JP5851522B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、例えば圧縮機モータとして使用されるブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動装置に関する。
例えばヒートポンプ式冷凍機の圧縮機モータとして使用されるブラシレスDCモータ(永久磁石同期モータともいう)は、複数の相巻線が装着されたステータおよび複数の永久磁石が埋設されたロータを有し、冷媒の吸込み・圧縮・吐出を行うとともに、圧縮機内の潤滑油ポンプを駆動する。
このブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動装置は、各相巻線に対する駆動電圧供給用のインバータを備え、いわゆるベクトル制御を行う。ベクトル制御は、ブラシレスDCモータの各相巻線に流れる電流から同ブラシレスDCモータの速度(ロータ速度ともいう)を推定し、同ブラシレスDCモータに供給すべき駆動電圧をその推定速度から求め、求めた駆動電圧を上記インバータから得るのに必要な駆動信号(PWM信号)を生成する。
大きな熱量が必要となる運転開始時など、ブラシレスDCモータの高速回転が必要となる。ただし、ブラシレスDCモータが高速回転すると、各相巻線に誘起する電圧の値が各相巻線に供給される駆動電圧の値よりも高くなる。こうなると、各相巻線に電流を流すことができなくなり、その結果、ブラシレスDCモータの速度制御(回転数制御ともいう)が不可能となる。
対策として、ブラシレスDCモータの高速回転域では、負の界磁成分電流を注入するいわゆる弱め界磁制御が行われる。この弱め界磁制御が行われると、各相巻線への誘起電圧の上昇が抑制されて、その誘起電圧の値が各相巻線に供給される駆動電圧の値よりも高くならない。つまり、ブラシレスDCモータの速度制御を途切れなく継続することができる。
一方、商用交流電源に電圧低下の電源障害が発生した場合は、各相巻線に供給される駆動電圧の値が各相巻線への誘起電圧の値よりも低くなる。この場合も、ブラシレスDCモータの速度制御が不可能となる。対策として、商用交流電源の電圧を監視し、電圧低下の電源障害が発生した場合に弱め界磁制御を行うことにより、ブラシレスDCモータの速度制御を継続することが考えられる。
なお、電源電圧の低下への対処として、停電時にモータの回転エネルギーをインバータに回生し、この回生により、同インバータにおける直流部の電圧の低下を抑制する例が知られている(特開2002−374700号公報)。また、インバータにおける直流部の電圧が一定値以上か否かに応じて弱め界磁制御の実行と非実行を切換える例が知られている(特開2009−268304号公報)。さらに、商用交流電源の瞬時停電時にブラシレスDCモータに対する速度制御を停止することにより、インバータにおける直流部の電圧を上昇させる例が知られている(特開2004−304965号公報)が知られている。
弱め界磁制御のための負の界磁成分電流は、相巻線から発せられる磁束を打消すように作用する。このため、弱め界磁制御を行うと、注入する負の界磁成分電流の2乗と相巻線抵抗との積に相当する損失が発生する。これは、消費電力の増大につながる。
実施形態の目的は、消費電力の増大を抑えながら、モータに対する適切な速度制御を継続できるモータ駆動装置を提供することである。
実施形態のモータ駆動装置は、インバータと、平滑コンデンサと、第1制御手段と、検出手段と、第2検出手段と、第3制御手段とを備える。インバータは、交流電源の電圧を直流に変換しその直流電圧を交流に変換してブラシレスDCモータへの駆動電圧として出力する。平滑コンデンサは、前記インバータにおける直流電圧を平滑する。第1制御手段は、前記ブラシレスDCモータに流れる電流から同ブラシレスDCモータの速度を推定し、その推定速度が目標速度となるよう前記インバータを駆動制御する。検出手段は、前記交流電源における障害の発生を検出する。第2制御手段は、前記検出手段で障害の発生が検出された場合に、前記目標速度を前記インバータにおける直流電圧に対応する上限速度と予め定めた下限速度の範囲内に維持する。第3制御手段は、前記第2制御手段による制御の実行後、前記平滑コンデンサの電圧が設定値以下に低下した場合に、前記目標速度を前記ブラシレスDCモータの実際の速度低下率より大きい低下率でかつ前記下限速度を限度として下降方向に補正することにより、前記ブラシレスDCモータの回転エネルギーを回生電圧として前記平滑コンデンサに充電し、その平滑コンデンサの電圧が前記設定値より高い値まで上昇した場合に、前記第2制御手段の制御に復帰する。
各実施形態を示すブロック図。 一実施形態の制御を示すフローチャート。 一実施形態における直流電圧Vinの変化および各種制御の移り変わりを示すタイムチャート。 一実施形態における直流電圧Vinの変化および各種制御の移り変わりの他の例を示すタイムチャート。 一実施形態の制御の変形例を示すフローチャート。
