JP5829087B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線検査装置に関する。
従来、目標重量の被包装物(菓子など)を袋に充填するために、組合せ計量器が利用されている。組合せ計量器は、複数の計量部を有する。被計量物は、複数の計量部に分散供給される。目標重量の被包装物は、複数の計量部に供給された被計量物の重量が組み合わせられることにより得られる。
ところで、例えば、被包装物が、ポテトチップスのように油で揚げられた物品と、物品に添加されるシーズニング(粉粒物)とからなる場合、袋内に充填される被包装物の総量を規定範囲内の値にするだけでなく、総重量に占めるシーズニングの量が規定範囲内の値であることが望まれる。すなわち、袋に充填される物品およびシーズニングがそれぞれ適量である必要がある。特に、ポテトチップス等の物品を扱う場合、物品の油分によりシーズニングが計量部に溜まり固着する場合がある。そこで、例えば、特許文献1(特開2004−93463号公報)では、計量部におけるシーズニングの固着を防ぎ、それにより、袋にシーズニングの塊が充填されることを低減させる技術が提案されている。
しかし、上記技術では、袋に充填されたシーズニングの量が把握できるわけではないため、総重量に占めるシーズニングの重量が規定値から外れる場合もある。
本発明の課題は、適量のシーズニングを含む被包装物が充填された製品(正量品)の判定が可能なX線検査装置を提供することにある。
本発明に係るX線検査装置は、物品と粉粒物とがそれぞれ適量包装された正量品を判定するためのX線検査装置であって、X線照射部と、X線検出部と、画像生成部と、暗部特定部と、第1判定部とを備える。X線照射部は、物品および粉粒物を含む被検査物にX線を照射する。物品は、第1のX線透過度を有する。粉粒物は、第1のX線透過度とは異なる第2のX線透過度を有する。X線検出部は、被検査物を透過したX線を検出する。画像生成部は、X線検出部によって検出された透過X線の強度に応じてX線画像を生成する。暗部特定部は、第1の閾値に基づいて暗部を特定する。暗部とは、X線画像のうち所定の濃淡値を有する部分である。第1判定部は、X線画像に含まれる暗部の総面積と第2の閾値とに基づいて、正量品を判定する。
これにより、被検査物に、規定値(適量値)から外れる量の粉粒物が含まれていることを認識することができる。
また、X線検査装置は、第1記憶領域と、濃淡ピーク値特定部と、第2判定部とをさらに備えることが好ましい。第1記憶領域は、基準濃淡ピーク値を記憶する。基準濃淡ピーク値は、正量品に関するX線画像の濃淡値のピーク値である。濃淡ピーク値特定部は、対象濃淡ピーク値を特定する。対象濃淡ピーク値とは、画像生成部によって生成されたX線画像の濃淡値のピーク値である。第2判定部は、基準濃淡ピーク値および対象濃淡ピーク値に基づき、正量品を判定する。
これにより、規定値を外れる量の粉粒物が、袋の内部で集まっている場合や内部に薄く広がっている場合等を判定することができる。
さらに、基準濃淡ピーク値は、複数の正量品に関するX線画像に基づいて決定された基準濃淡ピーク値の範囲であり、第2判定部は、対象濃淡ピーク値が範囲に含まれるか否かを判定することが好ましい。
これにより、袋内部の粉粒物の状態をさらに詳しく判定することができる。
また、X線検査装置は、隙間相当量判定部と、第3判定部とをさらに備えることが好ましい。隙間相当量判定部は、隙間相当量を判定する。隙間相当量は、X線画像を構成する画素の濃淡値差に基づいて判定される。画素の濃淡値差とは、X線画像を構成する第1画素の濃淡値と、第1画素に隣接する隣接画素の濃淡値との差である。第3判定部は、X線画像に含まれる隙間相当量に基づき、正量品を判定する。
これにより、袋内部で拡散した状態の粉粒物の量を考慮して正量品を判断することができる。
さらに、X線検査装置は、第3閾値記憶領域と、隙間関連情報記憶領域とをさらに備えることが好ましい。第3閾値記憶領域は、第3の閾値を記憶する。第3の閾値は、濃淡値差に関する閾値である。隙間関連情報記憶領域は、隙間相当量判定値を記憶する。隙間相当量判定値は、X線画像に含まれる隙間相当量の適否を判定するための値である。また、隙間相当量判定部は、第3の閾値に基づき、X線画像に含まれる隙間相当量の総量を判定することが好ましい。また、第3判定部は、隙間相当量判定値に基づいて、隙間相当量の総量が所定範囲に含まれるか否かを判定することが好ましい。
