JP5855991B2 - 段ボール用孔版印刷方法 - Google Patents

段ボール用孔版印刷方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5855991B2
JP5855991B2 JP2012064786A JP2012064786A JP5855991B2 JP 5855991 B2 JP5855991 B2 JP 5855991B2 JP 2012064786 A JP2012064786 A JP 2012064786A JP 2012064786 A JP2012064786 A JP 2012064786A JP 5855991 B2 JP5855991 B2 JP 5855991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
stencil
cardboard
cylinder
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012064786A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013193391A (ja
Inventor
正弘 杉浦
正弘 杉浦
Original Assignee
篠田商事株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 篠田商事株式会社 filed Critical 篠田商事株式会社
Priority to JP2012064786A priority Critical patent/JP5855991B2/ja
Publication of JP2013193391A publication Critical patent/JP2013193391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5855991B2 publication Critical patent/JP5855991B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)

Description

本発明は、孔版印刷機で段ボールに印刷する方法に関する。
従来、段ボール印刷用のゴム版は、金属板を腐食して原版を製造し、これからプラスチックなどの母型を製造し、さらに母型版にゴムを流し込んで加圧することにより、又は熟練者による加硫ゴムシートからの手彫りにより造られてきた。しかし、この場合多くの工程を要するため経費や時間がかかりすぎる上に、得られたゴム版自体の精度が悪いため、使用に際しては裏削りを必要とするなどの問題を有していた。この問題を解決するために、近年になって感光性エラストマー組成物を用いて段ボール印刷用版を製造する方法、いわゆるフレキソ用感光性樹脂版が段ボール印刷の主流になってきた。例えば、常温で液体または板状の感光性エラストマー組成物とその支持体を含む構成体を画像露光、現像、等の工程順にしたがって処理して得られる段ボール用感光性樹脂版が開発された(特許文献1参照)。
フレキソ印刷は、版は凸版で反発弾性の優れたゴム、樹脂が使用され、主として水性インキを版の画像部である凸部に転移させ、被印刷体である段ボールシートに直接印刷する方式を採用している。そして、版胴は段ボールシートの長手(長辺)方向に沿って配置され、段ボールシートは、短手(短辺)方向に進行し、版胴の1回転で段ボールシートの複数個所に印刷してしまうものである。そのため、このフレキソ印刷方式は、大量生産には非常に適したもので大量消費、大量生産時代に発展、進化したものである。しかし、最大の欠点は、現在、市場が要望している少ロット印刷に不向きということである。それは、(イ)段ボールの印刷用版の準備に時間がかかる、(ロ)版価格が高い、という点である。
