JP5840405B2 - 計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体 - Google Patents

計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体 Download PDF

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Description

本発明は、計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体に関する。
特に、本発明は、計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体であって、カムと、カムに当接している作動部材と、カムと同軸であり且つムーブメントの輪列によって駆動されるようになった歯車とを有し、カム及び歯車は、歯車の一回転が、歯車がカムを駆動する一方でカムと作動部材の協働により作動部材がセットされる(作動準備状態にされる)第1の段階、作動部材がカムに瞬時ジャンプを行うようにさせる第2の段階、及びカムが不動化されて歯車がカムに追いついて次の一回転の第1の段階の際にカムを再度駆動するまで歯車が前進し続ける第3の段階のシーケンスとを備えて構成されるよう互いに連結されている形式のバックラッシ補償機構体に関する。
現在入手できる腕時計や懐中時計(以下、単に「時計」という)は、かかるバックラッシ補償機構体を備えている。これら時計では、バックラッシ補償機構体は、瞬時ジャンプ日付表示機構体の一部である。歯車は、ムーブメントの時刻表示輪列の作用下で24時間で1回転し、カムは、駆動部材を駆動し、この駆動部材はそれ自体、カムの瞬時ジャンプの際、真夜中に24時間ごとに1回の割合で1ステップだけ日付表示器を変位させる。第1の段階中、この瞬時ジャンプの前に、カムに対する作動部材の当接により、カム及び歯車の回転方向とは逆の方向に戻しトルクが生じ、このトルクは、歯車に伝達され、このトルクは、ムーブメントの筒かな(cannon pinion)に向かって上流側に伝わり、それにより、時刻表示輪列のバックラッシが抑制される。第3の段階中、瞬時ジャンプ後、かかる戻しトルクは、もはや生じない。というのは、この場合、カムは、歯車に先立つ角度位置で作動部材とカムの凹部との協働によって不動化され、歯車は、カムに対して自由だからである。
第3の段階は、歯車がカムの角度位置に追いつくまで、即ち、典型的には数時間続く。この時間全体を通じ、時刻表示輪列のバックラッシは、補償されず、したがって、時計が衝撃を受けた場合、針の望ましくない相対変位が生じる場合がある。かかる相対変位は又、針設定(時刻合わせ)又は時差帯変更がバックラッシの蓄積する方向に生じる場合にも起こり得る。この問題は、数本の時針、例えば、12時間ごとに1回転する2つの互いに異なる時差帯の針又は12時間ごとに1回転する時針及び24時間ごとに回転する別の時針を備えた時計の場合や差動装置が針のうちの一方を他方とは別個独立に変更することができるようにするために用いられる場合に特に重要である。この場合、事実、差動装置は、バックラッシをかなり増大させ、その結果、衝撃、針設定又は修正の際、大きなオフセットが時針相互間及びこれら時針の各々と分針との間に現われる場合がある。ユーザによって識別可能なこれらオフセットは、衝撃、針設定又は修正後における輪列の通常の作動によってバックラッシそれ自体がいったん補償された場合にのみ補償される。この補償は、数10分を要する場合がある。
本発明は、これら欠点を解決し又は少なくともこれら欠点を軽減することを目的としており、この目的のため、本発明は、上述した形式のバックラッシ補償機構体を提案し、このバックラッシ補償機構体は、第3の段階中にカムと歯車との間で作用して戻しトルクを歯車に加える弾性手段を更に有することを特徴とする。
弾性手段は、ばねで構成されるのが良く、ばねの端部は、それぞれ、カム及び歯車に対して固定されている。
ばねは、カム及び歯車と同軸のコイルばねであるのが良い。
