JP5897825B2 - レーザ照射装置及びレーザ照射方法 - Google Patents

レーザ照射装置及びレーザ照射方法 Download PDF

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Description

本発明は、二次元の直交座標の一方向に走査が限定されていたレーザの照射を、その二次元の直交座標系において自由な方向に走査することができるレーザ照射装置及びレーザ照射方法に関する。
円形以外の楕円ビームやラインビームを走査させ、照射対象面を改質また加
工するレーザ照射装置にあっては、従来技術の走査方向では、ビーム短軸方向
(X軸とY軸の直交座標系におけるX方向またはY方法のどちらか)と同一方向を走査方向にしていた。
例えば、下記特許文献1であるビーム照射装置、ビーム照射方法及び薄膜ト
ランジスタ製造方法によれば、ガルバノミラーやポリゴンミラーを使ってレーザ光照射を行う場合に、レーザ光照射の端部における照射ムラの生じる不具合を解決するためのレーザ照射装置とレーザ照射方法を提供する。その解決手段として、均一なレーザ処理を行うこととするが、レーザの走査方向は直交座標系の一方向を前提とする。
また、下記特許文献2は、耐熱性に乏しい基材に対して使用可能な温度範囲
であり、かつ、焼結に要する時間を短縮化、あるいは瞬間的に完了することができる金属微粒子および金属元素化合物の分散体を用いた電子デバイスの提供にあたって、新たな電子デバイスおよびその製造方法によれば、「被照射物を固定にしてレーザ照射部を走査させる事によって照射を行うか、あるいはレーザ照射部を固定にして被照射物を移動させてもよく、またはその双方の組み合わせで良く、」とするが、レーザ照射部の走査方向、被照射物の移動方向については、具体性を欠いている。
このような例示を含む従来技術では、レーザ照射の方向は、X軸とY軸の交座標系におけるX方向またはY方法のどちらかを前提とすることが原則であるように扱われていた。
ところが、近年、楕円ビームやラインビームを前記直交座標系のX軸とY軸
面上を自由かつ描写的に改質する要求が高まったことから、これまでの一方向
のみの走査では、その要望に応えることができず、生産性に欠けるといった問題が出てきた。
特開2004−343093号公報 特開2006−186138号公報
本発明は、このような前記の従来技術に内在する課題を解決することによって、市場の要望に応えるレーザ照射装置及びレーザ照射方法を提供することにある。
本発明は、照射対象物を照射するレーザビームの走査位置を直交関係のX走査部とY走査部とで移動させるレーザビーム位置移動手段と、前記レーザビームを光軸中心に走査角(θi)を回転させるレーザビーム回転手段と、これらの手段の動作を制御するマイクロプロセッサと、前記制御に係る情報を記憶するメモリとを具備し、前記レーザビームの短軸方向に走査方向を一致させ、前記レーザビームを走査させるレーザ照射装置において、
前記レーザビーム位置移動手段は、照射対象物を載置するとともに前記X走査部及び前記Y走査部に駆動されてX及びY方向に移動するXYステージを備え、
前記レーザビーム回転手段は、レーザ光源も含めた光学ヘッドとし、照射対象物に照射するレーザビームの光軸を回転中心として回転させ、
前記マイクロプロセッサは、メモリに記憶された情報を参照して、前記レーザビーム位置移動手段におけるX走査部及び前記Y走査部による駆動を制御してXYステージをX及びY方向に移動する制御と、前記レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)により数1に示すように前記走査角(θi)を算出してレーザビーム短軸方向を走査方向と一致させるようにレーザビーム回転手段を回転させる制御を行い、
前記メモリは、レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)、走査速度情報(Vi)および前記走査角(θi)情報を記憶することを特徴とする。