これにより、より正確に正量品を判定することができる。
本発明に係るX線検査装置では、適量のシーズニングを含む被包装物が充填された製品(正量品)の判定を可能にする。
本発明の一の実施形態に係るX線検査装置の外観斜視図である。 X線検査装置を含む検査ライン(X線検査システム)の概略図である。 X線検査装置のシールドボックス内部の簡易構成図である。 X線検出素子によって検出されるX線の透過量の例を示すグラフである。 X線検査装置が備える制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 X線画像A(正量品)を示す図である。 X線画像B(混入品1)を示す図である。 X線画像C(混入品2)を示す図である。 X線画像A〜Cに関する暗部面積、濃淡ピーク値、隙間相当量、および判定結果を示す図である。 濃淡ピーク値を説明するためのグラフである。 隙間相当量の判定を説明するためのX線画像の部分拡大図である。 隙間相当量の判定に用いられるフィルタ係数を説明するための概念図である。 隙間相当量の判定工程を説明するための概念図である。 シーズニング量の判定に係る処理を説明するためのフローである。 シーズニング量の判定に係る処理を説明するためのフローである。 シーズニング量の判定に係る処理を説明するためのフローである。 シーズニング量の判定に係る処理を説明するためのフローである。 シーズニング量の判定に係る処理を説明するためのフローである。 変形例Hに示すX線検査装置の例を示す図である。 変形例Iに示すX線検査装置の例を示す図である。 変形例Iに示すX線検査装置の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るX線検査装置について説明する。
(1)X線検査装置の概略説明
図1は、本発明の一実施形態に係るX線検査装置10の外観を示す斜視図である。また、図2に、X線検査装置10が組み込まれる検査ライン(X線検査システム)100の例を示す。検査ラインでは、菓子等の製品Gの検査が行われる。製品Gは、例えば、ポテトチップス、プレッツェル等の物品50と、物品50に添加されるシーズニング(seasoning:調味料)(粉粒物)とからなる被包装物を包装したもの(袋60)である。物品50は、塊状であり、シーズニングよりも大きな面積および体積を有する。言い換えると、物品50は、例えば、ポテトや小麦粉等が焼き固められたものであって、主に炭水化物からなる。一方、シーズニングは、塩素を含む物質(例えば、塩(NaCl))や、X線を吸収し易い物質、を主成分とする。被包装物の総重量は、図示しない組合せ計量器を用いて、所定の重量になるように計量され、袋60に充填されている。
検査ライン100には、X線検査装置10の他、上流コンベアユニット71と、振り分け機構72とが含まれる。上流コンベアユニット71は、X線検査装置10の上流に設けられている。上流コンベアユニット71は、X線検査装置10に対して連続的に製品Gを送る。X線検査装置10は、上流コンベアユニット71によって連続的に搬送されてくる製品Gに対してX線を照射することにより製品Gの良否判断を行う。X線検査装置10で判断された結果は、X線検査装置10の下流側に配置されている振り分け機構72に送信される。振り分け機構72は、ラインコンベアユニット73および不良品回収ライン74に接続される。振り分け機構72は、X線検査装置10において良品(正量品)と判断した製品Gをラインコンベアユニット73に振り分け、不良品と判断した製品Gを不良品回収ライン74に振り分ける。
本実施形態に係るX線検査装置10は、製品Gの袋60の内部に充填される物品50およびシーズニング52の比率が規定範囲内か否かを判定する。言い換えると、X線検査装置10は、製品Gに含まれるシーズニング52の量が適量であるか否かを判断し、シーズニング52が適量である場合には、製品Gを正量品と判断し、シーズニング52が適量でない場合には、製品Gを不良品または混入品(すなわち、シーズニング52の塊が混入しているもの)と判断する。不良品または混入品は、袋60に規定範囲よりも多量のシーズニング52が混入した製品G(図7および図8参照)である。すなわち、袋60に含まれる物品50の量が規定範囲よりも少ない製品Gである。
