JP5853709B2 - 内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置に関する。
従来、内燃機関の空燃比の検出を精度良く行うための各種技術が知られている。検出した空燃比の値は、従来から空燃比フィードバック制御等の空燃比制御処理に活用されている。特に近年では、複数気筒内燃機関の気筒間の空燃比のばらつきを検出して、各気筒の燃料噴射量の最適化や全体としての良好なエミッション特性確保等が図られている。気筒間の空燃比のばらつきは、「気筒間空燃比インバランス」とも称されている。気筒間の空燃比のばらつきが所定範囲を超えて大きくなった状態は、エミッション悪化やドライバビリティ悪化等の問題を生じさせる。そのような問題を防ぐために、気筒間空燃比インバランスの検出技術の研究開発が進められてきている。
例えば、特開2010−112244号公報には、「O2センサの検出結果に基づくサブ空燃比FB制御の演算値の平均値が、通常値を大きく超えるときに、気筒間の空燃比にインバランスが発生していると判断する」という気筒間空燃比インバランス検出技術が記載されている。また、特開2009−209747号公報では、「インバランス割合」を検出し、インバランス割合が大きいほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する燃料噴射量ズレが大きく、空燃比ばらつきは大きいと判断する気筒間空燃比インバランス検出技術が記載されている。当該公報では、このインバランス割合を、空燃比センサ出力の所定時間当たりの軌跡長又は軌跡面積に基づいて検出している。
特開2010−112244号公報 特開2009−209747号公報 特開2010−144573号公報
従来の空燃比制御において典型的に用いられる空燃比情報取得技術は、排気ガスセンサ(酸素濃度センサ)による排気ガスのセンシングである。特に、空燃比センサは、排気ガスの酸素濃度に応じてほぼリニアに出力値を変化させることができ、広く一般に用いられている。この点、上記従来の技術についても、何れも、排気ガスセンサの出力値から得られる情報に基づいて気筒間空燃比インバランスの検出を行っている。
しかしながら、気筒間空燃比インバランスのそもそもの目的からすれば各気筒の空燃比情報を個別且つ正確に検出できることが好ましいのであり、このような観点からは排気ガスセンサに頼る空燃比検出技術には限界がある。すなわち、空燃比センサは、複数の気筒の排気ガスが合流する位置(具体的には、排気管内における排気触媒前)に配置させられるのが普通である。そうすると、空燃比センサが、各気筒の既燃ガスが合流して平均化された排気ガスに対してセンシングをすることになる。よって、不可避的に、空燃比センサが全気筒の平均的な空燃比情報を検出することになる。このような平均化された空燃比情報を検出できたとしても、気筒別の正確な空燃比を検出することは困難である。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、気筒別の空燃比の情報を精度良く検出できる内燃機関の空燃比検出装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、気筒別に取得した空燃比の情報を用いて精度良く気筒間空燃比インバランスを検出することができる内燃機関の空燃比インバランス検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の空燃比検出装置であって、
内燃機関の気筒の燃焼速度を算出する燃焼速度算出手段と、
前記燃焼速度算出手段で算出される前記燃焼速度がピーク値に達するように、前記気筒の燃料噴射弁を対象に燃料噴射量の変更をする噴射量変更手段と、
前記噴射量変更手段での燃料噴射量の変更開始から前記燃焼速度のピーク値到達までの間に前記噴射量変更手段で変更した燃料噴射量の変更量に基づいて、前記気筒の空燃比に関する情報を算出する空燃比情報算出手段と、
を備え
前記空燃比情報算出手段は、
前記変更量に基づいて、所定の基準空燃比に対する前記気筒の空燃比ずれを算出する空燃比ずれ算出手段と、
所定の基準空燃比の値と前記変更量とを用いた計算により、前記気筒についての、前記燃料噴射量の変更開始時の空燃比の値を求める空燃比計算手段と、
のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記噴射量変更手段は、
前記気筒の燃料噴射量の変更に応じて、前記気筒の前記燃焼速度が増加と減少の何れの方向に変化するかを判定する判定手段と、
前記判定手段で燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度が増加すると判定されたときは燃料噴射量を増加させることにより、前記判定手段で前記燃料噴射量の増加に応じて前記燃焼速度が減少すると判定されたときは燃料噴射量を低減することにより、前記燃焼速度がピーク値に達するまで燃料噴射量の変更を行う変更手段と、
