JP5908304B2 - 燃料噴射制御システム - Google Patents

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本発明は、エンジンの燃料噴射制御システムに関するものであり、特に通信機能を有する燃料噴射弁を備えるエンジンの燃料噴射制御システムに関するものである。
従来、車両に搭載されるエンジンの燃料噴射弁としては、通信ドライバを内蔵し、エンジンの燃料噴射制御を実施する電子制御装置(ECU)と通信可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の燃料噴射弁は、通信ドライバとメモリとを備えており、燃料噴射弁ごとの特性値がメモリに記憶保持されている。ECUは、通信を利用して燃料噴射弁からその特性値を取得し、ECU側の記憶部に記憶させておくとともに、その記憶部に記憶させた燃料噴射弁の特性値をECUの学習動作によって適宜更新する。これにより、燃料噴射弁の個体差を考慮した燃料噴射制御を実現するようにしている。
特開2012−1180号公報
ところで、燃料噴射弁の特性値についての学習値を、例えばエンジンの運転停止時に燃料噴射弁側のメモリに記憶しておき、次回の読み出しタイミングで(例えば次回のエンジン始動時に)、燃料噴射弁の特性値を燃料噴射弁から再度読み出して、ECUの記憶部に記憶させることがある。こうすることにより、燃料噴射弁が交換されても(例えば第1気筒の燃料噴射弁と第2気筒の燃料噴射弁とが入れ替えられても)、ECUにおいて異なる燃料噴射弁の特性値を用いて燃料噴射制御が実施されるのを回避することができる。その一方で、燃料噴射弁と電子制御装置との通信異常が生じた場合、電子制御装置側では、燃料噴射弁が保有する特性値を取得することができなくなる。かかる場合、燃料噴射弁の個体差を考慮した燃料噴射制御を実施できなくなることがあり、その結果、制御性が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料噴射弁と電子制御装置との通信異常が生じた場合であっても、適正な燃料噴射制御を実施することができるエンジンの燃料噴射制御システムを提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、燃料噴射弁(10)と、該燃料噴射弁の駆動を制御することによりエンジンの燃料噴射制御を実施する電子制御装置(50)と、を備える燃料噴射制御システムに関する。当該システムにおいて、前記燃料噴射弁は、通信機能を有する第1通信部(15)と、前記燃料噴射弁の特性に関する情報である特性値情報を記憶する第1記憶部(13)と、前記第1通信部で受信した情報に基づく処理を実行する処理部(17)と、を備える。前記電子制御装置は、前記第1通信部との通信が可能な第2通信部(51)と、前記特性値情報を記憶する第2記憶部(57)と、前記特性値情報に基づいて前記燃料噴射制御を実行する制御部(53)と、を備える。また、1の構成は、前記処理部は、前記第1記憶部に記憶されている特性値情報である今回情報を前記第2記憶部に記憶させる所定の実行条件が成立する毎に、該今回情報を前記第1通信部により送信させる送信手段を備え、前記制御部は、前記今回情報を前記第2通信部で受信した場合に、その受信した今回情報を前記第2記憶部に記憶させる情報記憶手段と、前記第1通信部と前記第2通信部との間の通信異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により通信異常が検出され、かつ前記所定の実行条件が成立した場合、該通信異常が検出される前に前記第2記憶部に記憶させた特性値情報である前回情報を前記第2記憶部から読み出し、該読み出した前回情報に基づいて前記燃料噴射制御を実施する制御手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、燃料噴射弁と電子制御装置との間で通信異常が生じた場合、燃料噴射弁が保有する特性値情報を電子制御装置側の記憶部(第2記憶部)に記憶させるタイミングにおいて、その特性値情報を燃料噴射弁から取得できず、第2記憶部に記憶させることができない場合がある。この点、本構成では、燃料噴射弁と電子制御装置との通信異常が生じた場合には、その異常が生じる前のタイミングで第2記憶部に記憶させた情報(前回情報)を用いて燃料噴射制御を実施する。したがって、燃料噴射弁と電子制御装置との通信異常が生じた場合にも、燃料噴射弁の個体差を考慮して燃料噴射制御を実施することができ、ひいては精度の良い燃料噴射制御を実現することができる。
