JP5875888B2 - Sus基板用接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、SUS基板用接着剤に関し、さらに詳しくは、貯蔵性、硬化性、接着性に優れた液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤に関する。
エポキシ樹脂は、優れた機械特性、熱特性を有するため様々な分野で広く用いられている。例えば樹脂特有の絶縁性や熱硬化性から、電子部品用の接着剤として利用されている。これら熱硬化性の接着剤は、使用するまでは、熱硬化性樹脂と硬化剤が未反応の状態で安定に存在し、使用時には、短時間で硬化することが要求される。
しかし、エポキシ樹脂の接着剤は、銅やアルミ板を接着させるよりもSUS基板を接着させる方が、その強度が弱くなる傾向があった。そこで、SUS基板に好適な接着剤組成物もいくつか知られている。
SUS基板に用いる接着剤に関しては、特許文献1には、ポリイミドとエポキシ樹脂を含有する接着シートが記載され、特許文献2には脂肪族ポリアミド、脂環式エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂を含有する粘接着組成が記載され、特許文献3にはエポキシ樹脂とケトン系溶剤を含む溶剤型エポキシ接着剤が記載されている。これらはエポキシ樹脂等の硬化される物質に特徴を持たせたものであり、硬化剤又は硬化促進剤を好ましいものを用いることでSUS基板に対する接着強度を向上させることについての記載はされていなかった。
特開2009−267329号公報 特開2011−190416号公報 特開2011−026457号公報
本発明は、SUS基板に対する接着強度及び保存安定性が優れた硬化性エポキシ樹脂組成物からなるSUS基板用接着剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、A(COOH)aで表されるカルボン酸化合物とイミダゾール化合物、イミダゾリン化合物を含む包接錯体をエポキシ樹脂の硬化剤及び/又は硬化促進剤として用いると、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)下記成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤、
(A)エポキシ樹脂又はエポキシ・ポリエステルハイブリッド樹脂、
(B)以下の(b1)及び(b2)を含有する包接錯体
(b1)式 A(COOH)(式中、AはC1〜C6の置換基を有していても良い鎖状炭化水素基、置換基を有していても良いC3〜C10の単環状炭化水素基又は置換基を有していても良いC6〜C10の二環状炭化水素基を表し、aは2又は3を表す)で表されるカルボン酸化合物
(b2)式(II)
(式中、Rは、水素原子、C1〜C10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はシアノエチル基を表し、R〜Rは、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1〜C20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はC1〜C20のアシル基を表す。破線を付した部分は単結合又は二重結合であることを表す。)で表される化合物
(2)カルボン酸化合物が、式(III)
(式中、n1は2又は3を表す。n2は0〜4のいずれかの整数を表す。RはC1〜C6アルキル基、ニトロ基又は水酸基を表す。)
又は、式(IV)
(式中、m1は2又は3を表す。m2は0〜2のいずれかの整数を表す。RはC1〜C6アルキル基、ニトロ基、水酸基又は次式
(式中、*は結合位置を表す。)で表される基を表す。)
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤、
(3)式(IV)で表される化合物が、式(V)
(式中、Rは、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基又はヒドロキシ基を表す。)で表される化合物であることを特徴とする上記(2)に記載の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤、
(4)式(V)で表される化合物が、5−t−ブチルイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸又は5−ニトロイソフタル酸であることを特徴とする上記(3)に記載の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤、及び
(5)成分(A)のエポキシ基1モルに対して成分(B)中の成分(b2)のモル数が、0.008〜0.4であることを特徴とする上記(1)〜(4)に記載のSUS基板用接着剤、
に関する。
(液状の硬化性エポキシ樹脂組成物)
本発明の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物は、少なくとも、以下の成分(A)及び成分(B)を含有する。
(A)エポキシ樹脂;
(B)以下の(b1)及び(b2)を含有する包接錯体
(b1)A(COOH)a(式中、AはC1〜C6の置換基を有していても良い鎖状炭化水素基、置換基を有していても良いC3〜C10の単環状炭化水素基又は置換基を有していても良いC6〜C10の二環状炭化水素基を表し、aは2又は3を表す。)で表されるカルボン酸化合物
(b2)式(II)
(式中、Rは、水素原子、C1〜C10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はシアノエチル基を表し、R〜Rは、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1〜C20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はC1〜C20のアシル基を表す。破線を付した部分は単結合又は二重結合であることを表す。)で表されるイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物
成分(A)のエポキシ樹脂が液状の場合は、有機溶剤を含有しなくてもよいが、成分(A)のエポキシ樹脂が液状ではない場合は、有機溶剤を含有する。