大量生産時代には、製版にかかる時間は、あまり問題視されていなかった。それよりも、大量印刷に耐えうる耐刷力が版材に要求されその結果、現在の版は何万から何百万という高耐刷力性能を保持している。現在の製版に要する時間は少なくても、2時間から3時間、その後貼りこみ工程に1時間、計3時間以上が必要である。その上、製版業務は外注方式が中心である。そして原材料も高いことから版価格は高価なものになっている。段ボールケースの発注は、必要に応じ、必要量発注される形態から、段ボール会社は受注量分のみ段ボールケースを印刷、納品している。リピートがある前提上、使用する版は保管せざるを得ない。段ボールケースの受注の都度、版置場から印刷現場に持ち出されている。その為、版を保管するための広い版置場が存在し、その版は段ボールに詰める「その商品」がある限り、長時間(何年も)に亘り保管されているのが現状である。しかし、版は自然界の紫外線等で経時変化が生じ劣化する。その為、版の物性面から弾力性、反発弾性等が損われ、版硬度に変化が生じ、版欠け現象、印刷不良という現象が、多々発生している。以上のような状況下で、近年の少ロット、多品種時代には、その製版時間、デリバリー及び製版コストが無視できない状況になっている。
フレキソ印刷に代わる印刷方法として、孔版印刷を採用する試みがなされている。孔版印刷装置はデジタル製版方式を採用して製版・印刷一体型になることで大きく操作性が向上するとともに、即応性が高いので簡単に所望の画像を緊急でも高速で印刷することができる。しかしながら、その対象とする印刷エリアはA3サイズ以下の大きさに限られているのが現状である。一般に市場に出ているデジタル式孔版印刷装置の最大通紙サイズはA3サイズ程度であり、印刷画像サイズもA3サイズである。従ってこれよりも大きいサイズの用紙への印刷ニーズがあってもそれに対応することはできなかった。従来、印刷ドラムの大きさが、通紙できる用紙の最大寸法を決めていた。すなわち、通紙できる用紙の幅寸法b1は印刷ドラムの軸方向(軸線方向)の長さb2以下であり、通紙できる用紙の搬送方向の長さe1は印刷ドラムの外周長さe2よりも小さくなければならなかった。すなわち、最大用紙幅b1≦b2であり、最大用紙長e1≦e2であった。そして大きいサイズの用紙の一例として、段ボールがあり、印刷画像面積も大きくなってしまうものであった。単純に大きな画像面積を実現できる印刷装置を作ろうとすれば、印刷ドラムが専用サイズで大きくなってしまい、製版・給版装置もそれに応じて大きな専用サイズのものを作る必要があり、装置全体も非常に大きくて高価なものとなってしまう。
そこで、限られた領域の画像面積を有する安価な印刷装置を有効活用して、その画像面積よりも十分に大きな段ボール等の大版用紙にも印刷ができる印刷装置及び印刷方法の提供を、その目的とし、小さな印刷部を有する安価でコンパクトな印刷装置によって大版用紙への印刷を可能にしようとするものが開発された。(特許文献2参照)。
特許文献2に開示されたものは、印刷ドラムの外周面に製版された印刷用版を巻装し、上記印刷ドラムに押圧手段により用紙を押圧して印刷を行う印刷方法において、上記用紙の給紙動作が上記印刷ドラムの複数回転につき1回の割合で行われるようにするとともに、上記印刷ドラムの複数回転のうちいずれかの1回転に対応したときのみ上記押圧手段による押圧動作が行われるようにし、搬送方向の長さが上記印刷ドラムの外周長よりも大きな大判用紙の該搬送方向における特定領域に印刷を行うこととしたものである。この従来例によれば、孔版印刷装置の印圧はオフセット印刷機に比べればはるかに小さいので段ボール等の低印圧を要する用紙への印刷も可能であり、しかも孔版印刷装置は安価であり、画像品質が高く、フレキソ印刷よりも高精度の印刷も可能である。また、小ロットの緊急性の高い印刷時には2回通しや3回通しをやっても、製版が簡単で速いためにフレキソ印刷に比べて短時間で印刷を終了できる。加えて、段ボール等の印刷では、展開サイズに対して印刷エリアはその全域になることは少なく、限られた領域であることが殆どである。従来の孔版印刷装置等の印刷ドラムや及び製版・給版装置等を共通で利用でき、しかしながら大きなサイズの用紙を搬送してそこに印刷できるようにすれば、大判用紙対応の印刷装置を安価に実現できる、というものである。
特開平6−83044号公報 特開2003−341212号公報
特許文献2に記載の従来例では、長尺用紙である段ボールの任意の個所に印刷することができるが、ひとつの版で多面に印刷することは予期しておらず、印刷装置も簡易な構造でより安価にするには、未だ十分なものではなかった。
