JP5851430B2 - 電力変換器制御装置 - Google Patents
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Description
しかし、位置センサの異常状態の検出が遅れると、誤った位相情報を制御に用いることになり、電力変換器や電動機に過電流が発生する可能性がある。
電力変換器では、過大電流が発生している最中にスイッチング素子のオン・オフ動作が何度も発生すると、スイッチング素子に過大な負荷を与える危険があり、また、許容範囲を越える過大な電流が流れるとスイッチング素子が破壊される可能性がある。
また、位置センサレスで計算した位相信号を安定化させる方法として、誘起電圧により求めた推定位相信号に対し、速度を計算する微分回路、その速度から外乱などのノイズを除去するLPF、その処理に伴う位相遅れを補償するPI(比例積分)制御、とを組み合わせる方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
このため、外乱が加わり位相信号の急変などが発生したときに、位相信号を安定化させたとしてもそのまま制御を継続することにより、電動機や電力変換器で過電流が発生するという問題点があった。
上位からの指令に基づいて直交二相電流指令を生成する電流指令生成部、電動機に流れる交流電流を検出する電流検出器、位相信号に基づき電流検出器からの交流電流を直交二相電流検出値に変換する第一座標変換部、直交二相電流指令と直交二相電流検出値との偏差に基づき直交二相電圧指令を生成する電圧指令生成部、位相信号に基づき電圧指令生成部からの直交二相電圧指令を交流電圧指令に変換する第二座標変換部、および第二座標変換部からの交流電圧指令に基づき電力変換器を駆動する駆動信号を生成する駆動制御部を備えた電力変換器制御装置において、
電動機の回転子の磁極位置を検出する位置センサ、この位置センサの異常を検出したとき駆動制御部の出力を停止して電動機を停止させる異常検出部、位置センサからのセンサ出力に基づき位相情報を生成する位相検出部、および位相情報に基づき位相信号を生成するものであって、位置センサの異常により位相情報に加わる外乱による位相信号の変動を抑制する補償機能を有する位相補償部を備えたものであり、
更に、第一の発明での位相補償部は、位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する第一微分演算手段、位相情報と位相信号との偏差に基づき速度情報を補正する速度補正量を生成する第一補償手段、速度情報を微分演算することによりトルク情報を出力する第二微分演算手段、速度情報と速度補正量との和と速度信号との偏差に基づきトルク情報を補正するトルク補正量を生成する第二補償手段、トルク情報とトルク補正量との和を積分演算することにより速度信号を出力する第一積分演算手段、および速度信号を積分演算することにより位相信号を出力する第二積分演算手段を備えたものである。
また、第二の発明での位相補償部は、位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する微分演算手段、位相情報と位相信号との偏差に基づき速度情報を補正する速度補正量を生成する補償手段、速度情報と速度補正量とを加算した信号を積分演算することにより位相信号を出力する積分演算手段を備え、交流電圧指令と交流電流とに基づき推定速度情報を生成する速度推定手段を備え、位相補償部は、補償機能を高めるため速度情報と推定速度情報とから補正速度情報を出力する速度補正手段を備えたものである。
また、第三の発明では、交流電圧指令と交流電流とに基づき推定速度情報を生成する速度推定手段を備え、電流指令生成部は、上位からの指令としてトルク指令に基づいて直交二相電流指令を生成するものであり、位相補償部は、位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する第一微分演算手段、位相情報と位相信号との偏差に基づき速度情報を補正する速度補正量を生成する第一補償手段、速度情報を微分演算することによりトルク情報を出力する第二微分演算手段、推定速度情報と速度補正量との和と速度信号との偏差に基づきトルク情報を補正するトルク補正量を生成する第二補償手段、第二微分演算手段が出力するトルク情報からトルク指令を減算することによりトルク偏差を出力する減算器、トルク補正量とトルク偏差とを加算した信号を積分演算することにより速度信号を出力する第一積分演算手段、および速度信号を積分演算することにより位相信号を出力する第二積分演算手段を備えたものである。