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、商用交流電源1にリアクトル2を介してインバータ10が接続され、そのインバータ10の出力端に例えばヒートポンプ式冷凍機の圧縮機モータとして使用されるブラシレスDCモータ(永久磁石同期モータともいう)3が接続される。
インバータ10は、商用交流電源1の交流電圧を直流電圧に変換する整流回路11、この整流回路11から出力される直流電圧を平滑する平滑コンデンサ12、この平滑コンデンサ12の電圧をスイッチング素子のオン,オフにより所定周波数の三相交流電圧に変換するスイッチング回路13を有する。このスイッチング回路13の出力が、ブラシレスDCモータ3に、駆動電圧として供給される。
ブラシレスDCモータ3は、複数の相巻線が装着されたステータおよび複数の永久磁石が埋設されたロータを有し、圧縮機ケース内に収容されてヒートポンプ式冷凍サイクルにおける冷媒の吸込み・圧縮・吐出を行うとともに、圧縮機ケース内の潤滑油ポンプを駆動する。潤滑油ポンプは、圧縮機ケースの底部に溜まる潤滑油をブラシレスDCモータ3の摺動部へ供給する。この供給により、ブラシレスDCモータ3の摺動部に油膜が形成される。
上記スイッチング回路13の出力端とブラシレスDCモータ3との間のU相通電路に、ブラシレスDCモータ3のU相巻線に流れる電流(相電流)を検知する電流センサ4が配置される。上記スイッチング回路13の出力端とブラシレスDCモータ3との間のV相通電路に、ブラシレスDCモータ3のV相巻線に流れる電流(相電流)を検知する電流センサ5が配置される。この電流センサ4,5の出力が、モータ制御部20に供給される。ブラシレスDCモータ3のW相巻線に流れる電流は、電流センサ4,5の検知電流から算出することが可能である。
モータ制御部20は、電流センサ4,5の検知電流からブラシレスDCモータ3の速度(ロータ速度ともいう)を推定し、その推定速度ωmを空調制御部(図示せず)からの速度指令に応じた目標速度ωrefに到達させるための駆動電圧をインバータ10から出力させるべく同インバータ10のスイッチング素子をオン,オフ駆動するセンサレス・ベクトル制御(第1制御手段)を行うもので、座標変換部21、速度推定部22、速度制御部23、電流制御部24、座標変換部25、電圧検出回路26、出力デューティ算出部27、PWM変換部28、電源障害検出部29を含む。
座標変換部21は、電流センサ4,5の検知電流を、ブラシレスDCモータ3におけるロータ軸上の界磁軸(d軸)座標およびトルク軸(q軸)座標にそれぞれ換算された界磁成分電流(d軸電流ともいう)Idおよびトルク成分電流(q軸電流ともいう)Iqに変換する。速度推定部22は、座標変換部21で得られた界磁成分電流Idおよびトルク成分電流IqとブラシレスDCモータ3の等価方程式とに基づく演算により、ブラシレスDCモータ3の速度を推定する。速度制御部23は、速度指令に応じた上記目標速度ωrefと上記推定速度ωmとの差を求める。電流制御部24は、上記座標変換部21で変換されたトルク成分電流Iqに対する目標値および上記界磁成分電流Idに対する目標値を、速度制御部23で求められた差(=ωref−ωm)に応じて設定する。
座標変換部25は、電流制御部24で設定されたトルク成分電流Iqに対する目標値および界磁成分電流Idに対する目標値を、ブラシレスDCモータ3におけるロータ軸上のd軸座標に換算された界磁成分電圧Vdおよびq軸座標に換算されたトルク成分電圧Vqに変換する。電圧検出回路26は、平滑コンデンサ12の電圧を、インバータ10における直流部の直流電圧Vinとして、検出する。出力デューティ算出部27は、座標変換部25で変換された界磁成分電圧Vdとトルク成分電圧Vqおよび電圧検出回路26の検出電圧Vinに基づき、スイッチング回路13の各スイッチング素子に対するオン,オフデューティDを算出する。PWM変換部28は、出力デューティ算出部27で算出されたオン,オフデューティDに応じたパルス幅の駆動信号(PWM信号)を生成する。この駆動信号により、スイッチング回路13の各スイッチング素子がオン,オフする。このオン,オフにより、ブラシレスDCモータ3を駆動するための三相交流電圧がスイッチング回路13から出力される。
また、速度制御部23は、出力デューティ算出部27で算出されるオン,オフデューティDが100%に達しないよう、そのオン,オフデューティDが100%に近いほど増加する負の界磁成分電流(負のd軸電流ともいう)−Idを、電流制御部24における界磁成分電流Idの目標値に加える弱め界磁制御を行う(弱め界磁制御手段)。
電源障害検出部29は、電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vdip以下に低下した場合に、それを商用交流電源1における障害の発生(異常発生ともいう)として検出する。この障害の発生のことを、以下、電源障害の発生という。また、電源障害検出部29は、電圧検出回路26の検出電圧Vinの単位時間当たりの低下幅Vrが一定幅Vdr以上の場合に、それを電源障害の発生として検出する。さらに、電源障害検出部29は、電源障害の発生を検出した後で、電圧検出回路26の検出電圧Vinが上記設定値Vdipを超えてその状態が所定時間以上にわたり継続した場合に、それを電源障害の復旧として検出する。この電源障害検出部29の検出結果が速度制御部23および電流制御部24に供給される。
