JP5903127B2 - ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板 - Google Patents

ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板 Download PDF

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本発明は、フレキシブルプリント配線板の絶縁膜として有用なポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルムおよびプリント配線板に関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末の普及による電子機器の小型薄型化により、回路基板の小スペース化が必要となってきている。そのため、折り曲げて収納できるフレキシブルプリントは配線板の用途が拡大し、フレキシブルプリント配線板についても、これまで以上に高い信頼性を有するものが求められている。
これに対し現在、フレキシブルプリント配線板の絶縁信頼性を確保するための絶縁膜として、折り曲げ部(屈曲部)には、耐熱性および屈曲性などの機械的特性に優れたポリイミドをベースとしたカバーレイを用い(例えば、特許文献1,2参照)、実装部(非屈曲部)には、電気絶縁性やはんだ耐熱性などに優れ微細加工が可能な感光性樹脂組成物を用いた混載プロセスが広く採用されている。
すなわち、ポリイミドをベースとしたカバーレイは、金型打ち抜きによる加工を必要とするため、微細配線には不向きである。そのため、微細配線が必要となるチップ実装部には、フォトリソグラフィーによる加工ができるアルカリ現像型の感光性樹脂組成物(ソルダーレジスト)を部分的に併用する必要があった。
特開昭62−263692号公報 特開昭63−110224号公報
このように、従来のフレキシブルプリント配線板の製造工程では、カバーレイを貼り合わせる工程とソルダーレジストを形成する工程の混載プロセスを採用せざるを得ず、コスト性と作業性に劣るという問題があった。
これに対し、従来、ソルダーレジストとしての絶縁膜またはカバーレイとしての絶縁膜を、フレキシブルプリント配線板のソルダーレジストおよびカバーレイとして適用することが検討されているが、双方の要求性能を十分満足できる材料は、未だ実用化には至っていなかった。特に、フレキシブルプリント配線板においては、折り曲げに対する耐久性が最も重要となるため、フレキシブルプリント配線板のソルダーレジストおよびカバーレイとして適用可能であって、折り曲げに対する耐久性に優れた素材の実現が求められていた。また、特に、ポジ型の感光性樹脂組成物では、光照射により反応を完了した露光部分が現像により除去され、未反応の未露光部分がパターンとして残るので、未露光のパターン部分にその後に光が当たると、パターン部分がアルカリ可溶化してしまう。そのため、ポジ型の感光性樹脂組成物は、最終的に除去されるエッチングレジストとしては使用可能であるが、永久レジストとしては使用できるものではなかった。
そこで本発明の目的は、屈曲性に優れ、フレキシブルプリント配線板の絶縁膜、特に折り曲げ部(屈曲部)と実装部(非屈曲部)との一括形成プロセスに好適なポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物を提供することにあり、また、その硬化物を保護膜、例えば、カバーレイまたはソルダーレジストとして有するプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のポリアミドイミド樹脂、光酸発生剤および熱硬化成分を含む樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基を有するジアミンと、芳香族環および脂肪族環のうちの少なくともいずれか一方を有するカルボン酸一無水物を反応させて得られるイミド化物と、ジイソシアネートと、を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、(B)光酸発生剤、および、(C)熱硬化成分を含むことを特徴とするものである。
本発明においては、前記(B)光酸発生剤が、ナフトキノンジアジド化合物であることが好ましい。また、本発明においては、前記(A)ポリアミドイミド樹脂が、さらに、脂肪族構造およびエーテル結合を有することが好ましい。この場合、前記(A)ポリアミドイミド樹脂の脂肪族構造は、好適にはヘキサンまたはシクロヘキサンである。また、この場合、前記(A)ポリアミドイミド樹脂のエーテル結合がポリエーテル構造であって、かつ、該ポリエーテル構造の分子量が200以上であることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記(C)熱硬化成分が環状エーテル化合物であることが好ましい。本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板に好適に用いることができる。
また、本発明のドライフィルムは、上記本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有することを特徴とするものである。さらに、本発明のプリント配線板は、上記本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、または、上記本発明のドライフィルムを用いて形成される硬化物を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、屈曲性に優れ、フレキシブルプリント配線板の絶縁膜、特に折り曲げ部(屈曲部)と実装部(非屈曲部)との一括形成プロセスに好適なポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、および、その硬化物を保護膜として有するプリント配線板を実現することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基を有するジアミンと、芳香族環および脂肪族環のうちの少なくともいずれか一方を有するカルボン酸一無水物を反応させて得られるイミド化物と、ジイソシアネートと、を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、(B)光酸発生剤、および、(C)熱硬化成分を含むことを特徴とするものである。