JP5885032B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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本発明は、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数の変速ユニットを前記入力軸および前記出力軸間に軸方向に並置した車両用動力伝達装置に関する。
かかる車両用動力伝達装置は下記特許文献1により公知である。この車両用動力伝達装置は軸方向に並置した複数の変速ユニットを備えており、各々の変速ユニットは、入力軸および出力軸を往復運動するコネクティングロッドおよびワンウェイクラッチを介して接続したもので、コネクティングロッドが一方向に移動したときにワンウェイクラッチが係合し、コネクティングロッドが他方向に移動したときにワンウェイクラッチが係合解除することで入力軸の回転を出力軸に間欠的に伝達し、複数の変速ユニットが位相差をもって交互に駆動力を伝達するようになっている。
特表2003−530519号公報
ところで、上記従来の車両用動力伝達装置は、図11に示すように、軸方向に並置した♯1〜♯6の6個の変速ユニットのワンウェイクラッチから出力軸に駆動力が入力され、出力軸の軸方向一端側(♯6側)に接続されたディファレンシャルギヤに駆動力を出力するようになっているため、ワンウェイクラッチから伝達されるトルクによる出力軸の捩じれ角は、駆動輪に接続されて回転負荷を受けるディファレンシャルギヤに近い一端側(♯6側)で最小となり、ディファレンシャルギヤから遠い他端側(♯1側)で最大になるように連続的に変化する。
その結果、ディファレンシャルギヤに近い一端側の♯6変速ユニットのワンウェイクラッチは出力軸に効率的に駆動力を伝達できるのに対し、ディファレンシャルギヤから遠い他端側の♯1変速ユニットのワンウェイクラッチは出力軸に効率的に駆動力を伝達できなくなる。なぜならば、出力軸の捩じれ角が大きくなると、出力軸に固定されたワンウェイクラッチインナー部材がアウター部材と同方向に回転してしまうため、コネクティングロッドによってアウター部材が回転してもワンウェイクラッチが即座に係合せず、トルクの伝達量が減少するからである。
図10(A)は、比較例の車両用動力伝達装置の♯1〜♯6の6個の変速ユニットのトルク伝達量を示すものである。6個の変速ユニットは、隣接する二つの変速ユニットのトルク伝達の位相がオーバーラップするように設定されているため、トルク伝達量が最大の♯6変速ユニットと、トルク伝達量が最大から2番目の♯5変速ユニットとのトルク伝達量の和が最大ピークとなり、トルク伝達量が最小の♯1変速ユニットと、トルク伝達量が最小から2番目の♯2変速ユニットとのトルク伝達量の和が最小ピークとなり、その差分のトルク変動ΔTが大きくなる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、複数の変速ユニットを軸方向に並置した車両用動力伝達装置の出力軸の捩じれの影響を補償してトルク変動を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数の変速ユニットを前記入力軸および前記出力軸間に軸方向に並置し、前記変速ユニットの各々は、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記出力軸に接続されたワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチのアウター部材に設けられた出力側支点と、前記入力側支点および前記出力側支点に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッドとを備え、前記複数の変速ユニットの前記入力側支点の位相が相互に異なっており、かつ前記出力軸の一方の軸端側から駆動力を出力する車両用動力伝達装置であって、前記複数の変速ユニットの前記ワンウェイクラッチは、前記出力軸に固定され、且つ前記アウター部材の内周面の接線方向に対して所定の傾斜角で傾斜して該内周面にローラを介して対向する傾斜面が形成されたインナー部材を備え、前記傾斜面の傾斜角を、前記出力軸の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次大きくなるように設定したことを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記複数の変速ユニットの前記入力側支点の位相を、前記入力軸の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次変化させたことを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の偏心ディスク19は本発明の入力側支点に対応し、実施の形態のピン37は本発明の出力側支点に対応する。
