JP5849509B2 - 音響装置および音響装置群 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘルムホルツ共鳴器を1個または複数個ずつ備えた音響装置に関する。
吸音パネルのようなヘルムホルツ共鳴器のネック及びキャビティに相当する部材を有する音響装置の中には、それらの部材の寸法の調整によって当該音響装置が創出する音響効果を変化させるものがある。ヘルムホルツ共鳴器におけるヘルムホルツ共鳴は、当該ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数frの音波がネック内に入射した場合に、ネック内の空気がネックの外側近傍の空気と共に激しく振動し、入射した音波のエネルギーがネックの内周壁において熱に変換されて低減する現象である。
特許文献1には、吸音パネルにおけるヘルムホルツ共鳴器のネックに相当する部材の長さの調整によって共鳴周波数frを変化させる技術の開示がある。同文献1に開示された吸音パネルは、上面板と底面板を4枚の側面板を介して対向させ、その上面板上に開口端を有する蛇腹状のホースを底面板に向かって延在させたものである。この吸音パネルでは、蛇腹状のホースがヘルムホルツ共鳴器のネックの役割を果たし、上面板と底面板に挟まれた空間がヘルムホルツ共鳴器のキャビティの役割を果たす。
ここで、ヘルムホルツ共鳴器は、共鳴周波数frの音波がネック内に入射したときに激しく振動する空気を質量mとし、キャビティ内の空気をばね定数kのばねとする機械系の単一共振系とみなすことができ、共鳴周波数frと質量m及びばね定数kとの間には次式(1)の関係が成り立つ(非特許文献1参照)。
fr=1/2π(k/m)1/2…(1)
そして、ヘルムホルツ共鳴器におけるネックの断面積をSとし、キャビティの容積をVとし、ネックの長さをLとした場合、式(1)は次式(2)に変換される。次式(2)において、cは、音速であり、ΔLは、共鳴周波数frの音波がネック内に入射したときに振動する空気の質量mとネック内の空気の質量m’(m’<m)との差を埋めるべくネック長Lに加算する開口端補正値である。
fr=(c/2π)(S/((L+ΔL)V))1/2…(2)
この式(2)に示すように、ヘルムホルツ共鳴器では、ネックの長さLが短くなると共鳴周波数frが高くなり、ネックの長さLが長くなると共鳴周波数frが低くなる。よって、特許文献1の技術では、ホースを縮める(Lを短くする)と吸音する音の周波数が高くなり、ホースを伸ばす(Lを長くする)と吸音する音の周波数が低くなる。
特開平04−159898号公報
新版 音響用語辞典 社団法人日本音響学会、2004年7月15日、p.350 大賀寿朗、鎌倉友男、斎藤繁実、武田一哉、音響エレクトロニクス―基礎と応用、培風館、2004年5月10日 小橋豊、音と音波、裳華房、昭和50年1月25日
しかしながら、特許文献1に開示された技術の場合、ホースの長さを固定長としているものに比べて構成が複雑であるため、その設計や製造に手間がかかり、生産コストが大きくなるという問題があった。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、1つ1つの設計や製造の負担を大きくすることなく、所望の周波数においてヘルムホルツ共鳴を発生する音響装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数のヘルムホルツ共鳴器を備えた音響装置であって、前記複数のヘルムホルツ共鳴器の中に、ネックの断面積及び前記ネックに連通したキャビティの容積を同じくし前記ネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値及び最大値の関係を異にする少なくとも2つのヘルムホルツ共鳴器が含まれていることを特徴とする音響装置を提供する。
この発明は、ヘルムホルツ共鳴器におけるネックの断面積、キャビティの容積、およびネック長が同じであっても、ネックの断面の形状が異なれば共鳴周波数が変わる、という本願発明者らの研究成果に基づいてなされたものである。この発明によると、1つの音響装置により、高域から低域までの広帯域の音を吸音することができる。
また、本発明は、ヘルムホルツ共鳴器を備えた複数種類の音響装置群であって、各種類の音響装置に備え付ける各ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面積、前記ネックに連通したキャビティの容積、および前記ネックの長さを同じくするとともに、当該各ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の形状を種類毎に異ならせたことを特徴とする音響装置群を提供する。
この発明も、上述した研究成果に基づいてなされたものである。この発明によると、1つ1つの設計や製造の負担を大きくすることなく、所望の周波数においてヘルムホルツ共鳴を発生する音響装置を生産することができる。
また、本発明は、断面の形状を異にする複数種類のネックを有する複数種類のヘルムホルツ共鳴器を具備する音響装置を提供する。この音響装置も、上述した研究成果に基づいてなされたものである。この音響装置によると、ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を簡単な操作によって変えることができる。
また、本発明は、1個または複数個のヘルムホルツ共鳴器を具備する音響装置において、前記ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の形状を変化させる手段を有する音響装置を提供する。この音響装置も、上述した研究成果に基づいてなされたものである。この音響装置によると、広帯域に亙る複数の周波数において共鳴する音響装置を実現することができる。
また、本発明は、断面の形状を異にする複数種類のネックが着脱可能に構成されたヘルムホルツ共鳴器を具備する音響装置を提供する。この音響装置も、上述した研究成果に基づいてなされたものである。この音響装置によると、広帯域に亙る複数の周波数において共鳴する音響装置を実現することができる。