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物においては、アルカリ溶解性に優れたポリアミドイミド樹脂を用いることにより、光酸発生剤が光照射によって酸を発生し、発生した酸により、露光部分のみをアルカリ溶液によって除去することが可能となるものである。これにより、アルカリ現像による微細加工が可能となる一方、信頼性に優れた硬化物を得ることが期待できる。本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、屈曲性に優れるとともに、良好な現像性および解像性を有するので、フレキシブルプリント配線板の樹脂絶縁層、例えば、カバーレイやソルダーレジストに好適である。以下、本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物を構成する各成分について詳述する。
[(A)ポリアミドイミド樹脂]
本発明に用いる(A)ポリアミドイミド樹脂は、カルボキシル基を有するジアミンと、芳香族環および脂肪族環のうちの少なくともいずれか一方を有するカルボン酸一無水物を反応させて得られるイミド化物と、ジイソシアネートと、を反応させて得られるものである。
(ジアミン)
カルボキシル基を有するジアミンとしては、例えば、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸等のジアミノ安息香酸類、3,5−ビス(3−アミノフェノキシ)安息香酸、3,5−ビス(4−アミノフェノキシ)安息香酸等のアミノフェノキシ安息香酸類、3,3’‐メチレンビス(6‐アミノ安息香酸)、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシビフェニル等のカルボキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルメタン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルエーテル等のカルボキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルスルフォン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(カルボキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(カルボキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物等を挙げることができ、これらを単独でまたは適宜組み合わせて使用することができる。
本発明においては、ジアミンとして、カルボキシル基を有しないものを併用してもよい。併用可能な他のジアミンとしては、汎用の脂肪族ジアミンや芳香族ジアミンなどを、単独でまたは適宜組み合わせて使用することができる。具体的には、他のジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン(PPD)、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−トルエンジアミン、2,5−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミンなどのベンゼン核1つのジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル類、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン(o−トリジン)、2,2’−ジメチルベンジジン(m−トリジン)、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどのベンゼン核2つのジアミン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(3−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミンなどの芳香族ジアミン、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等の脂肪族ジアミンが挙げられる。また、ポリオキシアルキレンジアミンとして、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシブチレンジアミンなどが挙げられ、市販品としては、米国ハンツマン社製のジェファーミンEDR−148、EDR−176、ジェファーミンD−230、D−400、D−2000、D−4000、ジェファーミンED−600、ED−900、ED−2003、ジェファーミンXTJ−542などが挙げられる。
(カルボン酸一無水物)
芳香族環および脂肪族環のうちの少なくともいずか一方を有するカルボン酸一無水物としては、芳香族環を有するものとしてトリメリット酸無水物(ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸1,2−無水物,TMA)等、脂肪族環を有するものとして水素添加トリメリット酸無水物(シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸1,2−無水物,H−TMA)等を好適に挙げることができる。これらのカルボン酸一無水物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、上記カルボン酸一無水物とともに、カルボン酸二無水物を併用してもよい。カルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの、テトラカルボン酸無水物等が挙げられる。
(ジイソシアネート)
ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネートおよびその異性体や多量体、脂肪族ジイソシアネート類、脂環式ジイソシアネート類およびその異性体などのジイソシアネートや、その他汎用のジイソシアネート類を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらのジイソシアネートは、単独でまたは組み合わせて使用してもよい。