エンジンの燃料噴射制御システムの全体概略を表す構成図。 インジェクタ−ECU間のインジェクタ情報のやりとりの具体的態様を示すタイムチャート。 情報書込処理を示すフローチャート。 命令実行処理を示すフローチャート。 燃料噴射制御を示すフローチャート。
以下、本実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、エンジンのインジェクタを制御対象とする燃料噴射制御システムを構築するものとしている。当該システムは、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢としてインジェクタの駆動を制御し、これによりエンジンの燃料噴射制御を実施する。本システムの回路構成の全体概略図を図1に示す。
図1に示す制御システムは、多気筒エンジン(本実施形態では4気筒エンジン)を搭載する車両に搭載されるものであり、エンジンの気筒毎に設けられたインジェクタ10と、インジェクタ10の駆動を制御する駆動制御装置(EDU)30と、エンジンの燃料噴射制御を実行するECU50とを備えている。
インジェクタ10は、エンジンの各気筒内に燃料を直接供給する筒内噴射式の燃料噴射弁である。本実施形態のインジェクタ10は、インジェクタ10の燃料噴射圧力を検出するセンサ部としての圧力センサ11と、データを記憶保持する第1記憶部としての第1メモリ13と、通信データの送受信が可能な第1通信部としての第1通信ドライバ15と、通信データに基づく各種処理を実行する通信処理部17とを備えている。
圧力センサ11は、例えばインジェクタ10の先端部の噴孔付近に設けられており、エンジンの燃料噴射パラメータとして、噴孔における燃料圧力を検出する。当該圧力センサ11は、センサ素子11aと出力回路12とを備えている。出力回路12は、センサ素子11a及びセンサ出力線LSに電気的に接続されており、センサ素子11aの出力信号であって圧力の計測結果を表すセンサ出力信号を入力し、その入力したセンサ出力信号をセンサ出力線LSに出力する。本実施形態では、複数のインジェクタ10の各々の圧力センサ11とECU50とが、個別のセンサ出力線LSを介して接続されている。
第1メモリ13は、電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メモリであり、本実施形態では、例えばEEPROM(登録商標)で構成されている。第1メモリ13には、各インジェクタ10の特性値情報(インジェクタ情報)として、インジェクタ特性値やセンサ特性値、個体番号などが記憶されている。例えばインジェクタ特性値としては、インジェクタ10の駆動開始を指令してから実際に燃料噴射が開始されるまでの噴射開始遅れ時間や、最大噴射率、インジェクタ10の駆動終了を指令してから実際に燃料噴射が終了されるまでの噴射終了遅れ時間などがある。また、センサ特性値としては、例えば予め定められたセンサ出力信号の電圧値と燃料圧力との関係からのずれ量などがある。なお、第1メモリ13は、例えばSRAMなどの揮発性メモリで構成されていてもよい。
第1通信ドライバ15は、通信処理部17に接続されており、通信処理部17との間でデータの入出力が可能になっている。また、第1通信ドライバ15は、通信線LCを通じてECU50に接続されており、ECU50から送信された通信データを受信して通信処理部17に出力するとともに、通信処理部17から入力した通信データをECU50に送信する。これにより、インジェクタ10−ECU50間の通信を実現する。通信線LCは、各インジェクタ10で共有されており、各インジェクタ10の第1通信ドライバ15とECU50とが共通の通信線LCで接続(バス接続)されている。
