JP5859322B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧アクチュエータがセンターバイパス管路に配置されたオープンセンター型の方向切換弁を介して油圧ポンプに接続されると共に、操作装置の操作量に応じて前記方向切換弁の位置が可変される建設機械において、前記油圧ポンプを制御する油圧制御装置に関する。
従来から、ネガコン制御では、方向切換弁(コントロールバルブ)にブリードオフ通路を設けるとともに、各方向切換弁のブリードオフ通路をセンターバイパス管路によってタンクに接続する構成を前提として、センターバイパス管路の最下流側にネガコン絞りを設け、このネガコン絞りによって発生する油圧(絞りの入口圧=ネガコン圧)検出し、このネガコン圧に応じてポンプ吐出量を制御する(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−303809号公報
一般的に、ネガコン制御は、負荷が高い場合に油圧アクチュエータの速度が低速となり、負荷が低い場合に油圧アクチュエータの速度が高速となる点で人間の感性に相性が良いものである。
しかしながら、ネガコン制御では、各方向切換弁のブリードオフ通路によるブリード流量が常に無駄となるので、ネガコン圧が発生している場合には、ブリード流量×ネガコン圧に相当するエネルギが無駄となり、省エネ性に問題がある。
そこで、本発明は、ブリード流量を低減しつつ仮想的にネガコン制御を再現して、省エネ性及び操作性を高めることができる油圧制御装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一局面によれば、油圧アクチュエータがセンターバイパス管路に配置されたオープンセンター型の方向切換弁を介して油圧ポンプに接続されると共に、操作装置の操作量に応じて前記方向切換弁の位置が可変される建設機械において、前記油圧ポンプを制御する油圧制御装置であって、
前記センターバイパス管路における前記方向切換弁よりもタンク側にネガコン絞りが設けられておらず、
前記操作装置の操作量と前記油圧ポンプの吐出圧とに基づいて、前記ネガコン絞りが設けられていると仮想した場合の仮想ネガコン圧を算出する仮想ネガコン圧算出手段と、
前記仮想ネガコン圧に基づいて、前記油圧ポンプに対する制御指令値を算出する制御指令値算出手段とを備えることを特徴とする、油圧制御装置が提供される。
本発明によれば、ブリード流量を低減しつつ仮想的にネガコン制御を再現して、省エネ性及び操作性を高めることができる油圧制御装置が得られる。
本発明に係る建設機械1の構成例を示す図である。 比較例による油圧ポンプ制御装置100'を示す回路図である。 本実施例による油圧ポンプ制御装置100の油圧回路図の一例を示す図である。 方向切換弁の特性の一例を示す図である。 本実施例のメインコントローラ54により実現される要部処理の一例を示す制御ブロック図である。 ネガコン圧−流量テーブルの一例を示す図である。 メインコントローラ54により実現されるモードセレクタ96の切換処理の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係る建設機械1の構成例を示す図である。図1において、建設機械1は、クローラ式の下部走行体2の上に、旋回機構を介して、上部旋回体3をX軸周りに旋回自在に搭載している。また、上部旋回体3は、前方中央部に、ブーム4、アーム5及びバケット6、並びに、これらをそれぞれ駆動する油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8及びバケットシリンダ9から構成される掘削アタッチメントを備える。掘削アタッチメントは、ブレーカや破砕機等のような他のアタッチメントであってもよい。
次に、建設機械1に搭載される油圧ポンプ制御装置について説明する。ここでは、説明の都合上、本発明の一実施例による油圧ポンプ制御装置100の説明に先立って、比較例による通常の油圧ポンプ制御装置100'について説明する。
図2は、比較例による油圧ポンプ制御装置100'を示す回路図である。
油圧ポンプ制御装置100'は、エンジン又は電動モータによって駆動される二つの油圧ポンプ10L、10Rから、切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'を連通するセンターバイパス管路30L、又は、切換弁11R'、12R'、13R'、14R'及び15R'を連通するセンターバイパス管路30Rを経てタンク22まで圧油を循環させる。尚、油圧ポンプ10L、10Rは、可変容量傾斜板ピストンポンプであり、一回転当たりの吐出量(cc/rev)が可変である。油圧ポンプ10L、10Rの吐出圧P1,P2は、圧力センサ28L,28Rにより検出される。圧力センサ28L,28Rの出力信号は、メインコントローラ54に供給される。