ジイソシアネートとしては、具体的には例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、ジフェニルスルホンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートおよびその異性体、多量体、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)などの脂肪族ジイソシアネート類、あるいは、上記芳香族ジイソシアネートを水添した脂環式ジイソシアネート類および異性体、もしくはその他汎用のジイソシアネート類が挙げられる。
特に、エーテル結合を有するジアミンと、脂環式のトリメリット酸であるH−TMAとを用いることで、得られる(A)ポリアミドイミド樹脂において、アルカリ溶解性が高まり、現像性が向上するものとなるため、好ましい。また、同じ理由から、2段階目の反応において脂肪族のジイソシアネートを用いることも好ましい。イミド構造は、分子鎖が互いに充填されたスタッキング構造を取るため、溶剤やアルカリ水溶液への溶解性が低いが、脂肪鎖や脂環構造を導入することによりスタッキング構造が崩れて、アルカリ溶解性が高まるものと考えられる。
本発明において、上記(A)ポリアミドイミド樹脂は、脂肪族構造およびエーテル結合を有することが好ましい。この場合の脂肪族構造としては、直鎖状のヘキサンまたは環状のシクロヘキサンが挙げられる。また、上記エーテル結合は、分子量が200以上であるポリエーテル構造であることが好ましい。イミド系樹脂の多くは強アルカリ/溶剤現像性を有するが、脂肪族構造やエーテル結合、特にはポリエーテル構造を導入することで、上記(A)ポリアミドイミド樹脂が、弱アルカリ現像性、深部解像性および屈曲性を有するものとすることができる。上記脂肪族構造は、例えば、脂肪族環を有するカルボン酸一無水物を用いるか、脂肪族構造を有するイソシアネートを用いることで導入することができ、上記エーテル結合は、例えば、エーテル結合を有するジアミンを用いることで、導入することができる。
また、上記(A)ポリアミドイミド樹脂のアミド結合は、イソシアネートとカルボン酸とを反応させて得られるものであってもよく、それ以外の反応によるものであってもよい。上記(A)ポリアミドイミド樹脂は、さらにその他の付加および縮合からなる結合を有していてもよい。
本発明において、上記(A)ポリアミドイミド樹脂を得る際の各成分の配合比としては、上記ジアミン1モルに対して、上記カルボン酸一無水物が、好適には2.0〜2.4モル、より好適には2.0〜2.2モルである。ジアミンと酸無水物とを反応させる反応温度は特に限定されないが、140℃〜200℃の範囲内であることが好ましい。また、ジイソシアネートは、上記ジアミンとカルボン酸一無水物と反応させて得られるイミド化合物1モルに対して、好適には0.3モル〜1.1モル、より好適には0.3モル〜1.0モルである。ジアミンとカルボン酸一無水物と反応させて得られるイミド化合物とジイソシアネートとの反応温度は特に限定されないが、130℃〜200℃の範囲内であることが好ましい。
上記(A)ポリアミドイミド樹脂は、アルカリ現像工程に対応するために、その酸価が50mgKOH/g以上であることが好ましく、50〜200mgKOH/gであることがより好ましく、70〜130mgKOH/gであることがさらに好ましい。酸価が50mgKOH/g以上であると、アルカリに対する溶解性が増大し、現像性が良好となり、さらには、光照射後の熱硬化成分との架橋度が高くなるため、十分な現像コントラストを得ることができる。一方、酸価が200mgKOH/g以下であると、熱かぶりを抑制でき、プロセスマージンが大きくなる。
また、(A)ポリアミドイミド樹脂の分子量は、現像性と硬化塗膜特性を考慮すると、質量平均分子量10,000以下であることが好ましく、1000〜8000がより好ましく、2000〜6000がさらに好ましい。分子量が10,000以下であると、露光部のアルカリ溶解性が増加し、現像性が向上する。一方、分子量が1000以上であると、未露光部において、十分な耐現像性と硬化物性を得ることができる。
[(B)光酸発生剤]
光酸発生剤としては、露光(活性エネルギー線照射)により酸を発生する化合物であれば使用することができる。例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、ブロモニウム塩、クロロニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩;トリス(トリハロメチル)−s−トリアジン(例えば2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン)、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンおよびその誘導体等のハロゲン化化合物;スルホン酸の2−ニトロベンジルエステル;イミノスルホナート;1−オキソ−2−ジアゾナフトキノン−4−スルホナート誘導体等のナフトキノンジアジド化合物;N−ヒドロキシイミド=スルホナート;トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン誘導体;ビススルホニルジアゾメタン類;スルホニルカルボニルアルカン類;スルホニルカルボニルジアゾメタン類;ジスルホン化合物;鉄アレン錯体等を挙げることができる。
