JP5857965B2 - 位相差板、位相差板の製造方法、及び積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明によれば以下の〔1〕〜〔13〕が提供される。
前記基材フィルムの前記第1の表面に設けられ、少なくとも波長350nm以上370nm以下の紫外光を遮光する遮光部と前記紫外光を透光する透光部とを有し、前記遮光部及び前記透光部が一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化されたマスク層と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に設けられ、異なる面内位相差を有する領域がパターン化された液晶樹脂層とを備える、位相差板。
〔2〕 前記透光部の厚みが、前記遮光部の厚みの1/10以下である、〔1〕記載の位相差板。
〔3〕 前記マスク層を、前記遮光部及び前記透光部が延在する方向に対して直交する平面で切った断面において、前記遮光部の幅Lと厚みHと比「H/L」が0.5以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の位相差板。
〔4〕 前記遮光部が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタンアクリレート硬化樹脂、エポキシアクリレート硬化樹脂およびポリエステルアクリレート硬化樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔5〕 前記遮光部が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種類の紫外線吸収剤を含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔6〕 前記遮光部が着色剤を含む、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔7〕 前記遮光部が金属粒子を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔8〕 前記遮光部及び前記透光部が、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、ロータリースクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法およびインクジェット印刷法からなる群より選ばれる少なくとも一つの印刷方法によって前記基材フィルムの表面に印刷されてなる、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔9〕 前記基材フィルムの前記第1の表面の、前記マスク層の有効領域以外の領域に、前記遮光部と同様の組成によって形成された視認できる印を有する、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔10〕 ロールフィルムであることを特徴とする、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の位相差板。
〔11〕 第1の表面、及び前記第1の表面の反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムと、
前記基材フィルムの前記第1の表面に設けられ、少なくとも波長350nm以上370nm以下の紫外光を遮光する遮光部と前記紫外光を透光する透光部とを有するマスク層であって、前記遮光部が、一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化された形状と、他の一以上の形状とを組み合わせた形状を有するマスク層と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に設けられ、異なる面内位相差を有する領域がパターン化された液晶樹脂層とを備える、位相差板。
〔12〕 第1の表面、及び前記第1の表面の反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムの、前記第1の表面に、紫外線を遮光する遮光部と前記紫外線を透光する透光部とを形成して、前記遮光部及び前記透光部が一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化されたマスク層を作製する工程と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に、紫外線の照射によって硬化しうる未硬化状態の液晶樹脂層を設ける工程と、
前記基材フィルムの前記第1の表面側から、前記遮光部で遮光されるが前記透光部を透光する波長の紫外線を照射して、前記液晶樹脂層の一部の領域を硬化させる工程と、
前記液晶樹脂層の未硬化状態の領域における配向状態を変化させる工程と、
前記基材フィルムの前記第2の表面側から紫外線を照射して前記液晶樹脂層の未硬化状態の領域を硬化させる工程とを有する、位相差板の製造方法。
〔13〕 〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の位相差板の前記液晶樹脂層の表面に、粘着層又は接着層を設ける工程と、
前記液晶樹脂層から前記基材フィルムを剥がす工程とを有する、前記粘着層又は前記接着層と前記液晶樹脂層との積層体の製造方法。
本発明の位相差板の製造方法によれば、所望の位置に所望の面内位相差を精度よく発現させることができる位相差板を、簡単に製造できる。
本発明の積層体の製造方法によれば、本発明の位相差板を用いて、液晶樹脂層と粘着層又は接着層とを備えた積層体を製造できる。
なお、以下の説明において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」及び「メタクリレート」のことを意味し、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及び「メタクリル」のことを意味する。また、「紫外線」とは、波長が1nm以上380nm以下の光のことを意味する。また、構成要素の方向が「平行」又は「直交」とは、特に断らない限り、本発明の効果を損ねない範囲内、例えば±5°の範囲内での誤差を含んでいてもよい。さらに、ある方向に「沿って」とは、ある方向に「平行に」との意味である。
本発明の位相差板の製造方法では、第1の表面、及びその反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムと、前記基材フィルムの第1の表面に設けられたマスク層と、前記基材フィルムの前記第2の表面に設けられた液晶樹脂層とを備える位相差板を製造する。本発明の製造方法で製造される位相差板の液晶樹脂層には、異なる面内位相差を有する領域がパターン化されることになる。ここで、「パターン化される」とは、ある一定周期で複数の領域が繰り返される態様のことをいう。即ち、異なる面内位相差を有する領域が「パターン化される」とは、面内に、2種類以上の異なる面内位相差を有する領域が、面内のある方向に沿って観察した場合同じ順序で繰り返し現れるよう配置されることをいう。
異なる位相差を有する複数の領域は、例えば、位相差を有する領域と、位相差を有さない領域とすることができる。即ち例えば、液晶樹脂層は、位相差の異なる第一領域と第二領域を少なくとも有し、第一領域は入射した偏光を実質的に変えずに出射し、第二領域は入射した円偏光を実質的に回転の向きを反転させて出射する態様とすることができる。
本願において、「液晶樹脂層」とは、液晶相を呈した状態の組成物を硬化させることにより得られる樹脂の層であり、当該層中で組成物中の液晶相を呈した分子の配向が固定された状態で硬化したものである。また、文脈によっては、そのような硬化の操作を行う前の、未硬化の層を「液晶樹脂層」という場合もある。