1)成分(A):エポキシ樹脂
成分(A)のエポキシ樹脂としては、従来公知の各種ポリエポキシ化合物が使用でき、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロプロパンジグリシジルエーテル、1,3−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル〕ベンゼン、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノールノボラック型ビスエポキシ化合物等の芳香族系グリシジルエーテル化合物、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の脂環式ポリエポキシ化合物、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジメチルグリシジルフタレート、ジメチルグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジル−p−オキシベンゾエート、ジグリシジルシクロペンタン−1,3−ジカルボキシレート、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルトリブロモアニリン等のグリシジルアミン化合物、ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物等及びこれらのオリゴマー化合物を挙げることができる。
液状のエポキシ樹脂としては、例えば(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のポリアルキレンエーテル型エポキシ化合物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等の同重合体又は該モノマーとその他の軟質不飽和モノマーとの共重合体等を挙げることができる。軟質不飽和モノマーとは、そのホモポリマーのガラス転移温度が60℃未満のものであり、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、(メタ)アクルリ酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等を挙げることができる。
2)成分(B):包接錯体
本発明の「包接錯体」とは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の弱い結合により結合した化合物をいい、より好ましくは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の弱い結合により結合した結晶性化合物をいう。包接する化合物をホスト化合物といい、包接される化合物をゲスト化合物という。
本発明の包接錯体は、ホスト間で水素結合等の弱い結合で繋がった構造物を形成し、その構造物の空間にゲスト化合物が取り込まれた構造のものを言う。塩のような構造物であると、加熱したときの崩壊は結晶の外側から徐々に起こるため、結果として硬化剤/硬化促進剤としてのゲストの放出に時間がかかるが、包接錯体は、ある一定以上の温度になると全てのゲストが短い時間で放出され、硬化剤/硬化促進剤として機能するため、良好な硬化物を得ることができる。
本発明の包接錯体のホスト化合物がカルボン酸基の場合、例えば、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(TEP)のような水酸基を有するホスト化合物よりも水素結合が強いため、包接化合物として強固な結晶構造になる。エポキシ樹脂組成物を接着剤に用いる場合では粘度を下げる目的等で有機溶媒を使用することがある。この時、本発明品以外の触媒(例えばマイクロカプセル型触媒、潜在性触媒等)を使用すると有機溶媒に溶解して硬化触媒とエポキシ樹脂が反応して硬化する。しかし、本発明品を使用すると強固な結晶構造であるので耐溶剤性があり、有機溶媒存在下でのエポキシ樹脂組成物として長期間保管することが可能である。
本発明において(b1)の化合物はホスト化合物であり、(b2)のイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物はゲスト化合物である。また、本発明の包接錯体は、溶媒等の第3成分を含んでいてもよい。
使用する包接錯体の量は、通常の硬化剤、硬化促進剤と同様な使用量でよく、硬化方法により異なる。エポキシ基と反応する事によって、硬化した樹脂中に必ず硬化剤分子が組み込まれる硬化剤の場合には、樹脂にもよるが、通常エポキシ基1モルに対して包接しているイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物(硬化剤及び/又は硬化促進剤)が0.005〜1.0モル程度になるよう包接錯体を使用する。また、硬化剤分子が樹脂中に組み込まれることなく触媒的にエポキシ基の開環を誘発し、オリゴマー間の重合付加反応を起こす重合型硬化剤や光開始型硬化剤の場合、また硬化促進剤として使用する場合などでは、エポキシ基1モルに対して包接錯体は1.0モル以下で十分である。これらの包接錯体は1種、又は2種以上を混合して使用できる。具体的には成分(A)のエポキシ基1モルに対して成分(B)中の成分(b2)のモル数の比が、0.008〜0.4であることが好ましく、さらに0.008〜0.02であることが好ましい。
包接錯体の平均粒径D50は、特に限定されないが、通常約0.01〜80μm、好ましくは約0.01〜30μmの範囲である。
(b1)の化合物と、(b2)のイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物との割合は、包接化合物を形成しうる限り特に制限はないが、(b1)の化合物1モルに対して、イミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物が、0.1〜5.0モルであることが好ましく、0.5〜4.0モルであることがより好ましい。
第3成分を含有する場合には、第3成分は包接錯体全量に対して40モル%以下であることが好ましく、さらには10モル%以下が好ましく、特に、第3成分を含まないことが最も好ましい。
(ホスト化合物)
ホスト化合物は、A(COOH)aで表されるカルボン酸化合物である。
