JP5870096B2 - 戸吊装置及びそれを備えたドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに開閉駆動機構に連結される戸吊装置、及びその戸吊装置を備えたドア装置に関する。
従来、構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに開閉駆動機構に連結される戸吊装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1においては、構造物としての鉄道車両において適用される戸吊装置として、上レール及び下レールを有するレール部材と、レール部材を走行する戸車を有する戸車装置と、を備える戸吊装置が開示されている。そして、特許文献1においては、戸吊装置に懸架されたドアが、戸吊装置に連結された開閉駆動機構によって開閉駆動され、鉄道車両の側壁である構造物に対してスライド移動自在に懸架された状態で支持されている。
また、上記戸吊装置における戸車装置には、レール部材の長手方向に沿って配置された支持部材が設けられ、この支持部材に、下レールを走行可能な第1の戸車と上レールを走行可能な第2の戸車とが設けられている。そして、第2の戸車が支持部材の一端側に設けられ、ドアを懸架可能な(懸吊可能な)懸吊部が支持部材の他端側に設けられている。これにより、懸吊部にドアの自重が作用し、下レールを走行する第1の戸車を支点として第2の戸車が上レールに接触することにより、ドアが支持される。このため、ドアがレール部材から脱輪することを防止し、円滑で安全にドアの開閉を行うことができ、かつ製造や施工コストを低減することができる戸吊装置を提供することができる。
国際公開第WO2008/149632号
特許文献1に開示された戸吊装置によると、下レールを走行する第1の戸車を支点として第2の戸車を上レールに押し付ける荷重をドアの自重によって作用させて戸車のレールからの脱輪を防止する機構が設けられており、ドアの傾きも防止できる。しかしながら、特許文献1の戸吊装置においては、第2の戸車が、ドアの自重による第1の戸車を支点として作用する荷重によって、常に、ドアの自重に比例した面圧をもって上レールに押し付けられた状態で、上レールを走行することになる。このため、戸車がレールを走行する際に、脱輪を防止する機構においてドアの自重に応じた走行抵抗を生じることになり、開閉駆動機構によるドアの開閉駆動における駆動効率の低下を生じることになる。また、ドアの自重に応じた走行抵抗が生じることで、戸車の摩耗が進展し易くなってしまうことになる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、ドアの開閉の際における戸車の脱輪及びドアの傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できる戸吊装置を提供することを目的とし、また、その戸吊装置を備えたドア装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係る戸吊装置は、構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを前記構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに前記開閉駆動機構に連結される戸吊装置に関する。そして、第1発明に係る戸吊装置は、前記構造物に固定されるとともに、上下方向において対向する走行面がそれぞれ設けられた上レール及び下レールを有するレールと、前記下レールの走行面に当接して走行する第1戸車と、前記ドアを懸架するとともに、前記第1戸車を回転自在に支持する第1戸車支持部材と、前記第1戸車支持部材に対して揺動可能に連結された揺動部材と、前記揺動部材に対して回転自在に取り付けられるとともに、前記第1戸車と前記揺動部材の間に設けられ、前記上レールの走行面に当接可能に設けられた第2戸車と、前記開閉駆動機構に対して前記ドアを保持して連結するための駆動連結部と、弾性変形することで前記第2戸車と前記駆動連結部との相対位置を変更可能な弾性部を有するとともに、前記揺動部材と前記駆動連結部とを前記弾性部を介して連結し、前記弾性部の変形に応じた位置に前記第2戸車を変位させる弾性連結機構と、を備えることを特徴とする。

この発明によると、ドアを懸架する第1戸車支持部材に支持された第1戸車が下レールを走行し、第1戸車支持部材に揺動可能に連結された揺動部材に支持された第2戸車が上レールに当接可能に設置される。このため、上下レールの間に設置されて走行する第1戸車及び第2戸車によって脱輪を防止する機構が構成されることになり、ドアの開閉の際における戸車の脱輪及びドアの傾きが確実に防止されることになる。
更に、本発明によると、開閉駆動機構に対してドアを連結するための駆動連結部と揺動部材とを連結する弾性連結機構が、弾性部を有しており、その弾性変形によって第2戸車と駆動連結部との相対位置を変更可能に設けられている。このため、ドアの開閉駆動の際における加速時又は減速時においては、弾性部の弾性変形に伴って弾性連結機構及び揺動部材がドアに対して相対的に変位し、上レールに対して第2戸車から作用する面圧が一時的に高くなるものの、等速時にすぐに弾性部の弾性変形が元に戻り、上レールと第2戸車との距離関係が元の状態に戻ることになる。また、ドアの開閉方向の端部に異物が衝突したり挟まったりしてしまうことによってドア側から負荷が弾性部の弾性変形を生じさせる方向に作用した場合であっても、弾性部の弾性変形に伴って弾性連結機構及び揺動部材がドアに対して相対的に変位し、上レールに対する第2戸車の位置が上記の負荷に応じた適切な位置にポジショニングされることになる。
よって、本発明によると、第2戸車を上レールに対して、軽く触れる程度に設置することで、戸車がレールを走行する際に脱輪を防止する機構について走行抵抗を十分に低減できる状態に設定することができる。そして、ドアの加減速時や異物衝突時にも負荷に応じた適切な位置に戸車がポジショニングされ、戸車の脱輪及びドアの傾きが確実に防止される。尚、本発明によると、第2戸車を上レールに対して、どの程度触れさせた状態で設置するか、といった第2戸車の位置調整が、上述した脱輪防止性能にほとんど影響を与えない。このため、本発明の戸吊装置を設置する際に、位置調整の手間をほとんど要さず、設置作業を容易に行うことができる。
従って、本発明によると、ドアの開閉の際における戸車の脱輪及びドアの傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できる戸吊装置を提供することができる。
第2発明に係る戸吊装置は、第1発明の戸吊装置において、前記第2戸車は、前記弾性連結機構に対して、前記ドアの閉方向における端部側である戸先側と前記ドアの開方向における端部側である戸尻側との両方に設けられていることを特徴とする。
この発明によると、第2戸車が、弾性連結機構に対して戸先側及び戸尻側の両方に設けられている。このため、ドアの開駆動時及び閉駆動時のいずれの場合においても、加減速時やドア端部に異物が衝突した際に、上レールに対する第2戸車の位置が適切な位置に安定してポジショニングされる。よって、ドアの開駆動時及び閉駆動時のいずれの場合においても、戸車の脱輪及びドアの傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できるコンパクトな構造の戸吊装置を実現できる。
第3発明に係る戸吊装置は、第1発明又は第2発明の戸吊装置において、前記第1戸車及び前記第2戸車は、前記下レール及び前記上レールを転動する転動面の形状が同一に形成され、前記転動面には、前記第1戸車及び前記第2戸車の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成された一対の外側転動面と、前記一対の外側転動面に対して前記平行な方向内側で凹み状の曲面として形成された内側転動面と、が設けられ、前記第2戸車における前記一対の外側転動面が前記上レールに当接し、前記第1戸車における前記内側転動面が前記下レールに当接することを特徴とする。
この発明によると、第2戸車の一対の外側転動面が上レールに当接し、第1戸車の内側転動面が下レールに当接し、上レールの突起が第2戸車の一対の外側転動面間で突出する。このため、レールに対して側方に偏って懸架されたオーバーハング状態のドアの場合であっても、上レールの突起に一対の外側転動面が当接せずに第2戸車が傾く範囲においては、第2戸車の走行抵抗が十分に低減された状態が維持されることになる。即ち、オーバーハング状態のドアの場合であっても、戸車の傾きが効率よく吸収され、第2戸車の走行抵抗が十分に低減された状態が維持されることになる。
第4発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第3発明の何れかの戸吊装置において、前記第1戸車は、前記第1戸車支持部材に対して、前記ドアの閉方向における端部側である戸先側と前記ドアの開方向における端部側である戸尻側との両方に設けられ、前記第2戸車は、前記ドアの開閉方向において、前記戸先側の前記第1戸車と前記戸尻側の前記第1戸車との間に設置されていることを特徴とする。
