JP5906451B2 - 引戸構造 - Google Patents

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Description

本発明は、レールに沿って移動する引戸を備えた引戸構造に関する。
従来のこの種の引戸においては、引戸を戸枠(の戸当り)や他の引戸の側端部などに対して移動させ接触させて停止させる場合に、引戸が戸枠などに近接した際に減速するようにしたものが種々提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1のものは、衝突音を緩和するためにダンパーが用いられており、ダンパーのロッドが戸枠に衝突した瞬間に移動速度が弱められるようになっている。さらに、このものは、戸枠の戸当りに永久磁石を設けることで、引戸を戸枠から離反させる際に、ロッドが永久磁石に吸着されたまま引戸のみが移動するように構成されている。つまり、引戸の戸枠からの離反動作によってロッドが引っ張り出されてダンパーが復元するようになっている。
特開平6−272446号公報
しかしながら、上述の引戸では、引戸を戸枠から離反させようとした際に、ロッドが元の伸びた状態に戻る前に永久磁石による吸着が解除されてしまうと、ダンパーは復帰しないままとなり、そのためダンパーを手操作で元に戻さなければならない。
本発明は、このような問題を解決すべく提案されたものであり、その目的は、引戸が戸枠などの当り部から離反する際にダンパーを確実に復帰させるようにした引戸構造を提供することにある。
なお、引戸のスムーズな停止動作と、引戸が戸枠や他の引戸に近接あるいは接触して停止した場合における停止状態の維持とを確実にできるようにすることも当然に本発明の目的に含まれる。
上記目的を達成するために、本発明に係る引戸構造は、レールに沿って移動する引戸を配し、該引戸の側端部の接触による停止動作における該引戸のスライド移動を減速させる減速機構を備えた引戸構造であって、少なくとも2枚の引戸がレール上をスライド移動する構成とされ、減速機構は、ダンパーおよび該ダンパーに連設された弾性体が内装され、レールの長手方向に沿って、先端部が前記引戸に対して進退自在となるように構成した当接体と、該当接体の先端部が当接される被当接部とを備え、該当接体と該被当接部とが、引戸の移動方向に沿って相対的に相互に接触、離反する構成とされ、当接体の先端部および被当接部の一方に永久磁石を設け、他方に永久磁石に吸着可能な材料を設けた構造とされ、当接体および被当接部のうちの一方が、引戸のうちの一方の引戸に設けられ、当接体および被当接部のうちの他方が、引戸のうちの他方の引戸に設けられており、当接体と被当接部との接触動作により、弾性体およびダンパーが収縮して永久磁石が永久磁石に吸着可能な材料に吸着したときに、弾性体の弾性復帰力が発生した場合でも、当接体と被当接部とが永久磁石の吸着力によって接触状態を維持し、かつ引戸が停止した状態を維持するように、弾性体の弾性係数が設定されており、両引戸が引き離されて当接体と被当接部とが離反し、弾性体が弾性復帰した状態では、当接体の先端部が進出した状態にある一方、両引戸が最近接して当接体と被当接部とが接触し、弾性体およびダンパーが収縮して永久磁石が永久磁石に吸着可能な材料に吸着した状態では、弾性体およびダンパー収縮した状態を維持することを特徴とする。
上記目的を達成するために、さらなる本発明に係る引戸構造は、レールに沿って移動する引戸を配し、該引戸の側端部の接触による停止動作における該引戸のスライド移動を減速させる減速機構を備えた引戸構造であって、少なくとも1枚の引戸がレール上をスライドする構成とされ、減速機構は、ダンパーおよび該ダンパーに連設された弾性体が内装され、レールの長手方向に沿って、先端部が前記引戸に対して進退自在となるように構成した当接体と、該当接体の先端部が当接される被当接部とを備え、該当接体と該被当接部とが、引戸の移動方向に沿って相対的に相互に接触、離反する構成とされ、当