JP5848443B2 - 薄肉部品の実質的に一定圧力の射出成形のための方法 - Google Patents

薄肉部品の実質的に一定圧力の射出成形のための方法 Download PDF

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(関連出願の相互参照)
本出願は、それぞれ、2011年5月20日、2011年5月20日、2011年5月20日、2011年5月20日、2011年5月20日、2012年2月24日、2012年2月24日、2012年5月2日に出願された、米国仮特許出願第61/488,564号、同第61/488,547号、同第61/488,553号、同第61/488,555号、同第61/488,559号、同第61/602,650号、同第61/602,781号、及び同第61/641,349号の優先権を主張する非仮出願である。米国仮特許出願第61/488,564号、同第61/488,547号、同第61/488,553号、同第61/488,555号、同第61/488,559号、同第61/602,650号、同第61/602,781号、及び同第61/641,349号は、参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、射出成形のための装置及び方法に関し、より詳細には、実質的に一定の射出圧力で薄肉射出成形部品を製造するための装置及び方法に関する。
射出成形は、溶融可能材料で作製された部品、最も一般的には熱可塑性ポリマーで作製された部品の大量生産に一般に用いられる技術である。繰返し射出成形プロセスの間、プラスチック樹脂(ほとんどの場合、小さなビーズ又はペレットの形)が、熱、圧力、及び剪断力をかけた状態で樹脂ビーズを溶融させる射出成形機に導入される。次に、溶融樹脂は、特定のキャビティ形状を有する金型キャビティに強制的に射出される。射出されたプラチクが金型キャビティ中の圧力下で保持され、冷却され、次いで金型のキャビティ形状を本質的に複製した形状を有する固化した部品として取り出される。金型自体が、単一のキャビティ又は複数のキャビティを有してもよい。各キャビティは、溶融樹脂の流れをキャビティ内に導くゲートによって流路に接続されることがある。成形部品は1つ以上のゲートを有し得る。大きな部品は、成形部品を充填するためにポリマーが移動しなければならない流れ距離を短くするために、2つ、3つ、又は3つ以上のゲートを有するのが普通である。1つのキャビティ当たり1つ又は複数のゲートは、部品形状上のどの場所に位置決めされてもよく、本質的に円形又は1.1以上のアスペクト比で成形されるなどの任意の断面形状を有する。したがって、典型的な射出成形手順は、(1)射出成形機内でプラスチックを加熱し、それを圧力下で流し、(2)閉じられた2つの金型半体の間に画定された金型キャビティ内に溶融プラスチックを射出し、(3)圧力をかけた状態でプラスチックをキャビティ内で冷却し硬化させ、(4)金型半体を開いて部品を金型から取り出す、4つの基本操作を含む。
射出成形プロセスの間、溶融プラスチック樹脂は、金型キャビティの中に射出され、プラスチック樹脂は、プラスチック樹脂がゲートから最も遠いキャビティ内の位置に達するまで射出成形機によってキャビティに強制的に射出される。その後、プラスチック樹脂は、端部後方からゲートに向かってキャビティを充填する。これにより得られる部品の長さ及び壁厚は、金型キャビティの形状の結果である。
米国仮特許出願第61/488,564号 米国仮特許出願第61/488,547号 米国仮特許出願第61/488,553号 米国仮特許出願第61/488,555号 米国仮特許出願第61/488,559号 米国仮特許出願第61/602,650号 米国仮特許出願第61/602,781号 米国仮特許出願第61/641,349号
場合によっては、最終部品のプラスチック含有量を低減し、したがってコストを低減するために、射出成形部品の壁厚を低減するのが望ましい場合がある。従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスを用いて壁厚を低減するのは、高価で非自明な課題であり得る。実際に、従来の圧力変動の大きい射出成形機(例えば、溶融プラスチック樹脂を約55.2MPa〜約137.9MPa(約8,000psi〜約20,000psi)で射出する機械)は、どれだけ薄い部品の壁を成形できるかということに対する実際的な限界を有する。一般的に、従来の圧力変動の大きい射出成形機は、約200を超える薄肉比(下記のL/T比によって定義される)を有する部品を成形することができない。更に、薄肉比が100を超える薄肉部品の成形は、現在の能力の上限の圧力を必要とし、したがって、こうした高圧に対処することができるプレス機を必要とする。
薄肉部品を充填する場合、現在の工業的手法は、成形機が達成し得る最高速度で金型キャビティを充填する。この手法は、ポリマーが金型の中で「凝固」する前に金型キャビティが充填されるのを確実にし、また、ポリマーは可及的速やかに冷却金型キャビティに暴露されるので、可能な限り短いサイクル時間を提供する。この手法は2つの欠点を有する。第1の欠点は、非常に高速な充填速度を達成するためには、非常に高い電源負荷が必要であり、それには非常に高価な成形機器が必要なことである。更に、ほとんどの電動プレスは、こうした高い充填速度を達成するのに十分な電力を提供することができないか、又は、非常に複雑で高価な駆動システムを必要とし、成形機器の価格を実質的に増大させて、経済的に実現困難なものとする。
第2の欠点は、高い充填速度は非常に高い圧力を生じさせることである。こうした高圧は、金型を閉じた状態に保持するために非常に強い型締力の必要性をもたらし、こうした強い型締力は成形機器を非常に高価なものとする。高圧はまた、典型的には硬化工具鋼から作製される、非常に高強度の射出成形金型を必要とする。こうした高強度の金型は非常に高価でもあり、多くの成形品にとって経済的に実用的でない可能性がある。たとえこうした事実上の欠点があったとしても、薄肉射出成形部品の必要性は依然として高く、その理由は、これら部品は成形部品を作製するためのポリマー材料の使用量を抑え、結果として高い機器費用を補って余りある節約となるからである。更に、一部の成形品は、適切に機能するために、例えば、屈曲する必要がある設計要素又は非常に小さな形成部と嵌合しなければならない設計要素といった、非常に薄い設計要素を必要とする。
液状プラスチック樹脂が、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスにおいて射出成形金型に導入されると、液状プラスチック樹脂は材料のノーフロー温度を下回る温度まで冷却し、液状プラスチックの一部は動かなくなるので、キャビティの壁に隣接した材料は、直ちに「凝固」若しくは固結又は硬化しはじめ、結晶性ポリマーの場合には、プラスチック樹脂は結晶化し始める。金型の壁に隣接したこの凝固した材料は、金型キャビティの端部に向かうにつれて熱可塑性樹脂が移動する流路を狭める。金型の壁に隣接した凝固材料層の厚さは、金型キャビティの充填が進むにつれて増加し、引き続き金型キャビティを充填するためにポリマーがそこを通って流れる必要がある断面積を漸減させる原因となる。材料が凝固すると、材料は更に縮み、金型キャビティの壁から離れ、金型キャビティの壁によって材料を冷却する効果を低下させる。その結果、従来の圧力変動の大きい射出成形機は、非常に急速に金型キャビティをプラスチックで充填した後、冷却を促進しかつ成形部品の正しい形状を維持するために、金型キャビティの側面に対して材料を外側に押し付ける填塞圧力を維持する。従来の圧力変動の大きい射出成形機は、典型的には、約10%の射出時間、約50%の填塞時間、及び約40%の冷却時間から成るサイクル時間を有する。
プラスチックが金型の中で凝固するにつれて、従来の圧力変動の大きい射出成形機は、(流れ断面積が小さくなるので、実質的に一定の体積流量を維持するために)射出圧力を増加させる。しかしながら、圧力を高めると、コストと能力の両方が低下しやすい。構成要素を成形するのに必要とされる圧力が高くなるので、成形機は、追加圧力に耐えられるほど十分に頑強でなければならず、一般に高価になる。メーカーは、高い圧力に適応するために新しい設備を購入しなければならないことがある。したがって、所定の部品の壁厚を薄くすると、従来の射出成形技術によって製造する資本経費がかなり増えることになる。