そこで、本発明は、製版コストも安く、印刷装置も安価なものとし、ひとつの版で、その画像面積よりも大きな段ボールに多面印刷が可能であり、作業性も向上した段ボール用孔版印刷方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、パソコンから印刷すべき画像データをサーマルヘッドに転送し、このサーマルヘッドで感熱孔版原紙に画像形成された感熱孔版原紙である孔版を輪転式孔版印刷機の金属製版胴に巻き付け、孔版と圧胴との間に段ボールを長手方向に沿って通過、即ち縦通しさせて所定の位置に孔版の画像を印刷する段ボール用孔版印刷方法において、段ボールの印刷機内搬送過程において、圧胴が版胴方向へ向かって上昇し版胴と圧胴とが段ボールを挟んで圧接し且つ回転して段ボールへ印刷する圧接時間と圧胴が下降して版胴の段ボールへの圧接を解除し且つ版胴を次の印刷位置にスタンバイさせる離脱時間とを交互に繰り返す工程と、前記圧接時間を少なくとも2回繰り返して孔版の全画像又は/及び一部画像を1枚の段ボールに印刷する工程とを備えたものである。そして、制御手段としては、段ボールの先端から印刷する個々の画像エリア先端までの距離及び搬送方向における画像エリアの長さの入力情報に基づいて給紙手段の駆動と圧胴の上下動の駆動の動作タイミングを自動的に算出して設定できるものを採用した。
本発明は、パソコンから印刷すべき画像データをサーマルヘッドに転送し、このサーマルヘッドで感熱孔版原紙に画像形成された感熱孔版原紙である孔版を輪転式孔版印刷機の金属製版胴に巻き付け、孔版と圧胴との間に段ボールを長手方向に沿って通過、即ち縦通しさせて所定の位置に孔版の画像を印刷する段ボール用孔版印刷方法において、段ボールの印刷機内搬送過程において、圧胴が版胴方向へ向かって上昇し版胴と圧胴とが段ボールを挟んで圧接し且つ回転して段ボールへ印刷する圧接時間と圧胴が下降して版胴の段ボールへの圧接を解除し且つ版胴を次の印刷位置にスタンバイさせる離脱時間とを交互に繰り返す工程と、前記圧接時間を少なくとも2回繰り返して孔版の全画像又は/及び一部画像を1枚の段ボールに印刷する工程とを備えたものであるので、孔版をサーマルヘッドにより短時間且つ低コストで製作することができ、段ボールの少なくとも2面に印刷することができる。また、版胴の全周と回転速度に合わせて段ボール印刷個所を計算しなくとも、制御手段により、段ボールの印刷位置を検知したなら、回転停止状態の版胴を段ボールに圧接してやれば、画像の印刷開始個所から終了個所まで版胴が回転して正確に印刷することができる。
全体を示す正面略図 平面略図 段ボール送り時の正面略図 段ボール印刷時の正面略図 印刷時の詳細断面図 印圧アーム部の詳細図 2面印刷例を示す平面図 4面印刷例を示す平面図 版胴の空白部と圧胴とが対向し、孔版に3つの画像が形成された状態の正面図 版胴の断面略図 制御手段による制御を説明する図 複数の画像を有する孔版で全画像を印刷する例を示す説明図 複数の画像のうち任意の画像を印刷する例を示す説明図
以下に、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1の全体の概略を示す正面図において、感熱孔版原紙1Aである孔版1を版胴2に巻き付け、孔版1と圧胴3との間に段ボール(展開された大略長方形状のもの)4をその長手方向に沿って通過させ、段ボール4の通過時の所望の位置で段ボール4に孔版1の画像を印刷するようになっている。そして、パソコン5から印刷すべき画像データをサーマルヘッド6に転送し、このサーマルヘッド6の発熱素子が選択的に発熱することにより感熱孔版原紙1Aが穿孔製版されて画像を形成し、この画像形成された孔版1を版胴2に巻き付ける。版胴2の外周面に図示しないクランプ手段を設け、このクランプ手段に孔版1の先端部がクランプされ、版胴2の回転に伴って版胴2の外周に孔版1が巻き付けられ、図示しないカッタで所定の長さに切断される。パソコン5に取り込む手段は、版下等の画像はCCDスキャナ7で取り込む。この実施形態では、版胴2の近傍に、印刷が終了した孔版1を排板ボックス8に自動的に回収する機構を設けてある。
CCDスキャナ7で画像データを読み取り、画像処理ソフトを使用して段ボール4の展開図にデザインした画像データを画像部のみ直接、感熱孔版原紙1Aに出力して、画像が形成された孔版1を製作する。そのため、製版時間もきわめて短くなり(秒単位)、低コストで製作することができ、小ロットの段ボール印刷の短納期対応に迅速に応じられる。また、感熱孔版原紙1Aを使用することで、孔版1の廃棄も容易となり、環境に悪影響を与えない。
