JP5900560B2 - 基板用ガラスおよびガラス基板 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気ディスク(ハードディスク)などの情報記録媒体、情報記録媒体などに用いられるガラス基板およびこれら基板に用いられるガラスに関する。
近年、ハードディスクドライブの記録容量の増大に伴い、高記録密度化がハイペースで進行している。しかし、高記録密度化に伴い、磁性粒子の微細化が熱安定性を損ない、クロストークや再生信号のSN比低下が問題となっている。そこで、光と磁気の融合技術として熱アシスト磁気記録技術が注目されている。これは、磁気記録層にレーザ光や近接場光を照射して局所的に加熱した部分の保磁力を低下させた状態で外部磁界を印加して記録し、GMR素子等で記録磁化を読み出す技術であり、高保持力媒体に記録できるため、熱安定性を保ちながら磁性粒子を微細化することが可能となる。しかし、高保持力媒体を多層膜にして成膜するには、基板を十分に加熱する必要があり、高耐熱基板が求められる。
また、垂直磁気記録方式においても高記録密度化の要求に応えるべく従来のものとは異なる磁気記録層が提案されているが、そのような磁気記録層の形成は基板を高温にして行う必要があることが多い。
ところで、先に述べた熱アシスト磁気記録技術に対応できる基板としてシリコン基板が提案されている(特許文献1参照)。
シリコン基板にはガラス基板に比べて一般的に強度の点で懸念がある。したがって、基板を高温にして磁気記録層を形成する磁気ディスクの製造においてもガラス基板を用いるようにすることが好ましい。
情報記録媒体用基板、特に磁気ディスク用基板としてガラス基板が広く用いられており、たとえば高ヤング率のリチウム含有アルミノシリケートガラスまたはそれに化学強化処理を施したもの(特許文献2参照)、あるいは特定の組成を有するガラスを熱処理して結晶相を析出させた結晶化ガラス(特許文献3参照)が使用されている。
特開2009−199633号公報 特開2001−180969号公報 特開2000−119042号公報
化学強化処理用基板ガラスは化学強化処理を効率よく施せるようにするべくその耐熱性は低くされており、前記高保持力媒体を多層膜にして成膜する際の加熱により座屈してしまうおそれがある。また、化学強化処理ガラス基板について前記加熱を行うとイオン交換処理した交換層内がその加熱により拡散してしまい強度が低下するおそれがある。また、結晶化ガラス基板を用いようとすると結晶相とバルク体との熱膨張係数の違いにより前記加熱により基板表面が歪んでしまうおそれがある。
記録媒体の回転数を高めると、記録媒体にたわみが生じ共振が大きくなり、記録媒体の表面が磁気ヘッドと衝突して読み取りエラーや磁気ヘッドがクラッシュする危険性が高くなる。したがって、現状の記録媒体では磁気ヘッドと記録媒体の距離(浮上距離)をある程度以下に小さくすることができないので、磁気記録層の記録密度増加の阻害要因となりつつある。この記録媒体のたわみと共振の問題は高弾性率基板材料の使用により解決される。
磁気ディスク基板としてガラスを用いる場合、円形加工、芯抜き、内外円周面加工など多くの加工処理が必要となる。これらの加工処理中にガラスエッジ部などに破壊基点となりうる傷が多数発生し、製造工程においてのみならずスピンドルへの装着その他取り扱い時においても形成されるわずかな傷が基板破損につながる。特に磁気ディスク回転の高速化にともなってこの問題がより重要となる。この問題はクラックの発生しにくい基板用ガラスを使用することにより解決される。
本発明は、このような要求に包括的に応えるのに好適な高い比弾性率および高いガラス転移点を有し、傷つきにくい基板用ガラスを提供することを目的とする。
本発明は、下記酸化物基準のモル%表示で、SiOを66〜77%、Alを7〜17%、Bを0〜7%、LiOを2〜9%、NaOを0〜%、KOを0〜3%、MgOを0〜13%、CaOを0〜6%、TiOを0〜5%、ZrOを0〜5%含有し、SiO、AlおよびBの含有量の合計SiO+Al+Bが81〜92%、LiO、NaOおよびKOの含有量の合計LiO+NaO+KOが3〜9%、MgOおよびCaOの含有量の合計MgO+CaOが4〜13%、NaO、KOおよびCaO含有量の合計NaO+KO+CaOが0〜10%、TiOおよびZrOの含有量の合計TiO+ZrOが0〜5%であり、上記10成分の含有量の合計が98%以上であり、ガラス転移点Tgが690℃以上であり、比弾性率が33.6MNm/kg以上であり、情報記録媒体基板に用いられる基板用ガラス(結晶化ガラスを除く)(以下、本発明のガラスという。)を提供する。なお、たとえばBを0〜7%含有するとは、Bは必須ではないが7%まで含有してもよい、の意である。
また、Al含有量に対するB含有量の比B/Alが0.6以下である前記基板用ガラスを提供する。