上述した欠点のいくつかを回避するために、多くの従来の射出成形操作は、剪断減粘性プラスチック材料を使用して、金型キャビティの中に入るプラスチック材料の流動特性を改善する。剪断減粘性プラスチック材料が金型キャビティの中に射出されると、プラスチック材料と金型キャビティの壁との間に生成される剪断力は、プラスチック材料の粘度を低減する傾向があり、それによって、プラスチック材料はより自由かつ容易に金型キャビティに流れ込むことが可能となる。結果として、金型が完全に充填される前に材料が完全に凝固するのを回避するのに十分なだけ速く、薄肉部を充填することが可能である。
粘度の低下は、プラスチック材料と供給システムとの間、及びプラスチック材料と金型キャビティ壁との間に生成される剪断力の大きさに直接関連する。したがって、これら剪断減粘性材料の製造業者及び射出成形システムのオペレータは、剪断力を増大させ、したがって粘度を低減するために、射出成形圧力をより大きくしてきた。高出力射出成形システム(例えば、クラス101及び30のシステム)は、プラスチック材料を、典型的には103.4MPa(15,000psi)又はそれ以上の溶融圧力で、金型キャビティの中に射出する。剪断減粘性プラスチック材料の製造業者は、射出成形機のオペレータに、最低溶融圧力以上でプラスチック材料を金型キャビティの中に射出するように指導する。例えば、ポリプロピレン樹脂は、典型的に、41.4MPa(6,000psi)を超える圧力で加工される(ポリプロピレン樹脂製造業者の推奨範囲は、典型的には41.4MPa超過から約103.4MPa(6,000psi〜約15,000psi)である)。プレス製造業者及び加工技術者は、一般的に、典型的には103.4MPa(15,000psi)超過である最大潜在的ずり減粘を達成して、プラスチック材料から最大減粘性及びより良好な流動性を引き出すために、この範囲の最大限界で、又はこれより有意に高い圧力で、剪断減粘性ポリマーを加工するように推奨した。剪断減粘性熱可塑性ポリマーは、一般に、41.4MPa超過から約206.8MPa(6,000psi〜約30,000psi)の範囲で加工される。剪断減粘性プラスチックを使用したとしても、薄肉の部品の圧力変動の大きい射出成形には実際的な限界が存在する。この限界は、現在のところ、200以上の薄肉比を有する薄肉部品の範囲である。更に、100〜200の薄肉比を有する部品でさえも、こうした部品は、一般に、約103.4MPa〜約137.9MPa(約15,000psi〜約20,000psi)の射出圧力を必要とするので、桁違いの費用がかかる。
薄肉の消費者製品を製造する高生産射出成形機(即ち、クラス101及びクラス30の成形機)はもっぱら、金型の大部分が高硬度材料で作製されている金型を使用する。高生産射出成形機は、典型的には、年間500,000サイクル以上を製造する。工業品質の製造金型は、年間少なくとも500,000サイクル、好ましくは年間1,000,000サイクル超過、より好ましくは年間5,000,000サイクル超過、更により好ましくは年間10,000,000サイクル超過に耐えるように設計されなければならない。こうした機械は、生産率を上げるために、多数個取りの金型と複合冷却システムとを有する。高硬度材料は、硬度の低い材料よりも、繰り返される高圧型締動作により耐えることができる。しかしながら、ほとんどの工具鋼などの高硬度材料は、一般に34.6W/(m*K)(20BTU/HR FT °F)未満である比較的低い熱伝導率を有し、熱は溶融プラスチック材料から高硬度材料を通って伝導されるので、冷却時間が長くなる。
既存の圧力変動の大きい射出成形機の射出圧力範囲がますます上昇しても、従来の圧力変動の大きい(例えば、137.9MPa(20,000psi))射出成形機の中で薄肉部品を成形するための実際的な限界は、約200(L/T比)のままであり、約100〜約200の薄肉比を有する薄肉部品は、多くの製造業者にとって桁違いの費用がかかるものとなり得る。
図面に示された実施形態は、本質上実例及び例示的なものであり、「特許請求の範囲」によって定義された内容を制限するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細は、以下の図面と共に読むと理解することができ、図面中、同様の構造は同様の参照番号により示される。
本開示に従って構成された実質的に一定圧力の射出成形機の概略図。 図1の実質的に一定圧力の射出成形機で形成された薄肉部品の一実施形態。 従来の圧力変動の大きい射出成形機のキャビティ圧力と時間とを対比するグラフと重なり合った、図1の実質的に一定圧力の射出成形機のキャビティ圧力と時間とを対比するグラフ。 従来の圧力変動の大きい射出成形機のキャビティ圧力と時間とを対比するグラフと重なり合った、図1の実質的に一定圧力の射出成形機の別のキャビティ圧力と時間とを対比するグラフであり、グラフは、特定の充填工程に当てられた充填時間の百分率。 従来の圧力変動の大きい射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 従来の圧力変動の大きい射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 従来の圧力変動の大きい射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 従来の圧力変動の大きい射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 図1の実質的に一定圧力の射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 図1の実質的に一定圧力の射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 図1の実質的に一定圧力の射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。 図1の実質的に一定圧力の射出成形機によって充填される、様々な段階にある薄肉金型キャビティの一部の垂直断面図。
本発明の実施形態は、一般に、射出成形によって製品を製造するためのシステム、機械、製品、及び方法に関し、より詳細には、実質的に一定圧力の射出成形によって製品を製造するためのシステム、機械、製品、及び方法に関する。
熱可塑性材料の溶融圧力に関して本明細書で用いる用語「低圧」とは、41.4MPa(6000psi)以下である射出成形機のノズル付近の溶融圧力を意味する。
熱可塑性材料の溶融圧力に関して本明細書で用いる用語「実質的に一定圧力」とは、基準溶融圧力からの偏差が、熱可塑性材料の物理的性質に有意な変化をもたらさないことを意味する。例えば、「実質的に一定圧力」は、限定するものではないが、溶融熱可塑性材料の粘度が有意に変化しない圧力変動を包含する。用語「実質的に一定」はこの点で、基準溶融圧力から約30%の偏差を含む。例えば、用語「約31.7MPa(4600psi)の実質的に一定圧力」は、約41.4MPa(6000psi)(31.7MPa(4600psi)を30%上回る)〜約22.1MPa(3200psi)(31.7MPa(4600psi)を30%下回る)の範囲内の圧力変動を包含する。溶融圧力は、溶融圧力が記載された圧力の30%以内で変動する限りにおいて、実質的に一定であると考えられる。
用語「融液保持容器」は、本明細書で使用するとき、機械ノズルと流体連通する溶融プラスチックを含有している射出成形機の部分を指す。ポリマーが所望の温度で調製されかつ保持され得るように、融液保持容器は加熱される。融液保持容器は、中央制御装置と連通した電源、例えば、油圧シリンダ又は電動サーボモータに接続され、機械ノズルを通して溶融プラスチックを押し進めるために隔膜を前進させるように制御され得る。次に、溶融材料は、ランナーシステムを通って金型キャビティに流れ込む。融液保持容器は、断面が円筒形であってもよく、又は0.69MPa(100psi)という低い圧力から275.8MPa(40,000psi)以上の圧力の範囲であり得る圧力下で、隔膜が機械ノズルを通してポリマーを押し進めるのを可能にする代替断面を有してもよい。隔膜は、必要に応じて、射出前にポリマー材料を可塑化するように設計されたフライトを有する往復スクリューに一体的に結合されてもよい。
用語「高L/T比」は、一般に、100以上のL/T比、より具体的には200以上のL/T比、あるいは250以上のL/T比を指す。L/T比の計算は以下に定義される。
用語「ピーク流量」は、一般に、機械ノズルで測定された最大体積流量を指す。
用語「ピーク射出速度」は、一般に、ポリマーを供給システムの中に押し進めるプロセス中に射出ラムが移動する最大線速度を指す。ラムは、一段階射出システムの場合などでは往復スクリューであり得、二段階射出システムの場合などでは水圧ラムであり得る。