印刷前の段ボール4は、給紙部9から版胴2と圧胴3との間に、図1ないし図3に示す給紙ロール10によって送り込まれる。この給紙のコントロールは、第1センサ16で段ボール4を検知し、給紙ロールモータ8を作動させ、給紙ロール10を回転駆動する。この段ボール4の送り込み前に、段ボール4の短手方向の位置合わせ手段11を設けてある。この手段11として、図2に示すように、段ボール4の短手方向に自在にスライドするガイド板を設けた。図2において、スライドするガイド板(位置合わせ手段11)は、段ボール4の上下端に当接し、図面上、上下の矢印方向にスライドする。例えば、サイズの異なる段ボール4に同じ画像を印刷する場合、このガイド板で段ボール4の位置を調整することにより、大小のサイズの段ボール4に画像を印刷することができる。
図2において、段ボール4の短辺方向の印刷個所に合わせるため、位置合わせ手段11で段ボール4の位置合わせを図る。前記排紙ロール13には、印刷された個所に接触しない複数のローラ13A,13B(段ボール4には接触する)を設けてあり、このローラ13A、13Bは、排紙ロール13の軸上で軸方向にスライド可能に設けてあり、印刷位置の変更に応じてスライドさせる。図1に示した第2センサ17で段ボール4が版胴2まで送られてきたことを検知すると、排紙ロールモータ19が作動し、排紙ロール13を回転駆動する。
段ボール4には主として下記の項目が印刷される。すなわち、社名、住所、電話番号、ファックス、メールアドレス、商品名、写真、入り量(数量)、サイズ、製造年月日、ロットNo、商品コード(バーコード)、ケアマーク、取り扱い方法、等である。本発明では、段ボール4の一面から全面に同一画像を印刷することもできるし、画像の一部を印刷することもでき、自由に選択できる分割印刷機能を持っている。このことについては後述する。
図3は、段ボール4の送り時の正面略図であり、版胴2をステンレス円筒で形成し、この円筒の全周面にインキ14が通過し易いように等間隔で穴(図示せず)が開けられ、版胴2の内部からインキ14が均一に版胴2の表面に供給され、供給されたインキ14は緩衝層15の内部に浸透する。この緩衝層15は、表裏両面に、メッシュを貼り付けた不織布などから形成される。メッシュは、表裏いずれか片面であってもよい。緩衝層15の厚さは、2〜20mmで、段ボール4の種類や形状に合わせて所定の厚さが選ばれる。段ボール4の印刷すべき個所が版胴2の下方まで送られる前は、上下一対の給紙ロール10と上下一対の排紙ロール13によって段ボール4が挟まれて移送されている。
前記緩衝層15を構成する素材として、不織布の他に、ガラス系繊維含浸性素材、化学繊維含浸性素材、酢酸ビニール発泡含浸性素材、含浸性発泡ウレタン素材、多気泡ブランケット素材などが用いられる。また、スポンジゴム素材としては、NR系、CR系、EPDM系、NBR系、SI系、CR系などの発泡体が好適に使用可能である。前記不織布として使用される天然素材としては、綿、羊毛、麻、パルプ、絹、鉱物繊維などがあり、化学繊維としては、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリプロピレン、アクリル繊維、ビニロン、ナイロン、セルローズ、アラミド繊維などがあり、その他の繊維としては、ガラス繊維などがある。
前記孔版1としては、感熱孔版原紙1Aが用いられ、その厚みは40μm前後である。40μm前後の厚さを持った孔版1と緩衝層15とで、段ボール4の表面の凹凸に対して容易に順応することができる。孔版1として、感熱孔版原紙1Aを用いる利点としては、製版装置はサーマル・プリンタのみで済むという点があげられる。それに比べて、現在のフレキソ用感光性樹脂版の製版装置として、フィルム製版設備(フィルムセッター式:現像機含む)、刷版設備(露光機、洗出機、乾燥機、溶剤回収器)、印版貼込設備を必要とする。そのため、本発明方式では、現在のフレキソ用感光性樹脂版に比べ、感熱孔版原紙を使用すると、製版時間が短くて済む。フレキソ印刷方式では、現在の製版時間は、約3時間を要していた。現在のフレキソ用感光性樹脂版方式の場合は、キャリアシートへの貼り込み工程が必要なのに比べ、本発明方式では不必要である。また、現在のフレキソ用感光性樹脂版に比べ、現像液が不要、廃液なしで環境的見地からも優れている。材料コストの観点から見ても低コスト化を実現できる。