接体の先端部および被当接部の一方に永久磁石を設け、他方に前記永久磁石に吸着可能な材料を設けた構造とされ、当接体および被当接部のうちの一方が、引戸の側端部に設けられ、当接体および被当接部のうちの他方が、引戸の側端部と相対する戸枠に設けられており、当接体と被当接部との接触動作により、弾性体およびダンパーが収縮して永久磁石が永久磁石に吸着可能な材料に吸着したときに、弾性体の弾性復帰力が発生した場合でも、引戸が停止した状態を維持するように、弾性体の弾性係数が設定されており、引戸が戸枠より引き離されて当接体と被当接部とが離反し、弾性体が弾性復帰した状態では、当接体の先端部が進出した状態にある一方、引戸が前記戸枠に最近接し当接体と被当接部とが接触し、弾性体およびダンパーが収縮して永久磁石が永久磁石に吸着可能な材料に吸着した状態では、弾性体およびダンパーが収縮した状態を維持することを特徴とする。
本発明に係る引戸構造によれば、上述の構成としたことで、引戸が戸枠戸当りや他の引戸の側端部から離反する際にダンパーのロッドを確実に復帰させることができる。
(a)は本発明の一実施形態に係る引戸構造を有した収納棚(キッチンカウンタ)の全体斜視図、(b)は要部拡大斜視図、(c)は減速機構の内部構造を示した概略縦断面図である。 (a)〜(f)は、同引戸構造に用いられる2枚の引戸の近接および離反動作の一例を概略的に示した説明図(概略縦断面図)である。 (a)〜(f)は、同近接および離反動作の他例を概略的に示した説明図(概略縦断面図)である。 (a)は同収納棚の平面図、(b)は同正面図(引戸を取り外した状態)である。 (a)は同拡大縦断面図、(b)は(a)のA部をさらに拡大した拡大縦断面図である。 (a)(b)は、本発明の他の実施形態に係る引戸構造の概略平面図である。 (a)(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係る引戸構造の概略平面図である。 (a)(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係る引戸構造の概略平面図である。
以下に、本発明に係る引戸構造の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態には、引戸構造として、対面式のキッチンカウンタ1のリビング側に設けた収納棚3の引戸構造を例示した。
このキッチンカウンタ1は、図1および図4(a)に示すように、キッチン側にシンク2aおよび加熱調理器2bを備えた調理部2を有し、リビング側に調理部2と一体化された収納棚3(収納部10)をさらに有した構造となっている。
収納部10には、図1および図4(b)に示すように、背板10bと、両側板10a、10aと、底部10cと、天板10fとで囲まれた収納空間が形成されている。この収納空間が仕切板10d、10dで仕切られて、左右に並ぶ3つの小収納部12、12、12が形成されている。それぞれの小収納部12、12、12の空間には、複数の棚板10eで仕切られた複数の収納小棚が形成されている。
3つの小収納部12、12、12は、正面視でほぼ同じ大きさである。収納部10は、小収納部12の正面視の寸法にほぼ合致した2枚の引戸20、20をレールに沿って移動可能に備えている。すなわち、2枚の引戸20、20をたとえば開口11の両端に移動させた状態(図4(b)では両引戸20、20を2点鎖線で示した)では、収納部10の開口11は約2/3が塞がれ、引戸20、20間に部分開口が形成された状態となる。
本実施形態の引戸構造では、2枚の引戸20、20は、引き違いではなく(引戸10、10同士が重なることはなく)、同一のレール(上レール14と下レール15)に沿って相互に近接、離反自在となるように横方向に移動できるようになっている。したがって、2枚の引戸20、20の相隣接する側端部21、21同士を突き合わせ状態に近づけた場合、中央の小収納部12の前面に位置する部分開口内のいずれかの位置で近接あるいは接触することとなる。なお、図4(b)では上、下レール14、15を概略的に示したが、下レール15については、図5(b)に拡大部分縦断面図を示した。
