JP5907604B2 - シート搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、用紙がロール状に巻かれたロール紙から用紙を引き出して搬送するシート搬送装置に関する。
従来から、用紙がロール状に巻かれたロール紙(以下、用紙がロール状に巻かれた部分を「ロール体」とし、ロール体から引き出された部分を「シート体」とする)から用紙を引き出して搬送するシート搬送装置では、搬送精度の向上が求められている。そのために、ロール体とロール体からシート体を引き出す搬送ローラ対との間に一定のテンションを与えることで、印刷品質に悪影響を与えるずれや、弛み、斜行、巻癖などの除去、補正が行われている。
このようなシート体に一定のテンションを与える機構として、特許文献1に開示されたものが知られている。この機構は、ロール体を回転させるための駆動力を与える第1モータと、搬送駆動ローラを駆動させる駆動力を与える第2モータと、事前に第1モータに作用する負荷と駆動速度との関係を測定する負荷測定手段とを有している。負荷測定手段の測定結果と第2モータの駆動速度とに基づく補間出力を第1モータに対して与えることで、ある搬送速度でシート体を搬送した際に所望のテンションがシート体に与えられるようになっている。
特開2009−242048号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、「給紙モータ(第1モータ)への電流」と「シート体の所定速度」との関係を用いて、テンションの調節が行われる。つまり、この方法では、ロール体の回転の際に生じる回転軸まわりの慣性モーメント(以下、「イナーシャ」という)が考慮されていない。そのため、給紙モータの加減速時に、シート体に与えられるテンションがイナーシャの影響によって所定値から外れる可能性があり、その際に搬送精度の悪化が懸念される。
したがって、搬送精度を維持するためには、イナーシャの変動に応じた回転トルクをロール体に与え、テンションを常に一定に保つ制御を行う必要があり、そのためには、ロール体のイナーシャを算出する必要がある。
ところで、イナーシャを算出する方法としては、運動エネルギーから計算する方法や、運動方程式から計算する方法などがあるが、算出方法にはそれぞれに利点や欠点がある。そのため、算出方法によっては、イナーシャを正確に算出するためにスループットの低下を引き起こす場合がある。その一方で、スループットを低下させずにイナーシャを算出することも可能であるが、その場合、搬送精度の維持が問題となる。
そこで本発明は、スループットの低下を最小限に抑えながら、搬送精度を高精度に維持するシート搬送装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明のシート搬送装置は、用紙がロール状に巻かれたロール紙を回転駆動する給紙モータと、ロール紙から引き出された用紙を所定方向に搬送する搬送ローラと、搬送ローラを回転駆動する搬送モータと、給紙モータおよび搬送モータの駆動を制御する制御部と、を有している。一態様では、制御部が、搬送モータの電流値を検出する電流検出部と、ロール紙の慣性モーメントを算出する算出手段と、算出手段による慣性モーメント算出値が所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、判定手段により慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合に、ロール紙の慣性モーメントを再算出する再算出手段と、を有し、判定手段は、電流検出部によって検出された電流値が所定の範囲内である場合に、慣性モーメント算出値が所定の範囲内であると判定し、制御部は、算出手段または再算出手段による慣性モーメント算出値に基づいて、給紙モータの発生トルクを制御して、搬送ローラとロール紙との間の用紙に所定のテンションを発生させることを特徴とする。他の態様では、制御部が、給紙モータの駆動を必要としない第1の算出方法を用いて、ロール紙の慣性モーメントを算出する算出手段と、算出手段による慣性モーメント算出値が所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、判定手段により慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定されなかった場合に、給紙モータの駆動を必要とする第2の算出方法を用いて、ロール紙の慣性モーメントを再算出する再算出手段と、を有し、制御部は、判定手段により慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合には、その慣性モーメント算出値に基づき、判定手段により慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合には、再算出手段による慣性モーメント再算出値に基づいて、給紙モータの発生トルクを制御して、搬送ローラとロール紙との間の用紙に所定のテンションを発生させることを特徴とする