用語「ラム速度」は、ポリマーを供給システムの中に押し進めるプロセス中に射出ラムが移動する最大線速度を指す。
用語「流量」は、一般に、機械ノズルで測定されたポリマーの体積流量を指す。この流量は、ラム速度及びラム断面積に基づいて計算するか、又は機械ノズル内に位置する好適なセンサを用いて測定することができる。
用語「キャビティ充填百分率」は、一般に、充填されたキャビティの体積基準の割合を指す。例えば、キャビティが95%充填された場合には、充填された金型キャビティの総容積は、金型キャビティの総容積の95%である。
用語「溶融温度」は、一般に、融液保持容器の中に保持されているポリマーの温度、及び、ポリマーを溶融状態に保つホットランナーシステムを使用する場合には、材料供給システムの中に保持されているポリマーの温度を指す。溶融温度は材料によって異なるが、望ましい溶融温度は、一般に、材料製造業者が推奨する範囲内であると理解される。
用語「ゲートサイズ」は、一般に、ランナーと金型キャビティの交差により形成されるゲートの断面積を指す。ホットランナーシステムでは、ゲートは、ゲートにおいて材料の流れのポジティブな遮断のない開放設計か、又はゲートを通って金型キャビティに入る材料の流れを機械的に遮断するために弁棒を使用する閉鎖設計(一般に弁ゲートと呼ばれる)のものであり得る。ゲートサイズは断面積を指し、例えば、1mmゲート径は、ゲートが金型キャビティと交わる点におけるゲートの断面積が1mmであることを指す。ゲートの断面は、任意の所望の形状であってもよい。
用語「増圧比」は、一般に、機械ノズルを通して溶融ポリマーを押し進める射出ラムに対して射出力供給源が有する機械的利益を指す。油圧源では、ハイドロリックピストンは、射出ラムに対して10:1の機械的利益を有するのが一般的である。しかしながら、機械的利益は、2:1などの大幅に低い比から、50:1などの大幅に高い機械的利益比まで様々であり得る。
用語「ピーク電力」は、一般に、金型キャビティを充填する際に生成される最大電力を指す。ピーク電力は、充填サイクルのどの時点であっても生じ得る。ピーク電力は、機械ノズルで測定されたプラスチック圧の積に、機械ノズルで測定された流量を乗じることによって決定される。電力は、式:P=p*Q(式中、pは圧力であり、Qは体積流量である)で計算される。
用語「体積流量」は、一般に、機械ノズルで測定された流量を指す。この流量は、ラム速度及びラム断面積に基づいて計算するか、又は機械ノズル内に位置する好適なセンサを用いて測定することができる。
用語「充填された」及び「満タン状態」は、熱可塑性材料を含む金型キャビティに関して用いる場合、同じ意味で用いられ、共に、熱可塑性材料が金型キャビティに流れ込むのを中止したことを意味する。
用語「射出能力(shot size)」は、一般に、金型キャビティを完全に充填するために融液保持容器から射出されるポリマーの体積を指す。射出能力の体積は、射出直前の融液保持容器中のポリマーの温度及び圧力に基づいて決定される。換言すれば、射出能力は、所与の温度及び圧力において射出成形ラムの1ストロークで射出される溶融プラスチック材料の総体積である。射出能力は、溶融プラスチック材料を1つ以上のゲートを介して1つ以上の射出キャビティの中に射出することを含み得る。溶融プラスチック材料のショットはまた、1つ以上の融液保持容器によって準備されて射出されてもよい。
用語「ヘジテーション」は、一般に、ポリマーの一部がそのノーフロー温度未満に低下して凝固し始めるのに十分なだけ、流頭の速度が最小化される時点を指す。
用語「電動モータ」及び「電動プレス」は、本明細書において使用される場合、電動サーボモータ及び電動のリニアモータの両方を包含する。
用語「ピーク電力流動係数」は、1回の射出成形サイクル中に射出成形システムが必要とするピーク電力の正規化測定値を指し、このピーク電力流動係数を使用して、異なる射出成形システムの所要電力を直接比較することができる。ピーク電力流動係数は、最大成形圧力積に(本明細書において定義される)充填サイクル中の流量を乗じたものと一致するピーク電力を最初に決定し、次に、充填される金型キャビティの射出能力を決定することによって計算される。続いて、ピーク電力を射出能力で除してピーク電力流動係数を計算する。
用語「キャビティ充填百分率」は、充填されたキャビティの体積基準の%として定義される。したがって、キャビティが95%充填された場合には、充填された金型キャビティの総容積は、金型キャビティの総容積の95%である。
図面を詳細に参照すると、図1は、薄肉部品(特に100以上のL/T比を有する薄肉部品)を大量に生産するための、例示の実質的に一定圧力の射出成形装置10(例えば、クラス101又は30射出成形金型、又は「超高生産性金型」)を示す。実質的に一定圧力の射出成形装置10は、一般に、射出システム12と型締システム14とを含む。熱可塑性材料は、熱可塑性ペレット16の形態で射出システム12に導入され得る。熱可塑性ペレット16は、ホッパ18に入れられてもよく、このホッパ18は、熱可塑性ペレット16を射出システム12の加熱バレル20に供給する。熱可塑性ペレット16は、加熱バレル20に供給された後、往復スクリュー22によって加熱バレル20の端部まで押されてもよい。加熱バレル20の加熱及び往復スクリュー22による熱可塑性ペレット16の圧縮は熱可塑性ペレット16を溶融させ、溶融熱可塑性材料24を形成する。溶融熱可塑性材料は、典型的には、約130℃〜約410℃の温度で加工される。
往復スクリュー22は、溶融熱可塑性材料24をノズル26に向けて押し進めて熱可塑性材料のショットを形成し、このショットが1つ以上のゲートを介して金型28の金型キャビティ32の中に射出されることになる。溶融熱可塑性材料24は、ゲート30を通って射出され得、このゲート30は、溶融熱可塑性材料24の流れを金型キャビティ32に向けて方向付ける。他の実施形態では、ノズル26は、供給システム(図示せず)によって1つ以上のゲート30から分離されてもよい。金型キャビティ32は、金型28の第1の金型側面25と第2の金型側面27との間に形成され、これら第1及び第2の金型側面25、27は、圧力下でプレス又は型締ユニット34によって一体に保持される。プレス又は型締ユニット34は、成形プロセスの間、2つの半型25、27を分離させるように作用する、射出圧力によってもたらされる力よりも大きい型締力を印加し、それによって、溶融熱可塑性材料24が金型キャビティ32の中に射出されている間、第1及び第2の金型側面25、27を一体に保持する。典型的な圧力変動の大きい射出成形機では、型締力は射出圧力に直接関係しているので、プレスは、典型的には206.8MPa(30,000psi)以上を及ぼす。こうした型締力を支持するために、型締システム14は、金型枠と金型ベースとを含み得る。
溶融熱可塑性材料24のショットが金型キャビティ32内に射出されると、往復スクリュー22は前方への移動を停止する。溶融熱可塑性材料24は金型キャビティ32の形になり、溶融熱可塑性材料24は、熱可塑性材料24が固化するまで金型28の内部で冷たくなる。熱可塑性材料24が固化したら、プレス34は第1及び第2の金型側面25、27を開放し、第1及び第2の金型側面25、27は互いに分離され、完成部品が金型28から取り出される。金型28は、全体的な生産率を高めるために、複数の金型キャビティ32を備えていてもよい。複数の金型キャビティのキャビティの形状は、互いに同一であっても、類似であっても、又は異なっていてもよい(後者は金型キャビティ群とみなすことができる)。
制御装置50は、ノズル26付近に位置するセンサ52、及びスクリュー制御部36と連通接続されている。制御装置50は、マイクロプロセッサと、メモリと、1つ以上の通信リンクとを含んでいてもよい。制御装置50はまた、任意に、金型キャビティ32の末端部に近接して位置するセンサ53に接続されていてもよい。このセンサ32は、熱可塑性材料が金型キャビティ32の充填の終了に近づきつつあることを示す表示を提供し得る。センサ32は、熱可塑性材料の圧力及び/又は温度を光学的に、空気圧により、機械的に、ないしは別の方法で検知することによって、熱可塑性材料の存在を検知してもよい。熱可塑性材料の圧力又は温度がセンサ52によって測定される場合、充填が完了したときに金型キャビティ32の中(又はノズル26の中)で維持するための目標圧力を制御装置50に提供するために、このセンサ52は、圧力又は温度を示す信号を制御装置50に送信してもよい。この信号は、一般に、材料の粘度、金型温度、溶融温度の変動、及び充填速度に影響を与える他の変動が、制御装置50によって調節されるように、成形プロセスを制御するために使用され得る。こうした調節は成形サイクルの最中に行われてもよく、又は修正は後続サイクルで行われ得る。更に、いくつかの信号を多くのサイクルにわたって平均化した後、制御装置50が成形プロセスに調節を加えるためにこれら信号を使用してもよい。制御装置50は、それぞれ有線接続54、56を介して、センサ52、及び/又はセンサ53、並びにスクリュー制御部36に接続され得る。別の実施形態では、制御装置50は、無線接続、機械的接続、流体圧接続、空気圧接続、又は、制御装置50がセンサ52、53及びスクリュー制御部36の両方と通信するのを可能にする当業者に周知の他の種類の通信接続を介して、センサ52、53及びスクリュー制御部56に接続されてもよい。