(2)X線検査装置の詳細説明
図1または図3に示すように、X線検査装置10は、主として、シールドボックス11と、コンベアユニット12と、X線照射器(X線照射部)21と、X線ラインセンサ(X線検出部)22と、タッチパネル機能付きのモニタ30と、制御装置80とから構成されている。
(2−1)シールドボックス
シールドボックス11は、後述するコンベアユニット12、X線照射器21、X線ラインセンサ22、制御装置80等を収容するボックスである。シールドボックス11の正面上部には、モニタ30の他、キーの差し込み口および電源スイッチ等が配置されている。シールドボックス11の両側面には、開口11aが形成されている。開口11aは、製品Gをシールドボックス11の内外に搬入および搬出させるために用いられる。開口11aは、遮蔽ノレン(図示せず)によって塞がれている。遮蔽ノレンは、シールドボックス11の内部のX線が外部へ漏洩することを防止する。遮蔽ノレンは、鉛を含むゴムから成形されている。遮蔽ノレンは、製品Gが開口11aを通過する際に製品Gによって押しのけられるようになっている。
(2−2)コンベアユニット
コンベアユニット12は、シールドボックス11内で製品Gを搬送する。コンベアユニット12は、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。コンベアユニット12は、主として、無端状のベルトと、駆動ローラと、コンベアモータ12a(図5参照)とから構成されている。駆動ローラは、コンベアモータ12aによって駆動される。駆動ローラの駆動により、ベルトが回転され、ベルト上の製品Gが下流に搬送される。コンベアユニット12による製品Gの搬送速度は、オペレータによって入力された設定速度に応じて変動する。制御装置80は、設定速度に基づいてコンベアモータ12aをインバータ制御し、製品Gの搬送速度を細かく制御する。また、コンベアモータ12aには、コンベアユニット12による搬送速度を検出して制御装置80に送るエンコーダ12b(図5参照)が装着されている。
(2−3)X線照射器
X線照射器21は、図3に示すように、コンベアユニット12の上方に配置されている。X線照射器21は、X線ラインセンサ22に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。照射範囲Xは、コンベアユニット12の搬送面に対して垂直に延びる。また、照射範囲Xは、コンベアユニット12の搬送方向に対して交差する方向に扇状に広がる。すなわち、X線照射器21から照射されるX線は、ベルトの幅方向に広がる。
(2−4)X線ラインセンサ
X線ラインセンサ22は、図3および図4に示すように、コンベアユニット12の下方に配置されている。X線ラインセンサ22は、主として、多数のX線検出素子22aから構成されている。X線検出素子22aは、コンベアユニット12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。また、各X線検出素子22aは、製品Gやコンベアユニット12を透過したX線を検出し、検出したX線に基づくX線透過信号を出力する。言い換えると、X線透過信号は、透過したX線の強度に応じたX線透過信号を出力する。なお、透過したX線の強度は、透過したX線量(透過X線量)の大小によって変動する。X線透過信号により、X線画像の明るさ(濃淡値)が決定される(図4参照)。図4は、X線ラインセンサ22のX線検出素子22aによって検出されるX線の透過量の例を示すグラフである。グラフの横軸は、各X線検出素子22aの位置に対応する。また、グラフの横軸は、コンベア12の搬送方向に直交する方向の距離に対応する。また、グラフの縦軸は、X線検出素子22aで検出されたX線の透過量であり、透過量の多いところが明るい(淡い)X線画像として表示され、透過量が少ないところが暗い(濃い)X線画像として表示される。すなわち、X線画像の明暗(濃淡)は、X線の透過量に対応する。