図1は、本発明の一実施形態に係る位相差板の製造方法を説明する図である。なお、図1においては、基材フィルム及びマスク層を備えるマスクフィルムを、遮光部及び透光部が延在する方向に対して直交する平面で切った断面を模式的に示している。
図1に示すように、本発明の位相差板の製造方法では、長尺の基材フィルム10の第1の表面11にマスク層20を作製する工程(以下、適宜「マスク層形成工程」という。)を行う。マスク層20は、未硬化状態の液晶樹脂層(図1では図示せず。)を硬化するのに使用する波長範囲の紫外線を遮光する遮光部21と、前記の波長範囲の紫外線を透光する透光部22とを有する層である。マスク層20はパターン化されており、前記の遮光部21及び透光部22のパターン(以下、適宜「マスクパターン」という。)は、液晶樹脂層に形成される異なる面内位相差を有する領域のパターン(以下、適宜「領域パターン」という。)に対応するようになっている。ここで、ある波長範囲の紫外線を「遮光する」とは、当該部分を厚み方向に透過する紫外線の透過率が、前記の波長範囲のいずれの波長においても1%未満(空気の透過率を100%として)になることをいい、ある波長範囲の紫外線を「透光する」とは、当該部分を厚み方向に透過する紫外線の透過率が、前記の波長範囲の一部又は全ての波長において1%以上になることをいう。本発明の位相差板の製造方法では、マスク層20が有する遮光部21及び透光部22のマスクパターンが液晶樹脂層に投影されることにより、前記遮光部21及び透光部22と同様に後述するように異なる面内位相差を有するパターン化された領域が液晶樹脂層に形成されるようになっている。
基材フィルムは、本発明の位相差板を製造する際にマスク層及び未硬化状態の液晶樹脂層を支持する支持体となるフィルムである。
基材フィルムの材料は、未硬化状態の液晶樹脂層を硬化させる工程において液晶樹脂層が硬化できる程度に紫外線を透過させられる材料であればよい。通常は、1mm厚で全光線透過率(JIS K7361−1997に準拠して、濁度計(日本電色工業社製、NDH−300A)を用いて測定)が80%以上である材料であれば、好適に使用できる。
エネルギー線照射処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、電子線照射処理、紫外線照射処理などが挙げられる。中でも、処理効率の点から、コロナ放電処理およびプラズマ処理が好ましく、コロナ放電処理が特に好ましい。
薬品処理としては、例えば、重クロム酸カリウム溶液、濃硫酸などの酸化剤水溶液中に、浸漬し、その後、充分に水で洗浄する処理が挙げられる。なお、浸漬した状態で振盪すると効果的であるが、長期間浸漬したままにしておくと表面が溶解したり、透明性が低下したりすることがあるので、処理に用いる薬品の反応性、濃度などに応じて、浸漬時間、温度などの処理条件を調整することが好ましい。
基材フィルムの2の表面のうち、どちらを第1の表面にし、どちらを第2の表面とするかについては、特に限定は無い。適宜一方の面を第1の表面とし、他方の面を第2の表面とすることができる。
マスク層形成工程では基材フィルムの表面にマスク層を形成する。通常は、マスク層の材料となるマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷して、マスク層を形成する。
マスク層においては、遮光部と透光部とを異なる材料で形成することによって、遮光部と透光部とを作り分けてもよい。具体的には、紫外線を遮光する材料で遮光部を形成し、紫外線を透光する材料で透光部を形成するようにしてもよい。しかし、通常は、マスク層の全体で紫外線を遮光する材料を用い、透光部の厚みを遮光部よりも薄くすることにより、マスク層に遮光部及び透光部を形成する。生産を容易にする観点、及び、コストを抑制する観点からである。したがって、マスク層の材料であるマスク用組成物としては、通常は、紫外線を遮光しうる組成物を用いる。
通常、マスク用組成物としては、樹脂を含む組成物を用いる。前記の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタンアクリレート硬化樹脂、エポキシアクリレート硬化樹脂およびポリエステルアクリレート硬化樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種類の樹脂が好ましい。これらの樹脂を含むことにより、紫外線を遮光する材料を高温環境下においても保持し、安定した遮光部を作製することができる。なお、前記の樹脂は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
アクリル樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、アクリル樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ウレタン樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、ウレタン樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ウレタン樹脂としては、例えば、高分子ポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させて得られるものが挙げられる。
プレポリマー法では、まず、高分子ポリオールとポリイソシアネートとを10℃〜150℃の温度で反応させ(ウレタン化反応)、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを製造する。このウレタン化反応では、必要に応じイソシアネート基に不活性な溶媒を用いてもよく、また、更に必要であればウレタン化触媒を用いてもよい。次いで、このプレポリマーに鎖延長剤、末端停止剤等を反応させてウレタン樹脂を得る。
ワンショット法では、高分子ポリオールとポリイソシアネートと鎖延長剤とを一段で反応させて、ウレタン樹脂を得る。
ポリアミド樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、ポリアミド樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ポリアミド樹脂は、例えば、ラクタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸との重縮合、アミノカルボン酸の重縮合などによって得られる。
さらに、前記のモノマーを反応器内で低分子量のオリゴマーの段階まで重合し、その後、押出機等で高分子量化したものをポリアミド樹脂として使用してもよい。
また、ポリアミド樹脂としては、例えば、特開2004−143238号公報に記載のものを使用してもよい。
セルロースエステル樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、セルロースエステル樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
セルロースエステル樹脂は、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味する。セルロースの低級脂肪酸エステルの例を挙げると、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、特開平10−45804号公報、特開平8−231761号公報、米国特許第2,319,052号明細書等に記載されているようなセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートが特に好ましい。
ポリエステル樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、ポリエステル樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、グリコールもしくはジオールと、ジカルボン酸若しくはこれらの無水物とを、脱水縮合または重合させて得られるものが挙げられる。また、前記のポリエステル樹脂の合成反応においては、さらに例えばヒドロキシル基を3個以上有するポリオール、カルボキシル基を3個以上有する多価カルボン酸などを併用してもよい。
