JP5880954B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
操舵部材と転舵輪との機械的な連結が断たれた、いわゆるステアバイワイヤ式の操舵装置において、メインの操舵角センサと、メインの操舵角センサの故障時に代用されるバックアップ用の操舵角センサとを設けることが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、ステアバイワイヤ式の操舵装置において、操舵部材と転舵機構との間に遊星ギヤ機構を配置し、操舵角センサの故障時に、前記遊星ギヤ機構のリングキヤの回転を拘束することにより、固定ギヤ比となった遊星ギヤ機構を介して、マニュアル操舵を実現する操舵装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
特開平10−278826号公報 特開2004−90784号公報
特許文献1では、高価な操舵角センサを複数用いるので、製造コストが高くなる。特許文献2では、遊星ギヤ機構を用いるので、製造コストが高くなる。
本発明は、安価にフェールセーフを実現することができる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、多回転操作される操舵部材(2)と転舵輪(3)との機械的な連結が解かれた車両用操舵装置(1)において、前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角センサ(12)と、前記操舵部材の操舵方向のみを検出する操舵方向検出装置(15a,15b;15c)と、前記転舵輪を駆動する転舵アクチュエータ(4)と、前記操舵部材の回転角を規制角度範囲内に規制する回転角規制機構(14)と、前記操舵角センサにより検出された操舵角に基づいて前記転舵アクチュエータを駆動制御する通常モードと、前記操舵角センサに異常が発生したときに、前記操舵方向検出装置により検出された操舵方向に基づいて前記転舵アクチュエータを駆動制御するフェールモードとを有する制御装置と、を備え、前記操舵方向検出装置は、前記規制角度範囲の一対の終端で前記回転角規制機構に生ずる歪みを検出することにより操舵方向を検出する歪みセンサを含む車両用操舵装置を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2のように、前記回転角規制機構は、前記操舵部材の回転軸と同軸的に一体回転可能な回転可能要素(66)と、前記回転可能要素に前記回転軸の軸方向に対向する回転不能要素(32)と、前記回転可能要素と前記回転不能要素との間に介在し前記回転軸に対して同軸的に回転可能な複数の板要素(71〜75)と、前記回転不能要素、前記複数の板要素および前記回転可能要素のうちの隣接する要素間の相対回転量をそれぞれ規制するように前記隣接する要素間をそれぞれ連結する複数の連結要素(80)と、を含み、前記操舵方向検出装置としての歪みセンサは、前記回転不能要素、前記回転可能要素、前記複数の板要素および複数の連結要素のうちの1つの要素に配置され、当該要素に生ずる歪みを検出してもよい。
また、請求項3のように、前記複数の連結要素のそれぞれは、前記隣接する要素の一方に設けられた被規制部(81;810;751,752)と、前記隣接する要素の他方に設けられ前記規制角度範囲の一対の終端で前記被規制部に択一的に係合する一対の規制部(82a,82b;83a,83b;831,832;836,837)と、を有し、前記歪みセンサが配置された要素は、前記被規制部が設けられた要素および前記一対の規制部が設けられた要素の何れか一方であってもよい。
また、請求項4のように、前記歪みセンサが配置された要素において、前記歪みセンサの近傍に、肉抜き部(77a,77b)が設けられていてもよい。
また、請求項5のように、前記回転不能要素に対向する一方の端の板要素(75A;75B)が、前記回転不能要素によって、前記複数の板要素のうち前記一方の端の板要素を除く残りの板要素(71〜74)の回転中心である第1回転中心(L1)に対して偏心した第2回転中心(L2)の回りに回転可能に支持され、前記歪みセンサが配置された要素は、前記回転不能要素および前記一方の端の板要素の何れか一方であってもよい。
また、請求項6のように、前記回転不能要素および前記一方の端の板要素の何れか一方に設けられた前記被規制部としての突起(810)が、他方に設けられた凹部(830)に、回転方向に所定の遊びを有して係合可能に収容されており、前記凹部内に、前記一対の規制部(831,832)が設けられていてもよい。
また、請求項7のように、前記一方の端の板要素が、前記回転不能要素に設けられた環状凹部(835)に、回転方向に遊びを有して係合可能に収容されており、前記一対の規制部(836,837)は、前記環状凹部の内周(835a)に設けられ、前記被規制部は、前記一方の板要素(75B)の外周(75B1)に一対設けられていてもよい。
請求項1の発明によれば、操舵角センサに異常が発生したフェール時に、操舵された操舵部材がその操舵方向に対応する規制角度範囲の終端まで達すると、回転角規制機構に歪みが生ずる。その歪みを検出することにより、操舵方向検出装置が操舵方向を検出する。その検出された操舵方向に基づいて転舵アクチュエータを駆動制御することで、転舵が可能となり、フェールセーフを実現することができる。また、操舵方向検出装置として、簡易で安価な歪みセンサを用いるので、製造コストを安くすることができる。
