JP5867377B2 - 円筒研削機および単結晶ウエーハの製造方法 - Google Patents

円筒研削機および単結晶ウエーハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単結晶インゴットの外周部を円筒研削する円筒研削機および単結晶ウエーハの製造方法に関する。
単結晶ウエーハ(以下、単にウエーハと言うことがある)、例えば、LSI(Large Scale Integration circuit)の基板材料として用いられているシリコン単結晶ウェーハ(以下、単にシリコンウエーハと言うことがある)などには、表面の清浄性や平坦性が求められている。
シリコンウェーハに平坦性が要求される背景としては、リソグラフィやCVDなどに代表されるLSIの製造工程プロセスにおいて面内均一性などのプロセス精度を向上させるためである。
また、LSI製造工程プロセスの精度を上げるためのウェーハの品質項目として、前述の項目に加えてウェーハの真円度が挙げられる。
ここで、真円度とは「円形形体を2つの同心の幾何学的円で挟んだとき、同心円の間隔が最小となる場合の、2円の半径の差で表す」で定義される値である(非特許文献1参照)。
特許第4862896号
JIS B 0621−1984
ウエーハの真円度に関して本発明者は鋭意研究を行った。
図7にシリコンウェーハ(面方位(100))の外周部の形状を示す(点線の従来技術参照)。形状測定はTaylor Hobson社製のタリロンドを用いて行った。そして真円度は5.3μmであった。
なお、測定の際には、ウェーハのノッチ部(図7の測定図の下方)の周囲±10度の位置は除外している。
また、図7には基準円を併せて示した。この基準円とはLS(Least Squares Circle)円であり、円の中心から外周部の形状の距離の和が最小となるような円である。
図7に示すように、シリコンウェーハの形状は真円ではなく、45°周期で凹凸が繰り返されるような形状となっている。すなわち、円周方向において半径のばらつきが生じている。この凹凸形状のために、シリコンウェーハの真円度の値は悪化してしまい、例えば顧客の要求する真円度を満たすことができない場合がある。
この凹凸が生じる原因について本発明者はさらに調査を行ったところ、この凹凸形状が生じる原因は、ウェーハ作製プロセス中のエッチングであることが分かった。
例えばCZ法などにより引上げられた単結晶インゴットは、外周部を円筒研削し、ウエーハ状にスライスされる。この時点での真円度は高い。ところが、その後、エッチングを含む種々のプロセスがスライスウエーハに施される。このようなウエーハ作製プロセスにおけるエッチング工程において、結晶方位によるエッチングレートの違いにより、ウエーハ外周部の凹凸形状が形成されてしまう。
そして、この凹凸を解消するための方法として、ウエーハの面取り時に、円周方向において45°周期で面取り形状を変化させる面取り装置、面取り方法がある(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法はウェーハ1枚ずつに対する加工であり、生産性を維持するためには、面取り装置を複数台用意しなければならず、非効率的である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、円筒研削工程、スライス工程およびエッチング工程を経た後において円周方向の半径のばらつきが抑制された高品質の単結晶ウエーハを効率良く得ることができる円筒研削機および単結晶ウエーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、研削砥石を用いて単結晶インゴットの外周部を円筒研削する工程と、該円筒研削工程後に前記単結晶インゴットをウエーハ状にスライスする工程と、該スライス工程後の単結晶ウエーハの少なくとも外周部をエッチング処理する工程を有する単結晶ウエーハの製造方法であって、前記エッチング工程における単結晶ウエーハの円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量に基づいて、該周期的な半径変化量を相殺するように、前記単結晶インゴットの円周方向の位置に応じて、前記研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を周期的に変更制御して前記単結晶インゴットの半径を変化させながら前記円筒研削工程を行った後、前記スライス工程およびエッチング工程を行い、単結晶ウエーハを製造することを特徴とする単結晶ウエーハの製造方法を提供する。
このようにすれば、まず、円周方向の位置に応じて半径があえて変更された単結晶インゴットを得ることが可能である。しかも、エッチング工程における単結晶ウエーハの、円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を相殺するように研削された単結晶インゴットであるため、スライス工程およびエッチング工程を経た後では、かえって円周方向の半径のばらつきが極めて抑制されたエッチドウエーハを得ることが可能になる。
