JP5867531B2 - 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法 - Google Patents

連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法 Download PDF

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本発明は、タンディッシュを用いた連続鋳造において、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなっても、タンディッシュの溶鋼流出口の上方の溶鋼に渦流が形成されず、これにより、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの鋳型内への流出を防止して非金属介在物の少ない高清浄度鋼鋳片を製造する方法に関する。
鋼の連続鋳造では、取鍋内の溶鋼を一旦タンディッシュに注入し、タンディッシュ内に所定量の溶鋼を滞留させた状態で、タンディッシュから鋳型内に溶鋼を注入して鋳片を製造している。タンディッシュ内に所定量の溶鋼を滞留させることで、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの鋳型への流出が防止され、このスラグによる清浄性の劣化を招くことなく、鋼鋳片を製造している。
但し、複数ヒートを連続して連続鋳造する際の取鍋交換時や、連続鋳造を終了する際には、タンディッシュ内の溶鋼量が減少し、タンディッシュの溶鋼流出口の上方の溶鋼に渦流が形成され、この渦流に溶鋼上のスラグが巻き込まれて、溶鋼とともに鋳型内に流出する。鋳型内に流出したスラグの一部は溶鋼の凝固の際に凝固シェルに捕捉され、鋼鋳片の清浄性を劣化させたり、製品不良を生じさせたりする。
従って、溶鋼上のスラグの巻き込みを防止するために、取鍋交換時や連続鋳造の終了時の鋳造速度を低減して渦流の発生を防止する、或いは、渦流が発生する前にタンディッシュ内に多量の溶鋼を残留させた状態で鋳造を終了するなどの対策が行われてきた。しかしながら、これらの対策は、生産性や鋳片歩留まりを低下させることから、渦流の発生自体を防止するという根本的な対策が求められていた。
このような状況下、渦流の発生自体を防止する手段として、特許文献1には、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなった時点でタンディッシュの溶鋼流出口の上方にストッパーを配置し、ストッパーによる障害物効果で渦流の発生を防止する方法が提案されている。特許文献1は、前記ストッパーを用いてタンディッシュから鋳型への溶鋼の注入を終了するとも提案している。
また、特許文献2には、液体容器の底面或いは側面に設けた排出口の縁部に接する位置または該縁部より所定距離だけ離れた位置に、排出時の渦流を防止するための突起部を設けた液体容器が提案されている。この技術は、排出口から排出される液体が排出口の中心軸に対して旋回(回転)することで渦流が形成されるが、突起部によって液体の旋回を阻害し、これによって渦流の発生を防止するという技術である。
特開2002−35910号公報 特開2007−118082号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題がある。
即ち、特許文献1は、ストッパーの設置を必須としているが、定常鋳造時の鋳型内溶鋼湯面レベルの制御はストッパーに比較してスライディングノズルの方が優り、つまり、定常鋳造時の鋳片品質レベルはスライディングノズルの方が優り、従って、特許文献1を適用する場合には、定常鋳造時での鋳型内溶鋼湯面レベル制御用のスライディングノズルと、鋳造末期やタンディッシュ内溶鋼湯面低下時でのストッパーとを併設する必要がある。1つの溶鋼流出口に2つの流量制御装置を設けることは、設備費及びランニングコストが2倍になることを意味しており、合理的ではない。
特許文献2は、突起部の大きさを規定しているが、突起部の大きさを容器の排出口(溶鋼用タンディッシュの溶鋼流出口に相当)の大きさによって規定しているだけであり、これでは、排出口からの液体の排出量が多い場合には、渦流の発生を防止できない虞がある。即ち、排出口からの液体の排出量を考慮して突起部の形状を設定することが必要であるが、特許文献2はこの点を考慮しておらず、安定して渦流を防止することができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、タンディッシュを用いた鋼の連続鋳造において、特許文献2に提案された技術を改良することによって、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなっても、タンディッシュ溶鋼流出口の上方の溶鋼に渦流が形成されず、これにより、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの鋳型内への流出を防止し、非金属介在物の少ない高清浄度鋼鋳片を安定して製造することのできる、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]タンディッシュを用いて溶鋼を連続鋳造するにあたり、タンディッシュ底面の溶鋼流出口の縁部に接する位置、または、前記縁部から所定距離だけ離れた位置に、突出部の高さ、長辺幅、短辺幅が下記の(1)式及び下記の(2)式を満足する直方体形状の突出部を設置したタンディッシュを使用し、前記突出部によって前記溶鋼流出口の上方での溶鋼の渦流の発生を抑制しながら溶鋼を連続鋳造することを特徴とする、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
