JP5851552B2 - 銅箔層を有する基板及びその製造方法 - Google Patents

銅箔層を有する基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、銅箔層が形成された基板とプリント回路基板の製造方法に関するものであり、詳細には微細パターンからなる回路が具備されたプリント回路基板を製造するための銅箔層が形成された基板とプリント回路基板の製造方法に関するものである。
プリント回路基板(Printed Circuit Board,PCB)は、多様な電子部品が電気的に接続されて回路を構成するように固定する手段で、絶縁性基材上に導電性パターンが形成され、部品を固定して電気的に接続するための多数の貫通孔が形成されたものが一般的である。
プリント回路基板は、エポキシ樹脂にガラス繊維等の補強材を添加したコア材に銅箔を接着させたリジッドプリント回路基板(Rigid Printed Circuit Board,Rigid PCB)、ポリイミド上に銅箔を接着させたフレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit Board,FPCB)及びリジッドプリント回路基板とフレキシブルプリント回路基板の長所を結合させたリジッドフレキシブルプリント回路基板(Rigid− Flexible Printed Circuit Board,R−F PCB)に分けることができ、各プリント回路基板はその特性に合わせて使用されている。また、最近の電子機器の軽薄短小化傾向により、プリント回路基板が占めるスペースも縮小することが要求されており、プリント回路基板を小型化するためには、回路パターンを多層化したり、回路の配線間隔を狭めなければならない。
プリント回路基板の回路パターンを形成する従来の方法は、銅箔上にドライフィルム等でマスクパターンを形成し、銅箔をエッチングして回路を形成する方法であるが、この方式では、回路の配線間隔を60マイクロメートル以下に制御するのに限界がある。前記の方式による微細回路パターン形成の限界を克服するための方法として、最近はセミアディティブ工法(Semi Additive Process,SAP)等の新しい技術が試みられているが、セミアディティブ工法は従来のエッチング方法とは反対の概念で、回路形成部位を除いた領域をドライフィルム等でマスクし、回路形成が必要な領域に直接メッキを利用して導電性パターンを形成させる方式である。
セミアディティブ工法を適用する場合でも、微細パターンを形成するためには、直接メッキの電極の役割をする基表面層となる銅箔の厚さが薄くなければならない。しかし、薄い銅箔は製造するのが困難で供給業者が少なく、非常に高価であるため、業者では厚い銅箔を安く購入して必要な厚さを有するようにエッチングして使用しているが、この方法は、エッチング工程の追加により、製造コストの上昇や環境汚染の問題を抱えている。
プリント回路基板を構成する銅箔の製造工程は広く知られている。
例えば、特許文献1は、アルミニウム材質のキャリア層を有する銅箔積層板製造用銅箔フィルム及びこれを具備する銅箔積層板に関する技術を開示している。しかし、前記先行文献に開示された技術で銅箔を積層させる場合、キャリアとして使用したアルミニウムと銅の間に拡散が起こり、キャリア層であるアルミニウム層の剥離が難しくなるため、均一な銅箔表面を得るのが難しいという短所がある。
また、特許文献2は、銅粒子をスパッタ蒸着させる方法で、製造工程の簡素化、生産効率向上及び基板の厚さを薄型化する技術について紹介しているが、薄い銅箔の製造についての内容は含まれていない。
韓国特許公開特許第2012−0084441号 韓国登録特許第728764号
本発明の一実施例が解決しようとする第一の課題は、キャリアと銅箔層界面での拡散を防止し、キャリアと銅箔層の分離を容易にすることができる銅箔層が形成された基板の製造方法を提供することである。
本発明の一実施例が解決しようとする第二の課題は、前記の銅箔層が形成された基板の製造方法を利用して、プリント回路基板の製造方法を提供することである。
本発明の一実施例が解決しようとする第三の課題は、前記のプリント回路基板の製造方法によって製造されたプリント回路基板を提供することである。
本発明の一実施例が解決しようとする第四の課題は、前記の銅箔層が形成された基板の製造方法によって製造された銅箔層が形成された基板を提供することである。
