JP5873971B2 - 電気化学キャパシタおよびそれに用いられる電極 - Google Patents

電気化学キャパシタおよびそれに用いられる電極 Download PDF

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Description

本発明は各種電子機器、ハイブリッド自動車や燃料電池車のバックアップ電源や電力の回生、あるいは電力貯蔵等に使用される電気化学キャパシタに関し、特にそれに用いられる電極に関する。
電気二重層キャパシタに比べ高い容量・耐電圧を実現できる電気化学キャパシタが注目されている。その中でも、キャパシタの耐電圧を高めるために、負極の炭素材料にリチウムイオンを予め吸蔵する(プレドープする)ことにより、負極の電位を低下させ、電気化学キャパシタの電圧を高める技術が開発されている。
図4Aは、カチオンにリチウムイオンを用いた従来の電気化学キャパシタの上面断面図である。図4Bはこの電気化学キャパシタにおける電極巻回ユニット100の部分切り欠き正面図である。
図4Aにおいて、この電気化学キャパシタは、正極101と、負極102とセパレータ103と、リチウム金属(リチウム極)104、105と、管棒109と、外装容器106とを有する。電極巻回ユニット100は、正極101と負極102との間にセパレータ103を積層し、その積層体を同心的に巻回して形成されている。電極巻回ユニット100の外周部及び中心部に、リチウムイオン供給源として、リチウム金属104、105がそれぞれ配置されている。電極巻回ユニット100とリチウム金属104,105とが外装容器106内に収容され、外装容器106内に電解液(図示せず)が充填されている。外装容器106は、アルミニウムや鉄等で形成されている。巻回中心部に形成されたリチウム金属105は管棒109により支持されており、管棒109は同時に電極巻回ユニット100の支持用の軸棒の役割も担っている。
正極101及び負極102は、表裏面を貫通する孔を設けられた多孔材からなる集電体と集電体上に形成される電極層とを有する。集電体はたとえば銅やアルミニウム等の金属で形成されている。集電体を多孔材にすることによって、リチウム金属104、105が電極巻回ユニット100の外周部と中心部に配置されていても、リチウムイオンがリチウム金属104、105から電極巻回ユニット100の集電体の貫通孔を通って自由に各電極間を移動できる。よって、電極巻回ユニット100の負極102全体にリチウムイオンを予めドーピング(プレドープ)できる。
そして、図4Bにおいて、正極101の集電体は電極端子107が、負極102の集電体には電極端子108がそれぞれ接続されている。電極端子107、108はそれぞれ円筒状の電極巻回ユニット100の巻回軸方向に平行にかつ逆方向に引き出されている。電極巻回ユニット100は巻回形状を保持するために最外周でテープ110により固定されている。
このように従来の電気化学キャパシタは、リチウムイオン供給源であるリチウム金属を電極巻回ユニット100の外周部と中心部の2箇所に設けることにより、1箇所のリチウムイオン供給源からリチウムイオンを供給してドープさせる方法よりも早くリチウムイオンを負極102へドープさせることを実現している。なお、この出願に関する先行技術文献情報として、例えば特許文献1が知られている。
しかしながら、上記のような方法により電気化学キャパシタへリチウムイオンのプレドープを行った場合、プレドープ後の電気化学キャパシタの内部抵抗の増大が課題となっていた。
これは、一般的にプレドープを行う中で、負極の電極層を構成する炭素材料の表面と、電解液中の溶媒との過剰な分解を抑制するために、この炭素材料の表面に、は電解液の一部が分解されて生成されるSEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜が形成される。上記課題は、このSEI被膜の形成過程において、SEI被膜の厚みの増加や導電性が低い化合物を含んでSEI被膜が形成されることにより充放電時に負極内部を出入りするリチウムイオンの移動が妨げられ、負極の抵抗が増大する。これにより、電気化学キャパシタの内部抵抗の増大が引き起こされる。
特開2007−067105号公報
本発明は、プレドープ後の負極が低抵抗化された電気化学キャパシタである。
本発明の電気化学キャパシタは、素子と電解液と、それらを収容する外装体とを含む。素子は、集電体の表面にリチウムイオンが吸蔵された炭素材料を含む負極電極層を形成した負極と、集電体の表面にイオンを吸着する正極電極層を形成した正極と、負極と正極との間に介在するセパレータと、を含む。電解液はリチウムイオンを含む。負極電極層に含まれた炭素材料の表面に炭酸リチウムを含む被膜が形成されている。
上記のような負極電極層を用いることにより、負極の低抵抗化を可能にし、電気化学キャパシタの容量向上を図ることが出来る。