ポリイミド樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、ポリイミド樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、以下の3つの工程を経ることで製造されたものが挙げられる。
(1)ポリアミド酸の形成
(2)ポリアミド酸のイミド化
(3)ポリイミド樹脂の沈殿
ポリアミド酸を形成する方法としては、例えば、ジアミンを溶解した有機溶媒中に、酸二無水物を分散し、攪拌することで完全に溶解させ重合させる方法;酸二無水物を有機溶媒中に溶解又は分散させた後、ジアミンを用いて重合させる方法;酸二無水物とジアミンとの混合物を有機溶媒中で反応させて重合する方法;などが挙げられる。
ポリアミド酸を含む溶液においてポリアミド酸をイミド化して、可溶性のポリイミド樹脂を含む溶液を製造する方法について説明する。ポリアミド酸をイミド化する方法としては、例えば、熱的に脱水閉環する熱的イミド化方法と、脱水剤及びイミド化促進剤を用いる化学的イミド化方法が挙げられる。
ポリアミド酸をイミド化して得られる可溶性ポリイミド樹脂を含む溶液から、可溶性ポリイミド樹脂を沈殿させて、ポリイミド樹脂を得る。沈殿の方法としては、例えば、可溶性ポリイミド樹脂を含む溶液へ、可溶性ポリイミド樹脂の貧溶媒を投入する方法が挙げられる。ここで用いる貧溶媒としては、可溶性ポリイミド樹脂を溶解している溶媒と混和し、多量に使用した場合に可溶性ポリイミド樹脂を沈殿させるものであれば特に制限はないが、特にアルコール類又は炭化水素類を主成分として含む有機溶媒が好ましい。
なお、貧溶媒は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ポリアミドイミド樹脂は、通常、溶媒と組み合わせて使用される。例えば、ポリアミドイミド樹脂と溶媒とを含むマスク用組成物を基材フィルムの表面に印刷し、溶媒を乾燥させることで、マスク層を形成することができる。
ポリアミドイミド樹脂としては、例えば、酸成分とイソシアネート成分とから製造するイソシアネート法;酸クロリド成分とアミン成分とから製造する酸クロリド法;酸成分とアミン成分とから製造する直接法;などの公知の方法で製造されるが、製造コストの観点からイソシアネート法が好ましい。
また、ポリアミドイミド樹脂を直接法で製造する場合は、例えば、上記酸成分とイソシアネート成分を対応するアミンに変更して製造すればよい。
ウレタンアクリレート硬化樹脂は、通常、基材フィルムの表面に印刷された後で、活性エネルギー線の照射により硬化されてマスク層を形成することになる。
ウレタンアクリレート硬化樹脂の未硬化樹脂としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートを用いる。
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシアネートなどが挙げられ、中でも耐候性の良好なヘキサメチレンジイソシアネートが好適に用いられる。
多価アルコールとして、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、などを使用することができる。
なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
エポキシアクリレート硬化樹脂は、通常、基材フィルムの表面に印刷された後で、活性エネルギー線の照射により硬化されてマスク層を形成することになる。
エポキシアクリレート硬化樹脂の未硬化樹脂としては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を開環付加反応させた反応物が挙げられる。前記のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンからなるビスフェノールA型、フェノールノボラックとエピクロロヒドリンからなるノボラック型、脂肪族型、脂環型のものが挙げられる。脂肪族型エポキシ樹脂としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルなどを用いることができ、またブタジエン系エポキシ樹脂、イソプレン系エポキシ樹脂などの不飽和脂肪酸エポキシ樹脂も用いることができる。脂環型エポキシ樹脂としては、例えば、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2:8,9−ジエポキシシリモネン、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートなどを用いることができる。
ポリエステルアクリレート硬化樹脂は、通常、基材フィルムの表面に印刷された後で、活性エネルギー線の照射により硬化されてマスク層を形成することになる。
ポリエステルアクリレート硬化樹脂の未硬化樹脂としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
マスク用組成物に含まれる樹脂成分のガラス転移温度は、通常80℃以上、好ましくは100℃以上であり、通常400℃以下、好ましくは350℃以下である。ガラス転移温度を80℃以上にすることによりマスク層の耐熱性を高めることができ、例えば液晶樹脂層の加熱時にマスク層が変形することを防止できる。また、ガラス転移温度を400℃以下にすることにより、樹脂の溶解性を高めてマスク用組成物の印刷を簡単にできる。なお、印刷前の状態とマスク層を形成した後の状態とで樹脂成分のガラス転移温度が変化する場合には、マスク層を形成した後の状態においてガラス転移温度が前記の範囲に収まることが好ましい。
マスク用組成物は、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。これによりマスク層の遮光部が紫外線吸収剤を含むことになり、遮光部において紫外線を安定して遮光することができるようになる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種類の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。なお、紫外線吸収剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
マスク用組成物は、着色剤を含むことが好ましい。これによりマスク層の遮光部が着色剤を含むことになる。着色剤は通常は紫外線を吸収するので、着色剤を含むことにより、遮光部において紫外線を安定して遮光することができるようになる。また、着色剤によって遮光部を着色することにより、視認部を肉眼で視認できるようにして、遮光部及び透光部のマスクパターンの形状を把握し易くできる。さらに、後述する目印をマスク層に形成する場合には、前記の目印の位置及び形状を視認し易くできるので、本発明の位相差板を他のフィルムと貼り合わせる際に位置合わせが容易になる。
顔料としては、例えば、有機顔料、カーボンブラック顔料、導電性カーボンブラック、電池用カーボンブラック、ゴム用カーボンブラック等を挙げることができる。慣用の顔料の例を挙げると、酸化チタン、チタンイエロー、酸化鉄、複合酸化物系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、バナジウム酸ビスマス、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク等の無機顔料;アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、チオインジゴ系顔料及びジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料;金属錯体顔料などが挙げられる。
