とは、コイルばね19が実際に受圧板70に当接している部分によって形成される領域(本実施例では、円領域)が裏面70bの略中央部分を含む位置にあればよい。本実施形態では、コイルばね19の下底部分が容器本体部材51の内壁と当接するように、また、上底部分が受圧板70の裏面70bに当接するように、設けているが、上底部分と下底部分とを逆にして設けても良い。
コイルばね19は、受圧板70の裏面70b側から受圧板70を付勢する。言い換えると、コイルバネ19は、受圧板70の裏面70b側から表面70a側に、受圧板70を押圧する。さらに言い換えると、コイルバネ19は、受圧板70の裏面70b側から−Y軸方向に受圧板70を付勢する。すなわち、コイルばね19は、液体室101の容積を拡大する方向に受圧板70を付勢する。コイルばね19は、Y軸方向に沿った方向である方向Ad(図3)に沿って伸縮(移動)する。ここで、図4に示すように、Y軸方向にみた場合、コイルばね19の中心軸Scと、受圧板70の重心Gaとが重なるようにコイルばね19は、受圧板70に当接している。すなわち、カートリッジ10をコイルばね19の伸縮方向(Y軸方向)に垂直な面(X軸とZ軸に平行な面)に垂直投影したときに、中心軸Scと重心Gaとは重なるように配置されている。
蓋部材50は、シート部材60を覆うように容器本体部材51に取り付けられている。これにより、シート部材60が外部から保護される。
弁機構300は、第2の付勢部材としてのバネ部材30と、弁体40と、カバーバルブ20とを備える。カバーバルブ20は、容器本体部材51のうち、第1面12と第3面14とが交差するコーナー部分に収容され、容器本体部材51に取り付けられる。カバーバルブ20は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により形成される。カバーバルブ20は凹形状であり、開口を形成する端面23にはシート部材60が気密に貼り付けられている。カバーバルブ20の凹部は大気連通室21として機能する。大気連通室21の底部にはカバーバルブ20の裏側まで貫通した内部空気導入口22が形成されている。ここで、シート部材60の通気孔92は、大気連通室21に連通している。すなわち、内部空気導入口22は、外部空気導入口90からカートリッジ10の内部へ取り込まれた空気を液体室101に取り込むものである。そして、弁機構300が、内部空気導入口22を開閉することで、液体室101への空気の導入を調整することができる。
弁機構300は、さらに、一方の端部が受圧板70の裏面70bと接触可能とされ、他方の端部に弁体40が設けられたレバー部材41を有している。バネ部材30は、内部空気導入口22を閉じる方向(本実施形態では−Y軸方向)に弁体40を付勢している。弁体40は、バネ部材30によってカバーバルブ20に押し付けられ、内部空気導入口22を塞いでいる。レバー部材41は、第1レバー部44と第2レバー部43とを備え、弁体40が設けられた第1レバー部44がバネ部材30によって押し付けられて内部空気導入口22を塞いでいる。第2レバー部43は、受圧板70が変位することにより受圧板70の裏面70bと接触可能に設置されている。具体的には、図4に示すように、Y軸方向にみた場合、第2レバー部43と受圧板70とが重なる位置に配置されている。なお、受圧板70に設けられたリム71は、Y軸方向にみた場合、レバー部材41と重なる部分には設けられていない。レバー部材41は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成しても良い。また、弁体40は、第1レバー部44をエラストマ等の弾性部材を用い、他の部分をポリプロピレン等の合成樹脂を用いて2色成型により形成してもよい。
図3及び図4に示すように、液体供給口18内の液体室101から外部に向けてインクが流通する流路内には、フォーム(多孔質部材)18aが配置されている。フォーム18aは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂により形成されている。フォーム18aは、カートリッジ10の印刷装置1への装着状態では、液体供給管124に接触し、インクを印刷装置1側へ流通させる。
図3及び図4に示すように、カートリッジ10は、プリズムユニット32を備える。プリズムユニット32は、液体室101の内部に設けられ、光学的にインクが存在するか否かを検出するための液体検出部としてのプリズム34を有する。プリズム34は、プリズムユニット32の表面の一部を三角柱状に液体室101側に突出させることによって形成されている。プリズムユニット32は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により形成された透明な部材である。プリズムユニット32を構成する部材は、適度な光透過性を持っていれば、透明でなくても良い。また、プリズムユニット32のうち、プリズム34の部分とそれ以外の部分とを別の部材で構成しても良い。