本発明の一実施例は、前記の第一の課題を達成するために、キャリアを提供する段階と、前記キャリアの表面に分離誘導層を形成する段階と、前記分離誘導層上に銅箔層を形成する段階と、前記銅箔層上にコアを接合させる段階を含む銅箔層が形成された基板の製造方法を提供する。
本発明の一実施例によれば、前記キャリアはアルミニウムからなり、前記キャリアの表面に分離誘導層を形成する段階は、キャリア表面に多孔質層を形成し、前記多孔質層が形成されたキャリアの表面にシーリング剤を塗布して遂行することができる。
本発明の別の実施例によれば、前記キャリア表面に多孔質層を形成する方法は、アルカリ化合物、鉄化合物、炭酸塩化合物で構成される群から選択された少なくとも一つを含む溶液を利用することができる。
本発明のまた別の実施例によれば、前記キャリア表面に多孔質層を形成する方法は、無電解腐食の方法によって遂行することができる。
本発明のまた別の実施例によれば、前記キャリア表面に形成された多孔質層は、アルミニウムからなることができる。
本発明のまた別の実施例によれば、前記多孔質層が形成されたキャリアの表面に塗布するシーリング剤は、金属ポリマー、コバルトクロム、窒化ホウ素、二硫化モリブデン及びポリテトラフルオロエチレンで構成された群から選択された少なくとも一つを含むことができる。
本発明の一実施例は、前記第二の課題を達成するために、前記の銅箔層が形成された基板の製造方法によって銅箔層が形成された基板を提供する段階と、前記キャリアと誘導層が分離された銅箔層上にパターン形成のためのマスクを形成し、電気メッキによって前記銅箔層上に銅パターンを形成する段階と、前記パターン形成のためのマスクを除去する段階と、前記銅箔層を除去して銅パターンからなる回路を形成する段階を含むプリント回路基板の製造方法を提供する。
本発明の一実施例は、前記第三の課題を達成するために、前記のプリント回路基板の製造方法によって製造されたプリント回路基板を提供する。
本発明の一実施例は、前記第四の課題を達成するために、アルミニウムからなるキャリア、前記キャリア表面に形成された分離誘導層、前記分離誘導層上に形成された銅箔層及び前記銅箔層に結合されたコアを含み、前記分離誘導層は多孔質アルミニウム層と、前記多孔質アルミニウム層で形成されたシーリング層からなることを特徴とする銅箔層が形成された基板を提供する。
本発明の一実施例に係る銅箔層が形成された基板の製造方法とプリント回路基板の製造方法は、以下の効果を有する。
1.キャリア層と銅箔層の間に分離誘導層が形成されており、コアを熱圧着工程によって銅箔に付着させる過程で、キャリア層と銅メッキ層の間の拡散を防止することができる。したがって、キャリアと銅箔層の分離を容易にすることができ、分離された銅箔層の厚さ及び表面粗度を一定に維持することができる。
2.分離誘導層は、アルミニウムからなるキャリアの表面に多孔質層を形成する過程を含み、前記多孔質層は主成分が酸化アルミニウムではなくアルミニウムからなるため、化学的エッチングを利用したキャリア除去過程で単一種類のエッチング溶液だけでキャリアを除去することができる。
3.本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が形成された基板は、銅箔の厚さを十分に薄く形成することが可能なため、セミアディティブ工法の適用時にエッチングされるべき表面の銅箔層の厚さが薄く、したがって微細回路パターンの形成に有利である。
一般的なプリント回路基板の断面構造図 本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が形成された基板の断面構造図 従来技術の多層プリント回路基板の製造工程を説明するための工程フローチャート 本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を説明するための工程フローチャート
本発明の一実施例に係る銅箔層が形成された基板の製造方法は、キャリアを提供する段階と、前記キャリアの表面に分離誘導層を形成する段階と、前記分離誘導層上に銅箔層を形成する段階と、前記銅箔層上にコアを接合させる段階を含んでいる。