図1は本発明の実施の形態における電気化学キャパシタの部分切り欠き斜視図である。 図2Aは本発明の実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の表面にリチウム膜が形成された直後の状態を示す正面断面図である。 図2Bは本発明の実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の金属リチウムが拡散した後の状態を示す正面断面図である。 図3Aは本発明の実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の炭素電極層の表面部分のカーボネート結合の状態と、比較例の負極の炭素電極層の表面部分のカーボネート結合の状態を示すスペクトルの図である。 図3Bは本発明の実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の炭素電極層の表面部分のリチウム原子とフッ素原子の結合の状態と、比較例の負極の炭素電極層の表面部分のリチウム原子とフッ素原子の結合の状態を示すスペクトルの図である。 図4Aは従来の電気化学キャパシタを示す上面断面図である。 図4Bは従来の電気化学キャパシタに用いられる素子を示す部分切り欠き正面図である。
図1は本発明の実施の形態における電気化学キャパシタの部分切り欠き斜視図である。本実施の形態の電気化学キャパシタは、素子1と、外装体である外装ケース6と、封口部材7と、電解液(図示せず)を有する。素子1は、負極3と、セパレータ4と、正極2との積層体を巻回することで形成されている。なお、巻回型でなく負極、セパレータ、正極を積層して形成した積層型の素子としても構わない。
正極2は、集電体2aと正極電極層としての分極性電極層2bとを有する。分極性電極層2bは、表面にリチウムイオン等のイオンを吸脱着できる。正極電極層としての分極性電極層2bに用いる材料としては、例えば、活性炭等が好ましい。セパレータ4は、負極3と正極2との間に介在している。素子1と電解液とは外装ケース6に収容されている。集電体2a、3aはアルミニウム等の金属で形成されている。
負極3は、集電体3aと負極電極層としての炭素電極層3bとを有する。炭素電極層3bは、表面にリチウムイオンが吸蔵された炭素材料を含む。炭素電極層3bに含まれる炭素材料の表面には炭酸リチウムを含む被膜が形成されている。
また、炭素電極層3bに用いる炭素材料としては、高耐圧であり、且つ充放電サイクルにおけるエネルギー損失が小さいという特性を有する黒鉛質炭素が好ましい。しかし、他にも、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、難黒鉛化炭素などが適用可能である。それぞれの材料を物性において比較すると特化している性能が異なるため、使用目的に応じて適宜選択を行う。例えば、易黒鉛化炭素は、低抵抗や充放電サイクル寿命の面で優れている。また、低温焼成炭素は、高容量や低抵抗の面で優れている。また、難黒鉛化炭素は、高容量やサイクル損失が小さい面で優れている。
正極2の表面にはリード線5aが、負極3の表面にはリード線5bが、それぞれ電極引出端子として接続されている。封口部材7は、外装ケース6の開口端部をリード線5a、5bが表出するように封止している。リード線5a、5bは例えば集電体2a、3aと同じ種類の金属が好ましい。従って、リード線5aはアルミニウム、リード線5bは銅から形成されている。それ以外の金属としては、鉄、ステンレス、ニッケル、これら5種の金属のうち少なくとも2種の金属から構成された合金などが用いられるが、本実施例では導電性を有した材料であれば特に限定されない。また、電極引出端子としての形状もリード線のような線形状に限定されず、板材、ブロック材などを用いる、あるいは、金属製の外装ケース6と電気的に接続させて、一方の電極を引き出す構成であってもよい。
電解液としては、例えば電解質カチオンとしてリチウムイオン、電解質アニオンとして耐電圧特性を考慮してフッ素原子を含んだアニオンを含むものが好ましい。特にアニオンとしてはBF あるいはPF がより好ましい。また電解液に用いられる溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネートの混合物や環状エステル、鎖状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、のほかエポキシ基、スルホン基、ビニル基、カルボニル基、アミド基、シアノ基を有する有機系溶媒が適用可能である。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、スルホラン、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ブチレンカーボネートが適用可能である。また、溶媒は1種類に限らず2種類以上を適宜選択して混合して用いても良い。なお、電解液は上記構成に限定されず、リチウムイオンを含んでいればよい。