本発明の第1実施形態である吸音パネル群の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態である吸音パネル群の構成を示す図である。 本実施形態の効果の検証に利用されたヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,a5の形状を説明するための図である。 ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,a5の周波数応答を示す図である。 本実施形態の効果の検証に利用されたヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,b5の形状を説明するための図である。 ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,b5の周波数応答を示す図である。 ヘルムホルツ共鳴器の長辺Yと最大値MAXとの関係を示す図である。 ヘルムホルツ共鳴器の音響付加質量の計算の方法を説明するための図である。 ヘルムホルツ共鳴器の離心率eと付加質量比との関係を示す図である。 ヘルムホルツ共鳴器の扁平度rと付加質量比との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態であるギター群の斜視図である。 本発明の第3実施形態である吸音パネルの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態である吸音パネルの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態である吸音パネルの構成を示す図である。 本発明の第6実施形態である吸音パネルの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態である吸音パネルの構成を示す図である。 本発明の他の実施形態である吸音パネルの構成を示す表面図、断面図、及び左側面図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1及び図2は、本発明の第1実施形態の音響装置である吸音パネル群20A及び20Bの構成を示す図である。吸音パネル群20Aは、複数種類(例えば、3種類とする)の吸音パネル20A−m(m=1〜3)からなり、吸音パネル群20Bは、複数種類(例えば、3種類とする)の吸音パネル20B−n(n=1〜3)からなる。
図1に示すように、吸音パネル20A−m(m=1〜3)における各吸音パネル20A−mは、円(真円乃至楕円)状の孔21A−mを有する薄板22を、左側面板10L,右側面板10R,前側面板(不図示),及び後側面板(不図示)を介して背面板26と対向させ、これら6枚の板に囲まれた空気層25を形成したものである。各吸音パネル20A−mの薄板22の裏面23には、多孔質吸音材24が貼付されている。多孔質吸音材24は、孔21A−m(m=1〜3)を介して空気層25内に伝搬される音の高周波成分を減衰させるためのものである。
図2に示すように、吸音パネル20B−n(n=1〜3)における各吸音パネル20B−nは、矩形(正方形乃至長方形)状の孔21B−nを有する薄板22を、左側面板10L,右側面板10R,前側面板(不図示),及び後側面板(不図示)を介して背面板26と対向させ、これら6枚の板に囲まれた空気層25を形成したものである。各吸音パネル20B−nの薄板22の裏面23には、多孔質吸音材24が貼付されている。多孔質吸音材24は、孔21B−n(n=1〜3)を介して空気層25内に伝搬される音の高周波成分を減衰させるためのものである。
吸音パネル20A−mでは、薄板22における複数個の孔21A−mとこれらの孔21A−mに連通する空気層25とにより複数個のヘルムホルツ共鳴器が形成される。そして、吸音パネル20A−mでは、孔21A−mおよび空気層25がヘルムホルツ共鳴器におけるネックおよびキャビティとしての役割を果たす。この結果、孔21A−mおよび空気層25によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数frの音が薄板22の表面27側から孔21A−mに入射した場合、その音の音響エネルギーが孔21A−m内における空気の振動エネルギーに変換され、熱エネルギーなどとして消費される。この結果、共鳴周波数frの音が吸音される。
吸音パネル20B−nでは、薄板22における複数個の孔21B−nとこれらの孔21B−nに連通する空気層25とにより複数個のヘルムホルツ共鳴器が形成される。そして、吸音パネル20B−nでは、孔21B−nおよび空気層25がヘルムホルツ共鳴器におけるネックおよびキャビティとしての役割を果たす。この結果、孔21B−nおよび空気層25によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数frの音が薄板22の表面27側から孔21B−nに入射した場合、その音の音響エネルギーが孔21B−n内における空気の振動エネルギーに変換され、熱エネルギーなどとして消費される。この結果、共鳴周波数frの音が吸音される。
ここで、吸音パネル群20Aにおける3種類の吸音パネル20A−m(m=1〜3)の各々は、周波数frA1,frA2,frA3(frA1<frA2<frA3)においてヘルムホルツ共鳴を発生するように設計されており、吸音パネル群20Bにおける3種類の吸音パネル20B−n(n=1〜3)の各々は、周波数frB1,frB2,frB3(frB1<frB2<frB3)においてヘルムホルツ共鳴を発生するように設計されている。
より具体的に説明すると、吸音パネル20A−m(m=1〜3)では、孔21A−m(m=1〜3)の断面積S、孔21A−m(m=1〜3)の長さL、および空気層25の容積Vが3種類のすべてにおいて同じになっている。そして、孔21A−m(m=1〜3)の断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXの大小関係が、吸音パネル20A−1>吸音パネル20A−2>吸音パネル20A−3となっている。さらに詳述すると、図1に示すように、吸音パネル20A−1における孔21A−1の断面は真円となっている。吸音パネル20A−2における孔21A−2の断面は楕円になっており、吸音パネル20A−3における孔21A−3の断面は孔21A−2よりも扁平な楕円になっている。
また、吸音パネル20B−m(m=1〜3)では、孔21B−m(m=1〜3)の断面積S、孔21B−m(m=1〜3)の長さL、および空気層25の容積Vが3種類のすべてにおいて同じになっている。そして、孔21B−m(m=1〜3)の断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXの大小関係が、吸音パネル20B−1>吸音パネル20B−2>吸音パネル20B−3となっている。さらに詳述すると、図2に示すように、吸音パネル20B−1における孔21B−1の断面は正方形となっている。吸音パネル20B−2における孔21B−2の断面は長方形になっており、吸音パネル20B−3における孔21B−3の断面は孔21B−2よりも扁平な長方形になっている。
