以下に、本発明の実施形態の1つである表示システム10について説明する。図1は、表示システム10の外観を示す模式図である。表示システム10は、たとえば、縦100cm、横150cm程度の略矩形状の画面を有する電子黒板であり、タッチ操作されたときに、そのタッチ操作に対応する図形を、画像として画面に表示する。なお、画面の縦方向をY方向とし、横方向をX方向とする。
ここで、タッチ操作とは、表示システム10の画面への押圧が開始されてから押圧が終了されるまでの操作である。たとえば、ユーザが、指やスタイラスなどで画面を押圧し、押圧したまま押圧箇所をスライド移動させ、指やスタイラスなどを画面から離間させる一連の操作である。また、タッチ操作に対応する図形とは、より詳細には、タッチ操作による押圧箇所に対応する図形であり、たとえば、タッチ操作において押圧箇所が移動する場合、その移動する押圧箇所の軌跡を表した図形である。この場合、タッチ操作の軌跡を表した図形は線状である。なお、後述するように、タッチ操作に対応する図形は、タッチ操作の軌跡を表した図形だけではなく、タッチ操作と長さや半径とが対応する直線や円などの図形も含まれる。
上記のようにタッチ操作に対応する図形を画像として表示する公知のシステムとしては、従来公知のPCと、タッチパネル一体型ディスプレイPN−L600B(シャープ株式会社製)などの表示装置とから構成されるシステムを挙げることができる。本実施形態は、このようなシステムに、後述する各部131〜135の機能を発揮させるためのプログラムである表示プログラムを記憶させたものである。なお、本発明の他の実施形態としては、後述する各部131〜135の機能をそれぞれ発揮するIC(Integrated Circuit)チップを備える表示装置であってもよい。また、本発明に係る表示システムは、電子黒板ではなく、携帯可能なタブレットPC(Personal Computer)であってもよい。
図2は、表示システム10の構成を示すブロック図である。表示システム10は、表示部11と、タッチパネル部12と、制御部13とを備える。
表示部11は、たとえば、液晶ディスプレイ、EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどであり、その画面に画像を表示する。なお、本発明の他の実施形態としては、表示部11が、スクリーンを画面として、その画面に画像を投影するプロジェクタであってもよい。
タッチパネル部12は、投影型静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル、赤外線遮断検出方式タッチパネルなどから構成され、タッチ操作が行われると、画面に対するタッチ操作が行われた位置を示す情報、すなわちタッチ操作により押圧された箇所を示す情報を取得する。タッチ操作により押圧される箇所はスタイラスやユーザの指の大きさの連続する領域となるので、位置情報は、より詳細には、その領域の代表位置、たとえば図心位置を示す情報として取得される。なお、本実施形態では、タッチパネル部12は、離間した2つ以上の領域が押圧されるときに、それぞれの領域に対応する位置情報を取得可能な、いわゆるマルチタッチ操作が可能な投影型静電容量方式タッチパネルであるとする。
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)などの制御演算回路、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリ、および、フラッシュROM(Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリから構成され、表示部11およびタッチパネル部12を制御する。制御部13の不揮発性メモリには、本発明に係る表示プログラムが記憶され、これによって、制御部13は、以下の各部131〜135の機能を発揮する。
図3は、制御部13の各機能を示すブロック図である。制御部13は、タッチ操作画像表示制御部131、全表示設定記憶部132、表示設定格納部133、第1変更部134、および第2変更部135の機能を有する。
タッチ操作画像表示制御部131は、タッチ操作情報管理部1311と、図形描画部1312とを含み、タッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置に、そのタッチ操作に対応する図形を、画像として表示させる。より詳細には、タッチ操作情報管理部1311は、タッチ操作による押圧箇所に対応する位置情報と、その位置情報が取得された時刻とを関連付けて記憶する。そして、図形描画部1312は、画面に所定の背景画像を表示させ、さらに、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報に基づいて、取得された時刻が早い順に、背景画像上において位置情報が示す位置に、タッチ操作に対応する図形を描画する。
タッチ操作に対応する図形の描画は、表示設定格納部133に格納される、後述する表示設定情報に従って行われる。また、背景画像は、通常、白色の無地の画像であるけれども、それ以外の画像、たとえばユーザが選択した画像データに基づく画像であってもよい。なお、本実施形態において、マルチタッチ操作が行われた場合、図形描画部1312は、各タッチ操作についての各位置情報がそれぞれ示す位置に、図形をそれぞれ描画する。
全表示設定記憶部132は、複数の表示設定情報を記憶し、表示設定格納部133は、この複数の設定情報のうちのいずれか1つを格納する。表示設定格納部133に格納される表示設定情報は、タッチ操作と画面に表示される図形との対応関係を、そのタッチ操作が行われる前に予め1つに定める情報である。すなわち、タッチ操作が行われたとき、そのタッチ操作について位置情報が取得された時刻において表示設定格納部133に格納される表示設定情報に従って、図形描画部1312は、そのタッチ操作に対応する図形を描画する。
表示設定情報としては、たとえば、黒ペン設定情報、赤ペン設定情報、青ペン設定情報、消しゴム設定情報、太ペン設定情報、ブラシ設定情報、エアブラシ設定情報、直線設定情報、矩形設定情報、円形設定情報などが挙げられる。黒ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの黒色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。赤ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの赤色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。青ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの青色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。