以下で、明細書に添付した図面を参照し、本発明の実施例について具体的に説明する。説明した本発明の実施例は、当該技術分野の当業者に本発明の技術的思想を十分に伝達するための例として提供するものである。本発明は以下に説明した実施例に限定されず、他の形態で具体化されることもある。添付した図面に示された構成要素の幅、長さ、厚さ等は説明の便宜のために誇張して表現しているものもあり、一構成要素が別の構成要素「上(うえ)に」または「上(じょう)に」あるというとき、これは別の構成要素の「すぐ上」にある場合だけでなく、その中間にまた別の構成要素が介在している場合も含んでいる。また、段階を羅列して説明した方法の場合でも、連続して説明した段階の中間に別の段階が介在する場合があることもあり、場合によっては各段階は羅列した順序に限定されないことがある。
図1は、一般的なプリント回路基板の断面構造を図示したものである。図1を参照すると、プリント回路基板(100)はコア(110)、接着層(120)及び銅箔層(130)を含んでいる。コア(110)はリジッドまたはフレキシブルの材料からなることができ、それぞれの場合はリジッドプリント回路基板とフレキシブルプリント回路基板を製造するのに利用される。リジッドプリント回路基板のコアは、エポキシ樹脂にガラス繊維を結合させた複合体からなることができ、フレキシブル回路基板のコアはポリイミド樹脂等からなることができる。接着層はコアと銅箔層を結合させる機能をし、銅箔層はパターニングされた形態で回路を構成することができる。
プリント回路基板で銅箔層を利用して回路を構成する方法は多様であるが、本発明の一実施例によれば、銅箔層の厚さを十分に薄く均一に形成することができるため、セミアディティブ工法を適用して微細パターンの回路を形成することが容易になる。
図2は、本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が形成された基板の断面構造を図示したものである。図2を参照すると、本発明の一実施例に係る銅箔フィルム基板(200)は、コア(210)、接着層(220)、銅箔層(230)、シーリング層(242)、多孔質層(241)及びキャリア(240)を含んでいる。コア(210)は、プリント回路基板の基材となる部分でリジッド材質のエポキシ/ガラス繊維複合体か、またはフレキシブル材質のポリイミド樹脂からなることができ、図面には示していないが、場合によって接着層(220)が形成される表面上に熱可塑性樹脂層を含むことができる。接着層は、銅箔層(230)とコア(210)を結合させる機能をし、多様な種類の高分子樹脂接着剤を利用することができ、コアがポリイミドの場合、ポリイミドとの相溶性が良い接着剤を利用することができる。銅箔層(230)はプリント回路基板の回路パターンを構成する部分で、エッチング工程またはセミアディティブ工法によって回路パターンを形成することができ、セミアディティブ工法を適用する場合、前記銅箔層(230)上に所定のパターンを有する銅箔層を追加で形成することができる。前記銅箔層(230)上にキャリア(240)が結合されるが、銅箔層(230)とキャリア(240)の間には多孔質層(241)とシーリング層(242)を含む分離誘導層を形成することができる。分離誘導層は銅箔層とコアを接合する過程の熱圧着工程中で、キャリアの金属成分と銅箔層の銅が相互拡散することを防止する機能をし、以後の工程でキャリアと銅箔層の分離が容易に起こり、銅箔層の厚さ及び表面粗度が均一に維持されるようにする。
本発明の一実施例に基づいて、銅箔層が形成された基板を製造する過程を段階別に説明すると以下の通りである。
まず、キャリアを提供する。キャリアとしてはアルミニウム材質のシート(sheet)を利用することができ、一面に粘着剤によって剥離紙が接着された形態で提供することができる。
続いて、キャリアの少なくとも一面に多孔質層を形成する。多孔質層を形成する過程はアルミニウムシートを水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ化合物、シアン化鉄、クエン酸鉄等の鉄化合物または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩系統化合物等を主成分とし、その他キレート等の役割をする機能性添加剤を含んだ溶液で処理することによって進行する。このような多孔質層形成工程は、電気を利用した陽極酸化工程とは異なり、無電解化学薬品によってアルミニウムの表面を処理する工程であり、アルミニウム表面にマイクロエッチングと共に空隙を形成させるという概念である。前記無電解化学薬品処理工程は、アルミニウムの表面を腐食させながら、多孔質層を形成させる工程であることができる。具体的な工程は、アルミニウムキャリアを約40〜60℃の温度で約3〜10分薬品に浸漬して遂行することができる。