外装ケース6には放熱性の観点から例えばアルミニウムや銅やニッケルなどの金属を用いる。ただし、電解液と反応を生じる恐れの低い材料であれば特に限定されず、角柱ケースやラミネートタイプでもよい。
ここで素子1を構成する負極3に施すプレドープについて図2A、図2Bを参照しながら説明する。図2Aは、本実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の表面にリチウム膜が形成された直後の状態を示す正面断面図である。図2Bは本実施の形態における電気化学キャパシタに用いられる負極の金属リチウムが拡散した後の状態を示す正面断面図である。プレドープは、負極3へリチウムイオンを予め吸蔵させる処理である。
まず負極3の炭素電極層3bの表裏面にリチウムイオン供給源となるリチウム膜8を形成する。本実施の形態では、負極3表裏面へリチウム膜8を形成する方法として、例えば物理的気相法を適用した真空蒸着装置を用いることができる。具体的には、真空度を高めた設備内で所定のプロセス制御を行い、負極3の表面に金属リチウム8aを含むリチウム膜8を形成する。リチウム膜8を形成した後、続いて真空度が高まった設備内の内圧の値を大気圧程度に戻す(パージ)。その際に、不活性ガスおよび炭酸ガスを含むガスあるいは炭酸ガスのみを設備内に供給することによりパージを行う。
このようにしてリチウム膜8を表面に形成した負極3に、リチウムイオンをカチオンとした電解液を含浸させることにより、リチウム膜8のリチウムがイオン化する。そして、このリチウムイオンは炭素材料3cが持つ多層状の結晶構造の層間へ挿入されて負極3の炭素材料3cへ吸蔵される。これにより、負極3の電位が低下する。そして一定時間、負極3へ電解液を含浸させることにより、負極3に形成したリチウム膜8のリチウムが一定量炭素材料3cへ吸蔵される。これによりプレドープが完了する。
ここで言う吸蔵とは、負極3近傍のリチウムイオンが炭素材料3cの有する多層状の結晶構造の層間へ入り込み、炭素原子とリチウム原子による層間化合物をつくる現象のことを表す。
そして、上記したようにリチウムイオンが負極3へ吸蔵される際にリチウムイオンの電気化学反応により負極3の電極電位が下がる。よって、電気化学キャパシタに用いられる正極2と負極3との電位差が広がる。したがって、電気化学キャパシタのエネルギー密度が向上する。
なお、負極3へ行うプレドープについてはリチウムイオン二次電池の分野においても行われている。しかし、リチウムイオン二次電池の分野でのプレドープの目的は充放電サイクルにおける負極の不可逆容量を低減して、充放電容量を向上させることにある。
それに対して、電気化学キャパシタのプレドープの目的は負極3の電位降下によるキャパシタの電圧の向上にある。これらの目的の違いによりそれぞれのプレドープの際のリチウムイオンの吸蔵量も異なる。具体的には、リチウムイオン二次電池におけるリチウムイオンの吸蔵量は負極3の不可逆容量分のみでいいため、電気化学キャパシタにおけるリチウムイオンの吸蔵量より明らかに少ない。
本実施の形態においては、気相法である真空蒸着法により、炭素電極層3bにリチウム源であるリチウム膜8を形成している。よって図2Bに示すように、リチウム膜8を形成している金属リチウム8aが炭素電極層3b内部に拡散し、炭素材料3cの近傍まで接近させることができる。これにより、電解液含浸後に金属リチウム8aがリチウムイオンとなって移動する距離が短縮される。もし、リチウム箔を炭素電極層に貼り付ける方法や電解液中に含まれるリチウムイオンを用いてドープさせる方法を行った場合には、金属リチウムもしくはリチウムイオンが炭素電極層内部まで電解液中を拡散する間に(化1)に示す反応により低導電性のフッ化リチウムが生成してしまう。しかし上述した本実施の形態においては、フッ化リチウムの生成を抑えながら短時間でプレドープが行える。そして、フッ化リチウムの生成が抑制されることにより、負極3の低抵抗化を図ることが可能となる。なお、ここでいう拡散とは、炭素電極層内部にリチウムが拡散することを主に意味する。
Figure 0005873971
また、真空蒸着法によって炭素電極層3bにリチウム膜8を形成する際に、適切にプロセス制御を行うことにより、炭素材料3cの近傍まで接近した金属リチウムが電解液を含浸させる前に、炭素材料3cにインターカレーションすることを防ぐことができる。これは、蒸着により形成されたリチウム膜8を構成する金属リチウム8aが蒸着設備から受ける輻射熱などにより加熱されて炭素電極層3bの内部へ拡散することが抑制されるからである。これにより、炭素材料3cの表面に高抵抗なフッ化リチウムを含むSEI皮膜が厚く形成されることを抑制することができる。