切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'、及び、切換弁11R'、12R'、13R'、14R'及び15R'は全てオープンセンター型である。即ち、切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'、及び、切換弁11R'、12R'、13R'、14R'及び15R'は、それぞれのブリードオフ通路がセンターバイパス管路30L、30Rに接続されることにより、常態で油圧ポンプ10L、10Rの吐出側をタンク22に連通させる。
切換弁11L'は、油圧ポンプ10Lが吐出する圧油を走行用油圧モータ42Lで循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
切換弁11R'は、走行直進弁であり、下部走行体2を駆動する走行用油圧モータ42L、42Rと、上部旋回体3の何れかの油圧アクチュエータ(例えば、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9又は旋回用油圧モータ44である。)とが同時に操作された場合に、下部走行体2の直進性を高めるために油圧ポンプ10Lから左右の走行用油圧モータ42L、42Rに圧油を循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
また、切換弁12L'は、油圧ポンプ10Lが吐出する圧油を旋回用油圧モータ44で循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁であり、切換弁12Rは、油圧ポンプ10Rが吐出する圧油を走行用油圧モータ42Rで循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
また、切換弁13L'、13R'はそれぞれ、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油をブームシリンダ7へ供給し、また、ブームシリンダ7内の圧油をタンク22へ排出するために圧油の流れを切り換えるスプール弁であり、切換弁13R'は、操作装置26のブーム操作レバーが操作された場合に作動するスプール弁(以下、「第一速ブーム切換弁13R'」とする。)であり、切換弁13L'は、ブーム操作レバーが所定操作量以上で操作された場合に油圧ポンプ10Lの吐出する圧油を合流させるためのスプール弁(以下、「第二速ブーム切換弁13L'」とする。)である。
切換弁14R'は、油圧ポンプ10Rが吐出する圧油をバケットシリンダ9へ供給し、また、バケットシリンダ9内の圧油をタンク22へ排出するためのスプール弁である。
また、切換弁15L'、15R'はそれぞれ、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油をアームシリンダ8へ供給し、また、アームシリンダ8内の圧油をタンク22へ排出するために圧油の流れを切り換えるスプール弁であり、切換弁15L'は、操作装置26のアーム操作レバーが操作された場合に作動するスプール弁(以下、「第一速アーム切換弁15L'」とする。)であり、切換弁15R'は、アーム操作レバーが所定操作量以上で操作された場合に油圧ポンプ10Rの吐出する圧油を合流させるためのスプール弁(以下、「第二速アーム切換弁15R'」とする。)である。
操作装置26は、旋回用油圧モータ44、走行用油圧モータ42L、42R、ブーム4、アーム5、及びバケット6を操作するための操作装置であり、各種のレバーやペダル(アーム操作レバー、ブーム操作レバー、バケット操作レバー、旋回操作レバー、走行ペダル(右)、走行ペダル(左))を含んでよい。操作装置26における各種のレバーやペダルの各操作量を表す電気信号は、メインコントローラ54に供給される。ユーザによる各種のレバーやペダルの操作量の検知方法は、パイロット圧を圧力センサで検知する方法であってもよいし、レバー角度を検知する方法であってもよい。
センターバイパス管路30L、30Rは、それぞれ、最も下流にある切換弁15L'、15R'とタンク22との間にネガコン絞り20L、20Rを備え、油圧ポンプ10L、10Rが吐出した圧油の流れを制限することにより、ネガコン絞り20L、20Rの上流において、ネガコンシステムのための制御圧(以下、「ネガコン圧」とする。)を発生させる圧油管路である。ネガコン圧は、ネガコン圧センサ27L,27Rにより検出される。ネガコン圧センサ27L,27Rの出力信号は、メインコントローラ54に供給される。