なお、着色剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
マスク用組成物は、金属粒子を含むことが好ましい。これにより遮光部が金属粒子を含むことになる。金属粒子は通常は紫外線を遮断するので、金属粒子を含むことにより、遮光部において紫外線を安定して遮光することができるようになる。また、金属粒子を含むことによりマスク層の硬さが高まるので、マスク層の強度を向上させることができる。
通常、マスク用組成物は溶媒を含む。溶媒に樹脂を溶解させることにより、マスク層の作製を容易に行えるようにするためである。
溶媒の例を挙げると、テトラメチル尿素、N,N−ジメチルエチルウレアのようなウレア類、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、テトラメチルスルフォンのようなスルホキシドあるいはスルホン類、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチルラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類、またはホスホリルアミド類の非プロトン性溶媒;クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化アルキル類、ベンゼン、トルエン、p−キシレン、m−キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類;フェノール、クレゾールなどのフェノール類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、p−クレゾールメチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、ジエチルケトン、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノンなどのケトン類等を挙げることができる。なお、溶媒は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
マスク用組成物は、適宜、光重合開始剤を含んでもよい。光重合開始剤としては例えば、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン、ビアセチル、アセトフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンジルイソブチルエーテル、テトラメチルチウラムモノ(ジ)スルフィド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、β−アイオノン、β−ブロモスチレン、ジアゾアミノベンゼン、α−アミルシンナックアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、pp′−ジクロロベンゾフェノン、pp′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ジフェニルスルフィド、ビス(2,6−メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、アントラセンベンゾフェノン、α−クロロアントラキノン、ジフェニルジスルフィド、ヘキサクロルブタジエン、ペンタクロルブタジエン、オクタクロロブテン、1−クロルメチルナフタリン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)]や1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン1−(o−アセチルオキシム)などのカルバゾールオキシム化合物、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、3−メチル−2−ブチニルテトラメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−(p−フェニルチオフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。なお、重合開始剤は、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
マスク用組成物は、適宜、架橋剤を含んでもよい。架橋剤としては、例えば、フェノール樹脂、イソシアネート化合物、メラミン樹脂などを挙げることができる。
なお、架橋剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
マスク用組成物には、本発明の効果を著しく損なわない範囲であれば、樹脂、紫外線吸収剤、着色剤、金属粒子、溶媒、光重合開始剤及び架橋剤以外にその他の成分を含ませてもよい。
例えば、マスク用組成物が金属粒子を含む場合、金属粒子の分散性を向上させるために、天然ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、変性ロジンなどの、アビエチン酸及びその誘導体を含ませてもよい。
また、例えば、マスク用組成物の粘度を調整するために、粘度調整剤を含ませてもよい。粘度調整剤の例を挙げると、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、硬化ひまし油等が挙げられる。
また、例えば、マスク層の表面の面状態を良化するために、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤等を含ませてもよい。
また、例えば、印刷時の離型性をよくするために離型剤を含ませてもよい。
また、例えば、マスク用組成物の安定性を向上させるために、重合禁止剤を含ませてもよい。
さらに、例えば、マスク層の耐久性を向上させるために、酸化防止剤、光安定剤を含ませてもよい。
なお、その他の成分は、いずれも、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
長尺の基材フィルムの表面に形成されるマスク層には、遮光部及び透光部からなる所定のマスクパターンが形成される。マスクパターンの具体的な構成は、本発明の位相差板の用途に応じて設定する。本発明の位相差板は立体画像表示装置に適用することが想定されるため、マスクパターンは、通常、面内のある一定の方向に対して平行に延在する帯状の遮光部及び透光部が、それぞれ複数本、周期的に設けられたストライプ状のパターンにする。
マスク層のパターンのさらに別の例として、遮光部及び透光部の形状は、より複雑な形状であってもよい。例えば、マスク層における遮光部は、一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化された形状と、他の一以上の形状とを組み合わせた形状であってもよい。この場合、透光部の形状は、第1の表面において、遮光部の形状を補完する形状(平面における、遮光部の残余の形状)とすることができる。
図17は、そのような本発明の一実施形態に係るマスク層を、基材フィルムの厚み方向から見た様子を模式的に示す図である。図17において、基材フィルム170のマスク層180の遮光部は、一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化された形状181と、それとは別の形状183とが組み合わされた形状を有している。一方透光部182は、それらの残余の部分の形状を有している。遮光部及び透光部がこのような複雑な形状を有すると、本発明の位相差板を、識別フィルム等の用途に好適に利用することができる。
マスク層の形成方法に制限は無く、例えばフォトリソグラフィによって形成してもよいが、製造が容易で生産効率に優れるので、印刷法により形成することが好ましい。具体的には、マスク用組成物をマスクパターンに合わせて印刷することによって遮光部及び透光部を形成することが好ましい。