を備えることを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記内燃機関の前記気筒には筒内圧センサが取り付けられており、
前記燃焼速度算出手段は、
前記筒内圧センサから出力を取得する出力取得手段と、
前記出力取得手段で取得した前記筒内圧センサの出力に基づいて前記気筒についての燃焼割合を計算する燃焼割合計算手段と、
前記燃焼割合計算手段で計算した燃焼割合の変化率の最大値を、燃焼速度の値として算出する最大値算出手段と、
を含むことを特徴とする。
の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の空燃比インバランス検出装置であって、
複数の気筒を備える内燃機関の各気筒の燃焼速度を算出する燃焼速度算出手段と、
前記各気筒の燃料噴射弁のそれぞれについて、前記各気筒について前記燃焼速度算出手段で算出される燃焼速度がピーク値に達するように、燃料噴射量の変更をする噴射量変更手段と、
前記噴射量変更手段での燃料噴射量の変更開始から前記燃焼速度のピーク値到達までの間に前記噴射量変更手段により変化させられた前記各気筒の燃料噴射量の変化量に基づいて、前記複数の気筒の間の空燃比インバランスを検出するインバランス検出手段と、
を備えることを特徴とする。
の発明は、第の発明において、
前記噴射量変更手段は、
前記気筒の燃料噴射量の変更に応じて、前記気筒の前記燃焼速度が増加と減少の何れの方向に変化するかを判定する判定手段と、
前記判定手段で燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度が増加すると判定されたときは燃料噴射量を増加させることにより、前記判定手段で前記燃料噴射量の増加に応じて前記燃焼速度が減少すると判定されたときは燃料噴射量を低減することにより、前記燃焼速度がピーク値に達するまで燃料噴射量の変更を行う変更手段と、
を備えることを特徴とする。
の発明は、第または第の発明において、
前記内燃機関の各気筒には、それぞれ筒内圧センサが取り付けられており、
前記燃焼速度算出手段が、
前記筒内圧センサから出力を取得する出力取得手段と、
前記出力取得手段で取得した前記筒内圧センサの出力に基づいて前記気筒についての燃焼割合を計算する燃焼割合計算手段と、
前記燃焼割合計算手段で計算した燃焼割合の変化率の最大値を、燃焼速度の値として算出する最大値算出手段と、
を含むことを特徴とする。
の発明は、第乃至の発明のいずれか1つにおいて、
前記インバランス検出手段は、
所定の基準空燃比の値と前記変化量とを用いた計算により、前記各気筒についての、前記燃料噴射量の変更開始時の空燃比の値を求める空燃比計算手段と、
前記空燃比計算手段で求めた前記各気筒の前記空燃比の値の比較に基づいて前記複数の気筒の間の空燃比インバランスを検出する手段と、
を含むことを特徴とする。
本願発明者は、鋭意研究を進めた結果、燃焼速度と空燃比との間に、「ピーク燃焼速度を取る空燃比が、一定の値となる」という傾向があることを見出した。
第1の発明によれば、このような燃焼速度と空燃比の関係を利用して、気筒別の空燃比情報を精度良く検出できる。さらに、第1の発明によれば、空燃比情報として、空燃比ずれの大きさや、燃料噴射量の変更開始時の空燃比を定量的に求めることができる。
「燃焼速度は一定の空燃比でピークを取り、且つそのピークからリッチ側リーン側の何れの側に離れても燃焼速度が低下する」という傾向があることを本願発明者は見出した。
第2の発明によれば、この傾向を考慮に入れて燃料噴射量の変更方向(増加と減少)を決定することができるので、燃焼速度を確実にピーク値へ到達させることができる。
第3の発明によれば、気筒に取り付けた筒内圧センサの出力から、その気筒の個別且つ正確な燃焼状態を検出することができる。筒内圧センサの出力を用いることで、その気筒の個別且つ正確な燃焼速度を算出することができる。
本願発明者は、鋭意研究を進めた結果、燃焼速度と空燃比との間に、「ピーク燃焼速度を取る空燃比が、一定の値となる」という傾向があることを見出した。
の発明によれば、このような燃焼速度と空燃比の関係を利用して、気筒別に取得した空燃比の情報を用いて精度良く気筒間空燃比インバランスを検出することができる。
「燃焼速度は一定の空燃比でピークを取り、且つそのピークからリッチ側リーン側の何れの側に離れても燃焼速度が低下する」という傾向があることを本願発明者は見出した。
の発明によれば、この傾向を考慮に入れて燃料噴射量の変更方向(増加と減少)を決定することができるので、燃焼速度を確実にピーク値へ到達させることができる。
の発明によれば、気筒に取り付けた筒内圧センサの出力から、その気筒の個別且つ正確な燃焼状態を検出することができる。筒内圧センサの出力を用いることで、その気筒の個別且つ正確な燃焼速度を算出することができ、その燃焼速度を気筒間空燃比インバランス検出に利用することができる。