請求項1の構成によれば、駆動源に接続された入力軸が回転すると変速ユニットの偏心ディスクが偏心回転し、偏心ディスクに一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動すると、コネクティングロッドの他端が接続されたワンウエイクラッチを介して出力軸が間欠回転する。複数の変速ユニットが位相差をもって駆動力を間欠的に伝達することで出力軸は連続的に回転し、かつ入力軸に対する偏心ディスクの偏心量を変化させるとコネクティングロッドの往復ストロークが変化することで、出力軸の間欠回転角が変化して変速比が変更される。出力軸の捩じれの影響で、駆動力を出力する出力軸の一方の軸端側の変速ユニットのワンウェイクラッチのトルク伝達量が大きくなり、出力軸の他方の軸端側の変速ユニットのワンウェイクラッチのトルク伝達量が小さくなるが、ワンウェイクラッチのアウター部材の内周面の接線方向に対して所定の傾斜角で傾斜してこの内周面にローラを介して対向するインナー部材の傾斜面の傾斜角を、出力軸の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次大きくなるように設定したことで、各変速ユニットのワンウェイクラッチのトルク伝達量を均一化してトルク変動を低減することができる。
また請求項2の構成によれば、複数の変速ユニットの入力側支点の位相を、入力軸の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次変化させたので、それをランダムに変化させる場合に比べて出力軸のトルク変動が大きくなり、よって本発明の出力軸のトルク変動の低減効果を一層有効に発揮させることができる。
無段変速機の全体視図。 無段変速機の要部の一部破断斜視図。 図1の3−3線断面図。 図3の4部拡大図。 図3の5−5線断面図。 偏心ディスクの形状を示す図。 偏心ディスクの偏心量と変速比との関係を示す図。 TD変速比およびUD変速比における偏心ディスクの状態を示す図。 ♯1および♯6のワンウェイクラッチを示す図。 出力軸のトルク変動の説明図。 出力軸の捩じれ角の説明図。
以下、図1〜図11に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図5に示すように、自動車用の無段変速機Tのミッションケース11の一対の側壁11a,11bに入力軸12および出力軸13が相互に平行に支持されており、エンジンEに接続された入力軸12の回転が6個の変速ユニット14…、出力軸13およびディファレンシャルギヤDを介して駆動輪に伝達される。本実施の形態では、ディファレンシャルギヤDは出力軸13の一端側(右端側)設けられる(図1参照)。中空に形成された入力軸12の内部に、その入力軸12と軸線Lを共有する変速軸15が7個のニードルベアリング16…を介して相対回転可能に嵌合する。6個の変速ユニット14…の構造は実質的に同一構造であるため、以下、一つの変速ユニット14を代表として構造を説明する。
変速ユニット14は変速軸15の外周面に設けられたピニオン17を備えており、このピニオン17は入力軸12に形成した開口12aから露出する。ピニオン17を挟むように、入力軸12の外周に軸線L方向に2分割された円板状の偏心カム18がスプライン結合される。偏心カム18の中心O1は入力軸12の軸線Lに対して距離dだけ偏心している。また6個の変速ユニット14…の6個の偏心カム18…は、その偏心方向の位相が相互に60°ずつずれている。
偏心カム18の外周面には、円板状の偏心ディスク19の軸線L方向両端面に形成した一対の偏心凹部19a,19aが、一対のニードルベアリング20,20を介して回転自在に支持される。偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれている。即ち、入力軸12の軸線Lおよび偏心カム18の中心O1間の距離dと、偏心カム18の中心O1および偏心ディスク19の中心O2間の距離dとは同一である。
軸線L方向に2分割された偏心カム18の割り面には、その偏心カム18の中心O1と同軸に一対の三日月状のガイド部18a,18aが設けられており、偏心ディスク19の一対の偏心凹部19a,19aの底部間を連通させるように形成されたリングギヤ19bの歯先が、偏心カム18のガイド部18a,18aの外周面に摺動可能に当接する。そして変速軸15のピニオン17が、入力軸12の開口12aを通して偏心ディスク19のリングギヤ19bに噛合する。