中でも、本発明においては、(B)光酸発生剤として、ナフトキノンジアジド化合物を用いることが好ましい。ナフトキノンジアジド化合物は、従来より、カルボキシル基やフェノール性水酸基と錯体を形成することによりカルボキシル基等のアルカリ可溶性を抑え、その後の光照射によって錯体が解離して、アルカリ可溶性を発現させる系に用いられている。この場合、ナフトキノンジアジド化合物が膜中に残存していると、光照射によって錯体が解離し可溶性が発現するおそれがあるため、半導体分野等では、残存するナフトキノンジアジド化合物は、最終的に高温で飛ばすことで除去されていた。しかし、プリント配線板の分野ではこのような高温をかけることができず、安定性の観点から永久塗膜として使用できないために、ナフトキノンジアジド化合物は、実際上、用いられていなかった。本発明において、(B)光酸発生剤としてナフトキノンジアジド化合物を用いた場合には、未露光部に残存するナフトキノンジアジド化合物は、熱硬化反応時に架橋構造に取り込まれて安定化するので、従来のような除去の問題を生ずることなく、膜強靭性、すなわち、耐屈曲性や、電気特性を向上させることができる。特に、(B)光酸発生剤としてのナフトキノンジアジド化合物を、上記(A)ポリアミドイミド樹脂と(C)熱硬化成分とを併用することで、現像性や解像性を良好に確保しつつ、屈曲性を効果的に向上することができるものとなり、好ましい。
すなわち、本発明では、加熱により、上記(A)ポリアミドイミド樹脂のカルボキシル基と、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とが最初に反応してポリマーを形成し、その際に生じた水酸基と、露光により生じたインデンケテンとがその後に反応して、ポリマー同士が架橋されると考えられる。これは、ナフトキノンジアジド化合物のインデンケテンへの変化が140℃以上の高温で生ずるためであり、DSC(示差走査熱量測定)の結果により確認されている。インデンケテンは加熱または光照射によりナフトキノンジアジド化合物が変化した不安定な化合物であり、水と反応してカルボン酸を形成しやすいが、高温のオーブン等における加熱下では水が存在しないため、ポリマーの水酸基と反応して、架橋を生ずると考えられる。
ナフトキノンジアジド化合物としては、具体的には例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼンのナフトキノンジアジド付加物(例えば、(株)三宝化学研究所製のTS533,TS567,TS583,TS593)や、テトラヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジド付加物(例えば、(株)三宝化学研究所製のBS550,BS570,BS599)等を使用することができる。
このような(B)光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物における(B)光酸発生剤の配合量は、上記(A)ポリアミドイミド樹脂100質量部に対し1〜40質量部とすることが好ましい。(B)光酸発生剤の配合量を1質量部以上とすることで、現像残りの発生を防止でき、微細パターンの形成が容易となる。また、(B)光酸発生剤の配合量を40質量部以下とすることで、ハレーションによる未露光部の剥離を防止できる。特に、(B)光酸発生剤としてナフトキノンジアジド化合物を用いる場合、硬化物中のナフトキノンジアジド化合物量が多いほど、架橋密度およびTgが上昇して屈曲性が向上するため好ましく、(A)ポリアミドイミド樹脂100質量部に対し2〜30質量部配合されていると、パターニング性がより良好となる。一方で、上述したように、本発明においては、ナフトキノンジアジド化合物の配合量が多くても、電気特性が低下することがない。
[(C)熱硬化成分]
(C)熱硬化成分は、熱によって、カルボキシル基と付加反応することが可能な官能基を有するものである。熱硬化成分としては、例えば、環状(チオ)エーテル基を有する環状エーテル化合物が好ましく、エポキシ樹脂、多官能オキセタン化合物等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する樹脂であり、公知のものをいずれも使用することができ、分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ樹脂や、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。また、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
上記エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
その他の液状2官能性エポキシ樹脂としては、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、(3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、(3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキシ樹脂を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、(C)熱硬化成分として、マレイミド化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の化合物を配合してもよい。
(C)熱硬化成分の配合量としては、上記(A)ポリアミドイミド樹脂との当量比(カルボキシル基:エポキシ基などの熱反応性基)が10:1〜1:10であることが好ましい。このような配合比の範囲とすることにより、現像性が良好となり、微細パターンを容易に形成することができる。上記当量比は、10:2〜2:10であることがより好ましい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、熱硬化触媒を配合することができる。熱硬化触媒は、(C)熱硬化成分の熱硬化特性をさらに向上させるために使用され、例えば、ジシアンジアミド、芳香族アミンなどのアミン化合物、イミダゾール類、リン化合物、酸無水物、二環式アミジン化合物などを使用できる。具体的には、イミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、等のアミン化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、等を用いることができる。より具体的には、イミダゾール類化合物として、1B2PZ、2E4MZ、2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4MHZ(四国化成工業(株)製);ジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物として、U−CAT3503N、−3502T(サンアプロ社製);二環式アミジン化合物およびその塩として、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(サンアプロ(株)製)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