以上、本発明によれば、ロール紙の慣性モーメント(イナーシャ)が算出され、その算出値の信頼性が判定されるため、常に精度の高いイナーシャの算出値を得ることができる。また、イナーシャの再算出は、信頼性が低いと判定された場合にのみ限定されるため、スループットへの影響も限定的となる。このようにして、スループットの低下を最小限に抑えながら、搬送精度を高精度に維持するシート搬送装置を提供することができる。
本発明のシート搬送装置を備えたプリンタの一実施形態を示す概略斜視図である。 本実施形態のシート搬送装置の制御系の構成を示すブロック図である。 ロール体の半径の検出方法を説明するための概略図である。 用紙搬送速度と給紙モータの発生トルクとを示すグラフである。 給紙モータの発生トルクとロール体に作用するトルクとの関係を表す概略図である。 ロール体の半径とトルクとの関係を示すグラフである。 第1のイナーシャ算出方法を説明するための概念図である 第2のイナーシャ算出方法を説明するための概念図である。 イナーシャ算出値の第1の判定方法を示すフローチャートである。 搬送モータのデューティ値とシート体に作用するテンションとの関係を示すグラフである。 イナーシャ算出値の第2の判定方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書では、本発明のシート搬送装置として、プリンタに適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複写機やファクシミリなどロール紙を用いた各種機器に適用可能である。
図1は、本発明のシート搬送装置を備えたプリンタの一実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態のプリンタ20は、用紙がロール状に巻かれたロール紙から用紙を引き出して搬送するシート搬送装置30を備えている。以下、用紙がロール状に巻かれた部分を「ロール体」とし、ロール体から引き出された部分を「シート体」とする。
シート搬送装置30は、ロール体1を保持するスプール2を回転可能に支持する給紙部3と、スプール2に設けられたギア5を介してロール体1を回転駆動する給紙モータ6とを有している。また、シート搬送装置30は、対向するピンチローラ9と協働して、ロール体1から引き出されたシート体Mを所定方向(副走査方向)Hに搬送する搬送ローラ8と、搬送ローラ8を回転駆動する搬送ローラ(図1には図示せず)とを有している。
搬送ローラ8の副走査方向Hの下流側には、インクジェット方式のプリントヘッドとこれを搭載するキャリッジとを備えたプリント部7が設けられている。また、プリント部7に対向する位置には、印刷動作中にシート体Mの裏面に接して吸引することで、シート体Mをほぼ平面状に保持するプラテン13が設けられている。印刷動作は、キャリッジが、モータ等の駆動機構によって副走査方向Hと交差する主走査方向に往復運動して、プリントヘッドがシート体Mに対してインクを吐出することで行われる。この印刷動作中は、シート体Mの搬送動作は停止され、プリント部7によって1ライン分の印刷が終了すると、シート搬送装置30によりシート体Mは所定量だけ搬送され、その後、再び1ライン分の印刷が行われる。このように、本実施形態では、シート体Mが間欠搬送されるたびに、1ライン毎の印刷が行われる。
次に、図2を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御系の構成について説明する。図2は、本実施形態のシート搬送装置の制御系の構成を示すブロック図である。
本実施形態のシート搬送装置30は、給紙モータ6および搬送モータ12の駆動を制御する制御部P3と、各種データを保存するデータ保存部P6と、給紙モータ6および搬送モータ12の電流値を検出する電流検出部14,15とを有している。
データ保存部P6は、紙種毎の密度や紙管径をデータとして保存し、オペレーションパネル(図示せず)などで紙種情報が選択されると、対応する紙種の密度や紙管径の情報を出力する。また、給紙モータ6のトルク係数などの情報も保存し、必要に応じて出力する。
制御部P3は、主制御部110と、給紙モータ制御部120と、搬送モータ制御部130とを有しており、また、それぞれ図示しないCPU、ROM、RAM、モータドライバ等を有している。
給紙モータ制御部120は、スプール2に設けられた給紙エンコーダ(ロール紙回転検出部)4による、ロール体1の回転に関する物理量の検出結果に基づいて、給紙モータ6の駆動制御を行う。また、搬送モータ制御部130は、搬送ローラ8に設けられた搬送エンコーダ(搬送ローラ回転検出部)10による、搬送ローラ8の回転に関する物理量の検出結果に基づいて、搬送モータ12の駆動制御を行う。