また、本発明は、照射対象物を照射するレーザビームの走査位置を直交関係のX走査部とY走査部とで移動させるレーザビーム位置移動手段と、前記レーザビームを光軸中心に走査角(θi)を回転させるレーザビーム回転手段と、これらの手段の動作を制御するマイクロプロセッサと、前記制御に係る情報を記憶するメモリとを具備し、前記レーザビームの短軸方向に走査方向を一致させ、前記レーザビームを走査させるレーザ照射方法において、
前記レーザビーム位置移動手段は、前記X走査部及び前記Y走査部に駆動されてX及びY方向に移動するXYステージによって該XYステージに載置した照射対象物を移動させ、
前記レーザビーム回転手段は、レーザ光源も含めた光学ヘッドとし、照射対象物に照射するレーザビームの光軸を回転中心として回転させ、
前記マイクロプロセッサは、メモリに記憶された情報を参照して、前記レーザビーム位置移動手段におけるX走査部及び前記Y走査部による駆動を制御してXYステージをX及びY方向に移動する制御と、前記レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)により数1に示すように前記走査角(θi)を算出してレーザビーム短軸方向を走査方向と一致させるようにレーザビーム回転手段を回転させる制御を行い、
前記メモリは、レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)、走査速度情報(Vi)および前記走査角(θi)情報を記憶することを特徴とする。
以上のように、本発明は、多くの特徴を有する。そのような特徴は、以下の本発明の本質に基づく。すなわち、本発明は、従来技術と同様に、レーザビーム(以下、適宜レーザビームに代え、本発明にとって最も効果的なラインビームを用いる。)の長軸方向と直交する短軸方向を本発明のラインビームの走査方向とする。ここで、本発明によるラインビームとは、照射対象物に照射したレーザビームの投影形状が長方形状であり、短軸長と長軸長のアスペクト比が1以上と定義する。また、本発明による下付き記号iは、1からNの整数であり、走査経路の順番を意味する。
本発明では、前記長軸方向と短軸方向の「直交」関係をそのまま照射対象物を載置するXYステージに利用することができるXY直交座標系を仮想し、ラインビームの走査方向に係るθiを逆関数を用いて算出できるようにする。θiに基づくラインビームの走査方向は、数式1(又は2)のパラメータであるXiとYi を位置情報とすれば、ラインビームの変位ベクトルで表すことができる。
そこで前記走査角(θi)は、数式1(又は2)におけるレーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)を予め設定することにより容易に算出することができる。
前記走査方向は、速度ベクトルとも関係する。仮想したXY直交座標系をレーザビームの位置変化を伴う時間軸とすれば、ラインビームの走査方向に対するレーザビームの速度ベクトルとなるからである。
従って、本発明において、変位ベクトルのほかにこのような速度ベクトルによっても演算処理できるようにしている。
また、レーザビームの走査方向、照射対象物を載置するXYステージの動作及び走査角(θi)との間には、「直交関係」の共通性があるから、同一次元で相互に関連付けることが可能である。例えば、レーザビームの走査方向を直接かつ正確にXYステージ上に投影させたり、走査角(θi)をXYステージ上で回転させたりすること、逆にXYステージ上に予め設定したレーザビームの走査角(θi)から直ちにレーザビーム回転手段の回転角(θi)を制御することもできる。このような相互に有機的な関係に着目する本発明は、以下のような従来技術にはない特有の作用効果を奏することができる。
すなわち、本発明により、特に円形以外の楕円ビームやラインビームを用いて、照射対象物面上をXY直交座標系の一方向に限定されることなく任意の方向に描写的に、かつ、均一な照射エネルギーのレーザ照射を行うことができる。
しかも、前記の「相互に有機的な関係」から、レーザ照射方向を予めプログラミングでき、さらにレーザ照射の走査過程でリアルタイムにその走査方向を制御することもできる。
また、レーザ照射処理の効率が格段に向上する効果もある。例えば、電気通信分野などにおける回路パターンの生産におけて、導電ペーストの描写焼結に活用することができ、生産性の向上が見込まれる。