上レール14は、引戸20を吊支持するローラ(不図示)が収納部10の天板10fの前部に組みつけてあり、そのローラはダンパー(不図示)と一体化されて、ソフトクローザー機構を構成している。これによって、引戸20を側板10a側に移動させたときには、側板10a近傍で減速し、引戸20が戸枠に強い勢いでぶつかったり、反発したりすることを防止している。なお、このソフトクローザー機構には、後述する図8に示した引戸構造を適用させてもよい。
一方、下レール15は、図5(a)(b)に示すように、収納部10の底部10cの下方の蹴込み空間13に配設されている。具体的には下レール15は、断面略L字形状の固定部16と、レール部17とよりなる。固定部16は、図5(b)に示すように、収納部10の底部10cの裏面と、蹴込み壁13aの壁面とにまたがるように固定されている。固定部16のうちの、収納部10の底部10cに固定した固定片16aの先端には、下方に突設した2枚の板片17a、17aよりなるレール部17が形成されている。
これに対して引戸20には、その下端の裏面側にレール部17に沿ってガイドされる摺動部材22が固定されている。その摺動部材22の摺動部24aが下レール17の2枚の板片17a、17a間を摺動することで、引戸20が下端においてがたつきなく横方向へ移動することが可能となっている。このような上レール14と、下レール15とにより、引戸20、20がスムーズに移動できるようになっている。
図1(b)に示すように、引戸20には、引戸20、20の相隣接する側端部21、21のうちの一方に、引戸20の移動方向に沿って引戸20の側端部21に対して進退自在とした突出体31が設けられている。突出体31は、この突出体31が引戸20に固定した筒体32に対してピストン運動様に進退できるように設けられている。この突出体31と、筒体32と、以下に説明するダンパー34、圧縮コイルばね33を含んで当接体30を構成する。なお、図1(c)には、減速機構Gの概略構造を縦断面図で図示した。
また、他方の引戸20の側端部21には、当接体30(の突出体31)の先端部30aが当接する被当接部41が設けられている。図例として、右側の引戸20に当接体30が設けられ、左の引戸20に被当接部41が設けられたものを例示した。
突出体31は、ダンパー34(オイルダンパー)の本体部34aと連結固定され、ダンパー34のロッド34bの先端が筒体32の底部に固定されている。このロッド34bには圧縮コイルばね33が取り付けられ、圧縮コイルばね33の一端がダンパー34の本体部34aに、他端が筒体32の底部に固定されている。
ロッド34bが伸びてダンパー34が復帰状態にあるときには、同時に圧縮コイルばね33も弾性復帰状態にある。また、突出体31が筒体32内に後退していくと、ロッド34bが本体部34aの内部のオイルを圧縮して、本体部34aより外部に出たロッド34bは短くなり、同時に圧縮コイルばね33も本体部34aに押圧されて収縮する。
このようなダンパー34の圧縮状態からの復帰は、圧縮コイルばね33の弾性復帰力によりなされる。つまり、本体部34a内のオイルによるダンパー34(のロッド34b)の復元力はほとんどないか、あるいはあってもきわめて遅い速度で復元するものであり、その復元力は圧縮コイルばね33の弾性復帰力よりも十分に小さい。
さらに、突出体31の先端部30aには、つぎに説明する被当接部41を吸着するための永久磁石35が内装されている。なお、永久磁石35は突出体31の外面に設けてもよい。
この永久磁石35の被当接部41に対する吸着力は、当接体30の筒体32と突出体31とが収縮した状態から、最も伸張した状態に移動させるために必要な最小限の力よりも十分に大きいものとする。しかし、2枚の引戸が永久磁石35と鉄部との磁着により停止状態にある場合に、一方の引戸を他の引戸から引き離すように力を加えたとき、磁着が解除されないまま他の引戸をともなって移動するほどの吸着力はない。