電圧検出回路26および電源障害検出部29により、電源障害の発生および復旧をそれぞれ検出する電源監視システム(電源監視手段)が構成される。
速度制御部23は、上記第1制御手段および上記弱め界磁制御手段のほかに、次の(1)〜(6)の手段を有する。
(1)電源障害検出部29で電源障害の発生が検出された場合に、電圧検出回路26の検出電圧Vinに対応する上限速度ωhをその検出電圧Vinから算出し、目標速度ωrefをその上限速度ωhと予め定めた下限速度ωlの範囲内に維持する速度維持モード制御を実行する第2制御手段。下限速度ωlは、ブラシレスDCモータ3が圧縮機内の潤滑油ポンプを駆動するのに必要な最低限の速度である。検出電圧Vinに対応する上限速度ωhは、検出電圧Vinが低いほど低くなる値である。
(2)第2制御手段による速度維持モード制御の実行後、電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vreg(<Vdip)以下に低下した場合に、目標速度ωrefをブラシレスDCモータ3の実際の速度低下率より大きい低下率でかつ下限速度ωlを限度として下降方向に補正し、これによりブラシレスDCモータ3の回転エネルギーを回生電圧として平滑コンデンサ12に充電する回生モード制御を実行し、この回生モード制御により平滑コンデンサ12の電圧が上昇して電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vkp(>Vreg)以上に上昇した場合に、回生モード制御を終了して第2制御手段の速度維持モード制御に復帰する第3制御手段。
(3)第3制御手段による速度維持モード制御への復帰後、商用交流電源1の電圧回復が生じて電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vregを超えるところまで上昇した場合に、目標速度ωrefを予め定めた通常の速度上昇率で上昇(復帰)させる復帰モード制御を先ず実行し、商用交流電源1の電圧回復が続いて電源障害検出部29で電源障害の復旧が検出された場合に、目標速度ωrefを速度指令に応じた本来の値へ向けて上記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させる急上昇モード制御を実行する第4制御手段。
(4)第3制御手段による速度維持モード制御への復帰後、商用交流電源1の電圧回復が生じないまま電圧検出回路26の検出電圧Vinが所定値Voff(<Vreg)以下に低下した場合に、モータ速度を下限速度ωlに維持できないとの判断の下に、目標速度ωrefを速度推定部22による速度推定処理に追従する速さで下降方向に補正してその補正によりブラシレスDCモータ3を停止させる停止モード制御を実行する第5制御手段。
(5)第5制御手段の停止モード制御の実行によりブラシレスDCモータ3が停止した後、商用交流電源1の電圧回復が生じて電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vregを超えるところまで上昇した場合に、ブラシレスDCモータ3を再起動し且つ目標速度ωrefを上記通常の速度上昇率で上昇させる再起動モード制御を先ず実行し、商用交流電源1の電圧回復が続いて電源障害検出部29で電源障害の復旧が検出された場合に、目標速度ωrefを速度指令に応じた本来の値へ向けて上記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させる急上昇モード制御を実行する第6制御手段。
(6)第4制御手段による急上昇モード制御の実行および第6制御手段による急上昇モード制御の実行に際し、電源障害検出部29で電源障害の復旧が検出されてからの一定時間Trtにおいて、検出電圧Vinの上昇に対する駆動信号生成制御の応答遅れから生じ得る脱調を防ぐためのモータ電流制限制御を実行する第7制御手段。モータ電流制限制御とは、具体的には、ブラシレスDCモータ3に流れる電流が予め定めた下限値を下回らないよう、正の界磁成分電流+Idを電流制御部24における界磁成分電流Idの目標値に加える制御のことである。駆動信号生成制御とは、出力デューティ算出部27のオン,オフデューティ算出処理およびPWM変換部28の駆動信号生成処理を含む。
つぎに、モータ制御部20の制御を図2のフローチャート、図3のタイムチャート、図4のタイムチャートを参照しながら説明する。図3は、電源障害が発生した後でブラシレスDCモータ3が停止しない場合の直流電圧Vinの変化および各種制御の移り変わりの例である。図4は、電源障害が発生した後でブラシレスDCモータ3が停止する場合の直流電圧Vinの変化および各種制御の移り変わりの例である。
