JP5879960B2 - 天井埋込型の室内機 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る室内機20を備えた空気調和装置100の外観図である。この空気調和装置100は、屋外に設置されている室外機10と、建物内の空調対象室RAの天井に埋め込まれた室内機20とに分かれて構成されている。室外機10と室内機20とは、液冷媒及びガス冷媒用の冷媒配管L1,L2等を介して接続されている。このような空気調和装置100は、空調対象室RA内の冷房運転及び暖房運転を含む空気調和運転を行うことができる。
次に、本実施形態に係る室内機20の構成について詳述する。室内機20は、図1〜4に示すように、主として、ケーシング30と、ファン50と、パネル40と、室内熱交換器60と、フィルタ70とを備える。
ケーシング30は、空調対象室RA内の天井に形成された開口部(図示せず)に挿入されて設置されており、箱状の形状を有している。具体的には、ケーシング30の側面は、上面視において長辺と短辺とが交互に連続して形成された約8角形の形状となっており(図1)、下面は、略4角形の形状となっている。
ファン50は、図2に示すように、パネル40の上方かつケーシング30の内部に位置している。ファン50は、室内空気を吸込開口部42を介してケーシング30内部へと向かわせる第1空気流(空気流に相当。図5の破線矢印A)を生成しつつ、室内熱交換器60にて熱交換された後の空調空気を各吹き出し口31a〜31dを介してケーシング30内から吹き出す遠心送風機である。即ち、ファン50は、パネル40よりも第1空気流の下流側に位置していると言える。更に、ファン50は、中央部材41の補助開口46を介してケーシング30内部へと向かわせる第2空気流(図5の破線矢印B)も生成する。
パネル40は、図4に示すように、鉛直方向から見た場合に、角が丸みを帯びた略4角形の形状を有している。パネル40の大きさは、吸い込み口32よりも若干大きい。パネル40は、図2に示すように、吸い込み口32を外部からは遮蔽する(具体的には、覆う)ようにして、吸い込み口32付近に固定して位置している。
中央部材41は、図4に示すように、パネル40を鉛直方向から見た場合に、ケーシング30における吸い込み口32の略中央に位置している。中央部材41は、パネル40の外形を縮小したような形状であり、つまりはパネル40を鉛直方向から見た場合において角が丸みを帯びた略4角形の形状となっている。中央部材41の大きさは、ケーシング30の吸い込み口32よりも小さく、例えば吸い込み口32の2/3程度であることができる。つまり、中央部材41は、主に、室内機20の下方からはケーシング30の内部が見えないようにするために設けられており、ケーシング30を隠すための部材であると言える。このような中央部材41は、図2に示すように、その下面である基準面41aが空調対象室RA内に露出することとなり、この基準面41aは略水平となっている。
吸込開口部42は、図2〜4に示すように、中央部材41を囲む環状の開口であって、既に述べたように、室内空気が室内機20外部からケーシング30内部へと取り込まれる際の、室内空気の通気口である。吸込開口部42の幅w2は、図4に示すように、鉛直方向から見た場合における中央部材41の横幅または縦幅に比して十分に小さい。そして、吸込開口部42の幅w2は、補助開口46の幅w1よりも大きく、例えば、補助開口46の幅w1の2倍程度であることができる。具体的には補助開口46の幅w1が約25mmであるとすると、吸込開口部42の幅w2は、約50mmが挙げられる。
環状部材43は、図4に示すように、パネル40を鉛直方向から見た場合に、吸込開口部42と同様の形状を有しつつ、吸込開口部42を囲むようにして位置している。環状部材43の幅w3は、常に一定となっており、例えば約30mm〜約50mmの範囲内であることができる。そして、環状部材43は、吸込開口部42の形状に合わせて、パネル40を鉛直方向から見た場合において角が丸みを帯びている。
室内熱交換器60は、図2に示すように、ケーシング30の内部において、かつファン50の空気の吹き出し部分付近に位置している。室内熱交換器60は、各冷媒配管L1,L2に接続されており、鉛直方向から見た場合におけるファン50の周囲を囲むように曲げられて配置されたフィンチューブ型熱交換器で構成されている。室内熱交換器60は、吸込開口部42及び補助開口46から吸い込まれた空調対象室RA内の室内空気と熱交換を行う。