この発明によると、第2戸車が、戸先側の第1戸車と戸尻側の第1戸車との間に設置される。このため、戸先側及び戸尻側の第1戸車に対して、それらの内側に、第2戸車、揺動部材及び弾性連結機構を設けることができる。これにより、装置レイアウト上の制約から第1戸車を避けて第2戸車、揺動部材及び弾性連結機構を設置する必要が生じて構造が大型化してしまうといったような問題が生じないことになる。即ち、戸先側及び戸尻側の第1戸車の内側に、第2戸車、揺動部材及び弾性連結機構をコンパクトに設置でき、戸吊装置の構造のコンパクト化を図ることができる。
第5発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第3発明の何れかの戸吊装置において、前記揺動部材として、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側で連結される戸先側揺動部材と、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの開方向における端部側である戸尻側で連結される戸尻側揺動部材と、が設けられ、前記弾性連結機構は、前記戸先側揺動部材と前記戸尻側揺動部材とがそれぞれ回転自在に連結される揺動連結部材を有し、前記ドアが閉方向に移動する際には、前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する変位を規制し、前記ドアが開方向に移動する際には、前記弾性部が弾性変形することで前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する相対位置を変更可能なように、前記揺動連結部材が前記駆動連結部に対して前記弾性部を介して連結されていることを特徴とする。
この発明によると、戸先側揺動部材及び戸尻側揺動部材が回転自在に連結される揺動連結部材に対する駆動連結部の変位が、ドアの開方向への移動時には弾性部材の弾性変形に伴って許容され、ドアの閉方向への移動時には規制される。このため、ドアの開方向への移動時よりも戸車の脱輪及びドアの傾きが誘発され易いドアの閉方向への移動時において、脱輪を防止する機構の応答性向上が図られることになる。よって、戸車の脱輪及びドアの傾きを更に確実に防止することができる。
第6発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第5発明のいずれかの戸吊装置において、前記第1戸車及び前記第2戸車は、前記下レール及び前記上レールを転動する転動面の形状が同一に形成され、前記転動面には、前記第1戸車及び前記第2戸車の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成された一対の外側転動面と、前記一対の外側転動面に対して前記平行な方向内側で凹み状の曲面として形成された内側転動面と、が設けられ、前記第1戸車及び前記第2戸車の一方における前記外側転動面が前記上レール及び前記下レールの一方に当接し、前記第1戸車及び前記第2戸車の他方における前記内側転動面が前記上レール及び前記下レールの他方に当接し、前記上レール及び前記下レールの一方には、前記第1戸車及び前記第2戸車の一方における前記一対の外側転動面の間で突出する突起が設けられていることを特徴とする。
この発明によると、第1戸車及び第2戸車が、少なくとも第1転動面及び第2転動面の形状において共通化されるため、第1戸車及び第2戸車の部品管理を容易に行うことができる。そして、第1及び第2戸車の一方における一対の凸状の曲面である外側転動面が上下レールの一方に当接し、第1及び第2戸車の他方における凹み状の曲面である内側転動面が上下レールの他方に当接し、更に、上下レールの一方においてこれに当接する一対の外側転動面間で突出する突起が設けられる。このため、第1及び第2戸車が上下レール間においてレール長手方向と垂直な方向に沿って傾いた場合であっても、第1及び第2戸車がレールから脱落してしまうことが更に確実に防止されることになる。
第7発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第6発明のいずれかの戸吊装置において、前記揺動部材として、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側で連結される戸先側揺動部材と、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの開方向における端部側である戸尻側で連結される戸尻側揺動部材と、が設けられ、前記弾性連結機構は、前記戸先側揺動部材と前記戸尻側揺動部材とがそれぞれ回転自在に連結されるとともに前記駆動連結部に対して前記弾性部を介して連結される揺動連結部材を有し、前記揺動連結部材として、前記戸先側揺動部材が回転自在に連結される戸先側揺動連結部材と、前記戸尻側揺動部材が回転自在に連結される戸尻側揺動連結部材と、が設けられ、前記第2戸車として、前記戸先側揺動部材に対して回転自在に支持される戸先側第2戸車と、前記戸尻側揺動部材に対して回転自在に支持される戸尻側第2戸車と、が設けられ、前記戸先側揺動連結部材と前記戸尻側揺動連結部材とが前記弾性部を介して前記ドアの開閉方向において相対移動可能に連結されていることを特徴とする。
この発明によると、戸先側第2戸車が支持される戸先側揺動部材が連結される戸先側揺動連結部材と、戸尻側第2戸車が支持される戸尻側揺動部材が連結される戸尻側揺動連結部材とが、ドア開閉方向で弾性部を介して相対移動可能に連結される。このため、弾性部の作動に伴って、戸先側第2戸車及び戸尻側第2戸車の間の距離と、戸先側揺動部材及び戸尻側揺動部材の第1戸車支持部材に対する揺動方向の角度とが、上レール及び下レール間の距離寸法に応じて自動的に調整されることになる。よって、上下レール間の距離寸法によらず、自動的に所定の面圧以下となるように第2戸車が上レールに当接するため、戸吊装置を設置する際に、位置調整の手間を全く要することなく、設置作業を極めて容易に行うことができる。
第8発明に係る戸吊装置は、第7発明の戸吊装置において、前記駆動連結部には、前記戸先側揺動連結部材及び前記戸尻側揺動連結部材のうちの少なくともいずれかに対して当接可能な当接部が設けられ、前記当接部が前記戸先側揺動連結部材及び前記戸尻側揺動連結部材のうちの少なくともいずれかに対して当接することで、前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する変位が所定距離の範囲に規制されることを特徴とする。
この発明によると、駆動連結部における当接部が戸先側及び戸尻側の揺動連結部材のうちの少なくともいずれかに対して当接することで、駆動連結部の揺動連結部材に対する変位が所定距離の範囲に規制される。このため、弾性部の弾性変形量に係わらず、駆動連結部の揺動連結部材に対する変位が所定距離に達した段階で、脱輪を防止する機構を確実に作動させることができる。
第9発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第8発明の何れかの戸吊装置において、前記駆動連結部は、前記第1戸車支持部材に対してスライド移動可能に設置されるスライド部材と、前記スライド部材とは別体に形成され、前記開閉駆動機構に連結される連結部材と、を有し、前記連結部材は、前記スライド部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側及び前記ドアの開方向における端部側である戸尻側の両方において取り付け可能に設けられ、前記弾性部の一端側又は当該弾性部に付勢される軸状の部材の一端側を保持することを特徴とする。
この発明によると、駆動連結部において、開閉駆動機構に連結されて弾性部又はそれに付勢される軸状の部材の一端側を保持する連結部材が、スライド部材に対して戸先側及び戸尻側の両方で取り付け可能に設けられる。このため、スライド部材、連結部材、弾性部、等の部品に関し、同じ部品にて、右勝手のドア及び左勝手のドアの両方のドアに対して対応することができる。これにより、部品管理を容易に行うことができる。
第10発明に係る戸吊装置は、第1発明乃至第9発明のいずれかの戸吊装置において、前記第1戸車支持部材には、前記第2戸車が前記揺動部材に対して回転自在に支持される車軸の周囲の空間を開放して当該揺動部材の回動を許容するように、切欠き状の凹み部分が形成されていることを特徴とする。
この発明によると、第1戸車支持部材に、揺動部材の回動を許容するように第2戸車の車軸の周囲を開放する切欠き状の凹み部分が形成されている。このため、第2戸車及び揺動部材と、第1戸車及び第1戸車支持部材とが、より密集して配置された構造を実現することができる。これにより、戸吊装置の更なるコンパクト化を図ることができる。
また、他の観点の発明として、上述したいずれかの戸吊装置を備えたドア装置の発明を構成することもできる。即ち、第11発明に係るドア装置は、第1発明乃至第10発明のいずれかの戸吊装置と、構造物に設けられ、前記戸吊装置によって前記構造物に対してスライド移動自在に懸架された状態で支持されるドアと、前記戸吊装置の前記駆動連結部と連結され前記ドアを開閉駆動する開閉駆動機構と、を備えていることを特徴とする。