A(COOH)aにおけるAは、置換基を有していても良いC1〜C6の鎖状炭化水素基、置換基を有していても良いC3〜C10の単環状炭化水素基又は置換基を有していても良いC6〜C10の二環状炭化水素基であり、aは2又は3である。
AのC1〜C6の鎖状炭化水素基は、C1〜C6のアルカン、C2〜C6のアルケン、C2〜C6のアルキン由来の2〜3価の基が挙げられる。
C1〜C6のアルカンとしては、メタン、エタン、n−プロパン、i−プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン等が挙げられる。
C2〜C6のアルケンとしては、エテン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
C2〜C6のアルキンとしては、エチン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン等が挙げられる。
C3〜C10の単環状炭化水素基は、ベンゼン又はC3〜C10の脂環式化合物由来の2〜3価の基である。
C3〜C10の脂環式化合物としては、C3〜C10シクロアルカン、C3〜C10シクロアルケン等が挙げられる。
C3〜C10シクロアルカンとしては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロデカン等が挙げられる。
C3〜C10シクロアルケンとしては、シクロブテン、シクロプロペン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン等が挙げられる。
C6〜C10の二環状炭化水素基は、アリール化合物、完全飽和又は部分不飽和の脂環式化合物由来の2〜3価の基である。
アリール化合物としては、ナフタレン、アズレン、インデン、インダン、テトラリン、等が挙げられる。
完全飽和又は部分不飽和の脂環式化合物としては、ビシクロ[2,2,0]ヘキサン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ビシクロ[4,1,0]ヘプタン−2−エン、ビシクロ[3,2,0]ヘプタン−2−エン等が挙げられる。
「置換基を有していてもよい」の「置換基」としては、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、アリール基、C1〜C6アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ニトロ基、アミノ基、アシル基等が挙げられる。
上記A(COOH)aで表されるカルボン酸化合物としては、芳香族多価カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸等がある。
芳香族多価カルボン酸としては、イソフタル酸、5−t−ブチルイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、5−ニトロイソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸等を挙げることができる。これらのカルボン酸化合物は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
好ましくは、式(III)
(式中、n1は2又は3を表す。n2は0〜4のいずれかの整数を表す。RはC1〜C6アルキル基、ニトロ基又は水酸基を表す。)
又は、式(IV)
(式中、m1は2又は3を表す。m2は0〜2のいずれかの整数を表す。RはC1〜C6アルキル基、ニトロ基、水酸基又は次式
(式中、*は結合位置を表す。)で表される基を表す。)
で表される化合物であり、
さらに式(IV)で表される化合物が、式(V)
(式中、Rは、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基又はヒドロキシ基を表す。)で表される化合物あることが好ましく、さらに式(V)で表される化合物が、5−t−ブチルイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸又は5−ニトロイソフタル酸であることがより好ましい。
脂肪族多価カルボン酸としては、フマル酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マロン酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸等を挙げることができる。好ましくは、カルボキシル基を2〜4個有する、炭素数2〜10(ただし、カルボキシル基の炭素を含まない)の脂肪族カルボン酸、又は、ヒドロキシ脂肪族多価カルボン酸である。これらのカルボン酸化合物は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(ゲスト化合物)
ゲスト化合物である(b2)としては式(II)で表されるイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物である。
本発明において使用される式(II)で表される化合物は、以下の式で表されるイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物である。
具体的には式(II)は、
の構造を包含する。
式中、Rは、水素原子、C1〜C10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はシアノエチル基を表し、水素原子であることが好ましい。
C1〜C10のアルキル基としては、C1〜C6のアルキル基であることが好ましく、置換基を有していてもよい。C1〜C10のアルキル基としては、具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ノニル基、i−ノニル基、デシル基等を挙げることができる。
アリール基は、単環又は多環のアリール基を意味する。ここで、多環アリール基の場合は、完全不飽和に加え、部分飽和の基も包含する。例えばフェニル基、ナフチル基、アズレニル基、インデニル基、インダニル基、テトラリニル基等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、C6〜C10のアリール基である。また、アリール基は置換基を有していてもよい。
