JP5860739B2 - 減速機破損状態通知装置、減速機破損状態通知機能付機械システムおよび減速機破損状態通知プログラム - Google Patents

減速機破損状態通知装置、減速機破損状態通知機能付機械システムおよび減速機破損状態通知プログラム Download PDF

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Description

本発明は、減速機と、この減速機の潤滑油の劣化を検出するための潤滑油劣化センサーとを備えている機械の減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知装置に関する。
従来、機械の潤滑油の劣化を検出するための潤滑油劣化センサーとして、潤滑油が侵入するためのオイル侵入用空隙部を赤外LED(Light Emitting Diode)からフォトダイオードまでの光路上に形成し、赤外LEDの出射光に対するオイル侵入用空隙部内の潤滑油による光吸収量をフォトダイオードの受光量によって測定することによって、測定した光吸収量と相関する潤滑油の劣化度を判定するオイル劣化度センサーが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、特許文献1、2に記載されたオイル劣化度センサーは、潤滑油の劣化度として潤滑油中の不溶解分の濃度を測定することができるが、潤滑油中の汚染物質の種類を特定することができないという問題がある。
潤滑油中の汚染物質の種類を特定する技術としては、潤滑油の濾過後のメンブランフィルタにLEDによって光を照射して、メンブランフィルタ上の汚染物質からの反射光を受光素子でRGBのデジタル値に変換し、変換したRGBのデジタル値に基づいて潤滑油中の汚染物質の種類を特定する技術が知られている(例えば、非特許文献1、2参照。)。
特開平7−146233号公報 特開平10−104160号公報 山口 智彦、外4名、「潤滑油汚染物質の色相判別法」、福井大学 工学部 研究報告、2003年3月、第51巻、第1号、p.81-88 本田 知己、「潤滑油の劣化診断・検査技術」、精密工学会誌、2009年、第75巻、第3号、p.359-362
しかしながら、非特許文献1、2に記載された技術は、機械から潤滑油を抜き取ってメンブランフィルタで濾過する必要があり、即時性に欠けるという問題がある。
そこで、本願の発明者は、減速機を備えている機械に備えられて、減速機の潤滑油中の汚染物質の種類および量を即時に特定可能にすることができる潤滑油劣化センサーを開発した。この潤滑油劣化センサー(以下「新センサー」という。)は、光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、減速機の潤滑油が侵入するための隙間であって発光素子からカラー受光素子までの光路上に配置されている油用隙間が形成されていて光を透過させる隙間形成部材とを備えているものである。
そして、本願の発明者は、新センサーのカラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差が所定の閾値に達した場合に、この閾値に対応する減速機の破損の状態を通知する減速機破損状態通知装置を開発した。
しかしながら、新センサーのカラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差と、減速機の破損の状態との関係は、潤滑油の温度など、減速機の使用条件によって異なるということを本願の発明者は発見した。新センサーのカラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差と、減速機の破損の状態との関係が一定でない場合、上記減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を精度良く通知することができないという問題がある。
そこで、本発明は、減速機の使用条件が異なる場合であっても減速機の破損の状態を精度良く通知することができる減速機破損状態通知装置を提供することを目的とする。
本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機と、前記減速機の潤滑油の劣化を検出するための潤滑油劣化センサーとを備えている機械の前記減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知装置であって、前記潤滑油劣化センサーは、光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、前記潤滑油が侵入するための隙間であって前記発光素子から前記カラー受光素子までの光路上に配置されている油用隙間が形成されていて光を透過させる隙間形成部材とを備えており、前記減速機破損状態通知装置は、前記減速機の破損の状態を通知する破損状態通知手段と、前記破損状態通知手段による通知のための閾値を設定する閾値設定手段と、前記潤滑油の温度の入力を受け付ける潤滑油温度受付手段とを備えており、前記破損状態通知手段は、前記カラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値に達した場合に、この閾値に対応する前記減速機の破損の状態を通知し、前記閾値設定手段は、前記潤滑油温度受付手段によって入力が受け付けられた前記潤滑油の温度に応じた前記閾値を設定することを特徴とする。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を潤滑油の温度に応じて設定するので、減速機の使用条件として潤滑油の温度が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記機械は、前記潤滑油の温度を検出するための潤滑油温度センサーを備えており、前記潤滑油温度受付手段は、前記潤滑油温度センサーによって検出された前記潤滑油の温度の入力を受け付けても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を潤滑油の実際の温度に応じて設定するので、減速機の破損の状態を潤滑油の実際の温度に応じて精度良く通知することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記閾値設定手段は、前記潤滑油温度受付手段によって入力が受け付けられた所定の期間の前記潤滑油の温度の平均値に応じた前記閾値を設定しても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を所定の期間の潤滑油の実際の温度の平均値に応じて設定するので、潤滑油の温度が一時的に急激に変化した場合に減速機の破損の状態を誤って通知することを防止することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記破損状態通知手段は、前記潤滑油温度受付手段によって入力が受け付けられた所定の期間の前記潤滑油の温度の平均値の上昇量が所定の値以上である場合、前記減速機の破損の状態を通知しても良い。