フィルタ70は、図2に示すように、ケーシング30の内部において、ファン50とパネル40との間に位置している。具体的には、フィルタ70は、パネル40の形状に合わせて略四角形の形状を有しており、パネル40の上面付近において、支持部材を介して支持され位置している。フィルタ70は、吸込開口部42及び補助開口46を介してファン50に吸い込まれる前の室内空気から塵埃を除去する。従って、フィルタ70を通過した空気は、塵埃を比較的含まない空気となり、ベルマウスを介してファン50内に送られることとなる。
(3−1)
本実施形態の室内機20は、天井埋込タイプであって、ケーシング30と、パネル40と、ファン50とを備える。特に、パネル40は、鉛直方向から見た場合に吸い込み口32の略中央に位置する中央部材41と、中央部材41を囲む環状の開口である吸込開口部42とを有している。中央部材41には、補助開口46が形成されている。
更に、本実施形態に係る補助開口46は、図4に示すように、パネル40を鉛直方向から見た場合において、十字形状に形成されている。これにより、十字形状の補助開口46からケーシング30内へと、室内空気が取り込まれることとなる。
ところで、第1空気流は、図5の破線矢印Aにて示されるように、室内空気が吸込開口部42からファン50へと向かうにつれて中央部材41の中央側に寄るような流れである。これにより、吸込開口部42からケーシング30内へと吸い込まれる室内空気は、鉛直方向に対して中央寄りに流れ、確実にファン50に向かうことができる。
一般的に、中央部材41よりも外方となる吸込開口部42から吸い込まれる室内空気は、中央部材41の補助開口46から吸い込まれる空気よりも、ファン50の吸い込み口との位置の関係上渦が生じやすい。しかし、本実施形態では、中央部材41の側面41bは、下面である基準面41a対して第1所定角度α1傾斜している。また、補助開口46の形成面46aは、基準面41aに対して第2所定角度α2傾斜している。そして、第1所定角度α1は、第2所定角度α2よりも小さい。即ち、中央部材41の側面41bの基準面41aに対する傾斜角度(即ち、第1所定角度α1)は、補助開口46の形成面46aの基準面41aに対する傾斜角度(即ち、第2所定角度α2)よりも急であるため、中央部材41の側面41b付近において発生する渦は、生じにくくなる。また、環状の吸込開口部42からケーシング30内部へと吸い込まれる空気は、傾斜面となっている中央部材41の側面41bに沿ってケーシング30内部に導かれるようになる。従って、中央部材41の側面41bは、空気流の剥離を抑えるためのガイドとしての役割を担っている。
また、本実施形態においては、吸込開口部42の幅w2は、補助開口46の幅w1よりも大きい。これにより、吸込開口部42から吸い込まれる室内空気の量は、補助開口46から吸い込まれる空気よりも多くなる。更に、補助開口46は、吸込開口部42よりも中央側に位置しているため、一般的には吸込開口部42からよりも補助開口46からの方がケーシング30内部が見えやすいが、本実施形態においては補助開口46の幅w1の方が吸込開口部42の幅w2よりも小さいため、補助開口46からは、ケーシング30内部が見えにくくなる。
また、本実施形態においては、パネル40の上面側における吸込開口部42の第1幅w4は、パネル40の下面側における吸込開口部42の第2幅w5よりも大きい。これにより、吸込開口部42を介してパネル40の下面側から上面側へと流れてケーシング30内部に向かう空気の圧力は、第1幅w4と第2幅w5とが同じである場合に比して急激には変化しにくくなるため、空気の渦の発生及び騒音防止を効果的に行うことができる。
更に、本実施形態に係る中央部材41の上面41cは、上方に突出して湾曲している。これにより、環状の吸込開口部42からケーシング30内部に導入された空気は、中央部材41の側面41b及び上面41cに沿ってよりスムーズにファン50側へと流れるようになる。そのため、空気の渦の発生をより効果的に抑えることができる。
更に、本実施形態のパネル40は、内部が中空状に形成されている。これにより、パネル40の重さを軽減することができる。
(4−1)変形例A
上記実施形態では、図4に示すように、中央部材41が略4角形の形状である場合について説明した。しかし、中央部材41の形状は、これに限定されず、どのような形状であってもよい。
上記実施形態では、補助開口46の形状が、図4に示すように十字形状である場合について説明した。しかし、補助開口46の形状は、これに限定されず、どのような形状であってもよい。
上記実施形態では、図2に示すように、中央部材41に補助開口46が設けられているだけではなく、中央部材41の側面41b及び環状部材43の側面43bが、中央部材41の中央寄りに傾斜している場合について説明した。しかし、本発明では、少なくとも中央部材41に補助開口46が設けられていればよく、中央部材41の側面41b及び環状部材43の側面43bが中央寄りに傾斜していなくてもよい。