入力軸12の一端側はボールベアリング21を介してミッションケース11の一方の側壁11aに直接支持される。また入力軸12の他端側に位置する1個の偏心カム18に一体に設けた筒状部18bが、ボールベアリング22を介してミッションケース11の他端側の側壁11bに支持されており、その偏心カム18の内周にスプライン結合された入力軸12の他端側は、ミッションケース11に間接的に支持される。
入力軸12に対して変速軸15を相対回転させて無段変速機Tの変速比を変更する変速アクチュエータ23は、モータ軸24aが軸線Lと同軸になるようにミッションケース11に支持された電動モータ24と、電動モータ24に接続された遊星歯車機構25とを備える。遊星歯車機構25は、電動モータ24にニードルベアリング26を介して回転自在に支持されたキャリヤ27と、モータ軸24aに固定されたサンギヤ28と、キャリヤ27に回転自在に支持された複数の2連ピニオン29…と、中空の入力軸12の軸端(厳密には、前記1個の偏心カム18の筒状部18b)にスプライン結合された第1リングギヤ30と、変速軸15の軸端にスプライン結合された第2リングギヤ31とを備える。各2連ピニオン29は大径の第1ピニオン29aと小径の第2ピニオン29bとを備えており、第1ピニオン29aはサンギヤ28および第1リングギヤ30に噛合し、第2ピニオン29bは第2リングギヤ31に噛合する。
偏心ディスク19の外周には、ローラベアリング32を介してコネクティングロッド33の一端側の環状部33aが相対回転自在に支持される。
出力軸13はミッションケース11の一対の側壁11a,11bに一対のボールベアリング34,35で支持されており、その外周にはワンウェイクラッチ36が設けられる。ワンウェイクラッチ36は、コネクティングロッド33のロッド部33bの先端にピン37を介して枢支されたリング状のアウター部材38と、アウター部材38の内部に配置されて出力軸13に固定されたインナー部材39と、アウター部材38の内周の円弧面とインナー部材39の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されて複数個のスプリング40…で付勢された複数個のローラ41…とを備える。
図6および図8に示すように、偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれているため、偏心ディスク19の外周と偏心凹部19a,19aの内周との間隔は円周方向に不均一になっており、その間隔が大きい部分に三日月状の肉抜き凹部19c,19cが形成される。
図9および図11に示すように、6個の変速ユニット14…は、入力軸12および出力軸13の他端側(変速アクチュエータ23側)から一端側(エンジンEおよびディファレンシャルギヤD側)に向かって♯1、♯2、♯3、♯4、♯5、♯6と名付けられる。ワンウェイクラッチ36のアウター部材38の円弧状の内周面にローラ41…を介して対向するインナー部材39は、アウター部材38に内周面の接線方向に対して所定の傾斜角で傾斜する傾斜面39a…を備えており、この傾斜面39a…によってアウター部材38およびインナー部材39間にローラ41…が噛み込む楔状の空間が形成される。
そして♯1変速ユニット14のワンウェイクラッチ36(図9(A)参照)のインナー部材39の傾斜面39a…の傾斜角θ1は大きく設定され、♯6変速ユニット14のワンウェイクラッチ36(図9(B)参照)のインナー部材39の傾斜面39a…の傾斜角θ6は小さく設定され、♯2〜♯5の変速ユニット14…のワンウェイクラッチ36…のインナー部材39の傾斜面39a…の傾斜角は、θ1およびθ6間を補間するように次第に減少する。
次に、無段変速機Tの一つの変速ユニット14の作用を説明する。
図5および図7(A)〜図7(D)から明らかなように、入力軸12の軸線Lに対して偏心ディスク19の中心O2が偏心しているとき、エンジンEによって入力軸12が回転するとコネクティングロッド33の環状部33aが軸線Lまわりに偏心回転することで、コネクティングロッド33のロッド部33bが往復運動する。
その結果、図9において、コネクティングロッド33が往復運動する過程で図中左側に引かれると、スプリング40…に付勢されたローラ41…がアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間に噛み込み、アウター部材38およびインナー部材39がローラ41…を介して結合されることで、ワンウェイクラッチ36が係合してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達される。逆にコネクティングロッド33が往復動する過程で図中右側に押されると、ローラ41…がスプリング40…を圧縮しながらアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間から押し出され、アウター部材38およびインナー部材39が相互にスリップすることで、ワンウェイクラッチ36が係合解除してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達されなくなる。