消しゴム設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さの線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報であって、その線の各箇所の色を、その各箇所における背景画像の色と同じ色に設定する情報である。太ペン設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、黒ペン設定情報における線よりも太い黒色の線でタッチ操作の軌跡を表した図形に設定する情報である。ブラシ設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の色のブラシでタッチ操作の軌跡を描いたような図形に設定する情報である。エアブラシ設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の色のエアブラシでタッチ操作の軌跡を描いたような図形に設定する情報である。
直線設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、タッチ操作の開始位置と終了位置とを結ぶ所定の太さおよび色の線分に設定する情報である。矩形設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さおよび色の線分を4辺とする矩形であって、タッチ操作の開始位置と終了位置とを結ぶ線分を対角線とする矩形に設定する情報である。円形設定情報は、図形描画部1312によって描画される図形を、所定の太さおよび色の線を円周とする円形であって、タッチ操作の開始位置を円の中心とし、開始位置と終了位置とを結ぶ線分を円の半径とする円形に設定する情報である。
表示システム10の初期設定としては、これらの複数の表示設定情報のうち、たとえば、黒ペン設定情報が、表示設定格納部133に格納される。したがって、初期設定のままの状態でタッチ操作が行われた場合、そのタッチ操作の軌跡を表す図形が、所定の太さの黒色の線で画面に描画される。
第1変更部134および第2変更部135は、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する機能を有する。表示設定格納部133に格納される表示設定情報の変更後にタッチ操作が行われると、変更後の表示設定情報に従って、画像が表示される。本発明に係る表示システム10の特徴は、第2変更部135によって表示設定格納部133に格納される表示設定情報の変更を行うことが可能な点である。
まず、第1変更部134の機能について説明する。図4は、第1変更部134の各機能を示すブロック図である。第1変更部134は、全設定画像表示制御部1341と、第1取得判断部1342と、第1位置判断部1343と、第1表示設定変更部1344とを含む。
全設定画像表示制御部1341は、画面の所定の領域に、全表示設定記憶部132に記憶されるすべての表示設定情報をそれぞれ表した画像を含む画像である全設定画像(ツールバー画像)を表示させる。なお、全設定画像表示制御部1341は、ツールバー画像を常に表示させなくてもよく、ユーザからの指示に従って、ツールバー画像の表示と非表示とを切り換えてもよい。
図5に、ツールバー画像の一例を示す。図5では、表示部11の画面の左端に、黒ペン設定情報を表す黒ペン設定画像(黒ペンアイコン)100aと、赤ペン設定情報を表す赤ペン設定画像(赤ペンアイコン)100bと、青ペン設定情報を表す青ペン設定画像(青ペンアイコン)100cと、消しゴム設定情報を表す消しゴム設定画像(消しゴムアイコン)100dと、太ペン設定情報を表す太ペン設定画像(太ペンアイコン)100eと、ブラシ設定情報を表すブラシ設定画像(ブラシアイコン)100fと、エアブラシ設定情報を表すエアブラシ設定画像(エアブラシアイコン)100gと、直線設定情報を表す直線設定画像(直線アイコン)100hと、矩形設定情報を表す矩形設定画像(矩形アイコン)100iと、円形設定情報を表す円形設定画像(円アイコン)100jと、それらを囲む枠線画像100kとを含む全設定画像(ツールバー画像)100が表示されている。
第1取得判断部1342は、全設定画像表示制御部1341によって画面にツールバー画像が表示されている間にタッチパネル部12によって位置情報が取得されたか否かについて、判断を行う。第1位置判断部1343は、位置情報が取得されたと第1取得判断部1342が判断した場合、その位置情報が示す位置が、画面において、いずれかの表示設定情報を表した画像(アイコン)が表示されている領域内であるか否かについて、判断を行う。第1表示設定変更部1344は、領域内であると第1位置判断部1343が判断した場合、位置情報が示す箇所を含む領域に表示されている画像(アイコン)によって表される表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。
したがって、第1変更部134によれば、たとえば、図5に示すように、表示部11の画面上にツールバー画像100が表示されているときに、赤ペンアイコン100bに対して、スタイラスSによってタッチ操作が行われると、表示設定格納部133に格納される表示設定情報は赤ペン設定情報になる。
なお、複数の表示設定情報を表した画像(アイコン)に対して同時にタッチ操作が行われた場合には、第1表示設定変更部1344は、所定の条件に従って、その複数の表示設定情報のうちのいずれか1つを選択して、選択した表示設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。たとえば、図5に示す黒ペンアイコン100aと、赤ペンアイコン100bと、青ペンアイコン100cと、消しゴムアイコン100dとに対して、同時にタッチ操作が行われた場合、第1表示設定変更部1344は、図5において最も左側に表示される画像のうち最も上側に表示される画像によって表される表示設定情報を選択するという条件に従って、黒ペンアイコン100aによって表される黒ペン設定情報を選択し、選択した黒ペン設定情報へ、表示設定格納部133に格納される表示設定情報を変更する。
また、ツールバー画像は、図6に示すツールバー画像300A,300Bのような切替可能なものであってもよい。図6(a)に示すツールバー画像300Aは、黒ペンアイコン100a、赤ペンアイコン100b、青ペンアイコン100c、消しゴムアイコン100d、および太ペンアイコン100eの、表示設定情報変更の機能を有するアイコンと、表示設定情報変更以外の機能に対応するアイコン300a〜300eと、枠線画像100kと、切替ボタン画像300kと、閉じるボタン画像300lとからなっている。このツールバー画像300Aにおいて、各アイコン100a〜100e,300a〜300eに対してタッチ操作が行われると、各アイコン100a〜100e,300a〜300eに対応する機能がそれぞれ実行される。閉じるボタン画像300lに対してタッチ操作が行われると、全設定画像表示制御部1341は、画面からツールバー画像300Aを消去する。切替ボタン画像300kに対してタッチ操作が行われると、全設定画像表示制御部1341は、ツールバー画像300Aの代わりに、図6(b)に示すツールバー画像300Bを表示させる。