センターバイパス管路30L、30Rには、それぞれ、リリーフ弁29L,29Rが設けられる。リリーフ弁29L,29Rは、それぞれ、ネガコン絞り20L、20Rの上流側の油圧が所定のリリーフ圧を越えた場合に、ネガコン絞り20L、20Rの上流側とタンク22とを連通させるように機能する。
図2に示す構成では、ネガコン絞り20L、20Rの上流のネガコン圧、及び吐出圧P1,P2等を圧力センサ27L,27R,28L,28Rで検出し、検出したネガコン圧、吐出圧P1,P2等に基づいてメインコントローラ54により吐出流量の目標値を求め、その吐出流量の目標値となるように電磁比例弁57A,55Aを駆動してスプール弁600L,600Rを変位させて傾転アクチュエータ41L,41Rを制御する。
典型的には、メインコントローラ54は、検出されるネガコン圧が大きいほど油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を減少させ、検出されるネガコン圧が小さいほど油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を増大させるようにする。
図2に示すように、建設機械1における何れの油圧アクチュエータも利用されていない場合(以下、「待機モード」とする。)、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油は、センターバイパス管路30L、30Rを通ってネガコン絞り20L、20Rに至り、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧を増大させる。
この際、メインコントローラ54は、スプール弁600L、600Rを第一位置に変位させ、傾転アクチュエータ41L、41Rを駆動して、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を減少させ、吐出した圧油がセンターバイパス管路30L、30Rを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)を抑制するようにする。
一方、建設機械1における何れかの油圧アクチュエータが利用された場合、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油は、その油圧アクチュエータに対応する切換弁を介してその油圧アクチュエータに流れ込み、ネガコン絞り20L、20Rに至る量を減少或いは消滅させ、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧を低下させる。
この際、メインコントローラ54は、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を増大させ、各油圧アクチュエータに十分な圧油を循環させ、各アクチュエータの駆動を確かなものとする。
上述のような構成により、油圧ポンプ制御装置100'は、待機モードにおいては、油圧ポンプ10L、10Rにおける無駄なエネルギ消費(油圧ポンプ10L、10Rの吐出する圧油がセンターバイパス管路30L、30Rで発生させるポンピングロス)を抑制しながらも、各種油圧アクチュエータを作動させる場合には、油圧ポンプ10L、10Rから必要十分な圧油を各種油圧アクチュエータに供給できるようにする。
図3は、本実施例による油圧ポンプ制御装置100の油圧回路図の一例を示す図である。
本実施例による油圧ポンプ制御装置100は、図2に示した油圧ポンプ制御装置100'に対して、構成上、ネガコン絞り20L、20R、ネガコン圧センサ27L,27R及びリリーフ弁29L,29Rを備えていない点が主に異なる。また、本実施例による油圧ポンプ制御装置100は、図2に示した油圧ポンプ制御装置100'に対して、各切換弁(切換弁11L、12L、13L及び15L、並びに、切換弁11R、12R、13R、14R及び15R)のブリード開口面積が小さい点が異なる。また、メインコントローラ54の機能(制御方法)についても、以下で詳説する如く異なる。その他の構成は、図2に示した油圧ポンプ制御装置100'と実質的に同一であってよい。
図3に示す構成では、メインコントローラ54は、以下で詳説する態様で吐出流量の目標値(ポンプ流量指令Qs)を求め、その吐出流量の目標値となるように電磁比例弁57A,55Aを駆動してスプール弁600L,600Rを変位させて傾転アクチュエータ41L,41Rを制御する。
図4は、方向切換弁の特性の一例を示す図である。特性C1は、切換弁11Lにおける操作量(スプール変位)と開口面積(ブリード開口面積)との関係を表す曲線である。特性C1'は、切換弁11L'における操作量(スプール変位)と開口面積(ブリード開口面積)との関係を表す曲線である。尚、符合C"は、特性C1と特性C1'の共通部分(重なる部分)を指す。特性C2は、方向切換弁におけるメータイン側の開口特性を示し、特性C3は、方向切換弁におけるメータアウト側の開口特性を示す。切換弁11L及び切換弁11L'は、特性C2及び特性C3については共通であってよい。