主制御部110は、ロールサイズ検出部P1と、算出部P2と、判定部P7と、再算出部P8とを有している。
ロールサイズ検出部P1は、シート体1の半径を検出する機能を備えている。ここで、図3を参照して、ロールサイズ検出部P1によるロール体1の半径の検出方法を説明する。図3は、ロール体1の半径の検出方法を説明するための図であり、ロール体1および搬送ローラ8を示す概略側面図である。
搬送ローラ8が所定量回転したときの、給紙エンコーダ4で検出されたスプール2の回転角度(つまりロール体1の回転角度)をθ0、搬送エンコーダ10で検出された搬送ローラ8の回転角度をθ1とし、搬送ローラ8の半径をR1とする。また、シート体Mは、搬送ローラ8とピンチローラ9とにより強く挟持されて、滑ることなく搬送され、シート体Mに弛みなどは無いものとする。そのとき、ロール体1の半径R0は、
0=R1(θ1/θ0) (1)
で表される。
また、ロールサイズ検出部P1は、用紙幅Bを検出する機能をさらに備えている。プリント部7が主走査方向に移動し、プリント部7に設けられた光学式センサ(図示せず)がシートの各端部を横切ることで、シート端部位置が把握される。そして、これら両端部の位置情報から用紙幅Bが算出される。
算出部P2では、データ保存部P6から出力された用紙情報や、ロールサイズ検出部P1で検出された用紙情報に基づいて、ロール体1の慣性モーメント(以下、「イナーシャ」とする)の算出が行われる。そして、算出されたイナーシャ(イナーシャ算出値)は、算出部P2から判定部P7に出力される。
判定部P7では、算出部P2から入力されたイナーシャ算出値の信頼性が判断され、信頼性が低いと判断された場合は、再算出部P8によりイナーシャの再算出が実施される。判定部P7と再算出部P8の詳細な動作については、それぞれ後述する。
また、主制御部110は、給紙モータ6と搬送モータ12との相関駆動を実現するために、給紙モータ制御部120と搬送モータ制御部130とに対して同時に指令を与える役目を有している。これにより、シート体Mに所定のテンションFを発生させた状態で、用紙を搬送させることができる。このテンションFは、搬送ローラ8に対してバックテンションとして作用することになる。そのため、テンションFを一定に保つように制御することで、搬送ローラ8とシート体Mとのスリップ量も一定に保つことができ、それにより、シート体Mを高い精度で搬送することができる。
次に、図4および図5を参照して、給紙モータ6と搬送モータ12との具体的な相関動作について説明する。図4は、用紙搬送速度と給紙モータ6の発生トルクとを示すグラフである。図5は、給紙モータ6の発生トルクと、ロール体1に作用するトルクとの関係を表す概略図である。
上述したように、高い精度でシート体Mを搬送するためには、給紙モータ6の発生トルク(以下、「給紙モータトルク」という)を制御して、シート体Mに対して一定のテンションFを作用させる必要がある。そこで、所定のテンションFを発生させるための給紙モータトルクについて、図3に示す等速区間(A3、A7)、加速区間(A2、A6)、および減速区間(A4、A8)の場合にそれぞれ分けて説明する。
まず、等速区間(A3、A7)の場合について説明する。シート体Mに所望のテンションFを発生させるための給紙モータトルクをTaとし、ロール体1(スプール2)に作用するトルクをTrollとすると、等速区間(A3、A7)ではTa=Trollとなる。そのため、このときのロール体1の半径をR0とすると、等速区間(A3、A7)での給紙モータトルクTaは、
a=Troll=F・R0 (2)
で表される。なお、用紙の搬送方向を正とすると、テンションFは負の方向に働く力であり、そのため、給紙モータトルクTaも負の方向に働く。また、以下でも同様に、用紙の搬送方向を正とする。
次に、加速区間(A2、A6)と減速区間(A4、A8)における、所定のテンションFを発生させる給紙モータトルクTb,Tcについて説明する。ロール体1のイナーシャをJ、シート体Mの加速度をa、ロール体1の半径をR0とすると、ロール体1のイナーシャJに基づくトルクTiは、
i=−J・a/R0 (3)
で表される。ここで、シート体Mの加速度aは、加速時には正の値となり、減速時には負の値となる。加速(減速)区間においてスプール2に作用するトルクTrollは、イナーシャに基づくトルクTiと、加速(減速)区間の給紙モータトルクTb(Tc)の合算となる。すなわち、
roll=Tb+Ti=Tb−(J・a/R0) (4)
roll=Tc+Ti=Tc−(J・a/R0) (5)
で与えられる。したがって、式(2)、式(4)、および式(5)から、加速区間での給紙モータトルクTbと、減速区間での給紙モータトルクTcとは、それぞれ以下のように与えられる。すなわち、