この発明によると、ドアの開閉の際における戸車の脱輪及びドアの傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できる戸吊装置を備えるドア装置を提供することができる。
本発明によると、ドアの開閉の際における戸車の脱輪及びドアの傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できる戸吊装置を提供することができ、また、その戸吊装置を備えたドア装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るドア装置を模式的に示す正面図である。 図1に示すドア装置においてドアが開放された状態を模式的に示す正面図である。 図2に示すドア装置におけるレールのC−C線矢視位置から見た断面図である。 図1に示すドア装置における戸吊装置を示す正面図である。 図4の一部を拡大して示す図である。 図1に示すドア装置の一部について正面側から見た状態を示す斜視図である。 図1に示すドア装置の一部について背面側から見た状態を示す斜視図である。 図1の一部を拡大して示す図である。 図5に示す戸吊装置における戸車機構を示す正面図である。 図9に示す戸車機構の平面図である。 図9に示す戸車機構の側面図である。 図5のD−D線矢視位置から見た断面を示す断面図である。 図5のE−E線矢視位置から見た断面を示す断面図である。 図5のF−F線矢視位置から見た断面を示す断面図である。 図5のG−G線矢視位置から見た断面を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに開閉駆動機構に連結される戸吊装置及びその戸吊装置を備えたドア装置として適用できるものである。尚、本実施形態においては、鉄道車両において適用される戸吊装置及びドア装置を例にとって説明するが、必ずしもこの例に限らず、本発明は、種々の構造物に設けられる戸吊装置及びドア装置として広く適用することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るドア装置2を模式的に示す正面図である。図1に示すドア装置2は、例えば、鉄道車両の側壁を構造物として適用される。尚、図1は、鉄道車両の内側から見たドア装置2の正面図を示している。また、図1では、鉄道車両の側壁の図示が省略されている。ドア装置2は、本発明の一実施の形態に係る戸吊装置1、ドア11(図1では、一部を図示)、開閉駆動機構12、等を備えて構成されている。
ドア11は、鉄道車両の側壁(以下、「構造物」という)に設けられた引き戸として構成されており、上下方向に沿って設置され、鉄道車両において乗客が乗降するために設けられた側戸を構成している。ドア装置2においては、ドア11として2枚のドア11a及びドア11bが設けられている。そして、ドア11(11a、11b)は、後述する戸吊装置1によって構造物に対してスライド移動自在に懸架された状態で支持されている。尚、構造物には、戸吊装置1におけるレール13が、水平方向で直線状に延びるように配置された状態で固定されている。そして、ドア11a及びドア11bは、それぞれ上端部において戸吊装置1における後述の戸車機構14によって支持され、レール13に沿って互いに接近して当接することで閉じられ、互いに離間することで開放されるように構成されている。
開閉駆動機構12は、構造物に設置され、戸吊装置1に連結されるとともにドア11(11a、11b)を開閉駆動する機構として設けられている。図1に例示する開閉駆動機構12は、駆動モータ(図示せず)、駆動プーリ15、従動プーリ16、ベルト17、等を備えて構成されている。ベルト17は、駆動プーリ15及び従動プーリ16に対して周回自在に巻き掛けられた無端状のベルトとして構成されている。そして、駆動モータに連結された駆動プーリ15が回転することで、駆動プーリ15に巻き掛けられたベルト17が周回し、このベルト17とともに従動プーリ16も回転することになる。
また、駆動モータは、図示しない制御装置からの指令に基づいて、正転方向及び逆転方向に所定量回転するように制御される。これにより、開閉駆動機構12のベルト17に連結された戸吊装置1を介して懸架された状態で支持されたドア11(11a、11b)が、開方向及び閉方向に駆動されることになる。尚、図1は、2枚のドア11(11a、11b)が閉じられた全閉位置の状態を示しており、図2は、2枚のドア11が開放された全開位置の状態を示している。図1において矢印Aで示す方向にベルト17が周回するように開閉駆動機構12が作動することで、戸吊装置1における後述の各戸車機構(14a、14b)が互いに離間する方向に移動し、2枚のドア11(11a、11b)が図2に示す全開位置の状態に移行することになる。一方、図2において矢印Bで示す方向にベルト17が周回するように開閉駆動機構12が作動することで、各戸車機構(14a、14b)が互いに接近する方向に移動し、2枚のドア11(11a、11b)が図1に示す全閉位置の状態に移行することになる。
尚、本実施形態では、開閉駆動機構として、駆動モータ、駆動プーリ、従動プーリ、ベルトを備えて構成された機構を例示したが、この通りでなくてもよく、構造物に設けられてドアを開閉駆動可能な機構であれば、種々変更して実施してもよい。例えば、駆動モータ、駆動モータによって回転駆動されるピニオン、ピニオンに噛み合うとともにピニオンの回転に伴って往復移動可能に互いに平行に設置されて戸吊装置に連結される上ラック及び下ラック、等を備えて構成された開閉駆動機構を備えるドア装置を実施してもよい。また、駆動モータ、駆動モータによって回転駆動されるスクリュー軸、スクリュー軸に螺合するとともに戸吊装置に連結されるナット部材、等を備えて構成された開閉駆動機構を備えるドア装置を実施してもよい。
図1及び図2に示すように、戸吊装置1は、レール13と、戸車機構14(14a、14b)とを備えて構成されている。図3は、図2のC−C線矢視位置から見たレール13の断面図である。図1乃至図3に示すレール13は、構造物に固定されるとともに、上下方向において対向する走行面(18、19)がそれぞれ設けられた上レール13a及び下レール13bを備えて構成されている。上レール13a及び下レール13bは、水平方向で平行に直線状に延びており、レール13における架橋部13cを介して一体に形成されている。
上レール13aの走行面18は、水平方向に平行に延びる一対の凹状走行面(18a、18b)として設けられている。そして、一対の凹状走行面(18a、18b)の断面は、円弧状に湾曲するように形成されるとともに、それぞれ上方に向かって緩やかに凹むように湾曲して形成されている。また、上レール13aには、一対の凹状走行面(18a、18b)の間で下方に向かって突出する突起20が設けられている。この突起20は、一対の凹状走行面(18a、18b)の間で水平方向に延びるとともに、その断面が下方に向かって円弧状に膨らむように形成されている。一方、下レール13bの走行面19の断面は、上レール13aの走行面18に対向して上方に向かって円弧状に膨らむように形成されている。
尚、本実施形態では、上レール及び下レールが一体に形成されたレールを例示したが、この通りでなくてもよい。即ち、上レール及び下レールが個別に形成されて設置されるレールが実施されてもよく、また、別体に形成されて他の部材を介して結合されたレールが実施されてもよい。
戸車機構14(14a、14b)は、図1及び図2に示すように、各ドア(11a、11b)に対応して1つずつ設けられており、それぞれ開閉駆動機構12のベルト17に連結されている。そして、戸車機構14aは、ドア11aを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持しており、戸車機構14bは、ドア11bを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持している。
図4は、ドア装置2における戸吊装置1について、鉄道車両の内側から見た状態を示す正面図である。図5は、図4の一部を拡大して示す図であって、戸車機構14a及びその近傍を拡大して示す図である。図6は、ドア装置2の一部について正面側から見た状態(鉄道車両の内側から見た状態)を示す斜視図であって、戸車機構14bとドア11bの一部とを示す図である。図7は、ドア装置2の一部について背面側から見た状態(鉄道車両の外側から見た状態)を示す斜視図であって、戸車機構14bとドア11bの一部とを示す図である。図8は、図1の一部を拡大して示す図であって、戸車機構14a及びその近傍を拡大して示す図である。
図4乃至図8によく示すように、各戸車機構(14a、14b)は、複数の第1戸車(21、22)、第1戸車支持部材23、複数の揺動部材(24、25)、複数の第2戸車(26、27)、駆動連結部28、弾性連結機構29、ハンガー30、等を備えて構成されている。尚、駆動プーリ15側に配置されてドア11aに連結された戸車機構14aと、従動プーリ16側に配置されてドア11bに連結された戸車機構14bとは、上記のように、同様の機器要素を備えて構成されている。そして、戸車機構14a及び戸車機構14bは、2枚のドア11の中間位置を介して機器が線対称の状態となるように配置されている点と、駆動連結部28においてベルト17に連結される部分の長さが異なる点とを除いて、同様に構成されている。