更に、第一に発明では、速度情報に加えて加速度情報を加味して位相信号を安定化させるように構成したので、装置の慣性モーメント値に適応した応答性のもとで位相信号を安定化させることができ、補償機能が高まるという効果がある。
また、第二の発明では、推定速度情報と組み合わせることにより、位置センサに異常が発生したときは、その外乱成分のみを抑えるように動作し、位相信号の安定化が良くなる。
また、第三の発明では、推定した速度情報とトルク指令と組み合わせることにより、位置センサに異常が発生したときでも、外乱成分のみを抑え、更なる優れた補償機能を実現することが可能である。
図1は、この発明の実施の形態1における電力変換器制御装置の全体構成を示すシステム構成図である。先ず、図1により、全体構成の概要を説明する。
トルク指令生成部1では、制御系における図示されていない上位から入力された情報により、電流指令生成部2にトルク指令T*を出力する。電流指令生成部2は、入力されたトルク指令T*に基づき、dq軸の直交二相座標系で表された電流指令(直交二相電流指令)id*、iq*を生成し、後段の減算器3、4に出力する。減算器3、4は、電流指令生成部2から入力された電流指令id*、iq*と後述する第一座標変換部7から入力される電流検出値(直交二相電流検出値)id、iqとの偏差をそれぞれ計算する。減算器3および減算器4でそれぞれ計算された電流偏差は、電圧指令生成部5に入力される。
電圧指令vd*、vq*は、第二座標変換部6に入力され、三相交流座標系で表された電圧指令(三相交流電圧指令)vu*、vv*、vw*に変換される。
一般に、直交二相座標系から三相交流座標系への座標変換式は、
第二座標変換部6は、角度θとして、後述する位相補償部8の出力する位相信号θsに基づき、式(2)に示すような演算を行い、三相交流電圧指令vu*、vv*、vw*を駆動制御部としてのPWM制御部11に出力する。PWM制御部11は、入力された三相交流電圧指令vu*、vv*、vw*をPWM(パルス幅変調)処理することによって電力変換器駆動用のゲート信号(駆動信号)GDu、GDv、GDwに変換し、電力変換器12に出力する。一般的に、三相交流電圧指令のPWM処理では、三角波キャリア信号との振幅比較処理を行うことによりPWM処理する。
電流検出器13、14、15は、電力変換器12とPMモータ16との間に流れる三相交流電流iu、iv、iwを検出する。
第一座標変換部7は、電流について三相交流座標系から直交二相座標系への変換を行い、電流検出器13、14、15で検出された三相交流電流iu、iv、iwを直交二相座標系で表された電流値(直交二相電流検出値)id、iqに変換する。一般に、三相交流座標系から直交二相座標系への座標変換式は、
式(3)の角度θには、第二座標変換部6の場合と同様、後述する位相補償部8の出力する位相信号θsを使用する。
位相検出部10は、例えば、レゾルバの信号をデジタル信号に変換するRD変換を行い、制御に用いるための位相情報θを求める。
位相補償部8は、後段で更に詳述するが、位相検出部10の出力する位相情報θの急激な変動を抑制する補償機能を有している。そのため、位置センサに故障などの異常が発生したときでも、出力の急激な変動が抑制される。
図1において、異常検出部9は、位相検出部10と位置センサ17との間の信号を状態監視している。そして、これらの信号線の断線や地絡、短絡などの異常状態を検出した場合、異常検出フラグを用いてPWM制御部11に信号を伝達し、電力変換器12の動作停止を行う。
なお、異常検出の方法としては、例えば、信号線に重畳されたオフセット電圧レベルや、交流を検波した信号レベルなどを監視し、一定時間以上異常な数値が続けば異常状態と判定するような方法などがある。
