JP5843701B2 - 廃水処理装置、排気再循環ユニット、エンジンシステム、及び船舶 - Google Patents

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Description

本発明は、ばいじんを含有するスクラバー廃水から、ばいじんを取り除く廃水処理装置に関する。また、本発明は、この廃水処理装置を備えた排気再循環ユニット、エンジンシステム、及び船舶に関する。
大型船舶用のエンジンから排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)の量を低減するための技術として、排気をエンジンに戻す排気再循環(EGR; Exhaust Gas Recirculation)技術がある。重油を燃料とする大型船舶用のエンジンの排気再循環では、排気をエンジンに戻す際、排気中に浮遊するカーボンなどの浮遊粒子状物質(SPM;Suspended Particulate Matter)を除去する必要がある。排気から浮遊粒子状物質を除去する装置としては、洗浄水を用いた洗浄集じん装置(スクラバー)がある。
この洗浄集じん装置で使用されて廃水(以下、「スクラバー廃水」と称す)となった先浄水は、多くのばいじん(すすなどの固体粒子)を含んでいることから、その濁度は非常に高く、そのままでは船外に排出することができない。例えば、IMO(International Maritime Organization;国際海事機関)のガイドラインでは、濁度の排出規定値が25NTU(Nephelometric Turbidity Units)と定められているところ、上述したスクラバー廃水の濁度は例えば5000NTU程度となる。そのため、スクラバー廃水を船外に排出するには、何らかの方法で内部に含まれるばいじんを除去しなければならない。
これに関し、特許文献1では、排気の洗浄に使用した水(すなわちスクラバー廃水)からばいじんを分離する遠心分離部を具備した廃水処理装置が提案されている。つまり、特許文献1に記載の発明では、遠心分離機を用いて、スクラバー廃水からばいじんを除去している。
特開2004−81933号公報
ここで、発明者らの実験により、一般的な産業用の遠心分離機を用いた場合、2回から3回の遠心分離処理を行わなければ、スクラバー廃水の濁度が排出規定値以下にはならないことが判明した。そのため、遠心分離機だけでスクラバー廃水の濁度を排出規定値以下に低減させようとすると、2台から3台の遠心分離機を直列に配置するか、又は、2倍から3倍の処理能力を有する遠心分離機を用いて処理後のスクラバー廃水を繰り返し処理しなければならない。いずれにしても廃水処理装置が全体として大きくなるとともに、スクラバー廃水の処理に大量のエネルギ(電力)が必要となる。
また、産業用の遠心分離機では、遠心力を創出する傘状(円錐状)の部材が軸方向に多数並べられている。そして、隣接する傘状の部材の間隔は0.5mm程度と非常に狭い。ところが、スクラバー廃水には、粒径の小さなばいじんだけでなく、粒径が0.5mmを超える大きなばいじんも含まれている。そのため、遠心分離機だけでスクラバー廃水の処理を行うと、遠心分離機にばいじんが詰まりやすく、頻繁なメンテナンスが必要となる。このように、遠心分離機は、遠心力を利用するためスクラバー廃水から粒径の小さなばいじんを取り除く処理には適しているが、粒径の大きなばいじんを取り除く処理には適していない。
なお、遠心分離機に設けられた傘状の部材の間隔を大きくし、遠心分離機にばいじんが詰まりにくくする方法も考えられるが、このような構成は分離処理の効率が低下するため好ましくない。また、遠心分離機の上流にフィルタを設置する方法も考えられるが、粒径の大きなばいじんにより、すぐにフィルタが詰まってしまい、頻繁なメンテナンスが必要であることに変わりない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスが容易で、設置スペースを小さくでき、しかもスクラバー廃水からばいじんを精度よく除去することができる、廃水処理装置を提供することを目的とする。
本発明のある形態に係る廃水処理装置は、ばいじんを含有するスクラバー廃水からばいじんを除去する廃水処理装置であって、水平方向に対して所定の傾斜角をなす傾斜面を有し、該傾斜面にばいじんを沈殿させて前記スクラバー廃水からばいじんを分離する沈殿分離部と、前記沈殿分離部の下流に配置され、遠心分離処理により前記スクラバー廃水からばいじんを分離する遠心分離部と、を備えている。