b=Troll−Ti=(F・R0)+(J・a/R0) (6)
c=Troll−Ti=(F・R0)+(J・a/R0) (7)
となる。
式(6)および式(7)において、テンションFは、上述したように一定であることが望ましい。したがって、シート体Mの加速度aを搬送ローラ8の加速度として常に一定であるとすると、加速(減速)区間での給紙モータトルクTb(Tc)は、イナーシャJおよび半径R0に応じて制御される必要があることがわかる。
次に、図6を参照して、イナーシャJおよび半径R0と、加速区間での給紙モータトルクTbとの関係について説明する。図6は、加速区間におけるロール体1のイナーシャJに基づくトルクTi(加速区間では式(3)から負の値)と、給紙モータトルクTbと、スプール2に作用する負荷トルクTrollとを、半径R0に対して示したグラフである。横軸が半径、縦軸がトルクである。
スプール2に作用する負荷トルクTrollは、式(2)からわかるように、バックテンションFを一定に保つために、半径R0に比例して大きくなる。また、イナーシャJがロール体1の半径の2乗に比例するため、式(3)から、イナーシャJに基づくトルクTiも半径に比例する。したがって、式(6)から、加速区間での給紙モータトルクTbについても、図6に示すように、半径R0に応じたトルク制御が行われることになる。実際には、搬送精度に影響のない範囲であればテンションFの変化は許容されるため、加速区間での給紙モータトルクTbは、負荷トルクTrollが所定の上限値Troll1から下限値Troll2までの範囲になるように制御される。
以上の説明から、加速(減速)区間における給紙モータトルクTb(Tc)の制御には、イナーシャJを考慮に入れた制御が不可欠であることがわかる。このイナーシャJを算出するために、算出部P2では、複数(本実施形態では2つ)のイナーシャ算出方法が用いられる。以下、図2、図7、および図8を参照して、算出部P2のイナーシャ算出方法について説明する。図7は、第1のイナーシャ算出方法を説明するための概念図であり、図8は、第2のイナーシャ算出方法を説明するための概念図である。
第1のイナーシャ算出方法は、給紙モータ6の駆動に関する物理量に基づいてロール体1のイナーシャJを算出する方法である。ロール体1のイナーシャJは、ロール体1の角加速度θ”と、給紙モータ6に流れる電流Iと、給紙モータ6のトルク係数Ktとから、
J=(Kt・I)/θ” (8)
で与えられ、式(8)に基づいて算出部P2で算出される。なお、角加速度θ”は、給紙エンコーダ4で検出された回転角度θを時間で二階微分することで得られ、電流Iは、給紙モータ6の電流検出部14で検出され、トルク係数Ktは、データ保存部P6に保存されている。
一方、第2のイナーシャ算出方法は、データ保存部P6に保存された用紙情報とロールサイズ検出部P1から得られた用紙情報とに基づいてイナーシャを算出する方法である。ロール体1のイナーシャJは、用紙の密度ρと、紙管径rcと、ロール体1の半径R0と、用紙幅Bとから、
J=πρB(R0 2−rc 22/8 (9)
で与えられ、式(9)に基づいて算出部P2で算出される。ここで、用紙の密度ρと紙管径rcとは、予めデータ保存部P6に保存された情報であり、紙種別に複数の情報が保存され、オペレーションパネルやプリンタドライバを介して入力された紙種情報に基づいて、逐次、適応する情報が呼び出される。また、ロール体1の半径R0と用紙幅Bとは、上述したように、ロールサイズ検出部P1によって検出される情報である。
上述の第1のイナーシャ算出方法は、正確なイナーシャの算出が可能であるが、毎回の印刷前に実施されると、スループットの低下を引き起こすことが問題となる。そこで、第1のイナーシャ算出方法を用いてイナーシャJを一旦算出した場合、式(9)の変換式である
ρ=8J/(πB(R0 2−rc 22) (10)
から密度ρを算出する。そして、その値をデータ保存部P6に一時保存し、以降の半径R0の変化に応じて、第2のイナーシャ算出方法(すなわち式(9))によってイナーシャを算出することもできる。
しかしながら、第2のイナーシャ算出方法には、給紙モータを駆動させる必要がないため、スループットの低下というデメリットがない半面で、半径R0や密度ρに誤差が含まれると、算出されるイナーシャJが実際の値からずれてしまう可能性がある。すなわち、式(1)から求められる半径R0は、シート体Mが搬送ローラ8上で滑ることなく搬送されるものとして算出されるため、シート体Mが滑ってしまうと、R0≠R1(θ1/θ0)となって誤差を含むことになる。また、高湿環境下で用紙が吸湿すると、データ保存部P6に保存されている用紙の密度ρと、実際の値との間に誤差が生じる可能性がある。このように、密度ρや半径R0には誤差が含まれる可能性があるため、算出されたイナーシャの信頼性を正確に把握することが重要となる。