一般的に電気を利用して実施する陽極酸化によって形成された層が絶縁体であるのに対し、前記の工程で形成された多孔質層は素地に空隙(pore)だけが形成された構造であるため、導体の性質をそのまま維持して通電には全く影響を与えないという特徴がある。このように多孔質層の主成分は酸化アルミニウムではなくアルミニウムからなるため、化学的方法によってキャリアを銅箔層から分離する場合、アルミニウムを除去するためのエッチング液だけを利用してキャリアを除去できるという長所を有する。多孔質層に一部存在するアルミニウム水酸化物等は、厚さが薄いため、アルミニウムのエッチング過程で溶液に分離され、共に除去することができる。
続いて、多孔質層上にシーリング層を形成する。シーリング層の形成段階は選択的な段階である。シーリング層は、キャリアと銅箔層が容易に分離されるようにするための潤滑物質の機能をすると同時に、多孔質層の空隙に充填され、後に形成される銅箔層の表面を滑らかにする機能と、銅箔層にコアを熱圧着して結合させる過程で、キャリアのアルミニウムと銅箔層の銅が拡散され、一種の合金層が形成されることを防止する機能をする。シーリング層は、無機物または有機物や高分子樹脂からなることができるが、例えば窒化ホウ素(Boron Nitride、BN)、二硫化モリブデン(MoS2)、テフロン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等からなることができ、コバルトクロム等の金属層等からなることができる。また、前記シーリング層として金属ポリマー複合材を利用することができるが、複合材を形成させるための金属化合物としては、酢酸ニッケル(nickel acetate)、炭酸ニッケル(nickel carbonate)、フッ化ニッケル(nickel fluoride)、硫酸ニッケル(nickel sulfate),CrF3・3H2O等を利用することができ、ポリマーとしてはウレタン(urethane)、ポリ酢酸ビニル(Poly Vinly ACetate,PVAC)、ポリエチレングリコール(Poly Ethylene Glycol,PEG)、ナイロン6(Nylon 6,NA6)等を利用することができる。多孔質層とシーリング層は、図2で順次に積層されたものとして図示したが、多孔質層に含まれた空隙にシーリング層を構成する物質が充填された形態からなることができる。このように形成された分離誘導層は、多孔質層とシーリング層からなるが、多孔質層は空隙が含まれたアルミニウム層からなり、シーリング層は多孔質層上に塗布される形態で形成される。したがって、分離誘導層は多孔質アルミニウム層と、前記多孔質アルミニウム層に形成されたシーリング層からなる。
多孔質層とシーリング層は、キャリアと銅箔層の間に分離誘導層を形成する。この分離誘導層が形成されていない場合には、銅箔層とコアを熱圧着する過程で350℃以上の高温でキャリアと銅箔層の間の界面で拡散が発生し、キャリアと銅箔層の分離が難しくなる。しかし、キャリアと銅箔層の間に分離誘導層を形成すると、キャリアのアルミニウムと銅箔層の銅が高温で拡散層を形成することが防止され、アルミニウム材質のキャリアを化学的エッチングによって銅箔層と分離する場合にも、酸化アルミニウムのエッチング液なしにアルミニウムエッチング液だけを利用でき、工程を単純化してコストを削減することができる。
続いて、シーリング層上に銅箔層を形成する。銅箔層の形成は、無電解銅メッキ方法を利用して遂行することができるが、無電解銅メッキ方法で形成された銅箔層は電気を使用せずに化学的な反応メカニズムによって形成され、1マイクロメートル以下の薄い厚さから数十マイクロメートルの厚い厚さのメッキ層まで均一に得ることができる。このように銅箔層の厚さを調節してエッチングによって回路パターンを形成する方式や、セミアディティブ工法によって、回路パターンを形成する方式を選択することができる。このような無電解銅メッキ層の形成方法には、イオン化傾向の違いによってメッキが進行する無電解銅メッキと還元剤の機能によってメッキが進行する無電解還元銅メッキの二種類を選択的に使用でき、適用しようとする分野に応じて、適切なメッキ方法を適用することができる。