通信処理部17は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、第1通信ドライバ15を通じてECU50から受信した通信データに基づいて各種処理を実行する。例えば、通信処理部17は、通信データとして、インジェクタ情報を送信する旨のRead命令をECU50から受信した場合に、そのRead命令に基づき、第1メモリ13に記憶されているインジェクタ情報を読み出し、その読み出したインジェクタ情報を、Read命令に対する応答データとして、通信線LCを通じてECU50に送信する。あるいは、通信処理部17は、通信データとして、第1メモリ13に記憶されているインジェクタ特性値やセンサ特性値を更新する旨のWrite命令をECU50から受信した場合に、そのWrite命令に含まれる特性値についての学習値を第1メモリ13に書き込み、第1メモリ13に記憶されている各種の特性値を更新する処理を実行する。
ECU50は、通信データの送受信が可能な第2通信部としての第2通信ドライバ51と、各種データを記憶する第2記憶部としての第2メモリ57と、燃料噴射制御のための各種処理を実行する制御部としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)53とを備える。
第2通信ドライバ51は、各インジェクタ10の第1通信ドライバ15に共通の通信線LCを通じて接続されており、第1通信ドライバ15との間で通信データの送受信が可能になっている。第2メモリ57は、ECU50に電力供給する電源(図示略)に接続された状態でデータを記憶・保持し、電源との接続が解除されることで、記憶されているデータが失われる揮発性メモリであり、本実施形態ではSRAMが用いられている。
マイコン53は、インジェクタ10が保有するインジェクタ情報などの通信データを第2通信ドライバ51を通じて入力するとともに、圧力センサ11からのセンサ出力信号を入力する。また、マイコン53は、エンジンの運転状態を検出する各種センサからの運転状態パラメータ(例えばエンジン回転速度やエンジン負荷など)を入力する。そして、それら入力した各種データに基づいて、燃料の噴射時期や噴射量等を演算し、その演算結果に基づく噴射信号(インジェクタ駆動信号)をEDU30に出力する。EDU30は、ECU50のマイコン53から入力した噴射信号に基づいて、各インジェクタ10の駆動を制御する。
例えばマイコン53は、イグニッションオン(IGON)に伴いECU50が起動される毎に(エンジンの運転開始毎に)、Read命令を通信線LCを通じてインジェクタ10に送信する。これにより、第1メモリ13に記憶されているインジェクタ情報(今回情報に相当)を取得する。また、マイコン53は、インジェクタ10の第1通信ドライバ15からインジェクタ情報を取得する毎に、その取得したインジェクタ情報を第2メモリ57に書き込む。なお、取得したインジェクタ情報の今回値については、第2メモリ57に既に記憶されているインジェクタ情報の前回値とは別の場所に格納してもよいし、あるいは前回値を今回値で書き換えて更新してもよい。そして、IGON後の燃料噴射制御において、エンジン回転速度やエンジン負荷などの制御パラメータに基づいて、燃料の噴射時期や噴射量等を演算するとともに、その演算値を、今回取得したインジェクタ特性値に基づいて補正し、その補正後の値に基づいて燃料噴射制御を実施する。また、各圧力センサ11のセンサ出力信号が示す計測値(センサ出力値)について、今回取得したセンサ特性値に基づいて補正し、その補正後の値に基づいて燃料噴射制御を実施する。また、マイコン53は、エンジンの運転中において、インジェクタ情報を学習するとともに、第2メモリ57に記憶されているインジェクタ情報をその学習値に逐次更新する(学習手段)。
イグニッションオフに伴うシステム停止時では(エンジンの運転終了時では)、マイコン53は、Write命令を今回の運転時における各種特性値についての学習値とともに通信線LCを通じてインジェクタ10に送信し、インジェクタ10の第1メモリ13に記憶されている各種の特性値をその学習値に書き換え・更新する(更新手段)。これにより、次回のエンジン運転時には、今回のエンジン運転での学習内容を反映させてエンジンの燃料噴射制御が実施されることとなる。
図2に、インジェクタ10とECU50との間のインジェクタ情報のやりとりについての具体的態様を示す。なお、インジェクタ情報のやりとりは全てのインジェクタ10について順に実施されるが、図2では、便宜上、第1気筒のインジェクタ10(インジェクタ♯1)及び第2気筒のインジェクタ10(インジェクタ♯2)について示してある。