さらに、TFTアモルファスシリコンの結晶化にも効果的であり、トランジスタを形成する個所のみ選択的に結晶処理を行うことができるため、無駄がなく、非常に効率的である。
また、モールドのレーザ融着処理、レーザ紫外線硬化処理や金属加工処理にも有効な技術である。
本発明の実施の形態に係るレーザ照射装置の概略図である。 ラインビームの走査方向を示す図である。 ラインビームと走査方向の関係を示す図である。 ダブプリズムの機能を説明する図である。 ラインビームの走査経路とラインビームの回動の関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る他のレーザ照射装置の主要部の概略図である。 ラインビーム走査軌跡の例を示す図である。 本発明によるレーザ照射装置の動作フローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る第一のレーザ照射装置の概略図である。本発明の第一実施形態のレーザ照射装置1は、レーザ回転手段に該当するラインビーム回転部2と、XとYとからなる直交座標系におけるラインビーム
3の走査を制御するレーザ位置移動手段に該当するX走査部4とY走査部5と、前記X走査部4の駆動源となるXリニアモータ6、前記Y走査部5の駆動源となるYリニアモータ7を制御するマイクロプロセッサ(MPU)8、Fプログラム、プログラムで用いる入出力データ等を記憶するメモリ9、MPU8の制御によってラインビーム回転部2を回転駆動させるための回転モータ10、MPU8とラインビーム回転部2の間にあって、MPU8の制御によりレーザを発するレーザダイオード(LD)11、LD11から出射されるレーザ光を平行光に変換するコリメートレンズ12、ラインビーム回転部2から出射したレーザ光を照射対象物15に誘導するための立下げミラー13、レーザ光を集光する対物レンズ14、照射対象物15を載置するとともに前記X走査部4や前記Y走査部5の制御によりX又はY方向に作動するXYステージ16を備える。F1とF2は、ラインビーム3の光軸である。
図1において、θは、ラインビーム3が光軸F2(F1でもある)を中心
として回転したときの回転角である。照射対象物15を照射するラインビーム3が、図1の矢印方向に回転している状態を示している。
ラインビーム回転部2は、ラインビーム3の前記回転角θを形成するための回転体である。ラインビーム回転部2は、ラインビーム回転部2がθ°だけ回転すると前記ラインビーム3が同じθ°の前記回転角θとなるように設定されている。なお、図1におけるラインビーム3の走査方向は、図2に示すようにX方向と一致している状態にあるので、θは0(ゼロ)となっている。
図2は、ラインビーム3の走査方向を示す図である。走査方向P1は、レーザ光を集光する対物レンズ14からのラインビーム3に直交して照射対象物15の表面を照射する。同図では、走査方向P1はX方向となっている。
図3は、図2のラインビーム3の走査方向を、ラインビーム3の長軸方向(3a)と短軸方向(3b)との関係において、より詳細に示す図である。走査方向P2は、ラインビーム3の短軸方向(3b)と同一である。すなわち、長軸方向(3a)とは直交関係にある。この関係は、本発明のラインビーム3のすべての走査方向に適用される。
さて、第一の実施形態のレーザ照射装置1において、ラインビーム回転部2がθと強い関わりがある。ラインビーム回転部2の回転角が、直接ラインビーム3の走査方向の回転角になり、しかもラインビーム3の走査速度を考慮すれ
ば、この回転角を正確かつ高速で伝達させる必要があるからである。
そのため、光軸(F1)を軸として回動するラインビーム回転部2の機能を十分発揮させるためには、具体例として、図4に示すようなダブプリズム(像回転プリズムともいう。)17を備えることが好ましい。そこで、ここでダブプリズム17について概説する。
図4は、ダブプリズム17の機能を説明する図である。ダブプリズム17は、概括的には、プリズムを回転させると透過像(レーザ光)は2倍の速さで回転する。入射角45°で入射したレーザ光は、プリズム底面で全反射されてプリズムを通過する構造になっている。