さらに、X線ラインセンサ22は、検体である製品Gが扇状のX線の照射範囲X(図3参照)を通過するタイミングを検知するためのセンサとしても機能する。すなわち、X線ラインセンサ22は、製品Gがコンベアユニット12によって搬送されX線ラインセンサ22の上方位置(照射範囲X)に来たとき、所定の閾値以下の電圧を示すX線透過信号(第1信号)を出力する。一方、X線ラインセンサ22は、製品Gが照射範囲Xを通過すると所定の閾値を上回る電圧を示すX線透過信号(第2信号)を出力する。第1信号および第2信号が後述の制御装置80に入力されることにより、照射範囲Xにおける製品Gの有無が検出される。
(2−5)モニタ
モニタ30は、液晶ディスプレイである。モニタ30は、検査時に必要となる検査パラメータ等の入力をオペレータに促す画面を表示する。モニタ30は、タッチパネル機能も有しており、オペレータからの検査パラメータ等の入力を受け付ける。
(2−6)制御装置
制御装置80は、図5に示すように、主として、記憶部81および制御部82を含む。記憶部81は、ROM、RAM、およびHDD(ハードディスク)等によって構成されている。制御部82は、CPUによって構成されている。
また、制御装置80は、図示しない表示制御回路、キー入力回路、通信ポートなども備えている。表示制御回路は、モニタ30でのデータ表示を制御する回路である。キー入力回路は、モニタ30のタッチパネルを介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタ等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする。
制御装置80は、また、上述のコンベアモータ12a、エンコーダ12b、X線照射器21、およびX線ラインセンサ22等に接続されている。制御装置80は、エンコーダ12bからコンベアモータ12aの回転数に関するデータを取得し、当該データに基づき製品Gの移動距離を把握する。また、制御装置80は、上述したように、X線ラインセンサ22から出力された信号を受信することにより、コンベアユニット12のベルト上の物品Gが照射範囲Xに来たタイミングを検出する。
(2−6−1)記憶部
記憶部81は、制御部82に実行させる各種プログラムや検査パラメータを記憶する。検査パラメータは、モニタ30のタッチパネル機能を使ってオペレータによって入力される。
記憶部81は、主として、X線画像記憶領域81a、暗部情報記憶領域81b、濃淡ピーク値関連情報記憶領域(第1記憶領域)81c、境界閾値記憶領域(第3閾値記憶領域)81d、隙間関連情報記憶領域81e、および判定結果記憶領域81fを有する。
(a)X線画像記憶領域
X線画像記憶領域81aには、後述する画像生成部82aによって生成された画像に関するデータ(画像データ)が記憶される。画像データには、X線画像を構成する各画素の濃淡値等に関する情報が含まれる。
(b)暗部情報記憶領域
暗部情報記憶領域81bには、暗部に関連する情報が記憶されている。暗部に関連する情報とは、X線画像に含まれる暗部を判定するための複数の閾値データと、暗部面積に関するデータとを含む。
複数の閾値データには、第1閾値および第2閾値が含まれる。
第1の閾値とは、X線画像を構成する全画素の中から、暗い画素(暗部)を特定するための閾値である。第1の閾値は、画素に関する所定の濃淡値である。具体的に、第1の閾値は、X線画像を構成する全画素の濃淡値を分類する階調(例えば、256)のいずれの階調で明部と暗部とを区別するかを示す値である。言い換えると、第1の閾値は、X線画像について、X線の透過量が多い部分と少ない部分とを区別するための閾値である。第1の閾値は、物品50およびシーズニング52の種類に応じてそれぞれ設定される。
第2の閾値とは、X線画像に含まれる暗部の総面積に基づいて、正量品を判定するための閾値である。言い換えると、第2の閾値は、X線画像を構成する全画素のうち、暗部として特定された画素の総数(暗部の総面積)が、正量品である製品GのX線画像に含まれる暗部の総面積と同等であるか否かを判断するための閾値である。なお、第2の閾値は、過去に正量品と判定された複数の製品Gに係るX線画像の暗部の総面積に基づいて、ユーザによって設定される。例えば、過去に正量品と判定された複数の製品Gの暗部の総面積が1200〜1800(画素)の範囲に含まれる場合、第2の閾値として、1900(画素)を設定する。
暗部面積に関するデータは、後述する暗部特定部82bによって特定されたデータである。また、暗部面積に関するデータは、上述の第2の閾値と比較されるデータである(図9参照)。
