JP5904171B2 - ガスセンサ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ制御装置に関するものである。
例えば車両用エンジンでは、同エンジンから排出される排気を検出対象として酸素濃度を検出する起電力出力型のガスセンサが一般に用いられている。このガスセンサは、排気がリッチかリーンかで異なる起電力信号を出力する起電力セルを有するものであり、具体的には、空燃比がリッチであれば約0.9Vの起電力信号を出力し、空燃比がリーンであれば約0Vの起電力信号を出力する。
こうしたガスセンサでは、排気の空燃比がリッチ/リーンで変化する際に実際の空燃比変化に対してセンサ出力が遅れを伴い変化することが問題視されており、その出力特性を改善すべく種々の技術が提案されている。
例えば特許文献1のガスセンサ制御装置では、一対のセンサ電極の少なくともいずれかに定電流回路を接続する構成とし、ガスセンサの出力特性を変更する変更要求が有ると判定された場合に、その変更要求に基づいて定電流の向きを決定するとともに、該決定した向きで定電流が流れるように定電流回路を制御するようにしている。具体的には、定電流回路は、正逆いずれの方向にも定電流を供給可能であり、かつPWM制御による電流量の調整が可能となっている。
特開2012−63345号公報
しかしながら、上記従来の技術では、定電流回路の定電流の供給態様をPWM制御等により制御する構成としており、コスト低減等の要望からすれば、構成の簡素化を図る上で改善の余地があると考えられる。
本発明は、構成の簡素化を図りつつ、ガスセンサの起電力セルに電流を流すことでセンサ出力特性の変更を可能とするガスセンサ制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明は、固体電解質体(32)と該固体電解質体を挟む位置に設けられる一対の電極(33,34)とを用いてなる起電力セル(31)を有し、内燃機関(10)の排気を検出対象として該排気の空燃比に応じた起電力信号を出力するガスセンサ(17)に適用されるガスセンサ制御装置である。そして、前記起電力セルにおける前記一対の電極の一方は起電力出力時に正側となる基準側電極(34)、他方は起電力出力時に負側となる排気側電極(33)であり、前記起電力セルに接続される電気経路に通電用抵抗(44)が設けられており、前記起電力セルにて起電力が生じる場合に、その起電力を電源として前記通電用抵抗に電流が流れることで前記ガスセンサの出力特性を変更させることを特徴とする。
起電力セルはその起電力を用いることで電池としての利用が可能であり、その着眼に基づき、起電力セルでの起電力の発生時において、起電力セルに接続される電気経路に設けた通電用抵抗によって、センサ起電力に応じた分の電流を流すようにした。この場合、起電力セルにおいて一対の電極間にも同様の電流が流れることになり、ガスセンサの出力特性の変更が可能となる。詳しくは、基準側電極から流出する向きで通電用抵抗を介して電流が流れ、それに伴い起電力セル内では固体電解質体を通じて基準側電極から排気側電極に向けて(すなわち電流の逆向きに)酸素イオンが移動する。これにより、排気側電極においてその電極付近に存在する排気中のリッチ成分について酸化反応が促され、結果としてセンサ起電力をリーン成分の存在に対応させて生じさせることが可能となる。
ここで、上記構成では、ガスセンサの出力特性を変更する上で、起電力セルに接続される電気経路とその電気経路に設けられる通電用抵抗とを必要最小限の構成としており、簡易な構成を用いつつも、所望のとおりにガスセンサの出力特性を変更することが可能となる。
エンジン制御システムの全体を示す概略構成図。 センサ素子の断面構成とセンサ制御部の概略構成とを示す図。 空燃比とセンサ素子の起電力との関係を示す起電力特性図。 第1触媒の浄化特性とO2センサの出力特性とを示す図。 第1触媒の浄化特性とO2センサの出力特性とを示す図。 センサ素子におけるガス成分の反応を説明するための概略図。 センサ素子及び抵抗の等価回路を示す図。 センサ制御部の構成を示す図。 抵抗切替制御の処理手順を示すフローチャート。 抵抗回路の抵抗値を設定するための関係図。 抵抗回路の異常判定の処理手順を示すフローチャート。 別例においてセンサ制御部の構成を示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、車載エンジン(内燃機関)の排気管に設けられたガスセンサを用い、そのガスセンサの出力に基づいてエンジンの各種制御等を実施するエンジン制御システムについて説明する。当該制御システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施する。図1は、本システムの全体概要を示す構成図である。