潤滑油が新しいものに交換された直後の場合など、減速機が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときであっても潤滑油の劣化が直ぐには生じ難い場合がある。潤滑油の劣化が生じていなければ、カラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差は閾値に達しない。しかしながら、減速機が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときには、減速機が激しく発熱するので、潤滑油の温度が急激に上昇する。本発明の減速機破損状態通知装置は、所定の期間の潤滑油の実際の温度の平均値の上昇量が所定の値以上である場合に減速機の破損の状態を通知するので、減速機が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときにカラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差が閾値に達しない場合であっても、減速機の破損の状態を適切に通知することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記機械は、前記潤滑油を収納することが可能な空間である油収納空間が形成されており、前記減速機は、前記油収納空間の一部である減速機内油収納空間が形成されており、前記減速機破損状態通知装置は、前記減速機内油収納空間の容積に対する前記潤滑油の量である油封入比率の入力を受け付ける油封入比率受付手段を備えており、前記閾値設定手段は、前記油封入比率受付手段によって入力が受け付けられた前記油封入比率に更に応じた前記閾値を設定しても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を潤滑油の温度および油封入比率に応じて設定するので、減速機の使用条件として潤滑油の温度および油封入比率が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機と、前記減速機の潤滑油の劣化を検出するための潤滑油劣化センサーとを備えている機械の前記減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知装置であって、前記機械は、前記潤滑油を収納することが可能な空間である油収納空間が形成されており、前記減速機は、前記油収納空間の一部である減速機内油収納空間が形成されており、前記潤滑油劣化センサーは、光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、前記潤滑油が侵入するための隙間であって前記発光素子から前記カラー受光素子までの光路上に配置されている油用隙間が形成されていて光を透過させる隙間形成部材とを備えており、前記減速機破損状態通知装置は、前記減速機の破損の状態を通知する破損状態通知手段と、前記破損状態通知手段による通知のための閾値を設定する閾値設定手段と、前記減速機内油収納空間の容積に対する前記潤滑油の量である油封入比率の入力を受け付ける油封入比率受付手段とを備えており、前記破損状態通知手段は、前記カラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値に達した場合に、この閾値に対応する前記減速機の破損の状態を通知し、前記閾値設定手段は、前記油封入比率受付手段によって入力が受け付けられた前記油封入比率に応じた前記閾値を設定することを特徴とする。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を油封入比率に応じて設定するので、減速機の使用条件として油封入比率が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記減速機の型式に対応する前記減速機内油収納空間の容積を記憶する型式容積対応記憶部を備えており、前記油封入比率受付手段は、前記減速機の型式の入力を受け付ける減速機型式受付手段と、前記潤滑油の量の入力を受け付ける潤滑油量受付手段とを備えており、前記油封入比率受付手段は、前記減速機型式受付手段によって入力が受け付けられた前記減速機の型式に対応して前記型式容積対応記憶部に記憶されている前記減速機内油収納空間の容積と、前記潤滑油量受付手段によって入力が受け付けられた前記潤滑油の量とに基づいて前記油封入比率を算出することによって、間接的に前記油封入比率の入力を受け付け、前記閾値設定手段は、前記減速機型式受付手段によって入力が受け付けられた前記減速機の型式に更に応じた前記閾値を設定しても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、潤滑油の量と、減速機の型式とが入力されるだけで、減速機の破損の状態を通知するための閾値を油封入比率および減速機の型式に応じて設定することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置は、前記油収納空間の容積の入力を受け付ける油収納空間受付手段を備えており、前記閾値設定手段は、前記油収納空間受付手段によって入力が受け付けられた前記油収納空間の容積に更に応じた前記閾値を設定しても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を通知するための閾値を油収納空間の容積に応じて設定するので、減速機の使用条件として油収納空間の容積が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
また、本発明の減速機破損状態通知装置において、前記閾値は、前記減速機の破損の可能性に対応した複数段階の閾値を含んでいても良い。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の破損の状態を減速機の破損の可能性として複数段階で通知することができる。
本発明の減速機破損状態通知機能付機械システムは、減速機破損状態通知装置と、前記減速機破損状態通知装置によって前記減速機の破損の状態が通知される前記機械とを備えていることを特徴とする。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知機能付機械システムは、減速機の使用条件が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
本発明の減速機破損状態通知機能付機械システムは、減速機破損状態通知装置と、前記減速機破損状態通知装置によって前記減速機の破損の状態が通知される前記機械とを備えており、前記潤滑油温度センサーは、前記潤滑油劣化センサーに内蔵されていることを特徴とする。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知機能付機械システムは、減速機の使用条件が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。また、本発明の減速機破損状態通知機能付機械システムは、潤滑油温度センサーが潤滑油劣化センサーに内蔵されているので、潤滑油温度センサーが潤滑油劣化センサーとは別に設けられている構成と比較して、容易に構築されることができる。
本発明の減速機破損状態通知プログラムは、減速機破損状態通知装置としてコンピューターを機能させることを特徴とする。
この構成により、本発明の減速機破損状態通知プログラムを実行するコンピューターは、減速機の使用条件が異なる場合であっても、減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
本発明の減速機破損状態通知装置は、減速機の使用条件が異なる場合であっても減速機の破損の状態を精度良く通知することができる。
本発明の一実施の形態に係る減速機破損状態通知機能付機械システムのブロック図である。 図1に示す産業用ロボットの側面図である。 図1に示す産業用ロボットの関節部の断面図である。 図3に示す潤滑油劣化センサーの正面図である。 アームに取り付けられた状態での図4に示す潤滑油劣化センサーの正面断面図である。 (a)は、図4に示す潤滑油劣化センサーの平面図である。(b)は、図4に示す潤滑油劣化センサーの底面図である。 図5に示す白色LEDからRGBセンサーまでの光路を示す図である。 図1に示す減速機破損状態通知装置のブロック図である。 図8に示す型式容積対応テーブルの一例を示す図である。 図8に示す閾値設定用テーブルの一例を示す図である。 図8に示すテーブル選択用テーブルの一例を示す図である。 (a)は、図3に示す潤滑油の温度が40℃であり、油封入比率が80%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。図12(b)は、図3に示す潤滑油の温度が60℃であり、油封入比率が80%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。図12(c)は、図3に示す潤滑油の温度が60℃であり、油封入比率が110%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。 