前記円筒状の版胴2の表面に押し出されたインキ14は緩衝層15の表面のメッシュで異物をフィリタリングされ緩衝層15の内部を通過し、もう一方のメッシュをインキ14が均一に通過して孔版1の裏面に達するようになっている。スクリーンメッシュの線数は、18〜500メッシュで、段ボール用として特に120メッシュが適している。緩衝層15を設ける目的は、印圧レンジの拡大であり、インキ量のコントロール機能である。図4は、圧胴3が上昇して段ボール4を版胴2と挟み、段ボール4の所定個所に印刷する状態を示し、インキ14が緩衝層1、メッシュを通過し、孔版1に移り、孔版1によって段ボール4に印刷している状態である。このとき、給紙ロール10も排紙ロール13も作動せず、圧胴3が上昇し、版胴2が駆動モータ21により回転する。
前記段ボール4の構造の一例として、表側のライナー4Bと裏側のライナー4Cとの内部に中芯4Aを備えたものを図5に示し、圧胴3の回転軸(図示せず)が版胴2の回転軸2Aに近づくように移動して、版胴2と圧胴3との間に段ボール4を挟圧する。狭圧された段ボール4は、緩衝層15の存在により押しつぶされることなく、孔版シート1に密接し、この圧接時間により孔版シート1の画像が段ボール4に印刷される。
図6は、圧胴3の上下動を行うための印圧アーム部20の一例を示し、圧胴3にL字型アーム20Aが回転自在に保持され、このアーム20Aは軸20Bの周りに揺動可能に構成され、スプリング20Cによってアーム20Aの先端が版胴2に向けて付勢されている。前記アーム20Aの揺動動作は、版胴2に同期して回転するカム20Dとソレノイド20Eによって制御されている。前記ソレノイド20Eには、軸20Fを中心に揺動するプレート20Gを取付けてあり、このプレート20Gの先端とアーム20Aの下端とが係脱可能に係合している。
図7は、段ボール4の2面(LとL)に印刷する場合を説明する図であり、圧胴3による印圧が加えられていない状態で、段ボール4が給紙部9から給紙ロール10によって版胴2と圧胴3との間に送り込まれ、段ボール4が送られる先端Sを基準とし、印刷開始位置Sに送られてきたときに圧胴3を版胴2に圧接して版胴2を1回転させる。前記排紙ロール13の版胴2が1回転してFの位置にきたら、圧胴3を下げて印圧を解除し、さらに搬送されつつある段ボール4がSの位置に到達したら、圧胴3と版胴2とで段ボール4を挟圧して印刷する。F2の位置で印刷を終了して、圧胴3を下げて版胴2を段ボール4から離し、段ボール4を排紙部12へ送り込む。
段ボール4の先端Sから印刷する位置までの距離は、その長さ入力値に従い自動的に算出する。前記版胴2を回動させる駆動モータ21に連動してカム20Dが回転し、ソレノイド20Eがオン/オフされ、印刷時には、図6の状態にあり、一面の印刷が終わるとカム20Dが作動して圧胴3を下降させる。版胴2は、次の印刷面での印刷に備えて駆動モータ21の制御によりスタンバイする位置までくる。段ボール4の次の印刷面が版胴2の下にくると、カム20Dとソレノイド20との働きにより圧胴3が上昇して印刷を開始する。
図8は、段ボール4の全面(4つのL、L、W、W)に印刷する場合を説明するものであり、版胴2と圧胴3とが4回圧接し、1回圧接する毎に版胴2は1回転する。この例では、印刷は、「S−F」、「S−F」、「S−F」、「S−F」の間で行われる。
又、図7において全面同一パターンの印刷だけではなく、例えば、LとWを変える事も出来る。その方法は、印刷中の圧胴3の上下動の動きのタイミングを任意に調整することで円筒の軸方向に印刷画像を一部除去することが可能である。
図7及び図8では、孔版1は、版胴2の全周に巻き付けられず、空白部2Bを残し、この空白部2Bは、円筒の一部を軸方向に沿って切り欠いた平坦部を形成し、この空白部2Bには孔版1を咥え込む機構及びインキ注入口等の機構が設けてある。この空白部2Bが圧胴3と向き合う時は、図9に示すように、圧胴3は版胴2から離れた状態で、その部分への圧は段ボール4には加えられない。即ち、段ボール4への印刷が出来ない個所(空白部2B)を通過する時の版胴2と圧胴3の関係は、圧胴3が印刷位置に上昇していない為、当然、版胴3の孔版1の下に巻かれている緩衝層15とも非接触である。