まず、図3の例で説明する。インバータ10における直流部の直流電圧Vinおよびその直流電圧Vinの単位時間当たりの低下幅Vrが、電圧検出回路26で検出される(ステップ101)。
電圧検出回路26の検出電圧Vinが低下していく場合に、その低下に伴い速度制御部23の弱め界磁制御が働く。この弱め界磁制御により、モータ電流が徐々に上昇する。
電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vdip以下に低下すると、それが電源障害検出部29により、電源障害の発生として検出される(ステップ102のYES)。このとき、速度制御部23は、障害検出フラグfが“0”であれば(ステップ103のYES)、その障害検出フラグfに“1”をセットするとともに(ステップ104)、電圧検出回路26の検出電圧Vinに対応する上限速度ωhをその検出電圧Vinから算出する(ステップ105)。検出電圧Vinに対応する上限速度ωhは、検出電圧Vinが低いほど低くなる値である。
速度制御部23は、目標速度ωrefが上記算出した上限速度ωhより高い場合(ステップ106のYES)、目標速度ωrefを上限速度ωhに補正する(ステップ107)。こうして、目標速度ωrefの上昇が上限速度ωhに制限されることにより、モータ電流が低下する。
速度制御部23は、目標速度ωrefが予め定めた下限速度ωlより低い場合(ステップ108のYES)、目標速度ωrefをその下限速度ωlに補正する(ステップ109)。
速度制御部23は、目標速度ωrefが上限速度ωh以下でかつ下限速度ωl以上の場合は(ステップ106のNO、ステップ108のNO)、目標速度ωrefを指令速度に応じた値にそのまま設定する(ステップ110)。こうして、目標速度ωrefの下降が下限速度ωlに制限されることにより、圧縮機内の潤滑油ポンプの駆動に必要な動力が確保される。
これらステップ104〜110により、目標速度ωrefを上限速度ωhと下限速度ωlの範囲内に維持する速度維持モード制御が実行される。
速度制御部23は、電源障害検出部29で電源障害の発生が検出された後(ステップ102のYES)、障害検出フラグfが“1”であれば(ステップ103のNO)、速度維持モード制御が実行済みであるとの判断の下に、検出電圧Vinが所定値Voff以下であるか否かを判定する(ステップ11)。速度制御部23は、検出電圧Vinが所定値Voff以下でなければ(ステップ111のNO)、検出電圧Vinが設定値Vreg以下であるか否かを判定する(ステップ113)。
検出電圧Vinの低下が進むに従って、再び速度制御部23の弱め界磁制御が働いてモータ電流が徐々に上昇していく。
速度制御部23は、検出電圧Vinが設定値Vreg以下に低下したところで(ステップ111のNO、ステップ113のYES)、回生モード制御を実行する(ステップ114)。すなわち、速度制御部23は、目標速度ωrefを、ブラシレスDCモータ3の実際の速度低下率より大きい低下率でかつ下限速度ωlを限度として、下降方向に補正する。これにより、ブラシレスDCモータ3の回転エネルギーが回生電圧として平滑コンデンサ12に充電される。
速度制御部23は、回生モード制御の実行中、検出電圧Vinが設定値Vkp以上であるか否かを判定する(ステップ115)。速度制御部23は、検出電圧Vinが設定値Vkp未満の場合(ステップ115のNO)、回生モード制御の実行を継続する(ステップ114)。速度制御部23は、検出電圧Vinが設定値Vkp以上になると(ステップ115のYES)、回生モード制御を終了して速度維持モード制御に復帰するべく、障害検出フラグfを“0”にリセットする(ステップ116)。
障害検出フラグfが“0”であれば(ステップ103のYES)、速度制御部23は、ステップ104〜110の速度維持モード制御の実行を繰り返す。図3の例では、回生モード制御の実行後、目標速度ωrefが下限速度ωlに制限されている。
その後、速度制御部23は、商用交流電源1の電圧回復が生じて検出電圧Vinが設定値Vregを超えるところまで上昇したとき(ステップ111のNO、ステップ113のNO)、この場合はブラシレスDCモータ3が停止していないので(ステップ117のNO)、復帰モード制御を実行する(ステップ118)。すなわち、速度制御部23は、目標速度ωrefを予め定めた通常の速度上昇率で上昇(復帰)させるとともに、速度維持モード制御に戻るべく障害検出フラグfを“0”にリセットする。
商用交流電源1の電圧回復が続いて、検出電圧Vinが設定値Vdipを超えてその状態が所定時間以上にわたり継続すると、それが電源障害検出部29により、電源障害の復旧として検出される(ステップ102のNO)。このとき、速度制御部23は、障害検出フラグfが“1”であれば(ステップ120のYES)、急上昇モード制御を実行する(ステップ121)。すなわち、速度制御部23は、目標速度ωrefを速度指令に応じた本来の値へ向け上記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させるとともに、速度維持モード制御に戻るべく障害検出フラグfを“0”にリセットする。