この廃水処理装置の上流に位置する沈殿分離部では、沈殿によってばいじんを分離するため、稼動に大きなエネルギが不要であるとともに、粒径の大きなばいじんも詰まりにくい。また、廃水処理装置の下流に位置する遠心分離部は、遠心分離処理によりばいじんを分離するため、粒径の小さなばいじんも精度よく除去することができる。よって、この廃水処理装置によれば、互いに補完しあう分離部を最適な配置で組み合わせられているため、全体として小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスが容易で、設置スペースを小さくでき、しかもスクラバー廃水からばいじんを精度よく除去することができる。
また、本発明のある形態に係る排気再循環ユニットは、ディーゼルエンジンの排気を該ディーゼルエンジンに戻す排気再循環ユニットであって、前記排気を洗浄してスクラバー廃水を排出する洗浄集じん装置と、前記洗浄集じん装置から排出されたスクラバー廃水からばいじんを除去する上記の廃水処理装置と、を備えている。
また、本発明のある形態に係るエンジンシステムは、ディーゼルエンジンと、上記の排気再循環ユニットと、を備えている。また、本発明のある形態に係る船舶は、上記のエンジンシステムを備えている。
上述した廃水処理装置によれば、小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスが容易で、設置スペースを小さくでき、しかもスクラバー廃水からばいじんを精度よく除去することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジンシステムのブロック図である。 図2は、図1に示す廃水処理装置のブロック図である。 図3は、図2に示す沈殿分離部の概略図である。 図4は、図2に示す遠心分離部の概略図である。
以下、本発明の一実施形態について図を参照しながら説明する。以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
<エンジンシステム>
まず、本実施形態に係るエンジンシステム101について説明する。図1は、エンジンシステム101のブロック図である。図1のうち太い実線は掃気(2サイクルエンジンでは「掃気」であり、4サイクルエンジンでは「給気」であるが、以下では両者をまとめて「掃気」と称する)の流れを示しており、太い破線は排気の流れを示している。本実施形態に係るエンジンシステム101は、船舶100に搭載された船舶用のエンジンシステム101である。図1に示すように、エンジンシステム101は、ディーゼルエンジン10と、過給機20と、排気再循環ユニット30と、を備えている。
ディーゼルエンジン10は、エンジンシステム101の中心となる構成要素である。ディーゼルエンジン10は推進用のプロペラ(図示せず)に連結されており、このプロペラを回転させる。本実施形態のディーゼルエンジン10は、大型の船舶用であり、いわゆる重油を燃料とするため、その排気にはSOxだけでなく多量のすすが含まれる。
過給機20は、ディーゼルエンジン10に圧縮空気を供給するための装置である。過給機20は、タービン部21と、コンプレッサ部22とを有している。タービン部21にはディーゼルエンジン10から排気が供給され、排気の速度エネルギによりタービン部21が回転する。タービン部21とコンプレッサ部22はシャフト部23により連結されており、タービン部21が回転することによりコンプレッサ部22も回転する。コンプレッサ部22が回転すると、外部から取り込んだ大気が圧縮され、圧縮された大気は掃気としてディーゼルエンジン10へ供給される。
排気再循環ユニット30は、ディーゼルエンジン10へ排気を戻すユニットである。ディーゼルエンジン10から排出された排気は、過給機20のみならず排気再循環ユニット30にも供給される。詳しくは後述するが、排気再循環ユニット30に供給された排気は、浮遊粒子状物質が取り除かれてディーゼルエンジン10へ戻される。ディーゼルエンジン10から排出される排気は、酸素の濃度が低いことからこれをディーゼルエンジン10に戻すことで燃焼温度が下がる。その結果、ディーゼルエンジン10から排出されるNOxの排出量を低減することができる。
<排気再循環ユニット>