また、NaO+KO+CaOとSiO+Al+Bの比(NaO+KO+CaO)/(SiO+Al+B)が0.125以下である前記基板用ガラスを提供する。
また、NaOを含有する前記基板用ガラスを提供する。
また、Bが3%以下、NaOが4%以下、LiO+NaO+KOが3.5%以上である前記基板用ガラスを提供する。
また、(MgO+CaO)/(SiO+Al+B)が0.04〜0.16である前記基板用ガラスを提供する。
また、前記基板用ガラスからなるガラス基板を提供する。
また、情報記録媒体基板が磁気ディスク基板である前記ガラス基板を提供する。
また、前記基板用ガラスからなるガラス板を化学強化した化学強化ガラス基板を提供する。
また、情報記録媒体基板が磁気ディスク基板である前記化学強化ガラス基板を提供する。
前記ガラス基板または前記化学強化ガラス基板の上に磁気記録層が形成されている磁気ディスクを提供する。
情報記録媒体などに用いられるガラス転移点が高い基板用ガラスを得ることができる。これにより、基板上に磁性膜を形成した後に行う熱処理温度を高くでき、記録密度の高い情報記録媒体を得ることができる。
また、情報記録媒体などに用いられる比弾性率が高い基板用ガラスを得ることができる。これにより、ドライブ回転中に反りやたわみが発生しにくくなり、高記録密度の情報記録媒体を得ることができる。
また、情報記録媒体などに用いられる傷つきにくい基板用ガラスを得ることができる。これにより、製造工程およびスピンドルへの装着その他取り扱い時において傷が付きにくくなり、基板割れが発生しにくくなる。
また、金属製のスピンドルは基板の装着に際して金属製の部材により固定されるため、これら金属製のスピンドルおよび金属製部材と基板の熱膨張係数の差が大きいと、温度変動時に応力が発生し、基板割れが発生するおそれがある。一般的にガラスの熱膨張係数は金属の熱膨張係数に比べて小さいため、基板にガラスを用いる際にはできるだけ熱膨張係数の大きい基板用ガラスを用い、金属製のスピンドルおよび金属ドライブ他部材との熱膨張マッチングを高めることが好ましい。
本発明によれば、情報記録媒体などに用いられる平均線膨張係数が大きい基板用ガラスを得ることができる。これにより、金属製のドライブ他部材との熱膨張マッチングが高くなり、温度変動時の発生応力が小さく、基板割れ等が発生しにくくなる。
以下、本発明のガラスを磁気ディスク基板に用いる場合を例にして説明するが本発明はこれに限定されない。
本発明のガラスは比弾性率E/dが32MNm/kg以上であることが好ましい。E/dが32MNm/kg未満であるとドライブ回転中に反りやたわみが発生しやすく、高記録密度の情報記録媒体を得ることが困難になるおそれがある。典型的にはE/dは40MNm/kg以下である。なお、Eはヤング率(単位:GPa)、dは密度(単位:g/cm)である。
本発明のガラスのガラス転移点Tgは690℃以上であることが好ましい。690℃未満では熱により基板が変形しやすいため、磁性層形成熱処理温度を充分高くすることができず、磁性層の保磁力増加が困難になるおそれがある。より好ましくは700℃以上である。
本発明のガラスの−50〜70℃における平均線膨張係数αは典型的には20×10−7/℃〜45×10−7/℃である。金属製のドライブなど他の部材の熱膨張係数との差を小さくして温度変動時の応力発生による基板の割れなどを起こりにくくしたい場合などにはαは好ましくは32×10−7/℃以上、より好ましくは34×10−7/℃以上である。
本発明のガラスのクラック発生確率Pは80%未満であることが好ましい。80%以上では、製造工程およびスピンドルへの装着その他取り扱い時において傷が付きにくくなり、基板割れが起こりやすくなるおそれがある。より好ましくは70%以下である。
次に、本発明のガラスの組成についてモル%表示を用いて説明する。
SiOはガラスの骨格を形成する成分であり、必須である。66%未満では、耐酸性が低下する、dが大きくなる、ガラスにキズが付きやすくなる、Tgが低下するまたは液相温度が上昇しガラスが不安定になる。好ましくは67%以上、より好ましくは68%以上である。77%超では、粘度が10dPa・sとなる温度Tおよび粘度が10dPa・sとなる温度Tが上昇しガラスの溶解、成形が困難となる、EもしくはE/dが低下する、またはαが小さくなる。好ましくは74%以下、より好ましくは72%以下、特に好ましくは70%以下である。
Alは耐候性を高める効果を有し、必須である。7%未満では前記効果が小さい、またはEもしくはE/dもしくはTgが低下する。好ましくは8%以上、より好ましくは10%以上である。17%超では前記TおよびTが上昇しガラスの溶解、成形が困難となる、耐酸性が低下する、αが小さくなる、または液相温度が高くなりすぎる。好ましくは16%以下、より好ましくは15%以下、さらに好ましくは14%以下である。