速度制御部23は、この急上昇モード制御の実行に際し、電源障害検出部29で電源障害の復旧が検出されてからの一定時間Trtにおいて、モータ電流制限制御を実行する。すなわち、速度制御部23は、検出電圧Vinの上昇に対する駆動信号生成制御(出力デューティ算出部27のオン,オフデューティ算出処理およびPWM変換部28の駆動信号生成処理を含む)の応答遅れから生じ得る脱調を防ぐべく、ブラシレスDCモータ3に流れる電流が予め定めた下限値を下回らないよう、正の界磁成分電流+Idを電流制御部24における界磁成分電流Idの目標値に加える。一定時間Trtは、検出電圧Vinの上昇に対する制御の応答遅れより長い時間である。そして、速度制御部23は、一定時間Trtの経過後、急上昇モード制御を終了して通常制御へ移行する(ステップ122)。
一方、図4の例では、検出電圧Vinの単位時間当たりの低下幅Vrが一定幅Vdr以上となった時点で、それが電源障害検出部29により、電源障害の発生として検出される(ステップ102のYES)。このとき、速度制御部23は、障害検出フラグfが“0”であれば(ステップ103のYES)、上記した速度維持モード制御を実行する(ステップ104〜110)。この速度維持モード制御の実行により、モータ速度が下限速度ωlに維持される。これにより、圧縮機内の潤滑油ポンプの駆動に必要な動力が確保される。
速度制御部23は、電源障害検出部29で電源障害の発生が検出された後(ステップ102のYES)、障害検出フラグfが“1”であれば(ステップ103のNO)、速度維持モード制御が実行済みであるとの判断の下に、検出電圧Vinが所定値Voff以下であるか否かを判定する(ステップ111)。
速度制御部23は、検出電圧Vinが所定値Voff以下であれば(ステップ111のYES)、モータ速度を下限速度ωlに維持できないとの判断の下に、停止モード制御を実行する(ステップ112)。すなわち、速度制御部23は、目標速度ωrefを速度推定部22による速度推定処理に追従する速さで下降方向に補正してその補正によりブラシレスDCモータ3を停止させる。この場合、目標速度ωrefを速度推定処理に追従する速さで下降しながらブラシレスDCモータ3を停止させるので、その停止時のロータ位置を的確に把握することができる。ひいては、大きな起動トルクを確保できてブラシレスDCモータ3の再起動に要する時間を短縮できる。
速度制御部23は、停止モード制御の実行によりブラシレスDCモータ3が停止した後、商用交流電源1の電圧回復が生じて検出電圧Vinが設定値Vregを超えるところまで上昇したとき(ステップ111のNO、ステップ113のNO)、この場合はブラシレスDCモータ3が停止しているので(ステップ117のYES)、再起動モード制御を実行する(ステップ119)。すなわち、速度制御部23は、ブラシレスDCモータ3を再起動し且つ目標速度ωrefを上記通常の速度上昇率で上昇させるとともに、速度維持モード制御に戻るべく障害検出フラグfを“0”にリセットする。
商用交流電源1の電圧回復が続いて、検出電圧Vinが設定値Vdipを超えてその状態が所定時間以上にわたり継続すると、それが電源障害検出部29により、電源障害の復旧として検出される(ステップ102のNO)。このとき、速度制御部23は、障害検出フラグfが“1”であれば(ステップ120のYES)、急上昇モード制御を実行する(ステップ121)。すなわち、速度制御部23は、目標速度ωrefを速度指令に応じた本来の値へ向け上記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させるとともに、速度維持モード制御に戻るべく障害検出フラグfを“0”にリセットする。
速度制御部23は、この急上昇モード制御の実行に際し、電源障害検出部29で電源障害の復旧が検出されてからの一定時間Trtにおいて、モータ電流制限制御を実行する。すなわち、速度制御部23は、検出電圧Vinの上昇に対する駆動信号生成制御の応答遅れから生じ得る脱調を防ぐべく、ブラシレスDCモータ3に流れる電流が予め定めた下限値を下回らないよう、正の界磁成分電流+Idを電流制御部24における界磁成分電流Idの目標値に加える。一定時間Trtは、検出電圧Vinの上昇に対する制御の応答遅れより長い時間である。そして、速度制御部23は、一定時間Trtの経過後、急上昇モード制御を終了して通常制御へ移行する(ステップ122)。
以上のように、電源障害が発生した場合に、目標速度ωrefをインバータ10における直流部の直流電圧Vinに対応する上限速度ωhと予め定めた下限速度ωlの範囲内に維持することにより、負の界磁成分電流を注入する弱め界磁制御の実行を減らすことができる。
弱め界磁制御を実行すると、負の界磁成分電流の2乗と相巻線抵抗との積に相当する損失が発生するので、その弱め界磁制御の実行を減らすことにより、消費電力の増大を抑えることができる。したがって、消費電力の増大を抑えながら、ブラシレスDCモータ3に対する適切な速度制御を継続できる。