図2において、IGスイッチがオンされると、マイコン53は、通信線LCを通じてインジェクタ10にRead命令を送信する(タイミングt11)。このRead命令には、宛先情報として、第1気筒のインジェクタ10(インジェクタ♯1)のノードIDが含まれている。
マイコン53からのRead命令が各インジェクタ10の通信処理部17に入力されると、各々の通信処理部17は、Read命令に含まれるノードIDを参照することにより、そのRead命令が自身を宛先とするものか否かを判定する。具体的には、インジェクタ10の各々にはノードIDが割り当てられており、各通信処理部17は、自身のノードIDと、Read命令に含まれるノードIDとを比較する。そして、両者が一致する場合には、自身がRead命令の対象であると判断し、タイミングt12で、第1メモリ13からインジェクタ情報を読み出し、その読み出したインジェクタ情報と自身のノードIDとを含む応答データをECU50に送信する。一方、自身のノードIDと、Read命令に含まれるノードIDとが一致しない場合には、自身はRead命令の対象でないと判断し、タイミングt12では、受信したRead命令を破棄する。ここでは、インジェクタ♯1の通信処理部17は、インジェクタ情報Di(♯1)を送信する処理を実行し、その他のインジェクタ10の通信処理部17は、Read命令を破棄する。
ECU50のマイコン53は、応答データを受信すると、その応答データに含まれているノードIDに対応するインジェクタ情報として、応答データに含まれているインジェクタ情報を書き込む(タイミングt13)。この一連の処理を他のインジェクタ10についても実施し、各インジェクタ10が保有する最新のインジェクタ情報をECU50側の第2メモリ57に書き込む。
IGスイッチがオフされると、マイコン53は、通信線LCを通じてインジェクタ10にWrite命令を送信する(タイミングt21)。このWrite命令には、インジェクタ10のノードIDと、そのノードIDに対応するインジェクタ10の各特性値についての学習値とが含まれている。マイコン53からのWrite命令が各インジェクタ10の通信処理部17に入力されると、各々の通信処理部17は、Write命令に含まれるノードIDを参照して、そのWrite命令が自身を宛先とするものか否かを判定する。そして、両者が一致する場合には、自身がWrite命令の対象であると判断し、タイミングt22で、そのWrite命令に含まれる特性値についての学習値を第1メモリ13に書き込む。
ところで、通信線LCの接続が外れたり断線したりする等して、インジェクタ10とECU50との間で通信データのやりとりができなくなる通信異常が生じた場合、マイコン53は、IGON時において、インジェクタ10が保有する情報(インジェクタ情報)を取得できなくなる。この場合、その後においてインジェクタ情報を用いずに各インジェクタ10の駆動を制御すると、燃料の噴射時期や噴射量等についてインジェクタ10の個体差を考慮することができず、燃料噴射制御の制御性が低下することが考えられる。
そこで本実施形態では、インジェクタ10側の情報をECU50側が読み出して自身のメモリ57に記憶させる処理を実施する時に(本実施形態ではIGON時において)、インジェクタ10とECU50との間に通信異常が生じている場合、通信異常の発生前にインジェクタ10から取得して自身のメモリ57に記憶させたインジェクタ情報である前回情報を用いて、その後の燃料噴射制御を実施することとしている。
次に、第2メモリ57へのインジェクタ情報の書き込み処理(情報書込処理)、Read命令に基づく処理(命令実行処理)及び燃料噴射制御について、図3〜図5を用いて説明する。まずは、図3を用いて情報書込処理について説明する。この処理は、IGスイッチがONされた場合に、ECU50のマイコン53により所定周期毎に実行される。
図3のステップS100では、全インジェクタ10について、第2メモリ57に記憶されているインジェクタ情報の書き込みが完了したか否かを判定する。全インジェクタ10についてのインジェクタ情報の書き込みが完了していない場合(ステップS100がNo)、ステップS110へ進み、Read命令の送信後のタイミングであるか否かを判定する。Read命令の送信前である場合(ステップS110がNo)、ステップS120へ進み、今回の読み出し対象のインジェクタ10を選択する。続くステップS130では、Read命令を生成し、そのRead命令を通信線LCを通じてインジェクタ10に送信する。