図1の実施形態では、センサ52は、ノズル26付近の溶融熱可塑性材料24の溶融圧力を(直接又は間接的に)測定する圧力センサである。センサ52は、制御装置50に送信される電気信号を生成する。次に、制御装置50はスクリュー制御部36に、ノズル26の中の溶融熱可塑性材料24の実質的に一定の溶融圧力を維持する速度で、スクリュー22を前進させるように命令する。センサ52は、溶融圧力を直接測定することができると同時に、センサ52は、溶融圧力を示す、温度、粘度、流量等などの溶融熱可塑性材料24の他の特性を測定することが可能である。同様に、センサ52はノズル26の中に直接位置している必要はなく、むしろセンサ52は、ノズル26と流体接続される射出システム12又は金型28内部の任意の位置に位置決めされてもよい。センサ52がノズル26内部に位置決めされない場合、ノズル26内の溶融圧力の推定値を計算するために、測定された特性に適切な補正係数が適用されてもよい。センサ52は射出された流体と直接接触する必要はなく、その代りに、流体と動的に連通して、流体の圧力及び/又は他の流体特性を検知できてもよい。センサ52がノズル26内部に位置決めされない場合、ノズル26内の溶融圧力を計算するために、測定された特性に適切な補正係数が適用されてもよい。更に他の実施形態では、センサ52は、ノズルと流体接続する位置に配置される必要はない。むしろ、センサは、型締システム14の第1の25金型部分と第2の金型部分27との間の金型分割線において発生した型締力を測定することができる。一態様では、制御装置50は、センサ52からの入力に従って圧力を維持してもよい。あるいは、センサは、電動プレスによる電力需要を測定することができ、これは、ノズル内の圧力の推定値を計算するために用いられ得る。
アクティブな閉ループ制御装置50が図1に示されているが、閉ループ制御装置50の代わりに他の圧力調整装置を使用してもよい。例えば、溶融熱可塑性材料24の溶融圧力を調整するために、圧力調整弁(図示せず)又は圧力逃し弁(図示せず)が制御装置50に取って代わってもよい。より具体的には、圧力調整弁及び圧力逃し弁は、金型28の過加圧を防止することができる。金型28の過加圧を防止するための別の代替機構は、過加圧状態が検出されると作動する警報である。
図2を参照すると、例としての成形部品100が示されている。成形部品100は薄肉部品である。成形部品は、流路の長さLを流路の厚みTで除した値が100を超える(即ち、L/T>100)場合に、一般的に薄肉とされる。より複雑な形状を有する金型キャビティでは、L/T比は、ゲート30から金型キャビティ32の末端部までの金型キャビティ32の長さにわたる寸法Tを積算し、ゲート30から金型キャビティ32の末端部までの流れの最長を決定することにより計算することができる。次に、流れの最長を平均部品厚で除すことにより、L/T比を決定することができる。金型キャビティ32が2つ以上のゲート30を有する場合、L/T比は、個々のゲートによって充填される金型キャビティ32の部分のL及びTを積算することによって決定され、所与の金型キャビティの全体のL/T比は、ゲートのいずれかに対して計算された最も高いL/T比である。一部の射出成形業界では、薄肉部品は、L/T>100である、又はL/T>200である部品として定義され得る。流路長Lは、ゲート30から金型キャビティの末端部104まで測定した最も長い流動長である。薄肉部品は、消費者製品業界で特に流行している。
高L/T比の部品は、約10mm未満の平均厚さを有する成形部品によく見られる。消費者製品では、高L/T比を有する製品は、一般に、約5mm未満の平均厚さを有する。例えば、高L/T比を有する自動車用バンパーパネルは、一般に、10mm以下の平均厚さを有し、高L/T比を有する背の高い飲用グラスは、一般に、約5mm以下の平均厚さを有し、高L/T比を有する容器(タブ又はバイアルなど)は、一般に、約3mm以下の平均厚さを有し、高L/T比を有するボトル用キャップエンクロージャは、一般に、約2mm以下の平均厚さを有し、高L/T比を有する歯ブラシの個々の毛は、一般に、約1mm以下の平均厚さを有する。本明細書に開示される実質的に一定圧力のプロセス及び装置は、厚さが5mm以下の部品にとって特に有利であり、開示されるプロセス及び装置は、より薄い部品にとってより有利である。
高L/T比の薄肉部品は、射出成形する上でのある種の障害を提示する。例えば、流路の薄さは、材料が流路端部104に達する前に溶融熱可塑性材料を冷却する傾向がある。冷却が起こると、熱可塑性材料は凝固し、それ以上流れなくなり、部品は不完全となる。この問題を克服するため、従来型射出成形機は、典型的には103.4MPa(15,000psi)を超える非常に高い圧力で溶融熱可塑性材料を射出し、それにより、溶融熱可塑性材料は、冷却及び凝固する機会を有する前に金型キャビティを急速に充填する。このことは、熱可塑性材料の製造業者が非常に高い圧力で射出するように指導する理由の1つである。従来型射出成形機が高圧で射出する別の理由は、上述のように、流動特性を向上させる剪断力の増加である。こうした非常に高速な射出圧力では、とりわけ金型28及び供給システムを形成するために、非常に硬い材料を使用する必要がある。
一定圧力で充填する場合には、従来の充填方法と比べて充填速度を低減する必要があると一般に考えられていた。これは、金型が完全に充填される前に、ポリマーが冷たい成形面とより長い時間接触することを意味する。したがって、充填前により多くの熱を除去する必要があり、その結果、金型が充填される前に材料が凝固することになると予想される。熱可塑性材料は、ほぼ一定の圧力条件にさらされると、たとえ金型キャビティの一部が熱可塑性材料のノーフロー温度未満であっても、流れることが予期せずして発見された。かかる条件は、熱可塑性材料を引き続き流れさせて金型キャビティ全体を充填するよりはむしろ、熱可塑性材料を凝固させて、金型キャビティを詰まらせるであろうことが、一般に当業者が予想するところであろう。何ら理論に拘束されることを意図するものではないが、開示の方法及び装置の実施形態の実質的に一定の圧力条件は、充填中に金型キャビティ全体を通る動的流れ条件(即ち、常に動いている溶融前部)を可能にすると考えられる。溶融熱可塑性材料が流れて金型キャビティを充填する際に、その流れにヘジテーションは存在せず、したがって、たとえ金型キャビティの少なくとも一部が熱可塑性材料のノーフロー温度未満であっても、流れが凝固する機会はない。
更に、動的流れ条件の結果、溶融熱可塑性材料は、たとえ金型キャビティの中のかかる温度にさらされたとしても、剪断発熱を受けて温度をノーフロー温度より高く保つことができると考えられる。更に、動的流れ条件は、熱可塑性材料が凝固過程を開始するときに、熱可塑性材料で結晶構造が形成されるのを妨げると考えられる。結晶構造形成は熱可塑性材料の粘度を増加させて、キャビティを充填するための好適な流れを妨げる可能性がある。結晶構造形成及び/又は結晶構造の寸法を低減することにより、熱可塑性材料がキャビティに流れ込んで材料のノーフロー温度より低い金型の低温にさらされるときに、熱可塑性材料の粘度を低減することが可能となり得る。
開示される実質的に一定圧力の射出成形法及びシステムは、材料粘度の変化、材料温度の変化、及び他の材料特性の変化を監視するために、流れの端部の位置の近く(即ち、金型キャビティの端部近く)に位置するセンサ(上記図1のセンサ53など)を使用する。溶融前部が金型キャビティの端部に達する前に溶融前部の圧力が解放されるのを確実にするように(これは金型のフラッシング、及び別の圧力及び電力ピークを引き起こし得る)、制御装置がプロセスをリアルタイムで修正できるように、このセンサからの測定値は制御装置に伝達され得る。更に、制御装置は、プロセスにおけるピーク電力点及びピーク流量点を調節し、それにより一貫した加工条件を得るために、センサ測定値を用いてもよい。センサ測定値を用いてプロセスをリアルタイムで、進行中の射出サイクルの間に微調整するのに加えて、制御装置はまた、プロセスを経時的に(例えば、複数の射出サイクルにわたって)調節するためにセンサ測定値を用いてもよい。このようにして、進行中の射出サイクルを、1つ以上のサイクルの間に生じる測定値に基づいて、できるだけ早期に修正することができる。一実施形態では、センサ読取値は、プロセスの一貫性を達成するために、多くのサイクルを通じて平均化され得る。
