JP5900205B2 - 糸条巻取装置 - Google Patents
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Description
前記仕切り部材の端部又は端部近傍に、前記切断手段による糸条の切断不良を検知する切断不良検知部を備えてある。
図1〜図3に基づいて本発明に係る糸条巻取装置100の全体構成について説明する。図1は、巻取後の回転コレットCが巻取位置に位置する状態での糸条巻取装置100の全体構成を示す概略正面図である。図2は、巻取後の回転コレットCが退避位置に移動した状態での糸条巻取装置100の全体構成を示す概略正面図である。図3は、巻取後の回転コレットCが退避位置に移動した状態での糸条巻取装置100の全体構成を示す概略平面図である。なお、図3においては、仕切り部材10及び切断不良検知部12の一部を省略してある。図1に示すように、糸条巻取装置100は、ガラス繊維製品の製造工程で使用される装置であり、糸条としての繊維Sを回転コレットCに巻き取ることにより、巻回体としてのロービングRを製造する装置である。なお、この糸条巻取装置100には、ケーキ支持装置(図示せず)に支持された複数のケーキ(図示せず)から引き出されて合糸された複数の繊維Sが供給され、複数のロービングRが回転コレットCの軸心X2方向に所定の間隔で並んだ状態で製造される。
図1〜図4に基づいて仕切り部材10及び切断不良検知部12の詳細構造について説明する。図4は、図1のA−Aの位置での仕切り部材10及び切断不良検知部12の詳細構造を示す側面図である。図1〜図4に示すように、仕切り部材10は、移動手段7を介して回転板11の前面側中央部に取り付けられている。移動手段7は、回転板11に取り付けられた上下一対のスライドレール71と、スライドレール71に取り付けられた縦平板状の支持部材72と、支持部材72をスライドレール71の長手方向に沿ってスライド操作する位置変更用エアシリンダ73とを備える。仕切り部材10は、縦平板状に形成され、2つの回転コレットC,Cの間を仕切るように、支持部材72から回転コレットCの先端側に向けて片持ち状に延出してある。装置本体1の前面側上部には、仕切り部材10の位置を変更する位置変更スイッチ74が備えられている。仕切り部材10は、位置変更スイッチ74を操作することで、回転板11の回転中心X1に対して一方の回転コレットC側に移動した第1位置と、回転板11の回転中心X1に対して他方の回転コレットC側に移動した第2位置との2位置間で位置変更される。
図5は、制御装置8のブロック図である。図5に示すように、制御装置8には、回転板11を回転駆動する回転板駆動装置13と、2つの回転コレットC,Cを回転駆動するコレット回転駆動装置14と、トラバース装置2のガイド駆動装置23及びスライド装置24が接続されている。制御装置8には、揺動用エアシリンダ32にエアを供給する制御弁90と、切断用エアシリンダ42にエアを供給する制御弁91と、スライド用エアシリンダ35にエアを供給する制御弁92と、回転コレットC,CのチューブCA,CAのそれぞれにエアを供給する制御弁93,93と、位置変更用エアシリンダ73にエアを供給する制御弁94が接続されている。制御装置8には、切断不良検知部12の動作を検出する検出センサ12Cと、仕切り部材10の位置を変更する位置変更スイッチ74と、切断手段3による繊維Sの切断不良を作業者に報知する切断不良報知部95が接続されている。切断不良報知部95は、ランプやディスプレイ等の表示部やブザーやスピーカー等の音声部により構成され、装置本体1の前面や制御装置8を備えた制御盤等に配備されている。
図6に基づいて制御装置8による具体的な制御内容について説明する。図6は、糸条巻取装置100の一連の制御内容を示すフローチャートである。図6に示すように、回転コレットCに所定長さの複数の繊維Sが巻き取られて回転コレットCへの複数の繊維Sの巻き取りが終了すると(ステップS1,YES)、コレット回転制御部82は、コレット回転駆動装置14に出力して回転コレットCの回転を停止するとともに、トラバース制御部83は、ガイド駆動装置23及びスライド装置24に出力してトラバース装置2の駆動を停止する(ステップS2)。この場合、コレット回転制御部82は、回転コレットCの基端部の上側と下側にチャック部6が位置するように回転コレットCを回転制御する。