また、パージ時に炭酸ガスを供給することによっても負極3に電解液を含浸させた際に炭素材料3cの表面にフッ化リチウムの皮膜が形成されることを抑制できる。これは、パージ時に供給される炭酸ガスによって、炭素電極層3bに蒸着されたリチウム膜8の一部は反応性が低い炭酸リチウムとなるためである。
また、負極3へ電解液を含浸させる際、炭素材料3cの表面近傍には上記拡散により炭素材料3cの表面に接近した金属リチウム8aから生成された炭酸リチウムが多く存在している。そのため、炭素材料3cの表面近傍において、リチウムイオンの濃度が上がり、アニオンの濃度が相対的に下がる。これにより、電位が下がっていく炭素材料3cとアニオンとが接触して反応する機会が減ることとなり、負極3の表面近傍においてアニオンが分解反応を抑える効果が高まる。よって、フッ化リチウムの形成が抑制される。
加えて、真空蒸着法などの手法によりリチウム膜8を形成することにより、単体で市販されているリチウム箔(図示なし)を負極3へ貼り付けてプレドープを行う場合と比べて、上記リチウム箔として形状を維持することが困難になる薄さの膜を形成することができる。そのため、リチウム供給源として形成するリチウム膜8の体積を減らすことができる。
そして、リチウム膜8をより薄くすることにより、プレドープ後に素子1の内部に生じる空隙の体積を低減させることができる。そのため、電気化学キャパシタのエネルギー密度を高めることができる。
因みに、現在の技術水準では圧延などによって形成されるリチウム箔は20μm程度が限度であるが、本実施の形態のように蒸着により形成されるリチウム膜8は10μm以下の厚みであっても形成が可能である。
仮に、不活性ガスおよび二酸化炭素を用いてパージを行わず、ただ蒸着によりリチウム膜8を形成するのみの場合、リチウム膜8は金属リチウム8aで主に構成される。すると、その金属リチウム8aは電解液を含浸させる前に炭素電極層3bの内部へ拡散し、そのまま炭素材料3cの内部へ挿入され、金属リチウム8aと炭素材料3cとで層間化合物を形成してしまうことがある。そのため、負極3へ電解液を含浸させる前に負極3の電位が下がってしまう。そして、この電位降下が顕著である場合、この電位が下がった負極3に電解液を含浸すると、負極3近傍の電解液の溶媒が急激に分解され、この分解により生成されるフッ化リチウム等の化合物が炭素材料3cの表面へ厚いSEI被膜を形成してしまう。因みに、電気化学キャパシタでは約0.05V〜0.2Vまで降下し、溶媒の分解開始電位は1.0V〜1.5V程度である。
従って、リチウム膜8の金属リチウム8aを炭素電極層内部3bへ拡散させる必要はあるが、過度に拡散を抑制するように制御する必要がある。
上記のプレドープ工程においてパージ時に用いられるガスは炭酸ガスのみでもよいが、環境面を考慮すると不活性ガスを混入したものでもよい。その場合は、不活性ガスと炭酸ガスとの比率は特に限定されない。
また、用いる不活性ガスは、コストの面から特にアルゴンが好ましく、それ以外にはヘリウムや、ネオン、クリンプトンなどの希ガスが好ましい。
また、炭素材料3cは表面の官能基の量を低減しておくことが好ましい。その理由は以下の通りである。炭素材料3cは、二次電池の分野などにおいて負極材料として用いられるケイ素化合物に比べて表面の官能基が多い。この表面の官能基とリチウム膜8を構成する金属リチウムとが反応して、プレドープに貢献しないリチウム化合物である水酸化リチウムや酸化リチウムを形成してしまう。すなわち、蒸着によりリチウム膜8を形成する上で一度気化してから形成された金属リチウム8aは非常に化学的に活性であり、上記表面官能基と反応しやすくなっているためである。
なお、本実施の形態において行われるプレドープは、負極3の作製後であれば特に限定されず、例えば素子1の作成後でも構わない。また、本実施の形態では気相法である真空蒸着法によってリチウム膜8を形成したが、インクジェット方式や、リチウムの溶融塗工など、炭素電極層3bへの浸透性に優れた方法でリチウムを負極上へ形成できれば特に限定されない。
また、電解液においても上記構成に限定されず、次の化学式で示したアニオンのうち2種類以上を混合したものも有用である。PF 、BF 、P(CF6−X(X=1〜6)、B(CF4−Y(Y=1〜4)(CFはCなど鎖状、環状フルオロカーボンとしても良い)のうち2つ以上のアニオンの混合物が好ましい。この理由は以下のように考えられる。
電気化学キャパシタの容量、抵抗については、特に正極2の容量、抵抗が重要になる。正極2の活物質は、上記実施例の通り活性炭である。上記活性炭が有する細孔の径は、一様ではなく一定の細孔径分布を有する。アニオン半径と活性炭細孔径の大きさには最適範囲が存在する。このため、複数種の径により構成された活性炭の細孔に対して、複数種のアニオン径を有したアニオンを吸脱着させることにより、単一のアニオンを使用したときよりも正極2の活性炭の容量をより多く活用することが出来る。すなわち、2種類以上のアニオンを混合することで、活性炭細孔内の容量を多く引き出すことが出来る。