の発明によれば、空燃比情報として、空燃比ずれの大きさや、燃料噴射量の変更開始時の空燃比を定量的に求めることができる。その定量的な情報を用いて、気筒間空燃比インバランス検出を行うことができる。

本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置の概略構成を、これが適用される内燃機関システムの概略構成とともに示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置の概略構成を、これが適用される内燃機関システムの概略構成とともに示す図である。実施の形態1にかかる空燃比検出装置は、図1に示すエンジン10の各気筒のそれぞれについて、所定の基準空燃比からの空燃比ずれの大きさを検出することができ、さらにその「空燃比ずれの大きさ」から各気筒の「空燃比の値」を算出することができる。実施の形態1にかかる空燃比インバランス検出装置は、その「空燃比ずれの大きさ」や「空燃比の値」を複数の気筒の間で比較することによって、気筒間空燃比インバランスの検出を行うことができる。
図1に示すシステムは、内燃機関(以下、単にエンジンという。)10を備えている。図1に示すエンジン10は、点火プラグ12を備えた火花点火式の4ストロークエンジンである。エンジン10は、気筒内に燃料を直接噴射する直噴インジェクタ14を備えた筒内直噴エンジンでもある。実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比インバランス検出装置は、エンジン10の運転を総合制御するECU(Electronic Control Unit)の一つの機能として実現される。
図1では1つの気筒のみが描かれているが、実施の形態1におけるエンジン10は4つの気筒(#1〜#4気筒)を有する直列4気筒式ガソリンエンジンである。車両用のエンジンは一般的に複数の気筒から構成されており、エンジン10もこれと同様に複数の気筒を有するものである。各気筒の直噴インジェクタ14には、図示省略する共通のデリバリーパイプが接続されている。デリバリーパイプには、図示省略する燃料タンクが接続されている。
また、各気筒には筒内圧(燃焼圧)を検出するための筒内圧センサ(CPS:Combustion Pressure Sensor)16が取り付けられている。各気筒に筒内圧センサ16を取り付けた構成によれば、1つ1つの気筒の燃焼圧を個別且つ正確に検出することができる。また、エンジン10には、クランク角θに応じて信号CAを出力するクランク角センサ18が取り付けられている。
エンジン10の吸気系には、各気筒に接続された吸気通路20が設けられている。吸気通路20の入口には、エアクリーナ22が設けられている。エアクリーナ22の下流には、吸気通路20に吸入される空気の流量に応じた信号GAを出力するエアフローメータ24が取り付けられている。エアフローメータ24の下流には、電子制御式のスロットルバルブ26が設けられている。スロットルバルブ26の近傍には、スロットルバルブ26の開度に応じた信号TAを出力するスロットル開度センサ27が取り付けられている。スロットルバルブ26の下流には、サージタンク28が設けられている。サージタンク28の近傍には、吸気圧を測定するための吸気圧センサ30が取り付けられている。
エンジン10の排気系には、各気筒に接続された排気通路32が設けられている。排気通路32は、具体的には、#1〜#4気筒の排気ポートが合流する排気マニホールドと、この排気マニホールドと接続する排気管とを含んでいる。排気通路32には、触媒34、36が設けられている。なお、触媒としては、例えば、三元触媒、NOx触媒等が具体的なシステムに応じて用いられる。排気通路32には、触媒上流排気センサ33および触媒下流排気センサ35が設けられている。触媒上流排気センサ33は、酸素濃度を直線的に検出可能ないわゆる空燃比センサ(A/Fセンサ)である。触媒上流排気センサ33としては、限界電流式空燃比センサ等の各種方式の空燃比センサを用いることができる。また、いわゆるサブ酸素センサを用いてサブフィードバックA/F制御を行うシステムが知られており、本実施形態ではこれと同様に触媒下流排気センサ35をサブ酸素センサとする。ただし、本発明の適用対象となる排気系のシステム構成は上記の実施形態にかかる構成のみに限られるものではなく、排気通路の触媒が1つのみのシステムや排気ガスセンサが1つのみのシステム等であってもよい。