圧胴3が印刷時に上昇するタイミングは孔版1の先端から孔版1の最後尾までで、それ以外の圧胴3は最下位の位置に存在している。この空白部(平坦部)2Bには、インキ14を入れる注入口など(図示せず)が形成される。版胴2の内部を複数室に分割し、各室に色の異なるインキを収容して多色刷りにすることも可能である。
多色刷りをする場合、例えば図10に示すように、版胴2を輪切りに分割した状態で版胴2内部に設けた仕切板2Aにより、それぞれの室に赤インキ、青インキ、黒インキを収容して三色刷りをすることができる。勿論、四色以上の多色刷りも可能である。色の境界線には、版胴2の内部からインキ14が孔版1側に注入されないようにインキ注入穴は開けられていない。また、孔版1側にも隣のインキが流れ込むことのないようにシーリングされている。
段ボール4の所定個所への印刷の制御系の概要を図11に従って説明する。圧胴3と版胴2の圧接時間と離脱時間は、制御手段22により制御される。この制御手段22は、CPU、ROM、RAM、I/Oインタフェース等を含むマイクロコンピュータを意味する。制御手段22には操作パネル23を介して種々の条件が入力され、又、給紙テーブルに設けられた段ボール4の先端を検知する第1センサ16等から検知情報が入力される。制御手段22は種々の情報に基づいて、ステッピングモータである給紙・レジストローラ駆動モータ18、同じくステッピングモータである排紙ローラ駆動モータ19、版胴駆動モータ21、印圧アーム部20の圧胴カム等を制御する。段ボール4の先端からの個々の印刷開始する距離を算出して駆動モータ18、19、21、を連動させる仕組みを備えている。
前記制御手段22について、図7及び図8を参照してさらに説明すると、段ボール4の印刷機内搬送過程で、給紙ロール10から搬送された段ボール4は第2センサ17でその先端を読み取られ、その先端からSの位置に達した時点に圧胴3は上昇、段ボール4が版胴2と接触S、版胴2の回転により印刷、Fの時点で圧胴3が離脱、段ボール4は次の印刷位置S2まで前進、版胴3も次の印刷位置まで回転してスタンバイ、段ボール4及び版胴2がスタンバイできた時点、即ち印刷位置に達した時点で圧胴3が上昇、版胴2が回転して2回目の印刷を行い、Fの時点で圧胴3が離脱して次の印刷位置まで前進と交互に繰り返す。この時の段ボール4搬送は、段ボール4が印刷位置までは給紙ロール10が担当する。印刷時は版胴2が担当する。非印刷時は、段ボール4が排紙ロール13に到達するまでは給紙ロール10が担当する。段ボール4が給紙ロール10、排紙ロール13に跨っている時点では両ロール10、13が担当する。給紙ロール10から段ボール4が離れた時点から排紙ロール13が担当する。また圧胴3は上部給紙ロール10及び上部排紙ロール13と連動して上昇し、版胴2が段ボール4に接圧して印刷搬送を行う。この時の各駆動、即ち版胴駆動、給紙・排紙駆動、及び圧胴3の上下作動は制御され、全画像及び一部画像を連続して同一段ボール4に印刷することができる。
先の図9に示す版胴2に取り付けた孔版1には、画像「A」は3分割された最初のエリア1aに形成され、画像「B」はエリア1bに形成され、画像「C」はエリア1cに形成されており、この孔版1を使用して、図12では、画像「ABC」全部を段ボール4の所望の面に印刷する場合を説明している。すなわち、図12では、スタンバイ状態(S)状態から版胴2を孔版1bの始端まで回動させ(版胴2に回転駆動手段を設けてある)、このとき圧胴3を上昇させて段ボール4を挟み(S−A)、段ボール4が送られることにより、S−Bの位置で画像「A」の印刷を終え、さらに段ボール4が送られることによりS−Cの位置までくると画像「B」の印刷が終わる。さらに、段ボール4を送りS−Cの位置で画像「C」の印刷が終了する。その後、非印刷部では圧胴3を下げて段ボール4を送り、次の印刷位置で図11の「1」ないし「5」の工程を繰り返す。
次に、画像「ABC」のうち任意の画像を任意の個所に印刷する方法を図13を参照にして説明する。孔版1と版胴2は、図9に示すものを使用し、例えば「B」のみを印刷しようとする場合、圧胴3は、図面上版胴2がS−Bの位置からS−B終了の位置まで上昇し、他の位置では上昇しないように制御手段22により制御されている。版胴2は、一定の速度で回転させられている。