さらに活性炭の容量は、正極電圧3.0V(対Li/Li+電位)以下ではリチウムイオンが吸着することにより発現される。このときリチウムイオンが溶媒和するが、この溶媒和の状態は、アニオン種によって変わる。
すなわち、リチウムイオン溶媒和半径を変えてやることで、正極電圧3.0V(対Li/Li+電位)以下の正極活性炭容量を積極的に増大することが可能になる。
この現象は、負極にリチウムイオンをプレドープさせる炭素材料を用い、正極に活性炭を用いて分極性電極を形成する、本発明の電気化学キャパシタ特有の現象である。
なお電解質アニオンとして、アニオン耐圧(耐電圧)が高い方が望ましいことは言うまでもない。すなわち、アニオン単体の耐圧としては、PF が比較的耐圧が高く望ましい。そのため、前述のアニオンの組み合わせにはPF が入るのがより望ましい。
上記のようにすることで耐電圧が向上する理由は次のように推定される。集電体であるアルミニウムの腐食を抑制する観点から、先に集電体のアルミニウム表面にフッ化アルミニウム主体の被膜を形成する必要がある。このときPF が有効にFをアルミニウム表面に供給することが出来るため、PF が電解液に含有された電気化学キャパシタは耐電圧が高いと考えられる。このことから、一旦、PF を用いて、フッ化アルミニウムの被膜を電気化学的に形成した後に、BF などの他のアニオンを添加、混合することで効率的にフッ化アルミニウム被膜形成ができる。
また、プラズマ処理、ガス処理などのドライ雰囲気での極板処理により、集電体表面へフッ化アルミニウムを先に形成しておくことで、さらに耐圧を上げることが可能になる。さらに活性炭にも同時に処理を行うことで容量向上や抵抗低減できるため、実質的な耐圧をさらに上げることが可能になる。また、これらのドライ雰囲気での極板処理により電解液の取り扱い時に2種類以上のアニオンを同一に扱うことが出来るため生産性も大きく向上できる利点がある。
以下、本実施の形態における電気化学キャパシタについて、実施例により説明する。なお、以下で説明する本実施例の電気化学キャパシタの製造方法は、本発明の構成を実現するための一例であり、本発明は下記の製造方法に限定されない。
まず、正極2を作製する工程を説明する。集電体2aとして例えば厚み約15μmの高純度アルミニウム箔(Alを99%以上含有)を用いる。このアルミニウム箔を塩素系のエッチング液中で電解エッチングをして表面を粗面化する。
そして、分極性電極層2bを粗面化した集電体2aの表裏面へ形成する。この分極性電極層2bを構成する材料として、活性炭、結着剤や導電助剤などがある。
活性炭としては例えば平均粒径5μmのフェノール樹脂系活性炭を用いる。結着剤としては例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)の水溶液を用いる。導電助剤としては例えばアセチレンブラックを用いる。活性炭と結着剤と導電助剤とを、それぞれ10:2:1の重量比で混合して用いる。この混合物を混練機で練合して所定の粘度に調整することでペーストを調製する。
このペーストを集電体2aの表裏面に塗布し、100℃の大気雰囲気中において乾燥する。このようにして厚み40μmの分極性電極層2bを形成する。その後、集電体2aに分極性電極層2bを形成したものに所定の幅のスリット加工を施す。
さらに、集電体2aの表裏面上に形成された分極性電極層2bを一部取り除き、この分極性電極層2bを取り除いた部分にリード線5aを針かしめなどの方法で接続する。以上より、正極2が完成する。
次に、負極3を作製する負極作製工程を説明する。集電体3aとして、例えば厚さ約15μmの銅箔を用いる。そして、集電体3aの表裏面へ炭素電極層3bを形成する。炭素電極層3bを構成する材料として、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できる炭素材料を用いる。炭素材料として例えば黒鉛質炭素を用いる。導電助剤には正極2と同様に例えばアセチレンブラックを用いる。結着剤として例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とCMCとを重量比4:1で混合したものを用いる。これらの材料を、炭素材料と導電助剤と結着剤とを重量比8:1:1の割合に混合してペーストを調製する。
ペーストを調製する際、水にCMC、アセチレンブラック、黒鉛質炭素、PTFEの順に投入し、攪拌して混練する。
このペーストを、コンマコータやダイコータなどを用いて集電体3aの表裏面へ片面の厚みが約50μmになるように塗布する。そして、80℃の大気中で乾燥する。乾燥後に、炭素電極層3bを表裏面上へ形成した集電体3aを、75〜100kgf/cmの線圧でプレス加工して、炭素電極層3bの片面の厚みが40μm、密度0.4〜1.0g/cmになるようにプレスの圧力を調整する。そして、プレス後に炭素電極層3bを表裏面上へ形成した集電体3aに所定の幅のスリット加工を施す。