そこで本実施形態では、上述したように、判定部P7により、算出部P2において算出されたイナーシャの信頼性の判定が行われる。そこで、算出されたイナーシャの信頼性が低いと判定された場合、再算出部P8においてイナーシャの再算出が行われる。判定部P7では2つの判定方法が用いられ、再算出部P8でも2つの再算出方法が用いられる。
まず、図9に示すフローチャートを参照して、判定部P7の第1の判定方法について説明する。
上述したように、算出部P2において、ロール体1のイナーシャの算出が行われると(ステップS1)、算出されたイナーシャ(イナーシャ算出値)Jは、判定部P7に出力される。
ここで、スプール2に作用するトルクの目標値をTrollとすると、トルク目標値Trollと実際に作用するトルクとのずれΔTrollは、イナーシャの算出値Jと実際値J’とのず
れΔJを用いて、式(4)から、以下のように表される。すなわち、トルクのずれΔTro
llは、
ΔTroll=(Tb−J・a/R0)−(Tb−J’・a/R0
=(J’−J)・a/R0
=ΔJ・a/R0 (11)
で表される。なお、図6に関連して説明したように、実際に作用するトルクがトルク目標値に対してΔTrollだけずれていたとしても、上限値Troll1から下限値Troll2までの
範囲であれば、搬送精度に影響がでない範囲で制御されているものとする。そして、テンションFは、式(2)から、
F=Troll/R0 (12)
で与えられるため、前述の上限値Troll1および下限値Troll2は、それぞれテンションFの上限値F1および下限値F2に置き換えることができる。
さらに、シート体MにかかるテンションFとPWM(パルス幅変調)制御される搬送モータ12の電流値(デューティ値)Dとは、図10に示すような比例関係にある。図10は、テンションF(縦軸)とデューティ値D(横軸)との関係を示すグラフである。このため、テンションFの上限値F1および下限値F2は、それぞれ搬送モータ12のデューティ値Dの上限値D1および下限値D2に置き換えることができる。
こうして、搬送モータ12のデューティ値Dが、イナーシャ算出値Jの信頼性の判定に用いられる(ステップS2)。すなわち、搬送モータ12のデューティ値Dが所定の範囲内であれば(D1<D<D2)、イナーシャ算出値のずれΔJは搬送精度に影響がない範
囲である、と判断される。この場合、イナーシャは再算出されず、そのときのイナーシャ算出値Jに基づいて搬送制御が行われる(ステップS3)。したがって、イナーシャを再算出する必要がないため、当然ながらスループットの低下が起こることもない。
一方で、搬送モータ12のデューティ値Dが所定の範囲外の場合(D1≦D、D2≦D)、イナーシャ算出値のずれΔJは、搬送精度に影響が出る程度までずれていると判定さ
れ、すなわち、イナーシャ算出値Jの信頼性は低いと判断される。したがって、この場合には、イナーシャを再算出する必要がある。なお、図10に示すように、紙種によってデューティ値DとテンションFとの関係は変化する。そのため、紙種別に上限値D1や下限値D2を設定することができ、全ての紙種の上限値と下限値から最も厳しい判定条件となる上限値D1と下限値D2を設定することもできる。
次に、図11に示すフローチャートを参照して、判定部P7の第2の判定方法について説明する。第2の判定方法は、給紙エンコーダ4と搬送エンコーダ10とにより得られた情報から判定を行う方法である。
第1の判定方法と同様に、算出部P2において、ロール体1のイナーシャの算出が行われ(ステップS11)、算出されたイナーシャ(イナーシャ算出値)Jが、判定部P7に出力される。
算出部P2により、イナーシャの算出値Jと実際値J’とのずれが極端に大きく算出された場合、式(11)から、トルクのずれΔTrollは極端に大きくなり、加速区間では大
きな正の値になる。すなわち、ロール体1(スプール2)に対してトルクは正の方向に作用するため、テンションFが発生しなくなる。その結果、ロール体1には弛みが発生することになるが、第2の判定方法では、このことを利用して、イナーシャの信頼性の判定が行われる。
すなわち、まず、搬送エンコーダ10と給紙エンコーダ4とで検出された各ローラの回転量θの時間微分である角速度θ’から、搬送ローラ8の線速度V1と、ロール体1の線速度V0とが求められる。そして、それらの線速度V1,V0の大小関係が比較される(ステップS12)。ロール体1の線速度V0が搬送ローラの線速度V1以下であれば(V1≧V0)、イナーシャの再算出は行われず、そのときのイナーシャ算出値Jに基づいて搬送制御が行われる(ステップS13)。一方、ロール体1の線速度V0が搬送ローラの線速度V1を上回った場合(V1<V0)、イナーシャの再算出が行われる(ステップS14)。