熱硬化触媒の含有率は、通常の配合割合で充分であり、例えば、(C)熱硬化成分100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、無機充填剤を配合することもできる。無機充填剤は、ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物の硬化物の硬化収縮を抑制し、密着性や硬度などの特性を向上させるために使用される。無機充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ノイブルグシリシャスアース等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、着色剤を配合することもできる。着色剤としては、赤、青、緑、黄、白、黒などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物の可撓性、指触乾燥性の向上を目的に慣用公知の高分子樹脂を配合することができる。高分子樹脂としてはセルロース系、ポリエステル系、フェノキシ樹脂系ポリマー、ポリビニルアセタール系、ポリビニルブチラール系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリアミドイミド系バインダーポリマー、ブロック共重合体、エラストマー等が挙げられる。高分子樹脂は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、樹脂組成物の調製のためや、基材やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整のために、有機溶剤を使用することができる。このような有機溶剤としては、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などを挙げることができる。このような有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてさらに、密着促進剤(密着性付与剤)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、シランカップリング剤、防錆剤等の公知慣用の成分を添加することができる。このうち増粘剤としては、例えば、微粉シリカ、ハイドロタルサイト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどが挙げられ、消泡剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、高分子系などが挙げられる。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物により得られる硬化物は、屈曲性および耐熱性に優れ、かつ、アルカリ現像により微細加工が可能であることから、本発明によれば、ポリアミドイミド樹脂に対してアルカリ現像型の感光性樹脂組成物を部分的に併用する必要がなく、フレキシブルプリント配線板の折り曲げ部および実装部のいずれにも用いることができ、折り曲げ部および実装部の一括形成プロセスに好適である。
本発明のドライフィルムは、上記本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有する点に特徴を有する。ドライフィルム化に際しては、例えば、本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター等の公知の手法でキャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥することで、キャリアフィルム上に樹脂層を形成することができる。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。キャリアフィルム上に樹脂層を形成した後、さらに、樹脂層の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層してもよい。
また、本発明のプリント配線板は、上記本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、または、上記本発明のドライフィルムを用いて形成される硬化物を備える点に特徴を有する。本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は屈曲性に優れるので、本発明のプリント配線板は、特に、フレキシブルプリント配線板として有用である。
本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物を用いてプリント配線板の樹脂絶縁層を形成する場合、好適な製造方法は、下記のようになる。すなわち、プリント配線板上に本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成する工程、樹脂層に光をパターン状に照射する工程、および、樹脂層をアルカリ現像して、パターンを有する樹脂絶縁層を形成する工程、樹脂絶縁層を加熱硬化(ポストキュア)する工程を含む製造方法である。この製造方法により、高精度なパターン形成ができ、信頼性の高い樹脂絶縁層を得ることができる。本発明のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物においては、光照射により(B)光酸発生剤から発生する酸によって、アルカリ現像液に対して可溶な組成に変化するので、アルカリ現像によるポジ型のパターン形成が可能となるものである。
[樹脂層形成工程]