しかも、円筒研削工程において、単結晶インゴットごと、つまりは単結晶ウエーハの全数分について、一度に円周方向の半径を簡便に変更でき、効率が良い。
このとき、前記単結晶インゴットの結晶方位を<100>または<111>とし、それぞれ、前記砥石送り量の変更周期を45°または120°とすることができる。
このようにすれば、円周方向の半径のばらつきが抑制された面方位(100)または(111)のエッチドウエーハを得ることができる。
また、前記単結晶ウエーハの円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を、予め試験を行い求めることができる。
このようにすれば、同じ工程を用いたウエーハの円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を正確に求めることができ、その結果、一層、円周方向の半径のばらつきが抑制されたエッチドウエーハを得ることができる。
また、前記エッチング工程を、水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液のうちいずれか1つ以上を用いて行うことができる。
このようにすれば、エッチング処理による単結晶ウエーハの主面の形状変化を比較的抑制してエッチングすることができ、平坦度の高いエッチドウエーハを得ることができる。
また、前記エッチング工程後の単結晶ウエーハの真円度を3.0μm以下とすることができる。
本発明であれば、円周方向の半径のばらつきが十分に抑制された、一層高品質のエッチドウエーハを得ることができる。
また本発明は、研削砥石を用いて単結晶インゴットの外周部を円筒研削する円筒研削機であって、前記単結晶インゴットを保持するとともに回転させる保持具と、該保持具に保持された単結晶インゴットの外周部を研削する研削砥石と、該研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を数値制御により制御して、円周方向の位置に応じて単結晶インゴットの半径を制御するための制御装置を具備し、該制御装置は、前記保持具に保持された単結晶インゴットの円周方向の位置に応じ、研削するときの前記研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を周期的に変更制御するものであることを特徴とする円筒研削機を提供する。
従来の円筒研削機は単結晶インゴットの外周部を均一に研削するものであったが、これとは異なり上記本発明であれば、単結晶インゴットの円周方向の位置に応じて周期的に半径を変化させながら研削することが可能である。したがって、円周方向の位置に応じて半径があえて変更された単結晶インゴットを得ることができ、ウエーハ状にスライスしてエッチングした後では、円周方向の半径のばらつきが極めて抑制されたエッチドウエーハを得ることが可能になる。
しかも、本発明の円筒研削機により、単結晶インゴットごと、つまりは単結晶ウエーハの全数分について、一度に円周方向の半径を簡便に変更でき、効率が良い。
このとき、前記単結晶インゴットの結晶方位が<100>または<111>であり、それぞれ、前記砥石送り量の変更周期が45°または120°であるものとすることができる。
このようなものであれば、円周方向の半径のばらつきが抑制された面方位(100)または(111)のエッチドウエーハを得ることができる。
従来の円筒研削機を用いて単結晶インゴットを均一に円筒研削しても、スライスしてエッチング工程を経ると、エッチングの結晶方位異方性のために、円周方向の位置に応じて半径の大きさが不均一になってしまうが、本発明であれば、エッチング工程後において、円周方向の半径のばらつきが抑制された高品質の単結晶ウェーハを効率良く得ることができる。
本発明の円筒研削機の一例を示す概略図である。 インゴットの外周面と研削砥石の進行方向の関係の一例を示す説明図である。 本発明における垂直砥石送り量の数値制御の一例を示すグラフである。 本発明の単結晶ウエーハの製造方法の工程の一例を示す説明図である。 本発明の製造方法によるシリコンウエーハの外周部の形状の一例を示す測定図である。 円周方向の位置に応じた、本発明および従来法によるシリコンウエーハの半径と、基準円の半径との差異の一例を示すグラフである。 従来のウエーハの製造方法によるシリコンウエーハの外周部の形状の一例を示す測定図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明の円筒研削機の一例を示す。本発明の円筒研削機1は、まず、単結晶インゴット2を保持するとともに回転させる保持具3と、インゴット2の外周部を研削する研削砥石4とを備えている。
なお、ここでは単結晶インゴット(以下、単にインゴットと言うことがある)2としてシリコン単結晶インゴット(以下、単にシリコンインゴットと言うことがある)を例に挙げて説明するが、当然これに限定されるものではない。また、インゴット2の結晶方位は特に限定されず、適宜決定することができる。ここではインゴット2の結晶方位が<100>のものを例に挙げるが、例えば<111>のものとすることもできる。