は必須ではないが、ガラスを傷つきにくくする、もしくはガラスの溶解性を向上させる効果があるため、7%まで含有してもよい。7%超ではEもしくはE/dもしくはTgが低下する、もしくはアルカリ金属酸化物成分と共存すると非常に揮散しやすくなる。好ましくは6.5%以下である。Tgを高くしたい、もしくは揮散を抑えたい場合Bは好ましくは4%以下、より好ましくは2%以下、さらに好ましくはBを含有しない。
SiO、AlおよびBの含有量の合計SiO+Al+Bが81%未満ではガラスが傷つきやすくなる。92%超では前記TおよびTが上昇しガラスの溶解、成形が困難となる。好ましくは90%以下、より好ましくは88%以下である。ガラスの溶解性、成形性を高めたい場合前記合計は好ましくは86%以下である。
Al含有量に対するB含有量の比B/Alは0.6以下であることが好ましい。0.6超ではEもしくはE/dが低下するおそれがある。より好ましくは0.5以下、さらに好ましくは0.4以下、特に好ましくは0.3以下、最も好ましくは0.2以下である。
LiOは必須ではないが、E、E/dもしくはαを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させるため、9%まで含有してもよい。9%超では耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは7%以下である。EもしくはE/dを大きくしたい場合LiOは好ましくは3%以下、より好ましくは2%未満、さらに好ましくは1%以下、特に好ましくはLiOを含有しない。
NaOは必須ではないが、αを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させる効果があるため8%まで含有してもよい。8%超では耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは7.5%以下である。また、NaOを含有する場合、その含有量は1%以上であることが好ましい。αを大きくしたい場合NaOは好ましくは3%以上、より好ましくは4%以上、さらに好ましくは5%以上、特に好ましくは6%以上である。
Oは必須ではないが、αを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させる効果があるため3%まで含有してもよい。3%超では耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下、さらに好ましくはKOを含有しない。
LiO、NaOおよびKOの含有量の合計ROが3%未満では、αが小さくなる、またはガラスの溶解性が低下する。好ましくは3.5%以上、より好ましくは4%以上、さらに好ましくは4.5%以上、特に好ましくは5%以上ある。ROが9%超では耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは8.5%以下、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは7.5%以下である。
MgOは必須ではないが、E、E/dもしくはαを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させるため、13%まで含有してもよい。13%超ではTgが低くなる、ガラスが傷つきやすくなる、または液相温度が高くなりすぎる。好ましくは12%以下、より好ましくは11%以下、さらに好ましくは10.5%以下、特に好ましくは10%以下である。MgOを含有する場合、その含有量は4%以上であることが好ましい。EもしくはE/dを大きくしたい場合MgOは好ましくは5%以上、より好ましくは6%以上、さらに好ましくは7%以上、特に好ましくは8%以上である。
CaOは必須ではないが、αを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させるため、6%まで含有してもよい。6%超ではTgが低くなる、ガラスが傷つきやすくなる、または液相温度が高くなりすぎる。好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下である。
MgOおよびCaOの含有量の合計MgO+CaOが4%未満では、αが小さくなる、またはガラスの溶解性が低下する。好ましくは5%以上、より好ましくは6%以上、さらに好ましくは7%以上、特に好ましくは8%以上、最も好ましくは9%以上である。前記合計が13%超では耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは12.5%以下、より好ましくは12%以下、特に好ましくは11.5%以下、最も好ましくは11%以下である。
SiO+Al+Bに対するMgO+CaOの比(MgO+CaO)/(SiO+Al+B)は0.16以下であることが好ましい。0.16超では、耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなるおそれがある。より好ましくは0.15以下、さらに好ましくは0.14以下である。