Read命令の送信後(ステップS110でYes)、ステップS140へ進み、インジェクタ10から応答データを受信したか否かを判定する。応答データを受信した場合、ステップS150へ進み、通信異常フラグF1をオフにし、応答データに含まれるノードIDに対応するインジェクタ情報の今回値として、その応答データに含まれるインジェクタ情報を書き込む(情報記憶手段)。
一方、応答データを受信しない場合、ステップS160へ進み、Read命令を送信してから所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間の経過前である場合には(ステップS160がNo)、一旦本ルーチンを終了する。一方、所定時間の経過後である場合には(ステップS160がYes)、ステップS170へ進み、通信異常フラグF1をオンする(異常検出手段)。その後、本処理を終了する。
次に、命令実行処理について説明する。この処理は、インジェクタ10の通信処理部17のマイコンにより所定周期毎に実行される。図4において、ステップS210では、第1通信ドライバ15に通信データが受信され、かつその通信データがRead命令であるか否かを判定する。Read命令を受信した場合(ステップS210でYes)、ステップS220へ移行し、Read命令に含まれるノードIDと自身のノードIDとが一致するか否かを判定する。ステップS220がNoの場合には、受信したRead命令を破棄して本処理を終了する。一方、ステップS220がYesの場合、ステップS230へ進み、Read命令に基づく処理を実行する。ここでは、自身のインジェクタ情報とノードIDとを含む応答データを作成し、その応答データを通信線LCを通じてECU50に送信する(送信手段)。
次に、本実施形態の燃料噴射制御について図5を用いて説明する。この処理は、ECU50のマイコン53により所定周期毎に実行される。図5のステップS310では、エンジン運転状態パラメータとしてエンジン回転速度NE及びエンジン負荷Qを取得する。続くステップS320では、通信異常フラグF1がオンか否か(通信異常が生じているか否か)を判定する。通信異常フラグF1がオフである場合(ステップS320でNo)、ステップS330へ進み、今回のIGON時にそれぞれのインジェクタ10から取得して第2メモリ57に記憶させたインジェクタ情報(今回情報)を第2メモリ57から読み出し、ステップS350で、エンジン回転速度NE、エンジン負荷Q及びインジェクタ情報に基づいて燃料の噴射時期及び噴射量を算出する。すなわち、通信異常が生じていない正常時では、IGONのタイミングでインジェクタ10から取得したインジェクタ情報に基づいて燃料噴射制御を実施する。
一方、通信異常フラグF1がオンである場合には(ステップS320でYes)、ステップS340へ進み、前回のIGON時にそれぞれのインジェクタ10から取得して第2メモリ57に記憶させたインジェクタ情報(前回情報)を第2メモリ57から読み出し、ステップS350で、エンジン回転速度NE、エンジン負荷Q及びインジェクタ情報に基づいて燃料の噴射時期及び噴射量を算出する(制御手段)。すなわち、通信異常の発生時では、前回のIGONのタイミングでインジェクタ10から取得したインジェクタ情報に基づいて燃料噴射制御を実施する。なお、マイコン53は、図示しない別ルーチンにより、ステップS350で算出した噴射時期及び噴射量に基づく燃料噴射制御を実施する。
なお、インジェクタ10とECU50との間の通信異常が生じた場合でも、例えばインジェクタ10の交換が行われたり、通信線LCの接続不良が修復されたりすることにより、インジェクタ10とECU50との間で通信可能になることがある。この場合、図3のステップS140がYesとなり、ステップS150で通信異常フラグF1がオンからオフに切り替わる。これにより、図5の燃料噴射制御では、インジェクタ情報として、今回のIGON時にそれぞれのインジェクタ10から読み出した今回値が用いられることとなる。
以上詳述した実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