0.01≦H×L≦0.15・・・(1)
0.001≦H×W/Q≦0.05・・・(2)
但し、(1)式及び(2)式において、Hは突出部の高さ(m)、Lは突出部の長辺幅(m)、Wは突出部の短辺幅(m)、Qは溶鋼流出口からの溶鋼流出量(トン/min)である。
[2]前記突出部は、その短辺面を前記溶鋼流出口に向けて配置され、前記溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離は、下記の(3)式を満足することを特徴とする、上記[1]に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
0≦X≦0.25・・・(3)
但し、(3)式において、Xは溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離(m)である。
[3]前記突出部は、前記溶鋼流出口を囲んで溶鋼流出口の周囲に2個以上設置されていることを特徴とする、上記[1]または上記[2]に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
本発明によれば、突出部の高さ、長辺幅、短辺幅が上記の(1)式及び(2)式を満足する直方体形状の突出部を設置したタンディッシュを使用して溶鋼を連続鋳造するので、突出部が溶鋼流出口周囲の溶鋼流に対して障害物として効率的に機能し、溶鋼流出口周囲での溶鋼の旋回流が防止され、これにより、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなっても、タンディッシュ溶鋼流出口の上方の溶鋼に渦流が形成されず、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの鋳型内への流出が防止され、非金属介在物の少ない高清浄度鋼鋳片を安定して製造することが達成される。
本発明で使用する連続鋳造設備のタンディッシュ並びに鋳型の部分を示す正面断面概略図である。 図1に示すタンディッシュの平面図である。 突出部の高さH及び長辺幅Lの渦流形成に及ぼす影響の調査結果を示す図である。 突出部の高さH、短辺幅W、及び溶鋼流出口からの溶鋼流出量Qの渦流形成に及ぼす影響の調査結果を示す図である。 溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離Xの渦流形成に及ぼす影響の調査結果を示す図である。 鋳片の非金属介在物数の調査結果を本発明例、比較例及び従来例で比較して示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、本発明で使用する連続鋳造設備のタンディッシュ並びに鋳型の部分を示す正面断面概略図、図2は、図1に示すタンディッシュの平面図である。尚、図1及び図2は、タンディッシュの内壁を示しており、タンディッシュの底部及び側壁に施工される耐火物を省略している。
図1、2において、符号1はタンディッシュ、2は鋳型、3は取鍋(図示せず)の底部に取り付けられたロングノズル、4はタンディッシュ1の底部に取り付けられた浸漬ノズル、5は浸漬ノズル4から流出する溶鋼量を制御するためのスライディングノズル、6は溶鋼流出口であり、予め、アルミニウム、珪素、チタン、マンガンなどの脱酸材で脱酸され、取鍋内に収容された溶鋼8がロングノズル3を介してタンディッシュ1に注入されながら、タンディッシュ内に所定量の溶鋼8を滞留させた状態で、タンディッシュ内の溶鋼8がスライディングノズル5によって流出流量を制御されながら、溶鋼流出口6及び浸漬ノズル4を介して鋳型2に注入され、鋼鋳片9が製造されている。これらの図は、2台の鋳型2で、2条(2ストランド)のスラブ鋳片を連続鋳造する図であり、また、図1、2に示すように、タンディッシュ1にはストッパーは配置されていないが配置しても構わない。
タンディッシュ1には、図1、2に示すように、溶鋼流出口6の周囲のタンディッシュ底面に、高さをH、長辺幅をL、短辺幅をWとする直方体形状の突出部7が、溶鋼流出口6の縁部から突出部7の短辺面までの距離をXとして、突出部7の短辺面を溶鋼流出口6に向けて設置されている。図2では、1つの溶鋼流出口6を囲んで4つの突出部7が設置されているが、突出部7は1つの溶鋼流出口6に対して1つであっても構わない。