(c)濃淡ピーク値関連情報記憶領域
濃淡ピーク値関連情報記憶領域81cには、基準濃淡ピーク値に関するデータと、対象濃淡ピーク値に関するデータとが記憶されている。
濃淡ピーク値とは、X線画像を構成する全画素のうち、最も多くの画素が有する濃淡値をいう。言い換えると、X線画像を構成する画素について、各濃淡値を有する画素数をカウントした場合に、最も画素数が多い濃淡値である(図10参照)。
基準濃淡ピーク値とは、正量品のX線画像の濃淡ピーク値である。基準濃淡ピーク値は、基準濃淡ピーク幅として、上限値と下限値とが設定される。基準濃淡ピーク値は、過去に正量品と判定された複数の製品Gに係るX線画像の濃淡ピーク値に基づいて、ユーザによって設定される。例えば、過去に正量品と判定された複数の製品Gの濃淡ピーク値が、110〜130であった場合、基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)として、120±10が設定される。
また、対象濃淡ピーク値とは、検査対象となる製品GのX線画像の濃淡ピーク値である。対象濃淡ピーク値は、後述の濃淡ピーク値特定部82dによって特定される。
(d)境界閾値記憶領域
境界閾値記憶領域81dには、後述する境界判定部82fによって用いられる境界閾値(第3の閾値)を記憶する。境界閾値は、X線画像における濃淡の境目(境界)を特定するための閾値である。境界は、所定の濃淡値差を有する隣り合う複数の画素によって構成される。濃淡値差は、X線画像を構成する画素のうち、任意の一の画素(特定画素)の濃淡値と、特定画素に隣接する画素(隣接画素)の濃淡値との差である。すなわち、境界閾値は、X線画像を構成する全画素のうち、隣接する画素(特定画素および隣接画素)の濃淡値差が所定の濃淡値差であるかどうかを判定するための閾値である。本実施形態において、境界閾値は、負の数(例えば、0より小さい値)とする。
(e)隙間関連情報記憶領域
隙間関連情報記憶領域81eには、隙間相当量に関連する情報が記憶されている。具体的に、隙間関連情報記憶領域81eには、隙間相当量判定値と、後述する隙間相当量判定部82gによって判定された隙間相当量とが記憶されている。
隙間相当量判定値は、X線画像に含まれる隙間相当量の適否を判定するための閾値である。隙間相当量は、X線画像における物品50およびシーズニング52の隙間に相当する領域(隙間相当領域)に含まれる画素の数である。隙間相当領域は、X線画像に含まれる全画素のうち、所定の濃淡値差を有する画素によって囲まれる領域である。言い換えると、隙間相当領域は、境界で囲まれる領域である。
隙間相当量判定値もまた、過去に正量品と判定された複数の製品Gに係るX線画像の隙間相当量に基づいて、ユーザによって設定される。例えば、過去に正量品と判定された複数の製品Gの隙間相当量が、950〜1050であった場合、隙間相当量判定値(隙間相当量判定値幅)として、1000±50が設定される。
(f)判定結果記憶領域
判定結果記憶領域81fには、後述する第1判定部82c、第2判定部82e、および第3判定部82hによって判定された結果が記憶される。具体的に、第1判定部82cによる判定結果として、暗部の総面積の適否に関する判定結果が記憶される。また、第2判定部82eによる判定結果として、対象濃淡ピーク値の適否に関する判定結果が記憶される。また、第3判定部82hによる判定結果として、隙間相当量の適否に関する判定結果が記憶される。
(2−6−2)制御部
制御部82は、記憶部81に記憶されている各種プログラムを実行することにより、画像生成部82a、暗部特定部82b、第1判定部82c、濃淡ピーク値特定部82d、第2判定部82e、境界判定部82f、隙間相当量判定部82g、第3判定部82h、および総合判定部82iとして機能する。
(a)画像生成部
画像生成部82aは、X線ラインセンサ22によって検出された透過X線の量(あるいは、透過X線の強度)に基づいてX線画像を生成する。具体的に、画像生成部82aは、X線ラインセンサ22の各X線検出素子22aから出力されるX線透過信号を細かい時間間隔で取得する。画像生成部82aは、扇状のX線の照射範囲X(図3参照)を製品Gが通過するときに出力されるX線透過信号に基づいて、商品GのX線画像を生成する。一のX線検出素子22aによって出力されるX線透過信号によって1画素の濃淡値が定まる。製品Gの全体についてのX線透過信号を取得することにより、製品Gについての2次元のX線画像のデータが生成される。画像生成部82aは、X線透過信号に対応する濃淡値を、例えば、256階調に分類してX線画像を生成する。X線画像の明るさ(濃淡値)は、X線の透過量に依存するものとする。