また、請求項2の発明によれば、回転角規制機構の回転不能要素、回転可能要素および複数の板要素のうちの隣接する要素間の相対回転量を規制するように隣接する要素間を連結要素で連結しているので、回転不能要素、回転可能要素および複数の板要素のうちの何れに歪みセンサを配置しても、規制角度範囲の一対の終端で歪みを検出することで、操舵方向を検出することができる。
また、請求項3の発明によれば、被規制部と対応する規制部とが係合することで、被規制部が設けられた要素および規制部が設けられた要素に歪みが生ずるので、被規制部が設けられた要素および規制部が設けられた要素の何れか一方の歪みを歪みセンサで検出すればよい。
また、請求項4の発明によれば、歪みセンサの近傍に肉抜き部を設けることで、歪みセンサが配置された要素において、確実に歪みを検出することができる。
また、請求項5の発明によれば、回転不能要素に対向する一方の端の板要素が、残りの板要素に対して偏心して回転することで、回転不能要素および前記一方の端の板要素の両者の相対回転量が規制され、両者の何れか一方に配置された歪みセンサによって歪みを検出することができる。
また、請求項6の発明によれば、回転不能要素に対向する一方の端の板要素が、残りの板要素に対して偏心して回転することで、規制角度範囲の一対の終端で、被規制部としての突起が、凹部内の対応する規制部に当接する。これにより、回転不能要素および前記一方の端の板要素の両者の相対回転量が規制され、両者の何れか一方に配置された歪みセンサによって歪みを検出することができる。
また、請求項7の発明によれば、回転不能要素に対向する一方の端の板要素が、残りの板要素に対して偏心して回転することで、規制角度範囲の一対の終端で、一方の端の板要素の外周の対応する被規制部が、凹部の内周の対応する規制部に当接する。これにより、回転不能要素および前記一方の端の板要素の両者の相対回転量が規制され、両者の何れか一方に配置された歪みセンサによって歪みを検出することができる。
本発明の一実施形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 操舵部材の回転量を規制する回転角規制機構および反力モータ等を収容したハウジングの断面図である。 図2の一部を拡大した、回転角規制機構周辺の断面図である。 回転角規制機構の分解斜視図である。 回転角規制機構の板要素の断面図である。 (a)は歪みセンサが配置された板要素の係合溝に係合する突起の可動範囲を説明する板要素の概略正面図であり、歪みセンサが配置されていない板要素の係合溝に係合する突起の可動範囲を説明する板要素の概略正面図であり、(c)は回転不能要素としての端壁の係合溝に係合する突起の可動範囲を説明する板要素の概略正面図である。 ECUの主たる制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態において、回転角規制機構の歪みセンサが配置された板要素の断面図であり、歪みセンサが被規制部としての突起に配置されている。 本発明のさらに別の実施形態において、歪みセンサおよび肉抜き部が配置された板要素の正面図である。 本発明のさらに別の実施形態の回転不能要素としての端壁と一部の板要素の分解斜視図である。 図10の実施形態において、一方の端の板要素と回転不能要素としての端壁の正面図であり、(a)は突起と凹部内の一方の規制部との係合状態を示し、(b)は突起と凹部内の他方の規制部との係合状態を示している。 本発明のさらに別の実施形態の一方の端の板要素と回転不能要素としての端壁の概略正面図であり、(a)は一方の端の板要素が回転規制されていない状態を示し、(b)は一方の端の板要素の外周の一方の被規制部と環状凹部の一方の規制部との係合状態を示し、(c)は一方の端の板要素の外周の他方の被規制部と環状凹部の他方の規制部との係合状態を示している。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、多回転操作されるステアリングホイール等の操舵部材2と転舵輪3との機械的な連結が解除された、いわゆるステアバイワイヤシステムを構成している。
車両用操舵装置1では、操舵部材2の回転操作に応じて駆動される転舵アクチュエータ4の動作を、ハウジング5に支持された転舵軸6の車幅方向の直線運動に変換するようになっている。この転舵軸6の直線運動は、転舵用の左右の転舵輪3の転舵運動に変換され、これにより車両の転舵が達成される。車両が直進しているときの転舵輪3の位置に対応する操舵部材2の位置が、操舵中立位置として設定されている。
転舵アクチュエータ4は、例えば、電動モータを含んでいる。この電動モータの駆動力(出力軸の回転力)は、転舵軸6に関連して設けられた運動変換機構(ボールねじ装置)により、転舵軸6の軸方向の直線運動に変換される。この転舵軸6の直線運動は、転舵軸6の両端に連結されたタイロッド7に伝達され、ナックルアーム8の回動を引き起こす。これにより、ナックルアーム8に支持された転舵輪3の操向が達成される。
転舵軸6、タイロッド7およびナックルアーム8により、転舵輪3を転舵するための転舵機構Aが構成されている。転舵軸6を支持するハウジング5は、車体Bに固定されている。
操舵部材2は、車体Bに回転可能に支持された操舵軸9に連結されている。操舵軸9には、路面等から転舵輪3に伝わる反力を操舵反力として操舵部材2に与えるための反力モータ10が取り付けられている。反力モータ10は、ブラシレスモータ等の電動モータを含む。反力モータ10は、車体Bに固定されたハウジング11内に収容されている。