図4に示すように、切換弁11Lは、特性C1に示すように、切換弁11L'(特性C1')よりも操作量に対する開口面積が小さく設定される。従って、切換弁11L及び切換弁11L'は、図4のハッチング領域Tで示すような特性差を有する。尚、この特性差は、後述のポンプ制御により補償される。例えば、切換弁11Lは、ブリード最大流量が10L/minの特性としてよく、切換弁11L'は、ブリード最大流量が50L/minの特性としてよい。また、切換弁11Lの物理的なブリード開口は、圧力変動抑制作用を得るために、最低吐出量を上回る部分においても0より大きく設定される。
尚、図4では、一例として切換弁11L及び切換弁11L'の関係を示したが、他の切換弁(切換弁12L及び切換弁12L'の関係、切換弁13L及び切換弁13L'の関係等)についても同様であってよい。
図5は、本実施例のメインコントローラ54により実現される要部処理の一例を示す制御ブロック図である。図5は、油圧ポンプ10L側の構成に関する。
図5のブロック90は、ブリード開口面積の大きい切換弁(例えば50L/min)を持つネガコンシステムを仮想した制御ブロックである。即ち、図2に示した油圧ポンプ制御装置100'を仮想した制御ブロックである。
ブロック90には、センターバイパス管路30Lに配置された各切換弁11L、12L、13L及び15Lに関連する操作装置26の各操作量、即ち走行ペダル(左)操作量LS1,旋回レバー操作量LS2、ブームレバー操作量LS3及びアームレバー操作量LS4を表す信号が入力される。また、ブロック90には、油圧ポンプ10Lの吐出圧p(以下、単に「ポンプ吐出圧p」という)を表す信号が入力される。尚、ポンプ吐出圧pは、油圧センサ28Lの検出値である。
ブリード開口データテーブル90−1は、センターバイパス管路30Lに配置された各切換弁のブリード開口データテーブルを備える。ここでは、油圧ポンプ制御装置100'を仮想しているので、各切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'のブリード開口データテーブルを備える。ブリード開口データテーブル90−1は、例えば図4に示すような特性図の特性C1'に基づいて設定されてもよい。特性C1'を表すテーブルは、ブリード開口データテーブルとして、切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'のそれぞれに対して用意される。
走行ペダル(左)操作量LS1,旋回レバー操作量LS2、ブームレバー操作量LS3及びアームレバー操作量LS4は、それぞれ、対応するブリード開口データテーブル(図4参照)90−1にて、開口面積Abvに変換され、ブロック90−2にて、対応する流量係数cbvが乗算され、ブロック90−5に入力される。ブロック90−5は、直列に接続された絞りの等価開口面積Aevを以下の式で表すことができることに基づいて、各切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'の全体としてのパラメータcevevを算出する。
Figure 0005859322
ここで、Aivは、各切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'のブリード開口面積である。この考えに流量係数を加えると、以下の通りとなる。
Figure 0005859322
ここで、civは、各切換弁11L'、12L'、13L'及び15L'の流量係数である。尚、iは、方向切換弁の数に対応し、例えば切換弁が1つしか存在しない構成では、シグマを取らない計算式となる(即ち、単に1つの切換弁に係る流量係数c及び開口面積Aの積が算出されることになる)。
このようにして得られたcevevは、ブロック90−6に入力される。ブロック90−6には、その他、A及びポンプ吐出圧pが入力される。Aは、ネガコン絞り20Lにおける開口面積Aにネガコン絞り20Lにおける流量係数cを乗じたものであり、ブロック90−3及び90−4から入力される。ブロック90−6では、以下の式に基づいて、仮想ネガコン圧pが算出される。
Figure 0005859322
このようにして算出された仮想ネガコン圧pは、ブロック90−8に入力される。ブロック90−8では、所与のネガコン圧−流量テーブル(図6参照)に基づいて、算出された仮想ネガコン圧pから油圧ポンプ10Lの吐出流量の目標値が算出される。尚、図6に示すネガコン圧−流量テーブルは、仮想ネガコン圧pが高いときは、吐出流量の目標値が小さくなり、ネガコン圧が低下すると、吐出流量の目標値が大きくなる関係を有する。