図6(b)に示すツールバー画像300Bは、ブラシアイコン100f、エアブラシアイコン100g、直線アイコン100h、矩形アイコン100i、および円アイコン100jの、表示設定情報変更の機能を有するアイコンと、表示設定情報変更以外の機能に対応するアイコン300f〜300jと、枠線画像100kと、切替ボタン画像300kと、閉じるボタン画像300lとからなっている。このツールバー画像300Bにおいて、各アイコン100f〜100j,300f〜300jに対してタッチ操作が行われると、各アイコン100f〜100j,300f〜300jに対応する機能がそれぞれ実行される。閉じるボタン画像300lに対してタッチ操作が行われると、全設定画像表示制御部1341は、画面からツールバー画像300Bを消去する。切替ボタン画像300kに対してタッチ操作が行われると、全設定画像表示制御部1341は、ツールバー画像300Bの代わりに、図6(a)に示すツールバー画像300Aを表示させる。
次に、本発明に係る表示システム10の特徴点である第2変更部135について説明する。図7は、第2変更部135の各機能を示すブロック図である。第2変更部135は、表示条件判断部1351と、他設定画像表示制御部1352と、第2取得判断部1353と、第2位置判断部1354と、第2表示設定変更部1355と、他設定画像変更作業領域設定部1356と、第1変更条件判断部1357と、他設定画像変更部1358と、第2変更条件判断部1359とを含む。
表示条件判断部1351は、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報を用いて、ユーザによって行われたタッチ操作が予め定められる特定の条件である他設定画像表示条件を満たすか否かを判断する。他設定画像表示条件は、他設定画像表示制御部1352に後述する他設定画像を表示させるための条件である。他設定画像表示条件としては、どのような条件であってもよいけれども、後述するように、特定の図形を描画しようとしてユーザがタッチ操作を行うときに他設定画像が表示されないような条件であることが好ましい。
本実施形態における他設定画像表示条件は、予め定められる特定時間(表示条件判断時間)内に、予め定められる特定範囲(表示条件判断範囲)内で、タッチ操作が3回行われることである。より詳細には、1回目のタッチ操作(1stタッチ操作)の開始位置(始点)を中心とする表示条件判断範囲内に、2回目のタッチ操作(2ndタッチ操作)の開始位置(始点)および終了位置(終点)、ならびに3回目のタッチ操作(3rdタッチ操作)の始点および終点があり、1stタッチ操作の開始時点から3rdタッチ操作の終了時点までの時間が、表示条件判断時間内であることである。表示条件判断時間は、たとえば、0.2秒〜1秒である。また、表示条件判断範囲は、1stタッチ操作の始点を中心とする、画面上で0cm〜1cmの距離の範囲であり、画面の画素ピッチを0.5mmとすれば、この距離は0画素〜20画素である。このように表示条件判断時間および表示条件判断範囲が定められるのは、ユーザが、2点リーダ「‥」、3点リーダ「…」、濁点「゛」などを描画しようとしてタッチ操作を行うときに、タッチ操作が他設定画像表示条件を満たしてしまい、後述する他設定画像が表示されてしまうことを防ぐためである。
なお、タッチパネル部12はマルチタッチ操作が可能な構成であるので、第1のユーザによって表示条件判断範囲内で1st〜3rdタッチ操作が行われている間に、第2のユーザによって、表示条件判断範囲外で、タッチ操作が行われる場合も有り得る。このような場合であっても、表示条件判断部1351は、1st〜3rdタッチ操作が他設定画像変更条件を満たすと判断する。また、1st〜3rdタッチ操作によって画面上には3つの点状の図形が描画されてしまうので、表示条件判断部1351は、1st〜3rdタッチ操作が他設定画像表示条件を満たすと判断した場合、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報を用いて、その1st〜3rdタッチ操作によって画面上に描画された図形を消去することが好ましい。
他設定画像表示制御部1352は、タッチ操作が条件を満たすと表示条件判断部1351が判断した場合、タッチ操作情報管理部1311に記憶される情報および表示条件判断部1351の判断結果を用いて、そのタッチ操作についての位置情報が示す位置からの距離が予め定められる特定範囲内の領域を、設定画像表示領域として設定する。本実施形態では、設定画像表示領域は、X方向およびY方向に平行な辺を有し、対角線の長さが、画面上で5cm〜15cm(画素ピッチを0.5mmとすれば100画素〜300画素)となる矩形状の領域である。この矩形状の設定画像表示領域の中心点は、1stタッチ操作の始点を中心として、半径が画面上で30cm(画素ピッチを0.5mmとすれば画素数では600画素)となる円形状の領域内のいずれかの点である。
たとえば、上記円形状の領域の中心点と矩形状の設定画像表示領域の中心点とが一致するように、他設定画像表示制御部1352によって矩形状の設定画像表示領域が設定される。ただし、円形状の中心点が画面の端付近にある場合、その円形状の中心点と矩形状の設定画像表示領域の中心点とが一致するように矩形状の設定画像表示領域を設定すると、画面内に矩形状の設定画像表示領域全体が入らなくなるときが有り得る。したがって、このような場合は、画面内に矩形状の設定画像表示領域全体が入るように、矩形状の設定画像表示領域を平行移動させて設定する。
図8を用いて、矩形状の設定画像表示領域について説明する。図8では、ユーザのタッチ操作によって描画された図形を参照符号Pで示し、1stタッチ操作が行われた箇所を参照符号Qで示し、上記円形状の領域をRで示している。