インジェクタ10側が保有する情報をECU50側のメモリ57に記憶させる処理を実施する時に、インジェクタ10とECU50との間に通信異常が生じている場合、通信異常の発生前にインジェクタ10から取得して自身のメモリ57に記憶させたインジェクタ情報である前回情報を用いて、その後の燃料噴射制御を実施する構成とした。したがって、インジェクタ10とECU50との間に通信異常が生じた場合にも、燃料噴射弁の個体差を考慮して燃料噴射制御を実施することができ、ひいては精度の良い燃料噴射制御を実現することができる。
インジェクタ情報の学習値について、エンジンの運転終了時にインジェクタ10側の記憶部(第1メモリ13)に記憶させておくとともに、次回のエンジンの運転開始時において、インジェクタ10側に記憶させたインジェクタ情報をECU50側が取得する構成とした。したがって、インジェクタ10の交換が行われた場合にも、その交換後の新しいインジェクタ10の特性値情報に基づいて燃料噴射制御を実施することができ、その結果、燃料の噴射状態を精度良く制御することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態に限定されず、例えば次のようにして実施されてもよい。
・インジェクタ情報として前回情報を用いて燃料噴射制御を実施する場合、その前回情報と実際のインジェクタの特性値情報との間にずれがあることも考えられる。具体的には、前回のIGON時にインジェクタ情報を第2メモリ57に記憶させた後において、インジェクタ10が交換された場合がその一例として挙げられる。この場合、前回情報を用いて燃料噴射制御を実施することにより、圧力センサ11の特性異常が検出されたり、あるいは噴射量や噴射率が通常の制御範囲から大きくずれたりする場合があると考えられる。これを鑑み、本構成では、前回情報を用いた燃料噴射制御の実施中において、燃料噴射パラメータに基づいて異常を検出し、異常有りと判定された場合に、前回情報に基づく燃料噴射制御の実施を中止する。この構成によれば、前回情報の使用が適切でない状況において前回情報に基づく燃料噴射制御が実施されるのを回避することができる。ここで、燃料噴射パラメータに基づく異常検出について具体的には、例えば圧力センサ11のセンサ特性値を各々のインジェクタ10で比較し、その比較結果に基づいて異常を検出する。あるいは、燃料噴射量の補正量を判定値と比較し、補正量が判定値よりも大きい場合に異常有りと検出する。なお、前回情報に基づく燃料噴射制御の実施を中止した後では、例えば工場出荷時に第1メモリ13に記憶させたインジェクタ情報である初期値に基づいて燃料噴射を実施する。また、ECU50の記憶部にダイアグ情報を記憶させるとともに、操作者に対して修理を促す旨の通知をしてもよい。
・上記実施形態では、図5のステップS320で通信異常フラグF1がオンであると判定された場合、ステップS340で、前回のIGON時にそれぞれのインジェクタ10から取得して第2メモリ57に記憶させたインジェクタ情報の前回値としての前回情報を用いて燃料噴射制御を実施した。これに対し、本実施形態では、インジェクタ情報を取得する際に通信異常が検出されないインジェクタ10については、今回のIGONにインジェクタ10から取得したインジェクタ情報の今回値を用いて燃料噴射制御を実施し、一方、インジェクタ情報を取得する際に通信異常が検出されたインジェクタ10については、前回情報を用いて燃料噴射制御を実施する構成とする。この構成によれば、インジェクタ10とECU50との通信が可能な気筒については、今回のIGON時に取得したインジェクタ情報を用いるため、その気筒において、前回のIGONから今回のIGONまでの間にインジェクタ10の交換が行われた場合にも、その交換後のインジェクタ10の特性値を用いて燃料噴射制御を実施することができる。
・上記実施形態では、マイコン53からインジェクタ10にRead命令の送信が行われた後、所定時間が経過してもインジェクタ10からマイコン53に応答データが受信されない場合に通信異常有りと判定したが、Read命令の代わりに、異常検出の専用の通信データ(以下、専用データという。)を用いて通信異常を検出してもよい。具体的には、任意のタイミングで、マイコン53からインジェクタ10に専用データを送信し、その専用データに対する応答データがインジェクタ10からECU50に受信されない場合に通信異常有りと判定する。このような専用データを用いる構成によれば、第2メモリ57へのインジェクタ情報の書き込みを実施するタイミング以外でも通信異常の検出を実施することができる。