画像生成部82aは、例えば、図6から図8に示すX線画像A〜Cを生成する。X線画像A〜Cは、いずれも、袋60の内部に充填された、シーズニング52および複数の物品50のX線画像である。図6は、物品50とシーズニング52との比率が規定範囲内の製品G(正量品)のX線画像(X線画像A)である。すなわち、物品50には、適量のシーズニング52がまぶされている。一方、図7および図8は、物品50とシーズニング52との比率が規定範囲外の製品GのX線画像である。具体的に、図7のX線画像Bは、規定量を超えるシーズニング52が含まれており、かつ、シーズニング52が袋60の一箇所に集まっている製品G(混入品1)を示す。また、図8のX線画像Cは、規定量を超えるシーズニング52が含まれており、かつ、シーズニング52が袋60の内部で拡がっている製品G(混入品2)を示す。画像生成部82aによって生成されたX線画像は、X線画像記憶領域81aに記憶される。
(b)暗部特定部
暗部特定部82bは、暗部情報記憶領域81bに記憶されている第1の閾値に基づいて、X線画像記憶領域81aに記憶されているX線画像の暗部を特定する。具体的に、暗部特定部82bは、第1の閾値を用いて、X線画像を構成する全画素のうち所定の濃淡値を有する暗部を特定する。より具体的に、暗部特定部82bは、第1の閾値と、X線画像を構成する各画素の濃淡値とを比較し、各画素の濃淡値が第1の閾値以下かどうかを判断し、X線画像を二値化する。
さらに、暗部特定部82bは、二値化されたX線画像を構成する全画素のうち、暗い部分の画素数をカウントし、X線画像の暗部面積(総面積)を特定する。本実施形態では、図9に示すように、X線画像A〜Cの暗部面積が、それぞれ、1693、4265、および2432とそれぞれ特定された。暗部特定部82bは、特定した暗部面積をX線画像と関連付けて暗部情報記憶領域81bに記憶させる。
(c)第1判定部
第1判定部82cは、X線画像記憶領域81aに記憶されているX線画像と、暗部情報記憶領域81bに記憶されている第2の閾値とに基づいて、製品Gが正量品か否かを判定する。具体的に、第1判定部82cは、X線画像に含まれる暗部の総面積と、第2の閾値とを比較して、X線画像に含まれる暗部の総面積が、第2の閾値以下である場合には、検査対象の製品Gを正量品であるものと判定する。
本実施形態では、上述したように、第2の閾値として、1900(画素)が設定されている。したがって、閾値1900以下の暗部面積(1693)を有するX線画像Aが正量品であるものと判定される。
(d)濃淡ピーク値特定部
濃淡ピーク値特定部82dは、検査対象となる製品GのX線画像の濃淡値のピーク値(対象濃淡ピーク値)を特定する。すなわち、濃淡ピーク値特定部82dは、X線画像を構成する全画素のうち、最も多くの画素が有する濃淡値を特定する。具体的に、濃淡ピーク値特定部82dは、所定幅の濃淡値(階調)毎に画素数をカウントする。濃淡ピーク値特定部82dは、最も多くの画素数を有する濃淡値(階調)を、濃淡ピーク値として特定する。
図10は、濃淡ピーク値特定部82dによって特定された階調毎の濃淡値の数(濃淡値分布)を示す曲線L1〜L3と、各X線画像の濃淡ピーク値とを示す。曲線L1はX線画像Bの濃淡値分布を示し、曲線L2はX線画像Aの濃淡値分布を示し、曲線L3はX線画像Cの濃淡値分布を示す。図10の曲線L1〜L3に基づき、X線画像Aには、濃淡値123の画素が最も多く含まれることがわかり、X線画像Bには、濃淡値91の画素が最も多く含まれることがわかり、X線画像Cには、濃淡値135の画素が最も多く含まれることがわかる(図9参照)。濃淡ピーク値特定部82dは、X線画像と、当該X線画像の対象濃淡ピーク値とを関連付けて、上述の濃淡ピーク値関連情報記憶領域81cに記憶する。
(e)第2判定部