尚、数3の式は、以下の数4と数5の式に基づく。
Figure 0005859322
Figure 0005859322
は、タンク圧であり、ここではゼロとする。仮想ネガコン圧pに対しては、所定の上限値pnmaxが設定される。上限値pnmaxは、リリーフ弁の設定圧に対応してよい。
図5のブロック92は、馬力制御ブロックである。ブロック92−1では、エンジン回転数と設定トルクとポンプ吐出圧pから馬力制御時の最大流量(馬力制御目標値)が算出される。
モードセレクタ94は、ブロック90で算出された吐出流量の目標値と馬力制御目標値のいずれか小さい方を選択して出力する。
図4のブロック93は、ブリード流量差分算出ブロックである。
ブロック93には、センターバイパス管路30Lに配置された各切換弁11L、12L、13L及び15Lに関連する操作装置26の各操作量、即ち走行ペダル(左)操作量LS1,旋回レバー操作量LS2、ブームレバー操作量LS3及びアームレバー操作量LS4を表す信号が入力される。また、ブロック93には、油圧ポンプ10Lのポンプ吐出圧pを表す信号が入力される。尚、ポンプ吐出圧pは、油圧センサ28Lの検出値である。
ブリード開口データテーブル93−1は、センターバイパス管路30Lに配置された各切換弁11L、12L、13L及び15Lのブリード開口データテーブルを備える。ブリード開口データテーブル93−1は、例えば図4に示すような特性図の特性C1に基づいて設定されてもよい。特性C1を表すテーブルは、ブリード開口データテーブルとして、切換弁11L、12L、13L及び15Lのそれぞれに対して用意される。
走行ペダル(左)操作量LS1,旋回レバー操作量LS2、ブームレバー操作量LS3及びアームレバー操作量LS4は、それぞれ、対応するブリード開口データテーブル(図4参照)93−1にて、開口面積Abrに変換され、ブロック93−2にて、対応する流量係数cbrが乗算され、ブロック93−5に入力される。ここで、特性C1と特性C1'(図4参照)の相違に起因して、ブリード開口データテーブル93−1にて算出される各開口面積Abrは、ブリード開口データテーブル90−1にて算出される各開口面積Abvよりも小さくなる。
ブロック93−5は、直列に接続された絞りの等価開口面積Aerを以下の式で表すことができることに基づいて、各切換弁11L、12L、13L及び15Lの全体としてのパラメータcererを算出する。
Figure 0005859322
ここで、Airは、各切換弁11L、12L、13L及び15Lのブリード開口面積である。この考えに流量係数を加えると、以下の通りとなる。
Figure 0005859322
ここで、cirは、各切換弁11L、12L、13L及び15Lの流量係数である。尚、iは、方向切換弁の数に対応し、例えば切換弁が1つしか存在しない構成では、シグマを取らない計算式となる(即ち、単に1つの切換弁に係る流量係数c及び開口面積Aの積が算出されることになる)。このようにして得られたcererは、ブロック93−6に入力される。
ブロック93−6では、ブロック93−6からの出力とポンプ吐出圧pと用いて、以下の式に基づいて、実ブリード流量Qbrが算出される。
Figure 0005859322
ブロック93−7では、ブロック90−5からの出力とポンプ吐出圧pと仮想ネガコン圧pとを用いて、以下の式に基づいて、仮想ブリード流量Qbvが算出される。
Figure 0005859322
仮想ブリード流量Qbvは、上述の如くブロック90で油圧ポンプ制御装置100'を仮想しているので、かかる仮想システムにおけるブリード流量に対応する。差分ブリード量は、この仮想ブリード流量Qbvから実ブリード流量Qbrを減算して算出され(93−8)、減算部95に入力される。減算部95では、ブロック90又は92からの出力から差分ブリード量が差し引かれる。
モードセレクタ96は、建設機械1の作業状況に応じて、差分ブリード量が差し引かれた吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)又は差分ブリード量が差し引かれない吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)を選択して出力する。このようにして、ポンプ流量指令Qsが生成される。
モードセレクタ96の切り替え動作は、メインコントローラ54により実現されてよい。メインコントローラ54は、建設機械1の作業状況を検出(又は推定)し、作業状況に応じた適切な動作モードを実現すべく、モードセレクタ96の切り替えを行う。或いは、メインコントローラ54は、ユーザからの指令(例えばスイッチによる入力)に応じてードセレクタ96の切り替えを行ってもよい。