次に、本実施形態に係る排気再循環ユニット30について説明する。上述したように、排気再循環ユニット30は、ディーゼルエンジン10に排気を戻すユニットである。図1に示すように、排気再循環ユニット30は、洗浄集じん装置(スクラバー)31と、廃水処理装置32と、EGRブロワ33と、を有している。
洗浄集じん装置31は、ディーゼルエンジン10の排気から浮遊粒子状物質を取り除く装置である。上述したように、大型船舶用のディーゼルエンジンの排気には、多量の浮遊粒子状物質が含まれるため、大型船舶に用いられる排気再循環ユニットには洗浄集じん装置が必要となる。洗浄集じん装置31は、排気から浮遊粒子状物質を取り除くために洗浄水を用いる。排気から浮遊粒子状物質を取り除く方法として、洗浄水中に排気を通過させる方式、排気に洗浄水を噴射する方式、洗浄水をしみこませた部材の間に排気を通過させる方式などがあるが、いずれの方式を採用してもよい。洗浄集じん装置31で使用された洗浄水は、スクラバー廃水として廃水処理装置32に排出される。
廃水処理装置32は、洗浄集じん装置31から排出されたスクラバー廃水を処理する装置である。スクラバー廃水は、浮遊粒子状物質が固まった大量のばいじんが含まれるため、そのままでは船外に排水することができない。スクラバー廃水を船外に排水するのであれば、廃水処理装置32によってスクラバー廃水の濁度を所定の値以下に低下させる必要がある。なお、洗浄集じん装置31から排出されたスクラバー廃水には、粒径の小さなものから大きなものまで様々な粒径のばいじんが含まれる。その他、廃水処理装置32の詳細については後述する。
EGRブロワ33は、洗浄集じん装置31を経た排気を昇圧して、昇圧した排気を掃気としてディーゼルエンジン10に戻す装置である。EGRブロワ33は、ブロワ34と、電動モータ35とを有している。ブロワ34は、電動モータ35により駆動される。洗浄集じん装置31によって浮遊粒子状物質が取り除かれた排気は、この駆動したブロワ34によって昇圧される。そして、EGRブロワ33(ブロワ34)によって昇圧された排気は、過給機20で圧縮された大気と混合されて、ディーゼルエンジン10へ供給される。
<廃水処理装置>
次に、本実施形態に係る廃水処理装置32について説明する。廃水処理装置32は、スクラバー廃水からばいじんを除去する装置である。ここで図2は、廃水処理装置32のブロック図である。図2に示すように、廃水処理装置32は、沈殿分離部40と、沈殿分離部40の下流に位置する遠心分離部60と、を有している。以下、これらの各構成要素について順に説明する。
沈殿分離部40は、ばいじんを沈殿させることでスクラバー廃水からばいじんを除去する部分である。ここで、図3は、本実施形態に係る沈殿分離部40の概略図である。便宜上、図3の紙面の上下左右をそれぞれ単に「上」、「下」、「左」、「右」と称して説明する。なお、図3の紙面上下方向は、鉛直方向(重力がかかる方向)に一致する。図3に示すように、沈殿分離部40は、水槽41と、仕切板42と、傾斜管群43と、によって主に構成されている。
水槽41の内部は、スクラバー廃水によって満たされている。水槽41の左右方向中央付近であって水槽41の底面44よりも上方に、仕切板42が配置されている。また、この仕切板42と水槽41の右側壁との間には、傾斜管群43が配置されている。そして、傾斜管群43の下端部分は、水槽41の底面44よりも上方に位置している。以下では、水槽41の内部のうち、傾斜管群43よりも左側の領域と傾斜管群43よりも下方の領域を合わせた領域45を「第1領域」と呼び、仕切板42、傾斜管群43、及び水槽41の右側壁で囲まれた領域(水槽41の右上の領域)46を「第2領域」と呼ぶこととする。
そうすると、傾斜管群43は、第1領域45と第2領域46の境界に位置しているといえる。傾斜管群43は、水平方向の断面が矩形である多数の傾斜管47が一体となって構成されている。なお、図3では左右方向に複数並ぶ傾斜管47を図示しているが、傾斜管47は左右方向のみならず図3の紙面奥行き方向にも多数並んでいる。各傾斜管47は下方部分が第1領域45に開口し、上方部分が第2領域46に開口している。つまり、第1領域45は、各傾斜管47を介して第2領域46と連通している。また、各傾斜管47は、水平方向に対して所定の傾斜角度(例えば60度)だけ傾斜している。そのため、各傾斜管47は傾斜面48を有しており、この傾斜面48は水平方向に対して所定の傾斜角度だけ傾斜して斜め上方(左上)に向いている(面している)。