これにより、基材フィルム10の表面11に、マスク層20が形成される。形成されたマスク層20には、通常、マスク用組成物に含まれていた成分のうち、溶媒以外の成分(固形分)が残留する。したがって、遮光部21はマスク用組成物に含まれる固形分を含むことになるので、上述したように紫外線を遮光する作用を発揮できる。
図7は、本発明の一実施形態に係る位相差板の製造方法を説明する図である。図7に示すように、本発明の位相差板の製造方法では、マスク層形成工程を行った後で、基材フィルム10の第2の表面(マスク層20とは反対側の表面)12に、未硬化状態の液晶樹脂層40を設ける工程(以下、適宜「液晶塗布工程」という。)を行う。通常は、流体状の液晶層形成用組成物を基材フィルム10の表面12に塗布して、未硬化状態の液晶樹脂層40を形成する。
有機溶媒の含有割合は、有機溶媒以外の固形分全量に対する割合として、通常は30重量%以上95重量%以下とすればよい。
なお、前記の配向膜の形成、基材フィルムの表面のラビング等の処理工程は、マスク層形成工程の工程前、工程中及び工程後のいずれの時点で行ってもよいが、液晶塗布工程の工程前に行うことが好ましい。
本発明の位相差板の製造方法では、必要に応じて、液晶塗布工程を行った後で液晶樹脂層40の液晶化合物を配向させる工程(以下、適宜「配向工程」という。)を行う。配向工程における具体的な操作としては、例えば、オーブン内で未硬化状態の液晶樹脂層40を所定の温度に加熱すればよい。
通常、液晶樹脂層の配向軸はラビング方向と平行となり、配向軸が遅相軸となる。
図8は、本発明の一実施形態に係る位相差板の製造方法を説明する図である。図8に示すように、本発明の位相差板の製造方法では、液晶塗布工程を行った後に、また、必要に応じて配向工程を行った後に、基材フィルム10の第1の表面側(マスク層20側)から紫外線A2を照射して、液晶樹脂層40の一部の領域42を硬化させる工程(以下、適宜「第一の紫外線照射工程」という。)を行う。
図9に示すように、マスク930を介して液晶樹脂層40に紫外線A3,A4を照射した場合、理想的には、厚み方向に沿って進行する紫外線A3が液晶樹脂層40に当たることにより、マスク930のマスクパターンの形状がそのまま液晶樹脂層40に投影されることが好ましい。しかし、現実には、厚み方向に対して角度φをなす斜め方向に沿って進行する紫外線A4が存在するため、斜め方向に沿って進行する紫外線A4の影響により、液晶樹脂層40にはマスクパターンの形状からずれた像が投影される。
図11は、本発明の一実施形態に係る位相差板の製造方法を説明する図である。図11に示すように、本発明の位相差板の製造方法では、第一の紫外線照射工程を行った後で、液晶樹脂層40の未硬化状態の領域41における配向状態を変化させる工程(以下、適宜「配向変化工程」という。)を行う。
さらに、液晶樹脂層40の領域41における配向状態を変化させる手段は、加熱以外の方法を採用してもよい。
図12は、本発明の一実施形態に係る位相差板の製造方法を説明する図である。図12に示すように、本発明の位相差板の製造方法では、配向変化工程を行った後に、基材フィルム10の第2の表面側(マスク層20とは反対側)から紫外線A5を照射して、液晶樹脂層40の未硬化状態の領域41を硬化させる工程(以下、適宜「第二の紫外線照射工程」という。)を行う。
本発明の位相差板の製造方法において、上述した各工程の操作は、通常、ロール等を用いて長尺の基材フィルムを長尺方向に搬送しながら、インラインで連続的に行う。このようにインラインでの製造を行うことは、製造効率を改善できるので、好ましい。
図13は、本発明の一実施形態に係る位相差板を模式的に示す断面図である。図13に示すように、上述した本発明の位相差板の製造方法によって、長尺の基材フィルム10と、基材フィルム10の第1の表面11に設けられ、遮光部21と透光部22とを有し、遮光部21及び透光部22が一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化されたマスク層20と、基材フィルム10の第2の表面(マスク層20とは反対側の表面)12に設けられ、異なる面内位相差を有する領域41及び42がパターン化された液晶樹脂層40とを備える、位相差板100が得られる。
また、図17のマスクパターンを使用して作製した位相差板では、液晶樹脂層の等方性領域の形状を、一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化された形状と、それとは別の形状とが組み合わされた形状とすることができる。この場合、異方性領域は、それらの残余の部分の形状とすることができる。
ただし、位相差板100を立体画像表示装置に適用する場合には、領域41及び42のうちの一方(本実施形態では、異方性領域42)は、測定波長550nmにおける面内位相差Re(550)が前記測定波長の約1/2波長となることが好ましい。具体的には、測定波長550nmで測定した面内位相差Re(500)の値が、245nm以上が好ましく、265nm以上がより好ましく、また、305nm以下が好ましく、285nm以下がより好ましい。
さらに、領域41及び42のうちの他方(本実施形態では、等方性領域41)は、測定波長550nmで測定した面内位相差Re(500)がほぼゼロであることが好ましい。具体的には、測定波長550nmで測定した面内位相差Re(500)の値が、1nm以上が好ましく、3nm以上がより好ましく、また、10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましい。
なお、前記の面内位相差Reは、式I:Re=(nx−ny)×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向(面内方向)であってnxの方向に直交する方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。面内位相差Reは、市販の位相差測定装置(例えば、王子計測機器社製、「KOBRA−21ADH」)あるいはセナルモン法を用いて測定できる。
本発明の位相差板は、使用時には、通常、液晶樹脂層を基材フィルムから剥がし、剥がした液晶樹脂層を光学フィルムとして使用する。この際、光学樹脂層を他の部材と貼り合わせるために、液晶樹脂層の表面に粘着層又は接着層を設ける場合がある。この場合には、例えば、本発明の位相差板の液晶樹脂層の表面に粘着層又は接着層を設ける工程と、液晶樹脂層から基材フィルムを剥がす工程とを行えばよい。これにより、粘着層又は接着層と液晶樹脂層との積層体が得られる。
本発明の位相差板は、例えば、立体画像表示装置に適用できる。この場合、通常は、基材フィルムから液晶樹脂層を剥がし、この液晶樹脂層をパターン位相差板として用いることになる。以下、その立体画像表示装置の一例について図面を示して説明する。
このような波長板の配置とすることで、右目に到達する光Lと左目に到達する光Lが通過してきた波長板の構成は、立体画像表示装置200と偏光メガネ300との間を境にして対称となる。こうすることで、各々の波長板で発生する波長分散を解消して、右目に到達する光Lと左目に到達する光Lの波長分散は、入射光L(矢印A210の偏光)と同じになり、右目と左目で見る映像の色味に差異が生じることはない。
また、例えば、立体画像表示装置200に、拡散フィルム、輝度向上フィルム、接着層、粘着層、ハードコート層、反射防止膜、保護層などを設けてもよい。
さらに、偏光メガネ300の右目レンズ部分と左目レンズ部分の構成を入れ替えて実施してもよい。
図18は、そのような図17に示すマスク層を用いて製造した液晶樹脂層を含む識別フィルムの一例を模式的に示す分解平面図である。図18において、識別フィルムは、液晶樹脂層370及び反射型円偏光板383を有している。液晶樹脂層は、等方性領域381と、異方性領域382とを有している。図18〜図20においては、図示のため、液晶樹脂層370と反射型円偏光板383とは離隔して状態で図示されているが、実際の製品においては、これらは直接又は他の任意の層を介して固着したものとすることができる。