図4において、入射ラインビーム31は、入射光としてダブプリズム17の光軸F3に沿って入射面17aに入射すると矢印方向F3aに屈折し、プリズム底面17bで反射して矢印方向F3bに進み、出射面17cでは、入射光と同一光軸F4(光軸F4と光軸F3は同一光軸)で出射される。従って、ダブプリズム17を矢印方向R1に回転させると、ダブプリズム17の回転角だけ
回転した出射ラインビームを射出する。ダブプリズム17を装着したラインビーム回転部2では、LD11から出射されるレーザ光が、ラインビーム回転部2の回転角θだけ回転したビームとなって出力されることになる。この回転角θは、MPU8の制御によるもので、照射対象物15を照射するラインビーム3の回転角θと同一である。
図1から図4を通じた説明では、レーザビームのうち、アスペクト比が最も顕著なラインビーム3を用いている。これは、本発明の特徴を最も効果的に利用することができるビーム光だからである。そのため、円形以外の、例えば、楕円ビームをラインビーム3に置換してもよく、ラインビーム3と同様の本発明の効果を奏することができる。
次に、レーザ照射装置1におけるラインビーム3の走査経路を、図1、図4及び図5を参照して、以下に説明する。ここに図5は、ラインビームの走査経路とラインビームの回動の関係を示す図である。
予め、レーザ照射装置1の動作に不可欠な各種データをメモリ9へ取り込み格納しておく。また、MPU8の制御、演算処理に必要なプログラムも格納しておく。ここで各種データとは、例えば、数式(数式1、数式2)の演算に必用なすべての要素(θi、Xi、Yi、Vi)である。XiとYiは、走査方向の走査座標に係る位置要素であり、Viは、走査方向への速度要素である。
(ラインビーム3の原点位置への移動)
最初にラインビーム3を原点位置に移動させるステージである。原点位置とは、ラインビーム3がスタートするための準備のための照射対象物15上の位置(図5の走査座標(0、0))である。照射対象物15はXYステージ16に載置されているから、ラインビーム3を原点に移動するには、XYステージ16を移動させて位置決めすればよい。X走査部とY走査部とで移動させるレーザ位置移動手段とは、X走査部とY走査部とが実質位置移動手段になるが、照射対象物15が直接位置移動するのではなくXYステージ16を位置移動させることによって照射対象物15が移動し、結果ラインビーム3が照射対象物1
5との相対関係で照射対象物15上を移動することになる。
そこで、MPU8からの出力信号に基づき、Xリニアモータ6とYリニアモータ7を駆動させ、連動するX走査部4とY走査部5を作動させてラインビーム3の原点位置への移動調整を行う。このときのラインビーム3Aの長軸方向は予め決まっているから(メモリ9に格納された要素(θi、Xi、Yi、Vi)に用いて演算処理の結果MPU8からの制御信号による。)、ラインビーム3Aの走査方向も必然的に決まっている(図5のV方向)。なお、走査座標(0、0)は、照射対象物15ではなく、XYステージ16に対する原点である。ラインビーム3Aの走査開始のスタート位置ではない。
(ラインビーム3の照射スタート位置と走査方向)
図5における位置経路情報(Xi、Yi)の具体的位置情報となる走査座標(X
、Y)までの走査開始ステージである。ラインビーム3AはV方向に、走査座標(X、Y)まで照射対象物15上を移動する。
そのためにMPU8からの出力信号に基づき、Xリニアモータ6とYリニアモータ7を駆動させ、連動するX走査部4とY走査部5を作動させてラインビーム3Aを走査座標(X、Y)へ移動させる。
ラインビーム3Aが走査座標(X、Y)へ移動すると同時に、MPU8からの出力信号に基づき、LD11が起動し、出射したレーザ光は光軸F1上を進みコリメートするコリメートレンズ12に入射し、出射ビームはラインビーム回転部2のダブプリズム17に入射する。MPU8からの出力信号に基づき起動した回転モータ10の駆動によってラインビーム回転部2も、回動をスタートする回転角θ1だけ回転する。
θ°だけ回転したラインビーム3は、立下げミラー13で下方に屈折して光