図1において、エンジン10は、例えばガソリンエンジンであり、電子制御式のスロットルバルブ11や、燃料噴射弁12、点火装置13等を備えている。エンジン10の排気管14(排気部)には排気浄化装置としての触媒15a,15bが設けられている。触媒15a,15bは、例えばいずれも三元触媒よりなり、そのうち触媒15aが上流側触媒としての第1触媒、触媒15bが下流側触媒としての第2触媒である。三元触媒は、周知のとおり排気の有害三成分であるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(NO等の窒素酸化物)を浄化するものであり、ハニカム状、格子状等をなすセラミックス製の担体に白金、パラジウム、ロジウム等の金属を担持させることで構成されている。この場合、三元触媒ではリッチ成分であるCO、HCが酸化作用により浄化され、リーン成分であるNOxが還元作用により浄化される。
第1触媒15aの上流側にはA/Fセンサ16が設けられ、触媒15a,15bの間(第1触媒15aの下流側でかつ第2触媒15bの上流側)にはO2センサ17が設けられている。A/Fセンサ16は、排気の空燃比に略比例するA/F信号を出力する。また、O2センサ17は、排気の空燃比がリッチかリーンかに応じて異なる起電力信号を出力する。
その他、本システムには、スロットルバルブ11の開度を検出するスロットル開度センサ21や、エンジンの所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ22、エンジン10の吸入空気量を検出する空気量センサ23、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温センサ24等の各種センサが設けられている。図示は省略するが、上記以外に、気筒内の燃焼圧を検出する燃焼圧センサ、アクセル開度(アクセル操作量)を検出するアクセル開度センサ、エンジン潤滑油の温度を検出する油温センサ等が設けられている。これらの各センサが運転状態検出手段に相当する。
ECU25は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(マイコン)を主体として構成されており、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、ECU25は、上記各種センサ等から各々信号を入力し、それらの各種信号に基づいて燃料噴射量や点火時期を演算して燃料噴射弁12や点火装置13の駆動を制御する。
特に燃料噴射量制御に関して、ECU25は、第1触媒上流側のA/Fセンサ16の検出信号と、第1触媒下流側のO2センサ17の検出信号とに基づいて空燃比フィードバック制御を実施することとしている。すなわち、ECU25は、A/Fセンサ16により検出される実空燃比(触媒上流側の実空燃比)が、エンジン運転状態に基づいて設定される目標空燃比になるようにメインフィードバック制御を実施するとともに、O2センサ17により検出される実空燃比(触媒下流側の実空燃比)が、目標空燃比になるようにサブフィードバック制御を実施する。サブフィードバック制御では、例えば、触媒下流側の実空燃比と目標空燃比との偏差に基づいて、メインフィードバック制御の目標空燃比を修正したり同メインフィードバック制御のフィードバック補正量を修正したりする。空燃比制御として、ECU25は、例えば目標空燃比をストイキ(理論空燃比)とするストイキフィードバック制御を実施する。
次に、第1触媒下流側のO2センサ17についてその構成を説明する。O2センサ17はコップ型構造のセンサ素子31を有しており、図2にはセンサ素子31の断面構成を示す。実際には当該センサ素子31は素子全体がハウジングや素子カバー内に収容される構成となっており、エンジン排気管内に配設されている。センサ素子31が起電力セルに相当する。
センサ素子31において、固体電解質層32は断面コップ状に形成されており、その外表面には排気側電極33が設けられ、内表面には大気側電極34が設けられている。これら各電極33,34は固体電解質層32の表面に層状に設けられている。固体電解質層32は、ZrO2、HfO2、ThO2、Bi2O3等にCaO、MgO、Y2O3、Yb2O3等を安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体からなる。また、各電極33,34は共に白金等の触媒活性の高い貴金属からなり、その表面には多孔質の化学メッキ等が施されている。各電極33,34が一対の対向電極(センサ電極)となっている。固体電解質層32にて囲まれる内部空間は大気室35(基準室)となっており、その大気室35内にはヒータ36が収容されている。ヒータ36は、センサ素子31を活性化するに十分な発熱容量を有しており、その発熱エネルギによりセンサ素子全体が加熱される。O2センサ17の活性温度は、例えば500〜650℃程度である。なお、大気室35は、大気が導入されることでその内部が所定酸素濃度に保持されている。