また、被当接部41は、突出体31の先端部30aが当接する面を有した鉄板を原料とする起立板片で構成されている。本実施形態では、この起立板片(被当接部41)を含むL字体40は、鉄板を折曲形成してなる。つまり、被当接部41を構成する起立板片と、引戸20に固定される取付板片42とが一体形成されている。取付板片42を引戸20の裏面側に取り付けることで、被当接部41が引戸20に対して固定される構造となっている。
なお、被当接部41は、永久磁石35が吸着する強磁性材料などの材料であれば、鉄板以外の材料で形成されたものでもよい。また、起立板片の一部に鉄部を埋め込んで被当接部41を構成してもよいし、起立板片の当接体30との対向面に鉄板を貼り付けて被当接部41を構成してもよい。
以上のように構成した当接体30と、被当接部41とにより、引戸20の側端部21の相手の引戸20の側端部21に対する停止動作における引戸のスライド移動を減速させる減速機構Gが構成される。
当接体30および被当接部41は、両引戸20、20の下端の側端部21、21で相対するように、引戸20、20に取り付けた摺動部材22、22に固定されている。
ついで、突出体31を含んで進退機構を構成した当接体30と、被当接部41を含むL字体40との設置構造を、摺動部材22の形状、構造とともに説明する。
摺動部材22は、図5(a)(b)に示すように、断面略L字形状の固定部23と、下レール15のレール部17を構成する2枚の板片17a、17a間に挿入されるように起立し、先端に摺動部24aを有した移動部24とを備えている。その摺動部材22の固定部23の後端部(移動部24の基部)にはさらに、蹴込み壁13aに向かう方向に延びた断面略L字形状の延設片25が形成されている。この延設片25は、蹴込み壁13aに向かって延びる水平片25aを有する。
当接体30とL字体40のそれぞれは、図1(b)に示すように、それぞれに対応した引戸20、20に連結された摺動部材22、22の延設片25、25の水平片25a、25aの上に固定されている。具体的には、筒体32が水平片25aに横設固定されることで当接体30が固定され、取付板片42が水平片25aに接着されることでL字体40が固定される。
つぎに、減速機構Gの動作について、図2および図3を参照しながら説明する。これらの図に示した動作は、減速動作については同様であるが、引戸20、20間が離反する際の動作については相互に異なる。
被当接部41を構成する起立板片(被当接部41)は、図2(a)〜(f)の各図に示すように、その板面が正面視で引戸20の側端面とほぼ同一位置に配されている。突出体31は、減速機構Gが動作しない状態では、図2(a)に示すように、所定の長さ分が引戸20の側端面よりも相対する引戸20側に突出した状態にある。
つぎに、このような両引戸20、20を相互に近づけるように所定の速度でレール上を走らせたときの動作について、図2(a)〜(d)を参照しながら説明する。なお、図2には当接体30を有した引戸20を移動させる例を示したが、L字体40(被当接部41)を有した引戸20を移動させる場合や、両引戸20、20をともに移動させる場合でも、進退機構は以下に説明する動作と同様の動作をなすため、それらの動作については図示を省略する。また、L字体40を有した引戸20は、図1(a)に図示したように、左側の側板10a側に寄せられて、それ以上左方には移動できない状態にある。
まず、当接体30を備えた引戸20を所定の速度(図2および図3において白抜き矢印の大きさが速度を表わしている)で図中の左側へ移動させる。このとき、筒体32に内装された圧縮コイルばね33およびダンパー34は復帰状態にあり、一定速度で移動中も圧縮コイルばね33はほとんど変動せず、ダンパー34も動作せず、よって突出体31の筒体32からの突出寸法は変動しないまま、引戸20は相手側の引戸20に向かって移動する。