本発明のバックラッシ補償機構体は、ハブを更に有するのが良く、歯車は、ハブの周りに取り付けられ、カムは、ハブに固定され、ばねは、ハブの周りに設けられるとともに、ばねの端部が、それぞれハブ及び歯車に固定されている。
ばねの端部のうちの少なくとも一方は、フックによってそれぞれカム及び歯車に対して固定状態にされているのが良い。
カム及び歯車は、カムに固定された偏心ピンによって連結されるのが良く、偏心ピンは、歯車に形成されていて、中心が歯車の軸線上に位置した円弧の形態をしている長円形の開口部と協働する。
作動部材は、レバー及びレバーをカムに押し付けるばねを有するのが良い。
本発明は又、瞬時ジャンプ表示機構体であって、上述のバックラッシ補償機構体と、バックラッシ補償機構体のカムによって駆動される駆動部材と、駆動部材によって駆動される表示器とを有することを特徴とする瞬時ジャンプ表示機構体に関する。
駆動部材は、カムに対して固定されると共にハブから半径方向に突き出ているのが良い。
表示器は、例えば、日付表示器である。
本発明は又、計時器ムーブメントであって、上述のバックラッシ補償機構体または上述の瞬時ジャンプ表示機構体を有することを特徴とする計時器ムーブメントに関する。
このムーブメントは、バックラッシ補償機構体を駆動する時刻表示輪列を有するのが良く、時刻表示輪列は、「時」を表す第1の針を備えた可動部を「時」を表す別の針を備えた別の可動部に連結する差動歯車を有する。
本発明は又、上述の計時器ムーブメントを有する時計に関する。
本発明の他の特徴及び他の利点は、添付の図面を参照して行なわれる以下の詳細な説明を読むと明らかになろう。
本発明の計時器ムーブメントの一部の断面図である。 本発明の計時器ムーブメントの一部の別の破線に沿って取った断面図である。 本発明の計時器ムーブメントに用いられる日付表示器機構体の部分平面図であり、日付表示機構体のコンポーネントが透視状態で示されている図である。 図3に示された日付表示機構体の一部をなす駆動可動部の平面図である。
図1を参照すると、本発明の機械時計用ムーブメントが、底板1上に、香箱、表輪列(going train)、脱進機構、調速装置(図示せず)及び文字盤3の上方で表示針を回転可能に駆動する時刻表示輪列2を備えている。時刻表示輪列2は、筒かな4、筒かな取り付け歯車5、日の裏輪列歯車及びピニオン6,7、24時間歯車及びかな8,9、差動歯車10及び12時間歯車及びかな11,12を有している。筒かな4は、1時間ごとに1回転する「分」を表す針を支持している。筒かな取り付け歯車5は、筒かな4に摩擦の作用で取り付けられていて、この歯車5は、図2に参照符号5aで示された表輪列の第3かなにより駆動される。筒かな4は、日の裏輪列歯車6を駆動し、この日の裏輪列歯車6は、これに対して固定されている日の裏輪列かな7を介して24時間歯車8を駆動する。24時間歯車8は、筒かな4を自由な状態で包囲している管又はパイプ13に固定的に取り付けられている。管13は、24時間かな9を画成し、この管は、24時間ごとに1回転する24時間用針と呼ばれる「時」を表す第1の針を支持している。24時間かな9は、差動歯車10を介して、全てが互いに対して固定されている12時間かな12、12時間歯車11、及び中央管14を有する可動部を駆動する。管14は、管13を自由な状態で包囲し、この管14は、12時間ごとに1回転する12時間用針と呼ばれている「時」を表す別の針を支持している。
差動歯車10は、管13の周りに自由な状態で設けられていて、周囲に歯16を備えた遊星枠(遊星キャリア)15と、遊星枠15に固定された偏心ピン17の回りに回動可能に取り付けられた遊星可動部と、を有している。遊星可動部は、24時間かな9に係合するかな18と、かな18に対して固定されていて、12時間かな12に係合する歯車19と、を有している。
