JP5870141B2 - 自動車用フード構造およびそのフードインナパネル - Google Patents

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Description

本発明は、歩行者と衝突した際の歩行者頭部保護性能およびフード剛性に優れた自動車用フード構造およびそのフードインナパネルに関する。
一般的な自動車用フードインナパネルは、その外周部をフードアウタパネルを折り返して(ヘム加工)接合され、その内側には、外周部に設けられた略環状で、この環状の周方向に対して直交する断面形状が上向きに凹形状をなす外周骨部と、この外周骨部より内側に延設され、前記フードアウタパネルとマスチック接合されるアウタ近接面と、を有する構造が多い。そして、このような外周骨部の底面では、ヒンジやストライカが接合されたり、クッションゴムの座面などが形成されており、これらを介してフード下の車体と連結あるいは支持される。
ここで、フードインナパネルの外周骨部は、フードアウタパネルと合わせてフードパネルの外周に略環状のフレーム構造を形成することで、フードとしての剛性を確保している。そして、この剛性を高くするためには、他部品と干渉しない範囲で、かつ、歩行者保護あるいは前突性能などの衝突性能あるいは張り剛性や耐デント性などに影響を与えない範囲で外周骨部の凹形状の深さを深く、かつ、広くすることが求められる。
一方、外周骨部より内側に延設され、フードアウタパネルとマスチック接合されるアウタ近接面は、フードの張り剛性や耐デント性を確保する目的で設けられており、広い範囲でこれらの性能を確保しようとすれば、フードアウタパネルとのマスチック接合位置を、可能な限り外周部側に設定することが望まれる。このため、前記フード剛性と張り剛性あるいは耐デント性を両立させるために、アウタ近接面と外周骨部の底面を繋ぐ縦壁の角度は比較的急峻に設定されることが多い。
しかし、このように縦壁の角度を急峻にすればするほど、歩行者頭部衝突時には、この縦壁が変形しにくくなる点が問題になる。前述したように、フードの外周部では、ヒンジやストライカあるいはクッションゴムなどを介して自動車の車体と連結あるいは支持されているため、フード自体の自動車の下方向への移動は生じにくい。このため、自動車の車体と連結されている外周骨部の底面とフードアウタパネルとの間の短い距離で効率的に衝突エネルギを吸収させなくてはならない。この際、前述した縦壁などフードインナパネルの変形が生じにくければ、歩行者頭部が衝突した際にフードインナパネルが十分に変形しないままに、衝突時の加速度に二次のピークが発生し、HIC値が悪化することになる。
このような課題に対して、フードのフロント側の前記縦壁などでは、変形のきっかけとなる棚部を縦壁の途中に設け、これによって歩行者頭部衝突時の変形を促進させて歩行者保護性能を確保しようとする試みがいくつか提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、フードのフロント側に配置されるロック補強材やデント補材が対象ではあるが、歩行者頭部衝突時のHIC値を低減するために、縦壁に折れ線やスリットなどの弱体化部を設定した事例もいくつか提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。
また、縦壁のコーナー部近傍に外周骨部の底面まで含むようなトリム孔を設定する構造案も提案されている(例えば、特許文献5参照)。
また、フードインナパネルの一部に弱体化部を設け、歩行者保護性能などの衝突性能を向上させる目的で、フードインナパネルの中央部のビード設定部近傍にトリム孔を設定する構造案もいくつか提案されている(例えば、特許文献6〜14参照)。
特開2008−296793号公報 特開2008− 68729号公報 特許第4,200,907号公報 特許第3,957,874号公報 特開2013− 43471号公報 特開2003− 54449号公報 特開2006− 1500号公報 特開2006−315555号公報 特開2006−315556号公報 特開2008− 24185号公報 特開2008− 24192号公報 特開2008− 24193号公報 国際公開2011− 80835号公報 国際公開2011−118016号公報
しかし、特許文献1〜4に開示された技術は、フードのフロント側に歩行者頭部が衝突した場合の対策を図った技術であり、フードのサイド側の縦壁近傍に衝突した場合の対策効果は小さい。