上限速度ωhとして商用交流電源1の電圧に対応する値を選定しているので、商用交流電源1からの供給エネルギーを最大限に活かした運転が可能である。これにより、ブラシレスDCモータ3により駆動されるヒートポンプ式冷凍サイクルの運転をできるだけ安定化させることができる。
上限速度ωhとして商用交流電源1の電圧に対応する値を選定しているので、電源障害の復旧に際し、ブラシレスDCモータ3の速度を商用交流電源1の電圧低下からの回復に速やかに追従させることができる。これにより、ヒートポンプ式冷凍サイクルの能力不足を速やかに補うことができる。
ブラシレスDCモータ3が圧縮機内の潤滑油ポンプを駆動するのに必要な最低限の速度を下限速度ωlとして定めているので、ブラシレスDCモータ3の摺動部等に対する潤滑油の供給をできるだけ継続することができる。よって、ブラシレスDCモータ3の安全を確保できる。
電源障害の発生を検出した場合に、ブラシレスDCモータ3の回転エネルギーを回生電圧として平滑コンデンサ12に回収し、その充電電圧を速度維持モード制御によるモータ駆動に利用するので、より長い時間にわたって電源障害に耐えながらモータ駆動を続けることができる。平滑コンデンサ12の定格によっては、目標速度ωrefを下降方向に補正する際の低下率を変えることで、回生電圧が平滑コンデンサ12の定格を超えない値に制限することができる。この制限により、平滑コンデンサ12の故障を防ぐことができる。
直流電圧Vinの低下が所定値Voff以下まで進んだ場合は、モータ速度を下限速度ωlに維持できないとの判断の下に、ブラシレスDCモータ3を停止するので、平滑コンデンサ12の電圧がなくならずに残る。したがって、平滑コンデンサ12の電圧がモータ制御部20の動作電力として使用されている場合には、平滑コンデンサ12の残りの電圧によって以後のモータ制御部20の動作を継続することができる。仮に、平滑コンデンサ12の電圧が零になってしまうと、モータ制御部20内のそれまでの運転情報が消失したり、電源障害が復旧するまでブラシレスDCモータ3を再起動できないといった不具合が生じるが、そのような不具合を防ぐことができる。すなわち、電源障害の復旧が検出されたときに、ブラシレスDCモータ3を速やかに再起動することができる。
ブラシレスDCモータ3の停止に際しては、目標速度ωrefを速度推定処理に追従する速さで下降しながらブラシレスDCモータ3を停止させるので、その停止時のロータ位置を的確に把握することができ、ひいては大きな起動トルクを確保できてブラシレスDCモータ3の再起動に要する時間を短縮できる。
検出電圧Vinが設定値Vdipを超えたからといってそれをすぐに電源障害の復旧として検出することはせず、検出電圧Vinが設定値Vdipを超えてその状態が所定時間以上にわたり継続した場合にそれを電源障害の復旧として検出するので、回生エネルギーによって平滑コンデンサ12の電圧が上昇することに起因する電源障害復旧の誤検出を防ぐことができる。所定時間の具体的な値としては、ブラシレスDCモータ3が継続して動作していた場合は例えば1秒以上、ブラシレスDCモータ3が停止していた場合は再起動を急ぎたいために例えば1秒未満が設定される。仮に、回生エネルギーによって平滑コンデンサ12の電圧が上昇することに起因する電源障害復旧の誤検出が生じると、ブラシレスDCモータ3の速度を電源障害発生前の状態に早く戻そうとして平滑コンデンサ12に蓄えたエネルギーを余分に消費するので、電源障害に耐えられる時間が短くなる。このような誤検出を生じないことにより、平滑コンデンサ12に蓄えたエネルギーの余分な消費を抑えることができる。結果として、電源障害に耐えられる時間が長くなる。
瞬時停電などの電源障害からの復旧に際しては、直流電圧Vinが急激に高くなる。このとき、直流電圧Vinを捕えて駆動信号(PWM信号)を生成するまでの駆動信号生成制御の応答遅れ(時間遅れ)により、実際のモータ電流が目標値より大きくなってしまい、これに伴い駆動信号のオン,オフデューティDが急激に小さくなる。こうなると、モータ電流が低下して制御が不安定になり、脱調が発生することがある。これに対し、本実施形態では、電源障害からの復旧に際し、検出電圧Vinの上昇に対する駆動信号生成制御の応答遅れより長い時間である一定時間Trtにわたってモータ電流制限制御を行うので、つまりブラシレスDCモータ3に流れる電流が予め定めた下限値を下回らないよう正の界磁成分電流+Idを電流制御部24における界磁成分電流Idの目標値に加えるので、検出電圧Vinの上昇に対する駆動信号生成制御の応答遅れから生じ得る脱調を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、電源障害検出部29は、電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vdip以下に低下した場合にそれを電源障害の発生として検出し、電圧検出回路26の検出電圧Vinの単位時間当たりの低下幅Vrが一定幅Vdr以上の場合にそれを電源障害の発生として検出したが、それに限らず、インバータ10に対する駆動信号のオン,オフデューティ(インバータ10のスイッチング素子に対するオン,オフデューティ)Dの大きさからインバータ10の直流部における直流電圧Vinを推定し、その推定電圧が設定値Vdip以下に低下したとき、それを電源障害の発生として検出してもよい。または、電源障害検出部29は、上記推定電圧の単位時間当たりの低下幅Vrが一定幅Vdr以上のとき、それを電源障害の発生として検出してもよい。または、電源障害検出部29は、上記オン,オフデューティDの単位時間当たりの増加幅が所定幅以上のとき、それを電源障害の発生として検出してもよい。