アリールアルキル基は、上記アリール基とアルキル基が結合した基であり、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニル−n−プロピル基、1−フェニル−n−へキシル基、ナフタレン−1−イルメチル基、ナフタレン−2−イルエチル基、1−ナフタレン−2−イル−n−プロピル基、インデン−1−イルメチル基等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基である。また、アリールアルキル基は置換基を有していてもよい。
〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1〜C20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はC1〜C20のアシル基を表す。
C1〜C20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ノニル基、i−ノニル基、デシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が挙げられる。好ましくは、C1〜10のアルキル基である。
アリール基及びアリールアルキル基は、Rにおける基と同様の基が挙げられる。
C1〜C20のアシル基としては、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はへテロアリール基等がカルボニル基と結合した基を意味する。アシル基は、例えば、ホルミル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、へプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、3−メチルノナノイル基、8−メチルノナノイル基、3−エチルオクタノイル基、3,7−ジメチルオクタノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、1−メチルペンタデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、13,13−ジメチルテトラデカノイル基、ヘプタデカノイル基、15−メチルヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、1−メチルヘプタデカノイル基、ノナデカノイル基、アイコサノイル基及びヘナイコサノイル基等のアルキルカルボニル基;アクリロイル基、メタクリロイル基、アリルカルボニル基、シンナモイル基等のアルケニルカルボニル基;エチニルカルボニル基、プロピニルカルボニル基等のアルキニルカルボニル基;ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、ビフェニルカルボニル基、アントラニルカルボニル基等のアリールカルボニル基;2−ピリジルカルボニル基、チエニルカルボニル基等のヘテロアリールカルボニル基等が挙げられる。これらのうち、C1〜C20(カルボニル基を含む)のアシル基が好ましく、C1〜C6のアシル基が特に好ましい。
具体的に、式(II)で表されるイミダゾール化合物としては、イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられ、イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール又は2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。
式(II)で表されるイミダゾリン化合物としては2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−i−プロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等が挙げられ、2−メチルイミダゾリン又は2−フェニルイミダゾリンが好ましい。
上記の(b1)の化合物と(b2)イミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物との包接錯体は、上記の範囲のものであればその組み合わせは特に制限されない。
(包接錯体の製造方法)
包接錯体の製造方法は、(b1)の化合物と、(b2)のイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物とを直接混合するか、あるいは溶媒中で混合することにより得ることができる。
溶媒を使用する場合は、前記ホスト化合物及びゲスト化合物を溶媒に添加後、必要に応じて攪拌しながら、加熱処理又は加熱還流処理を行った後、析出させることにより得ることができる。溶媒としてはメタノール、アセトン、酢酸エチルを用いることが好ましい。
また、(b2)のイミダゾール化合物又はイミダゾリン化合物が低沸点の物質あるいは蒸気圧の高い物質の場合は、(b1)の化合物にこれらの物質の蒸気を作用させることにより目的とする包接錯体を得ることができる。また、(b1)の化合物に対して、二種類以上の(b2)の化合物を反応させることにより、三成分以上の多成分からなる包接錯体を得ることもできる。さらに、(b1)の化合物と、ある(b2)の化合物との包接錯体をまず生成させ、この包接錯体と、別の(b2)の化合物とを上記のような方法で反応させることにより目的とする包接錯体を得ることもできる。
得られる包接錯体の構造は、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認できる。また、包接錯体の組成は、熱分析、H−NMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
3)その他の成分
(有機溶剤)
有機溶剤系において用いられる溶剤としては、エポキシ系樹脂の良溶媒となるものであり、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、2−メトキシエタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族類及びこれらの2種以上の混合溶剤等が挙げられる。
特に本発明の接着剤ではエポキシ樹脂の溶解度特性がいいケトン類やエステル類などの極性溶剤を好ましく用いることができる。