図8に示す減速機破損状態通知装置の動作のフローチャートである。 図13に示す動作の続きの動作のフローチャートである。 図8に示す表示部に表示される情報入力画面の一例を示す図である。 (a)は、図8に示す表示部に表示される画面であって、減速機が破損している可能性が高いことを警告する通知の画面の一例を示す図である。(b)は、図8に示す表示部に表示される画面であって、減速機が破損している可能性があることを警告する通知の画面の一例を示す図である。(c)は、図8に示す表示部に表示される画面であって、利用者に減速機の点検または修理を促す通知の画面の一例を示す図である。 (a)は、関節部内油収納空間の容積、減速機内油収納空間の容積、潤滑油の量がそれぞれ200ml、150ml、120mlである場合の図3に示す関節部の模式図である。(b)は、関節部内油収納空間の容積、減速機内油収納空間の容積、潤滑油の量がそれぞれ300ml、150ml、120mlである場合の図3に示す関節部の模式図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る減速機破損状態通知機能付機械システムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る減速機破損状態通知機能付機械システム10のブロック図である。
図1に示すように、減速機破損状態通知機能付機械システム10は、本発明の機械としての産業用ロボット20と、産業用ロボット20の減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知装置100とを備えている。産業用ロボット20および減速機破損状態通知装置100は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。
図2は、産業用ロボット20の側面図である。
図2に示すように、産業用ロボット20は、床、天井などの設置部分90に取り付けられる取付部21と、アーム22、23、24、25および26と、取付部21およびアーム22を接続する関節部31と、アーム22およびアーム23を接続する関節部32と、アーム23およびアーム24を接続する関節部33と、アーム24およびアーム25を接続する関節部34と、アーム25およびアーム26を接続する関節部35と、アーム26および図示していないハンドを接続する関節部36とを備えている。
図3は、関節部32の断面図である。なお、以下においては、関節部32について説明するが、関節部31、33〜36についても同様である。
図3に示すように、関節部32は、アーム22およびアーム23を接続する減速機40と、ボルト51によってアーム22に固定されたモーター50と、減速機40の可動部に生じる摩擦を軽減するための潤滑油40aの劣化を検出するための潤滑油劣化センサー60とを備えている。
関節部32は、潤滑油40aを収納することが可能な空間である油収納空間としての関節部内油収納空間30がアーム22、23および減速機40によって形成されている。また、減速機40は、関節部内油収納空間30の一部である減速機内油収納空間30aが形成されている。
減速機40は、ボルト41aによってアーム22に固定されたケース41と、ボルト42aによってアーム23に固定された支持体42と、モーター50の出力軸に固定された歯車43と、減速機40の中心軸の周りに等間隔に3個配置されていて歯車43と噛み合う歯車44と、減速機40の中心軸の周りに等間隔に3個配置されていて歯車44に固定されたクランク軸45と、ケース41に設けられた内歯歯車と噛み合う2個の外歯歯車46とを備えている。
支持体42は、ケース41に軸受41bを介して回転可能に支持されている。ケース41と、支持体42との間には、潤滑油40aの漏れを防止するためのシール部材41cが設けられている。
クランク軸45は、支持体42に軸受42bを介して回転可能に支持されているとともに、外歯歯車46に軸受46aを介して回転可能に支持されている。
潤滑油劣化センサー60は、アーム23に固定されている。
図4は、潤滑油劣化センサー60の正面図である。図5は、アーム23に取り付けられた状態での潤滑油劣化センサー60の正面断面図である。図6(a)は、潤滑油劣化センサー60の平面図である。図6(b)は、潤滑油劣化センサー60の底面図である。
図4〜図6に示すように、潤滑油劣化センサー60は、潤滑油劣化センサー60の各部品を支持するアルミニウム合金製の筐体61と、潤滑油40aが侵入するための隙間である油用隙間62aが形成されている隙間形成部材62と、隙間形成部材62を支持する支持部材63と、筐体61およびアーム23の間からの潤滑油40aの漏れを防止するOリング64と、筐体61および支持部材63の間からの潤滑油40aの漏れを防止するOリング65と、筐体61および支持部材63の間に配置されたOリング66と、電子部品群70とを備えている。
筐体61は、アーム23のネジ穴23aに固定されるためのネジ部61aと、アーム23のネジ穴23aに対してネジ部61aが回転させられるときにスパナなどの工具によって掴まれるための工具接触部61bとを備えている。なお、アーム23のネジ穴23aは、潤滑油劣化センサー60が取り外されている状態のときに、減速機40への潤滑油40aの供給と、減速機40からの潤滑油40aの廃棄とに利用されても良い。
隙間形成部材62は、2つのガラス製の直角プリズム62b、62cによって構成されており、潤滑油40aが侵入するための隙間である油用隙間62aが2つの直角プリズム62b、62cの間に形成されている。直角プリズム62b、62cは、接着剤によって支持部材63に固定されている。
支持部材63は、筐体61に六角穴付ボルト67によって固定されている。支持部材63は、アルミニウム合金製のホルダー63aと、ホルダー63aに六角穴付ボルト63bによって固定されたアルミニウム合金製のホルダーキャップ63cとを備えている。
電子部品群70は、支持部材63にネジ68によって固定された回路基板71と、白色の光を発する発光素子であって回路基板71に実装された白色LED72と、受けた光の色を検出するカラー受光素子であって回路基板71に実装されたRGBセンサー73と、回路基板71に対して白色LED72およびRGBセンサー73側とは反対側に配置された回路基板74と、回路基板71および回路基板74を固定する複数本の柱75と、ホルダー63aを介して潤滑油40aの温度を検出するための潤滑油温度センサーであって回路基板74に実装された温度センサー76と、回路基板74に対して回路基板71側とは反対側に配置された回路基板77と、回路基板74および回路基板77を固定する複数本の柱78と、回路基板74側とは反対側に回路基板77に実装されたコネクタ79とを備えている。回路基板71、回路基板74および回路基板77は、複数の電子部品が実装されている。また、回路基板71、回路基板74および回路基板77は、互いに電気的に接続されている。
コネクタ79は、潤滑油劣化センサー60の外部の装置のコネクタ80が接続されて、外部の装置からコネクタ80を介して電力が供給されるとともに、RGBセンサー73の検出結果と、温度センサー76の検出結果とを電気信号としてコネクタ80を介して外部の装置に出力するようになっている。
図7は、白色LED72からRGBセンサー73までの光路72aを示す図である。
図7に示すように、隙間形成部材62の油用隙間62aは、白色LED72からRGBセンサー73までの光路72a上に配置されている。
ホルダー63aは、白色LED72からRGBセンサー73までの光路72aの少なくとも一部を囲んでいる。ホルダー63aは、例えば艶消しの黒アルマイト処理のように、光の反射を防止する処理が表面に施されている。
直角プリズム62b、62cは、白色LED72によって発せられる光を透過させる。白色LED72によって発せられる光の直角プリズム62b、62cにおける入射面および出射面は、光学研磨されている。