以上説明したように、本実施形態では、吸音パネル20A−m(m=1〜3)及び20B−n(n=1〜3)における孔21A−m(m=1〜3)及び21B−n(n=1〜3)の断面積S、孔21A−m(m=1〜3)及び21B−n(n=1〜3)の長さL、および空気層25の容積Vを同じにし、孔21A−m(m=1〜3)及び21B−n(n=1〜3)の形状を種類毎に異ならせる。これにより、1つ1つの設計や製造の負担を大きくすることなく、異なる周波数においてヘルムホルツ共鳴を発生する吸音パネル20A−m(m=1〜3)及び20B−n(n=1〜3)を生産することができる。
本願発明者は、本実施形態の効果を確認するため、次のような検証を行った。第1の検証では、断面が円乃至楕円のネックを有するヘルムホルツ共鳴器について、キャビティの縦幅T、横幅W、奥行きD、ネックの断面積S、ネック長L、及びネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN(楕円の短軸)及び最大値MAX(楕円の長軸)を下記式(3)に代入して求まる離心率e(0≦e≦1)を表1のようにしたものをヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,a5とし(図3参照)、ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5の周波数応答を求めた。より具体的には、ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5の前方1mの位置を音源とし、ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5のネック内の重心の位置を観測点とした。その上で、ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5の各々について、音源において発生した音を観測点において測定した場合における周波数応答をシミュレーションにより計算した。図4に示すグラフa1,a2,a3,a4,及びa5は、この周波数応答を示すものである。
e=(MAX−MIN1/2/MAX …(3)
Figure 0005849509
第2の検証では、断面が矩形(正方形乃至長方形)のネックを有するヘルムホルツ共鳴器について、キャビティの縦幅T、横幅W、奥行きD、ネックの断面積S、ネック長L、及びネックの断面における短辺の長さXと長辺の長さYを下記式(4)に代入して求まる扁平度r(0≦r≦1)を表2のようにしたものをヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,b5とし(図5参照)、ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5の周波数応答を求めた。より具体的には、ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5の前方1mの位置を音源とし、ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5のネック内の重心の位置を観測点とした。その上で、ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5の各々について、音源において発生した音を観測点において測定した場合における周波数応答をシミュレーションにより計算した。図6に示すグラフb1,b2,b3,b4,及びb5は、この周波数応答を示すものである。
r=X/Y …(4)
Figure 0005849509
以上の検証の結果から、次のようなことが分かる。図4に示すように、断面が円乃至楕円のネックを有するヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5の各々の周波数応答におけるピークの周波数の大小関係は、ヘルムホルツ共鳴器a1<ヘルムホルツ共鳴器a2<ヘルムホルツ共鳴器a3<ヘルムホルツ共鳴器a4<ヘルムホルツ共鳴器a5となっている。これらのヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5における離心率eの大小関係は、ヘルムホルツ共鳴器a1<ヘルムホルツ共鳴器a2<ヘルムホルツ共鳴器a3<ヘルムホルツ共鳴器a4<ヘルムホルツ共鳴器a5となっている。また、表1に示すように、ヘルムホルツ共鳴器a1,a2,a3,a4,及びa5は、離心率eのみが異なり、他の部分の寸法は同じである。そして、最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXが小さいほど、離心率eは大きくなる(1に近づく)。このことから、図1の吸音パネル20A−m(m=1〜3)のように、ネックの断面が円乃至楕円のヘルムホルツ共鳴器を有する音響装置の場合、最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXが小さくなるほど共鳴周波数frが高くなることが分かる。
図6に示すように、断面が矩形のネックを有するヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5の各々の周波数応答におけるピークの周波数の大小関係は、ヘルムホルツ共鳴器b1<ヘルムホルツ共鳴器b2<ヘルムホルツ共鳴器b3<ヘルムホルツ共鳴器b4<ヘルムホルツ共鳴器b5となっている。また、これらのヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5における扁平度rの大小関係は、ヘルムホルツ共鳴器b1>ヘルムホルツ共鳴器b2>ヘルムホルツ共鳴器b3>ヘルムホルツ共鳴器b4>ヘルムホルツ共鳴器b5となっている。また、表2に示すように、ヘルムホルツ共鳴器b1,b2,b3,b4,及びb5は、扁平度rのみが異なり、他の部分の寸法は同じである。そして、図7に示すように、ネックの断面における短辺Xは、2・MINであり、長辺Yは、2・MAX・sinθ(θは、断面の重心を通りその1辺sideに直交する線flatと、辺sideを挟む頂点cornerと重心を結ぶ線diagとがなす角度)である。よって、最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXが小さいほど、扁平度rは小さくなる(0に近づく)。このことから、図2の吸音パネル20B−n(n=1〜3)のように、ネックの断面が矩形(正方形乃至長方形)のヘルムホルツ共鳴器を有する音響装置の場合、最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXが小さくなるほど共鳴周波数frが高くなることが分かる。