上記センサ素子31では、固体電解質層32の外側(電極33側)が排気雰囲気、同内側(電極34側)が大気雰囲気となっており、これら双方の酸素濃度の差(酸素分圧の差)に応じて電極33,34間で起電力が発生する。つまり、空燃比がリッチかリーンかで異なる起電力が発生する。この場合、基準側電極である大気側電極34からすれば、排気側電極33の側は酸素が低濃度であり、センサ素子31において大気側電極34を正側、排気側電極33を負側として起電力が発生する。これにより、O2センサ17は、排ガスの酸素濃度(すなわち空燃比)に応じた起電力信号を出力する。
図3は、排気の空燃比とセンサ素子31の起電力との関係を示す起電力特性図である。図3において、横軸は空気過剰率λであり、λ=1がストイキ(理論空燃比)である。センサ素子31は、空燃比がリッチかリーンかで異なる起電力を発生し、ストイキ付近で起電力が急変する特性を有する。具体的には、リッチ時のセンサ起電力は約0.9Vであり、リーン時のセンサ起電力は約0Vである。
図2において、センサ素子31にはセンサ制御部40が接続されており、排気の空燃比(酸素濃度)に応じてセンサ素子31にて起電力が発生すると、その起電力に相当するセンサ検出信号(起電力信号)がセンサ制御部40内のマイコン41に対して出力される。マイコン41はセンサ素子31の起電力信号に基づいて空燃比を算出する。センサ制御部40は、図1に示すECU25内に設けられている。なお、ECU25においては、エンジン制御機能とセンサ制御機能とを有する演算手段としてマイコン41が設けられている。この場合、マイコン41は、上述した各種センサの検出結果に基づいて、エンジン回転速度や吸入空気量を算出する。ただし、ECU25において、エンジン制御用のマイコンとセンサ制御用のマイコンとが別々に設けられる構成であってもよい。
また、マイコン41は、センサ素子31の活性状態の判定を行うとともに、その判定結果に基づき、駆動部42を通じてヒータ36の駆動を制御する。その活性判定及びヒータ制御については周知であるため、ここでは簡単に説明する。マイコン41は、センサ素子31に印加する電圧又は電流を交流的に変化させ、それに応じて生じる電流変化又は電圧変化を検出する。そして、その電流変化又は電圧変化に基づいてセンサ素子31の素子抵抗(素子インピーダンス)を算出するとともに、その素子抵抗に基づいてヒータ36の通電制御を実施する。このとき、センサ素子31の活性状態(すなわち素子温)と素子抵抗とには相関があり、素子抵抗が所定の目標値に制御されることで、センサ素子31が所望の活性状態(活性温度500〜650℃となる状態)に維持される。ヒータ制御として、例えば素子温フィードバック制御が実施されるとよい。
ところで、エンジン10の運転時には、排気の実空燃比が逐次変化し、例えばリッチとリーンとで繰り返し変化することがある。こうした実空燃比の変化に際し、O2センサ17の出力とリーン成分であるNOxの存在との関係において対応のずれがあると、それに起因して都度のエミッション性能に影響が及ぶことが懸念される。例えば、エンジン10の高負荷運転時(車両加速時)において排気中のNOx量が意図よりも増えてしまう等が生じる。
本実施形態では特に、起電力出力型のO2センサ17の出力特性と、その上流側に設けられる第1触媒15aの排気浄化特性との関係に基づいてO2センサ17の検出態様を変更するようにしており、その詳細な構成について以下に説明する。図4は、三元触媒である第1触媒15aの浄化特性とO2センサ17の出力特性とを示す図であり、具体的には、
・第1触媒15aにおいて排気の有害三成分であるCO、HC、NOxの浄化率と空燃比との関係、
・触媒下流側における上記三成分のガス濃度及び酸素濃度と空燃比との関係、
・O2センサ17の排気側電極33の表面付近における上記三成分のガス濃度及び酸素濃度と空燃比との関係、
・O2センサ17の起電力出力と空燃比との関係、
をそれぞれ示している。
第1触媒15a(三元触媒)は、周知のとおりストイキ(空気過剰率λ=1)となる付近で上記三成分の浄化率がいずれも高くなる浄化ウィンドウを有している。また、触媒下流側における上記三成分及び酸素の濃度を見ると、ストイキ付近において、リッチ成分(CO,HC)の濃度と酸素濃度とが等しくなる反応平衡点A1が存在する一方、触媒下流にNOx(NO)が流出し始めるNOx流出点A2が存在することが分かる。この場合、NOx流出点A2の方が反応平衡点A1よりもリッチ側にあり、これら両者の間にはΔAの隔たりが有るのが分かる。つまり、第1触媒15aは、その浄化特性として、リッチ成分及び酸素の平衡点となる反応平衡点A1(第1空燃比点に相当)よりもリッチ側に、NOxが流出し始めるNOx流出点A2(第2空燃比点に相当)を有している。反応平衡点A1はリッチ成分及び酸素の平衡特性における変曲点であり、NOx流出点A2はNOxの流出濃度特性における変曲点であるとも言える。