光路72aは、直角プリズム62bの反射面で90度曲げられていて、直角プリズム62cの反射面でも90度曲げられている。すなわち、光路72aは、隙間形成部材62によって180度曲げられている。白色LED72によって発せられる光の直角プリズム62b、62cにおける反射面は、光学研磨されていて、アルミ蒸着膜が施されている。そして、硬度や密着力が弱いアルミ蒸着膜を保護するために、SiO2膜がアルミ蒸着膜上に更に施されている。
白色LED72によって発せられる光の直角プリズム62bにおける出射面と、白色LED72によって発せられる光の直角プリズム62cにおける入射面との距離、すなわち、油用隙間62aの長さは、例えば1mmである。油用隙間62aの長さが短過ぎる場合、潤滑油40a中の汚染物質が油用隙間62aを適切に流通し難いので、潤滑油40a中の汚染物質の色の検出精度が落ちる。一方、油用隙間62aの長さが長過ぎる場合、白色LED72から発せられた光が油用隙間62a内の潤滑油40a中の汚染物質によって吸収され過ぎてRGBセンサー73まで届き難いので、やはり潤滑油40a中の汚染物質の色の検出精度が落ちる。したがって、油用隙間62aの長さは、潤滑油40a中の汚染物質の色の検出精度が高くなるように、適切に設定されることが好ましい。
潤滑油劣化センサー60は、白色LED72によって発せられた白色の光のうち油用隙間62aにおいて潤滑油40a中の汚染物質によって吸収されなかった波長の光に対して、RGBセンサー73によって色を検出するので、減速機40の潤滑油40a中の汚染物質の色を即時に検出することができる。そして、減速機破損状態通知装置100は、RGBセンサー73によって検出された色に基づいて減速機40の潤滑油40a中の汚染物質の種類および量を即時に特定することができる。すなわち、潤滑油劣化センサー60は、潤滑油40a中の汚染物質の色を検出することによって、潤滑油40aの劣化の程度を検出することができる。
なお、潤滑油40aの劣化の程度は、RGBセンサー73によって検出された色の所定の色である黒色に対する色差ΔEで判断されることができる。RGBセンサー73によって検出された色の黒色に対する色差ΔEは、RGBセンサー73によって検出された色のR、G、Bの各値を使用して、次の数1で示す式で計算することができる。
Figure 0005860739
一般的に、産業用ロボットは、関節部に使用されている減速機の性能によってアームの軌跡の精度などが大きく左右される。したがって、産業用ロボット用の減速機は、性能が落ちた場合に適切に交換されることが大切である。しかしながら、産業用ロボット用の減速機が交換される場合、その減速機を備えている産業用ロボットや、その産業用ロボットが設置されている生産ラインが停止されなければならない。そこで、産業用ロボット用の減速機の交換時期を把握するために、産業用ロボット用の減速機の故障が適切に予知されることは非常に重要である。ここで、産業用ロボット20の各潤滑油劣化センサーは、RGBセンサー73によって検出した色に基づいて減速機40の潤滑油40a中の汚染物質の種類および量を減速機破損状態通知装置100によって即時に特定することができる。したがって、減速機破損状態通知機能付機械システム10は、産業用ロボット用の減速機の故障の即時の予知を可能にすることができる。
なお、潤滑油40aには、摩擦面の摩擦を低減するためのモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)、モリブデンジチオホスフェート(MoDTP)などの有機モリブデン(Mo)などの摩擦低減剤、摩擦面の焼き付きを抑える性能である極圧性を向上するためのSP系添加剤などの極圧添加剤、スラッジの発生や付着を抑えるためのCaスルフォネートなどの分散剤など、各種の添加剤が添加される場合がある。これらの添加剤は、潤滑油40aの劣化とともに、例えば、産業用ロボット20および減速機の金属表面に付着、結合したり、沈降したりして潤滑油40aから分離される。各潤滑油劣化センサーは、潤滑油40a中の鉄粉の量だけでなく、潤滑油40aに添加されている各種の添加剤の減少に伴う基油の劣化度やスラッジ等の汚染物質の増加を、検出した色に基づいて特定することができる。したがって、減速機破損状態通知機能付機械システム10は、鉄粉濃度のみに基づいて減速機の故障を予知する技術と比較して、故障の予知の精度を向上することができる。
ここで、潤滑油劣化センサー60の組立方法について説明する。
まず、直角プリズム62b、62cおよび白色LED72が接着剤によってホルダー63aに固定される。
次いで、RGBセンサー73が実装された回路基板71がホルダー63aにネジ68によって固定され、白色LED72が回路基板71にハンダによって固定される。更に、温度センサー76、コネクタ79など、各種の電子部品が組み上げられて電子部品群70がホルダー63aに支持される。
次いで、ホルダーキャップ63cがホルダー63aに六角穴付ボルト63bによって固定される。
最後に、ホルダー63aが、Oリング64、Oリング65およびOリング66が取り付けられた筐体61に六角穴付ボルト67によって固定される。
また、アーム23への潤滑油劣化センサー60の設置方法について説明する。
まず、筐体61の工具接触部61bが工具によって掴まれて、アーム23のネジ穴23aに筐体61のネジ部61aがねじ込まれることによって、アーム23に潤滑油劣化センサー60が固定される。
そして、潤滑油劣化センサー60の外部の装置のコネクタ80がコネクタ79に接続される。
図8は、減速機破損状態通知装置100のブロック図である。
図8に示す減速機破損状態通知装置100は、PC(Personal Computer)である。減速機破損状態通知装置100は、利用者による種々の操作が入力されるマウス、キーボードなどの入力デバイスである操作部101と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部102と、ネットワーク11(図1参照。)経由で通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部103と、各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部104と、減速機破損状態通知装置100全体を制御する制御部105とを備えている。
記憶部104は、産業用ロボット20の減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知プログラム104aを記憶している。
減速機破損状態通知プログラム104aは、減速機破損状態通知装置100の製造段階で減速機破損状態通知装置100にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリー、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの記憶媒体から減速機破損状態通知装置100に追加でインストールされても良いし、ネットワーク11上から減速機破損状態通知装置100に追加でインストールされても良い。
記憶部104は、減速機の型式に対応する減速機内油収納空間30aの容積を示すテーブルである型式容積対応テーブル104bを記憶している。すなわち、記憶部104は、本発明の型式容積対応記憶部を構成している。
図9は、型式容積対応テーブル104bの一例を示す図である。
図9に示すように、型式容積対応テーブル104bにおいては、減速機の型式毎に減速機内油収納空間30aの容積が対応付けられている。図9に示す型式容積対応テーブル104bによれば、例えば、型式が“RV−XX2”である減速機の減速機内油収納空間30aの容積は、100mlである。
図8に示すように、記憶部104は、減速機40の破損の状態の通知のための閾値を設定するためのテーブルである閾値設定用テーブル104cを複数記憶している。なお、記憶部104が記憶している複数の閾値設定用テーブル104cは、対応する減速機の型式と、対応する関節部内油収納空間の容積とがそれぞれ異なっており、それぞれIDが付けられている。
図10は、閾値設定用テーブル104cの一例を示す図である。なお、図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいては、多数の空欄が存在するが、実際には具体的な閾値が入っている。