第2判定部82eは、濃淡ピーク値関連情報記憶領域81cに記憶されている基準濃淡ピーク値に基づき、検査対象の製品Gが正量品であるか否かを判定する。具体的に、第2判定部82eは、上述の濃淡ピーク値特定部82dによって特定された対象濃淡ピーク値と、基準濃淡ピーク値とを比較し、対象濃淡ピーク値が基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)に含まれる場合、製品Gを正量品であると判断する。また、第2判定部82eは、対象濃淡ピーク値と、基準濃淡ピーク値とを比較し、対象濃淡ピーク値が基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)から外れる場合、製品Gを不良品であると判断する。
本実施形態では、上述したように、基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)として、120±10が設定されている。したがって、濃淡ピーク値が110〜130の間にあるX線画像Aが正量品であるものと判定される(図9参照)。
(f)境界判定部
境界判定部82fは、境界閾値記憶領域81dに記憶された境界閾値に基づいて、製品GのX線画像に含まれる境界を判定する。境界とは、上述したように、一のX線画像における色の濃淡の境目である。境界は、所定の濃淡値差を有する隣り合う画素によって構成される。濃淡値差は、X線画像を構成する画素のうち、任意の一の画素(特定画素)の濃淡値と、特定画素に隣接する画素(隣接画素)の濃淡値との差である。境界判定部82fは、X線画像を構成する全画素のうち、隣接する複数の画素(特定画素および隣接画素)の濃淡値差が、境界閾値を下回るかどうかを判定する。境界判定部82fは、隣接する複数の画素の濃淡値差が境界閾値を下回る場合には、特定画素と隣接画素とが境界を構成するものと判定する。一方、境界判定部82fは、隣接する画素の濃淡値差が境界閾値以上である場合には、特定画素と隣接画素との間に境界はないものと判定する。
本実施形態において、境界判定部82fは、隣接する複数画素の濃淡値差を特定するために、フィルタ処理を行う。本実施形態で採用するフィルタ処理について、図11のX線画像を用いて説明する。図11は、X線画像を部分的に拡大した模式図である。説明を簡単にするために、図11は、シーズニング52を含まない製品GのX線画像を示す。図11の斜線部分が物品50を示す領域であり、斜線で囲まれている領域Ar1が隙間領域である。図11中、多数の四角形の領域Pのそれぞれは一画素に対応する。物品50と重なる画素の濃淡値を、例えば、100とする。すなわち、少しでも斜線部分が領域Pに掛かる場合、当該領域Pに対応する画素の濃淡値は100とする。境界判定部82fは、例えば、図12に示されているようなフィルタ係数fcを使って、X線画像に対するフィルタ処理を行う。具体的には、3×3の9個の画素の濃淡値と、フィルタ係数(括弧内の数値)とをそれぞれ掛け合わせて積を求め、さらに積の総和を求める。積の総和を、3×3の9つの画素の中心に位置する一つの画素の値とする。フィルタ処理では、一つの画素の値が求められると、一行または一列ずつ対象となる画素をずらし、全画素に対する値を求める。
図13は、図11の主な箇所にフィルタ処理を施した結果を示す。図13の各画素中に記載されている数値が、フィルタ処理により得られた濃淡値差である。図13において、「−」で表される画素は、フィルタ処理により得られる値がマイナスの値となる画素である。本実施形態では、境界閾値が0より小さい値(すなわち、マイナスの値)であるため、図13において「−」で表される画素は、境界に相当する部分である。また、図13中、濃淡値差が0となる部分は、X線画像において色の変化がない部分である。
(g)隙間相当量判定部
隙間相当量判定部82gは、上記境界判定部82fによって判定された境界に基づき、X線画像に含まれる隙間相当量を判定する。隙間相当量は、上述したように、X線画像における物品50およびシーズニング52の隙間に相当する領域(隙間相当領域)に含まれる画素のうち、濃淡値差を有する画素の数である。言い換えると、隙間相当領域は、境界判定部82fによって判定された境界で囲まれた部分であり、隙間相当量は、境界で囲まれた部分から濃淡値差の無い画素を除いた、画素数である。