通常の動作中、遊星枠15は、回転するのが阻止され、差動歯車10は、12時間かな12を24時間かな9から駆動するための歯車減速装置として用いられるに過ぎない。図2で理解できるように、遊星枠15の歯16は、スター(星形部材)21と同軸であると共にこれに対して固定された歯車20と噛み合い、スター21は、位置決めジャンパ22の作用を受ける。歯車20は、ムーブメントの巻きロッド23が巻き位置と針設定位置との間の中間軸方向位置にあるとき、輪列24を介してかかる巻きロッド23により作動可能である。かくして、巻きロッド23がこの中間軸方向位置にあるときに巻きロッド23を回すことにより、遊星枠15を段階的に変位させて24時間用針の角度位置を変えないで12時間用針の角度位置を修正することができる。
伝統的に、針設定は、巻きロッド23がその軸方向針設定位置にあるときに巻きロッド23を回すことにより実施可能である。巻きロッド23の回転により、輪列(図示せず)を介して日の裏輪列歯車6が作動され、それにより、分針、12時間用針及び24時間用針が同時に回転する。
本発明のムーブメントは、図1及び図2で理解できる日付表示機構体25を更に有している。この機構体25は、中間可動部26、駆動可動部27、作動部材28及び文字盤3に形成されている孔30を通して連続して見ることができるひと月の日付の番号1〜31を備えた表示円板29を有する。
中間可動部26は、12時間歯車11により駆動され、この中間可動部は、互いに対して固定された歯車31及びかな32を有している。歯車31は、12時間歯車11と噛み合い、かな32は、駆動可動部27の歯車33と噛み合い、それにより、この歯車33を24時間ごとに1回転の割合で駆動する。
駆動可動部27は、固定シャフト35、即ち、底板1に対して回転的に固定されたシャフト回りに自由に回転するよう設けられたハブ34を更に有している。ハブ34の一方の軸方向端部36のところには、駆動フィンガ37が半径方向に延びており、この駆動フィンガ37は、ハブ34に対して固定されると共に好ましくはこれと一体に形成されている。ハブ34の他方の軸方向端部38の周りには、瞬時ジャンプカム39が固定的に取り付けられている。歯車33は、カム39と、ハブ34に固定的に取り付けられた組立部品40との間で、ハブ34周りに自由に取り付けられている。しかしながら、歯車33は、カム39に対して所定角度だけ回転的に変位可能であるようカム39に連結されている。このため、カム39内に駆動される偏心ピン41がホイール33に形成されると共に中心が歯車33の軸線上に位置した円弧の形態をしている長円形の開口部42内に入り込む(図3を比較参照されたい)。
図3及び図4に示されているように、カム39は、カム39の中心から遠ざかって先端44まで延びる螺旋部分の形態をした第1の部分43と、先端44からカム39の中心に向かって延びる第2の凸状部分45と、凹部の形態をした第3の部分46とを有している。作動部材28は、箇所48回りに回動するレバー47と、レバー47を付勢してこれを永続的にカム39に当てた状態に保つばね49とを有している。レバー47は、ローラ50を介してカム39と協働する。
日付表示円板29は、駆動フィンガ37と協働する内歯51を有する。可動部26を介して及ぼされた時刻表示輪列2の作用を受けて、歯車33が24時間ごとに1回転の割合で連続的に回転することにより、駆動フィンガ37は、1ステップだけ日付表示円板29を駆動するよう歯51のうちの1つの歯に毎日1回真夜中に接触する。歯車33の各回転は、次の3つの段階のシーケンスに分解される。即ち、
‐典型的には約18時間の第1の段階、この段階中、ピン41は、図3及び図4に点線で示されているように長円形の開口部42の一端部52のところに配置されて、この開口部42の壁によって押され、かくして、カム39は、矢印Rで示された方向に歯車33に対して固定的に回転駆動され、ローラ50は、カム39の第1の部分43上を転がり、この段階中、レバー47は、カム39の第1の部分43によって持ち上げられ、かくして、ばね49がセットされる(動作準備状態になる)。