水槽41の左側壁には、第1領域45に開口する流入ポート49が形成されている。また、水槽41の右側壁には、第2領域46に開口する流出ポート50が形成されている。図2に示すように、沈殿分離部40には、洗浄集じん装置31からスクラバー廃水が流入するが、このスクラバー廃水は上記の流入ポート49から水槽41に流入する。そして、水槽41に流入したスクラバー廃水は、図3の矢印で示すように、水槽41の第1領域45に入ると、水槽41の底面44の方向(下方)に向い、その後各傾斜管47を下から上へと抜けて第2領域46に流入し、最終的に流出ポート50から排出される。
上記のように、水槽41に入ったスクラバー廃水は、必ずいずれかの傾斜管47を通過する。そして、スクラバー廃水が傾斜管47を通過する際、スクラバー廃水内のばいじんが各傾斜管47の傾斜面48に沈殿する。仮に、ばいじんが水槽41の底面44に沈殿するとすれば、ばいじんは底面44に定着して沈殿が完了するためには、比較的長い距離を沈降し続けなければならない。これに対し、本実施形態では、傾斜管47の傾斜面48にばいじんが沈殿するため、ばいじんは短い距離の沈降で沈殿が完了する。また、本実施形態では、多数の傾斜管47、すなわち多数の傾斜面48を並べて配置しているため、ばいじんが沈殿する面の面積が非常に大きい。これにより、本実施形態では、多量のばいじんの沈殿を短い時間で完了させることができる。なお、各傾斜管47の傾斜面48に沈殿したばいじんは、ある程度堆積すると自重によって水槽41の底面44に落下する。スクラバー廃水は、このようにしてばいじんが分離(除去)された後、流出ポート50から遠心分離部60へと排出される。
以上で説明したとおり、沈殿分離部40は、重力を利用してスクラバー廃水からばいじんを分離するものである。そのため、稼働のために大きな動力は必要ない。さらに、スクラバー廃水は狭い隙間を通ることはないため、スクラバー廃水に粒径の大きなばいじんが多く含まれていても詰まりにくい。そのため、本実施形態の沈殿分離部40は、小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスも非常に容易である。なお、同じ量のスクラバー廃水を処理する場合、沈殿分離部40は後述する遠心分離部60よりも全体を小さく構成することができる。
引き続いて本実施形態の遠心分離部60について説明する。遠心分離部60は、遠心分離処理によりスクラバー廃水からばいじんを除去する部分である。ここで、図4は、本実施形態に係る遠心分離部60の概略図である。図4に示すように、遠心分離部60は、収容容器61と、軸管62と、多数の回転板63と、を有している。
収容容器61は、軸管62及び回転板63を収容する容器である。収容容器61は、円筒状に形成された円筒部64と、円筒部64の上方に配置された上面部65とを有している。上面部65の中央には上面部65を貫通する流出管66が配置されており、その流出管66の内部には流出管66を貫通する流入管67が配置されている。
軸管62は、収容容器61の内部に収容された円管状の部材である。軸管62は、流入管67に連通しており、収容容器61(本体部64)の中心軸に沿って延びている。さらに、軸管62は、電動モータ(図示せず)を駆動源として高速(例えば、10,000rpm)で回転する。図2に示すように、遠心分離部60には沈殿分離部40から排出されたスクラバー廃水が流入するが、具体的にはスクラバー廃水は流入管67を介してこの軸管62へと流入する。さらに、軸管62に流入したスクラバー廃水は、下端に形成された流出孔68を介して収容容器61内に流入する。
回転板63は、軸管62とともに回転する部材である。回転板63は、軸管62の軸方向に沿って並べられており、軸管62に運転中は直接固定されている。回転板63は、傘状(円錐状)の形状を有しており、周方向に等間隔で並ぶ流通孔69が形成されている。また、各回転板63の間隔は、図4では広く図示しているが、実際には非常に狭く、その間隔は例えば0.5mmである。なお、この間隔を維持するために、本実施形態では各回転板63の間に例えば厚さ0.5mmのスペーサ(図示せず)が挿入されている。
軸管62の内部を通って収容容器61内へ流出したスクラバー廃水は、各回転板63の流通孔69を通り、排出管66から船外へと排出される。そして、スクラバー廃水が回転板63を通過する際、スクラバー廃水には遠心力が加わり、比重の大きいばいじんがスクラバー廃水から分離される。なお、分離されたばいじんは、円筒部64の内壁に堆積する。このように、遠心分離部60に流入したスクラバー廃水は、強制的にばいじん粒子が分離された後、遠心分離部60(収容容器61)から排出される。