こうしてA1点、A2点のずれが生じる理由としては以下が考えられる。エンジン運転中においてCO、HC、NOx、O2を含む排気が第1触媒15aに導入される場合には、第1触媒15aからCO、HCに加えてNOxが同時に流出されることがあると考えられる。例えば三元触媒の浄化ウィンドウの領域にあっても、詳細に見れば多少なりともCO、HC、NOxが流出する。この場合、O2は、CO、HCとの平衡がとられながら流出する(CO、HCの濃度≒0で流出し始める)のに対し、NOxは、CO、HCの反応とは別に触媒下流側に流出するため、A1点、A2点のずれが生じる。
また、O2センサ17の排気側電極付近における上記三成分及び酸素の濃度は、触媒下流側と同様になっている。この場合、A1よりもリッチ側では、酸素に対してリッチ成分(CO,HC)が多く存在し、A1よりもリーン側ではリッチ成分に対して酸素が多く存在する。したがって、O2センサ17の起電力出力について言えば、第1触媒15aの反応平衡点A1を境にして、リッチ信号(0.9V)及びリーン信号(0V)のいずれかの起電力信号が出力される。この場合、O2センサ17におけるリッチ成分及び酸素の反応平衡点が、第1触媒15aにおける反応平衡点A1に一致していると言える。また、NOxは、A1よりもリッチ側においても存在するものとなっている。
O2センサ17の排気側電極付近においては、排気中のCO、HC、NOxについて下記の反応式に基づく酸化反応及び還元反応が生じる。
CO+0.5O2→CO2 …(1)
CH4+2O2→CO2+2H2O …(2)
CO+NO→CO2+0.5N2 …(3)
また、上記(1)〜(3)の化学反応の平衡定数をそれぞれk1,k2,k3とすると、k1,k2>>k3の関係となっている。
この場合、O2センサ17では、CO、HC、NOx、O2等のガス反応によって平衡点(起電力出力=0.45Vの点)が決定される。ただし、平衡定数の違いにより、CO、HCとO2との反応が排気側電極33の主反応となっている。
そして、第1触媒15aの排気浄化特性において上記の隔たりΔAが存在しており、さらにそのΔAがO2センサ17の出力特性に影響を及ぼしていることで、第1触媒15aからNOxの流出が生じてもO2センサ17の出力自体はそのNOx流出に対応したものでなくなる。これにより、NOx流出を把握できず、結果としてNOx排出量が増えてしまうことが懸念される。
そこで本実施形態では、O2センサ17のセンサ素子31において一対の電極33,34の間に所定の電流を流し、それによりO2センサ17の排気側電極付近においてリッチ成分の濃度を減らすとともに酸素濃度を増やすようにしている。つまり、図5に示すように、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点を、A1からA3に変更するようにしている。図5では、図4との比較において、O2センサ17の排気側電極付近におけるCO、HC、O2の濃度特性がいずれもリッチ側にシフトしている。これにより、O2センサ17の出力特性が変更され、第1触媒15aからNOxが流出する場合においてO2センサ17の出力をNOx流出に対応させたものにすることができる。
一対の電極33,34の間に電流を流すことでセンサ出力特性が変更される原理は以下のとおりである。図6に示すように、O2センサ17の排気側電極33の付近には、CO、HC、NOx、O2がそれぞれ存在しており、その状況下で、固体電解質層32を通じて大気側電極34から排気側電極33に酸素イオンが移動するように、センサ素子31に電流を流す。すなわち、センサ素子31において酸素ポンピングを実施する。この場合、排気側電極33では、固体電解質層32を通じて排気側電極33の側に移動した酸素がCO、HCと反応し、CO2やH2Oが生成される。これにより、排気側電極33の付近におけるCO、HCが除去され、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点がリッチ側にシフトする。
次に、O2センサ17に関する制御を実施するセンサ制御部40の構成を説明する。センサ制御部40の構成は図2に示すとおりであり、センサ制御部40は、制御手段としてのマイコン41を備えている。マイコン41はセンサ素子31から出力される起電力信号をA/D変換器等を介して取り込み、その起電力信号に基づいて排気の空燃比(特に触媒下流の空燃比)を算出する。また、センサ素子31の大気側電極34とマイコン41とを電気的に接続する電気経路の途中には通電実施手段としての抵抗回路43が接続されており、その抵抗回路43は、センサ素子31が起電力を発生する際に、そのセンサ素子31に電流を流すものとなっている。