図18に示す識別フィルムは、自然光のもとで直接観察した場合、模様は特に観察されないが、円偏光板を介して観察すると、等方性領域381及び異方性領域382に基づく模様が観察される。
図19は、図18に示す識別フィルムの使用の一例を模式的に示す分解断面図である。図19においては、識別フィルムを、左円偏光板を介して観察している。
図19において、等方性領域381上の入射光A11は、左円偏光板384を透過し、左円偏光A12となり、等方性領域381に入射し、左円偏光A13として出射する。左円偏光A13は、反射型円偏光板383を透過し、左円偏光A14として出射する。一方、異方性領域382上の入射光B11は、左円偏光板384を透過し、左円偏光B12となり、異方性領域382に入射し、右円偏光B13として出射する。右円偏光B13は、反射型円偏光板383において反射し、上向きの左円偏光B14となり、異方性領域382を再び透過して右円偏光B15となり、さらに右円偏光B16として出射する。その結果、等方性領域に対応する部分は暗く、異方性領域に対応する部分は明るく観察される。
図20は、図18に示す識別フィルムの使用の別の一例を模式的に示す分解断面図である。図20においては、識別フィルムを、右円偏光板を介して観察している。
図20において、等方性領域381上の入射光A21は、右円偏光板385を透過し、右円偏光A22となり、等方性領域381に入射し、右円偏光A23として出射する。右円偏光A23は、反射型円偏光板383において反射し、上向きの左円偏光A24となり、等方性領域381を再び透過して左円偏光A25となり、さらに右円偏光A26として出射する。一方、異方性領域382上の入射光B21は、右円偏光板385を透過し、右円偏光B22となり、異方性領域382に入射し、左円偏光B23として出射する。左円偏光B23は、反射型円偏光板383を透過し、左円偏光B24として出射する。その結果、等方性領域に対応する部分は明るく、異方性領域に対応する部分は暗く観察される。
このような識別フィルムは、円偏光フィルターを介して観察した場合のみ模様を識別することができるため、通常の観察では観察できない製品間の識別の標識、又は偽造防止のための標識として用いることができる。
〔A.マスクフィルムの製造〕
(マスク用組成物の調製)
アクリル樹脂(綜研化学社製、製品名「サーモラックSU28」)166.7部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製、製品名「TINUVIN928」)40部と、架橋剤(旭化成ケミカルズ社製、製品名「TPA100」)12.9と、溶媒としてメチルエチルケトン46.2部とを混合し、液体状のマスク用組成物を調製した。
図15は、実施例1において使用したグラビアロールの表面形状を説明する模式的な断面図である。なお、図15においては、グラビアロールの回転軸を含む平面でグラビアロールを切った断面における表面近傍部分を示してある。
円周方向に対して平行に延在する溝(ライン)を表面にストライプ状に形成したグラビアロールを用意した。図15に示すように、このグラビアロール400は、その表面に、軸方向においてライン410及び凸部(スペース)420を交互に有し、前記のライン410の幅W410及びスペース420の幅W420は、いずれも300μmである。
基材フィルムを搬送しながら、インラインで、基材フィルムの片面(第1の表面)に濡れ指数56dyne/cmとなるようにコロナ放電処理(ライン速度10m/min、出力0.6kW)を施し、コロナ放電処理を施した面に速度比1.0で回転しているグラビアロールからマスク用組成物を基材フィルムに転写し、70℃にて2分乾燥ゾーンにて乾燥させて、基材フィルムの第1の表面にマスク層を形成した。このマスクフィルムにおいては、グラビアロールのラインに当たった部分にはマスク用組成物が厚く転写されて遮光部が形成され、グラビアロールのスペースに当たった部分にはマスク用組成物が薄く転写されて透光部が形成された。これにより、基材フィルムの長尺方向に対して平行に延在した遮光部及び透光部が、均一な幅及び間隔でパターン化されたマスク層を備えるマスクフィルムが得られた。得られたマスクフィルムは、巻き取り張力150N(テーパー率0.2)にて、2000mの長さだけ巻き取り、ロールにした。
(液晶層形成用組成物の用意)
重合性液晶化合物(BASF社製、製品名「LC242」)30部と、重合開始剤(チバ・ジャパン社製、製品名「Irg OXE02」)2部と、液晶性を示さない化合物1と、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート2部と、界面活性剤としてフッ素系界面活性剤(ネオス社製、製品名「フタージェント209F」)0.04部と、溶媒としてシクロペンタノン60部からなる液晶層形成用組成物を調製した。
温度23℃において、第2の面側(マスクフィルムのマスク層を形成したのとは反対側)の面に、ラビング処理を施し、用意した液晶層形成用組成物を#4ワイヤーバーを使用して塗布して、塗膜として未硬化状態の液晶樹脂層を形成した。
(位相差の測定)
セナルモン法により、波長546nmの光に対する液晶樹脂層の異方性領域と等方性領域の面内位相差を測定した。結果を表3に示す。
得られた位相差板を、遮光部及び透光部が延在する方向に対して直交する平面で切り、その断面を顕微鏡で観察することによって、マスク層の遮光部の厚み及び幅、並びに、透光部の厚みを測定した。その結果から、「透光部の厚み/遮光部の厚み」で表される比、並びに、遮光部の幅Lと厚みHと比「H/L」を測定した。結果を表3に示す。
前記で測定した遮光部の厚みになるように、印刷に使用したのと同じマスク用組成物を、同じ基材フィルムに、A4サイズで全面に塗工、乾燥して、遮光層を前記厚み分積層したフィルムを得た。該フィルムを紫外可視分光光度計(V−550 日本分光社製)で測定して、マスク層の遮光部の長波長側吸収端を測定した。ここで長波長側吸収端とは、その遮光部を透過する光の透過率が1%未満になった長波長側の末端波長のことを意味する。結果を表3に示す。
前記の「(マスク用組成物の調製)」の項において、アクリル樹脂の代わりにポリエステル樹脂(荒川化学社製、製品名「アラキード7046」)232.6部を用いたこと、架橋剤を使用しなかったこと、及び、溶媒であるメチルエチルケトンの使用量を17.4部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表3に示す。
前記の「(マスク用組成物の調製)」の項において、アクリル樹脂の代わりにポリアミド樹脂(富士化成工業社製、製品名「トーマイド92」)100部を用いたこと、架橋剤を使用しなかったこと、並びに、溶媒としてメチルエチルケトンの代わりにn−プロピルアルコール40部とトルエン60部の混合溶媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表3に示す。
前記の「(マスク用組成物の調製)」の項において、紫外線吸収剤を使用しなかったこと、及び、着色剤(クラリアントジャパン社製、製品名「RS Blue45」)を10部添加したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表3に示す。
前記の「(マスク層の形成)」の項において、マスク用組成物として、銀粒子(含有量50%、粒子径0.5μm)を含むポリエステル樹脂(藤倉化成社製、製品名「FA333」)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表3に示す。
前記の「(マスク層の形成)」の項において、グラビアロールの表面に形成するライン及びスペースが延在する方向を、グラビアロールの円周方向に対して45°の角度をなす方向に変更することにより、マスク層の遮光部及び透光部が延在する方向を、基材フィルムの長尺方向に対して45°の角度をなす方向に変更したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表4に示す。