図9は、戸車機構14aを示す正面図である。図10は、戸車機構14aを示す平面図である。図11は、戸車機構14aの側面図であって、図9のH線矢印方向から見た図である。図12は、図5のD−D線矢視位置から見た断面を示す断面図である。図13は、図5のE−E線矢視位置から見た断面を示す断面図である。図14は、図5のF−F線矢視位置から見た断面を示す断面図である。図15は、図5のG−G線矢視位置から見た断面を示す断面図である。前述のように、戸車機構14a及び戸車機構14bは、同様に構成されるため、以下の説明では、図5、図8乃至図15を参照しつつ戸車機構14aについて説明し、戸車機構14bについての説明を省略する。尚、適宜、図6及び図7を参照し、戸車機構14bについても言及する。
図5、図8〜図11、図15に示すように、第1戸車(21、22)は、下レール13bの走行面19に当接して走行する戸車として設けられている。そして、第1戸車(21、22)は、レール13の長手方向と平行な方向における戸車機構14aの中心位置を通って上下方向に延びる仮想の中心線(以下、「戸車機構14aの中心線」という)に対してほぼ線対称の位置に配置されている。
第1戸車(21、22)としては、戸尻側第1戸車21と戸先側第1戸車22とが設けられている。戸尻側第1戸車21は、戸車機構14aの中心線に対して、ドア11aの開方向(図5、図8にて矢印Iで示す方向)における端部側である戸尻側に設けられている。一方、戸先側第1戸車22は、戸車機構14aの中心線に対して、ドア11aの閉方向(図5、図8にて矢印Jで示す方向)における端部側である戸先側に設けられている。これにより、第1戸車(21、22)は、後述の第1戸車支持部材23に対して、ドア11aの閉方向における端部側である戸先側とドア11aの開方向における端部側である戸尻側との両方に設けられている。
図5、図8〜図15に示す第1戸車支持部材23は、ハンガー30を介してドア11aを懸架するとともに、第1戸車(21、22)を回転自在に支持する部材として設けられている。尚、本実施形態では、第1戸車支持部材23として、戸尻側第1戸車21を支持する戸尻側部材23aと、戸先側第1戸車22を支持する戸先側部材23bと、これらの両部材を両端部にそれぞれ固定して一体的に結合するとともに細長い円柱軸状に形成された結合軸部材23cと、を有し、1本の直線状に延びるように結合された部材として構成されたものを例示している。この第1戸車支持部材23は、レール13の長手方向と平行に設置されている。そして、第1戸車支持部材23の戸尻側部材23aにおいては、戸尻側第1戸車21が車軸21aを介して回転自在に支持されている。また、第1戸車支持部材23の戸先側部材23bにおいては、戸先側第1戸車22が車軸22bを介して回転自在に支持されている。
図8の模式図に示すように、ハンガー30は、ドア11aを第1戸車支持部材23に懸架するための機構として設けられている。ここで、ハンガー30については、図6及び図7を参照しつつ、戸車機構14bについて説明する。図6及び図7に示すハンガー30は、例えば、平板状の部材に対して折り曲げ加工及び打ち抜き加工が施されることで形成される。そして、ハンガー30には、ドア11bの上端部に結合されて固定される部分と、第1戸車支持部材23側に取付けられる部分とが設けられている。ハンガー30における第1戸車支持部材23側に取付けられる部分には、複数の吊下げ孔(30a、30a)が形成されている。
ハンガー30に形成された各吊下げ孔30aは、長孔状の貫通孔として設けられている。そして、各吊下げ孔30aの内側には、第1戸車支持部材23に対して回転可能に取り付けられた複数の調整カム(36、36)のそれぞれが挿入される。これにより、ハンガー30は、各吊下げ孔30aにおいて、第1戸車支持部材23側の各調整カム36に対して遊嵌状態で係止されることになる。そして、ドア11bが、ハンガー30を介して第1戸車支持部材23に懸架された状態となる。
尚、調整カム(36、36)は、第1戸車支持部材23に対して、戸尻側部材23aと戸先側部材23bとにおいてそれぞれ回転可能に取り付けられている。各調整カム36は、円盤状の偏心カムとして設けられている。そして、戸車機構14aについての図5、図9及び図13に示すように、各調整カム36は、回転軸36aに対して中心位置がずれて偏心した位置に取付けられている。これにより、ドア11aの吊下げ作業が行われる際には、作業者は、回転軸36aを中心として偏心させて各調整カム36を回転させ、各調整カム36の回転軸36aを中心とする角度位置を変更することで、容易に、ドア11aの吊下げ位置の調整を行うことができる。尚、図13では、回転軸36aから偏心した調整カム36の中心位置が下方に配置された調整カム36の位置が実線で示され、調整カム36の中心位置が上方に配置された調整カム36の位置が二点鎖線で示されている。
以下、揺動部材(24、25)、第2戸車(26、27)、駆動連結部28、弾性連結機構29について、戸車機構14aを例にとって説明する。図5、図8〜図10、図13に示す揺動部材(24、25)は、複数(本実施形態では、2つ)設けられており、それぞれ第1戸車支持部材23に対して揺動可能に連結されている。揺動部材(24、25)としては、第1戸車支持部材23に対して戸尻側の戸尻側部材23aで連結される戸尻側揺動部材24と、第1戸車支持部材23に対して戸先側の戸先側部材23bで連結される戸先側揺動部材25とが設けられている。そして、戸尻側揺動部材24は、その一方の端部において、戸尻側部材23aの長手方向における中途位置に対して、回転自在に連結されている。また、戸先側揺動部材25は、その一方の端部において、戸先側部材23bの長手方向における中途位置に対して、回転自在に連結されている。
図5、図8〜図11、図14に示す第2戸車(26、27)は、揺動部材(24、25)に対して回転自在に支持されるとともに、上レール13aの走行面18に当接可能に設置された戸車として設けられている。そして、第2戸車(26、27)は、戸車機構14aの中心線に対してほぼ線対称の位置に配置されており、後述の弾性連結機構29に対して戸尻側と戸先側との両方に設けられている。また、第2戸車(26、27)は、ドア11aの開閉方向において、戸尻側第1戸車21と戸先側第1戸車22との間に設置されている。
第2戸車(26、27)としては、戸車機構14aの中心線に対して戸尻側に配置される戸尻側第2戸車26と、戸車機構14aの中心線に対して戸先側に配置される戸先側第2戸車27とが設けられている。戸尻側第2戸車26は、戸尻側揺動部材24に対して、この戸尻側揺動部材24における第1戸車支持部材23の戸尻側部材23aに連結される一方の端部とは反対側の他方の端部において、車軸26aを介して回転自在に支持されている。そして、戸尻側揺動部材24において、戸尻側第2戸車26が支持される他方の端部は、戸尻側部材23aに連結される一方の端部に対して、戸尻側に配置される。また、戸先側第2戸車27は、戸先側揺動部材25に対して、この戸先側揺動部材25における第1戸車支持部材23の戸先側部材23bに連結される一方の端部とは反対側の他方の端部において、車軸27aを介して回転自在に支持されている。そして、戸先側揺動部材25において、戸先側第2戸車27が支持される他方の端部は、戸先側部材23bに連結される一方の端部に対して、戸先側に配置される。
尚、図5及び図9によく示すように、第1戸車支持部材23の戸尻側部材23aには、戸尻側第2戸車26が戸尻側揺動部材24に対して回転自在に支持される車軸26aの周囲の空間を開放して戸尻側揺動部材24の回動を許容するように、切欠き状の凹み部分37aが形成されている。そして、第1戸車支持部材23の戸先側部材23bには、戸先側第2戸車27が戸先側揺動部材25に対して回転自在に支持される車軸27aの周囲の空間を開放し戸先側揺動部材25の回動を許容するように、切欠き状の凹み部分37bが形成されている。
ここで、第1戸車(21、22)、第2戸車(26、27)、及びレール13の構造について、更に詳しく説明する。図5、図8〜図11、図14、図15に示す第1戸車(21、22)及び第2戸車(2627)は、同一の形状の戸車として構成されている。このため、第1戸車(21、22)及び第2戸車(2627)は、第1戸車(21、22)において下レール13bの走行面19を転動する第1転動面38の形状と、第2戸車(26、27)において上レール13aの走行面18を転動する第2転動面39の形状とにおいて、同一に形成されている。
第1戸車(21、22)の各第1転動面38には、一対の外側転動面(38a、38b)と、内側転動面38cと、が設けられている(図11、図15を参照)。一対の外側転動面(38a、38b)は、第1戸車(21、22)の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成されている。内側転動面38cは、一対の外側転動面(38a、38b)に対して上記の回転中心線と平行な方向における内側で凹み状の曲面として形成されている。そして、各第1戸車(21、22)は、第1転動面38における内側転動面38cにて下レール13bの走行面19を転動して下レール13bを走行するように設置されている。尚、内側転動面38cの戸車周方向に垂直な断面は、走行面19に対応して円弧状に凹むように形成されている。