‐ローラ50がカム39の先端44を通過するやいなや始まる第2の段階、この段階中、第1のカム部分43によって及ぼされた作用から解除されたばね49は、弛緩し、それにより、レバー47が落下し、このレバーは、第2のカム部分45と協働関係をなして、カム39を歯車33の回転方向Rに素早く変位させ、それにより、カム39に対して固定されている駆動フィンガ37は、日付表示円板29を1ステップだけ変位させ、極めて迅速なので「瞬時(瞬間的)」と呼ばれているこの段階中、ピン41は、歯車33を駆動することなく長円形開口部42内でその他端部53に向かって変位され、第2の段階の最後に、ローラ50は、カム39の凹部46内に収容され、かくして、カム39は、回転するのが阻止され、図3及び図4に示されているのはこの位置であり、ピン41は、実線で示されている。
‐代表的には約6時間の第3の段階、この段階中、依然として回転方向Rに回転している歯車33は、カム39の角度位置に次第に追いつき、ついには、開口部42の端部52がピン41に接触し、この接触は、歯車33の次の回転の第1の段階の開始を示している。
第1の段階中、レバー47は、(ピン41と開口部42の端部52との協働により)、カム39及びかくして歯車33に戻しトルク、即ち、歯車33及びカム39を方向Rとは逆の方向に回転させようとするトルクを及ぼす。この戻しトルクは、筒かな取り付け歯車55と第3かな5aとの間で歯車まで伝わり、かくして、時刻表示輪列2のバックラッシを全て補償し、表輪列のバックラッシは、香箱により及ぼされる張力によって既に補償されている。したがって、衝撃、針設定又は12時間用針の角度位置の修正の場合、針は、互いに対してオフセット状態にはならず又は僅かな角度にオフセット状態になるに過ぎず、他方、レバー47は、針設定又は修正方向とは無関係に、第1のカム部分43に当接したままであろう。実際に、時計回りの方向における針設定又は修正の場合、12時間歯車11は、可動部26を介して駆動可動部27を方向Rに駆動し、第1のカム部分43に当接しているレバー47は、上述したのと同じ仕方でバックラッシを補償する戻しトルクを発揮する。反時計回りの方向における針設定又は修正の場合、第1のカム部分43に対するレバー47の作用により、歯車33は、方向Rとは逆の方向に変位され、歯車33のこの運動は、(針設定の場合)日の裏輪列可動部6,7により、或いは、(修正の場合)通常の方向とは逆の方向に回転している第3かな5aにより、保持されると共に制御される。
歯車33の通常の回転の第3の段階中、レバー47は、戻しトルクをもはや発生させず、その結果、バックラッシ補償装置が設けられていない場合、先行技術の場合と同様、バックラッシは補償されないようになる。例えば図1に示された歯車10のような差動歯車は、バックラッシを著しく増大させる。針設定が反時計回りの針の回転により行なわれる場合又は12時間用針の角度位置の修正が反時計回りの方向に行なわれる場合、バックラッシが累積し、12時間用針と24時間用針との間の大きなオフセットが、ちょうどこれら針の各々と分針との間に見えるように現われる場合がある。かかるオフセットは又、時計の受ける衝撃の場合にも現われる場合がある。
この問題をなくし又は軽減するため、戻しばね54がハブ34の周りに設けられており、その端部は、それぞれ、歯車33及びハブ34に固定されており、カム39は、このハブ34に対して固定されている。図示の実施形態では、ばね54は、コイルばねであり、その端部は、フック55,56を介して歯車33及びハブ34に固定されている(図1と図4を比較参照されたい)。例えば、フック55は、歯車33に設けられている開口部57の中に引っ掛かり、フック56は、ハブ34と駆動フィンガ37との間の接合部内に引っ掛かる。しかしながら、変形実施形態では、ばね54は、異なる仕方で歯車33及びハブ34に固定されても良い。
上述の歯車33の回転の第1の段階中、ばね54は、捩じり状態で締め付けられ、かかるばねは、ピン41及び開口部42の端部53を互いに密接させる傾向があるが、カム39の第1の部分43に対するレバー47の作用は、ばね54の作用よりも大きく、その結果、ピン41は、開口部42の端部52に当接したままであり、それにより、歯車33は、カム39を駆動することができる。第2の段階の際、ばね54は、弛緩し、かくして、レバー47と同一の方向に働き、それにより、カム39の瞬時ジャンプが容易になる。第3の段階の際、カム39がレバー47によって底板1に対して固定状態に保持されている場合、ばね54は、歯車33が進むと締め付けられ、かくして、第1の段階中のレバー47の作用と同様に、時刻表示輪列2のバックラッシを抑制する戻しトルクを歯車33に及ぼす。好ましくは、ばね54は、瞬時ジャンプの直後に第3の段階が始まるやいなやこのばねが上述の戻しトルクを及ぼし始めるようあらかじめ応力が加えられている。