このようにして、入力軸12が1回転する間に、入力軸12の回転が所定時間だけ出力軸13に伝達されるため、入力軸12が連続回転すると出力軸13は間欠回転する。6個の変速ユニット14…の偏心ディスク19…の偏心方向の位相が相互に60°ずつずれているため、6個の変速ユニット14…が入力軸12の回転を交互に出力軸13に伝達することで、出力軸13は連続的に回転する。
このとき、偏心ディスク19の偏心量εが大きいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが大きくなって出力軸13の1回の回転角が増加し、無段変速機Tの変速比が小さくなる。逆に、偏心ディスク19の偏心量εが小さいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが小さくなって出力軸13の1回の回転角が減少し、無段変速機Tの変速比が大きくなる。そして偏心ディスク19の偏心量εがゼロになると、入力軸12が回転してもコネクティングロッド33が移動を停止するために出力軸13は回転せず、無段変速機Tの変速比が最大(無限大)になる。
入力軸12に対して変速軸15が相対回転しないとき、つまり入力軸12および変速軸15が同一速度で回転するとき、無段変速機Tの変速比は一定に維持される。入力軸12および変速軸15を同一速度で回転させるには、入力軸12と同速度で電動モータ24を回転駆動すれば良い。その理由は、遊星歯車機構25の第1リングギヤ30は入力軸12に接続されて該入力軸12と同一速度で回転するが、それと同一速度で電動モータ24を駆動するとサンギヤ28および第1リングギヤ30が同一速度で回転するため、遊星歯車機構25はロック状態になって全体が一体に回転する。その結果、一体に回転する第1リングギヤ30および第2リングギヤ31に接続された入力軸12および変速軸15は一体化され、相対回転することなく同速度で回転するからである。
入力軸12の回転数に対して電動モータ24の回転数を増速あるいは減速すると、入力軸12に結合された第1リングギヤ30と電動モータ24に接続されたサンギヤ28とが相対回転するため、キャリヤ27が第1リングギヤ30に対して相対回転する。このとき、相互に噛合する第1リングギヤ30および第1ピニオン29aの歯数比と、相互に噛合する第2リングギヤ31および第2ピニオン29bの歯数比とが僅かに異なるため、第1リングギヤ30に接続された入力軸12と第2リングギヤ31に接続された変速軸15とが相対回転する。
このようにして入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、各変速ユニット14のピニオン17にリングギヤ19bを噛合させた偏心ディスク19の偏心凹部19a,19aが、入力軸12と一体の偏心カム18のガイド部18a,18aに案内されて回転し、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが変化する。
図7(A)は変速比が最小の状態(変速比:TD)を示すもので、このとき入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは、入力軸12の軸線Lから偏心カム18の中心O1までの距離dと、偏心カム18の中心O1から偏心ディスク19の中心O2までの距離dとの和である2dに等しい最大値になる。入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が相対回転することで、図7(B)および図7(C)に示すように、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは最大値の2dから次第に減少して変速比が増加する。入力軸12に対して変速軸15が更に相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が更に相対回転することで、図7(D)に示すように、ついには入力軸12の軸線Lに偏心ディスク19の中心O2が重なり合って偏心量εがゼロになり、変速比が最大(無限大)の状態(変速比:UD)になって出力軸13に対する動力伝達が遮断される。
次に、出力軸13に伝達されるトルクを平滑化する作用を説明する。