このような第2の判定方法では、搬送精度に影響を及ぼすほどイナーシャ算出値のずれが大きい場合にイナーシャの再算出が実施されるため、スループットを極力落とさずに搬送精度を維持することができる。
次に、再算出部P8において行われる2つの再算出方法について説明する。
まず、第1の再算出方法は、第1のイナーシャ算出方法と同様の方法であり、すなわち、給紙モータ6の駆動に関する物理量に基づいてロール体1のイナーシャJを算出する方法である。この方法は、上述したように、スループットの低下を引き起こすことになるが、判定部P7によって搬送精度に影響が出ると判定される場合にのみ限定されるため、スループットへの影響を最小限にしながら、搬送精度を維持することができる。
一方で、第2の再算出方法は、搬送モータ12の実際のデューティ値D’と目標値Dとの差分ΔDに基づいて、イナーシャ算出値Jを補正して、再算出する方法である。図10
に示すように、デューティ値の差分ΔDは、テンションの差分ΔFと比例関係にある。ま
た、式(9)や式(10)から、テンションの差分ΔFはトルクのずれΔTrollと、トル
クのずれΔTrollはイナーシャ算出値のずれΔJとそれぞれ比例関係にあるため、デュー
ティ値の差分ΔDはイナーシャ算出値のずれΔJと比例関係にある。すなわち、ΔDとΔ
Jとの比例関係式を把握しておくことで、ΔDに応じてΔJ分だけイナーシャ算出値Jを
補正して、イナーシャを再算出することが可能となる。図10に示すグラフから、デューティ値の差分ΔDとテンションの差分ΔFとの比例関係は、
ΔD=βΔF+ω (13)
で表される。ここで、βおよびωは、それぞれ実験的に求められる定数であり、図8に示すように、紙種によって異なる値になる。これらの定数は、およそ紙種の摩擦係数が支配的であり、摩擦係数が低いと、搬送ローラ8がスリップしやすくなるため、搬送モータ12のデューティ値Dの比例定数βは小さくなる傾向にある。こうしたβやωにあたる定数を紙種別に把握しておくことで、ユーザが選択した紙種に応じてΔDからΔJを求めるこ
とが可能となる。さらには、第1の再算出方法のように給紙モータを動作させる必要がないため、スループットの低下は発生しない。この点で、第2の再算出方法は、第1の再算出方法よりも有利である。しかしながら、式(13)のβやωは、上述したように、実験的に求められるものであり、ユーザ入力された用紙情報を基に選択的に決定される。そのため、ユーザが用意した任意のメディアに対しては、再算出のための補正が機能しにくく、搬送精度に影響が出る場合もあることに留意されたい。
なお、第2の判定方法に近似した方法として、搬送モータ12のデューティ値Dが目標値D’となるように、給紙モータ6のデューティ値D0’を直接的に補正する方法もある。しかしながら、ロール体1の半径は常に減少し、イナーシャも常に変化するため、イナーシャ変化を予測したトルク制御が必要となる。そのため、現実的には、シート体Mに最適なテンションFを発生させることは困難となる。したがって、上述した第2の判定方法のように、イナーシャ算出値Jに対して補正を行うことが望ましい。
以上のように、本実施形態によれば、ロール紙の慣性モーメント(イナーシャ)が算出され、その算出値の信頼性が判定されるため、常に精度の高いイナーシャの算出値を得ることができる。また、イナーシャの再算出は、信頼性が低いと判定された場合にのみ限定されるため、スループットへの影響も限定的となる。このようにして、スループットの低下を最小限に抑えながら、搬送精度を高精度に維持することができる。
6 給紙モータ
8 搬送ローラ
12 搬送モータ
P3 制御部

Claims (13)

  1. 用紙がロール状に巻かれたロール紙を回転駆動する給紙モータと、前記ロール紙から引き出された前記用紙を所定方向に搬送する搬送ローラと、該搬送ローラを回転駆動する搬送モータと、前記給紙モータおよび前記搬送モータの駆動を制御する制御部と、を有するシート搬送装置において、
    前記制御部が、
    前記搬送モータの電流値を検出する電流検出部と、
    前記ロール紙の慣性モーメントを算出する算出手段と、
    前記算出手段による慣性モーメント算出値が所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合に、前記ロール紙の慣性モーメントを再算出する再算出手段と、
    を有し、
    前記判定手段は、前記電流検出部によって検出された前記電流値が所定の範囲内である場合に、前記慣性モーメント算出値が所定の範囲内であると判定し、
    前記制御部は、前記算出手段または前記再算出手段による慣性モーメント算出値に基づいて、前記給紙モータの発生トルクを制御して、前記搬送ローラと前記ロール紙との間の前記用紙に所定のテンションを発生させることを特徴とする、シート搬送装置。