(硬化剤又は硬化促進剤)
成分(B)が硬化剤である場合には硬化促進剤をさらに含んでいても良く、成分(B)が硬化促進剤である場合には、硬化剤をさらに含んでいてもよい。
成分(B)以外に含有してもよい硬化剤としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物であれば、特に制限はない。同様に成分(B)以外に含有してもよい硬化促進剤としては、上記硬化反応を促進する化合物であれば、特に制限はない。このような、硬化剤又は硬化促進剤としては、従来のエポキシ樹脂の硬化剤又は硬化促進剤として慣用されているものの中から任意のものを選択して使用できる。例えば、脂肪族アミン類、脂環式及び複素環式アミン類、芳香族アミン類、変性アミン類等のアミン系化合物、イミダゾール系化合物、イミダゾリン系化合物、アミド系化合物、エステル系化合物、フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、チオエーテル系化合物、尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物、リン系化合物、酸無水物系化合物、オニウム塩系化合物、活性珪素化合物−アルミニウム錯体等が挙げられる。
硬化剤又は硬化促進剤としては、具体的に例えば以下の化合物が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノヘキサノール等が挙げられる。
脂環式及び複素環式アミン類としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]ウンデセン−7等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルメチルアミン、ジメチルベンジルアミン、m−キシレンジアミン、ピリジン、ピコリン、α−メチルベンジルメチルアミン等が挙げられる。
変性アミン類としては、例えば、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン、ジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、3−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、3−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、5−エチルイミダゾール、1−n−プロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、1−イソプロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−n−ブチルイミダゾール、2−n−ブチルイミダゾール、1−イソブチルイミダゾール、2−イソブチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,3−ジメチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩等が挙げられる。
イミダゾリン系化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等が挙げられる。
アミド系化合物としては、例えば、ダイマー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド等が挙げられる。
エステル系化合物としては、例えば、カルボン酸のアリール及びチオアリールエステルのような活性カルボニル化合物等が挙げられる。
フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、及びチオエーテル系化合物としては、例えば、フェノール樹脂硬化剤として、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノ−ル樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂等、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型フェノール樹脂、多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。また、ポリオール、ポリメルカプタン、ポリサルファイド、2−(ジメチルアミノメチルフェノール)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのトリ−2−エチルヘキシル塩酸塩等が挙げられる。
尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物としては、例えば、ブチル化尿素、ブチル化メラミン、ブチル化チオ尿素、三フッ化ホウ素等が挙げられる。
リン系化合物としては、有機ホスフィン化合物、例えば、エチルホスフィン、ブチルホスフィン等のアルキルホスフィン、フェニルホスフィン等の第1ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジプロピルホスフィン等のジアルキルホスフィン;ジフェニルホスフィン、メチルエチルホスフィン等の第2ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の第3ホスフィン等が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラメチレン無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水クロレンド酸、無水ピロメリット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
また、オニウム塩系化合物、及び活性珪素化合物−アルミニウム錯体としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリフェニルシラノール−アルミニウム錯体、トリフェニルメトキシシラン−アルミニウム錯体、シリルペルオキシド−アルミニウム錯体、トリフェニルシラノール−トリス(サリシルアルデヒダート)アルミニウム錯体等が挙げられる。
