JP5908872B2 - コヒーレント通信用光受信器およびその制御方法 - Google Patents
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Description
このような背景の元、光ファイバでの伝送容量増大の技術の研究開発が盛んに行われてきており、現在では一波長で100Gb/sの伝送を実施できるディジタルコヒーレント通信技術が普及し始めている。この次世代技術として、一波長で400Gb/sの伝送を実施できる技術の研究開発が進んでいる。
この中では16QAMのような多値変調技術や、また複数波長を高密度で伝送するナイキスト伝送技術などが用いられる。
しかし、これら不完全性には、DSPで補償できないものがある。チャネル内の正側(p)と負側(n)の光受信器の効率のばらつきに起因するCMRR(Common mode rejection ratio)の劣化は、そのような補償できない不完全性の1つである。
TIAは、動作範囲内の信号光強度において、光信号の強弱に寄らず一定の出力振幅を出すことができるように、差動可変利得増幅器を備えていて、光強度の変化に対しても一定の出力振幅を出すことができるように設計されている。
CMRR(dBe)=20・log[|I1−I2|/(I1+I2)] …(1)
これは、1つの差動構成の増幅器の正相の入力電流I1と逆相の入力電流I2のバランスを表すものであり、バランスが完全(I1=I2)であればCMRR=−∞となり、バランスが崩れるとCMRRが大きくなる。
しかし、実際は、途中の光ハイブリッドや光学系の経路によるロスのばらつきや、フォトダイオードの光感度のばらつきにより、正相/逆相の電流は全く同じになることはなく、このために、CMRRは負の有限の値になる。
以下では、この状況について、より具体的に説明する。PDに対して信号光および局発光が同時に入射した場合、検波の結果単体のPDの出力には、信号成分、局発成分、及び信号・局発ビート成分の3つの成分がある。これらのうち、信号・局発ビート成分は、正相/逆相のPDに対して、互いに逆位相で入力され、差動入力TIAによって増幅される。
CMRR=20・log[|I1xZ1−I2xZ2|
/| I1xZ1+I2xZ2|] …(2)
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器の構成を示すブロック図である。
PD保護回路PVは、PDごとに設けられた過電流保護回路からなり、VPDから各PDへ供給する電流について過電流を抑制する機能を有している。
このとき、このチャネルのCMRRは前記した式(2)のようになっているため、分子である|I1xZ1−I2xZ2|を最小化すれば、CMRRを最善にすることが可能である。すなわち、I1/I2 = Z2/Z1となるように、TIAの正側・逆側の利得差Z2/Z1を調整すれば、CMRRは−∞まで改善することが理論的には可能になる。
なお、従来技術で前記したように、各TIAは、光信号の強弱に寄らず一定の出力振幅を出すことができるように、通常、差動可変利得増幅器を備えているが、これは入力の正相・逆相に対して差動で動作し、本発明で提案した正側/負側の利得差を調整できる機能は有していない。
この出力を最小にするように、TIAの正相/逆相入力の利得差を調整すればよい。強度変調信号としては、光受信器の出力段に含まれるDCブロックやDCオフセット除去回路を通過する100kHz程度以上の周波数であればよく、例えば1GHzの正弦波での変調や、もしくは強度変調成分を含む信号光を利用することもできる。
実際には、局発入力と信号入力では正相/逆相入力バランスに差があるため、状況に応じて重要度の高い方の正相/逆相入力バランスを改善するように、CMRRを調整することができる。通常は局発光の雑音は、信号光の雑音に比べて小さいので、信号光に対するCMRRの方が厳しい条件が求められるため、信号光入力時のCMRRが最小になるように正相/逆相バランスを調整すれば良い。
さらに、出力で調整する方法以外にも、光電流で調整する方法もある。この方法では、図1のフォトダイオードの電源が全て独立に外部に出ていることを利用し、それぞれのフォトダイオードの光電流を計測する。ここで、正相/逆相の光電流のずれを計測し、これを補償するようにTIAの正相/逆相の利得差を調整すれば良い。
すなわち、利得調整電圧GAが入力されているとき、内部のバッファ回路BUFは、GAに対して同じ方向に変化する利得調整電圧GApと、GAに対して逆方向に変化する利得調整電圧GAnとの2つの出力を有するものとする。これにより、例えばGAが正の方向に変化するとき、GApは正の方向に変化するとともに、GAnは負の方向に変化することになる。
このように、本実施の形態は、入力された信号光を復調して得られた任意のチャネルに関する正相/逆相の2つの光信号を、それぞれに対応する2つのフォトダイオードPDで変換して、正相/逆相の2つの入力光電流信号を出力するフォトダイオードアレイPDAと、正負の入力の間の利得差を調整可能な可変利得トランスインピーダンスアンプを内蔵し、フォトダイオードPDから出力された2つの入力光電流信号を差動増幅して、チャネルに関する受信電圧信号を出力するトランスインピーダンスアンプICとを備え、トランスインピーダンスアンプICに設けられた可変利得増幅器で、フォトダイオードPDから出力された2つの入力光電流信号に対する利得差を調整した後差動増幅し、出力するようにしたものである。
次に、図3を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器10について説明する。図3は、第2の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器の構成を示すブロック図である。
本発明では、チャネルごとに、入力光電流信号の電流値により測定したこのアンバランスを補正するように、コントローラCNTが、当該チャネルのトランスインピーダンス初段に設けられている可変利得増幅器VGAの利得を変える。これは、第1の実施の形態の最後で述べた、光電流による調整について、光電流の測定をTIAの外部でなく、内部で実施することになる。