軸F2に沿って対物レンズ14に入射し、出射ビームはXY直交座標系のX又
はY方向に作動するXYステージ16に載置された照射対象物15の表面を照射する体制に入る。走査座標A(X、Y)におけるこれまでのラインビーム3Aは、回転角θ1だけ回転しラインビーム3Bとなる。図上の回転角θ1はあくまでXY直交座標系のX軸を基準としている。走査座標(X、Y)におけるラインビーム3Bの走査方向はVの方向である。Vは、次の位置にラインビーム3Bが移動するまでの速度であり、Vの矢印先端は、ラインビーム3Bの移動位置となる。
(ラインビーム3の照射スタート後の位置と走査方向)
MPU8からの出力信号に基づき、LD11を起動させる。走査座標(X、Y)において、i=1としてラインビーム3Bを走査させる。ラインビームは位置経路情報(Xi、Yi)の具体的位置情報となる走査座標(X、Y)に至る。
この時点におけるラインビーム3Cの走査方向はV方向であり、走査角度は、θ2である。
以降、同様の手順で走査座標(X、Y)において、最後の走査座標(XN、YN)まで進行する。i=Nに達して本動作は終了する。ラインビーム3を原点位置に移動させる。
図5において、走査座標(X、Y)、走査座標(X、Y)及びそれ以降の走査座標(X、Y)は本発明の「所定の移動位置」であり、各走査座標において走査方向と走査速度が、予め、回路開発設計等において図式化した照射ラインに従うよう、数式1(数式2)によって算出され、走査経路(走査軌跡)が定まる。走査速度は、一般には高速の定速度(例えば、最大1m/S)であるが、「所定の移動位置」のある位置で変速するように設定してもよい。
ラインビーム3(3A)のビーム角度θは、ラインビーム3(3A)の走査中にMPU8がリアルタイムで算出してもよい。
また、ビーム角度θは、位置経路情報(Xi、Yi)におけるパラメータとするとXiとYiの数値決定を行うことにより算出することができる。また、速度情報ViをパラメータとすればViに具体的数値を設定すれば、{YI+1−Y/XI+1−X}が定まる。従って、Xi又はYiのいずれかの数値決定を行なえばビーム角度θは算出される。ビーム角度θを予め数値設定し、同様な方法でパラメータの一部数値の設定によってViやXi又はYiを求めることもできる。
ここでラインビーム3(3A、3B、・・・、3)は、前記の所定の移動位置間にあってレーザ出力を一定値に限定することなく、任意の移動位置間にて
レーザ出力値を変えてもよい。さらに、任意の移動位置間にてレーザ出力を停止(主として間欠的な停止)してもよい。
また、前記の所定の移動位置は、照射対象物15内に留まることなく、照射対象物15の外にあってもよい。
さらに、走査について、本発明では、前記の所定の移動位置間を連続的に走査するだけでなく、描画する経路における同一角の走査角(θ1)を有するラインのみ一括走査処理した後、新たな別の走査角(θ1+!)を有するラインを一括処理し、以降、同様の一括処理を繰り返し、描画経路をつなげるようにしてもよい。以上の各方法は、以降説明する発明にもそのまま適用される。
次に、本発明の他の実施の形態に係る第二のレーザ照射装置1Aを、図6を用いて説明する。図6は、光学ヘッドの回動させるレーザ照射装置1Aの主要部の概略図である。
本発明のレーザ照射装置1Aは、前記レーザ照射装置1で主要部をなす前記ラインビーム3を含むビーム角度θ形成手段を光学ヘッド18に収納し、この光学ヘッド18を回動させてビーム角度θiを形成させるようにした装置である。他の構成部は前記レーザ照射装置1と同様である。
光学ヘッド18は、レーザダイオード(LD)11A、LD11Aから出射されるレーザ光を平行にするコリメートレンズ12Aと対物レンズ14Aを有し、光軸F5を軸として回動する。LD11Aから出射されるレーザ光は、照
射対象物15Aにラインビーム3Aを照射する。
なお、レーザ照射装置1Aでは、レーザダイオード(LD)11Aをレーザ光源としているが、これに限定されるものではなく、YVOレーザ、YAGレーザ、Arレーザ、エキシマレーザであってもよい(レーザ照射装置1も同様)。