図10に示すように、閾値設定用テーブル104cにおいては、潤滑油40aの温度と、減速機内油収納空間30aの容積に対する潤滑油40aの量である油封入比率とに対応する閾値が示されている。図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいては、閾値の欄に、数値が2段記載されている。上段の数値は、減速機が破損している可能性が非常に高く、そのために利用者に点検または修理を促すための閾値である点検修理用閾値である。下段の数値は、減速機が破損している可能性があることを警告するための閾値である警告用閾値である。図10に示す閾値設定用テーブル104cによれば、例えば、潤滑油の温度が40℃以上50℃未満であり、油封入比率が80%以上90%未満である場合、点検修理用閾値、警告用閾値は、それぞれ、285、335である。なお、潤滑油40aの温度が−10℃未満である場合と、潤滑油40aの温度が80℃以上である場合とは、本実施の形態に係る潤滑油劣化センサーの仕様の範囲外であるので、図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいては規定されていない。また、油封入比率が30%未満である場合は、本実施の形態に係る減速機の仕様の範囲外であるので、図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいては規定されていない。
図8に示すように、記憶部104は、複数の閾値設定用テーブル104cから適切な閾値設定用テーブルを選択するためのテーブルであるテーブル選択用テーブル104dを記憶している。
図11は、テーブル選択用テーブル104dの一例を示す図である。
図11に示すように、テーブル選択用テーブル104dにおいては、減速機の型式と、関節部内油収納空間の容積とに対応する閾値設定用テーブル104cのIDが示されている。図11に示すテーブル選択用テーブル104dによれば、例えば、減速機の型式が“RV−XX2”であり、関節部内油収納空間30の容積が100ml以上150ml未満である場合、複数の閾値設定用テーブル104cのうちIDが“テーブル3”である閾値設定用テーブルが選択される。
図8に示す制御部105は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部104に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
制御部105は、記憶部104に記憶されている減速機破損状態通知プログラム104aを実行することによって、減速機40の破損の状態を通知する破損状態通知手段としての破損状態通知部105a、破損状態通知部105aによる通知のための閾値を設定する閾値設定手段としての閾値設定部105b、潤滑油40aの温度の入力を受け付ける潤滑油温度受付手段としての潤滑油温度受付部105c、関節部内油収納空間30の容積の入力を受け付ける油収納空間受付手段としての関節部内油収納空間受付部105d、および、減速機内油収納空間30aの容積に対する潤滑油40aの量である油封入比率の入力を受け付ける油封入比率受付手段としての油封入比率受付部105eとして機能する。油封入比率受付部105eは、減速機40の型式の入力を受け付ける減速機型式受付手段としての減速機型式受付部105fと、潤滑油40aの量の入力を受け付ける潤滑油量受付手段としての潤滑油量受付部105gとを備えている。
次に、閾値設定用テーブル104cの作成方法の一例について説明する。
関節部32の構成と同等な構成で作成された実験用の装置に、最大出力回転数が15rpmであり、最大負荷トルクが減速機40の定格トルクの2.5倍であり、負荷モーメントが減速機40の定格モーメントであるという条件において、ケース41に対して支持体42を正方向に45°回転させた後、逆方向に45°回転させるという往復回転運動を継続させるという実験を行う。この実験において、潤滑油40aは、劣化の程度が少ない新油が使用される。そして、潤滑油劣化センサー60のRGBセンサー73によって検出された色の黒色に対する色差ΔEの時間変化を調べる。
図12(a)は、潤滑油40aの温度が40℃であり、油封入比率が80%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。図12(b)は、潤滑油40aの温度が60℃であり、油封入比率が80%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。図12(c)は、潤滑油40aの温度が60℃であり、油封入比率が110%である場合の色差ΔEの時間変化の実験結果の一例を示すグラフである。
図12において、定格換算時間とは、実験用の装置が実際に駆動させられた場合の減速機40の出力回転数および負荷トルクに基づいて、実験用の装置が実際に駆動させられた時間を、出力回転数が15rpmであり、負荷トルクが減速機40の定格トルクである場合の時間に換算したものである。なお、減速機40の寿命時間は、出力回転数が15rpmであり、負荷トルクが減速機40の定格トルクであるという条件において減速機40が連続駆動された場合に6000時間であると定義されている。
図12(a)および(b)に示すように、油封入比率が同じであっても、潤滑油40aの温度が異なる場合には、定格換算時間が寿命時間である6000時間に達した時点での色差ΔE(以下「定格寿命時色差」と言う。)は異なる。また、図12(b)および(c)に示すように、潤滑油40aの温度が同じであっても、油封入比率が異なる場合には、定格寿命時色差は異なる。したがって、減速機40の破損の状態の通知のための閾値は、潤滑油40aの温度と、油封入比率とに対応付けて決定されることが好ましい。
なお、複数の実験を行った場合、各実験での潤滑油40aの温度と、油封入比率とが同じであっても、定格寿命時色差には、ばらつきが生じる。したがって、複数の実験での定格寿命時色差のうち、最小値を点検修理用閾値とし、最大値を警告用閾値とする。
例えば、図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいて、潤滑油の温度が40℃以上50℃未満であり、油封入比率が80%以上90%未満である場合の点検修理用閾値である285は、潤滑油の温度が40℃であり、油封入比率が80%である条件で複数の実験が行われた結果、この複数の実験での定格寿命時色差のうち最小値であった数値である。同様に、図10に示す閾値設定用テーブル104cにおいて、潤滑油の温度が40℃以上50℃未満であり、油封入比率が80%以上90%未満である場合の警告用閾値である335は、潤滑油の温度が40℃であり、油封入比率が80%である条件で複数の実験が行われた結果、この複数の実験での定格寿命時色差のうち最大値であった数値である。
閾値設定用テーブル104cは、以上のようにして作成される。なお、減速機の型式と、関節部内油収納空間の容積とが異なる条件で実験が行われることによって、複数の閾値設定用テーブル104cが作成される。
次に、減速機破損状態通知機能付機械システム10の動作について説明する。
まず、産業用ロボット20の動作について説明する。
なお、以下においては、関節部32について説明するが、関節部31、33〜36についても同様である。
関節部32のモーター50の出力軸が回転すると、モーター50の回転力は、減速機40によって減速されて、減速機40のケース41に固定されたアーム22に対して、減速機40の支持体42に固定されたアーム23を動かす。
関節部32の潤滑油劣化センサー60は、コネクタ79を介して外部の装置から供給される電力によって白色LED72から白色の光を発する。そして、潤滑油劣化センサー60は、RGBセンサー73によって受けた光のRGBの各色の光量を電気信号としてコネクタ79を介して外部の装置に出力する。また、潤滑油劣化センサー60は、温度センサー76によって検出された温度も電気信号としてコネクタ79を介して外部の装置に出力する。
次に、減速機破損状態通知装置100の動作について説明する。
なお、以下においては、関節部32の潤滑油劣化センサー60について説明するが、関節部31、33〜36の潤滑油劣化センサーについても同様である。