車両用操舵装置1には、操舵軸9に関連して、操舵部材2の操舵角θh を検出するための操舵角センサ12が設けられている。また、操舵軸9には、操舵部材2に加えられた操舵トルクTを検出するためのトルクセンサ13が設けられている。操舵角センサ12およびトルクセンサ13は、ハウジング11内に収容されている。
また、ハウジング11内には、操舵部材2の回転角を規制する回転角規制機構14と、操舵方向のみを検出する操舵方向検出装置としての一対の歪みセンサ15a,15bとが収容されている。
回転角規制機構14は、操舵のために多回転操作される操舵部材2の回転軸としての、操舵軸9の出力軸24の回転角を規制角度範囲内に規制する機能を果たす。本実施の形態のようにステアバイワイヤ式の車両用操舵装置1では、操舵部材2が、転舵機構Aからの制約を受けない。そこで、操舵部材2が、転舵機構Aの動作限界を超えて操作されることがないように、回転角規制機構14によって、操舵部材2の回転角を、前記動作限界に対応する前記規制角度範囲内に規制する。
一対の歪みセンサ15a,15bは、操舵角センサ12に異常が発生したフェール時に、回転角規制機構14の規制角度範囲の一対の終端で、回転角規制機構14の歪みを検出することにより、操舵部材2の操舵方向を検出する。
一方、車両用操舵装置1には、転舵軸6に関連して、転舵輪3の転舵角θw (タイヤ角)を検出するための転舵角センサ16が設けられている。これらのセンサの他にも、車速Vを検出する車速センサ17が設けられている。前記のセンサ類12,13,15〜17の各検出信号は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置としてのECU18(Electronic Control Unit) に入力されるようになっている。
ECU18は、操舵角センサ12によって検出された操舵角θh および車速センサ17によって検出された車速Vに基づいて、目標転舵角を設定する。そして、この目標転舵角と、転舵角センサ16によって検出された転舵角θw との偏差に基づいて、ECU18に内蔵された駆動回路(図示せず)を介し、転舵アクチュエータ4を駆動制御(転舵制御)する。
一方、ECU18は、センサ類12,13,15〜17が出力する検出信号に基づいて、操舵部材2が操舵された方向と逆方向を向く適当な反力が操舵部材2に付与されるように、ECU18に内蔵された駆動回路(図示せず)を介して、反力モータ10を駆動制御(反力制御)する。
図2を参照して、操舵軸9は、筒状のハウジング11によって回転可能に支持されている。ハウジング11から操舵軸9の一端が突出しており、前記一端に、操舵部材2が一体回転可能に連結されている。ハウジング11内には、前記の操舵角センサ12、トルクセンサ13および反力モータ10が収容されている。
操舵軸9は、一端22a(操舵軸9の前記一端に相当)に操舵部材2が一体回転可能に連結された入力軸22と、入力軸22とトーションバー23を介して同軸上にトルク伝達可能に連結された出力軸24とを備えている。トーションバー23の一端23aは、入力軸22と一体回転可能に連結されており、トーションバー23の他端23bは、出力軸24と一体回転可能に連結されている。
操舵軸9は、ハウジング11に保持された第1軸受25、第2軸受26および第3軸受27によって回転可能に支持されている。第1軸受25、第2軸受26および第3軸受27は、例えば玉軸受等の転がり軸受からなる。
第1軸受25は、入力軸22の軸方向の中間部を回転可能に支持している。第2軸受26および第3軸受27は、出力軸24を回転可能に支持している。具体的には、第2軸受26は、出力軸24の一端24a付近を回転可能に支持しており、第3軸受27は、出力軸24の他端24bを回転可能に支持している。
また、入力軸22の他端22bは、出力軸24に設けられた支持孔28内に挿入されている。入力軸22の他端22bは、支持孔28の内周に、例えば針状ころ軸受等の第4軸受30を介して回転可能に支持されている。
ハウジング11は、ハウジング本体31と端壁32とを組み合わせて構成されている。ハウジング本体31は、筒状をなし、一端31aおよび他端31bを有している。ハウジング11の一部としての端壁32は、概ね板状をなし、ハウジング本体31の他端31bを閉塞している。
具体的には、端壁32は、その外径部付近から軸方向に突出する筒状部33を有しており、その筒状部33は、ハウジング本体31の他端31bの内周に嵌合されている。筒状部33の外周に設けられた収容溝に、例えばOリング等の封止部材34が収容されており、封止部材34によって、ハウジング31本体および筒状部33の嵌合部における密封性が確保されている。また、端壁32は、固定ねじ35等を用いてハウジング本体31の他端31bに固定されている。
ハウジング11の一部としての端壁32と、この端壁32によって後述する付勢部材69を介して回転を規制された後述する押圧板70とが、回転角規制機構14の後述する回転不能要素を構成している。
ハウジング本体31の一端31aの内周と、操舵軸9の入力軸22の外周との間には、両者間を封止する例えばオイルシールからなる環状の封止部材36が介在している。また、前記第1軸受25は、ハウジング本体31の一端31aの内周に設けられた軸受保持部37に保持されている。
第2軸受26は、ハウジング本体31の軸方向の中間部に設けられた軸受保持部38に保持され、出力軸24の一端24a付近の外周を回転可能に支持している。第2の軸受26は、軸受保持部38に嵌合固定された外輪39と、出力軸24の外周に一体回転可能に嵌合された内輪40とを備えている。