既に図11で説明したように、軸方向に並置した♯1〜♯6の6個の変速ユニット14…のワンウェイクラッチ36…から出力軸13に駆動力が入力され、出力軸13の軸方向一端側(♯6側)に接続されたディファレンシャルギヤDに駆動力を出力するようになっているため、ワンウェイクラッチ36…から伝達されるトルクによる出力軸13の捩じれ角は、駆動輪に接続されて回転負荷を受けるディファレンシャルギヤDに近い一端側(♯6側)で最小となり、ディファレンシャルギヤDから遠い他端側(♯1側)で最大になるように連続的に変化する。
変速ユニット14…毎に異なる伝達トルクの差をなくして均一化するには、トルクが伝達され難い♯1側のワンウェイクラッチ36のトルク伝達量を増加させ、トルクが伝達され易い♯6側のワンウェイクラッチ36のトルク伝達量を減少させれば良い。本実施の形態によれば、トルクが伝達され難い♯1側のワンウェイクラッチ36はインナー部材39の傾斜面39a…の傾斜角θ1が大きいため(図9(A)参照)、アウター部材38およびインナー部材39間にローラ41…が速やかに噛み込み、ワンウェイクラッチ36が速やかに係合してトルク伝達量が増加する。一方、トルクが伝達され易い♯6側のワンウェイクラッチ36はインナー部材39の傾斜面39a…の傾斜角θ6が小さいため(図9(B)参照)、アウター部材38およびインナー部材39間にローラ41…が噛み込むのに時間が掛かり、ワンウェイクラッチ36が係合が遅れてトルク伝達量が減少する。
このように、トルクが伝達され難いワンウェイクラッチ36のトルク伝達量を増加させ、かつトルクが伝達され易いワンウェイクラッチ36のトルク伝達量を減少させることで、♯1〜♯6のワンウェイクラッチ36…のトルク伝達量を均一化し、図10(B)に示すように、出力軸13のトルク変動ΔTを比較例に比べて小さくすることができる。
また複数の変速ユニット14…の偏心ディスク19…の位相を、入力軸12の一端側から他端側へと60°ずつ順次変化させたので、それをランダムに変化させる場合に比べて出力軸13のトルク変動が大きくなる。よって、このような場合に本実施の形態を適用すれば、出力軸13のトルク変動の低減効果を一層有効に発揮させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、電動モータ等の他の駆動源であっても良い。
また実施の形態の無段変速機Tは6個の変速ユニット14…を備えているが、変速ユニット14の数は6個に限定されるものではない。
12 入力軸
13 出力軸
14 変速ユニット
19 偏心ディスク(入力側支点)
33 コネクティングロッド
36 ワンウェイクラッチ
37 ピン(出力側支点)
38 アウター部材
39 インナー部材
39a 傾斜面
41 ローラ
E エンジン(駆動源)
L 入力軸の軸線
ε 偏心量

Claims (2)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(12)の回転を変速して出力軸(13)に伝達する複数の変速ユニット(14)を前記入力軸(12)および前記出力軸(13)間に軸方向に並置し、
    前記変速ユニット(14)の各々は、
    前記入力軸(12)の軸線(L)からの偏心量(ε)が可変であって該入力軸(12)と共に回転する入力側支点(19)と、
    前記出力軸(13)に接続されたワンウェイクラッチ(36)と、
    前記ワンウェイクラッチ(36)のアウター部材(38)に設けられた出力側支点(37)と、
    前記入力側支点(19)および前記出力側支点(37)に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッド(33)とを備え、
    前記複数の変速ユニット(14)の前記入力側支点(19)の位相が相互に異なっており、かつ前記出力軸(13)の一方の軸端側から駆動力を出力する車両用動力伝達装置であって、
    前記複数の変速ユニット(14)の前記ワンウェイクラッチ(36)は、前記出力軸(13)に固定され、且つ前記アウター部材(38)の内周面の接線方向に対して所定の傾斜角で傾斜して該内周面にローラ(41)を介して対向する傾斜面(39a)が形成されたインナー部材(39)を備え、前記傾斜面(39a)の傾斜角を、前記出力軸(13)の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次大きくなるように設定したことを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記複数の変速ユニット(14)の前記入力側支点(19)の位相を、前記入力軸(12)の一方の軸端側から他方の軸端側へと順次変化させたことを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
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