この工程では、プリント配線板上に、上記ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を少なくとも一層形成する。樹脂層の形成方法としては、塗布法と、ラミネート法が挙げられる。塗布法の場合、スクリーン印刷等の方法により、上記ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物をプリント配線板上に塗布し、乾燥することにより樹脂層を形成する。ラミネート法の場合、まずは、上記ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、キャリアフィルム上に塗布、乾燥して樹脂層を有するドライフィルムを作製する。次に、ラミネーター等により、このドライフィルムをプリント配線板に、樹脂層がプリント配線板と接触するように貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥離する。
ここで、樹脂層とプリント配線板との間には、他の層を介在させることができる。このような他の層には、例えば、カバーレイ用またはソルダーレジスト用の公知のポジ型のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を使用することができる。このように他の層を含めた積層構造とすることにより、さらに耐衝撃性と屈曲性に優れた硬化物を得ることができる。
[光照射工程]
この工程では、光照射により、ポジ型のパターン状に、樹脂層に含まれる光酸発生剤から酸を発生させて、光照射部をアルカリ可溶化する。光照射機としては、直接描画装置、メタルハライドランプを搭載した光照射機などを用いることができる。パターン状の光照射用のマスクは、ポジ型のマスクである。
光照射に用いる活性エネルギー線としては、最大波長が350〜450nmの範囲にあるレーザー光または散乱光を用いることが好ましい。最大波長をこの範囲とすることにより、効率よく光酸発生剤を活性化させることができる。この範囲のレーザー光を用いていれば、ガスレーザー、固体レーザーのいずれでもよい。また、その光照射量は膜厚等によって異なるが、一般には100〜1500mJ/cmとすることができる。
[現像工程]
この工程では、アルカリ現像により、光照射部を除去して、ポジ型のパターン状の絶縁膜、特には、カバーレイおよびソルダーレジストを形成する。現像方法としては、ディッピング等の公知の方法によることができる。また、現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、アミン類、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ水溶液、または、これらの混合液を用いることができる。
[加熱硬化(ポストキュア)工程]
この工程では、光照射後、樹脂層を加熱硬化(ポストキュア)することにより、未照射部を硬化する。この工程により、例えば、光酸発生剤としてナフトキノンジアジド化合物を用いた場合、未照射部に残存するナフトキノンジアジド化合物が架橋構造に取り込まれるので、架橋構造の架橋密度やTgが上昇する。加熱温度は、例えば、140〜200℃である。加熱時間は、例えば、10〜100分である。加熱硬化を行うことにより、信頼性の高い樹脂絶縁層を得ることができる。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例、比較例によって制限されるものではない。
<合成例1:ポリアミドイミド樹脂溶液の合成例>
撹拌機、窒素導入管、分留環、冷却環を取り付けたセパラブル3つ口フラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸を3.8g、2,2’−ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを6.98g、ジェファーミンXTJ−542(ハンツマン社製、分子量1025.64)を8.21g、γ−ブチロラクトンを86.49g、室温で仕込み、溶解した。次いで、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1.2−無水物を17.84g、トリメリット酸無水物を2.88g仕込み、室温で30分間保持した。次いで、トルエンを30g加え、160℃まで昇温して、トルエンおよび水を留去しながら3時間撹拌した後、室温まで冷却し、イミド化物溶液を得た。
得られたイミド化物溶液に、トリメリット酸無水物9.61gおよびトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート17.45gを仕込み、温度160℃で32時間撹拌した。このようにして、カルボキシル基を有するポリアミドイミド樹脂溶液(PA−1)を得た。
得られた樹脂溶液の固形分は40.1質量%、固形分の酸価は83.1mgKOHであった。
<合成例2:イミド環、フェノール性水酸基、カルボキシル基を有するポリイミド樹脂溶液の合成例>
撹拌機、窒素導入管、分留環、冷却環を取り付けたセパラブル3つ口フラスコに、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン22.4g、2,2’−ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを8.2g、NMPを30g、γ−ブチロラクトンを30g、4,4’−オキシジフタル酸無水物を27.9g、トリメリット酸無水物を3.8g加え、窒素雰囲気下、室温、100rpmで4時間撹拌した。次いでトルエンを20g加え、シリコン浴温度180℃、150rpmでトルエンおよび水を留去しながら4時間撹拌してイミド環を有するアルカリ溶解性樹脂溶液(PI−1)を得た。
得られた樹脂(固形分)の酸価は18mgKOH、Mwは10000、水酸基当量は390であった。
<ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物の調製>
下記表1に記載の配合に従って、実施例および比較例に記載の材料をそれぞれ配合、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルにて混練し、感光性熱硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表中の配合量の値は、特に断りがない限り、固形分の質量部を示す。