PMモータ16は、回転動作中に位置センサ17に故障などの異常が発生したとしても、慣性の影響によって急激に速度が変化するわけではないので、回転しているときの速度情報を利用することによって位相信号の急変を抑制することができる。
減算器19は、入力端子18から入力された位相情報θと出力端子24から出力される位相信号θsとの位相偏差Δθを計算する。位相偏差Δθは、補償手段としてのPI補償回路21に入力されて、PI補償演算が行われる。PI補償回路21の出力は、速度補正量ω*となり、加算器22において、微分回路20で計算した速度情報ωと加算される。加算器22の出力は、積分演算手段としての積分回路23に入力され、積分演算を行うことによって位相信号θsとして出力端子24から出力される。
即ち、位相補償部8は、位相情報θに加わる外乱による位相信号θsの変動を抑制する補償機能を有する。
また、位置センサ17の異常状態が正しく判定されると、電力変換器12に出力するゲート信号が確実に遮断され安全にPMモータ16の回転動作が停止する。
この発明の実施の形態2に係る電力変換器制御装置は、実施の形態1とは異なり、位相補償部として、微分回路を2個備え、速度情報に加えて加速度(トルク)情報に基づいて制御する位相補償部を備えることで補償機能をより高めた構成としたものである。
以下、この発明の実施の形態2について、位相補償部8に係るブロック図である図4に基づいて説明する。図4は、実施の形態1と同様、位相補償部8のブロック構成を示しており、図2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付して個々の説明は適宜省略するものとする。以下、実施の形態1との差異を中心に説明する。
減算器26の出力を速度偏差Δωとすると、この速度偏差Δωは、第二補償手段としてのPI補償回路29に入力され、
微分回路27の出力は、速度を微分演算したもので加速度情報となる。微分回路27の出力は、乗算器28に入力されて慣性モーメント値Jが乗算される。即ち、加速度に慣性モーメントJの値を乗算することによりトルク情報τが計算される。
加算器30には、乗算器28からのトルク情報τとPI補償回路29からのトルク補正量τ*とが入力される。加算器30の出力は、積分回路31に入力され、慣性モーメント1/Jをゲインとする積分演算を行う。この積分回路31の出力は、加速度情報を積分演算したものであるので速度信号であり、この速度信号は第二積分演算手段としての積分回路32に入力される。積分回路32の出力は、速度信号を積分演算したものであるので位相信号θsとなり出力端子24から出力される。
しかし、位相情報θに外乱が発生すると、微分回路20から外乱を伴った速度が発生するので、P補償回路25は、速度を安定化させるように機能し、また、微分回路27(乗算器28)から外乱を伴った加速度(トルク)が発生するので、PI補償回路29は加速度を安定させるように機能し、その結果、位相信号θsも安定化される。
なお、PI補償回路29は、比例動作のみを行うP補償回路としても同様の効果を得ることができる。
この実施の形態3に係る電力変換器制御装置は、実施の形態1とは異なり、位置センサ17からの情報に加えて、更に、別途推定した速度情報を使用して位相補償を行うものである。
以下、この発明の実施の形態3における電力変換器制御装置の係るシステム構成図である図5およびその位相補償部36の詳細ブロック図である図6に基づいて説明する。
図5は、実施の形態1と同様、位置センサ17に故障などの異常が発生したときに安全に電力変換器12を停止させる異常検出部9と位相補償部36を備えた電力変換器制御装置のシステム構成を示しており、以下、実施の形態1との差異を中心に説明する。
座標変換部33では、電圧指令に関して三相交流座標系から直交二相座標系への変換を行う。具体的には、第二座標変換部6が出力している三相交流電圧指令vu*、vv*、vw*を、速度位相推定部35の出力する推定位相θ0上の直交二相座標系で表された推定電圧指令vd0*、vq0*に変換する。
座標変換部34は、電流に関して三相交流座標系から直交二相座標系への変換を行う。具体的には、電流検出器13、14、15で検出された三相交流電流iu、iv、iwを、速度位相推定部35の出力する推定位相θ0上の直交二相座標系で表された推定電流id0、iq0に変換する。