図13は、減速機破損状態通知装置100の動作のフローチャートである。図14は、図13に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図13および図14に示すように、減速機破損状態通知装置100の制御部105は、種々の情報を入力するための画面である図15に示す情報入力画面を表示部102に表示する(S201)。
図15は、表示部102に表示される情報入力画面の一例を示す図である。
図15に示す情報入力画面は、減速機40の型式を入力するためのテキストボックス111と、関節部内油収納空間30の容積を入力するためのテキストボックス112と、関節部内油収納空間30に封入された潤滑油40aの量を入力するためのテキストボックス113と、テキストボックス111〜113に入力された情報を設定するためのボタンである設定ボタン114とを含んでいる。利用者は、操作部101を介して、テキストボックス111〜113に適切な情報を入力し、設定ボタン114を押すことができる。
図13および図14に示すように、制御部105は、設定ボタン114が押されたと判断するまで、設定ボタン114が押されたか否かを判断する(S202)。
制御部105の減速機型式受付部105fは、設定ボタン114が押されたとS202において判断すると、テキストボックス111に入力されている減速機40の型式が正常であるか否かを判断する(S203)。ここで、減速機型式受付部105fは、記憶部104上の型式容積対応テーブル104bに含まれている減速機40の型式がテキストボックス111に入力されている場合のみ、テキストボックス111に入力されている減速機40の型式が正常であると判断する。
減速機型式受付部105fは、テキストボックス111に入力されている減速機40の型式が正常であるとS203において判断すると、テキストボックス111に入力されている減速機40の型式を記憶する(S204)。すなわち、減速機型式受付部105fは、減速機40の型式の入力を受け付ける。
次いで、制御部105の関節部内油収納空間受付部105dは、テキストボックス112に入力されている関節部内油収納空間30の容積が正常であるか否かを判断する(S205)。ここで、関節部内油収納空間受付部105dは、S204において記憶した減速機40の型式に対して記憶部104上の型式容積対応テーブル104bにおいて対応付けられている減速機内油収納空間30aの容積以上の容積がテキストボックス112に入力されている場合のみ、テキストボックス112に入力されている関節部内油収納空間30の容積が正常であると判断する。
関節部内油収納空間受付部105dは、テキストボックス112に入力されている関節部内油収納空間30の容積が正常であるとS205において判断すると、テキストボックス112に入力されている関節部内油収納空間30の容積を記憶する(S206)。すなわち、関節部内油収納空間受付部105dは、関節部内油収納空間30の容積の入力を受け付ける。
次いで、制御部105の潤滑油量受付部105gは、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量が正常であるか否かを判断する(S207)。ここで、潤滑油量受付部105gは、S204において記憶した減速機40の型式に対して記憶部104上の型式容積対応テーブル104bにおいて対応付けられている減速機内油収納空間30aの容積に対してテキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量が30%以上の値であって、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量がS206において記憶した関節部内油収納空間30の容積未満である場合のみ、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量が正常であると判断する。
潤滑油量受付部105gは、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量が正常であるとS207において判断すると、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量を記憶する(S208)。すなわち、潤滑油量受付部105gは、潤滑油40aの量の入力を受け付ける。
次いで、制御部105の油封入比率受付部105eは、S204において記憶した減速機40の型式に対して記憶部104上の型式容積対応テーブル104bにおいて対応付けられている減速機内油収納空間30aの容積と、S208において記憶した潤滑油40aの量とに基づいて油封入比率を算出し、この油封入比率を記憶する(S209)。すなわち、油封入比率受付部105eは、油封入比率の入力を受け付ける。
制御部105は、テキストボックス111に入力されている減速機40の型式が正常ではないとS203において判断するか、テキストボックス112に入力されている関節部内油収納空間30の容積が正常ではないとS205において判断するか、テキストボックス113に入力されている潤滑油40aの量が正常ではないとS207において判断すると、エラー画面を表示部102に表示して(S210)、再びS201の処理に戻る。
制御部105は、S209の処理を実行すると、S204において記憶した減速機40の型式と、S206において記憶した関節部内油収納空間30の容積とに対して、記憶部104上のテーブル選択用テーブル104dにおいて対応付けられている閾値設定用テーブル104cのIDを取得し、取得したIDが付けられている閾値設定用テーブル104cを、以後の処理において使用する閾値設定用テーブルとして決定する(S221)。
次いで、制御部105の潤滑油温度受付部105cは、潤滑油劣化センサー60の温度センサー76の検出結果をネットワーク通信部103を介して取得する(S222)。すなわち、潤滑油温度受付部105cは、潤滑油40aの温度の入力を受け付ける。
次いで、制御部105は、例えば10分間などの所定の期間における複数回のS222において取得した潤滑油40aの温度の平均値を算出する(S223)。すなわち、制御部105は、直前のS222において取得した潤滑油40aの温度だけでなく、直前のS222より前に実行された直近の1回以上のS222において取得した潤滑油40aの温度にも基づいて、潤滑油40aの温度の平均値を算出する。
次いで、制御部105の破損状態通知部105aは、S223において算出された潤滑油40aの温度の平均値の上昇量が例えば20℃以上など所定の値以上であるか否かを判断する(S224)。
破損状態通知部105aは、S223において算出された潤滑油40aの温度の平均値の上昇量が所定の値以上であるとS224において判断すると、図16(a)に示すように、減速機40が破損している可能性が高いことを警告する通知を、減速機40の破損の状態の通知として表示部102に表示して(S225)、再びS222の処理に戻る。
一方、制御部105の閾値設定部105bは、S223において算出された潤滑油40aの温度の平均値の上昇量が所定の値未満であるとS224において判断されると、S209において記憶した油封入比率と、S223において算出した潤滑油40aの温度の平均値とに対して、S221において決定された閾値設定用テーブル104cにおいて対応付けられている警告用閾値および点検修理用閾値を、以後の処理において使用する閾値として設定する(S226)。
次いで、破損状態通知部105aは、潤滑油劣化センサー60のRGBセンサー73の検出結果、すなわち、潤滑油40aの色をネットワーク通信部103を介して取得し、取得した色の黒色に対する色差ΔEを上述した数1で示す式で計算して取得する(S227)。
次いで、破損状態通知部105aは、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した警告用閾値以下であるか否かを判断する(S228)。
破損状態通知部105aは、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した警告用閾値以下ではないとS228において判断すると、再びS222の処理に戻る。