また、本願発明者は、本実施形態の効果を別の観点から確認するため、次のような検証を行った。音響学の分野では、壁に囲まれた閉空間の音響インピーダンスZaをその空間を模擬した回路のインピーダンスとして計算することが行われている(詳しくは、非特許文献2(75ページ〜89ページ)及び非特許文献3(114ページ〜119ページ)を参照)。図8に示すように、ヘルムホルツ共鳴器のキャビティ内におけるネックと反対側の底面X2の音圧をPとし、粒子速度をVとし、キャビティの空気ばねのやわらかさに相当するパラメータ(音響コンプライアンス)をCaとし、ネック内の空気の質量(以下、音響質量)に相当するパラメータをLaとし、前記音響質量とともに共振するネック両側近傍の空気の質量(上記式(1)における質量mとネック内の空気の質量m’の差の質量m−m’:以下、音響付加質量)に相当するパラメータをα1及びα2とし、ネック内の音響抵抗に相当するパラメータをRnとし、放射抵抗に相当するパラメータをRrとした場合、このヘルムホルツ共鳴器は、容量Caと、コイルα1,コイルLa,抵抗Rn,コイルα2,及び抵抗Rrとを電源Pに対して並列に接続した回路とみなすことができる。
この回路において、底面X2の振動周波数が十分に低い領域では、容量Caが開放状態であるとみなし得る。このため、ヘルムホルツ共鳴器の音響インピーダンスZaは次式(5)で近似できる。
Za=Rn+Rr+j2πf(α1+La+α2)…(5)
この式(5)における音響インピーダンスZaは、底面X2の粒子速度Vと底面X2の面積Sの積である体積速度Qによって音圧Pを除算した値と等しくなる。よって、前掲の式(5)は、次式(6)により表すことができる。
P/Q=Rn+Rr+j2πf(α1+La+α2)…(6)
この式(6)の虚部だけに着目すると、次式(7)に単純化できる。
Im(P/Q)=j2πf(α1+La+α2)…(7)
この式(7)におけるパラメータLaは、ネック内の体積とネック内の空気密度により決まる値である。そこで、底面X2における粒子速度Vの実測値と音圧Pの実測値から音響付加質量α1+α2を次のようにして求めることができる。まず、底面X2における粒子速度Vの実測値に底面X2の面積Sを乗算することにより体積速度Q(位相を考慮した複素数表現)を求め、この体積速度Qで音圧P(位相を考慮した複素数表現)の実測値を除算した値の虚部Im(P/Q)を求める。次に、虚部Im(P/Q)を2πfで除算して、前掲式(7)のα1+La+α2を求める。そして、ネック内の体積とネック内の空気密度により決まるLaをα1+La+α2から差し引き、音響付加質量α1+α2を求める。
以上のことを踏まえ、本願発明者は、上述したヘルムホルツ共鳴器a1(離心率e=0:真円)におけるネックの形状を離心率eが1に近づくように僅かずつ変化させたものをヘルムホルツ共鳴器a1−1,a1−2…a1−Mとし、音源の周波数を充分に低くして、ヘルムホルツ共鳴器a1,a1−1,a1−2…a1−Mの底面X2(キャビティ内におけるネックと反対側の面)の音圧P及び粒子速度Vを個別に測定した。そして、これらの測定値と前掲の式(7)とからヘルムホルツ共鳴器a1,a1−1,a1−2…a1−M毎の音響付加質量α1及びα2の和を計算した。同様に、本願発明者は、上述したヘルムホルツ共鳴器b1(扁平度r=1:正方形)におけるネックの形状を扁平度rが0に近づくように僅かずつ変化させたものをヘルムホルツ共鳴器b1−1,b1−2…b1−Nとし、音源の周波数を充分に低くして、ヘルムホルツ共鳴器b1−0,b1−1,b1−2…b1−Nの底面X2(キャビティ内におけるネックと反対側の面)の音圧P及び粒子速度Vを個別に測定した。そして、これらの測定値と前掲の式(7)とからヘルムホルツ共鳴器b1−0,b1−1,b1−2…b1−N毎の音響付加質量α1及びα2の和を計算した。
図9に示すグラフは、ヘルムホルツ共鳴器a1,a1−1,a1−2…a1−Mの各々の離心率eと、ヘルムホルツ共鳴器a1における音響付加質量α1+α2でヘルムホルツ共鳴器a1,a1−1,a1−2…a1−Mの各々における音響付加質量α1+α2を除算した比α−Ratioとの対応関係を示すものである。また、図10に示すグラフは、ヘルムホルツ共鳴器b1,b1−1,b1−2…b1−Nの各々の扁平度rと、ヘルムホルツ共鳴器b1における音響付加質量α1+α2でヘルムホルツ共鳴器b1,b1−1,b1−2…b1−Nの各々における音響付加質量α1+α2を除算した比α−Ratioとの対応関係を示すものである。
ここで、ヘルムホルツ共鳴器における音響付加質量α1+α2は、上述した算出式(2)における開口端補正値ΔLを決める物理量((α1+α2)=(m−m’))であり、ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数frを同式(2)により求める場合における開口端補正値ΔLは、そのヘルムホルツ共鳴器の音響付加質量α1+α2が大きいほど大きな値となる。そして、図9のグラフに示すように、ヘルムホルツ共鳴器a1,a1−1,a1−2…a1−Mにおける音響付加質量α1+α2は離心率eが1に近いほど小さくなっている。また、図10のグラフに示すように、ヘルムホルツ共鳴器b1,b1−1,b1−2…b1−Nにおける音響付加質量α1+α2は扁平度rが0に近いほど小さくなっている。このことから、ヘルムホルツ共鳴器におけるネックの断面の重心と当該断面の各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXが小さいほど音響付加質量α1+α2が増えること、及びこの比MIN/MAXと音響付加質量α1+α2との関係が、ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の形状に応じて共鳴周波数frが変わる原因の1つであることが分かる。
<第2実施形態>
図11は、本発明の第2実施形態の音響装置であるギター群30の斜視図である。ギター群30は、複数種類(例えば、3種類とする)のギター30−i(i=1〜3)からなる。ギター30−i(i=1〜3)における各ギター30−iは、中空状の胴31に棹32を連設し、棹32の先端のネック33と胴31の表面板34上のブリッジ35との間に弦36を張設し、表面板34に胴31内の空間37と連通するサウンドホール38−iを穿設したものである。ギター30−iでは、サウンドホール38−iと胴31内の空間37とによりヘルムホルツ共鳴器が形成される。そして、ギター30−iでは、サウンドホール38−iおよび空間37がヘルムホルツ共鳴器におけるネックおよびキャビティとしての役割を果たす。この結果、サウンドホール38−iおよび空間37によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数frの音が弦36の撥弦によって発生した場合、サウンドホール38−iからその共鳴周波数frの音が放射され、共鳴周波数frの音が増強される。