他設定画像表示制御部1352は、表示部11の画面上に、矩形状の設定画像表示領域R0を設定し、設定画像表示領域R0の外縁に沿う、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の太さの黒い線からなる矩形状の枠線画像200aを表示させる。また、他設定画像表示制御部1352は、設定画像表示領域R0内に、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形状の本設定画像表示領域R1と、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形状の、所定の数の他設定画像表示領域R2とを設定する。所定の数は、2つ以上かつ全表示設定記憶部132に記憶される表示設定情報の総数よりも2つ小さい数以下の数であれば、どのような数であってもよい。本実施形態では、所定の数は3である。以下では、本設定画像表示領域R1と他設定画像表示領域R2とを区別せずに、アイコン表示領域R3と称する場合がある。
4つの矩形状のアイコン表示領域R3は、互いに重複しないように、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の間隔で互いに離間して、X方向およびY方向を行方向および列方向とする2×2の行列状に並ぶように設定される。また、4つのアイコン表示領域R3は、互いに同じ大きさであり、かつ、対角線の長さが、矩形状の設定画像表示領域R0の対角線の長さの1/4よりも画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度小さくなるように設定される。
図8に示すように、他設定画像表示制御部1352は、設定画像表示領域R0内の左上に本設定画像表示領域R1を設定し、本設定画像表示領域R1全体に亘って、本設定画像を表示させる。ここで、本設定画像とは、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報を表す画像(アイコン)である。したがって、図8に示す例では、本設定画像表示領域R1に黒ペンアイコン100aと同一の黒ペンアイコンが表示されており、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報は黒ペン設定情報ということになる。他設定画像表示制御部1352は、このような本設定画像の外周を取り囲むように、画面上で5mm〜20mm(画素ピッチを0.5mmとすれば10画素〜40画素)程度の太さの黒い線からなる矩形状の枠線画像200bを表示させる。
また、図8に示すように、他設定画像表示制御部1352は、設定画像表示領域R0内の右上、左下、および右下に、他設定画像表示領域R2をそれぞれ設定し、各他設定画像表示領域R2全体に亘って、他設定画像をそれぞれ表示させる。ここで、他設定画像とは、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報を表すアイコン(本設定画像)以外のアイコンである。たとえば、上述したように、図8に示す例では、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報を表すアイコンは黒ペンアイコンであり、この黒ペンアイコンとは異なるアイコン(他設定画像)である、赤ペンアイコン100bと同一の赤ペンアイコンが、設定画像表示領域R0内の左下に設定された他設定画像表示領域R2に表示されている。
また、図8に示すように、他設定画像表示制御部1352は、矩形状の設定画像表示領域R0内において、本設定画像および他設定画像に重ならない位置に、移動用画像であるドラッグバー画像200cと、消去用画像である×ボタン画像200dとをそれぞれ表示させる。枠線画像200a、枠線画像200b、ドラッグバー画像200c、×ボタン画像200d、およびアイコン表示領域R3に表示される各アイコンを併せて、アイコン群200と総称する。
以上のように、ユーザが他設定画像表示条件を満たす1st〜3rdタッチ操作を行うことで、他設定画像表示制御部1352によって、画面上において1stタッチ操作の始点付近に、アイコン群200が呼び出される。なお、アイコン群200の表示中に新たに1st〜3rdタッチ操作が行われた場合には、他設定画像表示制御部1352は、新たな1stタッチ操作の始点を中心とする円形状の領域内に、設定画像表示領域R0の中心点を新たに設定し、アイコン群200を新たに設定した設定画像表示領域R0へそのまま移動させる。
本実施形態では、アイコン表示領域R3に表示される各アイコンは、ツールバー画像300A,300Bに含まれる各アイコンのいずれかと同一である。ただし、同一である必要は無く、縮小または拡大したものであってもよい。アイコン表示領域R3に表示される各アイコンは、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報、および、他設定画像表示制御部1352に予め記憶されるアイコン座標値によって決定される。
図9に、アイコン座標値を説明するためのアイコンマップMを示す。アイコンマップMは、各アイコンと、XY座標値であるアイコン座標値とを1対1で対応させたものである。アイコンマップMは概念的なものであり、他設定画像表示制御部1352は、このアイコンマップMを記憶している必要は無い。また、他設定画像表示制御部1352は、アイコンとアイコン座標値とを直接対応させて記憶している必要も無く、アイコンに対応する機能とアイコン座標値とを対応させて記憶していてもよい。たとえば、他設定画像表示制御部1352は、黒ペンアイコンにアイコン座標値(0,0)を対応させて記憶していてもよいし、黒ペンアイコンに対応する黒ペン設定情報にアイコン座標値(0,0)を対応させて記憶していてもよい。
アイコン群200の非表示中に他設定画像表示条件を満たす1st〜3rdタッチ操作が行われた場合において、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報に対応するアイコン座標値を(X1,Y1)とするとき、他設定画像表示制御部1352は、アイコン座標値(X1,Y1)に対応するアイコンを、本設定画像表示領域R1に表示させるとともに、アイコン座標値(MOD(X1+1,4),Y1)に対応するアイコンを、設定画像表示領域R0内の右上の他設定画像表示領域R2に表示させ、アイコン座標値(X1,MOD(Y1+1,5))に対応するアイコンを、設定画像表示領域R0内の左下の他設定画像表示領域R2に表示させ、アイコン座標値(MOD(X1+1,4),MOD(Y1+1,5))に対応するアイコンを、設定画像表示領域R0内の右下の他設定画像表示領域R2に表示させる。ここで、MOD(A,B)はA÷Bの剰余を表し、たとえば、MOD(6,5)=1である。
なお、他設定画像表示制御部1352に記憶されているアイコン座標値に基づいて、全設定画像表示制御部1341は、ツールバー画像300A,300Bを表示させている。すなわち、全設定画像表示制御部1341は、アイコンマップMの左半分をツールバー画像300Aに表示させ、右半分をツールバー画像300Bに表示させている。