ばね54は、コイルばねとは別の形式のばねであっても良い。例えば、ばね54は、突起を有する異形ばねでも良く、突起は、歯車33に固定、例えばリベット止めされ、その薄片の端部は、ピン41に固定、例えば引っ掛けられてもよく、またばね54は、渦巻きばねでも良く、その内側部分は、歯車33の軸方向環状突出部周りに固定され、その外側部分は、ピン41に固定されてもよい。別の変形実施形態では、ばね54、例えば、ばね49のような板ばねは、歯車33に固定され、それ自体歯車33に枢着されると共にカム39に対して固定された第2のカムに作用するレバーに作用しても良い。第2のカムは、第1の段階中にカム39の第1の部分43の作用と同様に、第3の段階中に歯車33に固定されているばねを締め付けるよう作用する。
それにもかかわらず、本発明においてはコイルばねの使用が好ましい。事実、第3の段階の開始時と終了時との間における戻しトルクの差をできるだけ減少させ、ばねを再び動作準備状態にするのに必要なトルクが大きすぎることなく、ばねの戻しトルクが十分に大きいようにすることが重要である。これを達成するため、ばねの有効長さは、できるだけ長くなければならない。コイルばねは、長い有効長さを有する。さらに、コイルばねは、当然のことながら、これが嵌められている部品、この場合、ハブ34により案内される。コイルばねを案内する追加の要素は不要である。
本発明の変形実施形態では、駆動フィンガ37は、カム39に対して固定されず、それ自体周知のようにピン41によって駆動されても良い。
本発明は、大きなバックラッシが存在する場合のある差動歯車を有するムーブメントの関係で特に有利であるが、かかる用途には限定されず、数本の時針が設けられている用途にも限定されない。
また、注目されるように、中間可動部26、歯車33、カム39、ピン41、作動部材28及びばね54により形成される組立体は、駆動フィンガ及び表示器と関連しない状態で使用できるバックラッシ補償機構体を示し、かかる駆動フィンガと表示器の両方は、省かれても良く、或いは、ムーブメントの別の機構体によって駆動されても良い。かくして、上述の組立体は、時刻表示輪列2又はバックラッシを抑制する別の輪列を締めつけるためにのみ用いられても良い。
1 底板
2 輪列
3 文字盤
4 筒かな
5 筒かな取り付け歯車
6 日の裏輪列歯車
7,9,12 かな
8 24時間歯車
10 差動歯車
11 12時間歯車
13,14 管
25 日付表示機構体
26 中間可動部
27 駆動可動部
28 作動部材
33 歯車
34 ハブ
39 カム
54 ばね

Claims (14)

  1. 計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体であって、カム(39)と、前記カム(39)に当接している作動部材(28)と、前記カム(39)と同軸であり且つ前記ムーブメントの輪列(2)によって駆動されるようになった歯車(33)とを有し、前記カム(39)及び前記歯車(33)は、前記歯車(33)が前記カム(39)を駆動する一方で前記カム(39)と前記作動部材(28)の協働により前記作動部材(28)がセットされる第1の段階、前記作動部材(28)がセット解除になって前記カム(39)が瞬時ジャンプを行うようにさせる第2の段階、及び前記カム(39)が不動化されて前記歯車(33)が前記カム(39)に追いついて次の一回転の前記第1の段階の際に前記カム(39)を再度駆動するまで前記歯車(33)が前進し続ける第3の段階のシーケンスで、前記歯車(33)の一回転が構成されるように、互いに連結されており、前記バックラッシ補償機構体は、前記第3の段階中に前記カム(39)と前記歯車(33)との間で作用して戻しトルクを前記歯車(33)に加える弾性手段(54)を更に有する、バックラッシ補償機構体。