この場合は、プリズム34の部分のみを、光透過性の部材で構成しても良い。プリズムユニット32は、プリズム34が液体室101内に位置するように第2面13に取り付けられる。液体室101内にインクが存在するか否かは、例えば次のように検出される。印刷装置1に、発光素子と受光素子を備えた光学センサーが設けられている。発光素子から、プリズム34に向けて光が射出される。インクがプリズム34の周辺に存在する場合は、光はプリズム34を透過して、液体室101内へ向う。一方、インクがプリズム34の周辺に存在しない場合は、発光素子から射出された光はプリズム34の2つの反射面によって反射され、受光素子に到達する。受光素子に光が到達したかどうかに基づいて、液体室101内にインクが存在するか否かを印刷装置1が検出する。
[インクカートリッジにおける各部材の配置関係]
カートリッジ10の各部材の配置関係について説明する。まず、内部空気導入口22とプリズムユニット32、特にプリズム34との配置関係について説明する。
カートリッジ10が印刷装置1に装着された状態において、カートリッジ10をカートリッジ10の複数の外面(第1〜第6面12,13,14,15,16,17)のうち最も面積の大きい最大外面(第5面16または第6面17)に対して垂直な方向(Y軸方向)にみた場合、内部空気導入口22は、最大外面の上下方向の中心よりも最大外面の上端に近い位置、かつ、最大外面の左右方向の中心よりも最大外面の左端または右端のうち一方の端に近い位置に設けられ、プリズム34は、最大外面の上下方向の中心よりも最大外面の下端に近い位置、かつ、最大外面の左右方向の中心よりも最大外面の左端または右端のうち他方の端に近い位置に設けられている。
具体的には、図4に示すように、例えば、カートリッジ10が印刷装置1に装着された状態において、カートリッジ10を第5面16に対して垂直な方向(+Y軸方向)にみた場合、内部空気導入口22は、第5面16の上下方向の中心よりも第5面16の上端に近い位置、かつ、第5面16の左右方向の中心よりも第5面16の一方の端としての左端に近い位置に設けられ、プリズム34は、第5面16の上下方向の中心よりも第5面16の下端に近い位置、かつ、第5面16の左右方向の中心よりも第5面16の他方の端としての右端に近い位置に設けられている。すなわち、内部空気導入口22とプリズム34とがほぼ対角となる位置に設けられている。このように内部空気導入口22とプリズム34とが配置されることにより、内部空気導入口22からプリズム34までの距離を長くとることが可能となる。
また、図4及び図5に示すように、カートリッジ10が印刷装置1に装着された状態において、+Y軸方向にみた場合、液体室101の内壁55は、一方の端としての左端側の内部空気導入部22よりも下側の位置からプリズム34へ向けて下降し、プリズム34の手前の位置に終点56aを有する第1の壁56と、液体室101の他方の端としての右端側のプリズム34よりも上側の位置から、プリズム34へ向けて下降し、プリズム34の手前の位置に終点57aを有する第2の壁57と、プリズム34の上側以外を覆うように設けられた区画壁59を有し、プリズム34が第1及び第2の壁56,57の終点よりも下側に設けられている。そして、第1の壁56の終点56aよりも、第2の壁57の終点57aの方が、Z軸方向に対して上側に位置している。さらに、第1の壁56の第1傾きθ1よりも、第1の壁56の終点56aと第2の壁57の終点57aとを繋ぐ線S1の第2傾きθ2の方が大きくなるように配置されている。
また、本実施形態では、図4に示すように、Y軸方向(+Y軸方向)にみた場合、レバー部材41と重なる部分700aとともに第2の壁57と対向する部分の一部分700bに受圧板70のリム71が設けられていない。
さらには、図4に示すように、カートリッジ10が印刷装置1に装着された状態において、Y軸方向にみた場合、液体室101の内壁55のうち、受圧板70の裏面70bと対向する第3の壁58の、他方の端としての右端に近い位置には、受圧板70の裏面70bが第3の壁58側に接近したときに、受圧板70の回動支点となる凸部80が設けられている。
[インクカートリッジの動作]
次に、カートリッジ10の動作について説明する。図6及び図7はインクカートリッジの動作を示す模式図である。なお、図6と図7は、カートリッジ10のそれぞれ異なる部位の断面を模式的に示した図である。いずれも、カートリッジ10の内部の状態を理解やすいように説明するための模式図であり、正確な断面図ではない。
まず、カートリッジ10が新品な状態では、液体室101内はインクで満たされている。この状態では、図6(a)及び図7(a)に示すように、バネ部材30が第1レバー部44を内部空気導入口22側に押すことによって、内部空気導入口22が遮断されている。すなわち、弁体40は閉弁状態となっている。これにより、液体室101は密閉状態となっている。また、液体室101のコイルばね19は、シート部材60で覆われた液体室101の容積を拡大する方向に、受圧板70を付勢している。この結果、液体室101内の圧力は、印刷ヘッド132にインクを供給するのに適した適切な圧力範囲に維持される。この適切な圧力の範囲は、大気圧よりも低い圧力(負圧)である。