次に、第2取得判断部1353、第2位置判断部1354、および第2表示設定変更部1355の機能を、図10を用いて説明する。図10は、アイコン群200の表示中にタッチ操作が行われるときの処理を示すフローチャートである。第2取得判断部1353は、他設定画像表示制御部1352によって画面上に他設定画像を含むアイコン群200が表示されている間にタッチパネル部12によって位置情報が取得されたか否かについて、判断を行う(ステップS1)。位置情報が取得されたと第2取得判断部1353が判断した場合、第2位置判断部1354は、その位置情報が示す位置が、画面上において、いずれか1つのアイコン表示領域R3内であるか否かについて、判断を行う(ステップS2)。
アイコン表示領域R3内であると第2位置判断部1354が判断した場合、第2表示設定変更部1355は、取得された位置情報が示す箇所を含むアイコン表示領域R3に表示されている画像(アイコン)に対応する機能を実行する(ステップS3)。たとえば、図8に示す設定画像表示領域R0内の左下のアイコン表示領域R3内にタッチ操作の始点および終点があった場合、第2表示設定変更部1355は、このアイコン表示領域R3に表示されている赤ペンアイコンに対応する赤ペン設定情報へ、表示設定格納部133に格納中の表示設定情報を変更する。なお、このように、タッチ操作された位置がアイコン表示領域R3内であった場合、他設定画像表示制御部1352は、アイコン群200の表示を終了させる。
また、ステップS2において、第2位置判断部1354は、ステップS1で取得された始点および終点の位置が×ボタン画像200d内であるか否かについて判断を行い、×ボタン画像200d内である場合には、他設定画像表示制御部1352は、アイコン群200の表示を終了させる。また、ツールバー画像表示中の場合には、第2位置判断部1354は、ステップS2において、ステップS1で取得された始点および終点の位置がツールバー画像内のいずれか1つのアイコン内であるか否かについても判断を行い、ツールバー画像内のいずれか1つのアイコン内である場合には、第1表示設定変更部1344が、そのアイコンに対応する機能を実行するとともに、他設定画像表示制御部1352が、アイコン群200の表示を終了させる。
また、ステップS2において、第2位置判断部1354は、ステップS1で取得された始点の位置がドラッグバー画像200c内であるか否かについても判断を行い、ドラッグバー画像200c内である場合には、他設定画像表示制御部1352は、ステップS1で取得された始点から終点へ向かうベクトルで、アイコン群200をスライド移動させる。
ステップS1において、アイコン群200の表示中に、複数のアイコンに対して同時に2つ以上のタッチ操作が行われた場合には、第2位置判断部1354は、ステップS2において、所定の条件を満たすいずれか1つのアイコンを選択し、第2表示設定変更部1355は、ステップS3において、選択されたアイコンに対応する機能を実行する。所定の条件は、たとえば、最も左側に表示されるアイコンのうち最も上側に表示されるアイコン選択するという条件である。
第2変更部135は、以上のように、他設定画像表示条件を満たす1st〜3rdタッチ操作を行うことでアイコン群200を呼び出すことを可能にし、呼び出されたアイコン群200内のアイコンに対してタッチ操作を行うことでアイコンに対応する機能を実行することを可能にする。さらに、第2変更部135は、以下に説明する、他設定画像変更作業領域設定部1356、第1変更条件判断部1357、他設定画像変更部1358、および、第2変更条件判断部1359によって、呼び出されたアイコン群200内のアイコンを他のアイコンへ変更することを可能にする。変更されたアイコンに対してタッチ操作を行うことで、上記ステップS1〜ステップS3の処理により、アイコンに対応する機能が実行される。
他設定画像変更作業領域設定部1356は、アイコン群200の表示中に、他設定画像表示領域R2から予め定める特定距離の範囲内に、他設定画像変更作業領域R4(アイコン変更作業領域R4)を設定する。図11に、アイコン変更作業領域R4の一例を示す。本実施形態では、図11に示すように、他設定画像表示領域R2を上下および左右に挟むように、矩形状の設定画像表示領域R0の4辺に隣接する、4つのアイコン変更作業領域R4が設定される。以下では、設定画像表示領域R0の上の辺に隣接する矩形状のアイコン変更作業領域R4をA領域と称し、設定画像表示領域R0の下の辺に隣接する矩形状のアイコン変更作業領域R4をB領域と称し、設定画像表示領域R0の左の辺に隣接する矩形状のアイコン変更作業領域R4をC領域と称し、設定画像表示領域R0の右の辺に隣接する矩形状のアイコン変更作業領域R4をD領域と称する。
他設定画像変更部1358は、アイコン群200の表示中にタッチ操作が行われた場合において、第1変更条件判断部1357または第2変更条件判断部1359が条件を満たすタッチ操作であると判断したときに、そのタッチ操作に基づいて、アイコン群200内のアイコンを異なるアイコンへ変更する。他設定画像変更部1358によるアイコンの変更の方法については後述する。
第1変更条件判断部1357は、アイコン群200の表示中にアイコン変更作業領域R4に対してタッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作が予め定められる第1他設定画像変更条件を満たすか否かを判断する。本実施形態では、第1他設定画像変更条件は、タッチ操作が、A領域〜D領域のうちのいずれか1つの領域内を始点とし、始点となった領域に対向する領域内を終点とするスライド操作となることである。たとえば、アイコン群200の表示中に、A領域内を始点としB領域内を終点とするスライド操作が行われたとき、第1変更条件判断部1357は第1他設定画像変更条件を満たしたと判断し、この判断結果に基づいて、他設定画像変更部1358はアイコン群200内のアイコンを異なるアイコンへ変更する。
第2変更条件判断部1359は、他設定画像変更部1358によるアイコンの変更が行われた後にアイコン変更作業領域R4に対してタッチ操作が行われたときに、そのタッチ操作が予め定められる第2他設定画像変更条件を満たすか否かを判断する。第2他設定画像変更条件は、たとえば、第1他設定画像変更条件を満たす上記スライド操作によって他設定画像変更部1358によるアイコンの変更が行われた直後に次のタッチ操作が行われ、そのタッチ操作の始点および終点が、直前の上記スライド操作の終点となった領域内となることである。たとえば、C領域内を始点としD領域内を終点とするスライド操作が行われることによって、他設定画像変更部1358がアイコン群200内のアイコンを異なるアイコンへ変更した直後に、D領域内に始点および終点が含まれるタッチ操作が行われたとき、第2変更条件判断部1359は第2他設定画像変更条件を満たしたと判断し、この判断結果に基づいて、他設定画像変更部1358は変更されたアイコンをさらに異なるアイコンへ変更する。