ここで、ギター30−i(i=1〜3)では、サウンドホール38−i(i=1〜3)の断面積S、サウンドホール38−i(i=1〜3)の長さL(表面板34の厚さ)、および空間37の容積Vが3種類のすべてについて同じになっている。そして、サウンドホール38−i(i=1〜3)の断面の重心と当該断面の外周の各点の間の距離の最小値MINおよび最大値MAXの比MIN/MAXの大小関係が、ギター30−1>ギター30−2>ギター30−3となっている。さらに詳述すると、図11に示すように、ギター30−1におけるサウンドホール38−1の断面は真円となっている。ギター30−2におけるサウンドホール38−2の断面は楕円になっており、ギター30−3におけるサウンドホール38−3の断面はサウンドホール38−2よりも扁平な楕円になっている。この断面の形状の相違により、ギター30−i(i=1〜3)における各ギター30−iでは、異なる周波数frの音が増強される。本実施形態によっても、1つ1つの設計や製造の負担を大きくすることなく、異なる周波数においてヘルムホルツ共鳴を発生するギター30−i(i=1〜3)を生産することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態である吸音パネル50の正面図とそのC−C’線断面図である。本実施形態は、1つの吸音パネル50に備え付けられた複数個(本実施形態の例では5個)のヘルムホルツ共鳴器の中に、ネックの断面積及びキャビティの容積を同じくしネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値及び最大値の関係を異にする少なくとも2つ(本実施形態の例では5個の全て)のヘルムホルツ共鳴器を含ませたものである。より具体的に説明すると、図12に示すように、吸音パネル50の薄板22には、円、楕円、長方形、台形、および正方形の断面を有する孔51−j(j=1〜5)が設けられている。孔51−j(j=1〜5)の断面積Sと孔51−j(j=1〜5)の長さLは、当該5つの孔51−j(j=1〜5)の全てについて同じである。そして、吸音パネル50では、薄板22を、左側面板10L,右側面板10R,前側面板(不図示),及び後側面板(不図示)を介して背面板26と対向させ、これら6枚の板に囲まれた空気層25を形成している。さらに、この吸音パネル50では、薄板22と背面板26との間の空気層25が、左側面板10L及び右側面板10Rと平行な4枚の仕切板29により、同じ容積Vを持った5つの空間52−j(j=1〜5)に仕切られている。これら5つの空間52−j(j=1〜5)は、孔51−j(j=1〜5)を介してその外側と連通している。
この吸音パネル50では、孔51−j(j=1〜5)と空間52−j(j=1〜5)とにより5つのヘルムホルツ共鳴器が形成される。そして、この孔51−jおよび空間52−jが、5つのヘルムホルツ共鳴器の各々におけるネックおよびキャビティとしての役割を果たす。5つのヘルムホルツ共鳴器は、ネックの役割を果たす孔51−jの断面の形状に応じた周波数でヘルムホルツ共鳴を発生する。ここで、この吸音パネル50では、5つのヘルムホルツ共鳴器の断面積及びキャビティの容積がすべて同じであるのに対し、5つのヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最大値及び最小値の比がヘルムホルツ共鳴器毎に異なる。このため、この吸音パネル50の5つのヘルムホルツ共鳴器は異なる周波数で共鳴する。よって、この吸音パネル50によると、薄板22の裏面23に多孔質吸音材を設けずに、低域から高域までの広帯域の音を吸音することができる。
<第4実施形態>
図13は、本発明の第4実施形態である吸音パネル60の正面図とそのD−D’線断面図である。この吸音パネル60の薄板22には5つの孔61−j(j=1〜5)が設けられている。孔61−j(j=1〜5)は断面の離心率e(すなわち、孔61−jの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXを前掲式(3)に代入して求まる離心率e)が0.9よりも大きくなるような楕円状をなしており、各々の離心率eの大小関係は、61−4>61−1>61−3>61−5>61−2となっている。また、孔61−j(j=1〜5)の断面積Sと孔61−j(j=1〜5)の長さLは、当該5つの孔61−j(j=1〜5)の全てについて同じである。この吸音パネル60では、薄板22と背面板26との間の空気層25が、左側面板10L及び右側面板10Rと平行な4枚の仕切板29により、同じ容積Vを持った5つの空間62−j(j=1〜5)に仕切られている。
この吸音パネル60では、孔61−j(j=1〜5)と空間62−j(j=1〜5)とにより5つのヘルムホルツ共鳴器が形成される。そして、この孔61−jおよび空間62−jが、5つのヘルムホルツ共鳴器の各々におけるネックおよびキャビティとしての役割を果たす。5つのヘルムホルツ共鳴器は、ネックの役割を果たす孔61−jの断面の形状に応じた周波数でヘルムホルツ共鳴を発生する。よって、この吸音パネル60によっても、低域から高域までの広帯域の音を吸音することができる。さらに、この吸音パネル60では、5つのヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の離心率eが0.9より大きくなっている。このため、離心率eを小さくした構成よりも高い周波数の音を精度よく吸音することができる。
ここで、吸音パネル60の共鳴周波数は、孔61−jの長さ(ネック長)を短くする、空間62−jの容積(キャビティ容積)を小さくする、孔61−jの断面積(ネック断面積)を小さくする、という3つの技術的手段によっても高域にシフトさせることが可能ではある。しかし、吸音パネル60のような外形寸法の設計上の制約が厳しい音響装置では、これら3つの方策のうち前2者の採用は難しい。一方、ネックの断面積の狭小化は外形寸法にそれほど大きな影響を与えないため、ネック長やキャビティ容積の縮小に比べれば比較的採用し易い。しかし、吸音パネルの場合、孔61−jの断面積を小さくすると、孔61−jの内壁面の面積が小さくなり、内壁面における粘性抵抗が減少する。この結果、吸音時の吸音力(吸音率のピーク値)が小さくなってしまう問題がある。これに対し、本実施形態では、孔61−jの内壁面の面積を小さくする必要がない。よって、本実施形態によると、吸音力の低下を起こさずに共鳴周波数を高域にシフトさせることができる。
<第5実施形態>