続いて、銅箔層上にコアを結合する。銅箔層にコアを結合するために、その間に接着層またはプライマー層を形成させることができる。接着層またはプライマー層は、コアとして使用することができる高分子材質であるポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Teraphthalate,PET)、ポリイミド及びフレキシブルエポキシ等との相溶性が良い材質からなることができ、有機チタン、有機シラン等の物質を利用したり、樹脂を主成分とする混合物として製造することができる。このような接着層またはプライマー層は、コア材との接合機能だけでなく、銅箔の酸化を防止する防錆の役割も同時に遂行することができ、プライマー層の機能である接着性能を有するようにするために、プライマーの塗布だけでなく、接着テープを付着することも可能である。
本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が含まれた基板は、プリント回路基板の素材として利用することができ、より具体的には、多層プリント回路基板の製造に利用することができる。以下で、従来技術を利用した多層プリント回路基板の製造方法と本発明の一実施例に基づいて製造した多層プリント回路基板の製造方法について順番に説明する。
図3は、従来技術の多層プリント回路基板の製造工程を説明するための工程フローチャートである。図3を参照すると、まず銅箔フィルムとポリイミドコアを接合させたフレキシブル積層板(Flexible PCB Copper Clad Laminate,FCCL)を所定の大きさに切断する(S1)。続いて、前記切断されたフレキシブル積層板フィルム上に内層回路を形成するためにエッチング工程を遂行する(S2)。続いて、その上に保護層を接合する(S3)。続いて、前記保護層上にボンディングシートでフレキシブル積層板を積層する(S4)、続いて、前記積層したフレキシブル積層板上に電気銅メッキを遂行し、銅メッキ層を形成する(S5)、続いて、前記銅メッキ層にドリル工程を遂行して複数個の貫通孔を形成する(S6)、続いて、デスミア工程で貫通孔内壁に残っている加工チップなどの残渣を除去する(S7)。続いて、無電解銅と電気銅メッキを順に遂行して、銅メッキ層を形成する(S8、S9)。続いて、銅メッキ層に外層回路を形成するためのエッチング工程を遂行し(S10)、前記外層回路上に印刷工程を遂行してPSR印刷層を形成する(S11)。
上記で説明した通り、従来の多層プリント回路基板の製造方法は、工程が複雑で高価な銅箔フィルムを使用した銅箔積層板を利用するため、コスト上昇の要因となり、積層工程が複雑で副資材の使用が増え、多層プリント回路基板の厚さが厚くなる問題がある。本発明の銅箔層が形成された基板を利用して多層プリント回路基板を製造すると、工程を単純化させると同時に製造コストを削減する効果を有する。以下で本発明に係る多層プリント回路基板の製造方法について詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を説明するための工程フローチャートである。図4を参照すると、まず図2を利用して説明した製造方法によって製造された銅箔層が形成された基板をフレキシブル積層板として利用し、必要なサイズに切断する(S1)。続いて、必要に応じて切断した基板に複数個の貫通孔を加工するドリル工程を遂行する(S2)。続いて、ドリル工程で形成された貫通孔内壁にメッキをするための前処理として、導電性高分子処理や無電解銅メッキ処理をする(S3)。続いて、基板上にドライフィルムをラミネートして陽画に露光、現像する(S4)。続いて、導電性高分子処理や化学銅メッキを処理した基板に電気銅メッキをして銅メッキ層を形成する(S5)、続いて、銅メッキで回路を形成した後に残ったドライフィルムを剥離する(S6)。続いて、ドライフィルムを剥離した部位の下地層に残っている薄い銅箔をエッチングする(S7)。続いて、露出した回路を除いた部位にカバーレイを塗布する工程として遂行する(S8)。
上記で説明した通り、本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が形成された基板を利用してプリント回路基板を製造する工程は、従来の方法のようにパネル全体に銅メッキをした後、回路形成部位だけ残してエッチングをこなす方法ではなく、反対に、回路が形成されるべき部位を露出させ、その部分にだけメッキで埋めて回路を形成する方式であるため、非常に経済的であり、微細回路の具現に適合している。特に最近の技術発展の動向により、既存のエッチング方式では具現が難しい微細回路を要求されており、このように回路部位をメッキで満たすセミアディティブ工法の開発は不可欠なことある。