エンジン10の制御系には、ECU(Electronic Control Unit)50が設けられている。ECU50の入力部には、上述した筒内圧センサ16、クランク角センサ18、エアフローメータ24、スロットル開度センサ27、吸気圧センサ30等の各種センサが接続されている。また、ECU50の出力部には、上述した点火プラグ12、直噴インジェクタ14、スロットルバルブ26等の各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、入力された各種の情報に基づいて、エンジン10の運転状態を制御する。また、ECU50は、クランク角センサ18の信号CAから、エンジン回転数(単位時間当たり回転数)や、ピストンの位置によって決まる筒内容積Vを計算することができる。ECU50は、エンジン回転数、負荷、吸入空気量等に基づいて、運転状態に応じた目標A/Fを満たす適正な燃料噴射量を算出し、直噴インジェクタ14に噴射させる。
[実施の形態1の動作]
図2乃至4は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。
図2は、本願発明者が見出した、燃焼速度と空燃比の関係を示す図である。以下の説明では、燃焼速度を単に「CS」で表すこともある。また、「燃焼速度のピーク値」のことを便宜上「ピーク燃焼速度」とも称す。本願発明者の知見によると、図2に示すように、「ピーク燃焼速度を取る空燃比が、一定の値となる」という傾向があり、具体的には、空燃比の値が12であるときに燃焼速度がピーク値CSPeakを示すという一定の関係が成立する。さらに、図からは、空燃比の値が12からリーン化しても、或いはリッチ化しても、燃焼速度は低下するという傾向を読み取れる。本実施の形態は、図2に示すこのような物理現象を利用するものである。
(燃焼速度算出処理)
以下、実施の形態1にかかる燃焼速度CSを算出する算出処理の内容を説明する。図3は、本発明の実施の形態1における燃焼速度の定義を説明するための図である。本実施の形態では、燃焼質量割合MFB(Mass Fraction Burned)の接線の傾きの最大値を、燃焼速度と定義する。図3にMFBの接線Aを示すが、MFBの接線のX軸(クランク角度CA)に対する角度が最も大きい時、すなわち、燃焼質量割合の単位クランク角当りの変化率(dMFB/dθ)の最大値を、燃焼速度とする。
この点について具体的に説明すると、本実施の形態では、各気筒の燃焼割合MFB(Mass Fraction Burned)の変化率を用いて、燃焼速度を算出する。図3は、筒内での発熱量とクランク角との関係を示す特性線図である。この図では、燃焼開始前の基準点をBTD60°CAに設定し、燃焼終了後の基準点をATDC60°CAに設定した場合を例示している。燃焼質量割合MFBは、燃焼開始前の発熱量と燃焼終了後の発熱量とを基準として、任意のクランク角での発熱量を正規化することにより算出される。また、筒内での発熱量は、筒内圧P、筒内容積V及び比熱比κに基いて算出されるPVκと比例する。従って、任意のクランク角θでの燃焼質量割合MFBθは、このクランク角におけるPVκ θと、燃焼開始前のPVκ -60°と、燃焼終了後のPVκ +60°とに基いて、下記(1)式のように表される。
MFBθ=(PVκ θ−PVκ -60°)/(PVκ +60°−PVκ -60°) ・・・(1)
ECU50は、各気筒の筒内圧センサ16により検出した筒内圧Pと、クランク角に応じて算出した当該気筒の筒内容積Vと、予め記憶した比熱比κとに基いて、上記(1)式により燃焼質量割合MFBθを算出することができる。次いで、燃焼質量割合の単位クランク角当りの変化率(dMFB/dθ)を求める。そうすると、燃焼割合の単位クランク角当りの変化率(勾配)は、例えば50°CA程度のクランク角において最大となる。以下の説明では、この変化率の最大値(つまり最大変化率)を、燃焼速度と定義するものとする。ECU50は、各気筒の燃焼質量割合MFBに基いて、燃焼速度CSを気筒毎に算出することができる。
ECU50が有するRAMは、上記の式(1)に従って燃焼質量割合MFBを算出する計算処理と、燃焼質量割合MFBの単位クランク角当りの変化率(dMFB/dθ)を計算するための計算処理と、dMFB/dθの最大値を今回の燃焼行程の燃焼速度CSとして算出する処理とを実行するためのプログラムを記憶している。ECU50は、このプログラムの実行により、燃焼速度CSを算出することができる。なお、筒内圧センサ16の出力は所定周期(所定クランク角)ごとにサンプリングされており、このサンプリング値に基づく測定データを計算プログラムの入力値として用いることができる。
(燃料噴射量変更処理)
図4は、本発明の実施の形態1における燃料噴射量変更処理による動作を説明するための図である。ECU50は、燃料噴射量変更処理を備えている。燃料噴射量変更処理は、燃焼速度CSに基づいて、気筒ごとに燃焼速度CSがピーク値CSpeakに達するように燃料噴射量の変更をするための処理である。