速度位相推定部35からの推定速度情報ω0は、位相補償部36に、推定位相情報θ0は、座標変換部33および座標変換部34に出力される。
位相補償部36は、位相検出部10からの位相情報θに加えて推定速度情報ω0を用いて位相信号θsを外乱に対して安定化するよう計算する。
従って、減算器38では、補正速度情報としての速度偏差Δωを演算することになる。これに伴い、PI補償回路21は、速度の偏差分を抑えるように動作する。
実施の形態4に係る電力変換器制御装置は、実施の形態3とは異なり、推定した速度情報を用いて速度の補正演算を行うようにしたものである。
以下、この発明の実施の形態4について、位相補償部36に係る詳細ブロック構成図である図7に基づいて説明する。図7において、図6と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付して個々の説明は適宜省略するものとする。以下、実施の形態3との差異を中心に説明する。
実施の形態5に係る電力変換器制御装置は、実施の形態3とは異なり、トルク指令および位相情報をもとに電力変換器を制御する構成としたものである。
以下、この発明の実施の形態5について、電力変換器制御装置に係るシステム構成図である図8およびその位相補償部41の詳細ブロック構成図である図9に基づいて説明する。
図8は、実施の形態3と同様、位置センサ17に故障などの異常が発生したときに安全に電力変換器12を停止させる異常検出部9と位相補償部41を備えた電力変換器制御装置のシステム構成を示しており、以下、実施の形態3との差異を中心に説明する。
図8において、位相補償部41には、位相検出部10からの位相情報θに加えてトルク指令生成部1の出力であるトルク指令T*を用いて位相信号θsを外乱に対して安定化するよう計算する。
従って、減算器43では、補正トルク情報としてトルク偏差Δτを演算することになる。これに伴い、PI補償回路29は、トルクの偏差分を抑えるように動作する。
図9に示す位相補償部41においては、異常の無い一定加速の定常状態では、入力端子42から入力されるトルク指令T*と乗算器28からのトルク情報τとは同じであり、減算器43の出力するトルク偏差Δτはゼロとなる。従って、PI補償回路29の出力τ*は定常加速度成分となる。しかし、位相情報θに外乱が発生すると、減算器43から外乱を伴ったトルク偏差が発生するので、PI補償回路29は、トルクを安定化させるように機能し、その結果位相信号θsも安定化される。
実施の形態6に係る電力変換器制御装置は、実施の形態5とは異なりトルク指令を用いてトルクの補正演算を行うようにしたものである。
以下、この発明の実施の形態6について、位相補償部41に係る詳細ブロック構成図である図10に基づいて説明する。図10において、図9と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付して個々の説明は適宜省略するものとする。以下、実施の形態5との差異を中心に説明する。
この実施の形態7に係る電力変換器制御装置は、位置センサ17からの情報に加えて、別途推定した速度情報、更には、トルク指令を使用して位相補償を行うものである。
以下、この発明の実施の形態7について、電力変換器制御装置に係るシステム構成図である図11およびその位相補償部46の詳細ブロック図である図12に基づいて説明する。
図11は、先の形態例と同様、位置センサ17に故障などの異常が発生したときに安全に電力変換器12を停止させる異常検出部9と位相補償部46を備えた電力変換器制御装置のシステム構成を示しており、以下、先の形態例との差異を中心に説明する。
これにより、速度位相推定部35で計算した推定速度情報ω0が安定であれば、この発明の速度演算部分をより安定に動作する構成とすることが可能である。
6 第二座標変換部、7 第一座標変換部、8,36,41,46 位相補償部、
9 異常検出部、10 位相検出部、11 PWM制御部、12 電力変換器、
13〜15 電流検出器、16 PMモータ、20,27 微分回路、
21,29,45 PI補償回路、23,31,32 積分回路、
25,40 P補償回路、35 速度位相推定部、39,44 補正回路。
Claims (8)