・上記実施形態では、イグニッションスイッチがオンされてエンジンの運転が開始される場合に所定の実行条件が成立したものとして、第2メモリ57へのインジェクタ情報の書き込みを実施したが、所定の実行条件についてはイグニッションオンされたこと以外の条件であってもよい。例えば、インジェクタ10の取り替えが行われたことを所定の実行条件とし、インジェクタ10の取り替えがあった場合に、インジェクタ10の保有する特性値情報をECU50側のメモリ57に記憶させる構成に本発明を適用してもよい。
・上記実施形態では、圧力センサ11とECU50とが個別のセンサ出力線LSを通じて接続され、第1通信ドライバ15とECU50とが供給の通信線LCを通じて接続されているシステムに適用する場合について説明したが、インジェクタ10とECU50とが通信可能であれば、上記システムの構成に限定しない。例えば、圧力センサ11とECU50との接続だけでなく、第1通信ドライバ15とECU50との接続についても、個別の通信線を通じて接続されているシステムに適用してもよい。
10…インジェクタ(燃料噴射弁)、11…圧力センサ、13…第1メモリ(第1記憶部)、15…第1通信デバイス(第1通信部)、17…通信処理部(処理部)、30…EDU、50…ECU(電子制御装置)、51…第2通信デバイス(第2通信部)、53…マイコン(制御部)、57…第2メモリ(第2記憶部)、LC…通信線、LS…センサ出力線。

Claims (2)

  1. 燃料噴射弁(10)と、該燃料噴射弁の駆動を制御することによりエンジンの燃料噴射制御を実施する電子制御装置(50)とを備え、
    前記燃料噴射弁は、通信機能を有する第1通信部(15)と、前記燃料噴射弁の特性に関する情報である特性値情報を記憶する第1記憶部(13)と、前記第1通信部で受信した情報に基づく処理を実行する処理部(17)と、を備え、
    前記電子制御装置は、前記第1通信部との通信が可能な第2通信部(51)と、前記特性値情報を記憶する第2記憶部(57)と、前記第2記憶部に記憶されている特性値情報に基づいて前記燃料噴射制御を実行する制御部(53)と、を備え、
    前記処理部は、前記第1記憶部に記憶されている特性値情報である今回情報を前記第2記憶部に記憶させる所定の実行条件が成立する毎に、該今回情報を前記第1通信部により送信させる送信手段を備え、
    前記制御部は、
    前記今回情報を前記第2通信部で受信した場合に、その受信した今回情報を前記第2記憶部に記憶させる情報記憶手段と、
    前記第1通信部と前記第2通信部との間の通信異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により通信異常が検出され、かつ前記所定の実行条件が成立した場合、該通信異常が検出される前に前記第2記憶部に記憶させた特性値情報である前回情報を前記第2記憶部から読み出し、該読み出した前回情報に基づいて前記燃料噴射制御を実施する制御手段と、を備える燃料噴射制御システムであって、
    前記制御手段による前記前回情報に基づく前記燃料噴射制御の実施中において、燃料噴射パラメータに基づいて異常を検出する検出手段と、
    前記検出手段により異常が検出された場合に、前記制御手段による前記前回情報に基づく前記燃料噴射制御の実施を中止する中止手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御システム。
  2. 前記エンジンの運転中に、前記特性値情報を学習してその学習値により前記第2記憶部に記憶されている特性値情報を逐次更新する学習手段と、
    前記エンジンの運転終了時に、前記第1記憶部に記憶されている特性値情報を、前記第2記憶部に記憶されている学習値に書き換え更新する更新手段と、を備え、
    前記送信手段は、前記エンジンの運転開始時に、前記所定の実行条件が成立したとして前記今回情報を前記第1通信部により送信させる請求項1に記載の燃料噴射制御システム。
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