前記の「(マスク層の形成)」の項において、グラビアロールの表面に形成するラインの深さを変更したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表4に示す。
前記の「(マスク層の形成)」の項において、グラビアロールの表面に形成するラインの幅を変更したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表4に示す。
前記の「(マスク層の形成)」の項において、印刷方法をオフセットグラビア印刷法に変更したこと、並びに、前記の「(マスク用組成物の調製)」の項において、アクリル樹脂サーモラックSU28の代わりにアクリル樹脂サーモラックEF61(綜研化学社製)198部を用いたこと、架橋剤の量を10.8部に変更したこと、および、メチルエチルケトンの量を12.8部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表4に示す。
前記の「(マスク用組成物の調製)」の項において、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製、製品名「TINUVIN928」)の添加量を20部に変更した以外は、実施例1と同様にして、位相差板を製造し、評価を行った。結果を表4に示す。
実施例1〜9においては、マスク層の遮光部に対応する等方性領域の面内位相差を小さくすることができたが、比較例1においては実施例の約10倍と大きな面内位相差になった。これは、異方性領域を形成するために基材フィルムの第1の面側(マスク層側)から紫外線の照射を行った際に、本来であれば硬化しないはずの遮光部の裏側の領域において液晶樹脂層が硬化したために生じた現象であると考えられる。
また、実施例7においては異方性領域の面内位相差が他の実施例よりも小さくなっていることから、異方性領域の面内位相差を所望の範囲に精度よく収めるためには、透光部の厚みと遮光部の厚みとの比を適切に設定することが好ましいことが分かる。
さらに、実施例1と実施例8とは、遮光部の厚みHと幅Lとの比H/L以外に違いは無いが、これらの等方性領域の面内位相差を比較すると実施例8の方が大きくなっている。このことから、等方性領域の面内位相差を所望の範囲に精度よく収めるためには、遮光部の厚みHと幅Lとの比H/Lを適切に設定することが好ましいことが分かる。
〔D.1/2波長板の製造〕
マスクフィルムの代わりに、マスク層を有さない基材フィルム(日本ゼオン社製、製品名「ゼオノアフィルム(ZF14−100)」)をそのまま用いこと以外は、前記の「(液晶樹脂層の形成)」の項と同様にして、基材フィルムと液晶樹脂層とを備える位相差フィルムを製造した。この位相差フィルムは、1/2波長の面内位相差を有するものであるので、以下、適宜「1/2波長板」と呼ぶ。なお、得られた1/2波長板の液晶樹脂層は、その全ての領域が、1/2波長の面内位相差を有する異方性領域であった。
アクリル粘着剤(綜研化学社製、製品名「SKダイン2094」)に硬化剤(綜研化学社製、製品名「E−AX」)を、アクリル粘着剤中のポリマー100重量部に対して5重量部の割合で添加したものを用意した。以下、これを適宜「PSA」と略称する。
円偏光板1の1/4波長板上にPSAを介して、前記の〔D.1/2波長板の製造〕で得られた1/2波長板を貼合して、円偏光板2を得た。
円偏光板1と円偏光板2とが観察者の左右それぞれの視野上に並ぶように配置することで、偏光メガネ1を得た。
この際、円偏光板1は、実施例10の評価用ディスプレイ(後述する)に対応して、評価用ディスプレイ側から、1/4波長板、PSAの層及び偏光板の順序で積層した状態となるようにした。また、円偏光板1の偏光板の透過軸方向は、評価用ディスプレイの視認側偏光板の透過軸方向と平行になるように配置した。さらに、円偏光板1の1/4波長板の遅相軸方向は、評価用ディスプレイの位相差フィルム積層体1を構成する1/4波長板の遅相軸方向と直交する方向となるように配置した。
また、円偏光板2は、実施例10の評価用ディスプレイ(後述する)に対応して、評価用ディスプレイ側から、1/2波長板、PSAの層、1/4波長板、PSAの層及び偏光板の順序で積層した状態となるようにした。また、円偏光板2の偏光板の透過軸方向は、評価用ディスプレイの視認側偏光板の透過軸方向と平行になるように配置した。また、円偏光板2の1/4波長板の遅相軸方向は、評価用ディスプレイの位相差フィルム積層体1を構成する1/4波長板の遅相軸方向と直交する方向となるように配置した。さらに、円偏光板2の1/2波長板の遅相軸方向は、評価用ディスプレイの位相差フィルム積層体1を構成する実施例1で得られた位相差板の液晶樹脂層の異方性領域の遅相軸方向と直交する方向となるように配置した。
長尺の1/4波長板(日本ゼオン社製、製品名「斜め延伸ゼオノアフィルム」)の片面に、濡れ指数56dyne/cmとなるようにコロナ放電処理を施した。このコロナ放電処理面と、実施例1で製造した位相差板の液晶樹脂層とを向かい合うように、長尺方向を合わせて、PSAで貼り合わせて、位相差フィルム積層体1を製造した。PSAからなる粘着層の厚みは20μmであった。
得られた偏光板積層体1を、偏光板積層体1の長尺方向が長手方向となるように32インチサイズで打ち抜きし、その後、マスクフィルムを剥離した。
評価用ディスプレイ(SONY社製、BRAVIA EX700 32インチ)の液晶セルの視認側に設けられた視認側偏光板を剥離した。評価用ディスプレイの画素位置と、打ち抜いてマスクフィルムを剥離した偏光板積層体1の液晶樹脂層の異方性領域及び等方性領域の位置とが対応するように、円偏光板1を介して透過光で観察しながら位置合わせを実施した。その後、評価用ディスプレイの液晶セルと偏光板積層体1の偏光板側とを、PSAを用いて貼り合わせた。
評価用ディスプレイにパーソナルコンピュータを接続し、パーソナルコンピュータから評価用画像を入力して画像を表示させた。表示された画像を、前記の偏光メガネ1を介して目視評価を実施し、良好な立体画像が得られることを確認した。
〔J.偏光メガネ2の製造〕
1/4波長板、1/2波長板、及び偏光板の光学軸(遅相軸、偏光透過軸)の方向を、実施例11の評価用ディスプレイ(後述する)に対応するように配置したこと以外は、実施例10の偏光メガネ1と同様にして、偏光メガネ2を製造した。
実施例1で製造した位相差板の代わりに、実施例6で製造した位相差板を用いたこと以外は、実施例10の位相差フィルム積層体1と同様にして、位相差フィルム積層体2を製造した。
評価用ディスプレイをFUJITSU社製の製品名「ESPRIMO FH 20インチ」に変更したこと、偏光板積層体1の代わりに偏光板積層体2を用いたこと、および、偏光メガネ1の代わりに偏光メガネ2を用いたこと以外は実施例10と同様にして、評価を行った。表示された画像を偏光メガネ2を介して目視評価を実施し、良好な立体画像が得られることを確認した。
〔M.偏光メガネ3の製造〕
1/4波長板、1/2波長板、及び偏光板の光学軸(遅相軸、偏光透過軸)の方向を、実施例12の評価用ディスプレイ(後述する)に対応するように配置したこと以外は、実施例10の偏光メガネ1と同様にして、偏光メガネ3を製造した。
長尺の1/4波長板として、斜め延伸ゼオノアフィルム(日本ゼオン社製)の代わりに、縦延伸ゼオノアフィルム(日本ゼオン社製;配向角0°;測定波長550nmでの面内位相差138nm(複屈折計測装置「王子計測機器製 KOBRA−WIST」を用いて測定))を用いたこと以外は、実施例10の位相差フィルム積層体1と同様にして、位相差フィルム積層体3を製造した。
位相差フィルム積層体3を、長尺方向が長手方向となるように32インチサイズで打ち抜きし、その後、マスクフィルムを剥離した。