燃料噴射量変更処理では、先ず、ECU50が、空燃比を検出したい気筒の筒内圧センサ16から、その気筒の燃焼圧を取得し、さらに上記の「燃焼速度算出処理」の説明に従って燃焼速度CSを算出する処理を実行する。次いで、ECU50は、燃焼速度CSがピーク値CSPeakに達するまで、直噴インジェクタ14を複数サイクルにわたって微小量ずつ増加させていく処理を実行する。微小量ずつの増加は、この燃料噴射量変更処理の開始時点における燃料噴射量に対して、補正係数ekcylを漸増させつつ乗じていくことで実施できる。その結果、図4で模式的に示すように、直噴インジェクタ14の燃料噴射量を増量して、空燃比をリッチ化することができる。
図4には燃焼速度のカーブ上に黒丸で補正係数ekcylの増加の様子(つまり燃料噴射量の増量および空燃比のリッチ化の様子)が模式的に表されている。例えば補正係数ekcylを、1.05→1.1→1.15→1.2と増加させていき、補正係数ekcylが1.25のときに燃焼速度CSがそれまでの増加から減少に転じたとする。この場合、ECU50は、補正係数ekcyl=1.2の値を、変更量ekcylbとして記憶する。変更量ekcylbは、「燃料噴射量変更処理での燃料噴射量の変更開始」から「燃焼速度CSのピーク値CSPeak到達まで」の間における燃料噴射量の増加量を表す値である。ここでは、燃焼速度CSがピーク値CSPeakに達するまで、燃料噴射量変更処理の開始前の燃料噴射量に対して1.2倍の増量がなされたことを意味する。
なお、補正係数ekcylの増加幅は上記の0.5刻みに限らず、これより小さくても良く或いは大きくてもよい。なお、増加刻みが小さければ、その分だけピーク値CSPeak到達時の補正係数ekcylの正確な特定が可能となり、その一方で、増加刻みが大きければ、その分だけピーク値CSPeak到達に要する燃焼サイクル数を少なく抑えることができる。エンジン10の運転中に燃料噴射量変更処理がある程度の有限な燃焼サイクル数で完結することから、燃料噴射量変更処理の実施期間中は、実質的に、吸入空気量が一定であるものとして取り扱うことができる。但し、負荷および機関回転数の安定した定常運転域で燃料噴射量変更処理が実施されることがより好ましい。
(空燃比ずれ算出処理および空燃比算出処理)
ECU50は、各気筒について、燃料噴射量の変化量に基づいて、所定の基準空燃比(A/F=12)からの空燃比ずれの大きさを算出する空燃比ずれ算出処理を備えている。この点について以下説明すると、先ず、図2で説明したように、本願発明者は、鋭意研究を進めた結果、燃焼速度と空燃比との間に、「ピーク燃焼速度を取る空燃比が、一定の値となる」という傾向があることを見出した。上記の燃料噴射量変更処理によれば、任意の気筒の燃料噴射量を変更することによって、その気筒の燃焼速度CSをピーク値CSPeakに到達させることができる。その処理の過程で、ピーク値CSPeakに到達するのに要した燃料噴射量の変更量を示すekcylbが算出される。ekcylbが大きければ大きいほど、「燃料噴射量変更処理の開始時の空燃比」と「ピーク値CSPeakを取る空燃比」との間の空燃比ずれが大きいと判断することができる。
「ピーク値CSPeakを取る空燃比」は、本願発明者の知見により、A/F=12という一定の値をとることがわかっている。よって、A/F=12を基準空燃比として設定することによって、ekcylbに基づいて、基準空燃比に対する空燃比ずれの大きさを検出できる。例えば、1番気筒におけるekcylbを「ekcylb1」とし、2番気筒におけるekcylbを「ekcylb2」とした場合に、ekcylb1が1.2であり、ekcylb2が1.25であった場合を想定する。この場合には、ekcylb1<ekcylb2であるから、2番気筒の「ピーク値CSPeakに到達するのに要した燃料噴射量の変更量」のほうが、1番気筒のそれよりも大きい。つまり、1番気筒の筒内空燃比よりも2番気筒の筒内空燃比のほうが、基準空燃比(A/F=12)に対する乖離が大きかったという結論を得ることができる。ほかにも、ekcylb1とekcylb2の差分を取れば、1番気筒の筒内空燃比と2番気筒の筒内空燃比との間の空燃比ずれの大きさを検出したり、空燃比の相対的な大小の関係を特定することもできる。
さらに下記の式(2)に従って、空燃比の具体的数値を求めてもよい。
初期A/F = 12÷(1/ekcylb) ・・・(2)
但し、「初期A/F」とは、燃料噴射量変更処理の開始前における空燃比である。例えばekcylb=1.2を代入すれば、初期A/Fは14.4となる。
上記の空燃比ずれや空燃比の値の検出のためには、前述した燃料噴射量変更処理により、各気筒のうち検出対象とする気筒に対して直噴インジェクタ14の燃料噴射量を変更すればよい。燃料噴射量の変更量ekcylbは気筒別に特定できるので、他の気筒の影響を避けつつ個別かつ正確に特定の気筒の空燃比ずれ、或いは空燃比の値を検出することができる。なお、本実施の形態では空燃比に関する情報を「空燃比情報」と総称するものとし、この空燃比情報には少なくとも以下の各情報が含まれる。