種々の実施形態において、金型は、金型キャビティ全体をノーフロー温度を下回る温度に維持する冷却システムを備え得る。例えば、溶融熱可塑性材料を含むショットと接触する金型キャビティの面でさえも、低温を維持するように冷却することができる。任意の好適な冷却温度を用いることができる。例えば、金型は、実質的に室温に維持され得る。こうした冷却システムを組み込むことで、形成されたままの射出成形部品を冷却して金型から取り出す準備をする速度を有利に速めることができる。
熱可塑性材料:
様々な熱可塑性材料を、本開示の実質的に一定圧力の射出成形法及び装置で使用することができる。一実施形態では、溶融熱可塑性材料は、ASTM D1238に準拠し、温度約230℃、2.16kg荷重で測定した場合、約0.1g/10分〜約500g/10分のメルトフローインデックスで定義された粘度を有する。例えば、ポリプロピレンでは、メルトフローインデックスは、約0.5g/10分〜約200g/10分の範囲であり得る。他の好適なメルトフローインデックスとしては、約1g/10分〜約400g/10分、約10g/10分〜約300g/10分、約20〜約200g/10分、約30g/10分〜約100g/10分、約50g/10分〜約75g/10分、約0.1g/10分〜約1g/10分、又は約1g/10分〜約25g/10分が挙げられる。材料のMFI(メルトフローインデックス)は、成形物品の用途及び使用に基づいて選択される。例えば、0.1g/10分〜約5g/10分のMFIを有する熱可塑性材料は、射出延伸吹込成形(ISBM)用途のプリフォームとして使用するのに適していてもよい。5g/10分〜約50g/10分のMFIを有する熱可塑性材料は、包装物品のキャップ及びクロージャとして使用するのに適していてもよい。50g/10分〜約150g/10分のMFIを有する熱可塑性材料は、バケツ又はタブの製造で使用するのに適していてもよい。150g/10分〜約500g/10分のMFIを有する熱可塑性材料は、薄板などの極めて高いL/T比を有する成形物品に適していてもよい。かかる熱可塑性材料の製造業者は、一般に、材料は、41.4MPa(6000psi)を超える、また多くの場合に41.4MPa(6000psi)を大幅に超える溶融圧力を用いて射出成形されるべきであると指導する。かかる熱可塑性材料の射出成形に関する従来の指導に反して、本開示の一定射出成形法及び装置の実施形態は、かかる熱可塑性材料を使用し、41.4MPa(6000psi)を下回る、また場合によっては、41.4MPa(6000psi)をはるかに下回る溶融圧力で加工して、良質の射出成形部品を形成するのを有利に可能にする。
熱可塑性材料は、例えば、ポリオレフィンであり得る。代表的なポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、及びポリブテン−1が挙げられるが、これらに限定されない。上記したポリオレフィンはずれも、バイオポリプロピレン又はバイオポリエチレンを製造するための、サトウキビ又は他の農産物などのバイオ由来原料から供給され得る。ポリオレフィンは、溶融状態であるときに剪断減粘性を有利に示す。剪断減粘性は、流体が圧縮応力下に置かれたときの粘度の低下である。剪断減粘性は、熱可塑性材料の流れが射出成形プロセスを通じて維持されるのを有益に可能にし得る。何ら理論に拘束されることを意図するものではないが、熱可塑性材料、特にポリオレフィンの剪断減粘性特性により、材料が一定圧力で加工される場合に、材料の粘度があまり変動しなくなると考えられる。その結果、本開示の方法及び装置の実施形態は、例えば、着色剤及び他の添加剤、並びに加工条件がもたらす熱可塑性材料の変化に対する感受性が低くなり得る。この熱可塑性材料特性のバッチ間での変化に対する感受性の低下により、業界から回収した及び消費者より回収した再生プラスチックを、本開示の方法及び装置の実施形態を用いて加工するのが可能となる。業界から回収した、消費者より回収した再生プラスチックは、消費財としてのライフサイクルを完了した、及び固形廃棄物として処分された最終製品に由来する。かかる再生プラスチック、及び複数の熱可塑性材料の混合物は、材料特性の有意なバッチ間変化を本質的に有する。
熱可塑性材料も、例えば、ポリエステルとすることができる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられるが、これに限定されない。PETポリマーは、部分的又は完全なバイオPETポリマーを製造するための、サトウキビ又は他の農産物などのバイオ由来原料から供給され得る。他の好適な熱可塑性材料としては、ポリプロピレンとポリエチレンのコポリマー、並びに、熱可塑性エラストマー、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリ(乳酸)、バイオベースポリエステル、例えば、ポリ(エチレンフラネート)ポリヒドロキシアルカノエート、ポリ(エチレンフラノエート)、(PETの代替品又はドロップイン代替品と考えられる)、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド、ポリアセタール、エチレン−α−オレフィンゴム、及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーのポリマー及びコポリマーが挙げられる。熱可塑性材料はまた、複数のポリマー及び非ポリマー材料の混合物であり得る。熱可塑性材料は、マルチモーダル又はバイモーダルな混合物を提供する、例えば、高分子量、中分子量、及び低分子量のポリマーであり得る。バイモーダル材料は、優れた流動性を有し、その上十分な化学的/物理的性質を有する熱可塑性材料をもたらす方法で設計され得る。熱可塑性材料はまた、ポリマーと1つ以上の小分子添加剤の混合物であり得る。小分子は、例えば、熱可塑性材料に加えられるとポリマー材料の流動性を改善する、シロキサン又は他の潤滑分子であり得る。
他の添加剤としては、無機充填剤、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、粘土(例えば、ナノクレイ)、水酸化アルミニウム、CaSiO3、繊維又はミクロスフェアに成形されるガラス、結晶シリカ(例えば、石英、ノバサイト、クリスタロバイト)、水酸化マグネシウム、雲母、硫酸ナトリウム、リトポン、炭酸マグネシウム、酸化鉄、あるいは、有機充填材、例えば、もみ殻、わら、麻繊維、木粉、又は木質繊維、竹繊維若しくはサトウキビ繊維を挙げることができる。
他の好適な熱可塑性材料としては、再生可能ポリマー、例えば、非限定的な例として、生物から直接製造されるポリマー、例えば、ポリヒドロキシアルカノエート(例えば、ポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート、NODAX(登録商標))、及びバクテリアセルロース;植物、農作物及び樹木、並びにバイオマスから抽出されるポリマー、例えば、多糖類及び多糖類の誘導体(例えば、ゴム、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、デンプン、化工でんぷん、酢酸セルロース粒子)、タンパク質(例えば、ゼイン、乳清、グルテン、コラーゲン)、脂質、リグニン、及び天然ゴム;デンプンから製造される、又はデンプンと天然モノマー及び誘導体由来の現在のポリマーから化学的に作製される熱可塑性デンプン、例えば、バイオポリエチレン、バイオポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ナイロン11、アルキド樹脂、コハク酸系ポリエステル、及びバイオポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
好適な熱可塑性材料は、上記の例のような異なる熱可塑性材料の混合物を包含し得る。また、異なる材料は、生物由来若しくは石油由来の未加工材料由来の材料の組み合わせ、又は生物由来又は石油由来の材料の再生材料であってもよい。混合物中の熱可塑性材料の1つ以上は、生分解性であってもよい。混合物でない熱可塑性材料では、材料は生分解性であってもよい。
代表的な熱可塑性樹脂をそれらの推奨作動圧力範囲と共に以下の表に示す。