評価用ディスプレイ(FUJITSU社製 ESPRIMO FH 20インチ)の液晶セルの視認側に設けられた視認側偏光板上に、評価用ディスプレイの画素位置と、打ち抜きしマスクフィルムを剥離した位相差フィルム積層体3の液晶樹脂層の異方性領域及び等方性領域の位置とが対応するように、円偏光板1を介して透過光で観察しながら位置合わせを実施した。その後、評価用ディスプレイの前記の視認側偏光板と、位置合わせした位相差フィルム積層体3の液晶樹脂層側とを、PSAを用いて貼り合わせた。
評価用ディスプレイにパーソナルコンピュータを接続し、パーソナルコンピュータから評価用画像を入力して画像を表示させた。表示された画像を、前記の偏光メガネ3を介して目視評価を実施し、良好な立体画像が得られることを確認した。
実施例1で製造した位相差板の代わりに、比較例1で製造した位相差板を使用したこと以外は実施例10と同様にして、評価用ディスプレイを用意し、画像の目視評価を行った。その結果、立体画像が得られることは確認できなかった。
11 (基材フィルムの)第1の表面
12 (基材フィルムの)第2の表面
20 マスク層
21 遮光部
22 透光部
23 有効領域
24 有効領域以外の領域
25 目印
30 マスクフィルム
40 液晶樹脂層
41 等方性領域
42 異方性領域
50 ヒーター
60 光源
100 位相差板
170 基材フィルム
180 マスク層
181 遮光部
182 透光部
183 遮光部
200 立体画像表示装置
210 液晶パネル
211 光源側偏光板
212 液晶セル
213 視認側偏光板
220 1/4波長板
230 パターン位相差板
231 異方性領域
232 等方性領域
300 偏光メガネ
310 1/2波長板
320 1/4波長板
330 偏光板
370 液晶樹脂層
381 等方性領域
382 異方性領域
400 グラビアロール
410 溝(ライン)
420 凸部(スペース)
500 グラビアコーター
510 インキパン
520 ファニッシャーロール
530 ドクターブレード
540 圧胴ロール
550 グラビアロールと圧胴ロールとの接触部分
560 フィルム
930 マスク
990 空隙(クリアランス)
Claims (18)
- 第1の表面、及び前記第1の表面の反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムと、
前記基材フィルムの前記第1の表面に設けられ、少なくとも波長350nm以上370nm以下の紫外光を遮光する遮光部と前記紫外光を透光する透光部とを有し、前記遮光部及び前記透光部が一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化されたマスク層と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に設けられ、測定波長550nmで測定した面内位相差の値が10nm以下の等方性領域及び前記等方性領域よりも相対的に大きな面内位相差を有する異方性領域がパターン化された液晶樹脂層とを備える、位相差板。 - 前記透光部の厚みが、前記遮光部の厚みの1/10以下である、請求項1記載の位相差板。
- 前記マスク層を、前記遮光部及び前記透光部が延在する方向に対して直交する平面で切った断面において、前記遮光部の幅Lと厚みHと比「H/L」が0.5以下である、請求項1又は2に記載の位相差板。
- 前記遮光部が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタンアクリレート硬化樹脂、エポキシアクリレート硬化樹脂およびポリエステルアクリレート硬化樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相差板。
- 前記遮光部が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤およびトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種類の紫外線吸収剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の位相差板。
- 前記遮光部が着色剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相差板。
- 前記遮光部が金属粒子を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の位相差板。
- 前記基材フィルムの前記第1の表面の、前記マスク層の有効領域以外の領域に、前記遮光部と同様の組成によって形成された視認できる印を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の位相差板。
- ロールフィルムであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の位相差板。
- 第1の表面、及び前記第1の表面の反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムと、
前記基材フィルムの前記第1の表面に設けられ、少なくとも波長350nm以上370nm以下の紫外光を遮光する遮光部と前記紫外光を透光する透光部とを有するマスク層であって、前記遮光部が、一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化された形状と、他の一以上の形状とを組み合わせた形状を有するマスク層と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に設けられ、測定波長550nmで測定した面内位相差の値が10nm以下の等方性領域及び前記等方性領域よりも相対的に大きな面内位相差を有する異方性領域がパターン化された液晶樹脂層とを備える、位相差板。 - 第1の表面、及び前記第1の表面の反対側の第2の表面を有する長尺の基材フィルムの、前記第1の表面に、紫外線を遮光する遮光部と前記紫外線を透光する透光部とを形成して、前記遮光部及び前記透光部が一定の方向に対して平行に延在し且つパターン化されたマスク層を作製する工程と、
前記基材フィルムの前記第2の表面に、紫外線の照射によって硬化しうる未硬化状態の液晶樹脂層を設ける工程と、
前記基材フィルムの前記第1の表面側から、前記遮光部で遮光されるが前記透光部を透光する波長の紫外線を照射して、前記液晶樹脂層の一部の領域を硬化させる工程と、
前記液晶樹脂層の未硬化状態の領域における配向状態を加熱によってランダムとなるように変化させる工程と、
前記基材フィルムの前記第2の表面側から紫外線を照射して前記液晶樹脂層の未硬化状態の領域を硬化させる工程とを有する、位相差板の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の位相差板の前記液晶樹脂層の表面に、粘着層又は接着層を設ける工程と、
前記液晶樹脂層から前記基材フィルムを剥がす工程とを有する、前記粘着層又は前記接着層と前記液晶樹脂層との積層体の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の位相差板の前記液晶樹脂層から前記基材フィルム及び前記マスク層を剥がすことを含む、液晶樹脂層の製造方法。
- 反射型円偏光板と、
前記反射型円偏光板の面上に転写された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の位相差板の液晶樹脂層とを有する、識別フィルム。 - 請求項14記載の識別フィルムを含む、製品間の識別の標識。
- 請求項14記載の識別フィルムを含む、偽造防止のための標識。
- 請求項14記載の識別フィルムを、円偏光フィルターを介して観察することを含む、製品間の識別方法。
- 請求項14記載の識別フィルムを、円偏光フィルターを介して観察することを含む、偽造防止のための識別方法。
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