また、上記実施形態では、電源障害検出部29は、電源障害の発生を検出した後、電圧検出回路26の検出電圧Vinが設定値Vdipを超えてその状態が所定時間以上にわたり継続した場合に、それを電源障害の復旧として検出したが、それに限らず、上記オン,オフデューティDからの推定電圧が設定値Vdipを超えてその状態が一定時間以上にわたり継続したとき、それを電源障害の復旧として検出してもよい。
電源障害の発生および復旧の検出に推定電圧を用いる場合、電圧検出回路26を削減できるので、回路の小型化が図れるとともに、電圧検出回路26とモータ制御部20との間に存在する信号線がなくなる。信号線がなくなれば、モータ制御部20の絶縁性が高まり、モータ制御部20に手を触れても感電しなくなって保守サービス時の危険性が減少する。
商用交流電源の電圧の変動範囲は、日本では、標準電圧が100Vの場合に10V±6V、標準電圧が200Vの場合に202V±20Vである。配線での電圧降下を5%とすると、標準電圧が100Vの場合の下限値は91V、標準電圧が200Vの場合の下限値は172Vとなる。電源障害が発生していない場合は、この下限値以上の電圧が供給される。この下限値未満の電圧が検出された場合に電源障害が発生したと判断することで、確実に電源障害の発生を検出できる。
商用交流電源の電圧範囲は、標準電圧が100Vの場合に101V±6V、標準電圧が200Vの場合に202V±20Vであり、標準電圧が100Vの場合に12Vの幅を持ち、標準電圧が200Vの場合に40Vの幅を持っている。商用交流電源の電圧が供給される系統につながった機器の消費電力が変動して配線での電圧降下が変わることが、電源障害以外での電圧変動の要因であり、この通常発生する電圧変動よりも大きな電圧降下を検出した時に電源障害が起きたと判断することで、供給電圧が標準よりも高い時には早く電源障害を検出することができる。受電端からの配線で想定される最大の電圧変動以上の変動を基準とすることにより、標準電圧が100Vで上限値が107Vの場合は、107Vから5%下がった102Vとなったときに、それを電源障害と検出する。この場合、電圧値のみで検出する場合の91Vより11V分だけ早い時点で検出できるので、早くモータの回転を下げて消費電力を抑えることができる。ひいては、より長い時間にわたって、電源障害に耐えることができる。
また、上記実施形態では、速度制御部23は、速度維持モード制御として、電圧検出回路26の検出電圧Vinに対応する上限速度ωhを算出する処理(ステップ105)、目標速度ωrefがその上限速度ωhより高いか否かを判定する処理(ステップ106)、目標速度ωrefが上限速度ωhより高い場合に目標速度ωrefを上限速度ωhに補正する処理(ステップ107)を実行したが、それに代えて、図5に示すように、電圧検出回路26の検出電圧Vinに対応する上限オン,オフデューティDhを算出する処理(ステップ105)、出力デューティ算出部27で算出されるオン,オフデューティDがその上限オン,オフデューティDhより高いか否かを判定する処理(ステップ106)、オン,オフデューティDが上限オン,オフデューティDhより高い場合に、目標速度ωrefを上限オン,オフデューティDhとオン,オフデューティDとの差に係数αを積算して得られる値[=ωref−(Dh−D)・α]に補正する処理(ステップ107)、を実行してもよい。オン,オフデューティDは、座標変換部25で変換された界磁成分電圧Vdとトルク成分電圧Vqおよび電圧検出回路26の検出電圧Vinに基づいて算出されるので、直流電圧Vinの変化をパラメータとして含んでいる。
その他、実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
実施形態のモータ駆動装置は、例えばヒートポンプ式冷凍機の圧縮機モータとして使用されるブラシレスDCモータの駆動に利用可能である。

Claims (8)

  1. 交流電源の電圧を直流に変換しその直流電圧を交流に変換してブラシレスDCモータへの駆動電圧として出力するインバータと、
    前記インバータにおける直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、
    前記ブラシレスDCモータに流れる電流から同ブラシレスDCモータの速度を推定し、その推定速度が目標速度となるよう前記インバータを駆動制御する第1制御手段と、