抵抗回路43は、センサ起電力が印加されることでその起電力に応じた電流を流す通電回路であり、O2センサ17の大気側電極34と接地点(グランド)とを接続する電気経路に設けられた抵抗44を有している。抵抗44が通電用抵抗に相当する。この場合、抵抗44に電流Iが流れることにより、センサ素子31において固体電解質層32を通じて排気側電極33から大気側電極34に向けて電流が流れることになり、それに伴い固体電解質層32において大気側電極34から排気側電極33に向けて酸素イオンが移動する。
本実施形態では、第1触媒15aにおいて酸素流出に関する反応平衡点A1と、NOx流出に関するNOx流出点A2とにずれが生じていることに基づいてセンサ素子31に流す電流量を定め、その電流を流すことで、O2センサ17の出力特性の中間点(本実施形態では0.45V)においてA1,A2のずれ分に応じた特性変化をもたらすようにしている。つまり、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点がNOx流出点A2又はその付近になるようにセンサ素子31に電流を流すようにしている。これにより、第1触媒15aの浄化特性を基準にしてO2センサ17の出力特性が変更されることになり、第1触媒15aからNOxが流出する際には、その当初からO2センサ17においてリーン信号が出力されるようになる。
ここで、NOxの排出抑制を図るべくそのロバスト性を確保する観点からすれば、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点を、NOx流出点A2よりもリッチ側にすることが望ましいと言える(図5参照)。具体的には、NOx流出点A2に対して空気過剰率λで0.1〜0.5%程度(より望ましくは0.1〜0.3%程度)リッチ側にして、弱リッチの状況にするとよい。
本実施形態では、電流量の範囲を0.1〜1.0mAとし、その範囲内のいずれかの電流をセンサ素子31に流すようにしている。以下には、電流量の範囲を0.1〜1.0mAとする場合において、抵抗44の抵抗値として実用上望ましい範囲を検証する。図7は、センサ素子31及び抵抗44の等価回路であり、E1はセンサ素子31の起電力、Rdcはセンサ素子31の抵抗値、E2はセンサ素子31及び抵抗44の中間点の電圧、R1は抵抗44の抵抗値である。ここでは、素子抵抗値Rdcとして、活性状態のセンサ素子31の抵抗値である50〜200Ωを想定している。また、図7の等価回路では、
E2=E1×(R1/(Rdc+R1))
I=E2/R1
の関係が成立する。
まずO2センサ17においてストイキ点での出力特性を、電流量=0.1〜1.0mAの範囲で変更する場合について具体的に例示する。この場合、Rdc=50〜200Ω、E1=0.45V、I=0.1〜1.0mAであり、抵抗値R1として取り得る最小値はR1=250Ωとなる(Rdc=200Ω、E1=0.45V、I=1.0mAの場合)。また、抵抗値R1として取り得る最大値はR1=4450Ωとなる(Rdc=50Ω、E1=0.45V、I=0.1mAの場合)。ゆえに、抵抗44の抵抗値R1は、250〜4.5kΩ程度の範囲で定められるのが望ましいと言える。
また、O2センサ17においてリッチでの出力特性を、電流量=0.1〜1.0mAの範囲で変更する場合について具体的に例示する。この場合、Rdc=50〜200Ω、E1=1.0V、I=0.1〜1.0mAであり、抵抗値R1として取り得る最小値はR1=800Ωとなる(Rdc=200Ω、E1=1.0V、I=1.0mAの場合)。また、抵抗値R1として取り得る最大値はR1=9950Ωとなる(Rdc=50Ω、E1=1.0V、I=0.1mAの場合)。ゆえに、抵抗44の抵抗値R1は、800Ω〜10kΩ程度の範囲で定められるのが望ましいと言える。なお、リッチ時の起電力E1=0.9Vとすれば、抵抗44の抵抗値R1の範囲は、700Ω〜9kΩ程度となる。
そして、O2センサ17においてストイキ点〜リッチの範囲で適正に特性変化を付与することを考えると、抵抗44の抵抗値R1としての適正範囲は、800Ω〜4.5kΩ程度であると言える。ただしその適正範囲を可能な範囲で広く見積もれば、200Ω〜10kΩ程度であればよい。
次に、センサ制御部40の抵抗回路43及びその周辺回路についてより詳細な構成を図8で説明する。なお、図8の構成では、抵抗回路43における抵抗値を可変に制御できる構成とし、都度の切替要求に応じて抵抗値の切替を実施するようにしている。
センサ制御部40において抵抗回路43は、O2センサ17の大気側電極34と接地点(グランド)とを接続する複数の電気経路を有しており、それら各電気経路にそれぞれスイッチ45と抵抗44との直列回路が形成されている。図8では3系統の直列回路を設けており、スイッチ45としてスイッチ45a,45b,45cを有し、抵抗44として抵抗44a,44b,44cを有している。センサ素子31の大気側電極34と抵抗44a〜44cとの間にスイッチ45a〜45cが設けられている。スイッチ45a〜45cは例えばMOSFET等の半導体スイッチング素子よりなる開閉手段であり、マイコン41からの指令に応じてオン/オフする。各抵抗44a〜44cは各々の抵抗値R1,R2,R3が相違しており、例えばR1>R2>R3である。