上記実施形態では、中央部材41が上方に突出しつつ湾曲する形状を有することにより、吸込開口部42の第1幅w4が下面側の第2幅w5よりも大きくなる形態を実現していると説明した。しかし、パネル40の上面側における吸込開口部42の第1幅w4が下面側の第2幅w5よりも大きい条件を満たすのであれば良く、中央部材41は、上方に突出しつつ湾曲するといった形状でなくともよい。例えば、中央部材41の側面41bは、環状部材43の側面43bと同様にフラットな面であって、かつ中央部材41の側面41b及び環状部材43の側面43bの基準面41aに対する各傾斜角度が調整されることよって、室内機20は、第1幅w4が第2幅w5よりも大きくなるような形態を有していても良い。
上記実施形態では、図2に示すように、補助開口46の形成面46aが吸込開口部42寄りに若干傾斜している場合について説明した。しかし、補助開口46の形成面46aは、傾斜していなくてもよい。
上記実施形態では、フィルタ70が略四角形の形状を有する場合について説明した。しかし、フィルタ70の形状は四角形に限定されず、例えば略円形の形状であってもよい。また、室内機20は、フィルタ70を清掃するための清掃ユニットを更に備えていても良い。
上記実施形態では、第1所定角度α1が第2所定角度α2よりも小さいという条件を満たした上で、第1所定角度α1は約30度〜約80度の数値範囲内から、第2所定角度α2は約60度〜約90度の数値範囲内から、それぞれ選択されると説明した。しかし、第1所定角度α1が第2所定角度α2よりも小さいという条件を満たさずに、第1所定角度α1を約30〜約80度の数値範囲内から選択し、第2所定角度α2を約60〜約90度の範囲内から選択することも可能である。
10 室外機
20 室内機
30 ケーシング
31a〜31d 吹き出し口
32 吸い込み口
33a〜33d 水平フラップ
40 パネル
41 中央部材
41a 中央部材の基準面(下面)
41b 中央部材の側面
41c 中央部材の上面
42 吸込開口部
43 環状部材
43a 環状部材の下面
43b 環状部材の側面
46 補助開口
46a 補助開口の形成面
50 ファン
60 室内熱交換器
70 フィルタ
Claims (7)
- 天井埋込型の室内機であって、
空気を吸い込むための開口(32)が下面に形成されたケーシング(30)と、
前記開口(32)付近に位置しており、鉛直方向から見た場合に前記開口の略中央に位置する中央部材(41)と前記中央部材を囲む環状の吸込開口部(42)とを有するパネル(40)と、
前記ケーシング内部に位置しているファン(50)と、
を備え、
前記ファン(50)は、前記吸込開口部を介して前記ファンへと向かう空気流を生成するものであって、かつ前記パネルよりも前記空気流の下流側に位置しており、
前記中央部材(41)には、補助開口(46)が形成されており、
前記吸込開口部(42)の幅(w2)は、前記補助開口(46)の幅(w1)よりも大きい、
天井埋込型の室内機(20)。 - 前記補助開口(46)は、前記パネルを鉛直方向から見た場合において、十字状に形成されている、
請求項1に記載の天井埋込型の室内機(20)。 - 前記空気流は、空気が前記吸込開口部から前記ファンへと向かうにつれて前記中央部材の中央側に寄るような流れである、
請求項1または2に記載の天井埋込型の室内機(20)。 - 前記中央部材(41)は、
その下面である基準面(41a)が略水平であって、
前記基準面の周縁から上方に延びる側面(41b)が、前記基準面(41a)に対し第1所定角度(α1)傾斜しており、
前記中央部材の前記基準面から上方に延びることで前記補助開口(46)を形成している形成面(46a)は、前記基準面(41a)に対し第2所定角度(α2)傾斜しており、
前記第1所定角度(α1)は、前記第2所定角度(α2)よりも小さい、
請求項3に記載の天井埋込型の室内機(20)。 - 前記パネル(40)の上面側における前記吸込開口部の幅(w4)は、前記パネル(40)の下面側における前記吸込開口部の幅(w5)よりも大きい、
請求項1から4のいずれか1項に記載の天井埋込型の室内機(20)。 - 前記中央部材(41)の上面(41c)は、上方に突出して湾曲している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の天井埋込型の室内機(20)。 - 前記パネル(41)は、内部が中空状に形成されている、
請求項1から6のいずれか1項に記載の天井埋込型の室内機(20)。
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