図7に基づいて繊維巻き取り時の糸条巻取装置100の状態を説明する。図7は、繊維巻き取り時の糸条巻取装置100の状態を示す概略図であり、(a)巻き取り終了時、(b)繊維切断時、(c)繊維切断終了時、(d)ロービング取り外し後、(e)繊維切断不良発生時、(f)繊維切断不良検知時のそれぞれの糸条巻取装置100の状態を示す概略図である。図7(a)に示すように、回転コレットCに所定長さの複数の繊維Sが巻き取られて回転コレットCへの複数の繊維Sの巻き取りが終了すると、図7(b)に示すように、2つの回転コレットC,Cを位置変更し、切断手段3を非作用位置から作用位置に位置変更して、切断部4の刃部43により複数の繊維Sを切断する。図7(c)に示すように、切断部4の刃部43により複数の繊維Sが全て切断された場合には、切断された複数の繊維Sのうちの、退避位置の回転コレットC側の繊維Sは、退避位置の回転コレットCの下側に垂れ下がった状態となり、巻取位置の回転コレットC側の繊維Sは、巻取位置の回転コレットCに巻き付けられる。この場合、可動部材12Aは非検知状態のままで、レーザー光Dの延長線上には可動部材12Aが存在し、検出センサ12Cによって可動部材12Aの揺動は検出されず、繊維Sの切断不良は検出されない。そして、作業者が、退避位置の回転コレットCから複数のロービングRを取り外し、複数のロービングRを取り外した後に位置変更スイッチ74を押し操作すると、図7(d)に示すように、仕切り部材10が回転板11の回転中心X1に対して退避位置側に位置変更され、巻取位置の回転コレットCと仕切り部材10との間の距離が長く確保される。
(1)上記実施形態では、可動部材12Aを仕切り部材10の端部に揺動自在に取り付けた例を示したが、可動部材12Aを仕切り部材10の端部に取り付ける構造として異なる構造を採用してもよい。具体的には、例えば、図8(a)に示すように、可動部材12Aを摺動機構を介して仕切り部材10の端部に摺動自在に取り付けてもよい。また、図示しないが、可動部材12Aを平行リンク機構を介して仕切り部材10の端部に移動自在に取り付けてもよい。
7 移動手段
11 回転板
12 切断不良検知部
12A 可動部材
12C 検出センサ(検出手段)
86 切断不良制御部(停止手段)
100 糸条巻取装置
C 回転コレット
L 接線
R ロービング(巻回体)
S 繊維(糸条)
X2 回転コレットの軸心
Claims (8)
- 回転板と、前記回転板を回転させることによって巻取位置と退避位置とに位置変更自在な複数の回転コレットと、前記複数の回転コレットの間を仕切る仕切り部材と、前記巻取位置で糸条を巻き取って前記退避位置に移動した巻取後の回転コレットに供給されている糸条を切断する切断手段と、を備え、
前記切断手段により切断した糸条を前記巻取位置に移動した巻取前の回転コレットに再び巻き付けて巻取前の回転コレットによる糸条の巻き取りを再開するように構成してある糸条巻取装置であって、
前記仕切り部材の端部又は端部近傍に、前記切断手段による糸条の切断不良を検知する切断不良検知部を備えてあり、
前記切断不良検知部は、前記巻取前の回転コレットへの糸条の巻き取り再開時における切断不良となった糸条の張力の増加によって可動する可動部材で構成されている糸条巻取装置。 - 前記可動部材は、前記仕切り部材の端部に前記回転コレットの軸心と平行な軸心周りで揺動自在に取り付けられている請求項1記載の糸条巻取装置。
- 前記可動部材は、糸条の切断不良を検知していない非検知状態において、前記回転コレットの軸心方向視で、前記仕切り部材の端部と前記退避位置に移動した巻取後の回転コレットに巻回された巻回体の外周とを結ぶ接線に対する距離が、前記仕切り部材の端部から遠ざかるほど大きくなるように、前記仕切り部材に対して傾斜する傾斜姿勢で配備されている請求項1又は2記載の糸条巻取装置。
- 前記可動部材の動きを検出する検出手段を備え、前記可動部材の回転コレット基端側の端部の動きを前記検出手段で検出するように構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の糸条巻取装置。
- 複数の糸条を共通の前記回転コレットに巻き取ることにより複数の巻回体を前記回転コレットの軸心方向に並んだ状態で製造するように構成し、
前記可動部材は、前記回転コレットの最も先端側に位置する巻回体に供給されている糸条と最も基端側に位置する巻回体に供給されている糸条とに亘って設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の糸条巻取装置。 - 前記仕切り部材の両端部又は両端部の近傍に前記切断不良検知部を備えてある請求項1〜5のいずれか一項に記載の糸条巻取装置。
- 前記複数の回転コレットの間で前記仕切り部材を移動させる移動手段を備えてある請求項1〜6のいずれか一項に記載の糸条巻取装置。
- 前記切断不良検知部の検知結果に基づいて前記巻取前の回転コレットへの糸条の巻き取りを自動的に停止する停止手段を備えてある請求項1〜7のいずれか一項に記載の糸条巻取装置。
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