この場合、各スイッチ45a〜45cは個別にオン/オフ制御されるようになっており、そのうちいずれがオンされるかに応じて、センサ素子31に接続される抵抗が切り替えられ、それに伴い抵抗回路43における抵抗値が変更されるようになっている。マイコン41は、都度のエンジン運転状態に基づいて各スイッチ45a〜45cのオン/オフを制御する。
つまり、エンジン10の運転状態が変わると、それに応じて排気中のリッチ成分の量が変わる。具体的には、エンジン回転速度が大きくなるほど、又はエンジン負荷が大きくなるほど、排気中のリッチ成分の量が増える。言い加えると、高回転又は高負荷ほど、リッチガスの流量が増えるとともに、リッチガスのガス濃度が高くなる。この場合、センサ素子31に流す電流量をエンジン運転状態に関わらず一定のままにしておくと、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点が、NOx流出点A2を基準とする所望位置から意図せずずれてしまうことが考えられる。つまり、電極近傍に存在するリッチ成分の量に対して通電による供給酸素量が不足することが考えられ、それに起因して、排気側電極33の付近にリッチ成分が残留する。これにより、O2センサ17の出力特性を所望のとおりに変更できなくなる。
そこで本実施形態では、エンジン10の運転状態に基づいて、センサ素子31に流す電流量(抵抗回路43の抵抗値)を可変に制御することとしている。この場合、O2センサ17において排気側電極33の表面でリッチガスが平衡反応するのに要する酸素量がエンジン運転状態に応じて変動しても、その変動に対応させつつ所望のとおりにO2センサ17の出力特性を変更できる。エンジン運転状態のパラメータとしては、エンジン回転速度、エンジン負荷、負荷率等を用いることが可能である。
なお、各抵抗44a〜44cについて抵抗値を全て同じにしてもよく(R1=R2=R3)、かかる場合には3つのスイッチ45a〜45cのうち幾つをオンするかに応じて、センサ素子31に接続される抵抗値が相違するようになっている。
また、上記のとおりセンサ素子31に流す電流量の制御によりO2センサ17の出力特性が変更される場合において、仮に抵抗回路43に異常が生じると、排気エミッションの性能に影響が及ぶ。そこで本実施形態では、マイコン41に、抵抗回路43を対象にして異常判定を実施する異常判定機能を付加している。
異常検出に用いる構成として、図8に示すように排気側電極33に電流検出用のシャント抵抗47を接続し、そのシャント抵抗47に流れる電流を電流検出部48により検出する。電流検出部48は、例えばオペアンプ等を用いてなる差動増幅回路により構成されるとよい。この場合、シャント抵抗47及び電流検出部48によれば、抵抗回路43により流れる実電流量が検出され、マイコン41ではその実電流量に基づいて抵抗回路43の異常判定が実施される。
次に、マイコン41により実施される抵抗切替制御と異常判定処理とについてフローチャートを用いて説明する。図9は、抵抗切替制御の処理手順を示すフローチャートであり、本処理はマイコン41により所定周期で繰り返し実施される。
図9において、ステップS11では、抵抗切替制御の実施条件が成立しているか否かを判定する。その実施条件には、例えば、
・O2センサ17及び抵抗回路43が共に正常であること、
・サブフィードバック制御の実施中であること、
が含まれる。そして、ステップS11がYESなら、ステップS12に進む。
ステップS12では、例えばエンジン回転速度、エンジン負荷(吸入空気量等)といったエンジン運転状態を読み込み、続くステップS13では、そのエンジン運転状態に基づいて抵抗回路43の抵抗値の設定を行う。このとき、例えば図10の関係に基づいて当該抵抗値が設定される。図10では、エンジン回転速度が大きいほど、又はエンジン負荷が大きいほど、抵抗値として小さい値が設定される。なお、図8に示すように各抵抗44a〜44cの抵抗値がR1〜R3である場合、例えば低回転(低負荷)では抵抗値R1が設定され、中回転(中負荷)では抵抗値R2が設定され、高回転(高負荷)では抵抗値R3が設定されるとよい。
その後、ステップS14では、ステップS13で設定した抵抗値に基づき、スイッチ45a〜45cのオン/オフを制御して抵抗値の切替を実施する。この抵抗値の切替により、センサ素子31に流れる電流量が変化し、ひいてはO2センサ17の出力特性が適宜変更される。
また、図11は抵抗回路43の異常判定の処理手順を示すフローチャートであり、本処理はマイコン41により所定周期で繰り返し実施される。
図11において、ステップS21では、異常判定の実施条件が成立しているか否かを判定する。その実施条件には、例えばセンサ素子31が活性状態にあること、すなわちセンサ素子31の温度(素子温)が所定の活性温度以上であることが含まれる。そして、ステップS21がYESであれば、ステップS22に進む。