銅厚18μmの回路が形成されたフレキシブルプリント配線基材を用意し、メック社製のCZ−8100を使用して、前処理を行った。その後、前処理を行ったフレキシブルプリント配線基材に、各感光性熱硬化性樹脂組成物を、乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布した。その後、熱風循環式乾燥炉にて90℃/30分にて乾燥し、感光性熱硬化性樹脂組成物からなる被膜を形成した。
<アルカリ現像性(パターニング)および屈曲性評価>
上記で得られた被膜を備える基材に対し、ORC社製のHMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて、露光量500mJ/cmで、ポジ型のパターン状に光照射した。その後、30℃・1質量%の炭酸ナトリウム水溶液中に基材を浸漬して3分間現像を行い、アルカリ現像性の可否を評価した。
次いで、熱風循環式乾燥炉を用いて150℃/60分間熱処理を行い、パターン状の硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜に対し、MIT試験(R=0.38mm/宇部興産(株)製ユーピレックス12.5μmの基材使用)を実施し、屈曲性を評価した。120cycle以上程度であれば、フレキシブルプリント配線板としての屈曲性を満足できる。
<解像性>
銅上に、膜厚25μmで、開口径φ200μmを有する各感光性熱硬化性樹脂組成物の硬化物パターンを形成し、SEM(走査型電子顕微鏡)により観察した。得られた開口形状を確認し、以下の基準にて評価した。
○:開口形状良好
×:開口形状不良
Figure 0005903127
注:表中の配合量は固形分(質量部)を表す。
*1)ポリアミドイミド樹脂1 PA−1(合成例1の樹脂)
*2)ポリアミドイミド樹脂2(イミド環およびアミド結合を有する)、SOXR−M,ニッポン高度紙工業(株)製,酸価無し 分子量10700
*3)アルカリ現像性樹脂1、根上工業(株)製,酸価50mgKOH/g ポリウレタン
*4)アルカリ現像性樹脂2、共栄社化学(株)製,酸価47mgKOH/g ポリウレタンアクリレート
*5)アルカリ現像性樹脂3、日本化薬(株)製,酸価98mgKOH/g ビスフェノールF型アクリレート樹脂
*6)イミド樹脂(フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する)、PI−1(合成例2の樹脂)
*7)E828,三菱化学(株)製,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,エポキシ当量190g/eq
*8)1B2PZ,四国化成工業(株)製,1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール
*9)TS583,(株)三宝化学研究所製,トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼンのナフトキノンジアジド83%付加体
表1に示す評価結果から明らかなように、各実施例のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、現像性および解像性に優れるとともに、良好な屈曲性を有することが確かめられた。これに対し、比較例1では、(A)ポリアミドイミド樹脂を用いていることから屈曲性は良好であるものの、(B)光酸発生剤を配合しないために解像性が得られなかった。また、比較例2では、カルボキシル基を有しないポリアミドイミド樹脂を用いるとともに、(C)熱硬化成分を配合しないことから、現像性および解像性が得られなかった。さらに、比較例3〜5の結果からは、ポリアミドイミド樹脂以外のアルカリ現像性樹脂を用いた場合、現像性および解像性は良好であるものの、屈曲性が不十分となることがわかる。

Claims (9)

  1. (A)カルボキシル基を有するジアミンを含む少なくとも1種のジアミンと、トリメリット酸無水物および水素添加トリメリット酸無水物の少なくともいずれか1種を反応させて得られるイミド化物と、ジイソシアネートおよびトリメリット酸無水物と、を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、
    (B)光酸発生剤、および、
    (C)熱硬化成分
    を含むことを特徴とするポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(B)光酸発生剤が、ナフトキノンジアジド化合物である請求項1記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(A)ポリアミドイミド樹脂が、さらに、脂肪族構造およびエーテル結合を有する請求項2記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(A)ポリアミドイミド樹脂の脂肪族構造が、ヘキサンまたはシクロヘキサンである請求項3記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(A)ポリアミドイミド樹脂のエーテル結合が、エーテル結合を有するジアミン由来のポリエーテル構造である請求項3または4記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記(C)熱硬化成分が環状エーテル化合物である請求項1〜5のうちいずれか一項記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  7. フレキシブルプリント配線板に用いられる請求項1〜6のうちいずれか一項記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか一項記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  9. 請求項1〜7のうちいずれか一項記載のポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物、または、請求項8記載のドライフィルムを用いて形成される硬化物を備えることを特徴とするプリント配線板。
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