そして、引戸20が相手の引戸20に近接し、突出体31の先端部30aが相手側の引戸20の被当接部41に当接し、同時に当接体30の永久磁石35が被当接部41を吸着する。そして、それと同時に突出体31が被当接部41を押圧するが、相手側の引戸20は移動できない状態にあるため、反作用によりダンパー34および圧縮コイルばね33が押圧されて収縮を開始する。
このように、ダンパー34および圧縮コイルばね33は緩衝体として作用して、当接体30を有した引戸20の側端部21が、被当接部41を有した引戸20の側端部21に対して近接する速度は小さくなる。突出体31は徐々に筒体32内に没していき、引戸20、20の側端部21、21間が最近接(接触)して、当接体30を有した引戸20が停止したときに、突出体31の引戸20の側端部21からの突出度合いが最小となる。
両引戸20、20が最近接して停止した状態(図2(d)参照)では、当然に圧縮コイルばね33の弾性復帰力が発生する。しかし、両引戸20、20を引き離さない程度の弾性係数を有した圧縮コイルばね33を用いることで、両引戸20、20間は離反しない。よって、ダンパー34も圧縮コイルばね33も収縮した状態が維持されて、外力を加えないかぎりは、引戸20、20が最近接した状態が維持される。
しかも、当接体30と被当接部41とは永久磁石35の吸着力によって固定関係にあるので、ダンパー34および圧縮コイルばね33の収縮状態の維持と、永久磁石35の吸着力とがあいまって、引戸20、20の側端部21、21同士は離反するおそれはほとんどない。
このように、収納部10の両引戸20、20の一方に進退自在な突出体31(当接体30)が、他方には被当接部41が設けてあるので、上述したように、両引戸20、20同士が近づいて突出体31の先端部30aが被当接部41に当接すると、引戸20の他の引戸20への近接速度は小さくなる。そのため、被当接部41を有した引戸20の側端部21に手指を添えていた場合でも、指詰めが発生するおそれはない。かりに、引戸20、20間に指を挟んでしまっても、近接速度が十分に落ちているので怪我をするような事故にはならない。
また、このような減速機構Gは、引戸20、20の下端の裏面側の蹴込み空間13に取り付けてあるので、それらが外部から見えることはなく、美観を損なうおそれはほとんどない。
つぎに、図2(d)の停止状態において、当接体30を設けた引戸20を相手側の引戸20から引き離す操作をする。すると、永久磁石35の吸着力は十分に大きいので、図2(e)に示すように、突出体31の先端部30aとが被当接部41に吸着固定されたまま、当接体30の筒体32だけが引戸20とともに移動する。そして、当接体30が最も伸張した状態となったときに、つまりダンパー34および圧縮コイルばねが復帰状態となったときに当接体30の先端部30aは被当接部41より離反する(図2(e)(f)参照)。
このように、当接体30と被当接部41とは永久磁石35の吸着力によって離反しにくいように構成されているため、引戸20の離反操作によって、ダンパー34を復帰状態に戻すことができる。もちろん、引戸20、20同士の接触による停止状態の維持も、永久磁石35の吸着力により図ることができる。
ついで、図3のケースについて説明する。図3(a)〜(d)は減速動作の説明図であるが、図2(a)〜図2(d)と同様に動作するものであるため、その説明は省略する。
図3(d)の停止状態において、引戸20、20間の引き離そうと図中右側の引戸20を右側へと移動させると、引戸20の揺れなど種々の条件により、図3(e)に示すように、当接体30が最も伸張した状態に戻る前に永久磁石35と被当接部41とが離反することがある。
このような場合、引戸20、20間が引き離された瞬間は、図3(e)に示すように当接体30の突出体31は筒体32内に少なからず没入した状態となっている。しかし、その後すぐに、圧縮コイルばね33の弾性復帰力が作用してダンパー34を復帰状態に戻そうとする。そして、図3(f)に示すように、圧縮コイルばね33が弾性復帰し、それと同時にダンパー34も復帰状態に戻る。