これは、サイド側の縦壁は、歩行者頭部の衝突方向に略平行に配置されるためである。 サイド側の縦壁は、歩行者頭部の衝突時の荷重負荷方向に対して直交方向に倒れるような変形が必要となるが、このような変形は、荷重方向に平行に縦壁を倒れ変形させれば良いフロント側あるいはリア側の前記縦壁に比べて、より生じにくい。
また、このサイド側の縦壁についても、縦壁の角度が急峻な角度になるほど、変形が生じにくくなり、前述したフード剛性、耐デント性に加えて歩行者保護性能の確保のすべてを両立することが非常に難しいという問題があった。
さらには、略円錐台形状になることが多い前記縦壁のコーナー部は、歩行者頭部の衝突時の荷重負荷方向に対して、どちらの方向にも倒れにくい。このため、前述したサイド側の縦壁に比べても、さらに変形が生じにくく、HIC値が高くなりやすいという問題があった。
また、特許文献5に開示された技術は、トリム孔を前記外周骨部の底面まで含むように設定しているため、外周骨部を構成する下側の稜線が分断されることになり、フード剛性が大きく低下する問題があった。また、これに伴い、車体と連結される外周骨部の底面も不連続になり、フード自体の剛性や強度低下も問題となる。
また、特許文献6〜14に開示された技術では、主にフード中央部のビード設定部近傍にトリム孔を設け、歩行者との衝突時にフードインナパネルを変形し易くし、かつ、自動車同士の前突時には、このトリム孔をクラッシュビードとして機能させ衝突性能を確かに向上させている。しかし、フードインナパネルのサイド側の外周骨部近傍やコーナー部近傍への頭部衝突性能の向上とともに、自動車同士の正面衝突した際の前突性能およびフード剛性と強度を満足させる自動車用フード構造が達成されていないのが現状である。
本発明の目的は、歩行者と衝突した際の歩行者頭部保護性能およびフード剛性に優れた自動車用フード構造およびそのフードインナパネルを提供することにある。
この目的を達成するために、第1発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルは、
フードアウタパネルとフードインナパネルとを有する自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
前記フードインナパネルは、
外周部に設けられた略環状で、この環状の周方向に対して直交する断面形状が上向きに凹形状をなす外周骨部と、
この外周骨部より内側に延設され、前記フードアウタパネルとマスチック接合されるアウタ近接面と、を有し、
このアウタ近接面と前記外周骨部の底面を繋ぐ縦壁には、前記縦壁と前記底面とが接する稜線および前記底面を除いて複数のトリム孔が設けられ、前記縦壁の周方向に、コーナー部を有し、少なくとも前記コーナー部の一部には前記トリム孔が設けられていることを特徴とする自動車用フード構造のフードインナパネルである。
第2発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルは、第1発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
前記トリム孔は、前記縦壁途中に設けられた棚部より上側の領域に設けられていることを特徴とする。
第3発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルは、第2発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
前記棚部は、前記縦壁の高さhの1/2の位置よりも自動車の車体下側に設けられていることを特徴とする。
第4発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルは、第1〜第3発明のいずれか1つの発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
前記トリム孔は、自動車の両側面側からそれぞれ車幅方向内側に向かって前記外周骨部に設けられたクラッシュビードを結ぶ線上にあり、かつ、前記各クラッシュビードより車幅方向内側の縦壁にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
発明に係る自動車用フード構造は、第1〜第発明のいずれか1つの発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルと前記フードアウタパネルとを有した自動車用フード構造である。
以上のように、本発明は、
フードインナパネルが、
外周部に設けられた略環状で、この環状の周方向に対して直交する断面形状が上向きに凹形状をなす外周骨部と、