(i)基準空燃比からの空燃比ずれの大きさや、そこから計算した目標空燃比と筒内空燃比の乖離の大きさ
(ii)空燃比の値
(iii)複数の気筒の間での空燃比の乖離の大きさ
(iv)気筒間での空燃比の相対的な大小の関係
(インバランス検出処理)
ECU50は、各気筒の空燃比ずれの大きさ或いは各気筒の空燃比の値に基づいて、複数の気筒(本実施の形態では4気筒)の間の空燃比インバランスを検出するインバランス検出処理を備えている。ECU50は、上記の空燃比ずれ検出処理で1〜4番気筒の変更量ekcylbを1つずつ取得し、4つのekcylbの大きさを比較する。4つのekcylbの比較の結果から、基準空燃比(A/F=12)に対して1〜4番気筒の筒内空燃比がそれぞれどの程度乖離していたかを検出できる。或いは、ECU50が上記の式(2)に従って1〜4番気筒の各筒内空燃比の値を算出した上で、それらを比較してもよい。例えば比較した複数のekcylbのうち、最も小さなekcylb(ekcylbmin)と最も大きなekcylb(ekcylbmax)との差が許容範囲を超えた場合に異常と判定したり、或いは複数のekcylbの平均偏差が所定値以下かどうか等の各種判定を行えばよい。
以上説明したように、実施の形態1によれば、燃焼速度と空燃比の関係を利用して、気筒別の空燃比情報を精度良く検出できるとともに、気筒別に取得した空燃比の情報を用いて精度良く気筒間空燃比インバランスを検出することができる。
なお、負荷や機関回転数等の運転条件が変わると、燃焼速度の特性カーブも変化し、図2の燃焼速度のカーブの形状が変わる。しかしながら、実施の形態1においては、燃焼速度CSをピーク値に到達させるまでの燃料噴射量の増大量(変化量ekcylb)が特定できればよいので、運転領域ごとにマップを持ったり適合を行ったりしなくともよいという利点がある。
[実施の形態1の具体的処理]
図5は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図5のルーチンは、エンジン10の運転中において、より具体的には、エンジン10を搭載する車両の走行中(好ましくは定常運転域)において実行される。
図5のルーチンでは、先ず、ECU50が、燃焼速度算出処理を開始する(ステップS100)。このステップの実行により、今回のルーチンにおける燃焼速度算出処理が開始する。図5のフローチャートでは、このステップS100以後は、ECU50が、1〜4番気筒それぞれにおいて独立に、前述した燃焼速度算出処理を繰り返し実行するものとする。
次に、ECU50は、前述した燃料噴射量変更処理を実行する(ステップS102)。このステップで、一気筒ずつ噴射量を少しずつ増大してリッチにする処理が実行される。本実施の形態では、先ず、1番気筒の直噴インジェクタ14を対象にして、燃料噴射量変更処理を実行するものとする。このステップでは、補正係数ekcylを、1.05→1.1→1.15→1.2と所定刻みで増加させていく。その後、燃焼速度CSが増加から減少に転じたときの補正係数ekcylの値を、変更量ekcylbとして記憶する。
次に、ECU50は、空燃比ずれ算出処理および空燃比算出処理を実行する(ステップS104)。空燃比ずれ算出処理は、本実施の形態ではekcylbそのものを空燃比ずれの大きさを表す値として用いる。空燃比算出処理は、式(2)にekcylbを代入して、初期A/Fの具体的数値を求める。
ECU50は、上記のステップS102およびS104の処理を残りの気筒(2番、3番および4番気筒)に対して同様に実施する(ステップS106)。なお、図5のフローチャートでは、説明の便宜上、「対象気筒の変更」についての記載を省略しているが、実施の形態1の具体的処理においては、ECU50が、上述した実施の形態1の動作の記載内容に従って、各気筒についてステップS102およびステップS104の処理を行うものとする。つまり、ECU50が、「対象気筒」を1つずつ所定の順番で変更しながら、図5のステップS102およびS104を#1〜#4気筒のそれぞれについて実行するものとする。ただし本発明はこれに限られるものではなく、例えば複数の気筒を一括して対象気筒に指定して、複数の対象気筒について並行して処理を進めてもよい。必要な気筒(実施の形態1では#1〜#4気筒の全て)について、それぞれ、ekcylbの値が得られた段階で、処理はステップS108に進むものとする。
最後に、ECU50は、上記のステップS106により各気筒について得られた空燃比の値を比較して、気筒間空燃比インバランス判定処理を実施する(ステップS108)。ECU50は、複数のA/F値のばらつきの評価(例えば、ばらつきが所定範囲内に収まっているか等)を判定する処理を記憶しているものとする。この判定処理は、気筒間空燃比インバランスの発生の有無の判定基準に応じて予め作成しておけばよい。その後、今回のルーチンが終了する。
実施の形態2.