第2戸車(2627)の各第2転動面39には、一対の外側転動面(39a、39b)と、内側転動面39cと、が設けられている(図11、図14を参照)。一対の外側転動面(39a、39b)は、第2戸車(2627)の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成されている。内側転動面39cは、一対の外側転動面(39a、39b)に対して上記の回転中心線と平行な方向における内側で凹み状の曲面として形成されている。
そして、各第2戸車(2627)は、第2転動面39における一対の外側転動面(39a、39b)にて上レール13aの走行面18を転動して上レール13aを走行するように設置されている。尚、一方の外側転動面39aが走行面18における一方の凹状走行面18aを転動し、他方の外側転動面39bが走行面18における他方の凹状走行面18bを転動する。このため、外側転動面39aの戸車周方向に垂直な断面が凹状走行面18aに対応して円弧状に盛り上がるように形成され、外側転動面39bの戸車周方向に垂直な断面が凹状走行面18bに対応して円弧状に盛り上がるように形成されている。また、上レール13aに設けられた突起20は、第2戸車(26、27)における一対の外側転動面(39a、39b)の間で突出するように構成されている。
上記のように、本実施形態では、戸吊装置1は、第2戸車(2627)における一対の外側転動面(39a、39b)が上レール13aに当接し、第1戸車(21、22)における内側転動面39cが下レール13bに当接するように構成されている。しかし、この通りでなくてもよい。第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)の一方における一対の外側転動面(38a及び38b、又は、39a及び39b)が上レール13a及び下レール13bの一方に当接し、第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)の他方における内側転動面(38c、又は、39c)が上レール13a及び下レール13bの他方に当接するように構成されていればよい。そして、上レール13a及び下レール13bの一方には、第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)の一方における一対の外側転動面(38a及び38b、又は、39a及び39b)の間で突出する突起20が設けられていればよい。
図5、図8〜図12に示すように、駆動連結部28は、開閉駆動機構12に対してドア11aを保持して連結するための機構として設けられている。この駆動連結部28は、上端側がベルト17に対して固定されており、下端側が後述の弾性連結機構29に対して連結されている。これにより、駆動連結部28は、弾性連結機構29、揺動部材(24、25)、第1戸車支持部材23及びハンガー30を介して、ドア11aをベルト17に対して保持して連結している。そして、駆動連結部28は、スライド部材34、連結部材35、駆動機構固定部材40、等を備えて構成されている。
スライド部材34は、第1戸車支持部材23に対してスライド移動可能に設置される部材として設けられ、第1戸車支持部材23の中央部分に対応する位置に設置されている。このスライド部材34は、レール13の長手方向と平行に延びる貫通孔が形成されており、この貫通孔に対して第1戸車支持部材23の結合軸部材23cが摺動自在及び回動自在に遊嵌された状態で貫通して挿入されている。このため、第1戸車支持部材23が駆動連結部28に対して相対変位する際に、第1戸車支持部材23の相対変位方向を駆動連結部28の移動方向と平行な方向にガイドするように規制することができる。これにより、第1戸車支持部材23にハンガー30を介して連結されたドア11aの移動が、上下レール(13a、13b)が配置される平面と平行な平面内でのスライド移動となるように、更に規制されることになる。
駆動機構固定部材40は、開閉駆動機構12のベルト17に対して一端側の端部が固定される部材として設けられている。そして、駆動機構固定部材40における他端側の端部は、連結部材35に対して固定される。駆動機構固定部材40については、図8の模式図でのみ図示されており、図8以外の図面での図示は省略されている。
連結部材35は、スライド部材34とは別体に形成され、開閉駆動機構12に対して駆動機構固定部材40を介して連結されるブロック状の部材として設けられている。この連結部材35は、スライド部材34に対して戸先側及び戸尻側の両方において取り付け可能に設けられている。尚、本実施形態では、連結部材35が、スライド部材34に対して戸尻側の端部でボルトによって固定された状態を例示している。また、本実施形態では、連結部材35と駆動機構固定部材40とが別部材として設けられた形態を例示したが、この通りでなくてもよく、連結部材35と駆動機構固定部材40とが一体の部材として構成されていてもよい。
図5、図8〜図12に示すように、弾性連結機構29は、揺動部材(24、25)と駆動連結部28とを弾性的に連結する機構として設けられ、揺動連結部材(31、32)、バネ部材33、連結軸部材41、等を備えて構成されている。バネ部材33は、弾性変形することで第2戸車(26、27)と駆動連結部28との相対位置を変更可能な本実施形態における弾性部を構成している。また、本実施形態では、バネ部材33は、コイルバネとして設けられている。そして、バネ部材33の戸尻側の端部は、後述する戸先側揺動連結部材32に対して支持され、バネ部材の33の戸先側の端部は、このバネ部材33の内側を貫通する軸状の部材である連結軸部材41の戸先側の端部に支持されている。
揺動連結部材(31、32)は、戸尻側揺動部材24と戸先側揺動部材25とがそれぞれ回転自在に連結されるとともに、駆動連結部28に対してバネ部材33を介して相対位置を変更可能に連結されるリンク部材として設けられている。この揺動連結部材(31、32)として、戸尻側揺動部材24が回転自在に連結される戸尻側揺動連結部材31と、戸先側揺動部材25が回転自在に連結される戸先側揺動連結部材32と、が設けられている。そして、弾性連結機構29では、戸尻側揺動連結部材31と戸先側揺動連結部材32とがバネ部材33を介してドア11aの開閉方向において相対移動可能に連結されている。
ここで、揺動部材(24、25)、揺動連結部材(31、32)、バネ部材33、連結軸部材41、駆動連結部28との連結構成について、更に詳しく説明する。分離して設けられた部材である戸尻側揺動連結部材31及び戸先側揺動連結部材32は、それぞれ、厚肉で細長い板状の部材として設けられ、レール13の長手方向に沿って延びるように設置される。そして、戸尻側揺動連結部材31と戸先側揺動連結部材32とは、レール13の長手方向に沿って直列に並んで設置される。
また、戸尻側揺動連結部材31における戸尻側の端部は、戸尻側揺動部材24に対して回転自在に連結されている。そして、戸尻側揺動部材24に対する戸尻側揺動連結部材31の連結位置は、戸尻側揺動部材24における第1戸車支持部材23に連結される端部と戸尻側第2戸車26が支持される端部との間の位置に設定されている。
また、戸先側揺動連結部材32における戸先側の端部は、戸先側揺動部材25に対して回転自在に連結されている。そして、戸先側揺動部材25に対する戸先側揺動連結部材32の連結位置は、戸先側揺動部材25における第1戸車支持部材23に連結される端部と戸先側第2戸車27が支持される端部との間の位置に設定されている。
また、戸尻側揺動連結部材31における戸先側の端部には、戸尻側揺動連結部材31の長手方向に対して略直角に屈曲して形成された屈曲端部31aが設けられている。そして、戸先側揺動連結部材32における戸尻側の端部には、戸先側揺動連結部材32の長手方向に対して略直角に屈曲して形成された屈曲端部32aが設けられている。屈曲端部31a及び屈曲端部32aは、互いに対向して配置されている。そして、揺動連結部材(31、32)は、バネ部材33の弾性変形に伴って、屈曲端部31aと屈曲端部32aとの間の距離が変化するように構成されている。
また、対向する屈曲端部31a及び屈曲端部32aのそれぞれには、対向する位置において、貫通孔が形成されている。そして、連結軸部材41が、屈曲端部(31a、32a)の両貫通孔に対して遊嵌状態で貫通するように挿通されている。連結軸部材41において屈曲端部32aの貫通孔から戸先側に突出した部分は、バネ部材33の内側を貫通し、その戸先側の端部においてバネ部材33の戸先側の端部を支持している。即ち、バネ部材33は、内側を貫通する連結軸部材41の戸先側の端部と屈曲端部32aとの間で支持されている。尚、本実施形態では、バネ部材33は、伸びる方向に付勢するバネ力によって、屈曲端部32aに対して連結軸部材41の戸先側の端部を戸先側に向かって付勢する、圧縮コイルバネとして設けられている。