保持具3は、インゴット2を保持するクランプ5と、回転手段6とを備えている。回転手段6によってクランプ5に保持されたインゴット2を軸周りに回転できるようになっている。この保持具3は、例えば従来と同様のものを用いることができる。この回転手段6は、例えば従来と同様のものを用いることができる。
そして研削砥石4自体は特に限定されず、インゴット2の外周部を円筒研削できるものであれば良く、例えば従来と同様のものを用いることができる。
また研削砥石4には、高速回転させるとともに移動させる手段(研削砥石移動手段7)がさらに備えられている。この研削砥石移動手段7は、研削砥石4を、インゴット2の軸方向に沿って移動させることができる上、研削砥石4の回転軸方向(すなわち、インゴット2の軸に対して垂直方向)に沿って移動させることができる。
また円筒研削機1は、インゴット2の回転や、研削砥石4の回転や移動を制御するための制御装置8をさらに備えている。この制御装置8は例えばコンピュータとすることができる。コンピュータに予めプログラムを設定するなどして、インゴット2の回転速度等の条件を調整したり、インゴット2の回転条件に応じて研削砥石4の回転速度、移動速度や移動量(砥石送り量。特に、インゴット2の軸に対して垂直方向の移動量を垂直砥石送り量とする)等の条件を数値制御できるようになっている。
研削時には、インゴット2が回転しつつ、インゴット2の軸方向に沿って研削砥石4が回転しながら移動するよう設定されているので、インゴットの外周部に対し、螺旋を描くようにして研削が行われることになる。図2にインゴット2(結晶方位<100>)の外周面と研削砥石4の進行方向の関係を示す。矢印が研削砥石4の進行方向を示している。
また特に、研削時において、インゴット2の回転と同期させて、インゴット2の軸に対して垂直方向に沿った砥石送り量が変更されるよう設定されている。より具体的には、インゴット2の円周方向の位置に対応して、研削砥石4の垂直砥石送り量が周期的に変更制御される。
インゴット2は研削時に回転されているので、上記のように研削砥石4の垂直砥石送り量が周期的に変更制御されるよう設定されていると、円周方向の位置に応じてインゴット2の外周部の研削量が周期的に変化する。すなわち、研削されたインゴットは、円周方向の位置に応じてその半径が周期的に変化しているものになる。従来の円筒研削では、できるだけ研削後のインゴットの真円度を向上させるように研削がなされていたが、前述のように本発明の円筒研削機1によって、円周方向において半径をあえてばらつかせた、外周部に凹凸のあるインゴットを得ることができる。
なお、垂直砥石送り量の変更周期としては、例えば、円筒研削するインゴット2の結晶方位が<100>の場合は45°となるよう設定することができる。
ここで、インゴット2(結晶方位<100>)に対する垂直砥石送り量の数値制御の一例を図3に示す。なお、図3は、縦軸に垂直砥石送り量、横軸にインゴット2の横断面における結晶方位<110>からの円周方向の角度を示している。変更周期は45°であり、0〜5.0μmの間で垂直砥石送り量が周期的に変更制御されている。0°から45°間隔で、インゴット2の軸に垂直方向に沿って、インゴット2に向かって研削砥石4を5.0μm移動させている。一方、22.5°から45°間隔で、インゴット2の軸に垂直方向に沿って、インゴット2と反対方向に向かって研削砥石4を引き戻し、垂直砥石送り量を0μmにしている。
さらに図2を用いて説明すると、研削砥石4が矢印に沿ってインゴットを研削する時に、45°間隔にある点線上の領域を研削する際に垂直砥石送り量を増やす(5.0μmの垂直砥石送り量)ように設定されていることになる。
また、結晶方位が<111>の場合は、垂直砥石送り量の変更周期を120°となるよう設定することができる。
なお、当然、変更周期はこれらに限定されず、インゴット2の結晶方位等に応じて適宜決定することができる。
次に、上記円筒研削機1を用いた本発明の単結晶ウエーハの製造方法について説明する。なお、ここではシリコン単結晶ウエーハを例に挙げて説明するが、これに限定されない。
例えば、予備試験を有する図4で示される工程に沿ってシリコンウエーハを製造する。なお、本発明の製造方法はこれに限定されず、必ずしも予備試験を行わず、例えば過去の蓄積データ等を利用してシリコンウエーハを製造することも可能である。
(予備試験)
まず、予備試験用としてのサンプルウエーハを準備する。例えばCZ法により育成したシリコン単結晶インゴットの外周部を円筒研削する(円筒研削工程:図4(A))。この工程において使用する円筒研削機は特に限定されず、従来と同様のものを用いることができる。従来の円筒研削方法によって、インゴットの外周部を均一に円筒研削して外周部に凹凸のないインゴットを得る。
次に、ウエーハ状にスライスしてシリコンウエーハを得る(スライス工程:図4(B))。また、必要に応じてラッピング工程または両面研削工程にかける(図4(C))。
さらにこのシリコンウエーハの少なくとも外周部をエッチング処理する(エッチング工程:図4(D))。
エッチング処理として、例えば水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液のうち、いずれか1つ以上を用いると良い。ただし、これらに限定されず、その都度適切なものを選択することが可能である。そして例えば、温度83℃で50質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用い、10分間のエッチング処理を施すことができる。