図14は、本発明の第5実施形態である吸音パネル70の正面図とE−E’線断面図である。この吸音パネル70の薄板22には5つの孔71−j(j=1〜5)が設けられている。孔71−j(j=1〜5)は断面の扁平度r(すなわち、孔71−jの断面における短辺の長さXと長辺の長さYを前掲式(4)に代入して求まる扁平度r)が0.1より小さくなるような矩形状をなしており、各々の扁平度rの大小関係は、71−4<71−1<71−3<71−5<71−2となっている。また、孔71−j(j=1〜5)の断面積Sと孔71−j(j=1〜5)の長さLは、当該5つの孔71−j(j=1〜5)の全てについて同じである。この吸音パネル70では、薄板22と背面板26との間の空気層25が、左側面板10L及び右側面板10Rと平行な4枚の仕切板29により、同じ容積Vを持った5つの空間72−j(j=1〜5)に仕切られている。本実施形態によっても、上記第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第6実施形態>
図15は、本発明の第6実施形態である吸音パネル80の正面図とそのF−F’線断面図である。この吸音パネル80の薄板22には5つの孔81−j(j=1〜5)が設けられている。これらの孔81−j(j=1〜5)のうち孔81−1は、アルファベットの「C」の文字の輪郭を模擬した形状を有している。孔81−2は、渦巻を模擬した形状を有している。孔81−3は、ヒトデを模擬した形状を有している。孔81−4は、ハートマークの輪郭を模擬した形状を有している。孔81−5は、串を模擬した形状を有している。孔81−j(j=1〜5)の断面積Sと孔81−j(j=1〜5)の長さLは、当該5つの孔81−j(j=1〜5)の全てについて同じである。この吸音パネル80では、薄板22と背面板26との間の空気層25が、左側面板10L及び右側面板10Rと平行な4枚の仕切板29により、同じ容積Vを持った5つの空間82−j(j=1〜5)に仕切られている。本実施形態によっても、上記第4実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態によると、第4実施形態における離心率eが大きな断面形状の孔や第5実施形態における扁平度rが小さな断面形状の孔と同様の効果を得られる形状の孔を、薄板22に効率よく配置することができる。
<第7実施形態>
図16は、本発明の第7実施形態である吸音パネル群20Cの構成を示す図である。上記第1実施形態では、3種類の吸音パネル20A−m(m=1〜3)の各々が備える5つのヘルムホルツ共鳴器を、ネックの断面積、キャビティの容積、及びネックの長さが全種類について同じでネックの断面の形状が種類毎に異なるものにより構成した。しかし、本実施形態では、3種類の吸音パネル20C−m(m=1〜3)の各々が備える5つのヘルムホルツ共鳴器のうち2つを、ネックの断面積、キャビティの容積、及びネックの長さが全種類について同じでネックの断面の形状が種類毎に異なるものにより構成している。
より詳細に説明すると、吸音パネル群20Cにおける吸音パネル20C−m(m=1〜3)は、薄板22と背面板26を、左側面板10L,右側面板10R,前側面板(不図示),及び後側面板(不図示)を介して対向させ、これらの板に囲まれた空気層25を4枚の仕切板291,292,293,294により5つの空間520a,520b,520c,520d,520eに仕切ったものである。吸音パネル20C−m(m=1〜3)における板10Lと板291の間の間隔Haと、板291と板292の間の間隔Hbは同じになっている。また、板293と板294の間の間隔Hdは、間隔Ha及びHbよりも小さくなっている。また、板292と板293の間の間隔Hcは、間隔Ha,Hb,及びHdよりも大きくなっている。板294と板10Rの間の間隔Heは、間隔Ha,Hb,Hc,及びHdよりも大きくなっている。よって、吸音パネル20C−m(m=1〜3)における空間520a,520b,520c,520d,及び520eの容積Va,Vb,Vc,Vd,及びVeの大小関係は、Vd<Va=Vb<Vc<Veとなる。
吸音パネル20C−m(m=1〜3)のうち吸音パネル20C−1の薄板22には、孔51−1,51−2,51−3,51−4,及び51−5が左右方向に並べて配設されている。孔51−1は真円状をなしている。孔51−2は楕円状をなしている。孔51−3は長方形状をなしている。孔51−4は台形状をなしている。孔51−5は正方形状をなしている。5つの孔51−j(j=1〜5)の断面積(ネックの断面積)は同じである。また、5つの孔51−j(j=1〜5)の長さ(ネックの長さ)は同じである。そして、これらのうち最も左にある孔51−1は空間520aと連通している。その右にある孔51−2は空間520bと連通している。その右にある孔51−3は空間520cと連通している。その右にある孔51−4は空間520dと連通している。最も右にある孔51−5は空間520eと連通している。この吸音パネル20C−1では、孔51−1と空間520aによる第1のヘルムホルツ共鳴器、孔51−2と空間520bによる第2のヘルムホルツ共鳴器、孔51−3と空間520cによる第3のヘルムホルツ共鳴器、孔51−4と空間520dによる第4のヘルムホルツ共鳴器、及び孔51−5と空間520eによる第5のヘルムホルツ共鳴器が構成される。
また、吸音パネル20C−2の薄板22には、孔51−5,51−4,51−3,51−2,及び51−1が左右方向に並べて配設されている。これらのうち最も左にある孔51−5は空間520aと連通している。その右にある孔51−4は空間520bと連通している。その右にある孔51−3は空間520cと連通している。その右にある孔51−2は空間520dと連通している。最も右にある孔51−1は空間520eと連通している。この吸音パネル20C−2では、孔51−5と空間520aによる第1のヘルムホルツ共鳴器、孔51−4と空間520bによる第2のヘルムホルツ共鳴器,孔51−3と空間520cによる第3のヘルムホルツ共鳴器、孔51−2と空間520dによる第4のヘルムホルツ共鳴器、及び孔51−1と空間520eによる第5のヘルムホルツ共鳴器が構成される。
また、吸音パネル20C−3の薄板22には、孔51−3,51−2,51−1,51−5,及び51−4が左右方向に並べて配設されている。これらのうち最も左にある孔51−3は空間520aと連通している。その右にある孔51−2は空間520bと連通している。その右にある孔51−1は空間520cと連通している。その右にある孔51−5は空間520dと連通している。最も右にある孔51−4は空間520eと連通している。この吸音パネル20C−3では、孔51−3と空間520aによる第1のヘルムホルツ共鳴器、孔51−2と空間520bによる第2のヘルムホルツ共鳴器、孔51−1と空間520cによる第3のヘルムホルツ共鳴器、孔51−5と空間520dによる第4のヘルムホルツ共鳴器、及び孔51−4と空間520eによる第5のヘルムホルツ共鳴器が構成される。