以上のように、引戸20が他方の引戸20から離反したときには、永久磁石35の吸着力または圧縮コイルばね33の弾性復帰力の作用によって、離反動作が開始してから比較的早いうちにダンパー34を復帰状態に戻すことができる。
なお、以上の実施形態では、当接体30を設けた引戸20を移動させるようにした例を示したが、被当接部41を設けた引戸20を移動させる場合においても、永久磁石35、圧縮コイルばね33のいずれかの作用によってダンパー34が復帰することはいうまでもない。
以上に示した実施形態では、収納棚3における同一レール上を2つの引戸20、20が移動する引戸構造について示したが、上記の減速機構Gは、2本のレール上のそれぞれに個別の引戸20、20が移動する引き違いの引戸構造を有した収納棚にも適用が可能である。
図6および図7にはいずれも、引戸20の相手の引戸20に対する接触(衝突)の際に減速機構Gが作用して相互に減速しながら近接する例を示した。なお、これらの図は引戸構造を概略的に平面図で示したものである。図中、10aは収納棚の側板であり、15は下レールである。
図6の例では、図1の実施形態と同様、一方の引戸20の側端部21の裏面側に当接体30が設けられ、他方の引戸20の裏面に当接体30の突出体31の先端部30aが当接可能なように被当接部41が設けられている。
この当接体30と被当接部41とは、奥側(図中左側)の引戸20を開く際には、その引戸20に取り付けられた当接体30が、他方の引戸20に取り付けられた被当接部41に当接して、奥側の引戸20は永久磁石35が被当接部41を吸着した状態で停止する(図6(a)(b)参照)。
このように、図6の例においては奥側の引戸20を開く際に減速機構Gが動作するので、奥側の引戸20の前面に設けた把手22が手前側(図中右側)の引戸20の側端部21と接触したり、側端部21との間に手指を挟んだりすることを防止できる。
また、奥側の引戸20を閉じる際には、図2(e)(f)または図3(e)(f)のいずれかの動作によって、ダンパー34および圧縮コイルばね33(図2等参照)が復帰状態に戻る。
図7の例は目的においては図6の例と同じものであるが、被当接部41を設けた部位が図6の例とは異なる。すなわち、図7の例では、被当接部41が手前側の引戸20の右側の側板10aの戸枠(戸当り)の奥方に設けられている。なお、当接体30は、平面視において奥側の引戸20が移動するレールに沿った位置に設けられている。
図7の例のように、当接体30および被当接部41を図示する部位に設けることでも、把手22と引戸20との接触および指詰めを防止することができる。
このように図6の例と図7の例とは同様の効果を奏するが、設置状況や部材の形状、寸法などによって適宜選択していずれかを採用するようにすればよい。
なお、図6、図7においては当接体30および被当接部41の正確な取付位置(特に高さ位置)を明示していないが、図1の例と同様、外観露出しない位置に取り付けることが美観上望ましい。
また、上記の引戸構造は、図8に示すように、側板10aの戸枠(戸当り)に対する引戸の衝突防止構造としても利用できる。これによって、引戸20、戸枠間の指詰めを防止できる。
上述の種々の実施形態は、収納棚における引戸構造に関するものであるが、収納棚以外の引戸構造にも適用が可能である。たとえば、戸枠と2枚の引き違い戸とを有してなる扉装置や、複数の引戸を移動可能にした間仕切り扉装置などにおける引戸構造にも適用可能である。
上述の種々の実施形態では、圧縮コイルばね33をダンパー34のロッド34bを内包するようにダンパー34に連設した例を示したが、ゴムやスポンジなどの他の弾性体を筒体32内のロッド34bの周囲部に設ける構成としてもよい。
上述の種々の実施形態では、当接体30の先端部30aに永久磁石35を設け、被当接部41に永久磁石35に吸着可能な材料を設けた構成を示したが、被当接部41に永久磁石35を設け、当接体30の先端部30aに永久磁石35に吸着可能な材料を設けた構成としてもよい。
1 キッチンカウンタ
2 調理部