実施の形態2にかかる内燃機関の空燃比検出装置および空燃比インバランス検出装置は、実施の形態1にかかるそれらと同様のハードウェア構成を備えている。以下の説明では、実施の形態1との相違点である「燃焼速度変化判定処理」および「変更方向決定処理」の内容を中心に説明を行うこととし、実施の形態1と同様の構成、処理、動作等については説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置の動作を説明するための図である。実施の形態1において図2および図4に示したように、「燃焼速度は一定の空燃比でピークを取り、且つそのピークからリッチ側とリーン側の何れの側に離れても燃焼速度が低下する」という傾向があることを本願発明者は見出している。この傾向を考慮に入れると、図6に示すように領域(ア)と領域(イ)との間で、燃料噴射量変更処理における燃料噴射量の変更方向(増加と減少)を切り替える必要がある。仮に筒内空燃比がA/F=12以下(例えばA/F=11)となるようなリッチインバランスが発生している気筒がある場合に、その気筒に対して実施の形態1で述べたように燃料噴射量増量によるリッチ化を行ったとしても、燃焼速度CSはピーク値CSPeakに到達することができない。領域(イ)においてはリッチ化するほど燃焼速度CSは却ってピーク値CSPeakから遠ざかってしまうからである。
そこで、実施の形態2では、「燃焼速度変化判定処理」および「変更方向決定処理」を実施の形態1に追加して、上記の弊害を回避する。燃焼速度変化判定処理は、燃料噴射量の変更(実施の形態1では微増)に応じて、その気筒の燃焼速度CSが増加と減少の何れの方向に変化するかを判定する処理である。変更方向決定処理は、燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度CSが増加すると判定されたときは燃料噴射量の変更方向を「増加」に設定し、燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度CSが減少すると判定されたときは燃料噴射量の変更方向を「低減」に設定する処理である。これにより、図6に示す燃焼速度の傾向(領域(ア)と領域(イ)の存在)を考慮に入れて、燃料噴射量の変更方向(増加と減少)を適切に決定することができる。その結果、燃焼速度を確実にピーク値へ到達させることができる。
図7は、本発明の実施の形態2にかかる内燃機関の空燃比検出装置および内燃機関の空燃比インバランス検出装置においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
図7のルーチンでは、先ず、実施の形態1と同様に、ECU50が燃焼速度算出処理を開始する(ステップS100)。
次いで、ECU50が、対象気筒(ここでは1番気筒とする)に対して燃料噴射量を微増する処理を実行する。この微増の幅は、あらかじめ決定しておけばよいが、例えば実施の形態1の燃料噴射量変更処理における最小刻み幅と一致させて、補正係数ekcyl=1.05を乗じてもよい。
次に、ECU50が、ステップS202の後に計算した燃焼速度の値が、ステップS202実行前の燃焼速度よりも増大したかどうかを判定する処理を実行する(ステップS204)。ステップS204の判定結果がYESであった場合には、現在、筒内空燃比は図6の領域(ア)に属するものと判断できる。一方、ステップS204の判定結果がNOであった場合には、現在、筒内空燃比は図6の領域(イ)に属するものと判断できる。
ステップS204の判定結果がYESであった場合には、処理はステップS206に進み、実施の形態1における具体的処理のステップS102と同様に、燃料噴射量を徐々に増量させて筒内空燃比をリッチ化する。一方、ステップS204の判定結果がNOであった場合には、処理はステップS208に進み、実施の形態1における具体的処理のステップS102とは反対に、燃料噴射量を徐々に減少させて筒内空燃比をリーン化する。その結果、いずれのステップの処理によっても、燃焼速度CSが増大してピーク燃焼速度への到達が実現される。ステップS206とステップS208のいずれにおいても、燃焼速度CSの変化が増加と減少との間で転じたときの補正係数ekcylの値を、変更量ekcylbとして記憶する。
その後、実施の形態1と同様にステップS104、S106およびS108の処理が実行され、今回のルーチンが終了する。
なお、上記の実施の形態1においては、各気筒に直噴インジェクタ14を備えた、直列4気筒式ガソリンエンジンであるエンジン10に対して、本発明を適用した。しかしながら、本発明を適用可能なエンジンの具体的構造は、実施の形態1において述べた構造に限られるものではない。エンジン10の気筒数や気筒配列方式に特に限定は無く、各気筒に筒内圧センサ16および直噴インジェクタ14を取り付ければよい。また、実施の形態1では、ガソリンを燃料噴射弁から燃焼室内に直接噴射するシステムについて説明したが、ガソリンを吸気通路の吸気ポートに噴射するシステムを用いてもよい。さらに、ポート噴射および筒内噴射可能なシステムを用いてもよい。
10 エンジン
12 点火プラグ
14 直噴インジェクタ
16 筒内圧センサ
18 クランク角センサ
20 吸気通路
22 エアクリーナ
24 エアフローメータ