さらに、正極2と同様に、集電体3aの表面に形成された炭素電極層3bを一部取り除く。この炭素電極層3bを取り除いた部分に銅などから成るリード線5bを抵抗溶接などにより接続する。以上より、負極3が完成する。
次に、図2Aに示すように、負極3上にリチウムイオン供給源となるリチウム膜8を物理的気相法を用いて炭素電極層3bの表裏面へ形成する。本実施例では、負極3の表裏面へリチウム膜8を形成する方法として、真空蒸着装置を用いる。
真空蒸着装置によってリチウムを蒸着する際には、例えば以下のような条件にてプロセス制御することが好ましい。蒸着時のチャンバー内の圧力が10−2〜10−5Pa、リチウム蒸発源の温度が400〜600℃、電極(炭素材料)の温度が−20〜80℃が好ましい。また、蒸着後、チャンバー内へパージを行う際に供給する炭酸ガスの分圧を0.02〜0.5気圧とするのが好ましい。また、パージ時に電極の保持温度が室温〜300℃とするのが好ましく、より好ましくは室温〜100℃とする。ただし上記の条件は、負極3の形状や大きさ、その他種々の条件により異なるため、これ以外の条件も適宜選択可能である。
次に、素子1を作製する工程を説明する。上記の正極2および負極3を対向させ、この正極2と負極3の間に例えば厚み約35μm、密度0.45g/cmであるセルロース系の紙を材料としたセパレータ4を介在させて積層する。この積層物を、巻回して素子1を形成する。以上より、素子1が完成する。
次に、素子1と電解液を外装ケース6内に収容する工程を説明する。素子1を外装ケース内に収容し、電解液を注入する。電解液としては、例えば濃度が1.0mol/lのLiPFを用いる。溶媒としては、例えば高誘電率のエチレンカーボネート(EC)と低粘度のジメチルカーボネート(DMC)とを重量比1:1に混合した混合溶媒を用いる。しかし本発明における電解液は上記構成に限定されず、リチウムイオンを含んでいれば同様の効果を奏する。
次に負極3にリチウムイオンをプレドープする工程を説明する。上記のように電解液と素子1とを外装ケース内に収容することで、素子1内の負極3に電解液が含浸される。この状態で所定時間放置することで、負極3の炭素材料3cに一定量のリチウムイオンが吸蔵される。このようにして、負極3にリチウムイオンをプレドープする工程が完了する。
次に、封止工程を説明する。有底筒状である外装ケース6の開口部に封口部材7を配設する。そして、封口部材7が位置する外装ケース6の開口部外周面から外装ケース6内部へ向かって絞り加工を施す。さらに、外装ケース6の開口端部にカーリング加工を施す。これにより、封口部材7を圧着し外装ケース6に固定する。なお、この際に、素子1から突出したリード線5a、5bは、封口部材7に設けられた貫通孔を通して外装ケース6外方に取り出された状態になっている。以上により、外装ケース6の開口部の封止が完成する。
最後に品質保持の工程として、組み立てた電気化学キャパシタにエージングを行った後、初期動作の確認を行う。以上より、電気化学キャパシタが完成する。
次に、本実施例によって作製された電気化学キャパシタの負極の状態について、図3A、図3Bを用いて説明する。
図3Aは本実施例における電気化学キャパシタに用いられる負極3の炭素電極層3bの表面部分のカーボネート結合の状態と、以下に説明する比較例の炭素電極層の表面部分のカーボネート結合の状態を示したC1s強度におけるスペクトル図である。図3Bは実施例と比較例夫々の炭素電極層の表面部分のリチウム原子とフッ素原子の結合の状態を示したF1s強度におけるスペクトル図である。
図3A、図3Bに示す比較例は、上述した実施例と比較して、プレドープ工程のみ異なる。具体的には、本実施例のように、負極3に予め、気相法でリチウム膜8を形成してから、電解液を含浸させるのではなく、負極3にリチウムイオンを含む電解液を含浸させ、っ正負極間に電圧を印加することで負極3にリチウムイオンをプレドープさせた。
実施例と比較例についてそれぞれ、X線光電子分光法(XPS)を用い、ナロースキャンを行った。
図3Aより、カーボネート結合の状態を表す結合エネルギー約290eVにおいて、実施例は比較例に対してピーク強度が2倍になっている。また、図3Bよりリチウム原子とフッ素原子の結合の状態を表す結合エネルギー約685eVにおいて実施例は比較例に対してピーク強度が3分の1になっていることがわかる。
これらのことから、本実施例の負極3は比較例の負極と比べSEI被膜に含まれる導電性が低いフッ化リチウムの量が低減され、炭酸リチウムを含めたカーボネート結合を有する化合物の被膜の量が増えていることがわかる。