NaO、KOおよびCaO含有量の合計NaO+KO+CaOが10%超では、耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。好ましくは9%以下である。αを大きくしたい場合などはNaO+KO+CaOは好ましくは2%以上、より好ましくは5%以上、好ましくは7%以上、特に好ましくは8%以上である。
SiO+Al+Bに対するNaO+KO+CaOの比(NaO+KO+CaO)/(SiO+Al+B)は0.125以上であることが好ましい。0.125超では、耐酸性もしくは耐候性が低下する、Tgが低くなる、またはガラスが傷つきやすくなる。より好ましくは0.124以下、さらに好ましくは0.123以下、特に好ましくは0.122以下、最も好ましくは0.121以下である。
TiOは必須ではないが、耐候性を維持したままEもしくはE/dを大きくする、Tgを高くする、またはガラスの溶解性を向上させる効果があるため5%まで含有してもよい。5%超ではdが大きくなる、αが小さくなる、ガラスにキズが付きやすくなる、または分相しやすくなるおそれがある。より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下、最も好ましくはTiOを含有しない。
ZrOは必須ではないが、耐候性を維持したままEもしくはE/dを大きくする、Tgを高くする、またはガラスの溶解性を向上させる効果があるため5%まで含有してもよい。5%超ではdが大きくなる、αが小さくなる、ガラスにキズが付きやすくなる、または液相温度が高くなりすぎるおそれがある。より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下、最も好ましくはZrOを含有しない。
TiOおよびZrOの含有量の合計は最大でも5%であり、典型的には3.5%以下である。5%超ではdが大きくなる、αが小さくなる、ガラスにキズが付きやすくなるおそれがある。より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下、最も好ましくはTiOおよびZrOのいずれも含有しない。
本発明のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を合計で3%未満の範囲で含有してもよい。好ましくは2%未満、典型的には1%未満である。
SrOまたはBaOはdを大きくする、またはガラスにキズが付きやすくする場合があるが、耐候性を維持したままαを大きくする、またはガラスの溶解性を向上させる効果がある場合がある。その場合の含有量は合計でも2%以下であることが好ましい。より好ましくは合計で1.5%以下、さらに好ましくは1%以下である。典型的にはSrOおよびBaOを含有しない。
また、SO、Cl、As、Sb、SnO等の清澄剤を合計で2%まで含有してもよい。
また、Fe、Co、NiOなどの着色剤を合計で2%まで含有してもよい。
本発明のガラスからなる情報記録媒体用ガラス基板は通常は円形のガラス板である。
磁気ディスク用ガラス基板はノートブックパソコン等に用いられる2.5インチ基板(ガラス基板外径:65mm)やポータブルMP3プレーヤなどに用いられる1.8インチ基板(ガラス基板外径:48mm)などに広く使用され、その市場は年々拡大しており、一方で低価格での供給が求められている。このようなガラス基板に使用されるガラスは、大量生産に適したものであることが好ましい。
板ガラスの大量生産はフロート法、フュージョン法、ダウンドロー法などの連続成形法により広く行われており、本発明のガラスは先に述べたようにたとえばフロート成形が可能なガラスであるので大量生産に好適である。
本発明のガラスおよびガラス基板の製造方法は特に限定されず、各種方法を適用できる。たとえば、通常使用される各成分の原料を目標組成となるように調合し、これをガラス溶融窯で加熱溶融する。バブリング、撹拌、清澄剤の添加等によりガラスを均質化し、周知のフロート法、プレス法、フュージョン法またダウンドロー法などの方法により所定の厚さの板ガラスに成形し、徐冷後必要に応じて研削、研磨などの加工を行った後、所定の寸法・形状のガラス基板とされる。成形法としては、特に、大量生産に適したフロート法が好適である。また、フロート法以外の連続成形法、すなわち、フュージョン法、ダウンドロー法にも好適である。
