JP5865663B2 - 永久磁石電気モータ - Google Patents

Description

本発明は、電気モータに関し、具体的には、小型で軽量のモータを必要とする電気装置で用いるための小型永久磁石電気モータに関する。

典型的な永久磁石直流（ＰＭＤＣ）モータは、固定子と、固定子に対して回転可能な回転子とを含む。固定子は、ハウジングと、ハウジングの内面上に固定された複数の永久磁石とを含む。回転子は、シャフトと、シャフトに固定された回転子コアと、回転子コアに隣接した状態でシャフトに固定された整流子とを含む。回転子コアは、複数の歯と、隣接する歯の間に形成されたスロットとを含む。巻線は、回転子コアの歯上に巻き付けられ、整流子のセグメントに接続される。固定子は、電力を巻線に伝達するために、整流子と電気的摺動接触するブラシをさらに含む。

しかしながら、従来のＰＭＤＣモータにおいては、整流子セグメントの数は、回転子スロットの数と等しい。整流子のサイズを低減させることはできず、このことにより、コンパクトな構造をもつ小型電気装置には不適当な種類のＰＭＤＣモータがもたらされる。

従って、低減したサイズの整流子を有する改良型モータに対する要求がある。

従って、本発明は、その一態様において、シャフトを有する回転子と、シャフトに固定され、ｎ個の歯を有する回転子コアと、回転子コアに隣接した状態でシャフトに固定され、ｍ個のセグメントを有する整流子と、歯の周りに巻き付けられ、セグメントに接続された回転子巻線と、回転子コアを囲む複数の永久磁石を有する、回転子に磁気的に結合された固定子と、整流子と電気的摺動接触するブラシとを含み、ｍ及びｎは整数であり、ｍはｎより小さい偶数である、永久磁石モータを提供する。

整流子は６つのセグメントを含み、回転子コアは９つの歯を含み、固定子は４つの磁極を形成する４つの永久磁石を含むことが好ましい。
巻線は、三角形構成で接続され、三角形の各辺の各端部はそれぞれ２つのセグメントに接続されることが好ましい。

三角形の各辺は３つの巻線を含み、該３つの巻線は歯の６つの周りに巻き付けられ、該６つの歯は３対の隣接する歯を形成し、３つの巻線の各巻線は３対の隣接する歯のそれぞれの周りに巻き付けられることが好ましい。
正反対の整流子セグメントは、それぞれの短絡回路ワイヤにより互いに電気的に接続されることが好ましい。

整流子の直径は、１０ｍｍ未満であることが好ましい。
整流子の直径は、５ｍｍ未満であることが好ましい。
整流子の直径は、３ｍｍ未満であることが好ましい。
本発明は、その別の態様において、上述のモータを組み込むレンズ駆動装置を提供する。

ここで、添付する図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態をほんの一例として説明する。図では、１つより多い図に見られる同一の構造、要素、又は部品には、それらが見られる全ての図において同じ参照番号が付けられる。一般的に、図中に示される部品及び構造部の寸法は、表示の便宜上及び表示を明確にするために選択されたものであり、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。図を以下に列挙する。

本発明の好ましい実施形態によるモータの概略的な端面図である。 図１のモータの概念的な巻線パターン図である。 図１のモータのための簡略化した巻線接続図を示す。

本発明の好ましい実施形態による永久磁石モータが、図面の図に示される。図１において、回転子巻線は、図面を単純化し、回転子コアの構造及び形状をより明確に示すために省略されている。図１に示すように、モータは、回転子と、回転子に磁気的に結合された固定子とを含む。

回転子は、シャフト１２と、シャフト１２上に固定された回転子コア１４と、回転子コア１４に隣接した状態でシャフト１２上に固定された整流子１６とを含む。回転子コア１４は、回転子の軸方向に積層物を積み重ねることにより形成される。回転子コア１４は、ｎ個の歯Ａ〜Ｉを有し、歯Ａ〜Ｉの周りに巻き付けられたｎ個の回転子巻線１８がある。隣接する歯Ａ〜Ｉの間に巻線スロット１４２が形成される。整流子１６は、ｍ個のセグメント（バーとも呼ばれる）１６１〜１６６を有する。回転子巻線１８は、回転子コア１４の巻線スロット１４２内に巻き付けられ、整流子１６のセグメント１６１〜１６６に接続される。ｍはゼロより大きい偶数であり、ｎは整数であり、ｍはｎより小さいことが好ましい。

固定子は、回転子コア１４を囲む複数の永久磁石３２と、整流子１６のセグメント１６１〜１６６と摺動可能に接触し、それにより巻線１８に電力を供給するように構成された１対のブラシ３４とを含む。固定子の一部を形成するモータ・ハウジング３６が、磁石を支持する。
この実施形態において、ｎは９に等しく、ｍは６に等しく、固定子は、固定子の４つの磁極を形成する４つの磁石３２を含む。