次いで、液体室101内のインクが印刷装置1に供給される。具体的には、液体室101内のインクが、プリズム34の周囲に形成された検出室を経由して、液体供給口18から印刷装置1に供給される。液体室101内のインクが印刷装置1に供給され、液体室101内のインクが消費されると液体室101の容積が減少していく。すなわち、コイルばね19の付勢力に抗して、受圧板70が第3の壁58側に移動していく。受圧板70が第3の壁58側に移動するとコイルバネ19の付勢力が大きくなり、液体室101の負圧は大きくなっていく。
液体室101のインクが消費され、さらに受圧板70が第3の壁58側に移動すると、図6(b)に示すように、受圧板70が第2レバー部43(詳細には、突起43a)を第3の壁58側に押す。これにより、バネ部材30の付勢力に抗して第1レバー部44が内部空気導入口22から離れるように変位し、内部空気導入口22が一時的に連通状態となる。すなわち、弁体40が開弁状態となる。内部空気導入口22が連通状態となると、外部の空気が、外部空気導入口90から通気孔92及び内部空気導入口22を通って液体室101に導入される。
また、図7(b)に示すように、受圧板70が第3の壁58付近まで下がり、受圧板70の裏面70bが第3の壁58面に形成された凸部80に当接すると、受圧板70の一方端が凸部80を回動支点として押し下がっていく。本実施形態では、受圧板70の第3面14側の端部が押し下がっていく。また、第3面14側には弁機構300が配置されているため、受圧板70が第3の壁58付近まで下がったときに、確実に第2レバー部43を押すことができる。また、凸部80によって受圧板70の移動が規制されるため、受圧板70の裏面70bと第3の壁58との間に隙間が形成される。本実施形態では、第4面15側の隙間の方が、第3面14側の隙間よりも大きくなっている。
次いで、液体室101に空気が導入されると、空気が導入された分だけ液体室101の容積が大きくなる。同時に、液体室101内の負圧は少し小さくなる(大気圧に近づく)。そして、図6(c)に示すように、液体室101にある程度の空気が導入されると、受圧板70が第2レバー部43から離れる。受圧板70が第2レバー部43から離れると弁体40が閉弁状態となる。これにより、内部空気導入口22を介した液体室101内への空気の導入が停止される。このように、液体室101のインクの消費に伴って、液体室101内の負圧が大きくなると一時的に弁体40が開弁状態になることで液体室101内の圧力を適切な圧力範囲に維持することが可能となる。
以降、液体室101のインクの消費に伴い、受圧板70が第3の壁58に近づく方向への移動及び第3の壁58から遠ざかる方向への移動を繰り返す。そして、受圧板70の移動に連動して弁体40が開弁または閉弁状態となり、液体室101への空気の導入が調整される。
以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)内部空気導入口22は、第5面16の上下方向の中心よりも第5面16の上端に近い位置、かつ、第5面16の左右方向の中心よりも第5面16の左端に近い位置に設けられ、プリズム34は、第5面16の上下方向の中心よりも第5面16の下端に近い位置、かつ、第5面16の左右方向の中心よりも第5面16右端に近い位置に設けられた。すなわち、内部空気導入口22とプリズム34とがほぼ対角となる位置に設けられた。このように内部空気導入口22とプリズム34とが配置されることにより、内部空気導入口22からプリズム34までの距離を長くとることが可能となる。これにより、内部空気導入口22から空気が導入された際に生成されたインク中の気泡が、プリズム34まで到達しにくくなり、プリズム34に対する気泡の付着による誤検出を低減することができる。また、内部空気導入口22から空気が導入された際に生成された細かい気泡は、インクの流動とともにプリズム34の方向に移動する。一方、液体室101のインクの消費に伴い、受圧板70が第3の壁58に近づく方向への移動及び第3の壁58から遠ざかる方向への移動を繰り返す。そして、受圧板70の移動(揺動)により、細かい気泡が押しつぶされ、細かい気泡同士が合体して大きな気泡が形成される。従って、最終的にプリズム34に対して大きな気泡が付着することになるが、プリズム34に対して細かい気泡を付着させるよりも大きな気泡を付着させる方が、光の散乱が発生しにくくなるので、誤検出を低減させることができる。
(2)受圧板70の裏面70bには凸状のリム71が形成された。当該リム71により、内壁55方向への気泡の移動が規制され、受圧板70の移動(揺動)により、移動が規制された細かい気泡を容易に大きな気泡へと形成することができる。また、受圧板70の外周と液体室101の内壁55との隙間への気泡の回り込みを低減することができる。さらに、平面視において、リム71がレバー部材41と重なる部分700aには設けられていないため、この部分から気泡を受圧板70の裏面70b側に容易に誘導させることができる。そして、受圧板70の移動(揺動)により、効率よく大きな気泡を形成することができる。