ステップS22では、スイッチ45a〜45cのうち特定のスイッチのみがオンになっている状態でシャント抵抗47及び電流検出部48により検出された実電流量Ionを取得し、続くステップS23では、全スイッチ45a〜45cがオフになっている状態で検出された実電流量Ioffを取得する。その後、ステップS24では、実電流量Ion,Ioffを互いに比較し、その差に基づいて抵抗回路43の異常の有無を判定する。具体的には、実電流量Ion,Ioffの差がゼロ、又は所定以上(過剰に大きい)であれば、抵抗回路43に異常が生じていると判定し、そうでなければ抵抗回路43が正常であると判定する。このとき、各スイッチ45a〜45cが正常にオン/オフしないか、又は各抵抗44a〜44cを含む電気経路で断線やショート等の異常が発生していれば、実電流量Ion,Ioffの差がゼロ、又は所定以上となり、抵抗回路43において異常が発生していると判定される。
なお、ステップS22での実電流量Ionの取得は、各スイッチ45a〜45cについて1つずつ行われるとよく、さらにステップS24での異常判定は、やはり各スイッチ45a〜45cについて1つずつ行われるとよい。
その後、ステップS25では、ステップS24での判定結果が異常有りとなっているか否かを判定し、異常有りの場合にはステップS26に進む。ステップS26では、フェイルセーフ処理として、抵抗回路43による通電停止、空燃比サブフィードバック制御の停止、インパネ等に設けた異常警告灯の点灯、ダイアグデータの記憶等を実施する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
センサ素子31はその起電力を用いることで電池としての利用が可能であり、その着眼に基づき、センサ素子31での起電力の発生時において、大気側電極34と接地点とを接続する電気経路に設けた抵抗回路43によって、センサ起電力に応じた分の電流を流すようにした。この場合、センサ素子31において一対の電極33,34間にも同様の電流が流れることになり、O2センサ17の出力特性の変更が可能となる。上記構成では、O2センサ17の出力特性を変更する上で、大気側電極34及び接地点を接続する電気経路と抵抗回路43とを必要最小限の構成としており、簡易な構成を用いつつも、所望のとおりにO2センサ17の出力特性を変更することが可能となる。
上記構成の抵抗回路43によれば、第1触媒15aにおいてNOxが流出し始める空燃比に対して、O2センサ17の出力特性を合わせ込むことが可能となる。つまり、第1触媒15aからNOxが流出する場合にそれに対応するO2センサ17の起電力出力が生じるようにすることができる。その結果、O2センサ17の出力特性を適正に変更し、ひいてはNOx排出の抑制を図ることができる。
抵抗回路43の抵抗44により流れる電流Iによれば、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点が、NOx流出点A2(第2空燃比点)又はその付近にシフトされる。これにより、O2センサ17の出力を用いてNOx排出の抑制を図る上でより好適な構成を実現できる。
特に、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点が、NOx流出点A2(第2空燃比点)に対して弱リッチになるように、抵抗回路43の抵抗44により電流Iを流すことで、NOxの排出抑制を図る上でロバスト性を確保できる。
大気側電極34と抵抗44との接続を遮断することを可能とするスイッチ45を設けたため、センサ素子31に起電力に基づく電流を流す状態と流さない状態とを切り替えることが可能となる。これにより、センサ素子31に流す電流量の切替や異常判定を好適に実施できる。
エンジン運転状態に基づいて、各スイッチ45a〜45cのオン/オフを制御して抵抗回路43の抵抗値の切替を行うようにした。これにより、エンジン運転状態の変化に伴い排気中のリッチ成分の量が変化しても、O2センサ17の出力特性を好適に変更させ、O2センサ17の排気側電極付近におけるガス反応の平衡点を、NOx流出点A2に対して所望の位置に維持することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記図8の構成では、抵抗回路43においてスイッチ45及び抵抗44の直列回路を3系統で設けたが、これ以外の構成であってもよい。例えば、これら3系統の回路のうちいずれか1つはスイッチ45を省略し、抵抗44のみを設ける構成であってもよい。要するに、複数経路のうち少なくとも1つにスイッチ45を設けておけば抵抗値の切替が可能である。又は、スイッチ45及び抵抗44の直列回路を1系統、2系統、4系統以上のいずれかとしてもよい。
・抵抗44(通電用抵抗)の抵抗値を切り替える構成として、大気側電極34と接地点とを接続する電気経路に複数の抵抗を直列接続するとともに、その各抵抗に並列にスイッチを設ける構成としてもよい。本構成においても、スイッチの開閉に伴い抵抗値の切替が可能となる。