26 スロットルバルブ
27 スロットル開度センサ
28 サージタンク
30 吸気圧センサ
32 排気通路
33 触媒上流排気センサ
34、36 触媒
35 触媒下流排気センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関の気筒の燃焼速度を算出する燃焼速度算出手段と、
    前記燃焼速度算出手段で算出される前記燃焼速度がピーク値に達するように、前記気筒の燃料噴射弁を対象に燃料噴射量の変更をする噴射量変更手段と、
    前記噴射量変更手段での燃料噴射量の変更開始から前記燃焼速度のピーク値到達までの間に前記噴射量変更手段で変更した燃料噴射量の変更量に基づいて、前記気筒の空燃比に関する情報を算出する空燃比情報算出手段と、
    を備え
    前記空燃比情報算出手段は、
    前記変更量に基づいて、所定の基準空燃比に対する前記気筒の空燃比ずれを算出する空燃比ずれ算出手段と、
    所定の基準空燃比の値と前記変更量とを用いた計算により、前記気筒についての、前記燃料噴射量の変更開始時の空燃比の値を求める空燃比計算手段と、
    のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする内燃機関の空燃比検出装置。
  2. 前記噴射量変更手段は、
    前記気筒の燃料噴射量の変更に応じて、前記気筒の前記燃焼速度が増加と減少の何れの方向に変化するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度が増加すると判定されたときは燃料噴射量を増加させることにより、前記判定手段で前記燃料噴射量の増加に応じて前記燃焼速度が減少すると判定されたときは燃料噴射量を低減することにより、前記燃焼速度がピーク値に達するまで燃料噴射量の変更を行う変更手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃比検出装置。
  3. 前記内燃機関の前記気筒には筒内圧センサが取り付けられており、
    前記燃焼速度算出手段は、
    前記筒内圧センサから出力を取得する出力取得手段と、
    前記出力取得手段で取得した前記筒内圧センサの出力に基づいて前記気筒についての燃焼割合を計算する燃焼割合計算手段と、
    前記燃焼割合計算手段で計算した燃焼割合の変化率の最大値を、燃焼速度の値として算出する最大値算出手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の空燃比検出装置
  4. 数の気筒を備える内燃機関の各気筒の燃焼速度を算出する燃焼速度算出手段と、
    前記各気筒の燃料噴射弁のそれぞれについて、前記各気筒について前記燃焼速度算出手段で算出される燃焼速度がピーク値に達するように、燃料噴射量の変更をする噴射量変更手段と、
    前記噴射量変更手段での燃料噴射量の変更開始から前記燃焼速度のピーク値到達までの間に前記噴射量変更手段により変化させられた前記各気筒の燃料噴射量の変化量に基づいて、前記複数の気筒の間の空燃比インバランスを検出するインバランス検出手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の空燃比インバランス検出装置。
  5. 前記噴射量変更手段は、
    前記気筒の燃料噴射量の変更に応じて、前記気筒の前記燃焼速度が増加と減少の何れの方向に変化するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で燃料噴射量の増加に応じて燃焼速度が増加すると判定されたときは燃料噴射量を増加させることにより、前記判定手段で前記燃料噴射量の増加に応じて前記燃焼速度が減少すると判定されたときは燃料噴射量を低減することにより、前記燃焼速度がピーク値に達するまで燃料噴射量の変更を行う変更手段と、
    を備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の空燃比インバランス検出装置。
  6. 前記内燃機関の各気筒には、それぞれ筒内圧センサが取り付けられており、
    前記燃焼速度算出手段が、
    前記筒内圧センサから出力を取得する出力取得手段と、
    前記出力取得手段で取得した前記筒内圧センサの出力に基づいて前記気筒についての燃焼割合を計算する燃焼割合計算手段と、
    前記燃焼割合計算手段で計算した燃焼割合の変化率の最大値を、燃焼速度の値として算出する最大値算出手段と、
    を含むことを特徴とする請求項またはに記載の内燃機関の空燃比インバランス検出装置。
  7. 前記インバランス検出手段は、
    所定の基準空燃比の値と前記変化量とを用いた計算により、前記各気筒についての、前記燃料噴射量の変更開始時の空燃比の値を求める空燃比計算手段と、
    前記空燃比計算手段で求めた前記各気筒の前記空燃比の値の比較に基づいて前記複数の気筒の間の空燃比インバランスを検出する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の内燃機関の空燃比インバランス検出装置。
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