また、連結軸部材41において屈曲端部31aの貫通孔から戸尻側に突出した部分は、その戸尻側の端部において、駆動連結部28の連結部材35に対して螺合して固定されている。これにより、バネ部材33に付勢される連結軸部材41の一端側が連結部材35によって保持されている。そして、連結軸部材41における屈曲端部31aと連結部材35との間には、複数のナット部材(42a、42b)が螺合して取り付けられている。ナット部材42aは、連結部材35に対する連結軸部材41の固定位置のずれを防止するための回り止め部材として設けられている。ナット部材42bは、屈曲端部31aに当接する位置に設置され、連結部材35と屈曲端部31aとの間の距離が所定距離寸法以下とならないように規制する部材として設けられている。尚、連結軸部材41には、ナット部材42bの連結軸部材41に対する位置のずれを防止するためにナット部材42bに当接する位置に設けられる回り止めのナット部材も更に取り付けられている。
弾性連結機構29は、連結軸部材41及びナット部材42bが設けられていることで、ドア11aが閉方向に移動する際には、駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位を規制するように構成されている。そして、弾性連結機構29は、連結軸部材41及びバネ部材33が設けられていることで、ドア11aが開方向に移動する際には、バネ部材33が弾性変形することで駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する相対位置を変更可能なように、揺動連結部材(31、32)が駆動連結部28に対してバネ部材33を介して連結されるように構成されている。
尚、上記の弾性連結機構29においては、屈曲端部(31a、32a)に対して戸先側に設置された圧縮コイルバネとしての弾性部を例にとって説明したが、弾性部の形態はこの通りでなくてもよい。コイルバネ以外のバネ部材として構成された弾性部が用いられてもよい。例えば、円筒状に形成されたスポンジゴム等の種々の形態の弾性部材が弾性部として用いられてもよい。また、屈曲部(31a、32a)に対して戸尻側に弾性部が設置されてもよい。また、圧縮コイルバネとして設けられた弾性部ではなく引っ張りコイルバネとして設けられた弾性部が用いられてもよい。
また、戸車機構14aにおいては、駆動連結部28のスライド部材34に、戸先側揺動連結部材32の屈曲端部32aに対して当接可能な当接部43が設けられている。当接部43は、スライド部材34において、屈曲端部32aが横断するように配置可能な隙間を区画するように切欠き状に形成された部分の縁部分として設けられている。そして、戸車機構14aは、当接部43が戸先側揺動連結部材32の屈曲端部32aに対して当接することで、駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位が所定距離の範囲に規制されるように構成されている。
次に、上述したドア装置2及び戸吊装置1の作動について説明する。ドア装置2においては、前述したように、図1に示す状態において開閉駆動機構12が作動することで、各戸車機構(14a、14b)が互いに離間する方向に移動し、各戸車機構(14a、14b)にそれぞれ懸架された各ドア(11a、11b)が図2に示すように開放されることになる。一方、図2に示す状態において開閉駆動機構12の駆動モータが上記の開放動作の場合と逆方向に回転することで、各戸車機構(14a、14b)が互いに接近する方向に移動し、各ドア(11a、11b)が図1に示すように閉じられることになる。
また、戸吊装置1においては、開閉駆動機構12の作動に伴って、レール13の長手方向に沿った開閉方向に、戸車機構14aがドア11aをスライド移動させ、戸車機構14bがドア11bをスライド移動させる。尚、戸車機構14a及び戸車機構14bについては、2枚のドア11の中間位置を介して線対称の状態で同様に作動することになるため、以下、戸車機構14aの作動のみを説明する。
ドア11aが閉じられた状態では、開閉駆動機構12が作動しておらず、ドア11aが構造物に対して停止した状態となっている。この状態においては、上下レール(13a、13b)間の寸法によって定まる第2戸車(26、27)の上下方向の位置に応じてバネ部材33が所定のバネ力で揺動連結部材(31、32)を付勢した状態で、第2戸車(26、27)と駆動連結部28との相対位置が所定の位置状態に維持されている。
上記の状態から、開閉駆動機構12が作動してドア11aの開方向の動作が行われると、戸車機構14aの加減速運転(等速運転の前後でなされる運転であり、等速運転する時間に比べて短い時間である)も行われることになる。そして、ドア11aの開方向の動作中における戸車機構14aの加速運転時には、バネ部材33の弾性変形に伴って揺動連結部材(31、32)及び揺動部材(24、25)のドア11aに対する相対的な位置状態が少し変化し、上レール13aに対して第2戸車(26、27)から作用する面圧が変化することになる。また、ドア11aの開方向の動作中に、ドア11aの開方向の端部に異物が衝突したり挟まったりしてしまうことによってドア11a側から負荷が作用した場合においても、同様に、バネ部材33の弾性変形に伴って揺動連結部材(31、32)及び揺動部材(24、25)のドア11aに対する相対的な位置状態が変化することになる。そして、上レール13aに対する第2戸車(26、27)の位置が上記の負荷に応じた適切な位置にポジショニングされることになる。
尚、戸車機構14aが加速運転から等速運転に切り替わると、バネ部材33の状態が加速運転前の状態に戻り、揺動連結部材(31、32)及び揺動部材(24、25)のドア11aに対する相対的な位置状態が初期状態に戻ることになる。そして、上レール13aに対して第2戸車(26、27)から作用する面圧が初期状態に戻り、走行抵抗が低下することになる。
一方、ドア11aが開放されて停止した状態から開閉駆動機構12が作動してドア11aの閉方向の動作が行われる場合も、戸車機構14aの加減速運転が行われることになる。そして、ドア11aの閉方向の動作中における戸車機構14aの加速運転時には、連結軸部材41及びナット部材42bによって駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位が規制され、バネ部材33が弾性変形しないことになる。また、ドア11aの閉方向の動作中に、ドア11aの閉方向の端部に異物が衝突したり挟まったりしてしまうことによってドア11a側から負荷が作用した場合においても、同様に、駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位が規制され、バネ部材33が弾性変形しないことになる。このため、ドア11aの閉方向への移動時においては、戸車機構14aにおける脱輪を防止する機構がすぐに作動することになる。
以上説明した戸吊装置1及びドア装置2によると、ドア11(11a、11b)を懸架する第1戸車支持部材23に支持された第1戸車(21、22)が下レール13bを走行し、第1戸車支持部材23に揺動可能に連結された揺動部材(24、25)に支持された第2戸車が上レール13aに当接可能に設置される。このため、上下レール(13a、13b)の間に設置されて走行する第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)によって脱輪を防止する機構が構成されることになり、ドア11(11a、11b)の開閉の際における戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きが確実に防止されることになる。
更に、戸吊装置1及びドア装置2によると、開閉駆動機構12に対してドア11(11a、11b)を連結するための駆動連結部28と揺動部材(24、25)とを連結する弾性連結機構29が、弾性部であるバネ部材33を有しており、その弾性変形によって第2戸車(26、27)と駆動連結部28との相対位置を変更可能に設けられている。このため、ドア11(11a、11b)の開閉駆動の際における加速時又は減速時においては、バネ部材33の弾性変形に伴って弾性連結機構29及び揺動部材(24、25)がドア11(11a、11b)に対して相対的に変位し、上レール13aに対して第2戸車(26、27)から作用する面圧が一時的に高くなるものの、等速時にすぐにバネ部材33の弾性変形が元に戻り、上レール13aと第2戸車(26、27)との距離関係が元の状態に戻ることになる。また、ドア11(11a、11b)の開閉方向の端部に異物が衝突したり挟まったりしてしまうことによってドア11(11a、11b)側から負荷がバネ部材33の弾性変形を生じさせる方向に作用した場合であっても、バネ部材33の弾性変形に伴って弾性連結機構29及び揺動部材(24、25)がドア11(11a、11b)に対して相対的に変位し、上レール13aに対する第2戸車(26、27)の位置が上記の負荷に応じた適切な位置にポジショニングされることになる。