上記「A」としては、商品名、写真、商品コード、「B」としては、ケアマーク、数量、「C」としては、社名、住所等が画像として形成される。例えば、図8においてS〜Fに「ABC」、S〜Fに「B」、S〜Fに「ABC」、S〜Fに「C」を印刷することもできる。
1 孔版
1A 感熱孔版原紙
2 版胴
3 圧胴
4 段ボール
5 パソコン
6 サーマルヘッド
22 制御手段

Claims (6)

  1. パソコンから印刷すべき画像データをサーマルヘッドに転送し、このサーマルヘッドで感熱孔版原紙に画像形成された感熱孔版原紙である孔版を輪転式孔版印刷機の金属製版胴に巻き付け、孔版と圧胴との間に段ボールを長手方向に沿って通過、即ち縦通しさせて所定の位置に孔版の画像を印刷する段ボール用孔版印刷方法において、
    前記版胴と孔版との中間に緩衝層を設け、版胴内部よりインキを胴表面に供給し、この供給されたインキを緩衝層内部を通過させて孔版に供給し、
    かつ、前記孔版に複数の画像が形成され、
    段ボールの印刷機内搬送過程において、圧胴が版胴方向へ向かって上昇し版胴と圧胴とが段ボールを挟んで圧接し且つ回転して段ボールへ印刷する圧接時間と圧胴が下降して版胴の段ボールへの圧接を解除し且つ版胴を次の印刷位置にスタンバイさせる離脱時間とを交互に繰り返す工程と、
    前記圧接時間を少なくとも2回繰り返して、前記1回の圧接時間に孔版に形成された複数画像のうち一部の画像を1枚の段ボールに印刷する工程とを備えたことを特徴とする段ボール用孔版印刷方法。
  2. 段ボールの先端から印刷する個々の画像エリア先端までの距離及び搬送方向における画像エリアの長さの入力情報に基づいて給紙手段の駆動と圧胴の上下動の駆動の動作タイミングを自動的に算出して設定できる制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の段ボール用孔版印刷方法。
  3. 前記版胴の回転と段ボールの搬送とは別系統の駆動手段で行われ、段ボールの長手方向の側面に段ボールの短手方向の位置合わせ手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の段ボール用孔版印刷方法。
  4. 前記位置合わせ手段は、段ボールの短手方向に自在にスライドするガイド板であることを特徴とする請求項3に記載の段ボール用孔版印刷方法。
  5. 前記離脱時間中には、版胴の回転を停止するか、次の画像の印刷に備えた位置まで回動してスタンバイ状態になるようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の段ボール用孔版印刷方法。
  6. 前記版胴内部を複数室に分割し、各室に色の異なるインキを収容して多色刷りすることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の段ボール用孔版印刷方法。
JP2012064786A 2012-03-22 2012-03-22 段ボール用孔版印刷方法 Active JP5855991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012064786A JP5855991B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 段ボール用孔版印刷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012064786A JP5855991B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 段ボール用孔版印刷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013193391A JP2013193391A (ja) 2013-09-30
JP5855991B2 true JP5855991B2 (ja) 2016-02-09

Family