回転モータ10Aの制御によって光学ヘッド18は回動する。光学ヘッド18が時計方向にθ°回動すると、XYステージ16Aに載置された照射対象物15A上を照射するラインビーム3Aのビーム角度も時計方向にθ°回転する。
以上のように、レーザ照射装置1Aにあっても、前記レーザ照射装置1と同様に機能し、同様な効果を奏する。
さて、以上の本発明のレーザ照射装置1とレーザ照射装置1Aは、レーザヘッドの回動動作とワークの移動動作(実質的にはXYステージ16の移動)との組み合わせ動作によって照射対象物15(15A)上のラインビーム3(3A)を自由方向に走査できるようにした装置である。
しかし、本発明は、このような装置に限定されるものではない。すなわち、例えば、前記X走査部4と前記Y走査部5のいずれか一方又は両方を、レーザ光の照射方向を変えるガルバノミラー(図示せず)であるようにした装置としてもよい。この装置は、レーザ光をミラーを巧みに用いたレーザ照射装置であって、2枚のガルバノミラーとfθレンズを用いることによって、ワークを移動(実質的にはXYステージ16の移動)することなく、照射対象物15(15A)上のラインビーム3(3A)を直接位置移動させることができる。
さらに、前記X走査部4と前記Y走査部5のいずれか一方又は両方を、光学ヘッドの移動であるようにした装置としてもよい。
また、前記X走査部4と前記Y走査部5を、ガルバノミラー走査と光学ヘッド移動の組み合わせであるようにした装置としてもよい。
以上の前記レーザ照射装置1又はレーザ照射装置1A等の係る本発明によって、ラインビーム3(3A)の走査軌跡は、自由な走査方向をとるようにすることができる。図7は、そのようなラインビームの走査軌跡の例を示す図である。
ラインビーム33〜38は、走査軌跡における主要部のラインビームの位置を示し、走査方向P3、P4は走査軌跡を示す。また斜視部PP3、PP4は、ラインビーム33〜38の照射幅を示す。
走査方向は、直線方向のみならず、自在な曲折方向(図7(a))や、曲線方向(図7(b))の走査軌跡を作ることができる。
次に、図8に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態のレーザ照射装置1の動作をまとめる。
図8のスタートは、走査座標(X、Y)、走査速度(V)を入力する。ここで、iは1〜Nの整数である(S101)。
するとMPU8では、メモリ9から入力した算出式1、算出式1Aに基づいて演算処理を行い、走査角(θi)を算出する(S102)。ここでの処理は、MPU8に接続したPC(パーソナルコンピュータ)(図示せず)にて走査座標(X
、Y)、走査速度(V)の入力と走査角(θi)を算出した後、これらを走査データとしてメモリ9に転送してもよい。また、ラインビーム3の回転角(θi)は、ラインビーム3の走査中にMPU8がリアルタイムで算出してもよい。
MPU8で演算処理した走査データ(X、Yi、i、θi))をメモリ9に格納する(S103)。
以上の準備が整うと、レーザ照射装置1が駆動開始する。
走査スイッチを「ON」する(S104)。するとMPU8がXYステージ16に動作指示し、ラインビーム3が、走査座標(Xi、Yi)の原点座標である走査座標(0、0)に移動する(S105)。続いてMPU8がメモリ9より走査データ(X、Yi、i、θi))を取り込み、XYステージ16、ラインビーム回転部2に回転角(θ1)だけ回転の動作指示を行う。
この指示によって、ラインビーム3は走査座標(X1、Y1)へ移動するとともに、ラインビーム3も前記ラインビーム回転部2に回転角(θ1)だけ回転する(S106)。
つづいてレーザ出射を「ON」にする(S107)。走査データ(X、Yi、i、θi))における各パラメータをi=1に設定する(S108)。するとMPU8がメモリ9より走査データ(X、Yi、i、θi)を取り込みXYステージ16に動作指示を行うことにより、ラインビーム3は、走査座標(X、Y)へ走査速度(V)で移動する(S109)。
さらにMPU8がメモリ9より走査データ(X、Yi、i、θi)を取り込み、
ラインビーム回転部2に回転角(θ2)だけ回転の動作指示を行う(S110)。
MPU8はi<Nを判断する(S111)。i<Nであれば、ラインビーム