Figure 0005848443
実施形態の2つ以上は、溶融熱可塑性材料を含むショットの溶融圧力を実質的に一定圧力に維持しながら、溶融熱可塑性材料を含むショットで金型キャビティのほぼ全体を充填することを含むが、特定の熱可塑性材料は、異なる一定圧力において本発明の恩恵を受ける。具体的には次の通りである:PP、ナイロン、PC、PS、SAN、PE、TPE、PVDF、PTI、PBT、及びPLAは、68.9MPa(10000psi)未満の実質的に一定の圧力;ABSは、55.2MPa(8000psi)未満の実質的に一定の圧力;PETは、39.9MPa(5800psi)未満の実質的に一定の圧力;アセタールコポリマーは、48.3MPa(7000psi)未満の実質的に一定の圧力;ポリ(エチレンフラネート)ポリヒドロキシアルカノエート、ポリエチレンフラノエート(aka PEF)は、68.9MPa、若しくは55.2MPa、又は48.3MPa、あるいは41.4MPa、又は39.9MPa未満(10000psi、若しくは8000psi、又は7000psi、あるいは6000psi、又は5800psi未満)の実質的に一定の圧力。
先に詳細に説明したように、開示される実質的に一定圧力の方法及び装置の実施形態は、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスに勝る1つ以上の利点を達成することができる。例えば、実施形態は、金型キャビティの射出前の圧力と熱可塑性材料とのバランスをとる必要性を排除した、より費用効率が高く有効なプロセス、金型キャビティ圧力で大気圧を用いるのを可能とし、したがって、加圧手段の必要性を排除した単純な金型構造を可能とするプロセス、より費用効率が高くかつ機械加工しやすい、より低硬度で高熱伝導性の金型キャビティ材料を使用する能力、熱可塑性材料の温度、粘度、及び他の材料特性の変化に対する感受性が低い、よりロバストな加工方法、並びに、金型キャビティ内の熱可塑性材料の早期硬化がなく、かつ金型キャビティを加熱して一定温度に維持する必要なく、実質的に一定圧力で良質の射出成形部品を製造する能力、を含む。
ある実施例では、サンプル部品は、射出圧力が41.4MPa(6000PSI)を下回る、実質的に一定圧力のプロセスを用いて成形された。
サンプルは、一般的な実験室のミクロトームを使用して、射出成形部品から分離された。少なくとも4つのサンプルが各射出成形部品から取り出された。次に、サンプルの断面を、各サンプルの構成層(スキン、コア等)を露出するように準備した。
ドイツ電子シンクロトロン(DESY)ビームラインG3のDORIS IIIでMAXIM検出器アンサンブルを用いてシンクロトロン測定を行った、即ち、第1の測定値は、サンプル回折の概要を得るために、点平均化シンチレーション計数装置で計測した。次に、MAXIM(CCDセンサの前側にマルチチャネルプレート[MCP]を有する2D検出器Hamamatsu 4880)の位置敏感カメラで、空間分解された回折像を撮影した。
実質的に一定圧力のプロセスを用いて成形された、特定の厚さを有する射出成形部品は、部品のコアの中の配向性のポリプロピレン結晶の明瞭かつ認識可能な余分なバンド又は領域を示すことが、シンクロトロン測定により明らかになった。配向性材料の余分な領域は、スチール製又はアルミニウム製の金型を使用して成形した部品に見られた。従来の圧力変動の大きいプロセスで成形した部品は、通常、実質的に一定圧力のプロセスで成形した部品に比べて少ない数の配向バンドを有する。
実質的に一定圧力のプロセスで成形された部品は、低い成形応力を有し得る。従来の圧力変動の大きいプロセスでは、速度が制御された充填プロセスと、圧力制御へのより速い移行又は切り替えの組み合わせは、高レベルの望ましくない成形応力を有する部品をもたらし得る。従来のプロセスで填塞圧力を高く設定しすぎると、部品は、過充填ゲート領域を有する場合が多い。成形応力は、交差偏光ライトテーブルの上に部品を設置することによって視覚的に評価され得る。成形部品で観察される複屈折を用いて、成形応力の差を観察することができる。典型的には、これは部品の応力線のパターンとして観察される。線の数が多い及び/又は応力線の不均一性が大きいのは、典型的には望ましくない。
ここで図3を参照すると、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスの典型的な圧力−時間曲線が点線200で示されている。一方、開示される一定圧力射出成形機の圧力−時間曲線は、実線210で示されている。
従来のケースでは、溶融圧力は、103.4MPa(15,000psi)を大きく上回るまで急激に上昇し、その後、第1の期間220にわたって比較的高圧(103.4MPa(15,000psi)超過)に保たれる。第1の期間220は、溶融プラスチック材料が金型キャビティに流れ込む充填時間である。その後、溶融圧力は低下し、第2の期間230にわたって、低くはなったが依然として比較的高い圧力(典型的には68.9MPa(10,000psi)以上)に保たれる。第2の期間230は、金型キャビティの中の全ての間隙が埋戻されるのを確実にするように溶融圧力が維持される填塞時間である。填塞が完了した後、圧力は、必要に応じて、冷却時間である第3の期間232の間に再度低下してもよい。従来の高圧射出成形システムの金型キャビティは、流路の端部からゲートに向かって填塞された。金型の中の材料は、典型的には、キャビティの端部近くで凝固し、その後材料の完全に凝固した領域は、ゲートの位置(1つ又は複数)に向かって次第に移動する。結果として、金型キャビティの端部に近いプラスチックは、ゲートの位置(1つ又は複数)に近いプラスチック材料よりも短い期間及び低い圧力で填塞される。ゲートと金型キャビティの端部との中間の非常に薄い断面積といった部品形状もまた、金型キャビティの領域内の填塞圧力レベルに影響を与える。一貫性のない填塞圧力は、上述のように、最終製品の不整合をもたらし得る。更に、固化の様々な段階におけるプラスチックの従来の填塞は、いくつかの非理想的材料特性、例えば、成形応力、ヒケ、及び最適でない光学特性をもたらす。
一方、実質的に一定圧力の射出成形システムは、充填期間240の間、実質的に一定の圧力で金型キャビティの中に溶融プラスチック材料を射出する。図3の例の射出圧力は、41.4MPa(6,000psi)未満である。しかしながら、他の実施形態は、成形プロセスの間圧力が実質的に一定である限りにおいて、より高い圧力を用いてもよい。金型キャビティが充填された後、実質的に一定圧力の射出成形システムは、成形部品が冷却される第2の期間242にわたって徐々に圧力を低減する。実質的に一定の圧力を用いることによって、溶融熱可塑性材料は、流路を通ってゲートから流路の末端に向かって進む連続的な溶融物の流頭を維持する。換言すれば、溶融熱可塑性材料は金型キャビティを通ってずっと移動し続け、早期凝固を防止する。したがって、プラスチック材料は、流路に沿ったあらゆる場所で均一性を維持し、より均一で一貫した最終製品が得られる。金型を比較的均一な圧力で充填することによって、最終成形部品は、従来の成形部品よりも良好な機械的及び光学的特性を有し得る結晶構造を形成する。更に、一定圧力で成形された部品は、従来の成形部品のスキン層と異なる特性を呈する。結果的に、一定圧力で成形された部品は、従来の成形部品の部品よりも良好な光学特性を有し得る。
ここで図4を参照すると、充填の様々な段階が、全充填時間の百分率として分割されている。例えば、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスでは、充填期間220は全充填時間の約10%を占め、填塞期間230は全充填時間の約50%を占め、冷却期間232は全充填時間の約40%を占める。一方、実質的に一定圧力の射出成形プロセスでは、充填期間240は全充填時間の約90%を占め、冷却期間242は全充填時間の約10%のみを占める。実質的に一定圧力の射出成形プロセスでは、溶融プラスチック材料は金型キャビティに流れ込むときに冷えるので、冷却時間が短くて済む。このようにして、金型キャビティが充填されるまでには、溶融プラスチック材料はかなり冷却されており(金型キャビティの断面中心が固化するのに十分ではないが)、凝固過程を完了するために除去しなければならない全熱量は少なくて済む。更に、溶融プラスチック材料は充填を通じて液体のままであり、填塞圧力はこの溶融断面中心を通して伝えられるので、溶融プラスチック材料は金型キャビティの壁と接触し続ける(凝固して縮まるのとは反対に)。結果として、本明細書に記載される実質的に一定圧力の射出成形プロセスは、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスより短い合計時間で、成形部品を充填及び冷却することができる。