但し、突出部7は溶鋼流に対して障害物として機能するものであり、この機能を効率的に発現させる観点から、1つの溶鋼流出口6に対して2個以上の突出部7を設置することが好ましく、特に、図2に示すように、それぞれ90°の角度で溶鋼流出口6に対して向くように4個設置することが好ましい。図2では、溶鋼流出口6を挟んで相対する一対の突出部7が、タンディッシュ1の長手方向と平行な方向に配置され、また、他の一対の突出部7が、タンディッシュ1の長手方向と直交する方向に配置されている。尚、突出部7は溶鋼流出口6の周囲の溶鋼8の旋回流の発生を抑制するものであり、従って、この旋回流に対する面積が最大となるように、突出部7を設置することが好ましい。具体的には、突出部7の長辺面が溶鋼流出口6の中心を通る縦断面と平行となるように、突出部7を設置することが好ましい(図2を参照)。また、突出部7は、一般的には耐火物製(成形耐火物)とし、タンディッシュ1の底部に施工される耐火物層に埋め込むようにして施工すればよい。
本発明者らは、溶鋼流出口6の周囲での溶鋼8の旋回流の発生を突出部7によって効率的に抑制することを目的として、直方体形状の突出部7の高さH、長辺幅L、短辺幅Wの最適サイズについて、水モデル実験装置を用いて調査した。
突出部7の高さH及び長辺幅Lの渦流形成に及ぼす影響の調査結果を図3に示す。図3に示すように、高さH(m)と長辺幅L(m)との積(=H×L)が0.01m2未満になると、タンディッシュ内の水面高さが高い時点でも渦流が形成されることがわかった。一方、高さH(m)と長辺幅L(m)との積(=H×L)が0.15m2を超えると、溶鋼流出口へ向かう流路が小さくなり、溶鋼流出口へ向かう流速が大きくなるため、渦形成を抑制できないことがわかった。
つまり、溶鋼流出口6の周囲での溶鋼8の旋回流の発生を抑え、これにより、溶鋼流出口6の上方での渦流の発生を抑制するためには、H×L(m2)を下記の(1)式の範囲に設定する必要があることがわかった。
0.01≦H×L≦0.15・・・(1)
尚、高さHと長辺幅Lとの積は、溶鋼流出口6の周囲での溶鋼8の旋回流に対する障害物の面積に相当しており、前記旋回流を抑制するためには、旋回流に対する障害物の面積を0.01m2以上0.15m2以下に制御しなければならないことが確認できた。
また、突出部7の高さH、短辺幅W、及び溶鋼流出口6からの溶鋼流出量Qの渦流形成に及ぼす影響の調査結果を図4に示す。図4に示すように、高さH(m)、短辺幅W(m)及び溶鋼流出量Q(トン/min)は、下記の(2)式の関係を満足することが必要であることがわかった。図4に示す、横軸のH×W/Qがゼロ近傍の値は、H×W/Q=0.001である。
0.001≦H×W/Q≦0.05・・・(2)
H×W/Qが0.001未満の場合には、突出部7の短辺面の断面積が溶鋼流出量Qに対して小さすぎ、溶鋼流出口6の周囲での溶鋼8の旋回流速を低減できず、タンディッシュ内の水面高さが高い時点でも渦流が形成される。つまり、溶鋼流出口6の上方での渦流の発生を抑制することができない。一方、H×W/Qが0.05を超えると、溶鋼流出口6への溶鋼8の流路を狭めることになり、溶鋼流出口6へ向かう溶鋼流速が速くなり、その結果、タンディッシュ内の水面高さが高い時点でも渦流が形成される。つまり、渦流の発生を抑制することができない。
また、突出部7の短辺面を溶鋼流出口6に向けて設置した場合に、溶鋼流出口6の縁部から突出部7の短辺面までの距離Xの渦流形成に及ぼす影響を、水モデル実験装置を用いて調査した。調査結果を図5に示す。図5に示すように、距離Xが0.25m以下の場合に、つまり、距離X(m)が下記の(3)式を満足する場合に、溶鋼流出口6の上方での渦流の形成が抑制されることがわかった。
0≦X≦0.25・・・(3)
距離Xが0.25mを超えた場合には、突出部7が溶鋼流出口6から離れすぎ、溶鋼流出口6の周囲での溶鋼8の旋回流速を低減する効果が低下し、これにより、溶鋼流出口6の上方での溶鋼8の渦流の発生を抑制する効果が低下することから、好ましくない。
即ち、本発明では、上記(1)式及び上記(2)式を満足する条件、更に好ましくは上記(3)式をも満足する条件で、タンディッシュ1の底部に直方体形状の突出部7を設置し、このタンディッシュ1を用いて溶鋼8の連続鋳造を実施する。突出部7を設置するにあたり、溶鋼流出口6からの溶鋼流出量Qは、定常鋳造状態における溶鋼流出量を用いればよい。当然ではあるが、溶鋼流出量Qは1つの溶鋼流出口6からの溶鋼流出量である。1ヒートのみの連続鋳造であっても、また多ヒートの連続鋳造であっても、どちらであっても本発明を適用することができる。