第2軸受26の外輪39の一端面が、ハウジング本体31の軸受保持部38の一端に形成された位置決め段部41に当接することによって、外輪39が、出力軸24の軸方向X1の一方側(第1軸受25側)へ移動することが規制されている。また、第2軸受26の内輪40の一端面が、出力軸24の外周に形成された位置決め段部42に当接することによって、内輪40が、出力軸24の軸方向X1の他方側(第3軸受27側)へ移動することが規制されている。
端壁32の内壁面32aには、第1凹部としての円形の中心凹部43と、中心凹部43を取り囲む第2凹部としての環状凹部44とが設けられている。中心凹部43の深さは、環状凹部44の深さよりも深くされている。出力軸24の他端24bは、中心凹部43内に挿入されている。第3軸受27は、中心凹部43の内周に保持され、出力軸24の他端24bを回転可能に支持している。
第3軸受27は、中心凹部43の内周に回転不能で且つ軸方向移動可能なようにルーズフィットで嵌合された外輪46と、出力軸24の他端24bの外周に一体回転可能に嵌合された内輪47とを備えている。第3軸受27の内輪47の一端面が、出力軸24の外周に形成された位置決め段部48に当接することにより、内輪47が、出力軸24の軸方向X1の前記一方側(第2軸受26側)へ移動することが規制されている。
また、中心凹部43内には、第2軸受26および第3軸受27に一括して軸方向の予圧を与える例えば波板ばねからなる弾性部材49と、弾性部材49と第3軸受27との間に介在した予圧付与部材としてのスペーサ50とが収容されている。
スペーサ50は、図2に示すような円形板または環状板からなる。スペーサ50は、出力軸24の他端24bの端面や第3軸受27の内輪47の端面とは接触しないで、外輪46の端面のみに接触するように、環状突起51を設けている。弾性部材49は、スペーサ50の環状突起51を介して、第3軸受27の外輪46を出力軸24の軸方向X1の前記一方側へ付勢する。
この付勢力は、第3軸受27の外輪46、第3軸受の内輪47、出力軸24の位置決め段部48、出力軸24の位置決め段部42、第2軸受26の内輪40、および第2軸受26の外輪39を介して、ハウジング本体31の位置決め段部41によって受けられる。したがって、第2軸受26および第3軸受27に、一括して軸方向の予圧を付与することができる。
トルクセンサ13は、ハウジング11内において、第1軸受25と第2軸受26との間に配置されている。トルクセンサ13としては、例えばホールIC(磁気センサ)を用いたトルクセンサを用いてもよい。ECU18は、トルクセンサ13からの信号に基づいて、操舵軸9に入力された操舵トルクを算出する構成となっている。
反力モータ10は、出力軸24と一体回転可能に連結されたロータ61と、ロータ61を同心に取り囲み、ハウジング本体31の内周に固定されたステータ62とを備えている。ロータ61は、出力軸24と一体回転可能なロータコア63と、ロータコア63に一体回転可能に連結された永久磁石64とを備えている。
ロータコア63は、出力軸24を同心に取り囲む筒状の第1部分65と、第1部分65の一端65aを出力軸24に一体回転可能に連結した第2部分66とを有している。永久磁石64は、第1部分65の外周に一体回転可能に連結されている。第2部分66は、回転角規制機構14の後述する回転可能要素を構成している。
本実施の形態では、第1部分65および第2部分66を含むロータコア63が、出力軸24と単一の材料で一体に形成されている例に則して説明するが、出力軸24とは別体に形成されたロータコアが出力軸24に一体に連結されていてもよい。
ハウジング11内において、第2部分66と第2軸受26との間に、操舵角センサ12が配置されている。操舵角センサ12は、例えばレゾルバを用いて構成されている。具体的には、操舵角センサ12は、出力軸24と一体回転可能に連結されたレゾルバロータ67と、ハウジング本体31の内周に固定され、レゾルバロータ67を取り囲むレゾルバステータ68とを備えている。
拡大図である図3に示すように、回転角規制機構14の大部分の要素は、ロータ61のロータコア63の第1部分65の径方向内方の空間に配置されている。図3および分解斜視図である図4を参照して、回転角規制機構14は、回転不能要素としての、ハウジング11の端壁32と、操舵部材2の回転軸としての、操舵軸9の出力軸24によって同軸的に支持され出力軸24に対して回転可能で且つ軸方向X1に移動可能な複数の板要素71〜75と、回転可能要素としての、ロータコア63の第2部分66とを備えている。回転不能要素としての端壁32と回転可能要素としての第2部分66は、板要素71〜75の軸方向X1の両側に配置されている。
また、回転角規制機構14は、回転不能要素(端壁32)、複数の板要素71〜75および回転可能要素(第2部分66)のうちの、それぞれ対応する隣接する要素間の相対回転量を規制するように前記隣接する要素間をそれぞれ連結する複数の連結要素80を備えている。また、回転角規制機構14は、前記隣接する要素間の相対回転にそれぞれ摩擦抵抗を付与する複数の摩擦付与要素としての摩擦板91〜96と、板要素71〜75の倒れを規制するように、板要素71〜75の軸方向X1の移動量を所定量に規制する軸方向移動規制要素としての凸部701とを備えている。
図3および図4に示すように、各連結要素80は、それぞれ対応する隣接要素の一方に設けられ軸方向X1に突出したピン状の突起81と、突起81が係合するようにそれぞれ対応する隣接要素の他方に設けられ、回転方向C1に延びる有端の係合溝82,83とにより構成されている。