よって、戸吊装置1及びドア装置2によると、第2戸車(26、27)を上レール13aに対して、軽く触れる程度に設置することで、戸車(21、22、26、27)がレール13を走行する際に脱輪を防止する機構について走行抵抗を十分に低減できる状態に設定することができる。そして、ドア11(11a、11b)の加減速時や異物衝突時にも負荷に応じた適切な位置に戸車(21、22、26、27)がポジショニングされ、戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きが確実に防止される。また、本実施形態によると、第2戸車(26、27)を上レール13aに対して、どの程度触れさせた状態で設置するか、といった第2戸車(26、27)の位置調整が、上述した脱輪防止性能にほとんど影響を与えない。このため、戸吊装置1を設置する際に、位置調整の手間をほとんど要さず、設置作業を容易に行うことができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、第2戸車(26、27)が、戸先側第1戸車21と戸尻側第1戸車22との間に設置される。このため、戸先側及び戸尻側の第1戸車(21、22)に対して、それらの内側に、第2戸車(26、27)、揺動部材(24、25)及び弾性連結機構29を設けることができる。これにより、装置レイアウト上の制約から第1戸車を避けて第2戸車、揺動部材及び弾性連結機構を設置する必要が生じて構造が大型化してしまうといったような問題が生じないことになる。即ち、戸先側及び戸尻側の第1戸車(21、22)の内側に、第2戸車(26、27)、揺動部材(24、25)及び弾性連結機構29をコンパクトに設置でき、戸吊装置1及びドア装置2の構造のコンパクト化を図ることができる。
従って、本実施形態によると、ドア11(11a、11b)の開閉の際における戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できるコンパクトな構造の戸吊装置1及びドア装置2を提供することができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、第2戸車(26、27)が、弾性連結機構29に対して戸先側及び戸尻側の両方に設けられている。このため、ドア11(11a、11b)の開駆動時及び閉駆動時のいずれの場合においても、加減速時やドア端部に異物が衝突した際に、上レール13aに対する第2戸車(26、27)の位置が適切な位置に安定してポジショニングされる。よって、ドア11(11a、11b)の開駆動時及び閉駆動時のいずれの場合においても、戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きを確実に防止しつつ、脱輪を防止する機構による走行抵抗を低減できるコンパクトな構造の戸吊装置1及びドア装置2を実現できる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、戸尻側揺動部材24及び戸先側揺動部材25が回転自在に連結される揺動連結部材(31、32)に対する駆動連結部28の変位が、ドア11(11a、11b)の開方向への移動時にはバネ部材33の弾性変形に伴って許容され、ドア11(11a、11b)の閉方向への移動時には規制される。このため、ドア11(11a、11b)の開方向への移動時よりも戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きが誘発され易いドア11(11a、11b)の閉方向への移動時において、脱輪を防止する機構の応答性向上が図られることになる。よって、戸車(21、22、26、27)の脱輪及びドア11(11a、11b)の傾きを更に確実に防止することができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、戸尻側第2戸車26が支持される戸尻側揺動部材24が連結される戸尻側揺動連結部材31と、戸先側第2戸車27が支持される戸先側揺動部材25が連結される戸先側揺動連結部材32とが、ドア開閉方向でバネ部材33を介して相対移動可能に連結される。このため、バネ部材33の作動に伴って、戸尻側第2戸車26及び戸先側第2戸車27の間の距離と、戸尻側揺動部材24及び戸先側揺動部材25の第1戸車支持部材23に対する揺動方向の角度とが、上レール13a及び下レール13b間の距離寸法に応じて自動的に調整されることになる。よって、上下レール(13a、13b)間の距離寸法によらず、自動的に所定の面圧以下となるように第2戸車(26、27)が上レール13aに当接するため、戸吊装置1を設置する際に、位置調整の手間を全く要することなく、設置作業を極めて容易に行うことができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、駆動連結部28における当接部43が戸先側揺動連結部材32に対して当接することで、駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位が所定距離の範囲に規制される。このため、バネ部材33の弾性変形量に係わらず、駆動連結部28の揺動連結部材(31、32)に対する変位が所定距離に達した段階で、脱輪を防止する機構を確実に作動させることができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、駆動連結部28において、開閉駆動機構12に連結されてバネ部材33に付勢される連結軸部材41の一端側を保持する連結部材35が、スライド部材34に対して戸先側及び戸尻側の両方で取り付け可能に設けられる。このため、スライド部材34、連結部材35、バネ部材33、等の部品に関し、同じ部品にて、右勝手のドア及び左勝手のドアの両方のドアに対して対応することができる。これにより、部品管理を容易に行うことができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、第1戸車支持部材23に、揺動部材(24、25)の回動を許容するように第2戸車(26、27)の車軸(26a、27a)の周囲を開放する切欠き状の凹み部分(37a、37b)が形成されている。このため、第2戸車(26、27)及び揺動部材(24、25)と、第1戸車(21、22)及び第1戸車支持部材23とが、より密集して配置された構造を実現することができる。これにより、戸吊装置1及びドア装置2の更なるコンパクト化を図ることができる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)が、少なくとも第1転動面38及び第2転動面39の形状において共通化されるため、第1戸車(21、22)及び第2戸車(26、27)の部品管理を容易に行うことができる。そして、第2戸車(26、27)における一対の凸状の曲面である外側転動面(39a、39b)が上レール13aに当接し、第1戸車(21、22)における凹み状の曲面である内側転動面38cが下レール13bに当接し、更に、上レール13aにおいてこれに当接する一対の外側転動面(39a、39b)間で突出する突起20が設けられる。このため、第1及び第2戸車(21、22、26、27)が上下レール(13a、13b)間においてレール長手方向と垂直な方向に沿って傾いた場合であっても、第1及び第2戸車(21、22、26、27)がレール13から脱落してしまうことが更に確実に防止されることになる。
また、戸吊装置1及びドア装置2によると、第2戸車(26、27)の一対の外側転動面(39a、39b)が上レール13aに当接し、第1戸車(21、22)の内側転動面38cが下レール13bに当接し、上レール13aの突起20が第2戸車(26、27)の一対の外側転動面(39a、39b)間で突出する。このため、レール13に対して側方に偏って懸架されたオーバーハング状態のドア11(11a、11b)の場合であっても、上レール13aの突起20に一対の外側転動面(39a、39b)が当接せずに第2戸車(26、27)が傾く範囲においては、第2戸車(26、27)の走行抵抗が十分に低減された状態が維持されることになる。即ち、オーバーハング状態のドア11(11a、11b)の場合であっても、戸車(21、22、26、27)の傾きが効率よく吸収され、第2戸車(26、27)の走行抵抗が十分に低減された状態が維持されることになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、ドア11は1枚であってもよく、その他、次のように変更して実施してもよい。
(1)前述の実施形態では、戸車機構において第1戸車及び第2戸車ともに2個ずつ設けられた形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、戸車機構に設けられる第1戸車及び第2戸車の個数については、変更して実施してもよい。
(2)前述の実施形態では、各揺動部材にそれぞれ第2戸車が回転自在に連結されているものを例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。即ち、複数の揺動部材のうち少なくとも1つに対して回転自在に支持される第2戸車が設けられていればよい。
(3)前述の実施形態では、揺動連結部材として、戸先側揺動連結部材と戸尻側揺動連結部材とが設けられた形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。揺動連結部材が一体の部材として構成された形態であってもよい。
(4)前述の実施形態では、駆動連結部における当接部が、戸先側揺動連結部材に対して当接可能に設けられた形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。駆動連結部における当接部は、戸尻側揺動連結部材に対して当接可能に設けられていてもよく、また、戸先側揺動連結部材及び戸尻側揺動連結部材の両方に対して当接可能に設けられていてもよい。