ID=49392922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012064786A Active JP5855991B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 段ボール用孔版印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5855991B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3645068B2 (ja) * 1997-06-27 2005-05-11 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP3708410B2 (ja) * 2000-07-06 2005-10-19 理想科学工業株式会社 多色刷り孔版印刷装置
JP5077842B2 (ja) * 2007-05-23 2012-11-21 東北リコー株式会社 複胴式印刷装置
JP4629115B2 (ja) * 2008-02-05 2011-02-09 篠田商事株式会社 段ボール用孔版印刷機
JP2010253827A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 General Technology Co Ltd 段ボールシート用感熱孔版印刷装置及び印刷方法
JP2011031458A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Riso Kagaku Corp 孔版印刷装置及び孔版印刷方法
JP2011230354A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Riso Kagaku Corp 製版装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013193391A (ja) 2013-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5076144B2 (ja) 孔版印刷装置
JP5855991B2 (ja) 段ボール用孔版印刷方法
CN1323701A (zh) 模板印刷机及其控制方法
JP5121617B2 (ja) 湿し水塗布が削減された状態での本刷り開始
JP4774277B2 (ja) 孔版印刷装置
JP4629115B2 (ja) 段ボール用孔版印刷機
CN204451537U (zh) 墨辊、滚筒装置以及孔版印刷机
JP3288861B2 (ja) 孔版印刷装置
CN100377890C (zh) 模版印刷机
JP5034048B2 (ja) 孔版印刷装置
JPH08183238A (ja) 孔版印刷装置
JP2010253827A (ja) 段ボールシート用感熱孔版印刷装置及び印刷方法
JP2009143076A (ja) 孔版印刷装置
JP4410502B2 (ja) 孔版印刷装置ネットワークシステム
JP2011519320A (ja) 可撓性の刷版及びブランケットを有する可変カットオフ印刷機
JP6260337B2 (ja) 孔版印刷装置及び孔版印刷方法
JP2002144690A (ja) 孔版印刷装置および孔版印刷方法
JP2020082425A (ja) 孔版印刷装置
JP4813828B2 (ja) 両面印刷装置
JP5152902B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2004262248A (ja) 孔版印刷装置
KR20000036346A (ko) 크라프트지대의 옵셋 인쇄방법 및 그 장치
JP2001328336A (ja) 孔版印刷装置
JP2005297194A (ja) 孔版印刷装置
JP2004262128A (ja) 孔版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140912

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20150128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5855991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250