表1の例1〜8および表3の例28、29のSiOからZrOまでの欄にモル%表示で示す組成となるように各成分の原料を調合し、白金るつぼを用いて1550〜1600℃の温度で3〜5時間溶解してガラスを作製した。溶解にあたっては、白金スターラを溶融ガラス中に挿入し、2時間撹拌してガラスを均質化した。次いで溶融ガラスを流し出してほぼ板状に成形し、毎分1℃の冷却速度で室温まで徐冷し、その後所望の厚みのガラス板に加工した。表で、Si+Al+BはSiO、AlおよびBの含有量の合計(単位:モル%)、B/AlはAl含有量に対するB含有量の比、ROはLiO、NaOおよびKOの含有量の合計(単位:モル%)、Mg+CaはMgOおよびCaOの含有量の合計(単位:モル%)、MgCa/SiAlBは(MgO+CaO)/(SiO+Al+B)、Na+K+CaはNaO、KOおよびCaOの含有量の合計(単位:モル%)、NaKCa/SiAlBは(NaO+KO+CaO)/(SiO+Al+B)、Ti+ZrはTiOおよびZrOの含有量の合計(単位:モル%)をそれぞれ示している。
こうして得られたガラス板について、密度d(単位:g/cm)、前記平均線膨張係数α(単位:×10−7/℃)、ヤング率E(単位:GPa)、比弾性率E/d(単位:MNm/kg)、ガラス転移点Tg(単位:℃)およびクラック発生確率P(単位:%)を以下に示す方法によって測定した。結果を表に示す。
d:泡のないガラス20〜50gを用い、アルキメデス法にて測定した。
α:示差熱膨張計を用いて、石英ガラスを参照試料として室温から5℃/分の割合で昇温した際のガラスの伸び率をガラスが軟化してもはや伸びが観測されなくなる温度すなわち屈伏点まで測定し、得られた熱膨張曲線から−50〜70℃における平均線膨張係数を算出した。
E:厚さが5〜10mm、大きさが3cm角のガラス板について、超音波パルス法により測定した。
Tg:示差熱膨張計を用いて、石英ガラスを参照試料として室温から5℃/分の割合で昇温した際のガラスの伸び率を屈伏点まで測定し、得られた熱膨張曲線における屈曲点に相当する温度をガラス転移点とした。
P:厚さが1〜2mm、大きさが4cm×4cmのガラス板の両面をコロイダルシリカで鏡面研磨したサンプルを用いてクラック発生確率を測定した。露点−28℃〜−27℃の雰囲気中でビッカース硬度計の荷重を2kgf=19.6Nとして15点ビッカース圧子を打ち込み、圧痕の四隅に発生するクラックの本数を測定した。この発生したクラック本数をクラック発生可能本数60で除したものをクラック発生率(単位:%)とした。なお、Pの測定精度は約±10%である。
表1〜3の例4〜7、16及び20〜27は実施例、例1〜3、8〜15及び17〜19は参考例、例28及び29は比較例である。
これらの結果から、実施例のガラスは高いガラス転移点を有しながら、例28のガラスに比べて高い比弾性率を有し、例29のガラスに比べて高いクラック耐性を有することがわかる。
Figure 0005900560
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本発明は磁気ディスクなどの情報記録媒体および情報記録媒体などに用いられるガラス基板の製造に利用できる。

Claims (11)

  1. 下記酸化物基準のモル%表示で、SiOを66〜77%、Alを7〜17%、Bを0〜7%、LiOを2〜9%、NaOを0〜%、KOを0〜3%、MgOを0〜13%、CaOを0〜6%、TiOを0〜5%、ZrOを0〜5%含有し、SiO、AlおよびBの含有量の合計SiO+Al+Bが81〜92%、LiO、NaOおよびKOの含有量の合計LiO+NaO+KOが3〜9%、MgOおよびCaOの含有量の合計MgO+CaOが4〜13%、NaO、KOおよびCaO含有量の合計NaO+KO+CaOが0〜10%、TiOおよびZrOの含有量の合計TiO+ZrOが0〜5%であり、上記10成分の含有量の合計が98%以上であり、ガラス転移点Tgが690℃以上であり、比弾性率が33.6MNm/kg以上であり、情報記録媒体基板に用いられる基板用ガラス(結晶化ガラスを除く)。
  2. Al含有量に対するB含有量の比B/Alが0.6以下である請求項1の基板用ガラス。
  3. NaO+KO+CaOとSiO+Al+Bの比(NaO+KO+CaO)/(SiO+Al+B)が0.125以下である請求項1または2の基板用ガラス。
  4. NaOを含有する請求項1、2または3の基板用ガラス。
  5. が3%以下、NaOが4%以下、LiO+NaO+KOが3.5%以上である請求項1、2または3の基板用ガラス。
  6. (MgO+CaO)/(SiO+Al+B)が0.04〜0.16である請求項5の基板用ガラス。
  7. 請求項1〜6のいずれかの基板用ガラスからなるガラス基板。
  8. 情報記録媒体基板が磁気ディスク基板である請求項7のガラス基板。
  9. 請求項1〜6のいずれかの基板用ガラスからなるガラス板を化学強化した化学強化ガラス基板。
  10. 情報記録媒体基板が磁気ディスク基板である請求項9の化学強化ガラス基板。
  11. 請求項8のガラス基板または請求項10の化学強化ガラス基板の上に磁気記録層が形成されている磁気ディスク。
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