上記構成のタンディッシュ1を使用して溶鋼8を連続鋳造することで、タンディッシュ1の溶鋼流出口6の周囲には突出部7が設置されているので、多ヒートの連続鋳造の取鍋交換時や連続鋳造を終了する際には、タンディッシュ内の溶鋼8が少なくなり、タンディッシュ内溶鋼湯面高さが低下するが、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなっても、突出部7の存在によって溶鋼流出口6の周囲に溶鋼8の旋回流が形成されず、これにより、溶鋼流出口6の上方での溶鋼8の渦流の発生を抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、突出部7の高さH、長辺幅L、短辺幅Wが上記の(1)式及び(2)式を満足する直方体形状の突出部7を設置したタンディッシュ1を使用して溶鋼8を連続鋳造するので、突出部7が溶鋼流出口周囲の溶鋼流に対して障害物として効率的に機能し、溶鋼流出口周囲での溶鋼8の旋回流が防止され、これにより、タンディッシュ内の溶鋼量が少なくなっても、溶鋼流出口6の上方の溶鋼8に渦流が形成されず、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの鋳型内への流出が防止され、非金属介在物の少ない高清浄度の鋼鋳片9を安定して製造することが達成される。
また、渦流が形成される時点はタンディッシュ内の溶鋼湯面高さが10cm以下となる時点であり、その時点までタンディッシュ内の溶鋼8を鋳型内に注入することが可能となり、タンディッシュ1に残留する溶鋼量が減少することで、鋼鋳片9の歩留まりが向上する。
転炉での溶銑の脱炭精錬及びその後のRH真空脱ガス装置での真空脱ガス精錬によって溶製した約300トンのアルミキルド極低炭素鋼を、図1に示す構成の2ストランド方式のタンディッシュを有するスラブ連続鋳造設備で、鋼のスラブ鋳片に連続鋳造する試験を実施した。
使用したタンディッシュは、溶鋼収容量が80トンであり、このタンディッシュに、図2に示すように、溶鋼流出口を囲んで4つの耐火物製の突出部をそれぞれ90°の角度で溶鋼流出口に対して向くように設置した。(1)式及び(2)式を満足する条件で突出部を設置して連続鋳造する場合(本発明例1〜10)と、(1)式及び/または(2)式を満足しない条件で突出部を設置して連続鋳造する場合(比較例1〜3、5、7、8)と、(1)〜(3)式のいずれも満足しない条件で突出部を設置して連続鋳造する場合(比較例4、6)とを行った。また更に、突出部を設置していない以外は試験鋳造と同一のタンディッシュを使用した鋳造試験も実施した(従来例)。表1に、突出部のサイズ(高さH、長辺幅L、短辺幅W)、溶鋼流出口からの溶鋼流出量Q、(1)式及び(2)式の値、並びに、溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離Xを示す。
Figure 0005867531
鋳造後、超音波探傷測定によりスラブ鋳片の非金属介在物数を調査した。図6に、鋳片の非金属介在物数の調査結果を示す。尚、図6の調査結果は、タンディッシュ内の溶鋼質量が15トン以下となった時点に鋳造された鋳片での調査結果である。
図6に示すように、本発明を適用することで、タンディッシュ内の溶鋼湯面レベルが低下した場合であっても、スラブ鋳片の非金属介在物数を大幅に削減できることが確認できた。つまり、本発明を適用することにより、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するスラグの巻き込みが防止され、清浄な鋳片の製造が可能になることが確認できた。
1 タンディッシュ
2 鋳型
3 ロングノズル
4 浸漬ノズル
5 スライディングノズル
6 溶鋼流出口
7 突出部
8 溶鋼
9 鋼鋳片

Claims (3)

  1. タンディッシュを用いて溶鋼を連続鋳造するにあたり、タンディッシュ底面の溶鋼流出口の縁部に接する位置、または、前記縁部から所定距離だけ離れた位置に、突出部の高さ、長辺幅、短辺幅が下記の(1)式及び下記の(2)式を満足する直方体形状の突出部を設置したタンディッシュを使用し、前記突出部によって前記溶鋼流出口の上方での溶鋼の渦流の発生を抑制しながら溶鋼を連続鋳造することを特徴とする、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
    0.01≦H×L≦0.15・・・(1)
    0.001≦H×W/Q≦0.05・・・(2)
    但し、(1)式及び(2)式において、Hは突出部の高さ(m)、Lは突出部の長辺幅(m)、Wは突出部の短辺幅(m)、Qは溶鋼流出口からの溶鋼流出量(トン/min)である。
  2. 前記突出部は、その短辺面を前記溶鋼流出口に向けて配置され、前記溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離は、下記の(3)式を満足することを特徴とする、請求項1に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
    0≦X≦0.25・・・(3)
    但し、(3)式において、Xは溶鋼流出口の縁部から突出部の短辺面までの距離(m)である。
  3. 前記突出部は、前記溶鋼流出口を囲んで溶鋼流出口の周囲に2個以上設置されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
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