ここで、3種類の吸音パネル20C−m(m=1〜3)における第1及び第2のヘルムホルツ共鳴器に着目すると、これら2つのヘルムホルツ共鳴器は、ネックの断面積、キャビティの容積、およびネックの長さが全種類について同じで且つネックの断面の形状が種類毎に異なっている。よって、3種類の吸音パネル20C−m(m=1〜3)における第1及び第2のヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数は種類毎に異なるものとなる。従って、本実施形態によると、吸音パネル20C−m(m=1〜3)における第1及び第2のヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を決める寸法(すなわち、ネックの断面積S、ネック長L、キャビティの容積Vを決める部分の寸法)を全種類について同じにせざるを得ないような設計上の制約がある場合でも、それらのヘルムホルツ共鳴器に異なる周波数の音を吸音させることができる。なお、本実施形態は、第1及び第2のヘルムホルツ共鳴器のネックの断面積、キャビティの容積、及びネックの長さを同じくし、ネックの断面の形状を異ならせた構成について説明したが、第1乃至第3のヘルムホルツ共鳴器をこのような構成にしてもよい。要するに、複数種類の音響装置の各々に備え付けるヘルムホルツ共鳴器の中に、ネックの断面積、キャビティの容積、およびネックの長さが同じで且つネックの断面の形状が異なる少なくとも2つのヘルムホルツ共鳴器が含まれていればよい。
<他の実施形態>
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明には、他にも各種の実施形態が考えられる。例えば、以下の通りである。
(1)上記第2実施形態において、サウンドホール38−i(i=1〜3)を矩形状にしてもよい。この場合において、より高い周波数の音を増強させるギター30−iほど、サウンドホール38−iの断面の重心とその外周の各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXの比MIN/MAXを小さくするとよい。
(2)上記第1及び第2実施形態において、吸音パネル20A−m、20B−n、ギター30−iに、各々が備えるヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の形状を変化させる手段を設けてもよい。例えば、1つの種類の吸音パネル20A−mを、各々異なる形状の孔51を有する複数層の薄板22と、これらの複数層の薄板を各々が摺動し得るように支持する支持手段とにより構成してもよい。図17(A)は、この実施形態である吸音パネル20A”−1における孔の周囲の部分を示す表面図であり、図17(B)は、図17(A)のA−A’線断面図である。また、図17(C)は、吸音パネル20A”−1の左側面図である。図17(A)、図17(B)、及び図17(C)に示すように、この吸音パネル20A”−1における薄板22”は、3層の薄板22”−i(i=1〜3)からなる。3層の薄板22”−i(i=1〜3)のうち薄板22”−3の裏面(薄板22”−2の反対側の面)は、空間25を挟んで底面板26と対向している。3層の薄板22”−i(i=1〜3)は、コの字状に凸んだレール101F及び101Bを有する2枚の側面板102F及び102Bのレール101F,101Bによって前後から挟持されている。薄板22”−i(i=1〜3)は、レール101F及び101Bに沿って、各々の延在方向(図17(B)の矢印B方向)への摺動が可能である。そして、薄板22”−i(i=1〜3)、底面板26、側面板102F及び102Bの左端には側面板10Lが接合されており、薄板22”−i(i=1〜3)、底面板26、側面板102F及び102Bの右端には側面板10R(不図示)が接合されている。
薄板22”−1には断面積S1を有する孔51”−1が穿設されている。この孔51”−1は真円状をなしている。薄板22”−2には、断面積S1を有する孔51a”−2と断面積S2(S2<S1)を有する孔51b”−2の2つの孔が薄板22”−2の延在方向に間隔を空けて穿設されている。孔51a”−2は孔51”−1と同寸法の真円状をなしている。孔51b”−2は楕円状をなしている。孔51b”−2の長軸の長さは孔51”−1の直径の長さとほぼ同じである。薄板22”−3には、断面積S1を有する孔51a”−3と断面積S2を有する孔51b”−3の2つの孔が薄板22”−3の延在方向に間隔を空けて穿設されている。孔51a”−3は孔51”−1と同寸法の真円状をなしている。孔51b”−3は楕円状をなしている。孔51b”−3の長軸は孔51b”−2の長軸よりも短くなっており、孔51b”−3の短軸は孔51b”−2の短軸よりも長くなっている。
この吸音パネル20A”−1では、薄板22”−1の孔51”−1,薄板22”−2の孔51a”−2または孔51b”−2、及び薄板22”−3の孔51a”−3または孔51b”−3の重複部分をネックとし、薄板22”−3、底面板26、側面板101F,101B,10L及び10Rに囲まれた空間25をキャビティとするヘルムホルツ共鳴器が構成される。そして、この吸音パネル20A”−1では、孔51”−1、51b”−2、及び51a”−3が重複するように薄板22”−2を矢印D方向にスライドさせた場合(図17(D))と、孔51”−1、51a”−2、及び51b”−3が重複するように薄板22”−3を矢印E方向にスライドさせた場合(図17(E))とで、ヘルムホルツ共鳴器のネックの役割を果たす部分の断面の形状が変化する。よって、この実施形態によると、音響装置である吸音パネル20A”−1を複数の周波数において共鳴させ、広帯域の音を吸音させることができる。
(3)上記第2実施形態において、断面積Sを異にする複数種類のサウンドホール38−iをギター30−iに着脱自在に構成してもよい。
(4)上記第1実施形態において、音響装置群である吸音パネル20A−m(m=1〜3)の個数を2つにしてもよいし、4つ以上にしてもよい。また、この場合において、音響装置群であるM’種類の吸音パネル20A−m(m=1,2…M’)を、断面の離心率eが0.9よりも小さい円乃至楕円の孔21A−m(ネック)を持った吸音パネル20A−mと、断面の離心率eが0.9よりも大きい楕円の孔21A−m(ネック)を持った吸音パネル20A−mとを少なくとも1種類ずつ含むM’種類の吸音パネル20A−m(m=1,2…M’)としてもよい。図9に示すように、離心率eを0<e<1の範囲で変えたヘルムホルツ共鳴器a1−1,a1−2…a1−Mの音響付加質量比α−Ratioは、離心率eが0.9を上回ると急激に低下する。よって、この実施形態によると、離心率eが0.9より小さい複数種類の吸音パネル20A−mのみから構成されるものや離心率eが0.9より大きい複数種類の吸音パネル20A−mのみから構成されるものに比べて、共鳴周波数frの分布がより広帯域に亙る音響装置群を提供することができる。