このようなアルカリエッチングであれば、酸エッチングよりも、ウエーハの表裏面の形状維持性能が比較的高く、顧客からの平坦度要求を達成しやすいので好ましい。
このとき、アルカリエッチングの結晶方位異方性により、シリコンウエーハの円周方向の位置に応じて、エッチング量が周期的に異なり、外周部の形状が不均一となる。すなわち、円周方向の位置に応じて半径にばらつきが生じ、外周部に凹凸が見られるエッチドウエーハになる。
エッチングを行った後、エッチドウエーハの外周部の形状を測定し、円周方向の位置に応じた周期的な半径のばらつき、真円度等を求める。
一方で、エッチング前においては、先に行った円筒研削によって円周方向において半径はほぼ均一である。
これらのエッチング前後の半径の値から、円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を求めることができる。
例えば、エッチング後においては、前述した図7と同様のシリコンウエーハの外周部の形状が得られる。結晶方位<110>からの円周方向の角度が0°から45°間隔で凸部が見られ、22.5°から45°間隔で凹部が見られる。エッチング前では、半径の大きさは円周方向でほぼ均一であるので、図7の凸部は、エッチング工程においてエッチング量が少なく(すなわちエッチング前後で半径が比較的変化していない)、一方、凹部はエッチング量が多かった(半径が大きく変化した(小さくなった))ことが分かる。
(円筒研削条件の設定)
このようにして得られた半径変化量に基づいて本試験での円筒研削工程における条件を設定する(図4(E))。
より具体的には、エッチングによる周期的な半径変化量を相殺するように、予め円筒研削工程において、円周方向の位置に応じて周期的に不均一に垂直砥石送り量を変更制御し、インゴットの外周部を凹凸にして半径が変化するような条件を設定する。
すなわち、エッチング工程で多くエッチングされる箇所では予め円筒研削される量を減らしておき(垂直砥石送り量を小さくしておき)、少なくエッチングされる箇所では予め円筒研削される量を比較的増やしておく(垂直砥石送り量を大きくしておく)。
例えば、エッチング後に図7のような外周部の形状のシリコンウエーハ(面方位(100))が得られるのであれば、エッチング後により均一になるように、垂直砥石送り量を図3のように数値制御する。すなわち、結晶方位<100>のインゴットの円筒研削条件に関して、結晶方位<110>からの円周方向の角度が0°から45°間隔(エッチング量が少ない箇所)で垂直砥石送り量を多くする(5.0μm)。一方で22.5°から45°間隔(エッチング量が多い箇所)で垂直砥石送り量を少なくする(0μm)。
このように垂直砥石送り量の変更周期が45°の円筒研削条件を設定することで、エッチング後において、最終的に円周方向の半径のばらつきが抑制されることが見込まれる。
なお、インゴットの結晶方位が<111>の場合においても、やはり円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を相殺するように、垂直砥石送り量の変更周期が120°の円筒研削条件を設定することができる。
(本試験)
このようにして円筒研削条件の設定を行った後、本試験を行う。まず、予備試験と同様にしてCZ法によりシリコン単結晶インゴットを育成し、上記のようにして得られた円筒研削条件をもとにして、円周方向において研削量が均一な円筒研削ではなく、円筒研削機1の制御装置8により、インゴット2の回転に同期させ、研削砥石4をインゴット2の軸方向に移動させつつ垂直砥石送り量を周期的に変更制御し、インゴット2の外周部の円筒研削を行う。これによって円周方向の位置に応じて周期的に半径が変化しているインゴットを得る(図4(F))。
このような円周方向で半径が不均一なインゴットをウエーハ状にスライスし(図4(G))、必要に応じてラッピングまたは両面研削(図4(H))を行った後、予備試験と同様の条件でエッチング処理を行う(図4(I))。このとき、予備試験と同様に、エッチングの結晶方位異方性により、円周方向の位置(つまりは結晶方位)に応じてエッチング量に差が生じる。
しかしながら、本発明の製造方法では、もともと、エッチング工程での結晶方位に依存するエッチングの異方性を考慮した上で、それによって生じる円周方向の位置に応じた不均一なエッチングを打ち消すように、円筒研削工程(図4(F))で、予め、わざと外周部が凹凸になるように(半径が不均一になるように)円筒研削を行っている。その結果、エッチング工程後においては、エッチドウエーハの円周方向の半径のばらつきは従来品に比べて極めて抑制されており、真円度の高い高品質のウエーハを得ることができる。