このとき、正相のVGA(α1)の利得を、逆相のVGA(α2)よりも2dBe(=1dBo)だけ下げる。これにより、アンプの後段で処理される信号としては、正側と負側がバランスして相殺することになり、理論的にはCMRR=−∞に調整することが可能になる。
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器10について説明する。図4は、第3の実施の形態にかかるコヒーレント通信用光受信器の構成を示すブロック図である。
なお、本実施の形態では、遅延時間の調整部が利得調整部の前段に配置されているが、この順番は逆でも良く、またこの遅延時間と利得の調整を1つの回路で実施する回路構成であっても良い。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施例ではフォトダイオードの電源は全て外部から供給し、TIAから供給していないが、TIAからフォトダイオードの電源を供給することもできる。また、このときは、図3に対応する実施例2と異なり、TIAの入力部でなく、フォトダイオードの電源供給部に電流計を配置することも可能である。
このように、本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (4)
- 入力された信号光を復調して得られた正相/逆相の2つの光信号を2つのフォトダイオードで個別に光電変換し、正相/逆相の2つの入力光電流信号を出力するフォトダイオードアレイと、
前記フォトダイオードアレイから出力された正相/逆相の2つの前記入力光電流信号を、正相/逆相独立した利得で可変利得増幅器により増幅することにより、これら2つの入力光電流信号に関する利得差を調整した後、トランスインピーダンスアンプで差動増幅することにより受信電圧信号を出力するトランスインピーダンスアンプICとを備え、
前記トランスインピーダンスアンプICは、
前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号の電流値を2つの電流計で個別に計測し、これら電流値に応じて前記可変利得増幅器におけるこれら2つの入力光電流信号に関する利得差を制御するコントローラを有する
ことを特徴とするコヒーレント通信用光受信器。 - 入力された信号光を復調して得られた正相/逆相の2つの光信号を2つのフォトダイオードで個別に光電変換し、正相/逆相の2つの入力光電流信号を出力するフォトダイオードアレイと、
前記フォトダイオードアレイから出力された正相/逆相の2つの前記入力光電流信号を、正相/逆相独立した利得で可変利得増幅器により増幅することにより、これら2つの入力光電流信号に関する利得差を調整した後、トランスインピーダンスアンプで差動増幅することにより受信電圧信号を出力するトランスインピーダンスアンプICとを備え、
前記トランスインピーダンスアンプICは、
前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号の電流値を個別に計測する電流計と、前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号をそれぞれ個別に遅延させる遅延回路とを有し、
前記電流計で得られた正相/逆相の2つの前記入力光電流信号の電流値に応じて前記可変利得増幅器におけるこれら2つの入力光電流信号に関する利得差を制御するとともに、外部から入力された制御信号に応じて、前記遅延回路における正相/逆相の2つの前記入力光電流信号に関する遅延時間差を制御するコントローラを備える
ことを特徴とするコヒーレント通信用光受信器。 - 入力された信号光を復調して得られた正相/逆相の2つの光信号を2つのフォトダイオードで個別に光電変換し、正相/逆相の2つの入力光電流信号を出力する光電変換ステップと、
正相/逆相の2つの前記入力光電流信号を、正相/逆相独立した利得で可変利得増幅器により増幅することにより、これら2つの入力光電流信号に関する利得差を調整した後、トランスインピーダンスアンプで差動増幅することにより受信電圧信号を出力する差動増幅ステップとを備え、
前記差動増幅ステップは、
前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号の電流値を2つの電流計で個別に計測し、これら電流値に応じて前記可変利得増幅器におけるこれら2つの入力光電流信号に関する利得差を制御する制御ステップを含む
ことを特徴とするコヒーレント通信用光受信器の制御方法。 - 入力された信号光を復調して得られた正相/逆相の2つの光信号を2つのフォトダイオードで個別に光電変換し、正相/逆相の2つの入力光電流信号を出力する光電変換ステップと、
正相/逆相の2つの前記入力光電流信号を、正相/逆相独立した利得で可変利得増幅器により増幅することにより、これら2つの入力光電流信号に関する利得差を調整した後、トランスインピーダンスアンプで差動増幅することにより受信電圧信号を出力する差動増幅ステップとを備え、
前記差動増幅ステップは、前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号の電流値を2つの電流計で個別に計測し、これら電流値に応じて前記可変利得増幅器におけるこれら2つの入力光電流信号に関する利得差を制御する制御ステップと、前記可変利得増幅器に入力される正相/逆相の2つの前記入力光電流信号をそれぞれ個別に遅延させる遅延ステップとを含み、
前記制御ステップは、外部から入力された制御信号に応じて、前記遅延ステップにおける正相/逆相の2つの前記入力光電流信号に関する遅延時間差を制御する遅延制御ステップを含む
ことを特徴とするコヒーレント通信用光受信器の制御方法。
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