(5)上記第1実施形態において、音響装置群である吸音パネル20B−n(n=1〜3)の個数を2つにしてもよいし、4つ以上にしてもよい。また、この場合において、音響装置群であるN’種類の吸音パネル20B−n(n=1,2…N’)を、断面の扁平度rが0.1よりも小さい長方形の孔21B−n(ネック)を持った吸音パネル20B−nと、断面の扁平度rが0.1よりも大きい長方形乃至正方形の孔21B−n(ネック)を持った吸音パネル20B−nとを少なくとも1種類ずつ含むN’種類の吸音パネル20B−n(n=1,2…N’)としてもよい。図10に示すように、扁平度rを1>r>0の範囲で変えたヘルムホルツ共鳴器b1−1,b1−2…b1−Nの音響付加質量比α−Ratioは、扁平度rが0.1を下回ると急激に低下する。よって、この実施形態によると、扁平度rが0.1より小さい複数種類の吸音パネル20B−nのみから構成されるものや扁平度rが0.1より大きい複数種類の吸音パネル20B−nのみから構成されるものに比べて、共鳴周波数frの分布がより広帯域に亙る音響装置群を提供することができる。
(6)上記第1実施形態において、十分に高い周波数の音の吸音が求められる場合には、孔21A−m(ネック)の断面の形状を楕円状とし、孔21A−mの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXを上記式(3)に代入した離心率eが0.9よりも大きい孔21A−mを持った吸音パネル20A−mだけを提供してもよい。この実施形態の内容を概念的に示すと、「孔の断面が楕円状をなしている吸音パネルであって、当該吸音パネルの孔の断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXを上記式(3)に代入した離心率eが0.9よりも大きい孔を有することを特徴とする吸音パネル」となる。
同様に、上記第2実施形態において、十分に高い周波数の音の吸音が求められる場合には、孔21B−n(ネック)の断面の形状を長方形状とし、孔21B−nの断面における短辺の長さXと長辺の長さYを上記式(4)に代入した扁平度rが0.1よりも小さい孔21B−mを持った吸音パネル20B−mだけを提供してもよい。この実施形態の内容を概念的に示すと「孔の断面が長方形状をなしている吸音パネルであって、前記孔の断面における短辺の長さXと長辺の長さYを上記式(4)に代入した扁平度rが0.1よりも小さい孔を有することを特徴とする吸音パネル」となる。
これら2つの実施形態である吸音パネルは、次のような課題を解決する技術的手段として有用である。これまで、音響装置に搭載されるヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を高域にシフトさせる手段としては、ネックの長さを短くする、キャビティの容積を小さくする、ネックの断面積を小さくする、の3つのうちいずれかの方策がとられていた。しかし、吸音パネルのような外形寸法の設計上の制約が厳しい音響装置では、これら3つの方策のうち前2者の採用は難しい。一方、ネックの断面積の狭小化は外形寸法にそれほど大きな影響を与えないため、ネック長やキャビティ容積の縮小に比べれば比較的採用し易い。しかし、吸音パネルの場合、ネックの役割を果たしている孔の断面積を小さくすると、孔の内壁面の面積が小さくなり、内壁面における粘性抵抗が減少する。この結果、吸音時の吸音力(吸音率のピーク値)が小さくなってしまう問題がある。これに対し、本実施形態では、ネックの内壁面の面積を小さくする必要がないため、吸音力の低下を起こさずに、共鳴周波数だけを高域にシフトさせることができる。
(7)上記第7実施形態では、3種類の吸音パネル20C−m(m=1〜3)における薄板22と背面板26の間の空気層25が4枚の仕切板291,292,293,294により5つの空間520a,520b,520c,520d,520eに仕切られていた。しかし、仕切板291,292,293,294を設けない構成にしてもよい。この場合、第1実施形態(図1,図2)と同様に、空気層25に仮想的な仕切板があると考えればよい。
(8)上記第4実施形態では、吸音パネル60の孔61−j(j=1〜5)は断面の離心率eが0.9よりも大きくなるような楕円状をなしていた。しかし、孔61−j(j=1〜5)のうち一部(少なくとも1つ以上)の断面を離心率eが0.9よりも大きくなるような楕円状としてもよい。
(9)上記第5実施形態では、吸音パネル70の孔71−j(j=1〜5)は断面の扁平度rが0.1より小さくなるような矩形状をなしていた。しかし、孔71−j(j=1〜5)のうち一部(少なくとも1つ以上)の断面を扁平度rが0.1より小さくなるような矩形状としてもよい。
20…吸音パネル群、21…孔、22…薄板、23…裏面、24…多孔質吸音材、25…空気層、26…背面板、30…ギター群、31…胴、32…棹、33…ネック、34…表面、35…ブリッジ、36…弦、38…サウンドホール。

Claims (2)

  1. 複数のヘルムホルツ共鳴器を備えた音響装置であって、前記複数のヘルムホルツ共鳴器の中に、ネックの断面積及び前記ネックに連通したキャビティの容積を同じくし前記ネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値及び最大値の関係を異にする少なくとも2つのヘルムホルツ共鳴器が含まれ、前記複数のヘルムホルツ共鳴器のうち少なくとも1つのヘルムホルツ共鳴器は、当該ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値MIN及び最大値MAXを下記式(1)に代入した離心率eが0.9よりも大きいネックを有することを特徴とする音響装置。
    e=(MAX −MIN 1/2 /MAX…(1)
  2. 複数のヘルムホルツ共鳴器を備えた音響装置であって、前記複数のヘルムホルツ共鳴器の中に、ネックの断面積及び前記ネックに連通したキャビティの容積を同じくし前記ネックの断面の重心と当該断面の外周をなす各点との間の距離の最小値及び最大値の関係を異にする少なくとも2つのヘルムホルツ共鳴器が含まれ、前記複数のヘルムホルツ共鳴器のうち少なくとも1つのヘルムホルツ共鳴器は、当該ヘルムホルツ共鳴器のネックの断面における短辺の長さXと長辺の長さYを下記式(2)に代入した扁平度rが0.1よりも小さいネックを有することを特徴とする音響装置。
    r=X/Y…(2)

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