図２及び図３を参照すると、巻線１８は、デルタ又は三角形構成で接続される。三角形の各辺は、直列に接続された幾つかの巻線１８を含み、各辺の各端部は、２つの対応するセグメント１６１〜１６６に直接接続される。イコライザとしても知られる短絡ワイヤＥ１〜Ｅ３は、正反対のセグメント１６１−１６４、１６２−１６５、１６３−１６６を互いに電気的に接続する。

三角形の各辺は、等しい数の巻線１８を含むことが好ましい。この実施形態においては、三角形の各辺は、直列に接続された３つの巻線（ＡＢ、ＣＤ、ＨＩ）、（ＧＡ、ＥＦ、ＩＡ）及び（ＤＥ、ＦＧ、ＢＣ）を含む。各巻線１８は、２つの隣接する歯の周りに巻き付けられる。三角形の各辺の３つの巻線は、６つの異なる歯を含む隣接する歯の３つの対上に巻き付けられる。

代替的に、３つの巻線１８のうちの２つを並列に接続し、次いで他の１つに直列で接続してもよく、又は３つの巻線１８のうち２つを直列で接続し、次いで他の１つに並列に接続してもよい。
代替的に、巻線１８を星状構成で接続することもできる。

本発明において、整流子セグメントの数は、回転子の歯の数より少ない。従って、本発明のモータは、低減した数のセグメントをもつ整流子を有し、これにより、多数の回転子スロットを保持しながら、整流子の直径を低減させることが可能になり、そのため、固定子の極及び回転子スロットの数の最小公倍数と等しい大きなコギング周波数を維持することができる。

整流子の外側又は外径は１０ｍｍ未満、又はさらに５ｍｍ未満とすることができる。整流子の外径は３ｍｍであることが好ましい。
本発明のモータは、カメラの自動焦点レンズ、及び高い位置決め精度をもつ小型で軽量のモータを必要とする他の電気装置のようなレンズ駆動装置に適している。

本出願の発明の説明及び特許請求の範囲において、動詞「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」、「包含する（ｉｎｃｌｕｄｅ）」、「収容する（ｃｏｎｔａｉｎ）」及び「有する（ｈａｖｅ）」、並びにこれらの変形は、包含的な意味で用いられ、記載された項目の存在を特定するが、付加的な項目の存在を除外するものではない。

本発明は、１つ又はそれ以上の好ましい実施形態を参照して説明されたが、当業者であれば、種々の修正が可能であることを理解するであろう。例えば、４つのブラシ３４を用いることができ、短絡回路ワイヤＥ１〜Ｅ３を省略することができる。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照することにより定められる。

１２：シャフト
１４：回転子コア
１４２：巻線スロット
１６：整流子
１６１〜１６６：セグメント
１８：巻線
３２；：永久磁石
３４：ブラシ
３６：モータ・ハウジング

Claims (7)

1. シャフトを有する回転子と、前記シャフトに固定され、ｎ個の歯を有する回転子コアと、前記回転子コアに隣接した状態で前記シャフトに固定され、ｍ個のセグメントを有する整流子と、前記歯の周りに巻き付けられ、前記セグメントに接続された回転子巻線と、
   前記回転子コアを囲む複数の永久磁石を有する、前記回転子に磁気的に結合された固定子と、
   前記整流子と電気的摺動接触するブラシと、
   を含み、
   ｍ及びｎは整数であり、ｍはｎより小さい偶数であり、
   前記巻線は三角形構成で接続され、前記三角形の各辺の各端部はそれぞれ２つのセグメントに接続され、
   前記三角形の各辺は３つの巻線を含み、前記３つの巻線は前記歯の６つの周りに巻き付けられ、前記６つの歯は３対の隣接する歯を形成し、前記３つの巻線の各巻線は前記３対の隣接する歯のそれぞれの周りに巻き付けられることを特徴とする永久磁石電気モータ。
2. 前記整流子は６つのセグメントを含み、前記回転子は９つの歯を含み、前記固定子は４つの磁極を形成する４つの永久磁石を含むことを特徴とする、請求項１に記載のモータ。
3. 正反対の整流子セグメントは、それぞれの短絡回路ワイヤにより互いに接続されることを特徴とする、請求項１又は請求項２に記載のモータ。
4. 前記整流子の直径は１０ｍｍ未満であることを特徴とする、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載のモータ。
5. 前記整流子の直径は５ｍｍ未満であることを特徴とする、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載のモータ。
6. 前記整流子の直径は３ｍｍ未満であることを特徴とする、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載のモータ。
7. 請求項１から請求項６までのいずれか１項に記載のモータを組み込むレンズ駆動装置。

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