- 電動機に電力を供給する電力変換器を制御する電力変換器制御装置であって、
上位からの指令に基づいて直交二相電流指令を生成する電流指令生成部、前記電動機に流れる交流電流を検出する電流検出器、位相信号に基づき前記電流検出器からの前記交流電流を直交二相電流検出値に変換する第一座標変換部、前記直交二相電流指令と前記直交二相電流検出値との偏差に基づき直交二相電圧指令を生成する電圧指令生成部、前記位相信号に基づき前記電圧指令生成部からの前記直交二相電圧指令を交流電圧指令に変換する第二座標変換部、および前記第二座標変換部からの前記交流電圧指令に基づき前記電力変換器を駆動する駆動信号を生成する駆動制御部を備えた電力変換器制御装置において、
前記電動機の回転子の磁極位置を検出する位置センサ、この位置センサの異常を検出したとき前記駆動制御部の出力を停止して前記電動機を停止させる異常検出部、前記位置センサからのセンサ出力に基づき位相情報を生成する位相検出部、および前記位相情報に基づき前記位相信号を生成するものであって、前記位置センサの異常により前記位相情報に加わる外乱による前記位相信号の変動を抑制する補償機能を有する位相補償部を備え、
前記位相補償部は、前記位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する第一微分演算手段、前記位相情報と前記位相信号との偏差に基づき前記速度情報を補正する速度補正量を生成する第一補償手段、前記速度情報を微分演算することによりトルク情報を出力する第二微分演算手段、前記速度情報と前記速度補正量との和と速度信号との偏差に基づき前記トルク情報を補正するトルク補正量を生成する第二補償手段、前記トルク情報と前記トルク補正量との和を積分演算することにより前記速度信号を出力する第一積分演算手段、および前記速度信号を積分演算することにより前記位相信号を出力する第二積分演算手段を備えたことを特徴とする電力変換器制御装置。 - 電動機に電力を供給する電力変換器を制御する電力変換器制御装置であって、
上位からの指令に基づいて直交二相電流指令を生成する電流指令生成部、前記電動機に流れる交流電流を検出する電流検出器、位相信号に基づき前記電流検出器からの前記交流電流を直交二相電流検出値に変換する第一座標変換部、前記直交二相電流指令と前記直交二相電流検出値との偏差に基づき直交二相電圧指令を生成する電圧指令生成部、前記位相信号に基づき前記電圧指令生成部からの前記直交二相電圧指令を交流電圧指令に変換する第二座標変換部、および前記第二座標変換部からの前記交流電圧指令に基づき前記電力変換器を駆動する駆動信号を生成する駆動制御部を備えた電力変換器制御装置において、
前記電動機の回転子の磁極位置を検出する位置センサ、この位置センサの異常を検出したとき前記駆動制御部の出力を停止して前記電動機を停止させる異常検出部、前記位置センサからのセンサ出力に基づき位相情報を生成する位相検出部、および前記位相情報に基づき前記位相信号を生成するものであって、前記位置センサの異常により前記位相情報に加わる外乱による前記位相信号の変動を抑制する補償機能を有する位相補償部を備え、
前記位相補償部は、前記位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する微分演算手段、前記位相情報と前記位相信号との偏差に基づき前記速度情報を補正する速度補正量を生成する補償手段、前記速度情報と前記速度補正量とを加算した信号を積分演算することにより前記位相信号を出力する積分演算手段を備え、
前記交流電圧指令と前記交流電流とに基づき推定速度情報を生成する速度推定手段を備え、
前記位相補償部は、前記補償機能を高めるため前記速度情報と前記推定速度情報とから補正速度情報を出力する速度補正手段を備えたことを特徴とする電力変換器制御装置。 - 前記速度補正手段は、前記微分演算手段が出力する前記速度情報から前記推定速度情報を減算することにより前記補正速度情報としての速度偏差を出力する減算器であり、前記積分演算手段は、前記速度補正量と前記速度偏差とを加算した信号を積分演算することにより前記位相信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電力変換器制御装置。