一方、破損状態通知部105aは、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した警告用閾値以下であるとS228において判断すると、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した点検修理用閾値以下であるか否かを判断する(S229)。
破損状態通知部105aは、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した点検修理用閾値以下ではないとS229において判断すると、図16(b)に示すように、減速機40が破損している可能性があることを警告する通知を、減速機40の破損の状態の通知として表示部102に表示する(S230)。すなわち、破損状態通知部105aは、RGBセンサー73によって検出された色と黒色との色差ΔEが警告用閾値に達した場合に、警告用閾値に対応する減速機40の破損の状態を通知する。制御部105は、S230の処理の後、再びS222の処理に戻る。
一方、破損状態通知部105aは、S227において取得した色差ΔEがS226において設定した点検修理用閾値以下であるとS229において判断すると、図16(c)に示すように、利用者に減速機40の点検または修理を促す通知を、減速機40の破損の状態の通知として表示部102に表示する(S231)。すなわち、破損状態通知部105aは、RGBセンサー73によって検出された色と黒色との色差ΔEが点検修理用閾値に達した場合に、点検修理用閾値に対応する減速機40の破損の状態を通知する。制御部105は、S231の処理の後、再びS222の処理に戻る。
以上に説明したように、減速機破損状態通知装置100は、潤滑油40aの温度(S222)および油封入比率(S209)に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定する(S226)ので、減速機40の使用条件として潤滑油40aの温度および油封入比率が異なる場合であっても、減速機40の破損の状態を精度良く通知することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、潤滑油40aの温度および油封入比率の何れか一方に応じた警告用閾値および点検修理用閾値の設定を行わないようになっている場合であっても、潤滑油40aの温度および油封入比率に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定する構成と比較すると精度が低下するものの、減速機40の破損の状態を精度良く通知することができる。
減速機破損状態通知装置100は、温度センサー76によって検出された潤滑油40aの実際の温度(S222)に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定する(S226)ので、減速機40の破損の状態を潤滑油40aの実際の温度に応じて精度良く通知することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、温度センサー76によって検出された潤滑油40aの温度以外の潤滑油40aの温度に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定するようになっていても良い。例えば、減速機破損状態通知装置100は、操作部101を介して利用者から入力された潤滑油40aの温度に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定するようになっていても良い。
減速機破損状態通知装置100は、所定の期間の潤滑油40aの実際の温度の平均値(S222およびS223)に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定する(S226)ので、潤滑油40aの温度が一時的に急激に変化した場合に減速機40の破損の状態を誤って通知することを防止することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、S226において使用する潤滑油40aの温度として、所定の期間の潤滑油40aの実際の温度の平均値ではなく、直前のS222において取得した潤滑油40aの実際の温度のみを採用するようになっていても良い。
潤滑油40aが新しいものに交換された直後の場合など、減速機40が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときであっても潤滑油40aの劣化が直ぐには生じ難い場合がある。潤滑油40aの劣化が生じていなければ、RGBセンサー73によって検出された色と黒色との色差ΔEは警告用閾値および点検修理用閾値に達しない。しかしながら、減速機40が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときには、減速機40が激しく発熱するので、潤滑油40aの温度が急激に上昇する。減速機破損状態通知装置100は、所定の期間の潤滑油40aの実際の温度の平均値(S222およびS223)の上昇量が所定の値以上である場合(S224でYES)に減速機40の破損の状態を通知する(S225)ので、減速機40が実際には破損に近付いているとき、または、既に破損しているときにRGBセンサー73によって検出された色と黒色との色差ΔEが警告用閾値および点検修理用閾値に達しない場合であっても、減速機40の破損の状態を適切に通知することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、S224およびS225の処理を実行せずに、S223の処理の後、直ぐにS226の処理を実行するようになっていても良い。
温度センサー76は、ホルダー63aを介して潤滑油40aの温度を検出するようになっているが、ホルダー63aなどの他の部材を介さずに潤滑油40aの温度を直接検出するようになっていても良い。
減速機破損状態通知機能付機械システム10は、温度センサー76が潤滑油劣化センサー60に内蔵されているので、温度センサー76が潤滑油劣化センサー60とは別に設けられている構成と比較して、容易に構築されることができる。なお、減速機破損状態通知機能付機械システム10は、温度センサー76が潤滑油劣化センサー60とは別に設けられていても良い。
減速機40の破損の状態と、潤滑油40aの劣化の状態との関係は、油封入比率だけでなく、減速機40の定格トルクによっても変化する。そして、減速機40の定格トルクは、減速機40の型式に応じて定まっている。閾値設定部105bは、減速機型式受付部105fによって入力が受け付けられた減速機40の型式に更に応じた警告用閾値および点検修理用閾値を設定する(S221)ので、減速機40の定格トルクが異なる場合であっても、減速機40の破損の状態を精度良く通知することができる。また、油封入比率受付部105eは、減速機型式受付部105fによって入力が受け付けられた減速機40の型式(S204)に対応して記憶部104に記憶されている減速機内油収納空間30aの容積と、潤滑油量受付部105gによって入力が受け付けられた潤滑油40aの量(S208)とに基づいて油封入比率を算出する(S209)ことによって、間接的に油封入比率の入力を受け付けることができる。したがって、減速機破損状態通知装置100は、潤滑油40aの量と、減速機40の型式とが入力されるだけで、警告用閾値および点検修理用閾値を油封入比率および減速機40の型式に応じて設定することができる。
なお、油封入比率受付部105eは、減速機内油収納空間30aの容積が操作部101から直接入力されるようになっている場合、直接入力が受け付けられた減速機内油収納空間30aの容積と、潤滑油量受付部105gによって入力が受け付けられた潤滑油40aの量とに基づいて油封入比率を算出することによって、間接的に油封入比率の入力を受け付けるようになっていても良い。また、油封入比率受付部105eは、油封入比率自体が操作部101から直接入力されるようになっていても良い。