図6(a),(b),(c)に示すように、各突起81が、対応する係合溝82,83の両端である規制部82a,83aに係合することにより、隣接する要素間の相対回転量が規制される。
図3および図4を参照して、板要素71〜75は環状板からなり、第1部分65と出力軸24との間に配置されている。板要素72〜75は共通の部材からなり、板要素71は、操舵方向検出装置としての一対の歪みセンサ15a,15bが配置されている点のみが、残りの板要素72〜75と異なる。板要素71〜75は、出力軸24の外周に一体回転可能に嵌合された筒状部材85(例えばメタルブッシュ等の滑り軸受)の外周85aによって、第1回転中心L1の回りに回転可能に且つ軸方向移動可能に支持されている。板要素71〜75は、出力軸24および第1部分65に対して相対回転可能である。
各板要素71〜75は、その一方の端面に突起81を突出形成し、突起81を避けた残りの領域に、回転方向C1に延びるように係合溝82を形成している。また、ハウジング11の端壁32(回転不能要素)は、回転方向C1に延びる有端の係合溝83を形成している。
各突起81は、図5に示すように、対応する板要素71〜75と別体で設けられ、対応する板要素71〜75の固定孔86に一部が挿入されて一体に固定されていてもよい。また、図示していないが、各突起81は、対応する板要素71〜75と単一の材料で一体に形成されていてもよい。各板要素71〜75の少なくとも一方の端面には(本実施の形態では、突起81が突出する側の端面)に、環状の受け凹部87が設けられている。
図4に示すように、各受け凹部87は、対応する摩擦板92〜96を受ける。また、各摩擦板92〜96の外周が、対応する受け凹部87の周壁面によって回転可能に支持される。一方、ロータ61のロータコア63の第2部分66には、環状の受け凹部88が設けられている。摩擦板91の外周が、受け凹部88の周壁面によって回転可能に支持される。
図3および図4に示すように、第2部分66(回転可能要素)に設けられた突起81が、板要素71に設けられた回転方向C1に有端の係合溝82にスライド可能に嵌合する。また、各板要素71〜74に設けられた突起81が、それぞれ隣接する板要素72〜75に設けられた係合溝82にスライド可能に嵌合する。また、板要素75に設けられた突起81が、ハウジング11の端壁32(回転不能要素)に設けられた係合溝83にスライド可能に嵌合する。
図6(a),(b)に示すように、各板要素71〜75の係合溝82に係合する突起81の可動範囲(突起81が係合溝82の両端の規制部82a間を可動する範囲)が、隣接要素間の相対回転角がδ1となるように、回転方向C1に関する係合溝82の配置範囲を設定してもよい。また、図6(c)に示すように、端壁32(回転不能要素)の係合溝83に係合する突起81の可動範囲(突起81が係合溝83の両端の規制部83a間を可動する範囲)を、隣接要素間の相対回転角がδ2となるように、回転方向C1に関する係合溝83の配置範囲を設定してもよい。
この場合、操舵軸9の最大回転角δmax は、
δmax =δ1×4+δ2
となるので、操舵軸9の回転量を、所望の多回転範囲に規制することが可能となる。例えばδ1が306°でδ2が90°の場合、操舵軸9の回転量が1620°(所定角度)内に規制される。
板要素71〜75としては共通のものを用い、端壁32の係合溝83の配置範囲を、板要素71〜75の係合溝82の配置範囲と異ならせることで、コストダウンを図りつつ、操舵軸9の回転量の規制範囲を容易に設定することができる。ただし、δ1=δ2であってもよい。
図6(a)に示すように、操舵方向検出装置としての一対の歪みセンサ15a,15bは、板要素71に設けられた突起81が突出する側の板要素71の端面に配置されている。一方の歪みセンサ15aは、板要素71の係合溝82の一方の規制部82aの近傍に配置されており、他方の歪みセンサ15bは、板要素71の係合溝82の他方の規制部82bの近傍に配置されている。
操舵角センサ12に異常が発生したフェール時に、操舵部材2の操作により、回転角規制機構14が、規制角度範囲の一方の終端に達すると、板要素71の係合溝82の一方の規制部82aに突起71が係合する。これにより、板要素71において、一方の規制部82aの周辺に歪みが生じ、その歪みを一方の歪みセンサ15aが検出することにより、ECU18が操舵方向を例えば左操舵と検出する。
また、操舵角センサ12に異常が発生したフェール時に、操舵部材2の操作により、回転角規制機構14が、規制角度範囲の他方の終端に達すると、板要素71の係合溝82の他方の規制部82bに突起71が係合する。これにより、板要素71において、他方の規制部82bの周辺に歪みが生じ、その歪みを他方の歪みセンサ15bが検出することにより、ECU18が操舵方向を例えば右操舵と検出する。
図3および図4に示すように、各摩擦板91〜96は、それぞれ対応する隣接要素間の相対回転に抗する摩擦抵抗をそれぞれ対応する隣接要素に付与するように、それぞれ対応する隣接要素間に介在している。
例えば、摩擦板91は、第2部分66(回転可能要素)と板要素71との間に介在し、両者66,71の相対回転に抗する摩擦抵抗を両者66,71に与える。各摩擦板92〜95は、それぞれ隣接する板要素71,72;72,73;73,74;74,75間に介在し、各隣接する板要素71〜75の相対回転に抗する摩擦抵抗を各隣接する板要素71〜75に付与する。また、摩擦板96は、板要素75と押圧板70との間に介在し、板要素75および押圧板70の相対回転に抗する摩擦抵抗を、板要素75および押圧板70に付与する。