前記硬化剤又は硬化促進剤としては、特にアミン系化合物、イミダゾール系化合物、フェノール系化合物を用いるのが好ましい。フェノール系化合物の中でもフェノール樹脂硬化剤を用いるのがより好ましい。
(その他の添加剤)
本発明の接着剤には、所望により、さらに、その他の添加剤を添加することができる。その他の添加剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤;重炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、天然シリカ、合成シリカ、溶融シリカ、エアゾルシリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ウォラスナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、セピオライト、ゾノトライト等の充填剤;ニトリルゴム(NBR)、ポリブタジエン、クロロプレンゴム、シリコーン、架橋NBR、架橋BR(ブタジエンゴム)、アクリル系、コアシェルアクリル、ウレタンゴム、ポリエステルエラストマー、官能基含有液状NBR、液状ポリブタジエン、液状ポリエステル、液状ポリサルファイド、変性シリコーン、ウレタンプレポリマー等のエラストマー変性剤;
ヘキサブロモシクロデカン、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールA、トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、デカブロモジフェニルオキサイド、ビス(ペンタブロモ)フェニルエタン、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ポリブロモフェニルインダン、臭素化ポリスチレン、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート、臭素化フェニレンエチレンオキシド、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、トリフェニルホスフェート、トリグレジルホスフェート、トリキシニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、クレジルビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレシジル)ホスフェート、レゾルシノールビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモプロピル)ホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロオキシエチル)アミノメチルホスホネート、陰イオン蓚酸処理水酸化アルミニウム、硝酸塩処理水酸化アルミニウム、高温熱水処理水酸化アルミニウム、錫酸表面処理水和金属化合物、ニッケル化合物表面処理水酸化マグネシウム、シリコーンポリマー表面処理水酸化マグネシウム、プロコバイト、多層表面処理水和金属化合物、カチオンポリマー処理水酸化マグネシウム等の難燃剤;高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ナイロン6,6、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリスルホン等のエンジニアリングプラスチック;可塑剤;n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、フェノール、クレゾール、t−ブチルフェノール等の希釈剤;増量剤;補強剤;着色剤;増粘剤;高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等、例えば、カルナバワックスやポリエチレン系ワックス等の離型剤;等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、特に限定されず、本発明の効果が得られる限度において、配合量を適宜決定することができる。
また、本発明の接着剤においては、エポキシ樹脂の他に、他の樹脂を含有していてもよい。他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。
(接着剤)
一液型の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物からなる接着剤では、低温であっても有機溶剤中又は基体としての液状のエポキシ樹脂中の硬化剤とエポキシ樹脂のエポキシ基が直接接触しているので、架橋反応が極めて起こりやすく、そのためその貯蔵安定性が悪くなる。包接錯体を使用しても、ゲスト成分である硬化剤、硬化促進剤の有機溶剤への放出又は液状のエポキシ樹脂への放出が多いと、組成物の貯蔵安定性に影響を与える。また塗布後などの硬化時には、加熱により包接錯体からイミダゾール等のゲスト化合物が放出され、エポキシ樹脂の硬化反応が開始されるが、その場合は適温で素早くゲスト化合物が放出され、迅速に硬化反応が進むことが望まれる。本発明の接着剤は、一液型の液状のエポキシ樹脂組成物であっても貯蔵安定性と硬化特性の両方に優れている。特に本発明の接着剤の成分(B)である包接錯体として、該包接錯体をメチルエチルケトンへ飽和溶解(25℃)させた時、そのメチルエチルケトン中の(b2)成分である包接化合物の濃度が5000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下のものを使用することにより、貯蔵安定性、硬化特性、及び硬化物の特性、特に耐有機溶媒性が格段に優れた接着剤が得られる。
本発明の接着剤において、成分(B)の包接錯体は、硬化剤又は硬化促進剤として使用される。本発明の接着剤は塗布後、硬化剤又は硬化促進剤であるゲスト成分が、加熱されることにより、ホスト成分から素早く放出され、放出された硬化剤と樹脂とが架橋反応するか、もしくは放出された硬化促進剤が硬化剤と樹脂との硬化触媒として作用することにより硬化塗膜を形成することができる。硬化剤や硬化促進剤が放出される温度は硬化剤や触媒のゲストの種類やホストとの配合割合によって異なるので、その適した条件を適宜決定して選択すればよい。