ここで、モードセレクタ96が図5のM2の位置に接続される場合には、上述の如く、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれてポンプ流量指令Qsが生成される。従って、モードセレクタ96が図5のM2の位置に接続される場合には、油圧ポンプ制御装置100'の場合よりも実際のブリード流量(実ブリード流量Qbr)を低減して省エネを図りつつ、油圧ポンプ制御装置100'と同様のネガコン特性(例えば、50L/minのようなブリード開口の大きい切換弁を用いたネガコン特性)を実現することができる。また、ブリード開口は小さいながらも確保されているため、油圧回路の圧力変動を抑えることができる。
他方、モードセレクタ96が図5のM1の位置に接続される場合には、上述の如く、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれずにポンプ流量指令Qsが生成される。そのため、油圧アクチュエータへの供給油量が増加することになる。従って、モードセレクタ96が図5のM1の位置に接続される場合には、油圧ポンプ制御装置100'の場合よりも実際のブリード流量(実ブリード流量Qbr)を低減しつつ、油圧アクチュエータへの供給油量を増大させることができる。
尚、図5は、油圧ポンプ10L側の構成に関するものであるが、油圧ポンプ10R側についても同様であってよい。即ち、油圧ポンプ10R側の場合は、ブロック90には、センターバイパス管路30Rに配置された各切換弁11R、12R、13R、14R及び15Rに関連する操作装置26の各操作量が入力される。また、ブロック90には、油圧ポンプ10Rの吐出圧p(ポンプ吐出圧p)を表す信号が入力される。そして、ブリード開口データテーブル90−1は、各切換弁11R'、12R'、13R'、14R'及び15R'のブリード開口データテーブル(図4参照)を備え、ブリード開口データテーブル93−1は、センターバイパス管路30Rに配置された各切換弁11R、12R、13R、14R及び15Rのブリード開口データテーブル(図4参照)を備えることになる。
図7は、メインコントローラ54により実現されるモードセレクタ96の切換処理の一例を示す図である。
ステップ700では、操作装置26の各操作量や各種センサ(例えば油圧センサ28L、28R等)の出力値や各種スイッチのオン/オフ状態に基づいて、建設機械1の作業状況を検出(又は推定)する。
ステップ702では、建設機械1の作業状況が荷吊り作業(又はジャッキアップ作業、以下同じ)であるか否かが判定される。建設機械1の作業状況が荷吊り作業であるか否かは、例えば荷吊り作業用の操作スイッチのオン/オフ状態に基づいて判断されてもよい。建設機械1の作業状況が荷吊り作業である場合は、ステップ704に進み、それ以外の場合は、ステップ706に進む。
ステップ704では、モードセレクタ96が図5のM1の位置に接続される。この場合、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれずにポンプ流量指令Qsが生成される。これにより、荷吊り作業時の制御に必要な流量(例えばレバー操作速度に応じたアタッチメントの動きを実現するために必要な流量)が供給されるので、荷吊り作業の操作性が向上する。
ステップ706では、モードセレクタ96が図5のM2の位置に接続される。この場合、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれてポンプ流量指令Qsが生成される。
このように図7に示す処理によれば、荷吊り作業である場合には、モードセレクタ96が図5のM1の位置に接続され、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれずにポンプ流量指令Qsが生成される一方、それ以外の作業である場合には、モードセレクタ96が図5のM2の位置に接続され、吐出流量の目標値(又は馬力制御目標値)から差分ブリード量が差し引かれてポンプ流量指令Qsが生成される。これにより、実際のブリード流量(実ブリード流量Qbr)を低減しつつ、荷吊り作業とそれ以外の作業とでそれぞれ最適な流量を供給することができる。
以上説明した本実施例の油圧ポンプ制御装置100によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
上述の如く、ネガコン絞り20L、20Rが無いためネガコン圧が発生せず、ブリード流量も少ないので、省エネとなる。他方、ソフトウェア的にネガコンシステムを再現するので、操作性及び省エネ性を確保することができる。尚、一般的に知られるように、ネガコン制御は、負荷が高い場合に油圧アクチュエータの速度が低速となり、負荷が低い場合に油圧アクチュエータの速度が高速となる点で人間の感性に相性が良いものである。