- 前記速度補正手段は、前記微分演算手段が出力する前記速度情報が、前記推定速度情報に基づき設定される上限下限範囲を越えないよう制限処理をした補正速度情報を出力する補正回路であり、前記積分演算手段は、前記速度補正量と前記補正速度情報とを加算した信号を積分演算することにより前記位相信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電力変換器制御装置。
- 前記電流指令生成部は、前記上位からの指令としてトルク指令に基づいて前記直交二相電流指令を生成するものであり、
前記位相補償部は、前記補償機能を高めるため前記トルク情報と前記トルク指令とから補正トルク情報を出力するトルク補正手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電力変換器制御装置。 - 前記トルク補正手段は、前記第二微分演算手段が出力する前記トルク情報から前記トルク指令を減算することにより前記補正トルク情報としてのトルク偏差を出力する減算器であり、前記第一積分演算手段は、前記トルク補正量と前記トルク偏差とを加算した信号を積分演算することにより前記速度信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項5記載の電力変換器制御装置。
- 前記トルク補正手段は、前記第二微分演算手段が出力する前記トルク情報が、前記トルク指令に基づき設定される上限下限範囲を越えないよう制限処理をした補正トルク情報を出力する補正回路であり、前記第一積分演算手段は、前記トルク補正量と前記補正トルク情報とを加算した信号を積分演算することにより前記速度信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項5記載の電力変換器制御装置。
- 電動機に電力を供給する電力変換器を制御する電力変換器制御装置であって、
上位からの指令に基づいて直交二相電流指令を生成する電流指令生成部、前記電動機に流れる交流電流を検出する電流検出器、位相信号に基づき前記電流検出器からの前記交流電流を直交二相電流検出値に変換する第一座標変換部、前記直交二相電流指令と前記直交二相電流検出値との偏差に基づき直交二相電圧指令を生成する電圧指令生成部、前記位相信号に基づき前記電圧指令生成部からの前記直交二相電圧指令を交流電圧指令に変換する第二座標変換部、および前記第二座標変換部からの前記交流電圧指令に基づき前記電力変換器を駆動する駆動信号を生成する駆動制御部を備えた電力変換器制御装置において、
前記電動機の回転子の磁極位置を検出する位置センサ、この位置センサの異常を検出したとき前記駆動制御部の出力を停止して前記電動機を停止させる異常検出部、前記位置センサからのセンサ出力に基づき位相情報を生成する位相検出部、および前記位相情報に基づき前記位相信号を生成するものであって、前記位置センサの異常により前記位相情報に加わる外乱による前記位相信号の変動を抑制する補償機能を有する位相補償部を備え、
前記交流電圧指令と前記交流電流とに基づき推定速度情報を生成する速度推定手段を備え、前記電流指令生成部は、前記上位からの指令としてトルク指令に基づいて前記直交二相電流指令を生成するものであり、
前記位相補償部は、前記位相情報を微分演算することにより速度情報を出力する第一微分演算手段、前記位相情報と前記位相信号との偏差に基づき前記速度情報を補正する速度補正量を生成する第一補償手段、前記速度情報を微分演算することによりトルク情報を出力する第二微分演算手段、前記推定速度情報と前記速度補正量との和と速度信号との偏差に基づき前記トルク情報を補正するトルク補正量を生成する第二補償手段、前記第二微分演算手段が出力する前記トルク情報から前記トルク指令を減算することによりトルク偏差を出力する減算器、前記トルク補正量と前記トルク偏差とを加算した信号を積分演算することにより前記速度信号を出力する第一積分演算手段、および前記速度信号を積分演算することにより前記位相信号を出力する第二積分演算手段を備えたことを特徴とする電力変換器制御装置。
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