また、ホスト化合物がカルボン酸ではない場合、エポキシ樹脂組成物の硬化物は硬くなったり接着性が弱くなる場合がある。しかし本発明品はゲスト化合物を放出した後のホスト化合物(カルボン酸)がエポキシ樹脂と反応してエステル結合を作ることで、架橋剤としての効果及び基材との相互作用を有するため、硬化物に柔軟性が付与されて耐衝撃性及び接着性が向上する。
本発明の接着剤としては、(A)成分、(B)成分に加えて、さらに1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(TEP)を含むことが好ましい。TEPを含有することによって、本発明の接着剤の接着強度がより向上する。この際のTEPの含有量は、特に制限されないが、(b1)成分に対し、0.001mol%〜100mol%、好ましくは0.01mol%〜50mol%、より好ましくは1mol%〜20mol%である。
さらに、通常の熱硬化性樹脂から成る接着剤に含有される添加剤を添加することができる。当該添加剤としては、チキソトロピー付与剤;無機イオン交換体;ブリード防止剤;接着性付与剤等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を有機溶剤系の接着剤の用途に使用するにあたっては、必要に応じて公知の充填剤、顔料、着色剤、流動性調整剤、ハジキ防止剤などを配合できる。膜厚は1〜300μm、好ましくは10〜100μmである。
本発明の接着剤は、上記(A)、(B)成分及びその他の添加剤をポットミル、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ホモジナイザー、スーパーミル、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等を用い、均一に混合することにより、調製することができる。
本発明の接着剤は、一液性であり、高い貯蔵安定性と優れた熱硬化性を合わせ持つため、電子部品用接着剤、半導体のアンダーフィル、工業用部品(例えば自動車の部品等)の組立用接着剤等の用途に好適に用いることができる。
(SUS基板用接着剤)
本発明の接着剤は、SUS基板を接着するのに好適である。通常、エポキシ樹脂系接着剤は銅板やアルミ板では強い接着強度を有するが、SUS基板ではその強度が低下することが知られている。本発明の接着剤は包接化合物を硬化剤または硬化促進剤に用いているため、熱硬化時、まずエポキシ樹脂組成物の粘度が低下し、SUS基板の微細な凹凸に樹脂成分が入り込み、その後、包接化合物のホスト化合物とゲスト化合物が解離し、ゲスト化合物であるイミダゾールまたはイミダゾリンが硬化剤または硬化促進剤としてエポキシ樹脂を硬化させることができる。これによりSUS基板とエポキシ樹脂との接着性が向上する。
SUS基板とは、SUS製の板を示しているが、特に板状である必要はなく、SUS製であればどのような形状であってもよい。さらにSUSとは、鉄、クロムの合金であり、その外に、ニッケル、炭素等が含まれても良い。SUS201、SUS202、SUS301、SUS302、SUS303、SUS304、SUS305、SUS316、SUS317、SUS329J1、SUS403、SUS405、SUS420、SUS430、SUS430LX、SUS630等が知られている。
以下に実施例を示すが、本発明はこの実施例になんら束縛されるものではない。
以下において、包接錯体を触媒又は硬化触媒ということもある。
(ホスト分子)
NIPA:5−ニトロイソフタル酸
HIPA:5−ヒドロキシイソフタル酸
(ゲスト分子)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
また、包接錯体の表記は、ホスト化合物−ゲスト化合物の順に記し、続く括弧内にホスト化合物とゲスト化合物の包接比(モル比)を記す。例えば、「HIPA−2E4MZ(1/1)」は、ホスト化合物がHIPA、ゲスト化合物が2E4MZであり、包接比が1:1である包接錯体を意味する。
(1)接着剤用途のエポキシ樹脂組成物の調製
[試料番号1]
メタノール1609gに5−ニトロイソフタル酸400gと2E4MZ208.7gを加え、攪拌し、加熱還流を3時間行った。冷却後、ろ過・真空乾燥を行い、包接化合物5−ニトロイソフタル酸−2E4MZ(包接比1/1)を得た。得られた包接錯体はH−NMR、TG−DTAおよびXRDにて包接錯体であることを確認した。
[試料番号2〜4]
試料番号1の5−ニトロイソフタル酸のかわりに第1表の(b1)化合物を第1表の仕込量に代えた以外は、試料番号1と同様の方法で包接錯体を得た。
[試料番号比較1〜3]
試料番号比較1は2E4MZのみが触媒であり、試料番号比較2〜3は第1表に記載の(b1)化合物、(b2)化合物をそれぞれ混合し、反応させずに触媒として得た。
[実施例1]
エポキシ樹脂5g(YD−128、新日鐵化学株式会社製)に、エポキシ樹脂に対して触媒のゲスト化合物(2E4MZ)を4質量%になるように混合し、エポキシ樹脂組成物を作成した。
また具体的には、NIPA−2E4MZの量は5g×4質量%÷34.29質量%=0.5833gのように算出することができる。
[実施例2〜16、比較例1〜2、比較例6〜15]
実施例1に記載のエポキシ樹脂を第5表に記載の組成番号のエポキシ樹脂に代え(第3表に組成番号1〜4の組成物に含有されるエポキシ樹脂が記載されている)、NIPA−2E4MZを第5表に記載の試料番号の触媒に代え(第1表に試料番号1〜4、比較1〜3の触媒が記載されている)、触媒の使用量4質量%を第5表に記載の組成番号の触媒の添加量に代えた(第3表に組成番号1〜4の組成物に含有される触媒の添加量が記載されている)以外は、実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組成物を作成した。
なお、比較1〜3の(b1)化合物の量は、5g×(第3表記載の触媒添加量)×(1−第1表に記載のイミダゾール含有量率)÷(第1表に記載のイミダゾール含有量率)で、(b2)化合物の量は、5g×(第3表記載の触媒添加量)で触媒の算出することができる。
各実施例及び比較例の組成を、第5表に、試料番号と組成番号の組み合わせにより示す。
[比較例3〜5]
比較例3〜5は、第5表に示すとおり、第4表に示される市販されている金属用エポキシ樹脂系接着剤(市販品1〜3)を用いて、エポキシ樹脂組成物とした。
(2)接着剤用途のエポキシ樹脂組成物の評価
[接着剤評価](実施例1〜16、比較例1〜2、比較例6〜15)