図3に示すように、付勢部材69および押圧板70は、ハウジング11の端壁32の内壁面32aの環状凹部44内に収容され、保持されている。付勢部材69および押圧板70は環状をなし、出力軸24の周囲を取り囲んでいる。付勢部材69には、例えば波板ばねが用いられる。付勢部材69は、環状凹部44の底44aと押圧板70との間に介在している。
押圧板70は、その外周から軸方向に突出する軸方向移動規制要素としての例えば環状の凸部701を単一の材料で一体に形成している。環状の凸部701の外周は、環状凹部44の周壁面44bによって、軸方向X1に移動可能に支持されている。環状の凸部701は、波板ばねからなる付勢部材69を取り囲んでいる。
付勢部材69は、押圧板70を摩擦板96側へ弾性的に付勢することにより、当該押圧板70(回転不能要素)とロータ61の第2部分66(回転可能要素)との間に、板要素71〜75および摩擦抵抗付与要素としての摩擦板91〜96を含む積層ユニットを弾性的に挟持する。すなわち、付勢部材69は、積層ユニットの板要素71〜75、摩擦板91〜96に一括して軸方向の予圧を与える。これにより、各摩擦板91〜96がこれに接する部材に対して、所要の大きさの摩擦抵抗を付与できるように設定されている。
また、板要素71〜75および摩擦抵抗付与要素としての摩擦板91〜96を含む積層ユニットが、ロータ61の第2部分66側へ押圧された状態で、凸部701と端壁32(具体的には環状凹部44の底44a)との間に、隙間Sが形成されている。その隙間Sの量は、所定量(例えば0.1mm)に設定されている。
次いで、図7は、転舵制御に関するECU18の制御の流れを示すフローチャートである。システムが作動すると、まず、ステップS1において、ステップS1において、各種センサからの信号を入力し、ステップS2において、操舵角センサ12の信号に基づいてフェール(操舵角センサ12の異常)が発生しているか否かを判定する。
フェールが発生していない場合(ステップS2においてNOの場合)には、通常モードに移行する。通常モードでは、操舵角センサ12により検出された操舵角θh に基いて、転舵アクチュエータ4を駆動制御(転舵制御)する。
フェールが発生している場合(ステップS2においてYESの場合)には、フェールモードに移行する。フェールモードでは、歪みセンサ15a(または15b)により検出された操舵方向に基づいて、各歪みセンサ15a,15bの検出値が所定値以上になっている間、転舵アクチュエータ4を対応する転舵方向へ駆動するように駆動制御(転舵制御)する。
本実施の形態によれば、操舵角センサ12に異常が発生したフェール時に、操舵された操舵部材2が、その操舵方向に対応する規制角度範囲の終端まで達すると、回転角規制機構14に歪みが生ずる。操舵方向検出装置(歪みセンサ15a,15b)が、その歪みを検出することにより、操舵方向を検出する。その検出された操舵方向に基づいて転舵アクチュエータ4を駆動制御することで、転舵が可能となり、フェールセーフを実現することができる。また、操舵方向検出装置として、簡易で安価な歪みセンサ15a,15bを用いるので、製造コストを安くすることができる。
また、ECU18としては、各歪みセンサ15a,15bの出力値が所定値を超えるか否かの二値判定に基づいて、容易に操舵方向を検出できる。
また、回転角規制機構14の回転不能要素(端壁32)、回転可能要素(第2部分66)および複数の板要素71〜74のうちの隣接する要素間の相対回転量を規制するように隣接する要素間を連結要素80で連結しているので、回転不能要素(端壁32)、回転可能要素(第2部分66)および複数の板要素71〜75のうちの何れに歪みセンサ15a,15bを配置しても、規制角度範囲の一対の終端で歪みを検出することで、操舵方向を検出することができる。
また、被規制部(突起81)と対応する規制部82a,82b(係合溝82の一対の終端)とが係合することで、被規制部(突起81)が設けられた要素(回転可能要素としての第2部分66)および規制部82a,82bが設けられた要素(板要素71)に歪みが生ずる。被規制部(突起81)が設けられた要素(回転可能要素としての第2部分66)および規制部82a,82bが設けられた要素(板要素71)の何れか一方の歪みを歪みセンサ15a,15bで検出すればよい。本実施形態では、規制部82a,82bが設けられた板要素71に歪みセンサ15a,15bを配置し、板要素71に生ずる歪みを検出した。
また、操舵部材2の回転軸(出力軸24)によって同軸的に支持された板要素71〜75の軸方向X1の両側に、回転不能要素(端壁32)および回転可能要素(第2部分66)を配置するので、回転角規制機構14の要素をコンパクトに配置することができ、小型化を達成することができる。
また、操舵部材2に操舵反力を付与する反力モータ10と回転角規制機構14を同一のハウジング11内に収容することにより、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置1において、構造の簡素化、小型化を達成することができる。
なお、前記実施形態では、板要素71に歪みセンサ15a,15bを配置したが、歪みセンサを他の板要素72〜75の何れかに配置してもよい。また、図8に示すように、被規制部としての突起81が設けられた何れかの要素(例えば板要素71)に、歪みセンサ15cを配置してもよい。この場合、突起81または突起81の近傍に、唯一の歪みセンサ15cを配置すればよく、構造を簡素化することができる。突起81が何れの規制部82a,82bに当接するかによって、歪みセンサ15cの出力値の正負が異なるので、操舵方向を検出することができる。