従来の圧力変動の大きいプロセス及び実質的に一定圧力のプロセスに関するピーク電力及びピーク流量と金型キャビティ充填百分率との比較を、以下にチャートで示す。
Figure 0005848443
実質的に一定圧力のプロセスでは、ピーク電力負荷はピーク流量が生じる時間とほぼ同時に生じ、その後、充填サイクルを通して着実に低下する。より具体的には、ピーク電力及びピーク流量は、充填の最初の30%以内、好ましくは充填の最初の20%以内、更により好ましくは充填の最初の10%以内に生じる。ピーク電力及びピーク流量が充填の始まりの間に生じるようにすることで、熱可塑性材料は、凝固に近づいたときに極限状態にさらされることがない。このことが成形部品の優れた物理的性質をもたらすと考えられる。
電力レベルは、一般に、ピーク電力負荷の後に、充填サイクルを通じてゆっくりと下降する。更に、充填圧力は実質的に一定に維持されるので、流量は、一般に、ピーク流量の後に、充填サイクルを通じてゆっくりと減少する。先に例示したように、ピーク電力レベルは、従来のプロセスのピーク電力レベルより低く(概ね30〜50%低い)、ピーク流量は、従来のプロセスのピーク流量より低い(概ね30〜50%低い)。
同様に、従来の圧力変動の大きいプロセスのピーク電力負荷は、ピーク流量が生じる時間とほぼ同時に生じる。しかしながら、実質的に一定のプロセスと異なり、従来の圧力変動の大きいプロセスのピーク電力及び流量は、充填の最後の10%〜30%で生じ、これにより熱可塑性材料は、凝固プロセスの間に極限状態にさらされる。更に実質的に一定圧力のプロセスと異なり、従来の圧力変動の大きいプロセスの電力レベルは、一般に、ピーク電力負荷の後に、充填サイクルを通して急激に下降する。同様に、従来の圧力変動の大きいプロセスの流量は、一般に、ピーク流量の後に、充填サイクルを通じて急激に減少する。
高L/T部品を成形するための開示の方法及び装置では、部品は、所望の射出圧力を得るために溶融熱可塑性ポリマーを高い流量で金型キャビティの中に射出した後、実質的に一定の射出圧力を維持するために流量を時間と共に減少させることによって成形される。実質的に一定射出圧力の方法及び装置は、薄肉部品(例えば、L/T比>100の部品)を成形する場合、及び大きな射出能力(例えば、50cc超過、特に100cc超過)を用いる場合に、特に有利である。最大流量が、キャビティ充填の最初の30%以内、好ましくはキャビティ充填の最初の20%以内、更により好ましくはキャビティ充填の最初の10%以内に生じるのが、特に有利である。充填圧力プロファイルを調節することにより、キャビティ充填のこれら好ましい範囲内に最大流量が生じ、また、成形部品の結晶構造が従来の成形部品と異なるので、成形部品は、上記した物理的な利点(例えば、より良好な強度、より良好な光学特性など)の少なくともいくつかを有することになる。更に、高L/T製品は薄いので、得られた製品に所望の色を付与するためにこれら製品が必要とする顔料は少なくて済む。更に、顔料を使用しない部品では、成形条件がより一貫しているので、部品の目に見える変形が少ない。顔料が少ない又は顔料を使用しないことでコストが削減される。
あるいは、ピーク電力は、実質的に一定の射出圧力を維持するように調節されてもよい。より具体的には、充填圧力プロファイルは、ピーク電力が、キャビティ充填の最初の30%以内、好ましくはキャビティ充填の最初の20%以内、更により好ましくはキャビティ充填の最初の10%以内に生じるように調節されてもよい。ピーク電力をこの好ましい範囲内に生じさせた後、キャビティ充填の残りを通して低下した電力を有するようにプロセスを調節することにより、ピーク流量の調節に関して上述した成形部品と同じ利益がもたらされる。更に、上述の方法でプロセスを調節することは、薄肉部品(例えば、L/T比>100)及び大きな射出能力(例えば、50cc超過、特に100cc超過)にとって特に有利である。
本明細書に開示される実質的に一定射出圧力の方法及び装置はまた、下のチャートに示されているように、所与のL/T比に関して必要な電力が、従来の圧力変動の大きい射出成形システムよりも少なくて済む。
Figure 0005848443
上で示したように(点線で)、本明細書に開示される開示の実質的に一定射出圧力の方法及び装置は、100〜250のうちの任意のL/T比に関して、所与の金型キャビティを充填するために必要な電力が、従来の圧力変動の大きい射出成形プロセスよりも少なくて済み(即ち、低いピーク電力流動係数を有する)、この関係はL/T 300及びL/T 400並びにそれ以上に及ぶ。実際に、開示の実質的に一定射出圧力の方法及び装置が必要とする電力は、次の式によって算出される電力よりも低い。
Y=0.7218x+129.74
(式中、Y=ピーク電力流動係数、及び
X−L/T比である。)
全ての場合において、従来の圧力変動の大きい射出成形システムは、上の式で算出された電力よりも多い電力を必要とする。
ここで図5A〜図5D及び図6A〜図6Dを参照すると、従来の圧力変動の大きい射出成形機により充填されている金型キャビティ(図5A〜図5D)、及び実質的に一定圧力の射出成形機により充填されている金型キャビティ(図5A〜図5D)の一部が例示されている。
図5A〜図5Dに示されるように、従来の圧力変動の大きい射出成形機が、溶融熱可塑性材料24をゲート30を通して金型キャビティ32の中に射出し始めると、高い射出圧力は、溶融熱可塑性材料24を高速で金型キャビティ32の中に射出する傾向があり、それにより溶融熱可塑性材料24は積層物31の状態(最も一般的に、層流と呼ばれる)で流れる(図5A)。これら最も外側の積層物31は金型キャビティの壁に付着し、その後冷却及び凝固し、金型キャビティ32が完全に充填になる前に、凝固した境界層33を形成する(図5B)。しかしながら、熱可塑性材料が凝固すると、凝固した熱可塑性材料は、金型キャビティ32の壁から離れる方向に縮み、金型キャビティ壁と境界層33との間に間隙35が残される。この間隙35は、金型の冷却効率を低下させる。溶融熱可塑性材料24はまた、ゲート30付近で冷却及び凝固し始め、ゲート30の有効断面積を減少させる。一定の体積流量を維持するため、従来の圧力変動の大きい射出成形機は、狭いゲート30に溶融熱可塑性材料を押し通すために圧力を増大さなければならない。熱可塑性材料24が金型キャビティ32の中に流入しつづけると、境界層33は厚くなってゆく(図5C)。最終的に、金型キャビティ全体32は、凝固した熱可塑性材料でほぼ満たされる(図5D)。この時点で、従来の高圧射出成形機は、後退した境界層33を金型キャビティ32の壁に押し付け返して更に冷却するために、填塞圧力を維持しなければならない。
一方、実質的に一定圧力の射出成形機は、常に動いている流頭37を用いて、溶融熱可塑性材料を金型キャビティ32に流し込む(図6A〜図6D)。流頭37の後方の熱可塑性材料24は、凝固する前に金型キャビティ37がほぼ充填されるまで(即ち、99%以上充填されるまで)溶融状態を維持する。その結果、ゲート30の有効断面積の低減はなく、一定した射出圧力が維持される。更に、流頭37の後方の熱可塑性材料24は溶融状態にあるので、熱可塑性材料24は金型キャビティ32の壁と接触し続ける。その結果、熱可塑性材料24は、成形プロセスの充填部分の間に冷却される(凝固せずに)。したがって、射出成形プロセスの冷却部分は、従来のプロセスと同じように長い必要はない。
熱可塑性材料は溶融したままであり、金型キャビティ32の中に移動し続けるので、従来の金型よりも少ない射出圧力が必要となる。一実施形態では、射出圧力は1.4MPa(6,000psi)以下であってもよい。結果的に、射出システム及び型締システムは、それほど強力である必要はない。例えば、開示の実質的に一定射出圧力の装置は、低型締力及び対応する低型締用電源を必要とする型締具を使用してもよい。更に、開示の射出成形機は、所要電力が小さいので、高い圧力変動で薄肉部品を成形する従来のクラス101及び102射出成形機で使用するにはあまり強力でない電動プレスを採用してもよい。電動プレスが、ごく少数の金型キャビティを有する一部の単純な金型で使用するのに十分である場合でさえも、小さくて安価な電動モータを使用することができる開示の実質的に一定射出圧力の方法及び装置を使用して、そのプロセスを改善することができる。開示の一定圧力の射出成形機は、電力定格が200HP以下である、次のタイプの電動プレス、直流サーボ駆動モータプレス、デュアルモータベルト駆動式プレス、デュアルモータ遊星歯車式プレス、及びデュアルモータボール駆動式プレスの1つ以上を含んでもよい。