本実施の形態においては上述したように、プレドープに用いる金属リチウム8aを負極3へ形成する際に、そのまま金属リチウム8aが炭素材料3cの内部に吸蔵されないように調整しながら、炭素材料3cの表面へ金属リチウムあるいは炭酸リチウムを付着させている。したがって、炭素材料3cの表面におけるリチウムの密度が高まった状態でプレドープを行う。よって、炭素材料3c表面への、フッ化リチウムの生成が抑制される。結果として、導電性の高い炭酸リチウムよりも導電性の低いフッ化リチウムの含有量が少ないSEI被膜が形成される。
本実施の形態のように、電気化学キャパシタに用いられる負極に形成されるSEI被膜の低抵抗化は、SEI被膜中に含まれる導電性が低いフッ化リチウムの存在に着目し、その割合を低減させると共に、リチウムイオンの導電性が高く化学的に安定である炭酸リチウムを多く含ませることによって初めて達成される。
(性能評価試験)
以下に、本実施例の電気化学キャパシタを用いて行った性能評価試験について示す。
本試験では、本発明の実施例における電気化学キャパシタであるサンプルと、比較例とを条件1〜3に基づいて操作して比較し、各電気化学キャパシタにおける内部抵抗の影響を評価した。
その結果を以下の(表1)に示す。
Figure 0005873971
(表1)において、まず条件1では、サンプルおよび比較例に用いられる炭素電極層をXPSによって測定し、それぞれの炭素電極層のF1sスペクトルにおけるリチウム原子とフッ素原子の結合を表す強度(A1)とリン原子とフッ素の原子の結合を表す強度(A2)の強度比A(=A1/A2)とClsスペクトルにおける炭素原子と酸素原子の結合を表す強度(B1)と炭素原子と炭素原子の結合を表す強度(B2)との強度比B(=B1/B2)の値をそれぞれ調整した。その調整方法については後述する。
次に、条件2では各炭素電極層に含まれる炭素材料の粒径を調整した。そして、条件3では各負極の蒸着によってリチウム膜として形成される金属リチウムの結晶子サイズを調整した。
なお、表1において比較例3のみ、従来例として、プレドープ方法として電解液に含まれるリチウムイオンを負極に吸蔵させる方法をとり、それ以外は上記のように負極表面へ気相法である蒸着によってリチウム膜を形成した。それ以外は、サンプルおよび比較例ともに電気化学キャパシタとして構成は同じである。
まず、条件1において、サンプル1〜3および比較例1〜3より、従来例である比較例3の抵抗値を境界線として設けた場合、XPSより得られる強度比A(Li−F/P−F)、強度比B(C=O/C−C)について、強度比Aが0.01以上0.8以下であり、かつ強度比Bが0.25以上0.9以下の範囲で抵抗値が低い。即ち、本発明の電気化学キャパシタとして強度比A、Bの上記条件を両方満たすことによって、負極のDC‐IRが低減され、出力特性が格別に優れた電気化学キャパシタを得ることができることがわかる。
これは、単に導電性が高い炭酸リチウムを積極的に含ませて上記SEI被膜を形成するだけではなく、導電性が低いフッ化リチウムの量を低減させてこのSEI被膜を形成する必要があるからである。
従って、実際にはフッ化リチウムの含有量を示す強度比A(Li−F/P−F)は0であることが好ましい。しかしながら、実質的にフッ化リチウムを炭素材料の表面近傍から無くすことは困難である。よって例えば強度比Aの下限としては、できる限りフッ化リチウムの含有量を低減させることが好ましいということを考慮して0.01とすることが好ましい。
このように、本発明のように良質なSEI被膜を有した負極を用いた電気化学キャパシタを作製するために、良質なSEI被膜の基準として本発明のXPSにおける上記強度比A、Bを上記数値範囲に調整することが必要である。
これは、蒸着の際に負極表面に吹き付けられる気化した無数の金属リチウムが負極表面に付着する際に、液化し、さらに凝固する過程の中で熱を放出するが、この熱をうばう負極を適切に冷却することにより、負極へ付着した金属リチウムが熱エネルギーにより拡散してそのまま負極の炭素材料の内部へ吸蔵させずに、炭素電極層内部へ浸透させた上で粒状の炭素材料の表面に夫々付着するように留めさせることができるからである。
例えば、本実施例のサンプル1〜3のように、気相法である真空蒸着により、炭素材料にリチウム膜を形成する条件は以下のようにすることが好ましい。蒸着時のチャンバー内の圧力が10−2〜10−5Pa、リチウム蒸発源の温度が400〜600℃、電極(炭素材料)の温度が−20〜80℃が好ましい。また、蒸着後、チャンバー内へパージを行う際に供給する炭酸ガスの分圧を0.02〜0.5気圧とするのが好ましい。また、パージ時に電極の保持温度が室温〜300℃とするのが好ましく、より好ましくは室温〜100℃とする。