JIS−K6850に準拠し、引張せん断接着強さ試験を行った。具体的には、SUS板(規格JIS G 4305、記号:SUS304(2B)、厚さ1.0×幅25×長さ100mm)2枚を用い、端から均一に12.5×25mmの面積でエポキシ樹脂組成物30mgを挟み込み、120℃で2時間加熱して硬化させた。当該試験片を用い、引張速度10mm/minで引張せん断接着強さ試験を行った。その結果を第6表及び第7表の「調製直後」に示す。
また、エポキシ樹脂組成物を30℃で1週間保管したものを使用して、同様に接着強度を測定した。その結果を第6表及び第7表の「1週間後」に示す。
なお、「−」は測定時にすでに硬化して測定できなかったことを示している。
[比較接着剤評価](実施例1〜6、比較例1〜2)
接着剤評価のSUS板に代えて、Cu板(規格:JIS H 3100、記号:C1020P、厚さ1.0×幅25×長さ100mm)又はAl板(規格:JIS H 4000、記号:A1050P、厚さ1.0×幅25×長さ100mm)をそれぞれ用いた以外は接着剤評価と同じ方法で評価した。その結果をその結果を第6表の「調製直後」に示す。
また、エポキシ樹脂組成物を30℃で1週間保管したものを使用して、同様に接着強度を測定した。その結果を第6表の「1週間後」に示す。
[市販品の接着剤評価](比較例3〜5)
接着剤評価および比較接着剤評価に用いた金属板を用いて、120℃で2時間加熱して硬化させた代わりに、室温下で24時間静置させて硬化させた以外は接着剤評価と同じ方法で評価した。その結果を第6表の「調製直後」に示す。
(3)接着強度まとめ
第6表の比較例3〜5はエポキシ樹脂系市販品の接着剤の硬化結果である。エポキシ樹脂系市販品は2液タイプのものであり、2液タイプとは2種類の接着剤を予め混合し、その混合したものを塗布すると、混合から数分〜数時間で硬化が完了し、接着するものである。そのため、エポキシ樹脂系市販品は、比較例3においては、混合後すぐに硬化が始まるため基板へ塗布しにくく、比較例4及び5においては、混合してから硬化までの時間が長いが、SUS基板を用いた接着評価結果はCu基板を用いたものより極端に低下していた。以上の結果から、エポキシ樹脂系市販品はSUS基板を接着する場合、混合してから硬化までが短いか、極端に接着強度が低下するものが存在することが判明した。
第6表の実施例1〜6によると、本発明の接着剤を用いると、どのような金属であっても均等な接着強度を有することが判明した。このように金属の種類によって同様の接着強度を発揮できれば、SUS基板とその他の金属種との接着においても同様の接着強度を発揮できる。
また第6表の実施例1〜6および第7表の実施例7〜16と比較例1、2、7、10、13とを比較すると、比較例は包接錯体ではないため、30℃、1週間後では既に硬化が起こり測定できないにもかかわらず、本発明の接着剤を用いると、SUS基板の接着強度が維持されていた。そのため、本発明の接着剤は一液安定性に優れたSUS基板用接着剤であることが判明した。
さらに第6表の実施例1〜6および第7表の実施例7〜16と比較例8、9、11、12、14、15とを比較すると、単にホスト化合物に相当する化合物(例えば、触媒の比較2又は3におけるNIPAやHIPA)を添加しただけでは、包接錯体ではないため、30℃、1週間後では既に硬化が起こったことから、ホスト化合物およびゲスト化合物のそれぞれの特性によって一液安定性が発揮されるのではなく、包接錯体であったことで優れた一液安定性が発揮できたことが判明した。
本発明によれば、エポキシ樹脂系接着剤の接着強度が低下しやすいSUS基板においても、他の材質に比較して接着強度を維持しつつ、高い貯蔵安定性と優れた熱硬化性を合わせ持つエポキシ樹脂組成物及びその組成物から成る接着剤を得ることができる。

Claims (4)

  1. 下記成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤。
    (A)エポキシ樹脂又はエポキシ・ポリエステルハイブリッド樹脂、
    (B)以下の(b1)及び(b2)を含有する包接錯体
    (b1)式(IV)

    (式中、m1は2又は3を表す。m2は0〜2のいずれかの整数を表す。R はC1〜C6アルキル基、ニトロ基、水酸基又は次式

    (式中、*は結合位置を表す。)で表される基を表す。)
    で表されるカルボン酸化合物又はピロメリット酸
    (b2)式(II)

    (式中、Rは、水素原子、C1〜C10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はシアノエチル基を表し、R〜Rは、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、ヒドロキシ基で置換されたC1〜C20のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はC1〜C20のアシル基を表す。破線を付した部分は単結合又は二重結合であることを表す。)で表される化合物
  2. 式(IV)で表される化合物が、式(V)

    (式中、Rは、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基又はヒドロキシ基を表す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項に記載の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤。
  3. 式(V)で表される化合物が、5−t−ブチルイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸又は5−ニトロイソフタル酸であることを特徴とする請求項に記載の液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を含有するSUS基板用接着剤。
  4. 成分(A)のエポキシ基1モルに対して成分(B)中の成分(b2)のモル数が、0.008〜0.4であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のSUS基板用接着剤。
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