試験データ
力とL/Tとを対比させる上記チャートでデータを生成するために使用した試験金型の成形粘度試験を完了した。この試験は、最適な射出速度が15.2cm/s(6”/秒)であることを示した。射出速度と成形圧力との間の関係を説明するために、20.3cm/s(8”/秒)の追加速度で実施した。上述のように、現在の工業的手法は、成形プレスが達成することができる最大速度で射出することである。次のデータは、20.3cm/s(8”/秒)データランによって示されるように、射出速度を高めると、成形圧力の実質的な増加を招くことを説明している。例えば、25.4cm(10”/秒)、50.8cm/s(20”/秒)、又はそれ以上といった更に高速での射出は、圧力の実質的な増加を招く。試験データを次の表で要約する。
Figure 0005848443
Figure 0005848443
Figure 0005848443
Figure 0005848443
Figure 0005848443
射出成形部品を成形するのに必要なピーク流量とピーク電力レベルとを比較する場合、溶融温度及び金型温度は、従来のプロセス及び一定圧力のプロセスの両方を実施する条件の間で一致していなければならない。更に、これらの温度設定は、一般に、樹脂製造業者の推奨温度に基づくか、又は樹脂が製造業者が意図する通りに加工されるのを確実にする好適な範囲内でなければならない。
開示の実質的に一定圧力の射出成形機は、部品の品質を向上させながら、成形プロセスの合計サイクル時間を有利に低減する。更に、開示の実質的に一定圧力の射出成形機は、いくつかの実施形態では、一般にエネルギー効率がより高く、油圧プレスよりも保守の必要性が少ない電動プレスを採用することができる。加えて、開示の実質的に一定圧力の射出成形機は、例えば、より幅広のプラテン幅、広いタイバー間隔、タイバーの除去、高速移動を容易にする軽量構造体、及び非自然的な平衡供給システムなどの、より柔軟性のある支持構造物及びより適合性のある送達構造物を採用することができる。したがって、開示の実質的に一定圧力の射出成形機は、送達ニーズに合わせて変更することができ、特定の成形部品に合わせてより容易にカスタマイズ可能である。
更に、開示の実質的に一定圧力の射出成形機及び方法により、金型をより柔軟な材料(例えば、30未満のRcを有する材料)で作製するのが可能となり、そうした材料は、より高い熱伝導率(例えば、34.6W/(m*K)(20BTU/HR FT °F)を超える熱伝導率)を有し得、改善された冷却能力を有してより均一に冷却する金型をもたらす。
「実質的に」、「約」、及び「およそ」という用語は、特別の定めのない限り、本明細書において、任意の定量的な比較、値、測定値、又は他の表現に帰属される場合がある、不確定の固有度を表すために利用される得ることに留意すべきである。これらの用語はまた、本明細書では、定量的表現が、問題となる対象物の基本的機能に変化をもたらすことなく、記載の基準から変動する程度を表すためにも利用される。特に本明細書中で定義されている場合を除き、「実質的に」、「約」、及び「およそ」という用語は、記載された基準値の20%以内の範囲にある定量的な比較、値、測定値、又は他の表現を意味する。
本明細書で例示及び記載された製品の様々な実施形態が、低圧でかつ実質的に一定圧力の成形プロセスによって作製され得ることは明らかである。本明細書では消費材を含む製品又は消費材製品自体を特に参照してきたが、本明細書に記載の成形法は、消費財産業、外食産業、運送業、医療産業、及び同様のもので用いる製品と共に使用するのに適し得ることは明白であるべきである。更に、本明細書に開示される教示は、積層金型、回転金型及びコアバック金型などのマルチ材料金型と、成形同時転写技術、インサート成形、インモールドアセンブリ、及び同様のものとを組み合させた構成で用いることができることを、当業者は理解されよう。
本発明の「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそうした文献が本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照することにより組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本明細書では特定の実施形態を図示し説明したが、請求内容の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができることを理解されたい。更に、本明細書で請求内容の様々な態様を述べたが、そのような態様は組み合わせで利用されなくてもよい。したがって、添付の「特許請求の範囲」は、請求内容の範囲内のそのような全ての変更及び修正を含むものとする。

Claims (10)

  1. 実質的に一定に維持された圧力で薄肉部品を射出成形する方法であって、
    溶融熱可塑性材料(図1の24)を金型キャビティ(図1の32)の中に前進させるように射出システム(図1の12)を操作する工程であって、前記金型キャビティは100以上のL/T比を有し、前記熱可塑性材料は50ccを超える射出能力(shot size)を有し、所定の射出圧力に達するまで電力を上昇させながら(当初明細書段落0070のチャートの充填開始時間0〜ピーク電力の時間tl)操作する工程、を含み、
    ここで、前記L/T比は、流路の長さLを流路の厚みTで除した値であり、
    前記射出能力は、射出直前の融液保持容器中のポリマーの温度及び圧力において、射出成形ラムの1ストロークで射出される溶融プラスチック材料の総体積をいい、
    更に、
    前記金型キャビティが最初に30%充填されるまでに、前記射出システムのピーク電力を生じさせるように、充填圧力プロファイルを調節する工程と、
    前記所定の射出圧力に達してから前記金型キャビティが熱可塑性材料で少なくとも80%充填されるまで、前記射出システムの電力を低減して(当初明細書段落0070のチャートのピーク電力の時間t1〜充填終了時間t5)、前記所定の射出圧力を、実質的に一定に維持する工程と、を含み、
    ここに実質的に一定に維持するとは、前記所定の射出圧力につき、上方または下方に30%未満の変動を許すことをいう、方法。
  2. 前記金型キャビティが20%充填される前に、前記ピーク電力が生じる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金型キャビティが10%充填される前に、前記ピーク電力が生じる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記電力を低減する工程が、41.4MPa(1平方センチメートル当たり422重量キログラム)未満の、前記実質的に一定の射出応力を維持するように低減する工程を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記操作する工程が、前記熱可塑性材料の流頭連続して移動するように維持し、前記熱可塑性材料を前記金型キャビティを通って進むときに、ヘジテーションなしに移動するように操作することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記操作する工程が、前記熱可塑性材料の流頭が凝固し始める前に、少なくとも99%の充填するまで前記金型キャビティを充填することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記操作する工程が、溶融熱可塑性材料を、200以上の前記L/T比を有する前記金型キャビティの中に前進させるように操作することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記操作する工程が、溶融熱可塑性材料を、250以上の前記L/T比を有する前記金型キャビティの中に前進させるように操作することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記操作する工程が、前記熱可塑性材料が50ccを超える前記射出能力を有する前記射出システムを操作することを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記操作する工程が、前記熱可塑性材料が100ccを超える前記射出能力を有する前記射出システムを操作することを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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