(3)第1の壁56の終点56a及び第2の壁57の終点57aよりも下方にプリズム34が設けられるため、受圧板70の外周と液体室101の内壁55との隙間に入り込んだ細かい気泡は、インクの流動に伴って第1の壁56を通じてプリズム34の方へ誘導される。誘導された気泡は、第1の壁56の終点56aに至っても、浮力によってプリズム34の方へは下降しづらく、受圧板70の外周に沿って第2の壁57の終点57aの方へ移動し、第1の壁56とは逆の傾きを持つ第2の壁57に沿って上昇しながら右端部側に誘導される(図4参照)。仮に、右端部側に誘導された気泡が再度プリズム34の方へ戻っても、浮力によってプリズム34の方へは下降しづらく、受圧板70の外周に沿って第1の壁56の方へ移動するか、第2の壁57に沿って右端部側に戻ってくる。このような移動を繰り返すうちに、受圧板70の移動(揺動)によって大きく形成された気泡と合流してさらに大きな気泡へと変化させることができる。これにより、プリズム34には細かい気泡が付着しにくく、誤検出を低減できる。
(4)また、液体室101の内壁55のうち受圧板70の裏面70bと対向する第3の壁58に、受圧板70の裏面70bが接近したときに、シート部材60によって、第1の壁56の終点56aと第2の壁57の終点57aとの間に、プリズム34の上部を閉鎖する壁が形成される。そして、第1の壁56の終点56aよりも第2の壁57の終点57aの方が上側に位置しているため、シート部材60によって形成された壁の傾きが、第1の壁56の第1の傾きθ1とは逆の傾きを持つので、さらに効率よく容易に気泡を第2の壁57側に誘導させることができる。これにより、プリズム34には細かい気泡が付着しにくく、誤検出を低減できる。
(5)さらに、シート部材60によって形成された壁の第2の傾きθ2が、第1の壁56の傾斜とは逆の傾き、かつ、より大きな傾きを持つので、気泡が第2の壁57側に誘導され易い。これにより、さらにプリズム34には細かい気泡が付着しにくくさせ、誤検出を低減することができる。
(6)さらに、第2の壁57と対向する部分の一部分700bにリム71が設けられていない。従って、一部分700bから受圧板70の裏面70b側で押しつぶされて大きくなった気泡が第2の壁57側に容易に誘導され、大きくなった気泡と第1の壁56側から第2の壁57側に誘導された小さな気泡とを第2の壁57の部分で合流させ易くさせ、容易に大きな気泡を形成することができる。
(7)第3の壁58の面に凸部80を設けた。これにより、受圧板70が第3の壁58側に移動した場合、受圧板70の裏面70bが、液体室101の第3の壁58と完全には接しない。すなわち、受圧板70の裏面70bと対向する第3の壁58と受圧板70の裏面70bと間に隙間が形成されるため、気泡が受圧板70の裏面70bから受圧板70の外周の外側へ追い出されにくい。これにより、液体室101の液体の残量が少なくなっても受圧板70の裏面70b側において大きな気泡を形成することができる。
以上の実施形態では、図4のように、+Y方向にみた場合、内部空気導入口22は、最大外面である第5面16の左上端に近い位置に設けられ、プリズム34は、第5面16の右下端に近い位置に設けられた。しかし、左右の関係を逆にしても良い。すなわち、内部空気導入口22は、最大外面である第5面16の右上端に近い位置に設けられ、プリズム34は、第5面16の左下端に近い位置に設けられても良い。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の印刷装置及びそのカートリッジにも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びそのカートリッジに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射する印刷装置(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置(5)精密ピペットとしての試料印刷装置(6)潤滑油の印刷装置(7)樹脂液の印刷装置(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える印刷装置
なお、「液滴」とは、印刷装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