図4を利用して説明した本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を、ポリイミド材質のコアを適用した工程でより具体化して説明すると、次のとおりである。まず、本発明の一実施例に基づいて製造された銅箔層が形成された基板を利用した銅箔積層板を必要なサイズに切断する。続いて、必要に応じて選択的に切断された銅箔積層板に穴加工を遂行する。穴加工は、基板の両面に形成された回路を相互に導通させるためのもので、一般的にCNCドリルやレーザードリルを利用して機械的な加工を実施するが、ポリイミドエッチング薬品を使用して化学的に加工することも可能である。この時、本発明の一実施例に基づいて使用されるアルミニウムキャリアは、ドリルを使用して加工する場合に、穴の位置精密度を増加させ、放熱機能をするエントリーボードとして使用できる長所がある。このような穴加工は省略することもできる。続いて、ドリル加工後のアルミニウムキャリアと銅箔を分離する。アルミニウムキャリアと銅箔層の分離には、物理的方法と化学的方法を用いることができる。アルミニウムと銅は異種金属であるため分離が容易であり、一般的に物理的方法によって分離することが可能であるが、コア材であるポリイミドと銅箔層の接合過程が約350℃以上の高温で行われる場合には、キャリアであるアルミニウムと銅箔の間に拡散が起こり、均一な剥離が難しくなるため、苛性ソーダ等の薬品を利用して化学的にアルミニウムだけを除去する方法を利用する必要がある。この時、本発明によると、アルミニウムキャリア表面に多孔成層を形成するため、自然酸化された酸化アルミニウムまたはアルミニウム水酸化物の厚さが無視できる厚さであり、したがって、アルミニウムエッチング液だけを利用して、アルミニウムキャリアを除去することができる長所がある。続いて、導電性高分子処理や無電解銅メッキを遂行するが、これはアルミニウムキャリアを除去した銅箔積層板の穴加工された部位の内壁を構成するポリイミドが絶縁体であるため、電気を導通させるために穴内壁に導電性層を形成する工程である。この時、導電性高分子処理や無電解銅メッキの代わりにブラックホール、シャドウ工法等の炭素粒子を利用する工程を適用することもできる。また、導電性高分子処理、無電解銅メッキ等で導電性層が形成された上に化学銅メッキや直接電気銅メッキを追加で遂行することもできる。続いて、導電処理された基板上にドライフィルムを接着させて回路が形成される部分だけ露出させる陽画方式で露光及び現象工程を遂行する。続いて、露出した回路形成部位に銅メッキを施して回路を形成した後、残ったドライフィルムを剥離する。続いて、ドライフィルムの下地層に残った薄い銅箔をエッチングする。続いて、上記のような工程により形成された回路を除いた部位にカバーレイを塗布してプリント回路基板を完成させる。
以下で実施例を用いて本発明をより具体的に説明する。
(1)アルミニウムキャリア表面脱脂(洗浄及び多孔質層形成)
アルミニウムキャリア表面上の有機物等の汚染物質を効果的に除去するためにYMT社の脱脂剤(Al clean 193)を希釈して準備し、30〜50℃の温度で2〜5分間脱脂した。この時、前記脱脂剤の処理によって、アルミニウムキャリアの表面が一部腐食して多孔質層が形成される。
(2)クロム−ポリマー層形成(シーリング層形成)
銅メッキ層とアルミニウム下地層との分離を容易に進行するために、薄いクロム−ポリマー膜(Cr−polymer)を脱脂されたアルミニウム上(多孔質層上)に形成した。この時、クロム−ポリマー後処理剤は、クロム1wt%以内の割合を有する酸性水溶液で、CrF3.3H2Oとポリエチレングリコール(PEG、アルコール系polymer)の混合物である。前記クロム−ポリマー後処理剤で50〜70℃の温度で10〜15分間ディッピング(dipping)処理した。
(3)銅メッキ
前記クロム−ポリマー層上に無電解銅メッキを施した。銅メッキ処理の条件は30〜50℃の温度で5〜15分間メッキし、銅メッキ層の厚さは時間の加減で調節した。
(4)レジンコーティング(接着層形成)
銅メッキされたアルミニウムキャリアを利用して銅箔積層板を製作するために銅メッキ表面にレジンを約79umの厚さでコーティングした。使用されたレジンは合紙される基材に応じて、ポリエチレン(PE)、エポキシ(Epoxy)等を利用し、レジンコーティング後、レジン上の溶剤を除去するために80−100℃の温度で5分以上オーブンで乾燥させた。
(5)合紙(コア結合)