本実施形態では、第2他設定画像変更条件には、他設定画像変更部1358によるアイコンの変更後、予め定められるリピート判断時間内に、タッチ操作が行われるという条件がさらに加わる。すなわち、第1他設定画像変更条件または第2他設定画像変更条件が満たされることによって他設定画像変更部1358よるアイコンの変更が行われた後、リピート判断時間内に、直前の上記スライド操作の終点となったアイコン変更作業領域R4に対してタッチ操作が行われたとき、第2他設定画像変更条件が満たされることになる。リピート判断時間は、たとえば、0.2秒間〜3秒間である。
他設定画像変更部1358によるアイコンの変更の方法について説明する。他設定画像変更部1358は、第1他設定画像変更条件が満たされたときにアイコンを変更する場合、上記スライド操作の向きに、図9に示すアイコンマップM上で、4つのアイコンをシフトさせる。図12に、アイコンのシフトの例を示す。図12(a)は、B領域内を始点としA領域内を終点とするスライド操作BAが行われたときのアイコンの変更の様子を示し、図12(b)は、D領域内を始点としC領域内を終点とするスライド操作DCが行われたときのアイコンの変更の様子を示している。
アイコンの変更の方法は、具体的には、以下のとおりとなる。左上のアイコン表示領域R3に表示中のアイコンに対応するアイコン座標値が(X2,Y2)であり、右上が(MOD(X2+1,4),Y2)であり、左下が(X2,MOD(Y2+1,5))であり、右下が(MOD(X2+1,4),MOD(Y2+1,5))である場合において、A領域内を始点としB領域内を終点とする、下向きのスライド操作が行われたときには、各アイコン座標値のY座標値に+1して、4つのアイコンを下へシフトさせる。同様に、B領域内を始点としA領域内を終点とする、上向きのスライド操作が行われたときには、各アイコン座標値のY座標値に−1して、4つのアイコンを上へシフトさせる。また同様に、C領域内を始点としD領域内を終点とする、右向きのスライド操作が行われたときには、各アイコン座標値のX座標値に+1して、4つのアイコンを右へシフトさせる。また同様に、D領域内を始点としC領域内を終点とする、左向きのスライド操作が行われたときには、各アイコン座標値のX座標値に−1して、4つのアイコンを左へシフトさせる。なお、本実施形態では、シフトの前後でアイコン表示領域R3に表示されるアイコンが一部重複するように、+1,−1としているが、+1,−1の代わりに、+2,−2として、重複しないようにしてもよい。
次に、第2他設定画像変更条件が満たされた場合におけるアイコンの変更について説明する。他設定画像変更部1358は、第2他設定画像変更条件が満たされたときにアイコンを変更する場合、第2他設定画像変更条件を満たすタッチ操作の直前のスライド操作の向きに、図9に示すアイコンマップM上で、4つのアイコンをシフトさせる。すなわち、直前のスライド操作によるアイコンの変更をリピートさせる。図13に、アイコンの変更のリピートの例を示す。図13(a)は、B領域内を始点としA領域内を終点とするスライド操作BAが行われた後に、第2他設定画像変更条件を満たすタッチ操作AA(A領域内を始点および終点とするタッチ操作AA)が行われて、アイコンの変更がリピートされるときの様子を示し、図13(b)は、D領域内を始点としC領域内を終点とするスライド操作DCが行われた後に、第2他設定画像変更条件を満たすタッチ操作CC(C領域内を始点および終点とするタッチ操作CC)が行われて、アイコンの変更がリピートされるときの様子を示している。
以上のように構成される表示システム10の動作を、図14Aおよび図14Bのフローチャートで示す。まず、ステップT1では、カウンターを0にセットする。このカウンターは、他設定画像表示条件を満たすためのタッチ操作の回数をカウントするためのものである。ステップT2では、タイマー1およびタイマー2をともに未セット状態にする。タイマー1は表示条件判断時間の測定のためのものであり、タイマー2はリピート判断時間の測定のためのものである。
ステップT3では、呼出し判断フラグをOFFにする。呼出し判断フラグは、アイコン群を呼び出すかどうかを判断するための、後述するステップT17〜ステップT26の処理を行うためのフラグである。ステップT4では、リピートフラグをOFFにする。リピートフラグは、アイコンの変更をリピートするかどうかを判断するための、後述するステップT51〜ステップT55の処理を行うためのフラグである。ステップT5では、タッチ操作が検出されたか否かを判断する。タッチ操作が検出さればステップT6へ進み、タッチ操作が検出されなければステップT16へ進む。
ステップT6では、ステップT5で検出されたタッチ操作の行われた位置がツールバー画像内のいずれかのアイコン内であるか否かを判断する。より詳細には、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点および終点が、ツールバー画像内のいずれか1つのアイコン内であるか否かを判断する。アイコン内であればステップT27へ進み、アイコン内でなければステップT7へ進む。
ステップT7では、ステップT5で検出されたタッチ操作の行われた位置がアイコン群内であるか否かを判断する。より詳細には、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がアイコン群内であるか否かを判断する。アイコン群内であればステップT29へ進み、アイコン群内でなければステップT8へ進む。
ステップT8では、ステップT5で検出されたタッチ操作の行われた位置がアイコン変更作業領域内であるか否かを判断する。より詳細には、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がいずれか1つのアイコン変更作業領域内であるか否かを判断する。アイコン変更作業領域内であればステップT34へ進み、アイコン変更作業領域内でなければステップT9へ進む。
ステップT9では、タイマー1が未セット状態であるか否かを判断する。未セット状態であればステップT10へ進み、既にセットされた状態であればステップT12へ進む。ステップT10では、タイマー1を0秒にセットする。0秒にセットされたタイマー1は、セット時点以降の時間を加算していく。ステップT11では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点の位置情報を、1stタッチ操作の始点の位置情報として格納する。
ステップT12では、ステップT5で検出されたタッチ操作に基づいて、画面上に、当該タッチ操作の軌跡に対応する図形の描画を行う。ステップT13では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点の位置情報および終点の位置情報を、直前のタッチ操作の始点の位置情報および終点の位置情報として格納する。ステップT14では、呼出し判断フラグをONにする。ステップT15では、リピートフラグをOFFにし、ステップT5へ戻る。