しかも、前述したように、このようにエッチングの結晶方位異方性に対応した外周形状を、インゴットの円筒研削工程において既に形成している。すなわち、スライスされたウエーハに対し、一枚一枚、対応する外周形状を作り込むのではなく、インゴット、すなわちウエーハ全数分の外周形状について、円筒研削工程で一度に形成することができるので、簡便である上に効率が良い。生産性を落とすことなく、また、エッチングの結晶方位異方性に対応した外周形状をウエーハ1枚ごとに作り込むための装置を複数用意する必要もないためコストも必要以上にかけることなく、高品質のエッチドウエーハを製造することができる。
図5に、本発明の製造方法によるシリコンウエーハ(面方位(100))の外周部の形状の一例を示す。測定はTaylor Hobson社製のタリロンドを用いて行った。なお、図5には、比較のため、図7で示した従来法によるシリコンウエーハの外周部の形状も併せて示している。
さらに図6には、円周方向の位置に応じた、本発明および従来法によるシリコンウエーハの半径と、基準円の半径との差異をグラフで示した。
図5に示すように、また前述したように、従来技術では外周部の周期的な凹凸が激しく見られ、半径のばらつきが大きい。図6に示すように基準円との半径の差異は−3〜2.5μmの範囲にわたっている。真円度は5.3μmであった。
一方で本発明によるシリコンウエーハの場合、図5に示すように従来技術に比べて凹凸が抑制されていることがわかる。また図6からも分かるように基準円との半径の差異は−1.2〜1.6μmの範囲であり、従来技術に比べ、基準円との差異が小さくなっている。真円度は2.8μmであり、従来技術に比べて改善されていることがわかる。このような真円度が3.0μm以下のエッチドウエーハであれば極めて高品質であり、顧客の要求を十分に満たすことが可能である。
なお、図4に示すこれ以降の鏡面研磨工程(図4(J))等は特に限定されず、例えば従来と同様の方法により行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…円筒研削機、 2…単結晶インゴット、 3…保持具、 4…研削砥石、
5…クランプ、 6…回転手段、 7…研削砥石移動手段、 8…制御装置。

Claims (7)

  1. 研削砥石を用いて単結晶インゴットの外周部を円筒研削する工程と、該円筒研削工程後に前記単結晶インゴットをウエーハ状にスライスする工程と、該スライス工程後の単結晶ウエーハの少なくとも外周部をエッチング処理する工程を有する単結晶ウエーハの製造方法であって、
    前記エッチング工程における単結晶ウエーハの円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量に基づいて、該周期的な半径変化量を相殺するように、前記単結晶インゴットの円周方向の位置に応じて、前記研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を周期的に変更制御して前記単結晶インゴットの半径を変化させながら前記円筒研削工程を行った後、前記スライス工程およびエッチング工程を行い、単結晶ウエーハを製造することを特徴とする単結晶ウエーハの製造方法。
  2. 前記単結晶インゴットの結晶方位を<100>または<111>とし、それぞれ、前記砥石送り量の変更周期を45°または120°とすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶ウエーハの製造方法。
  3. 前記単結晶ウエーハの円周方向の位置に応じたエッチングによる周期的な半径変化量を、予め試験を行い求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶ウエーハの製造方法。
  4. 前記エッチング工程を、水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液のうちいずれか1つ以上を用いて行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の単結晶ウエーハの製造方法。
  5. 前記エッチング工程後の単結晶ウエーハの真円度を3.0μm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の単結晶ウエーハの製造方法。
  6. 研削砥石を用いて単結晶インゴットの外周部を円筒研削する円筒研削機であって、
    前記単結晶インゴットを保持するとともに回転させる保持具と、該保持具に保持された単結晶インゴットの外周部を研削する研削砥石と、該研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を数値制御により制御して、円周方向の位置に応じて単結晶インゴットの半径を制御するための制御装置を具備し、
    該制御装置は、前記保持具に保持された単結晶インゴットの円周方向の位置に応じ、研削するときの前記研削砥石の単結晶インゴット軸に対する垂直方向の砥石送り量を周期的に変更制御するものであることを特徴とする円筒研削機。
  7. 前記単結晶インゴットの結晶方位が<100>または<111>であり、それぞれ、前記砥石送り量の変更周期が45°または120°であることを特徴とする請求項6に記載の円筒研削機。
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