上記の通りにレジンコーティングされた資材は、用途に応じてPET、PEN、PI、Pre−preg等、多様な下地基材等と合紙し、フレキシブル基材の場合にはロールツーロール(roll to roll)方式で、リジッド基材の場合にはホットプレス(hot−press)方式を利用した。
(6)アルミニウムキャリア除去
前記合紙された素材から、必要のないアルミニウムキャリア部分を除去する。アルミニウムキャリア除去時、(2)の段階で形成された離型層によりキャリアの剥離力は100gf/cm以内であった。
評価例:
実施例に基づいて製造された銅箔基板の製造工程で、キャリアと銅箔の間の剥離試験のために、90°ピール試験(peel test)で銅箔とキャリアの間の剥離力を測定した。
その結果、分離誘導層を形成していない未処理製品では約300gf/cmの剥離力を示すが、約30℃で3分間処理して分離誘導層を形成させた製品では、銅箔とキャリアの間の剥離力が約100gf/cm以下で低かった。したがって、銅箔転写後、銅箔とキャリアの間の剥離を円滑にすることができた。
また、キャリア表面粗度に応じて、銅箔との剥離力に差があり、アルカリ成分のエッチング液を使用する場合、約0.1umのエッチングだけで表面粗度(Ra)1.5〜2.0程度の値を示しており、腐食防止剤の役割をする機能性添加剤を投入し、微細エッチングを実施することで、約0.1umのエッチング量で表面粗度(Ra)0.4〜0.5程度の値を得ることができた。
また、キャリア素材がアルミニウムである場合、素材の厚さが薄ければ表面粗度が低く、無電解銅メッキ後、キャリアと銅箔間の剥離力が約300gf/cmから約200gf/cmと低く、容易に剥離された。
以上の説明は、本発明の技術思想を一実施例を用いて説明したもので、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で、多様な変更及び変形が可能である。本発明で説明した実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのもので、これらの実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、請求範囲によって特定され、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれる。
100:プリント回路基板
110:コア
120:接着層
130:銅箔層
200:銅箔フィルム基板
210:コア
220:接着層
230:銅箔層
240:キャリア
241:多孔質層
242:シーリング層

Claims (6)

  1. キャリアを提供する段階と、
    前記キャリアの表面に分離誘導層を形成する段階と、
    前記分離誘導層上に銅箔層を形成する段階と、
    前記銅箔層上にコアを接合させる段階とを有し、
    前記キャリアはアルミニウムからなり、
    前記キャリアの表面に分離誘導層を形成する段階は、
    前記キャリア表面に多孔質層を形成し、前記多孔質層が形成されたキャリアの表面にシーリング剤を塗布する
    ことを特徴とする銅箔層を有する基板の製造方法。
  2. 前記キャリア表面に多孔質層を形成する方法は、アルカリ化合物、鉄化合物、炭酸塩化合物で構成された群から選択された少なくとも一つを含む溶液を用いる
    請求項1に記載の銅箔層を有する基板の製造方法。
  3. 前記キャリア表面に多孔質層を形成する方法は、無電解腐食によって行う
    請求項1に記載の銅箔層を有する基板の製造方法。
  4. 前記キャリア表面に形成された多孔質層は、アルミニウムからなる
    請求項1に記載の銅箔層を有する基板の製造方法。
  5. 前記多孔質層が形成されたキャリアの表面に塗布されるシーリング剤は、コバルトクロム、金属ポリマー、窒化ホウ素、二硫化モリブデン及びポリテトラフルオロエチレンで構成された群から選択された少なくとも一つを含む
    請求項1に記載の銅箔層を有する基板の製造方法。
  6. アルミニウムからなるキャリアと、
    前記キャリア表面に形成された分離誘導層と、
    前記分離誘導層上に形成された銅箔層と、
    前記銅箔層に結合されたコアとを備え、
    前記分離誘導層は、多孔質アルミニウム層と、前記多孔質アルミニウム層に形成されたシーリング層からなる
    ことを特徴とする銅箔層を有する基板。
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