また、減速機破損状態通知装置100は、減速機40の型式に応じた警告用閾値および点検修理用閾値の設定を行わないようになっていても良い。
図17(a)は、関節部内油収納空間30の容積、減速機内油収納空間30aの容積、潤滑油40aの量がそれぞれ200ml、150ml、120mlである場合の関節部32の模式図である。図17(b)は、関節部内油収納空間30の容積、減速機内油収納空間30aの容積、潤滑油40aの量がそれぞれ300ml、150ml、120mlである場合の関節部32の模式図である。
図17(a)に示す関節部32の油封入比率と、図17(b)に示す関節部32の油封入比率とは、潤滑油40aの量である120mlと、減速機内油収納空間30aの容積である150mlとの比であり、共に80%である。しかしながら、図17(a)に示す関節部32と、図17(b)に示す関節部32とでは、油封入比率が同じであるものの、関節部内油収納空間30の容積に違いがあるので、減速機40内に実際に存在する潤滑油40aの量に違いがある。したがって、図17(a)に示す関節部32と、図17(b)に示す関節部32とでは、減速機40の破損の状態と、潤滑油40aの劣化の状態との関係に違いが生じる。しかしながら、減速機破損状態通知装置100は、関節部内油収納空間30の容積に応じて警告用閾値および点検修理用閾値を設定する(S221)ので、減速機40の使用条件として関節部内油収納空間30の容積が異なる場合であっても、減速機40の破損の状態を精度良く通知することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、関節部内油収納空間30の容積に応じた警告用閾値および点検修理用閾値の設定を行わないようになっていても良い。
減速機破損状態通知装置100は、減速機40の破損の状態を通知するための閾値として、減速機40の破損の可能性に対応した2段階の閾値、すなわち、警告用閾値および点検修理用閾値を含んでいるので、減速機40の破損の状態を減速機40の破損の可能性として2段階で通知することができる(S230、S231)。利用者は、減速機40の破損の状態が減速機40の破損の可能性として複数段階で通知される場合、例えば、減速機40が破損している可能性が非常に高いことが突然通知される構成と比較して、余裕を持って減速機40の交換の必要性を判断することができる。なお、減速機破損状態通知装置100は、減速機40の破損の状態を通知するための閾値が1つの閾値のみであっても良いし、減速機40の破損の状態を通知するための閾値として、減速機40の破損の可能性に対応した3段階以上の閾値を含んでいても良い。
減速機破損状態通知装置100は、本実施の形態において表示による通知を実行するようになっているが、表示に加えて、または、表示に代えて、例えば音声出力など、表示以外の方法による通知を実行するようになっていても良い。
本発明の減速機破損状態通知装置は、本実施の形態において減速機破損状態通知プログラムを実行するPCであるが、他の構成によって実現されても良い。例えば、本発明の減速機破損状態通知装置は、産業用ロボット20の動作を制御するコントロールパネルによって実現されても良いし、複数の産業用ロボット20の動作を管理するコンピューターによって実現されても良い。
本発明の機械は、本実施の形態において産業用ロボットであるが、産業用ロボット以外の機械であっても良い。
10 減速機破損状態通知機能付機械システム
20 産業用ロボット(機械)
30 関節部内油収納空間(油収納空間)
30a 減速機内油収納空間
40 減速機
40a 潤滑油
60 潤滑油劣化センサー
62 隙間形成部材
62a 油用隙間
72 白色LED(発光素子)
72a 光路
73 RGBセンサー(カラー受光素子)
76 温度センサー(潤滑油温度センサー)
100 減速機破損状態通知装置
104 記憶部(型式容積対応記憶部)
104a 減速機破損状態通知プログラム
105a 破損状態通知部(破損状態通知手段)
105b 閾値設定部(閾値設定手段)
105c 潤滑油温度受付部(潤滑油温度受付手段)
105d 関節部内油収納空間受付部(油収納空間受付手段)
105e 油封入比率受付部(油封入比率受付手段)
105f 減速機型式受付部(減速機型式受付手段)
105g 潤滑油量受付部(潤滑油量受付手段)

Claims (6)

  1. 減速機と、前記減速機の潤滑油の劣化を検出するための潤滑油劣化センサーとを備えている機械の前記減速機の破損の状態を通知するための減速機破損状態通知装置であって、
    前記機械は、前記潤滑油を収納することが可能な空間である油収納空間が形成されており、
    前記減速機は、前記油収納空間の一部である減速機内油収納空間が形成されており、
    前記潤滑油劣化センサーは、光を発する発光素子と、受けた光の色を検出するカラー受光素子と、前記潤滑油が侵入するための隙間であって前記発光素子から前記カラー受光素子までの光路上に配置されている油用隙間が形成されていて光を透過させる隙間形成部材とを備えており、
    前記減速機破損状態通知装置は、前記減速機の破損の状態を通知する破損状態通知手段と、前記破損状態通知手段による通知のための閾値を設定する閾値設定手段と、前記減速機内油収納空間の容積に対する前記潤滑油の量である油封入比率の入力を受け付ける油封入比率受付手段とを備えており、
    前記破損状態通知手段は、前記カラー受光素子によって検出された色と所定の色との色差が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値に達した場合に、この閾値に対応する前記減速機の破損の状態を通知し、
    前記閾値設定手段は、前記油封入比率受付手段によって入力が受け付けられた前記油封入比率に応じた前記閾値を設定することを特徴とする減速機破損状態通知装置。
  2. 前記減速機の型式に対応する前記減速機内油収納空間の容積を記憶する型式容積対応記憶部を備えており、
    前記油封入比率受付手段は、前記減速機の型式の入力を受け付ける減速機型式受付手段と、前記潤滑油の量の入力を受け付ける潤滑油量受付手段とを備えており、
    前記油封入比率受付手段は、前記減速機型式受付手段によって入力が受け付けられた前記減速機の型式に対応して前記型式容積対応記憶部に記憶されている前記減速機内油収納空間の容積と、前記潤滑油量受付手段によって入力が受け付けられた前記潤滑油の量とに基づいて前記油封入比率を算出することによって、間接的に前記油封入比率の入力を受け付け、
    前記閾値設定手段は、前記減速機型式受付手段によって入力が受け付けられた前記減速機の型式に更に応じた前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の減速機破損状態通知装置。
  3. 前記油収納空間の容積の入力を受け付ける油収納空間受付手段を備えており、
    前記閾値設定手段は、前記油収納空間受付手段によって入力が受け付けられた前記油収納空間の容積に更に応じた前記閾値を設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の減速機破損状態通知装置。
  4. 前記減速機破損状態通知装置は、前記潤滑油の温度の入力を受け付ける潤滑油温度受付手段を備えており、
    前記閾値設定手段は、前記潤滑油温度受付手段によって入力が受け付けられた前記潤滑油の温度に更に応じた前記閾値を設定することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の減速機破損状態通知装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れかに記載の減速機破損状態通知装置と、前記減速機破損状態通知装置によって前記減速機の破損の状態が通知される前記機械とを備えていることを特徴とする減速機破損状態通知機能付機械システム。
  6. 請求項1から請求項4までの何れかに記載の減速機破損状態通知装置としてコンピューターを機能させることを特徴とする減速機破損状態通知プログラム。
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