この外周骨部より内側に延設され、前記フードアウタパネルとマスチック接合されるアウタ近接面と、を有し、
このアウタ近接面と前記外周骨部の底面を繋ぐ縦壁には、前記縦壁と前記底面とが接する稜線および前記底面を除いて複数のトリム孔が設けられ、前記縦壁の周方向に、コーナー部を有し、少なくとも前記コーナー部の一部には前記トリム孔が設けられているため、歩行者と衝突した際の歩行者頭部保護性能およびフード剛性に優れた自動車用フード構造およびそのフードインナパネルを実現可能である。
本発明の実施形態1の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。 図1に示すフードインナパネルのAA断面図である。 図1に示すフードインナパネルのB部拡大図である。 本発明の実施形態2の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。 本発明の実施形態3の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。 本発明の実施形態4の自動車用フード構造のフードインナパネルの一部拡大模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。 図6に示すフードインナパネルのCC断面図である。
以下、本発明について、実施形態を例示しつつ、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)、図2は図1に示すフードインナパネルのAA断面図、図3は図1に示すフードインナパネルのB部拡大図である。
図1〜図3において、1はフードアウタパネル、2はフードインナパネルの外周骨部、2aは外周骨部2の底面、2eはフードインナパネルのアウタ近接面、2fはアウタ近接面2eと底面2aを繋ぐ縦壁、2cは外周骨部2の棚部、2bは棚部2cと底面2aを繋ぐ壁、2dは縦壁2fに設けたトリム孔、2gは縦壁2fと底面2aが接する稜線、2jは外周骨部2の最外周の壁、2kは最外周の壁2jから外方に延出したフランジ部、2mは底面2aに設けられたクラッシュビード、3は熱硬化型接着樹脂としてのマスチック樹脂である。図中に示す矢印UPは自動車の車体上方方向を示し、矢印FRは車体前方方向を示している。
なお、ここでは図示しないが、アウタ近接面2e上には、張り剛性や歩行者保護性能確保を目的とする凹凸(ビード)、あるいは、軽量化を目的とするトリム孔などが必要に応じて形成されている。
本発明の実施形態1の自動車用フード構造のフードインナパネルは、
フードアウタパネル1とフードインナパネルとを有する自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
フードインナパネルは、
外周部に設けられた略環状で、この環状の周方向に対して直交する断面形状が上向きに凹形状をなす外周骨部2と、
この外周骨部2より内側に延設され、フードアウタパネル1とマスチック樹脂3によりマスチック接合されるアウタ近接面2eと、を有し、
このアウタ近接面2eと前記外周骨部2の底面2aを繋ぐ縦壁2fには、縦壁2fと底面2aとが接する稜線2gおよび底面2aを除いて6つのトリム孔2dが縦壁2fの自動車の両側面側(以下、「両サイド側」とも称す)にそれぞれ3つずつ設けられたことを特徴とする。なお、前記両サイド側にそれぞれ3つずつ設けられたトリム孔2dの内のそれぞれ真ん中のトリム孔2dは、自動車の両サイド側からそれぞれ車幅方向内側に向かって前記外周骨部2に設けられたクラッシュビード2mを結ぶ線上にあり、かつ、前記各クラッシュビード2mより車幅方向内側の縦壁2fにそれぞれ設けられている。
本発明において、トリム孔2dは、稜線2gおよび底面2aを除く縦壁2fに設けられておればよい。このようにすることで、底面2aを略環状に連続的に形成できるため、フードとしての剛性を大幅に低下させずに、トリム孔2dを設定できる。
そして、このトリム孔2dは、歩行者頭部が衝突した際に、縦壁2fの倒れ変形を促進する作用を有する。これにより、特に、サイド側の外周骨部2の内側に設定された縦壁2fについても頭部衝突時に容易に変形することが可能になり、フード内部の空間を有効利用することで、頭部衝突時の加速度を低く、衝突ストロークを長くすることが可能になり、HIC値も低減できる。