ステップT16では、呼出し判断フラグがONであるか否かを判断する。ONであればステップT17へ進み、OFFであればステップT5へ戻る。ステップT17では、ステップT11または後述するステップT26で格納した1stタッチ操作の始点の位置情報と、ステップT13で格納した直前のタッチ操作の始点の位置情報とが一致するか否かを判断する。一致であればステップT20へ進み、不一致であればステップT18へ進む。
ステップT18では、タイマー1の時間が表示条件判断時間以内であるか否かを判断する。表示条件判断時間は、たとえば0.3秒である。表示条件判断時間以内であればステップT19へ進み、表示条件判断時間を超えていればステップT24へ進む。
ステップT19では、ステップT11または後述するステップT26で格納した1stタッチ操作の始点の位置と、ステップT13で格納した直前のタッチ操作の始点の位置および終点の位置とが、ほぼ同じ位置であるか否かを判断する。より詳細には、ステップT11または後述するステップT26で格納した1stタッチ操作の始点を中心とする表示条件判断範囲内に、ステップT13で格納した直前のタッチ操作の始点および終点が含まれるか否かを判断する。ほぼ同じ位置であればステップT20へ進み、遠く離れた位置であればステップT24へ進む。
ステップT20では、カウンターの値に+1をする。ステップT21では、カウンターの値が3以上であるか否かを判断する。3以上の場合は、他設定画像表示条件を満たす1st〜3rdタッチ操作が行われたということになる。3以上であればステップT22へ進み、3未満であればステップT23へ進む。ステップT22では、ステップT11または後述するステップT26で格納した1stタッチ操作の始点から所定の距離の範囲内に、アイコン群を呼び出す。ステップT23では、呼出し判断フラグをOFFにし、ステップT5へ戻る。
ステップT24では、カウンターの値を1にする。ステップT25では、タイマー1の時間を0秒にセットする。ステップT26では、ステップT13で格納した直前のタッチ操作の始点の位置情報を、1stタッチ操作の始点の位置情報として格納する。
ステップT27では、ツールバー画像内の、ステップT5で検出されたタッチ操作が行われたアイコンの機能を実行する。ステップT28では、アイコン群を呼出し中であるか否かを判断する。呼出し中であればステップT33へ進み、呼出し中でなければステップT15へ進む。
ステップT29では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点および終点がアイコン群内のアイコン内に含まれるか否かを判断する。アイコン内であればステップT32へ進み、アイコン外であればステップT30へ進む。ステップT30では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がアイコン群内の閉じるボタン画像内であるか否かを判断する。閉じるボタン画像内であればステップT33へ進み、ドラッグバー画像内であればステップT31へ進む。
ステップT31では、アイコン群を、ステップT5で検出されたタッチ操作の終点の位置までスライド移動させ、ステップT15へ進む。ステップT32では、アイコン群内の、ステップT5で検出されたタッチ操作が行われたアイコンの機能を実行する。ステップT33では、呼び出したアイコン群を消去する。
ステップT34では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点および終点が、それぞれ、A〜D領域のうちのいずれのアイコン変更作業領域に含まれるかを確認する。ステップT35では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点および終点が、同じアイコン変更作業領域内であるか否かを判断する。同じであればステップT50へ進み、違っていればステップT36へ進む。
ステップT36では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がB領域内であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の終点がA領域内であるか否かを判断する。すなわち、上向きのスライド操作であるか否かを判断する。上向きのスライド操作であればステップT40へ進み、上向きのスライド操作でなければステップT37へ進む。
ステップT37では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がA領域内であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の終点がB領域内であるか否かを判断する。すなわち、下向きのスライド操作であるか否かを判断する。下向きのスライド操作であればステップT42へ進み、下向きのスライド操作でなければステップT38へ進む。
ステップT38では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がD領域内であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の終点がC領域内であるか否かを判断する。すなわち、左向きのスライド操作であるか否かを判断する。左向きのスライド操作であればステップT44へ進み、左向きのスライド操作でなければステップT39へ進む。
ステップT39では、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がC領域内であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の終点がD領域内であるか否かを判断する。すなわち、右向きのスライド操作であるか否かを判断する。右向きのスライド操作であればステップT46へ進み、右向きのスライド操作でなければステップT9へ進む。
ステップT40では、呼出し中のアイコン群内のアイコンを上へシフトする。ステップT41では、A領域を、上へのシフトをリピートするためのタッチ操作の対象領域に設定し、ステップT48へ進む。
ステップT42では、呼出し中のアイコン群内のアイコンを下へシフトする。ステップT43では、B領域を、下へのシフトをリピートするためのタッチ操作の対象領域に設定し、ステップT48へ進む。
ステップT44では、呼出し中のアイコン群内のアイコンを左へシフトする。ステップT45では、C領域を、左へのシフトをリピートするためのタッチ操作の対象領域に設定し、ステップT48へ進む。