3は、所定走査座標(Xi、Yi)に到達していないと判断し(S109)に戻る。この条件下にあるときは、このステップが反復継続する。一方i<Nではないと判断したときは、i=Nになったとして、レーザ出射を「OFF」にする(S112)。所望のレーザ照射は終了する。
MPU8がXYステージ16に動作指示を行うことにより、ラインビーム3は、原点座標である走査座標(0、0)に移動する(S113)。
1:レーザ照射装置、2: ラインビーム回転部(レーザビーム回転手段)、
3:ラインビーム、
4:X走査部(レーザビーム位置移動手段)、
5: Y走査部(レーザ位置移動ビーム手段)、6:
Xリニアモータ、
7:Yリニアモータ、8:MPU、9:メモリ、
10:回転モータ、11:LD、15:照射対象物、16:XYステージ
17:ダブプリズム、18:光学ヘッド




























Claims (2)

  1. 照射対象物を照射するレーザビームの走査位置を直交関係のX走査部とY走査部とで移動させるレーザビーム位置移動手段と、前記レーザビームを光軸中心に走査角(θi)を回転させるレーザビーム回転手段と、これらの手段の動作を制御するマイクロプロセッサと、前記制御に係る情報を記憶するメモリとを具備し、前記レーザビームの短軸方向に走査方向を一致させ、前記レーザビームを走査させるレーザ照射装置において、
    前記レーザビーム位置移動手段は、照射対象物を載置するとともに前記X走査部及び前記Y走査部に駆動されてX及びY方向に移動するXYステージを備え、
    前記レーザビーム回転手段は、レーザ光源も含めた光学ヘッドとし、照射対象物に照射するレーザビームの光軸を回転中心として回転させ、
    前記マイクロプロセッサは、メモリに記憶された情報を参照して、前記レーザビーム位置移動手段におけるX走査部及び前記Y走査部による駆動を制御してXYステージをX及びY方向に移動する制御と、前記レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)により数1に示すように前記走査角(θi)を算出してレーザビーム短軸方向を走査方向と一致させるようにレーザビーム回転手段を回転させる制御を行い、
    前記メモリは、レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)、走査速度情報(Vi)および前記走査角(θi)情報を記憶することを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 照射対象物を照射するレーザビームの走査位置を直交関係のX走査部とY走査部とで移動させるレーザビーム位置移動手段と、前記レーザビームを光軸中心に走査角(θi)を回転させるレーザビーム回転手段と、これらの手段の動作を制御するマイクロプロセッサと、前記制御に係る情報を記憶するメモリとを具備し、前記レーザビームの短軸方向に走査方向を一致させ、前記レーザビームを走査させるレーザ照射方法において、
    前記レーザビーム位置移動手段は、前記X走査部及び前記Y走査部に駆動されてX及びY方向に移動するXYステージによって該XYステージに載置した照射対象物を移動させ、
    前記レーザビーム回転手段は、レーザ光源も含めた光学ヘッドとし、照射対象物に照射するレーザビームの光軸を回転中心として回転させ、
    前記マイクロプロセッサは、メモリに記憶された情報を参照して、前記レーザビーム位置移動手段におけるX走査部及び前記Y走査部による駆動を制御してXYステージをX及びY方向に移動する制御と、前記レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)により数1に示すように前記走査角(θi)を算出してレーザビーム短軸方向を走査方向と一致させるようにレーザビーム回転手段を回転させる制御を行い、
    前記メモリは、レーザビームの位置経路情報(Xi、Yi)、走査速度情報(Vi)および前記走査角(θi)情報を記憶することを特徴とするレーザ照射方法。
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