また、図9に示すように、歪みセンサ15a,15bが配置された要素である板要素71Aにおいて、各歪みセンサ15a,15bの近傍に、肉抜き部77a,77bを設けてもよい。この場合、各歪みセンサ15a,15bの近傍に肉抜き部77a,77bを設けることで、各歪みセンサ15a,15bの近傍の歪み量を大きくすることができる。したがって、確実に歪みを検出することができ、検知精度が向上する。
次いで、図10は、本発明の別の実施形態を示している。図10を参照して、回転不能要素としての端壁32に対向する(軸方向X1の)一方の端の板要素75Aが、端壁32によって、第1回転中心L1に対して偏心した第2回転中心L2の回りに回転可能に支持されている。第1回転中心L1は、一方の端の板要素75Aを除く残りの板要素71〜74の回転中心であり、操舵部材2の回転軸としての出力軸24の中心軸線に相当する。
端壁32の内壁面32aに設けられた支持孔32bに、端壁32に対向する板要素75Aの端面から突出する支軸78が回転可能に嵌合されている。第2回転中心L2は、支軸78の中心軸線に相当する。また、端壁32から板要素75A側に向けて突出する被規制部としての突起810が、板要素75Aに設けられた凹部830に、回転方向C1に所定の遊びを有して係合可能に収容されている。板要素75Aには、隣接する板要素74の突起81が係合する係合溝82が形成されている。
凹部830内に、規制角度範囲内の一対の終端で、板要素75Aの偏心揺動に伴って突起810が当接する一対の規制部831,832が設けられている。また、突起810の側面に、操舵方向検出装置としての歪みセンサ15dが配置されている。突起810が一方の規制部831に当接する場合と、他方の規制部832に当接する場合とで、突起810の変形方向が異なるので、歪みセンサ15dの出力値の正負が異なる結果、単一の歪みセンサ15dでも操舵方向を検出することができる。
本実施形態によれば、回転不能要素(端壁32)に対向する一方の端の板要素75Aが、残りの板要素71〜74に対して偏心して回転することで、回転不能要素(端壁32)および一方の端の板要素75Aの両者の相対回転量が規制され、両者の何れか一方(本実施形態では、板要素75Aに設けられた突起810)に配置された歪みセンサ15dによって歪みを検出することができる。
すなわち、回転不能要素(端壁32)に対向する一方の端の板要素75Aが、残りの板要素71〜74に対して偏心して回転することで、規制角度範囲の一方の終端で、図11(a)に示すように、被規制部としての突起810が、凹部830内の一方の規制部831に当接し、規制角度範囲の他方の終端で、図11(b)に示すように、被規制部としての突起810が、凹部830内の他方の規制部831に当接する。
これにより、回転不能要素(端壁32)および一方の端の板要素75Aの両者の相対回転量が規制され、板要素75Aに設けられた突起810に配置された歪みセンサ15dによって歪みを検出することができる。
なお、図10の実施形態において、突起15dに設けられた歪みセンサ15dに代えて、一対の規制部831,832のそれぞれに歪みセンサを設けてもよい。
次いで、図12(a)〜(c)は、本発明のさらに別の実施形態を示している。図12(a)を参照して、本実施形態が図10の実施形態と異なるのは、下記である。すなわち、一方の端の板要素75B自体が、回転不能要素としての端壁32に設けられた環状凹部835に、回転方向C1に遊びを有して係合可能に収容されている。
板要素75Bから突出する円柱状の支軸78Bが、端壁32の円孔からなる支持孔〔図12では図示せず〕に嵌合され、板要素75Bは、支軸78Bの中心軸線である第2回転中心L2の回りに回転可能に支持されている。すなわち、支軸78Bの中心軸線が一方の端の板要素75Bの回転中心である第2回転中心L2となっており、その第2回転中心L2は、残りの板要素71〜74(図12では示さず)の第1回転中心L1に対して偏心している。板要素75Bに設けられた係合溝821に対して、隣接する板要素74から突出する突起81が係合している(図12では図示せず)。
環状凹部835の内周835aに、一対の規制部836,837が設けられ、板要素75Bの外周75B1の一部が、被規制部751,752を構成している。環状凹部835の内周835aにおいて、一対の規制部836,837またはその近傍に、操舵方向検出装置としての一対の歪みセンサ15e,15fが配置されている。
本実施形態によれば、回転不能要素(端壁32)に対向する一方の端の板要素75Bが、残りの板要素71〜74(図12では示さず)に対して偏心して回転することで、規制角度範囲の一方の終端で、図12(b)に示すように、対応する被規制部751と規制部836とが当接しつつ、歪みセンサ15eが、規制部836に生ずる歪みを検出する。一方、規制角度範囲の他方の終端で、図12(c)に示すように、対応する被規制部752と規制部837とが当接しつつ、歪みセンサ15fが、規制部837に生ずる歪みを検出する。
これにより、回転不能要素(端壁32)および一方の端の板要素75Bの両者の相対回転量が規制され、端壁32の環状凹部835の内周835aに配置された対応する歪みセンサ15e,15fによって歪みを検出することができる。