上述したような本実施形態の構成を採用したこと{すなわち、自動車の両サイド側にそれぞれ3つずつ設けられたトリム孔2dの内のそれぞれ真ん中のトリム孔2dは、自動車の両サイド側からそれぞれ車幅方向内側に向かって前記外周骨部2に設けられたクラッシュビード2mを結ぶ線上にあり、かつ、前記各クラッシュビード2mより車幅方向内側の縦壁2fにそれぞれ設けられるような(図1に示すように、両サイド側にそれぞれクラッシュビード2mとトリム孔2dの組合せが左右対称に設けられるような)構成をさらに有したこと}により、第1発明に係る自動車用フード構造のフードインナパネルにより齎される作用効果(歩行者と衝突した際の歩行者頭部保護性能およびフード剛性に優れた自動車用フード構造およびそのフードインナパネルを実現可能である)ばかりか、自動車同士が正面衝突した際の前突性能も確保された自動車用フード構造およびそのフードインナパネルを実現できる。
ただし、前記6つのトリム孔2dは、縦壁2fの途中に設けられた棚部2cより上側の領域に設けられていることが、歩行者と衝突した際の歩行者頭部保護性能、自動車同士が正面衝突した際の前突性能およびフード剛性に優れた特性を併せ持たせる観点からは好ましい。この構成について、さらに以下に詳述する。このような構成とすることで、フード剛性および強度を確保するために、トリム孔2dを設定しない外周骨部2の底面2a側領域と、頭部衝突時に縦壁2fの倒れ変形を助長するためにトリム孔2dを複数設定する外周骨部2の縦壁2fのアウタ近接面2e側領域に役割を分割することができる特有の作用効果を奏する。そして、棚部2cの外側の稜線(符号なし)は、外周骨部2の底面2aの剛性の確保に寄与し、棚部2cの内側の稜線(符号なし)は、歩行者頭部衝突時の縦壁2fの倒れ変形の起点としても機能するため、剛性および歩行者頭部保護性能の双方に有効である。
なお、本実施形態のように、棚部2cが、縦壁2fの高さhの1/2の位置よりも自動車の車体下側に設けられているのが前記詳述した観点からより好ましい。これは、すなわち、フード剛性や強度は、極端な応力集中が生じないように、外周骨部2の底面2aの稜線2g部分に弱体化部を設けずに連続的に繋がっていれば確保されるのに対して、歩行者頭部保護性能に関しては、トリム孔2dにより切断される縦方向(矢印UP方向)の領域があまり短いと、縦壁2fが良好に倒れ変形できず、所定の歩行者頭部保護性能が得られ難いためである。これらの点に関して、本発明者が初めて明らかにしたものである。
また、図1に示すように、フードのサイド側の側面(矢印UPと矢印FRを含む面に平行な面)の自動車の前後方向(矢印FRを含む方向)に略平行に延在する縦壁2fにおいて、外周骨部2の底面2aに設けられるクラッシュビード2mを車幅方向(矢印UPと矢印FRを含む面に直交する方向)に延長した部位近傍にトリム孔2dを設けていれば、自動車同士の正面衝突の際には、トリム孔2dが弱体化孔として作用する。これによって、クラッシュビード2mとトリム孔2dを繋ぐような折れ変形が生じやすくなり、自動車衝突時にフードが良好に畳まれることで、車内に飛び込みが生じにくいという利点、つまり、自動車同士が衝突した際の衝突性能(前突性能)の向上も合わせて得られる。
また、前記トリム孔2dと組み合わせて、素材自体にも歩行者頭部保護性能を持たせ、かつフードインナパネルへの成形性を満たすために、Al−Mg−Si系のAA乃至JISに規定される6000系アルミニウム合金板を用いることが好ましい。そして、この6000系アルミニウム合金板が、フードインナパネルに成形された後で、塗装焼き付け硬化処理を施されて車体に使用されることを想定して、2%の予ひずみ付与後に170℃×20分の人工時効硬化処理した後の特性として、0.2%耐力が80〜225MPaであることが好ましい。
そして、このような6000系アルミニウム合金板を用いた場合、前記諸性能を発揮するためのフードインナパネルの好ましい板厚tは0.6mmから1.2mm程度の範囲である。
また、トリム孔2dの、倒れ変形を促進する効果を発揮させるための好ましい位置、大きさ、個数、間隔は、勿論、フードインナパネルや、その設ける縦壁2fの形状や大きさによって設計される。
ただ、前記6000系アルミニウム合金板の耐力値やその板厚範囲でのフードインナパネルへの使用を前提とすると、複数個間隔をあけて設ける場合のトリム孔2dの、倒れ変形を促進する効果を発揮させるための好ましい幅は、勿論、フードインナパネルや、その設ける縦壁2fの形状や大きさにもよるが、好ましくは、前記フードインナパネルの縦壁2fの高さhとの関係で、0.5×h〜10×hmmの範囲とする。
(実施形態2)