(5)前述の実施形態では、駆動連結部における連結部材が、弾性部に付勢される軸状の部材の一端側を保持する形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。駆動連結部における連結部材が、弾性部の一端側を保持する形態を実施してもよい。
本発明は、構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに開閉駆動機構に連結される戸吊装置、及びその戸吊装置を備えたドア装置として、広く適用することができるものである。
1 戸吊装置
11、11a、11b ドア
12 開閉駆動機構
13 レール
13a 上レール
13b 下レール
18、19 走行面
21 戸尻側第1戸車(第1戸車)
22 戸先側第1戸車(第1戸車)
23 第1戸車支持部材
24 戸尻側揺動部材(揺動部材)
25 戸先側揺動部材(揺動部材)
26 戸尻側第2戸車(第2戸車)
27 戸先側第2戸車(第2戸車)
28 駆動連結部
29 弾性連結機構
33 バネ部材(弾性部)

Claims (11)

  1. 構造物に設けられて開閉駆動機構によって開閉駆動されるドアを前記構造物に対してスライド移動自在に懸架した状態で支持するとともに前記開閉駆動機構に連結される戸吊装置であって、
    前記構造物に固定されるとともに、上下方向において対向する走行面がそれぞれ設けられた上レール及び下レールを有するレールと、
    前記下レールの走行面に当接して走行する第1戸車と、
    前記ドアを懸架するとともに、前記第1戸車を回転自在に支持する第1戸車支持部材と、
    前記第1戸車支持部材に対して揺動可能に連結された揺動部材と、
    前記揺動部材に対して回転自在に取り付けられるとともに、前記第1戸車と前記揺動部材の間に設けられ、前記上レールの走行面に当接可能に設けられた第2戸車と、
    前記開閉駆動機構に対して前記ドアを保持して連結するための駆動連結部と、
    弾性変形することで前記第2戸車と前記駆動連結部との相対位置を変更可能な弾性部を有するとともに、前記揺動部材と前記駆動連結部とを前記弾性部を介して連結し、前記弾性部の変形に応じた位置に前記第2戸車を変位させる弾性連結機構と、
    を備えることを特徴とする、戸吊装置。
  2. 請求項1に記載の戸吊装置であって、
    前記第2戸車は、前記弾性連結機構に対して、前記ドアの閉方向における端部側である戸先側と前記ドアの開方向における端部側である戸尻側との両方に設けられていることを特徴とする、戸吊装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の戸吊装置であって、
    前記第1戸車及び前記第2戸車は、前記下レール及び前記上レールを転動する転動面の形状が同一に形成され、
    前記転動面には、前記第1戸車及び前記第2戸車の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成された一対の外側転動面と、前記一対の外側転動面に対して前記平行な方向内側で凹み状の曲面として形成された内側転動面と、が設けられ、
    前記第2戸車における前記一対の外側転動面が前記上レールに当接し、前記第1戸車における前記内側転動面が前記下レールに当接することを特徴とする、戸吊装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記第1戸車は、前記第1戸車支持部材に対して、前記ドアの閉方向における端部側である戸先側と前記ドアの開方向における端部側である戸尻側との両方に設けられ、
    前記第2戸車は、前記ドアの開閉方向において、前記戸先側の前記第1戸車と前記戸尻側の前記第1戸車との間に設置されていることを特徴とする、戸吊装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記揺動部材として、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側で連結される戸先側揺動部材と、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの開方向における端部側である戸尻側で連結される戸尻側揺動部材と、が設けられ、
    前記弾性連結機構は、
    前記戸先側揺動部材と前記戸尻側揺動部材とがそれぞれ回転自在に連結される揺動連結部材を有し、
    前記ドアが閉方向に移動する際には、前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する変位を規制し、前記ドアが開方向に移動する際には、前記弾性部が弾性変形することで前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する相対位置を変更可能なように、前記揺動連結部材が前記駆動連結部に対して前記弾性部を介して連結されていることを特徴とする、戸吊装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記第1戸車及び前記第2戸車は、前記下レール及び前記上レールを転動する転動面の形状が同一に形成され、
    前記転動面には、前記第1戸車及び前記第2戸車の回転中心線方向と平行な方向における外側で突出する凸状の曲面として形成された一対の外側転動面と、前記一対の外側転動面に対して前記平行な方向内側で凹み状の曲面として形成された内側転動面と、が設けられ、
    前記第1戸車及び前記第2戸車の一方における前記外側転動面が前記上レール及び前記下レールの一方に当接し、前記第1戸車及び前記第2戸車の他方における前記内側転動面が前記上レール及び前記下レールの他方に当接し、
    前記上レール及び前記下レールの一方には、前記第1戸車及び前記第2戸車の一方における前記一対の外側転動面の間で突出する突起が設けられていることを特徴とする、戸吊装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記揺動部材として、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側で連結される戸先側揺動部材と、前記第1戸車支持部材に対して前記ドアの開方向における端部側である戸尻側で連結される戸尻側揺動部材と、が設けられ、
    前記弾性連結機構は、前記戸先側揺動部材と前記戸尻側揺動部材とがそれぞれ回転自在に連結されるとともに前記駆動連結部に対して前記弾性部を介して連結される揺動連結部材を有し、
    前記揺動連結部材として、前記戸先側揺動部材が回転自在に連結される戸先側揺動連結部材と、前記戸尻側揺動部材が回転自在に連結される戸尻側揺動連結部材と、が設けられ、
    前記第2戸車として、前記戸先側揺動部材に対して回転自在に支持される戸先側第2戸車と、前記戸尻側揺動部材に対して回転自在に支持される戸尻側第2戸車と、が設けられ、
    前記戸先側揺動連結部材と前記戸尻側揺動連結部材とが前記弾性部を介して前記ドアの開閉方向において相対移動可能に連結されていることを特徴とする、戸吊装置。
  8. 請求項7に記載の戸吊装置であって、
    前記駆動連結部には、前記戸先側揺動連結部材及び前記戸尻側揺動連結部材のうちの少なくともいずれかに対して当接可能な当接部が設けられ、
    前記当接部が前記戸先側揺動連結部材及び前記戸尻側揺動連結部材のうちの少なくともいずれかに対して当接することで、前記駆動連結部の前記揺動連結部材に対する変位が所定距離の範囲に規制されることを特徴とする、戸吊装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記駆動連結部は、前記第1戸車支持部材に対してスライド移動可能に設置されるスライド部材と、前記スライド部材とは別体に形成され、前記開閉駆動機構に連結される連結部材と、を有し、
    前記連結部材は、前記スライド部材に対して前記ドアの閉方向における端部側である戸先側及び前記ドアの開方向における端部側である戸尻側の両方において取り付け可能に設けられ、前記弾性部の一端側又は当該弾性部に付勢される軸状の部材の一端側を保持することを特徴とする、戸吊装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の戸吊装置であって、
    前記第1戸車支持部材には、前記第2戸車が前記揺動部材に対して回転自在に支持される車軸の周囲の空間を開放して当該揺動部材の回動を許容するように、切欠き状の凹み部分が形成されていることを特徴とする、戸吊装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の戸吊装置と、構造物に設けられ、前記戸吊装置によって前記構造物に対してスライド移動自在に懸架された状態で支持されるドアと、前記戸吊装置の前記駆動連結部と連結され、前記ドアを開閉駆動する開閉駆動機構と、を備えていることを特徴とする、ドア装置。
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