なお、図12の実施形態において、規制部836,837に設けられた一対の歪みセンサ15e,15fに代えて、一対の被規制部751,752に設けられた一対の歪みセンサを用いてもよい。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施の形態では、板要素71〜75の内周を、操舵軸9(出力軸24)の外周に嵌合された筒状部材85の外周によって支持したが、これに代えて、操舵軸9(出力軸24)によって板要素71〜75の内周を直接支持してもよい(図示せず)。
摩擦抵抗付与要素として、隣接要素間の対向面の少なくとも一方に被覆された摩擦層(図示せず)を用いてもよい。
また、付勢部材69および押圧板70が、回転可能要素としての第2部分66と板要素71との間に介在していてもよい(図示せず)。
また、板要素71〜75をロータ61の第1部分65の内周に保持された滑り軸受(図示せず)によって保持してもよい。
その他、請求項記載の範囲で種々の変更を施すことができる。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…転舵輪、10…反力モータ、11…ハウジング、14…回転角規制機構、15a,15b;15c,15d;15e,15f…歪みセンサ(操舵方向検出装置)、18…ECU(制御装置)、22…入力軸、23…トーションバー、24…出力軸、31…ハウジング本体、32…端壁(回転不能要素)、61…ロータ、62…ステータ、63…ロータコア、65…第1部分、65a…一端、66…第2部分(回転可能要素)、71〜75;75A;75B…板要素、75B1…外周、751,752…被規制部、77a,77b…肉抜き部、80…連結要素、81;810…突起(被規制部)、82,83;821…係合溝、82a,82b,83a,83b…規制部、835…環状凹部、835a…内周、836,837…規制部、91〜96…摩擦板、X1…軸方向、C1…回転方向、L1…第1回転中心、L2…第2回転中心

Claims (7)

  1. 多回転操作される操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解かれた車両用操舵装置において、
    前記操舵部材の操舵角を検出する操舵角センサと、
    前記操舵部材の操舵方向のみを検出する操舵方向検出装置と、
    前記転舵輪を駆動する転舵アクチュエータと、
    前記操舵部材の回転角を規制角度範囲内に規制する回転角規制機構と、
    前記操舵角センサにより検出された操舵角に基づいて前記転舵アクチュエータを駆動制御する通常モードと、前記操舵角センサに異常が発生したときに、前記操舵方向検出装置により検出された操舵方向に基づいて前記転舵アクチュエータを駆動制御するフェールモードとを有する制御装置と、を備え、
    前記操舵方向検出装置は、前記規制角度範囲の一対の終端で前記回転角規制機構に生ずる歪みを検出することにより操舵方向を検出する歪みセンサを含む車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、前記回転角規制機構は、前記操舵部材の回転軸と同軸的に一体回転可能な回転可能要素と、前記回転可能要素に前記回転軸の軸方向に対向する回転不能要素と、前記回転可能要素と前記回転不能要素との間に介在し前記回転軸に対して同軸的に回転可能な複数の板要素と、前記回転不能要素、前記複数の板要素および前記回転可能要素のうちの隣接する要素間の相対回転量をそれぞれ規制するように前記隣接する要素間をそれぞれ連結する複数の連結要素と、を含み、
    前記操舵方向検出装置としての歪みセンサは、前記回転不能要素、前記回転可能要素、前記複数の板要素および複数の連結要素のうちの1つの要素に配置され、当該要素に生ずる歪みを検出する車両用操舵装置。
  3. 請求項2において、前記複数の連結要素のそれぞれは、前記隣接する要素の一方に設けられた被規制部と、前記隣接する要素の他方に設けられ前記規制角度範囲の一対の終端で前記被規制部に択一的に係合する一対の規制部と、を有し、
    前記歪みセンサが配置された要素は、前記被規制部が設けられた要素または前記一対の規制部が設けられた要素の何れか一方である車両用操舵装置。
  4. 請求項2において、前記歪みセンサが配置された要素において、前記歪みセンサの近傍に、肉抜き部が設けられている車両用操舵装置。
  5. 請求項3または4において、前記回転不能要素に対向する一方の端の板要素が、前記回転不能要素によって、前記複数の板要素のうち前記一方の端の板要素を除く残りの板要素の回転中心である第1回転中心に対して偏心した第2回転中心の回りに回転可能に支持され、
    前記歪みセンサが配置された要素は、前記回転不能要素および前記一方の端の板要素の何れか一方である車両用操舵装置。
  6. 請求項5において、前記回転不能要素および前記一方の端の板要素の何れか一方に設けられた前記被規制部としての突起が、他方に設けられた凹部に、回転方向に所定の遊びを有して係合可能に収容されており、
    前記凹部内に、前記一対の規制部が設けられている車両用操舵装置。
  7. 請求項5において、前記一方の端の板要素が、前記回転不能要素に設けられた環状凹部に、回転方向に遊びを有して係合可能に収容されており、
    前記一対の規制部は、前記環状凹部の内周に設けられ、
    前記被規制部は、前記一方の板要素の外周に一対設けられている車両用操舵装置。
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