3 収納棚
10 収納部
11 開口
12 小収納部
13 蹴込み空間
14 上レール
15 下レール
20 引戸
21 側端部
22 把手
G 減速機構
30 当接体
30a 先端部
31 突出体
32 筒体
33 圧縮コイルばね(弾性体)
34 ダンパー
34a 本体部
34b ロッド
35 永久磁石
40 L字体
41 被当接部(起立板片)
42 取付板片

Claims (2)

  1. レールに沿って移動する引戸を配し、該引戸の側端部の接触による停止動作における該引戸のスライド移動を減速させる減速機構を備えた引戸構造であって、
    少なくとも2枚の引戸が前記レール上をスライド移動する構成とされ、
    前記減速機構は、ダンパーおよび該ダンパーに連設された弾性体が内装され、前記レールの長手方向に沿って、先端部が前記引戸に対して進退自在となるように構成した当接体と、該当接体の先端部が当接される被当接部とを備え、該当接体と該被当接部とが、前記引戸の移動方向に沿って相対的に相互に接触、離反する構成とされ、
    前記当接体の先端部および前記被当接部の一方に永久磁石を設け、他方に前記永久磁石に吸着可能な材料を設けた構造とされ、
    前記当接体および前記被当接部のうちの一方が、前記引戸のうちの一方の引戸に設けられ、前記当接体および前記被当接部のうちの他方が、前記引戸のうちの他方の引戸に設けられており、
    前記当接体と前記被当接部との接触動作により、前記弾性体および前記ダンパーが収縮して前記永久磁石が前記永久磁石に吸着可能な材料に吸着したときに、前記弾性体の弾性復帰力が発生した場合でも、前記引戸が停止した状態を維持するように、前記弾性体の弾性係数が設定されており、
    両引戸が引き離されて前記当接体と前記被当接部とが離反し、前記弾性体が弾性復帰した状態では、前記当接体の先端部が進出した状態にある一方、両引戸が最近接して前記当接体と前記被当接部とが接触し、前記弾性体および前記ダンパーが収縮して前記永久磁石が前記永久磁石に吸着可能な材料に吸着した状態では、前記弾性体および前記ダンパーが収縮した状態を維持することを特徴とする引戸構造。
  2. レールに沿って移動する引戸を配し、該引戸の側端部の接触による停止動作における該引戸のスライド移動を減速させる減速機構を備えた引戸構造であって、
    少なくとも1枚の引戸が前記レール上をスライドする構成とされ、
    前記減速機構は、ダンパーおよび該ダンパーに連設された弾性体が内装され、前記レールの長手方向に沿って、先端部が前記引戸に対して進退自在となるように構成した当接体と、該当接体の先端部が当接される被当接部とを備え、該当接体と該被当接部とが、前記引戸の移動方向に沿って相対的に相互に接触、離反する構成とされ、
    前記当接体の先端部および前記被当接部の一方に永久磁石を設け、他方に前記永久磁石に吸着可能な材料を設けた構造とされ、
    前記当接体および前記被当接部のうちの一方が、前記引戸の側端部に設けられ、前記当接体および前記被当接部のうちの他方が、前記引戸の側端部と相対する戸枠に設けられており、
    前記当接体と前記被当接部との接触動作により、前記弾性体および前記ダンパーが収縮して前記永久磁石が前記永久磁石に吸着可能な材料に吸着したときに、前記弾性体の弾性復帰力が発生した場合でも、前記引戸が停止した状態を維持するように、前記弾性体の弾性係数が設定されており、
    前記引戸が前記戸枠より引き離されて前記当接体と前記被当接部とが離反し、前記弾性体が弾性復帰した状態では、前記当接体の先端部が進出した状態にある一方、前記引戸が前記戸枠に最近接し前記当接体と前記被当接部とが接触し、前記弾性体および前記ダンパーが収縮して前記永久磁石が前記永久磁石に吸着可能な材料に吸着した状態では、前記弾性体および前記ダンパーが収縮した状態を維持することを特徴とする引戸構造。
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