  2. 前記弾性手段(54)は、ばねで構成され、前記ばねの端部は、それぞれ、前記カム(39)及び前記歯車(33)に対して固定されている、請求項1記載のバックラッシ補償機構体。
  3. 前記ばね(54)は、前記カム(39)及び前記歯車(33)と同軸のコイルばねである、請求項2記載のバックラッシ補償機構体。
  4. 前記バックラッシ補償機構体は、ハブ(33)を有し、前記歯車(33)は、前記ハブの周りに取り付けられ、前記カム(39)は、前記ハブに固定され、前記ばね(54)は、前記ハブ(34)の周りに設けられ、前記ばねの端部は、それぞれ、前記ハブ(34)及び前記歯車(33)に固定されている、請求項3記載のバックラッシ補償機構体。
  5. 前記ばね(54)の前記端部のうちの少なくとも一方は、フック(56,55)によってそれぞれ前記カム(39)及び前記歯車(33)に対して固定状態にされている、請求項2〜4のうちいずれか一に記載のバックラッシ補償機構体。
  6. 前記カム(39)及び前記歯車(33)は、前記カム(39)に固定された偏心ピン(41)によって連結され、前記偏心ピンは、前記歯車(33)に形成されていて、中心が前記歯車(33)の軸線上に位置した円弧の形態をしている長円形の開口部(42)と協働する、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のバックラッシ補償機構体。
  7. 前記作動部材(28)は、レバー(47)と、前記レバー(47)を前記カム(39)に対して付勢するばね(49)と、を有する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のバックラッシ補償機構体。
  8. 瞬時ジャンプ表示機構体であって、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のバックラッシ補償機構体と、前記バックラッシ補償機構体の前記カム(39)によって駆動される駆動部材(37)と、前記駆動部材(37)によって駆動される表示器(29)とを有する、瞬時ジャンプ表示機構体。
  9. 前記駆動部材(37)は、前記カム(39)に対して固定されている、請求項8記載の瞬時ジャンプ表示機構体。
  10. 前記バックラッシ補償機構体は、請求項4に記載されたバックラッシ補償機構体であり、前記駆動部材(37)は、前記ハブ(34)から半径方向に突き出ている、請求項9記載の瞬時ジャンプ表示機構体。
  11. 前記表示器(29)は、日付表示器である、請求項8〜10のうちいずれか一に記載の瞬時ジャンプ表示機構体。
  12. 計時器ムーブメントであって、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のバックラッシ補償機構体、または請求項8〜11のうちいずれか一に記載の瞬時ジャンプ表示機構体有する、計時器ムーブメント。
  13. 前記計時器ムーブメントは、前記バックラッシ補償機構体を駆動する時刻表示輪列(2)を有し、前記時刻表示輪列(2)は、「時」を表す第1の針を備えた可動部(8,9)を、「時」を表す別の針を備えた別の可動部(11,12)に連結する差動歯車(10)を有する、請求項12記載の計時器ムーブメント。
  14. 請求項12又は13記載の計時器ムーブメントを有する時計。
JP2011154527A 2010-07-14 2011-07-13 計時器ムーブメント用のバックラッシ補償機構体 Active JP5840405B2 (ja)

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EP10007238A EP2407833B1 (fr) 2010-07-14 2010-07-14 Mécanisme de rattrapage de jeu pour mouvement d'horlogerie
EP10007238.8 2010-07-14

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