図4は本発明の実施形態2の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。本実施形態は、図1に示す実施形態1において、クラッシュビード2mが設けられない点並びに図4の紙面に向かって右側の縦壁2fにトリム孔2dが2つ設けられている(図1においてはトリム孔2dが3つ設けられている)以外は、実施形態1とすべて構成が同じである。よって、実施形態1において詳述したクラッシュビード2mが存在することにより齎される作用効果と右側の縦壁2fに設けられるトリム孔2dの数による差異によって得られる作用効果を除けば、その他の作用効果は実施形態1に同じであるため、同一構成要素には同一番号を付与し詳細な説明は省略する。
(実施形態3)
図5は本発明の実施形態3の自動車用フード構造のフードインナパネルの模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)である。本実施形態は、図4に示す実施形態2において、トリム孔2dの設置位置を縦壁2fの周方向におけるコーナー部を含む領域に変えて設けたことを特徴とする。このような構成とすることにより、サイド側の縦壁2f近傍に歩行者頭部が衝突した際、この縦壁2fは車幅方向の内側に倒れ変形し易くなる。また、このコーナー部で縦壁2fを分断していることで、フロント側やリア側の縦壁2f近傍に歩行者頭部が衝突した際も、縦壁2fがフード中央に向かって倒れ変形し易くなるという作用効果が得られる。
(実施形態4)
図6は本発明の実施形態4の自動車用フード構造のフードインナパネルの一部拡大模式斜視図(フードアウタパネルを外した状態)、図7は図6に示すフードインナパネルのCC断面図である。本実施形態は、図3に示す実施形態1において、クラッシュビード2mの車幅方向の線上に設けられたトリム孔2dをトリム孔2nのように変形している。すなわち、アウタ近接面2eに一段下がった座面(例えば、トリム孔2nの内周部に深さ3mm程度の浅い座面)2pや棚部2cにも同様な座面(符号は付与せず)が設けられている点以外は、実施形態1とすべて構成が同じである。これにより、トリム孔2nの内周部の形状が確実になるという効果がある。なお、実施形態1と同一構成要素に関しては、同一番号を付与し詳細な説明は省略する。
1 フードアウタパネル
2 フードインナパネルの外周骨部
2a 外周骨部2の底面
2b 壁
2c 棚部
2d、2n トリム孔
2e アウタ近接面
2f アウタ近接面2eと底面2aを繋ぐ縦壁
2g 縦壁2fと底面2aが接する稜線
2j 外周骨部2の最外周の壁
2k 最外周の壁2jから外方に延出したフランジ部
2m 底面2aに設けられたクラッシュビード
2p 座面
3 マスチック樹脂

Claims (5)

  1. フードアウタパネルとフードインナパネルとを有する自動車用フード構造のフードインナパネルにおいて、
    前記フードインナパネルは、
    外周部に設けられた略環状で、この環状の周方向に対して直交する断面形状が上向きに凹形状をなす外周骨部と、
    この外周骨部より内側に延設され、前記フードアウタパネルとマスチック接合されるアウタ近接面と、を有し、
    このアウタ近接面と前記外周骨部の底面を繋ぐ縦壁には、前記縦壁と前記底面とが接する稜線および前記底面を除いて複数のトリム孔が設けられ、前記縦壁の周方向に、コーナー部を有し、少なくとも前記コーナー部の一部には前記トリム孔が設けられていることを特徴とする自動車用フード構造のフードインナパネル。
  2. 前記トリム孔は、前記縦壁途中に設けられた棚部より上側の領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用フード構造のフードインナパネル。
  3. 前記棚部は、前記縦壁の高さhの1/2の位置よりも自動車の車体下側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動車用フード構造のフードインナパネル。
  4. 前記トリム孔は、自動車の両側面側からそれぞれ車幅方向内側に向かって前記外周骨部に設けられたクラッシュビードを結ぶ線上にあり、かつ、前記各クラッシュビードより車幅方向内側の縦壁にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用フード構造のフードインナパネル。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の自動車用フード構造のフードインナパネルと前記フードアウタパネルとを有した自動車用フード構造。
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