ステップT46では、呼出し中のアイコン群内のアイコンを右へシフトする。ステップT47では、D領域を、下へのシフトをリピートするためのタッチ操作の対象領域に設定し、ステップT48へ進む。
ステップT48では、リピートフラグをONにする。ステップT49では、タイマー2を0秒にセットし、ステップT5へ戻る。0秒にセットされたタイマー2は、セット時点以降の時間を加算していく。
ステップT50では、リピートフラグがONであるか否かを判断する。ONであればステップT51へ進み、OFFであればステップT9へ進む。ステップT51では、タイマー2の時間がリピート判断時間内であるか否かを判断する。リピート判断時間は、たとえば0.5秒である。リピート判断時間以内であればステップT52へ進み、リピート判断時間を超えていればステップT9へ進む。
ステップT52では、リピートするためのタッチ操作の対象領域がA領域であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がA領域内であるか否かを判断する。A領域であればステップT40へ進み、A領域以外であればステップT53へ進む。
ステップT53では、リピートするためのタッチ操作の対象領域がB領域であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がB領域内であるか否かを判断する。B領域であればステップT42へ進み、B領域以外であればステップT54へ進む。
ステップT54では、リピートするためのタッチ操作の対象領域がC領域であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がC領域内であるか否かを判断する。C領域であればステップT44へ進み、C領域以外であればステップT55へ進む。
ステップT55では、リピートするためのタッチ操作の対象領域がD領域であり、かつ、ステップT5で検出されたタッチ操作の始点がD領域内であるか否かを判断する。D領域であればステップT46へ進み、D領域以外であればステップT9へ進む。
表示システム10は、このようなステップT1〜T55により、他設定画像表示制御部1352によって、他設定画像表示条件を満たす1stタッチ操作の位置から特定の範囲内に、他設定画像、すなわち、設定中の表示設定情報とは異なる機能に対応するアイコンを、表示させることができる。さらに、このアイコンから特定の距離内に設定されるアイコン変更作業領域に対するタッチ操作を行うことにより、他設定画像変更部1358によって、このアイコンをそれ以外の他設定画像(アイコン)へと変更することができる。したがって、ユーザは、タッチ操作についての表示設定を容易に変更することができる。
また本実施形態では、他設定画像表示制御部1352によって、2つ以上の他設定画像(アイコン)が表示される。したがって、ユーザは、2つ以上のアイコンのうち、任意の1つのアイコンを選択し、表示設定を変更することができる。
また本実施形態では、他設定画像(アイコン)を跨ぐようなスライド操作であるときに、他設定画像変更部1358によって、このアイコンがそれ以外の他設定画像(アイコン)へと変更される。したがって、ユーザは、直感的なタッチ操作により、アイコンの変更を行うことができる。
また本実施形態では、他設定画像変更部1358により他設定画像(アイコン)が変更された後、第2他設定画像変更条件を満たすタッチ操作を行うことにより、変更されたアイコンをそれ以外の他設定画像(アイコン)へと変更することができる。
また本実施形態では、他設定画像(アイコン)を跨ぐようなスライド操作を行うことで他設定画像変更部1358により他設定画像(アイコン)が変更された直後、そのスライド操作の終点の位置に対して次のタッチ操作を行うことにより、上記スライド操作によるアイコンの変更をリピートし、変更されたアイコンをそれ以外の他設定画像(アイコン)へと変更することができる。
また本実施形態では、消去用画像である×ボタン画像に対してタッチ操作を行うことで、他設定画像(アイコン)を消去することができる。また、移動用画像であるドラッグバー画像に対してタッチ操作を行うことで、アイコンを移動させることができる。
上記表示システム10の制御部13に記憶される表示プログラムは、タッチパネル部および表示部を備えるコンピュータを表示システム10として機能させるプログラムである。この表示プログラムは、従来公知の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録できる。上記表示プログラムを記録媒体に記録することで、表示プログラムに基づく処理を実行するためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラムなど)を記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、記録媒体は、マイクロコンピュータが処理を行うためのメモリ、たとえばROM(Read Only Memory)のようなプログラムメディアであってもよいし、または、コンピュータが外部記憶装置として備えるプログラム読取装置に挿入することで読み取られるプログラムメディアであってもよい。
記録媒体に格納されているプログラムは、マイクロプロセッサが記録媒体にアクセスして実行する方式であってもよいし、または、マイクロプロセッサが記録媒体からプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードがマイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされることで、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープ、カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク、ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、MO(Magneto Optical disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。
また、コンピュータが、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、記録媒体は、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように、流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、または他の記録媒体からインストールしておく。また、上記表示プログラムは、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。