  2. 前記算出手段は、前記給紙モータの駆動を必要としない第1の算出方法を用いて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出することを特徴とする、請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記再算出手段は、前記給紙モータの駆動を必要とする第2の算出方法を用いて、前記ロール紙の慣性モーメントを再算出することを特徴とする、請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記再算出手段が、前記第2の算出方法として、前記給紙モータの駆動に関する物理量に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを再算出することを特徴とする、請求項に記載のシート搬送装置。
  5. 前記再算出手段が、他の電流検出部によって検出された前記給紙モータの電流値に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを再算出することを特徴とする、請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. 印刷を行うプリント部をさらに有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  7. 用紙がロール状に巻かれたロール紙を回転駆動する給紙モータと、前記ロール紙から引き出された前記用紙を所定方向に搬送する搬送ローラと、該搬送ローラを回転駆動する搬送モータと、前記給紙モータおよび前記搬送モータの駆動を制御する制御部と、を有するシート搬送装置において、
    前記制御部が、
    前記給紙モータの駆動を必要としない第1の算出方法を用いて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する算出手段と、
    前記算出手段による慣性モーメント算出値が所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合に、前記給紙モータの駆動を必要とする第2の算出方法を用いて、前記ロール紙の慣性モーメントを再算出する再算出手段と、
    を有し、
    前記制御部は、前記判定手段により前記慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定されなかった場合には、該慣性モーメント算出値に基づき、前記判定手段により前記慣性モーメント算出値が所定の範囲外であると判定された場合には、前記再算出手段による慣性モーメント再算出値に基づいて、前記給紙モータの発生トルクを制御して、前記搬送ローラと前記ロール紙との間の前記用紙に所定のテンションを発生させることを特徴とする、シート搬送装置。
  8. 前記第2の算出方法は、前記給紙モータの駆動に関する物理量に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する方法であることを特徴とする、請求項7に記載のシート搬送装置。
  9. 前記第2の算出方法は、電流検出部によって検出された前記給紙モータの電流値に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する方法であることを特徴とする、請求項8に記載のシート搬送装置。
  10. 前記ロール紙の回転に関する物理量を検出するロール紙回転検出部をさらに有し、
    前記第2の算出方法は、前記ロール紙回転検出部によって検出された前記物理量に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する方法であることを特徴とする、請求項8または9に記載のシート搬送装置。
  11. 前記ロール紙の半径に関する情報を取得する取得手段をさらに有し、
    前記第1の算出方法は、前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する方法であることを特徴とする、請求項7から10のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  12. 前記第1の算出方法は、前記ロール紙の幅に基づいて、前記ロール紙の慣性モーメントを算出する方法であることを特徴とする、請求項7から11のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  13. 印刷を行うプリント部をさらに有することを特徴とする、請求項7から12のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
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