次に、条件2のサンプル4〜6および比較例4、5から、炭素電極層に用いる炭素材料の粒径は0.1〜10μmが好ましい。炭素材料の粒径が0.1μmより小さくなると、炭素材料の表面積が増え、炭素材料の粒子それぞれの反応性が高まり、SEI被膜が厚くなってしまい、抵抗が上がるためと考えられる。逆に炭素材料の粒径が10μmより大きくなると、各炭素材料の粒子内部へリチウムイオンが移動する距離が長くなってしまい、炭素材料へのリチウムイオンの吸蔵および放出に要する時間が増し、抵抗が上がるためと考えられる。
そして、条件3のサンプル7〜9および比較例6、7より蒸着により、リチウム膜として形成される金属リチウムの結晶子サイズは5〜5000nmが好ましい。
これは、金属リチウムの結晶子サイズが5nmより小さいと、蒸着によってリチウム膜を負極へ形成する際、金属リチウムが固相拡散したまま同時に炭素材料に吸蔵されてしまう。これにより、電解液を含浸させた瞬間に負極の電位が下がってしまう。よって、この急激な電位降下により著しく電解液が分解され、厚いSEI被膜が形成されてしまう。逆に、結晶子サイズは5000nmより大きくなると、金属リチウムとしては大きすぎるため、金属リチウムの炭素材料への吸蔵が困難になってしまう。
なお、金属リチウムの結晶子サイズの操作は、蒸着の際、蒸着源で加える熱量や蒸着設備内の温度条件を調整することによって操作することができる。
従って、本発明にかかる電気化学キャパシタとして顕著な効果を得るために、炭素電極層3bの表面に形成されるSEI被膜に炭酸リチウムが積極的に含まれ、かつフッ素リチウムができるだけ含まれないことが好ましい。すなわち、炭素電極層3bをXPSによって測定した時に、F1sスペクトルにおけるフッ素とリチウムの結合状態を表す強度A1と、フッ素とリンの結合状態を表す強度A2との強度比A1/A2が、0.01≦(A1/A2)≦0.8であり、かつ、C1sスペクトルにおける炭素と酸素の結合状態を表す強度B1と、炭素と炭素の結合状態を表す強度B2との強度比B1/B2が0.25≦(B1/B2)≦0.9であることが好ましい。
本発明にかかる電気化学キャパシタおよびそれに用いる電極は急速な充放電においても優れた特性を示すものであり、例えば、回生やバックアップに用いられるハイブリッド車両電源としての用途が有用である。
1 素子
2 正極
2a,3a 集電体
2b 分極性電極層
3 負極
3b 炭素電極層
3c 炭素材料
4 セパレータ
5a,5b リード線
6 外装ケース
7 封口部材
8 リチウム膜
8a 金属リチウム

Claims (2)

  1. 集電体の表面にリチウムイオンが吸蔵された粒子状の炭素材料を含む負極電極層を形成した負極と、集電体の表面にイオンを吸着する正極電極層を
    形成した正極と、前記負極と前記正極との間に介在するセパレータと、
    から構成される素子と、
    リチウムイオンを含む電解液と、
    前記素子と前記電解液とを収容する外装体とを含み、
    前記負極電極層内において、前記粒子状の炭素材料の表面に炭酸リチウムを含む被膜が形成され、
    この負極電極層は、X線光電子分光法(XPS)によって計測される
    F1sスペクトルおよびC1sスペクトルについて、
    前記F1sスペクトルにおけるフッ素とリチウムの結合状態を表す強度A1と、
    フッ素とリンの結合状態を表す強度A2との強度比A1/A2が、
    0.01≦(A1/A2)≦0.8であり、
    かつ、前記C1sスペクトルにおける炭素と酸素の結合状態を表す強度B1と、
    炭素と炭素の結合状態を表す強度B2との強度比B1/B2が
    0.25≦(B1/B2)≦0.9で表され
    前記粒子状の炭素材料の平均粒子径は0.1μm以上10μm以下であり、
    前記電極層に含まれる金属リチウムの結晶子サイズは5nm以上5000nm以下である、
    電気化学キャパシタ。
  2. 集電体と前記集電体の表面に形成された電極層とを含み、
    前記電極層はリチウムを吸蔵できる粒子状の炭素材料と金属リチウムとから形成され、
    前記電極層内において、前記粒子状の炭素材料の表面に炭酸リチウムを含んだ被膜が形成され、
    前記電極層は、X線光電子分光法(XPS)によって計測されるF1sスペクトルおよびC1sスペクトルについて、
    前記F1sスペクトルにおけるフッ素とリチウムの結合状態を表す強度A1と、
    フッ素とリンの結合状態を表す強度A2との強度比A1/A2が、
    0.01≦(A1/A2)≦0.8であり、
    かつ、前記C1sスペクトルにおける炭素と酸素の結合状態を表す強度B1と、
    炭素と炭素の結合状態を表す強度B2との強度比B1/B2が
    0.25≦(B1/B2)≦0.9で表され
    前記粒子状の炭素材料の平均粒子径は0.1μm以上10μm以下であり、
    前記電極層に含まれる金属リチウムの結晶子サイズは5nm以上5000nm以下である、
    電極。
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