1…印刷装置、5…液体噴射システム、10…カートリッジとしてのインクカートリッジ、18…液体供給口、19…第1の付勢部材としてのコイルバネ、22…内部空気導入口、30…第2の付勢部材としてのバネ部材、32…プリズムユニット、34…液体検出部としてのプリズム、40…弁体、41…レバー部材、43…第2レバー部、44…第1レバー部、50…蓋部材、51…容器本体部材、55…内壁、56…第1の壁、56a…終点、57…第2の壁、57a…終点、58…第3の壁、59…区画壁、60…シート部材、70…受圧板、70a…表面、70b…裏面、71…リム、80…凸部、90…外部空気導入口、92…通気孔、101…液体室、120…ホルダー、124…液体供給管、130…キャリッジ、132…印刷ヘッド、300…弁機構、700a…部分、700b…一部分。

Claims (7)

  1. 印刷装置に供給する液体を収容するカートリッジであって、
    容器本体部材によって構成された内壁と、前記容器本体部材に接合された可撓性のシート部材と、によって形成された液体室と、
    前記液体室内に、表面が前記シート部材と接触して配置された受圧板と
    記受圧板を、前記液体室の内部空間を拡大する方向に付勢する第1の付勢部材と、
    前記液体室に収容された液体を前記印刷装置へ供給する液体供給口と、
    外部の空気を前記液体室に取り込むための空気導入口と
    体と、前記弁体を、記空気導入口を閉じる方向に付勢する第2の付勢部材と、を有し、前記空気導入口を開閉することで、前記液体室への空気の導入を調整する弁機構と、
    前記液体室の内部に設けられ、光学的に液体を検出するための液体検出部と、を備え、
    前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記カートリッジを前記カートリッジの複数の外面のうち最も面積の大きい最大外面に対して垂直な方向にみた場合、
    記空気導入口は、前記最大外面の上下方向の中心よりも前記最大外面の上端に近い位置、かつ、前記最大外面の左右方向の中心よりも前記最大外面の左端または右端のうち一方の端に近い位置に設けられ、
    前記液体検出部は、前記最大外面の上下方向の中心よりも前記最大外面の下端に近い位置、かつ、前記最大外面の左右方向の中心よりも前記最大外面の前記一方の端とは反対側の他方の端に近い位置に設けられる、カートリッジ。
  2. 請求項1に記載のカートリッジにおいて、
    前記弁機構は、さらに、一方の端部が前記受圧板の裏面と接触可能とされ、他方の端部に前記弁体が設けられたレバー部材を有し、前記受圧板の動きによって伝達される前記レバー部材の移動に伴って前記空気導入口が開閉され、
    前記受圧板はさらに、前記受圧板の裏面側に突出したリムを有し
    前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、前記リムは、前記受圧板の外周のうち、少なくとも前記レバー部材と重なる部分以外の部分に設けられる、カートリッジ。
  3. 請求項に記載のカートリッジにおいて、
    前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向に、前記液体室をみた場合、
    前記内壁は、
    前記液体室の一方の端側の前記空気導入部よりも下側の位置から前記液体検出部へ向けて下降し、前記液体検出部の手前の位置に終点を有する第1の壁と、
    前記液体室の他方の端側の前記液体検出部よりも上側の位置から、前記液体検出部へ向けて下降し、前記液体検出部の手前の位置に終点を有する第2の壁と、
    前記液体検出部の上側以外を覆うように設けられた区画壁と、を有し、
    前記液体検出部が前記第1の壁及び第2の壁の終点よりも下側に設けられる、カートリッジ。
  4. 請求項3に記載のカートリッジにおいて、
    前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、
    前記第1の壁の終点よりも、前記第2の壁の終点の方が、上側に位置する、カートリッジ。
  5. 請求項4に記載のカートリッジにおいて、
    前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、
    前記第1の壁の傾きよりも、前記第1の壁の終点と前記第2の壁の終点とを繋ぐ線の傾きの方が大きい、カートリッジ。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のカートリッジにおいて、
    前記リムは、前記第2の壁と対向する部分の一部に設けられていない、カートリッジ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のカートリッジにおいて、
    前記カートリッジが前記印刷装置に装着された状態において、前記最大外面に対して垂直な方向にみた場合、
    前記内壁のうち、前記受圧板の裏面と対向する第3の壁の、前記他方の端に近い位置には、前記受圧板の裏面が前記第3の壁側に接近したときに、前記受圧板の回動支点となる凸部が設けられる、カートリッジ。
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