・抵抗回路43を図12に示す構成としてもよい。図12では、スイッチ45及び抵抗44の直列回路に並列に異常検出用の抵抗(ダイアグ抵抗51)が接続されている。ダイアグ抵抗51の抵抗値は例えば1MΩである。本構成では、例えばセンサ素子31とセンサ制御部40との間の電気経路(図のE)で断線が生じた際に、マイコン41の起電力入力(A/D入力)があらかじめ定めた異常値(例えば0)となる。これにより、当該断線の異常を好適に判定できる。なお、断線異常の判定時には全スイッチ45を開放状態にしておくとよい。
・上記実施形態では、第1触媒15aの下流側にO2センサ17を設ける構成としたが、これに代えて、第1触媒15aの中間部分にO2センサ17を設ける構成であってもよい。この場合、第1触媒15aの担体にO2センサ17を設ける構成であればよい。いずれにしても、O2センサ17が、第1触媒15aによる浄化後の排気を検出対象としてガス成分を検出するものであればよい。
・ガスセンサは、上記構成のO2センサ17以外に、起電力セルとポンプセルとを備える、いわゆる2セル構造のガスセンサであってもよい。この場合、2セル式ガスセンサの起電力セルについて出力特性を好適に変更できるものとなる。
10…エンジン(内燃機関)、17…O2センサ(ガスセンサ)、31…センサ素子(起電力セル)、32…固体電解質層、33…排気側電極、34…大気側電極、40…センサ制御部、44…抵抗(通電用抵抗)。

Claims (8)

  1. 固体電解質体(32)と該固体電解質体を挟む位置に設けられる一対の電極(33,34)とを用いてなる起電力セル(31)を有し、内燃機関(10)の排気を検出対象として該排気の空燃比に応じた起電力信号を出力するガスセンサ(17)に適用されるガスセンサ制御装置であって、
    さらに前記内燃機関の排気部(14)に設けられ、排気中のリーン成分であるNOxとリッチ成分とを浄化する触媒(15a)を備え、前記ガスセンサが、前記触媒の中間部分又は該触媒の下流側に設けられ、該触媒による浄化後の排気を検出対象として空燃比を検出する内燃機関の排気浄化装置に適用されるものであり、
    前記触媒は、空燃比と浄化率との関係を示す浄化特性として、前記リッチ成分及び酸素の平衡点となる第1空燃比点(A1)よりもリッチ側に、前記NOxが流出し始める第2空燃比点(A2)を有しており、
    前記起電力セルにおける前記一対の電極の一方は起電力出力時に正側となる基準側電極(34)、他方は起電力出力時に負側となる排気側電極(33)であり、
    前記起電力セルに接続される電気経路に通電用抵抗(44)が設けられており、
    前記起電力セルにて起電力が生じる場合に、その起電力を電源として前記通電用抵抗に電流が流れることで前記ガスセンサの出力特性を変更させることとし、
    前記通電用抵抗は、前記触媒における前記第1空燃比点と前記第2空燃比点とのずれに対応する電流量を前記電気経路に流すものであることを特徴とするガスセンサ制御装置。
  2. 前記起電力セルに0.1〜1.0mAの範囲のいずれかの電流を流すことで前記ガスセンサの出力特性を変更するものであり、前記通電用抵抗の抵抗値を200〜10kΩの範囲内のいずれかの抵抗値とした請求項1に記載のガスセンサ制御装置。
  3. 前記通電用抵抗は、前記起電力セルの排気側電極付近におけるガス反応の平衡点を前記第2空燃比点又はその付近にシフトさせるのに要する電流量を前記電気経路に流すものである請求項1又は2に記載のガスセンサ制御装置。
  4. 前記通電用抵抗は、前記起電力セルの排気側電極付近におけるガス反応の平衡点を前記第2空燃比点よりもリッチ側にシフトさせるのに要する電流量を前記電気経路に流すものである請求項に記載のガスセンサ制御装置。
  5. 前記基準側電極と前記通電用抵抗との接続を遮断することを可能とする開閉手段(45)を備えている請求項1乃至のいずれか一項に記載のガスセンサ制御装置。
  6. 前記起電力セルに接続される電気経路として、互いに並列となる複数の電気経路を備え、
    前記複数の電気経路には各々前記通電用抵抗(44a〜44c)が接続されるとともに、そのうち少なくとも1つの電気経路に、前記基準側電極と前記通電用抵抗との接続を遮断することを可能とする開閉手段(45a〜45c)が設けられている請求項1乃至のいずれか一項に記載のガスセンサ制御装置。
  7. 前記複数の電気経路に各々設けられる前記通電用抵抗は、それぞれ抵抗値が相違するものである請求項に記載のガスセンサ制御装置。
  8. 前記内燃機関の運転状態に基づいて前記開閉手段の開閉の状態を制御する制御手段(41)を備える請求項6又は7に記載のガスセンサ制御装置。
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