なお、遠心分離部60を構成する各回転板63は、互いの間隔が非常に狭いため、仮に流入するスクラバー廃水に粒径の大きいばいじんが多く含まれていると、すぐにばいじんが回転板63の間に詰まってしまう。その一方で、遠心分離部60は、遠心力を利用して強制的にばいじんを分離するため、粒径の小さなばいじんを精度良く分離することができる。つまり、遠心分離部60は、粒径の大きなばいじんの除去は苦手であるが、粒径の小さなばいじんの除去には非常に有効である。
以上のように、本実施形態に係る廃水処理装置32では、粒径の大きなばいじんの除去に有効な沈殿分離部40を上流側に配置している。そして、沈殿分離部40は、小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスも容易であり、遠心分離部60よりも小さく構成することができる。また、粒径の小さな粒子のばいじんの除去に有効な遠心分離部60が下流側に配置されている。なお、遠心分離部60の上流に沈殿分離部40が配置されているため、遠心分離部60には粒径の大きなばいじんはほとんど流入しない。このように、本実施形態に係る廃水処理装置32は、互いに補完しあう分離部40、60が最適な配置で組み合わせられており、全体として小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスが容易で、設置スペースを小さくでき、しかもスクラバー廃水からばいじんを精度よく除去することができる。
なお、発明者らの実験により、濁度が5000NTUであったスクラバー廃水が、沈殿分離部40を通過することで濁度が110NTUにまで低下することが確認された。さらに、濁度が110NTUのスクラバー廃水が、遠心分離部60を通過することで濁度が5NTUにまで低下することが確認された。よって、濁度が5000NTU程度のスクラバー廃水であれば、本実施形態に係る廃水処理装置32を一度だけ通過させることで、IMOのガイドラインで定められた排出規定値の25NTU以下に濁度を低減させることができ、その結果、船外への排水することができる。
以上、本発明の実施形態について図を参照して説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、以上では、ディーゼルエンジン10の排気の洗浄に用いられたスクラバー廃水を処理する廃水処理装置32について説明したが、廃水処理装置がボイラの排気や焼却炉の排気の洗浄に用いられたスクラバー廃水を処理するものであっても本発明に含まれる。
本発明に係る廃水処理装置は、小さなエネルギで稼動でき、メンテナンスが容易で、設置スペースを小さくでき、しかもスクラバー廃水からばいじんを精度よく除去することができる。よって、廃水処理装置の技術分野において有益である。
10 ディーゼルエンジン
30 排気再循環ユニット
31 洗浄集じん装置
32 廃水処理装置
40 沈殿分離部
48 傾斜面
60 遠心分離部
100 船舶
101 エンジンシステム

Claims (4)

  1. ディーゼルエンジンの排気の洗浄に使用したスクラバー廃水からばいじんを除去する廃水処理装置であって、
    水平方向に対して所定の角度をなす傾斜面を有する多数の傾斜管を備え、前記スクラバー廃水が前記多数の傾斜管を下から上へと抜ける際、各傾斜管の傾斜面にばいじんを沈殿させて前記スクラバー廃水からばいじんを分離する沈殿分離部と、
    前記沈殿分離部の下流に配置され、回転軸方向に並んだ多数の回転板を有し、前記多数の回転板を通過する際にスクラバー廃水に遠心力を加え、遠心分離処理により前記スクラバー廃水からばいじんを分離する遠心分離部と、を備えた廃水処理装置。
  2. ディーゼルエンジンの排気を該ディーゼルエンジンに戻す排気再循環ユニットであって、
    前記排気を洗浄してスクラバー廃水を排水する洗浄集じん装置と、
    前記洗浄集じん装置から排出されたスクラバー廃水からばいじんを除去する請求項1に記載の廃水処理装置と、を備えた排気再循環ユニット。
  3. ディーゼルエンジンと、請求項2に記載の排気再循環ユニットと、を備えたエンジンシステム。
  4. 請求項3に記載のエンジンシステムを備えた船舶。
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