    前記交流電源における障害の発生を検出する検出手段と、
    前記検出手段で障害の発生が検出された場合に、前記目標速度を前記インバータにおける直流電圧に対応する上限速度と予め定めた下限速度の範囲内に維持する第2制御手段と、
    前記第2制御手段による制御の実行後、前記平滑コンデンサの電圧が設定値以下に低下した場合に、前記目標速度を前記ブラシレスDCモータの実際の速度低下率より大きい低下率でかつ前記下限速度を限度として下降方向に補正することにより、前記ブラシレスDCモータの回転エネルギーを回生電圧として前記平滑コンデンサに充電し、その平滑コンデンサの電圧が前記設定値より高い値まで上昇した場合に、前記第2制御手段の制御に復帰する第3制御手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記検出手段は、前記交流電源における障害の発生および復旧を検出する、
    前記第3制御手段による前記第2制御手段の制御への復帰後、前記交流電源の電圧回復が生じて前記平滑コンデンサの電圧が前記設定値を超えた場合に、前記目標速度を予め定めた通常の速度上昇率で先ず上昇させ、続いて、前記検出手段で障害の復旧が検出された場合に、前記目標速度を本来の値へ向け前記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させる第4制御手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 前記第3制御手段による前記第2制御手段の制御への復帰後、前記交流電源の電圧回復が生じないまま前記平滑コンデンサの電圧が所定値以下に低下した場合に、前記ブラシレスDCモータを停止させる第5制御手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。
  4. 第5制御手段は、前記第3制御手段による前記第2制御手段の制御への復帰後、前記交流電源の電圧回復が生じないまま前記平滑コンデンサの電圧が所定値以下に低下した場合に、前記目標速度を前記速度の推定に追従する速さで下降方向に補正してその補正により前記ブラシレスDCモータを停止させる、
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
  5. 前記第5制御手段の制御により前記ブラシレスDCモータが停止した後、前記交流電源の電圧回復が生じて前記平滑コンデンサの電圧が前記設定値を超えた場合に、前記ブラシレスDCモータを再起動し且つ前記目標速度を前記通常の速度上昇率で先ず上昇させ、続いて、前記検出手段で障害の復旧が検出された場合に、前記目標速度を本来の値へ向け前記通常の速度上昇率より大きい上昇率で急上昇させる第6制御手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
  6. 前記第4制御手段による前記目標速度の急上昇および前記第6制御手段による前記目標速度の急上昇に際し、前記検出手段で障害の復旧が検出されてからの一定時間において、前記ブラシレスDCモータに流れる電流が予め定めた下限値を下回らないようにモータ電流制限制御を実行する第7制御手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項5記載のモータ駆動装置。
  7. 前記インバータは、交流電源の電圧を直流に変換しその直流電圧をスイッチング素子のオン,オフにより交流に変換してブラシレスDCモータへの駆動電圧として出力する、
    前記第1制御手段は、前記ブラシレスDCモータに流れる電流から同ブラシレスDCモータの速度を推定し、その推定速度が目標速度となるよう前記インバータのスイッチング素子をオン,オフ駆動制御する、
    前記検出手段は、前記インバータにおける直流電圧を検出しその検出電圧が設定値以下に低下したとき、またはその検出電圧の単位時間当たりの低下幅が一定幅以上のとき、または前記インバータのスイッチング素子に対するオン,オフデューティの大きさから前記インバータにおける直流電圧を推定しその推定電圧が前記設定値以下に低下したとき、またはその推定電圧の単位時間当たりの低下幅が前記一定幅以上のとき、または前記インバータのスイッチング素子に対するオン,オフデューティの単位時間当たりの増加幅が所定幅以上のとき、それを前記交流電源における障害の発生として検出する、
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  8. 前記検出手段は、前記交流電源における障害の発生を検出した後、前記検出電圧または前記推定電圧が前記設定値を超えてその状態が一定時間以上にわたり継続したとき、それを前記交流電源における障害の復旧として検出する、
    ことを特徴とする請求項7記載のモータ駆動装置。
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