また、本実施例では、ブリード流量が少ないため、特定作業(荷吊り作業等)の操作性が向上する。また、ハードウェア的には通常交換する部分の改良であるため、簡素に実現することができる。また、ネガコン絞り20L、20Rやネガコン圧センサ27L,27R等を廃止した分だけコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例では、図2等に示す特定の構成の油圧回路が用いられているが、油圧回路の構成は多種多様である。例えば、油圧アクチュエータの一部は、電動モータにより駆動される油圧ポンプにより実現されてもよい。
また、上述した実施例では、図3等示すように、特定の算出方法により仮想ネガコン圧を算出しているが、ネガコン圧の算出方法は変更・修正されてもよい。例えば、油の経年劣化により油の粘度が変化することや、機器の経年劣化によって油圧ポンプ10L,10Rの漏れ損失が増加すること(これにより、指令値を実現できない場合があること)が考慮され、吐出圧調整ゲインが乗算されたポンプ吐出圧が使用されてもよい。
1 建設機械
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10L、10R 油圧ポンプ
11L、11R 切換弁
12L、12R 切換弁
13L、13R 切換弁
14R 切換弁
15L、15R 切換弁
20L、20R ネガコン絞り
22 タンク
26 操作装置
27L、27R ネガコン圧センサ
28L、28R 圧力センサ
30L、30R センターバイパス管路
41L、41R 傾転アクチュエータ
42L、42R 走行用油圧モータ
44 旋回用油圧モータ
54 メインコントローラ
55A,57A 電磁比例弁
100 油圧ポンプ制御装置
100' 比較例による油圧ポンプ制御装置

Claims (6)

  1. 油圧アクチュエータがセンターバイパス管路に配置されたオープンセンター型の方向切換弁を介して油圧ポンプに接続されると共に、操作装置の操作量に応じて前記方向切換弁の位置が可変される建設機械において、前記油圧ポンプを制御する油圧制御装置であって、
    前記センターバイパス管路における前記方向切換弁よりもタンク側にネガコン絞りが設けられておらず、
    前記操作装置の操作量と前記油圧ポンプの吐出圧とに基づいて、前記ネガコン絞りが設けられていると仮想した場合の仮想ネガコン圧を算出する仮想ネガコン圧算出手段と、
    前記仮想ネガコン圧に基づいて、前記油圧ポンプに対する制御指令値を算出する制御指令値算出手段とを備えることを特徴とする、油圧制御装置。
  2. 前記仮想ネガコン圧算出手段は、前記操作装置の操作量に基づいて、仮想ブリード開口面積特性から仮想ブリード開口面積を算出し、算出した仮想ブリード開口面積と、前記油圧ポンプの吐出圧とに基づいて、前記仮想ネガコン圧を算出する、請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記方向切換弁は、前記操作装置の同操作量に対して、仮想ブリード開口面積特性に基づき算出される仮想ブリード開口面積よりも小さいブリード開口面積となる特性を有する、請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記方向切換弁のブリード開口面積特性から算出される実ブリード流量と、前記ネガコン絞りが設けられていると仮想した場合の仮想ブリード流量との差分を算出するブリード流量差分算出手段を更に備え、
    前記制御指令値算出手段は、前記仮想ネガコン圧算出手段により算出される仮想ネガコン圧と、前記ブリード流量差分算出手段により算出される差分とに基づいて、前記制御指令値を算出する、請求項3に記載の油圧制御装置。
  5. 前記制御指令値算出手段は、前記仮想ネガコン圧算出手段により算出される仮想ネガコン圧に基づいて、前記制御指令値を算出する第1モードと、前記仮想ネガコン圧算出手段により算出される仮想ネガコン圧と、前記ブリード流量差分算出手段により算出される差分とに基づいて、前記制御指令値を算出する第2モードとを備える、請求項に記載の油圧制御装置。
  6. 前記制御指令値算出手段は、前記建設機械において実行されている作業が所定の第1作業の場合に、前記第1モードで動作し、前記建設機械において実行されている作業が前記第1作業以外の場合に、前記第2モードで動作する、請求項5に記載の油圧制御装置。
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