具体的に、隙間相当量判定部82gは、上述の境界判定部82fによって判定されたX線画像に含まれる境界に基づき、隙間相当領域を判定する。また、隙間相当量判定部82gは、隙間相当領域に含まれる全画素から、濃淡値差が0の画素を差し引いた画素の数をカウントすることにより、隙間相当量を判定する。例えば、図13のX線画像中、境界で囲まれる領域(隙間相当領域)に含まれる画素数は、23である。そのうち、濃淡値差が0の画素は4つである。したがって、図13に示すX線画像について、隙間相当量判定部82gによって判定される隙間相当量は、19(画素)となる。本実施形態では、図9に示すように、X線画像A〜Cの隙間相当量は、それぞれ、1026、751、および1095とそれぞれ判定された。隙間相当量判定部82gは、判定した隙間相当量とX線画像とを関連付けて隙間関連情報記憶領域81eに記憶させる。
(h)第3判定部
第3判定部82hは、隙間関連情報記憶領域81eに記憶された隙間相当量判定値に基づき、検査対象となる製品Gが正量品か否かを判定する。具体的に、第3判定部82hは、上述の隙間相当量判定部82gによって判定されたX線画像の隙間相当量と、隙間相当量判定値とを比較し、X線画像の隙間相当量が隙間相当量判定値に含まれる値か否かを判定する。
本実施形態では、上述したように、隙間相当量判定値(隙間相当量判定値幅)として、1000±50が設定される。したがって、隙間相当量が950〜1050の間にあるX線画像Aが正量品であるものと判定される(図9参照)。
(i)総合判定部
総合判定部82iは、判定結果記憶領域に記憶されている判定結果に基づき、検査対象である製品Gが正量品であるか否かを総合的に判断する。総合判定部82iは、ユーザによる設定に応じて、第1総合判定、第2総合判定、および第3総合判定の少なくともいずれか一つを実行可能である。
第1総合判定では、第1判定部82cにより判定された暗部の総面積の適否に基づいて、製品Gが正量品か否かの最終判断がなされる。
第2総合判定では、第1判定部82cにより判定された暗部の総面積の適否と、第2判定部82eにより判定された対象濃淡ピーク値の適否とに基づいて、製品Gが正量品か否かの最終判断がなされる。
さらに、第3総合判定では、第1判定部82cにより判定された暗部の総面積の適否および第2判定部82eにより判定された対象濃淡ピーク値の適否に加え、第3判定部82hにより判定された隙間相当量の適否に基づいて、製品Gが正量品か否かの最終判断がなされる。すなわち、第3総合判定では、判定結果記憶領域に記憶されている全ての判定結果において正量品と判断された製品Gを、正量品として総合的に判断する。
(3)シーズニング量の判定に係る処理
次に、図14〜図18を用いて、本実施形態に係るX線検査装置10によるシーズニング量の判定に係る処理を具体的に説明する。
(3−1)X線画像の生成処理
まず、図14を用いて、画像生成部82aによるX線画像の生成処理について説明する。ステップS1では、製品GがX線ラインセンサ22上に来たかどうかが判断される。製品GがX線ラインセンサ22の上に来ると、X線検出素子22aから出力されるX線透過信号の電圧が変化する。したがって、ステップS1では、具体的には、X線透過信号の電圧が、所定の閾値以下であるかどうかが判断される。ステップS1において、X線透過信号の電圧が所定の閾値以下になると、製品GがX線ラインセンサ22上に来たと判断され、ステップS2に進む。一方、ステップS1において、X線透過信号の電圧が所定の閾値以下にならない場合は、製品GがX線ラインセンサ22上に来るまで待機する。
ステップS2では、画像生成部82aによって、X線ラインセンサ22から出力されるX線透過信号が取得され、X線透過信号に基づいて製品GのX線画像が生成される(図6から図8参照)。次に、ステップS3に進む。
ステップS3では、製品GがX線ラインセンサ22上を通過したか否かが判断される。すなわち、上記と同様、X線透過信号の電圧が、所定の閾値を上回るかどうかが判断される。ステップS3では、製品GがX線ラインセンサ22上を通過するまでX線画像を生成し続け、製品GがX線ラインセンサ22上を通過したと判断されると、ステップS4に進む。
ステップS4では、製品GのX線画像がX線画像記憶領域81aに記憶される。
(3−2)暗部面積の判定
次に、図15を用いて、暗部面積の判定処理について説明する。ステップS11において、X線画像記憶領域81aに記憶されたX線画像が読み出される。このとき、直近に記憶されたX線画像が読み出される。言い換えると、検査対象である製品GのX線画像が読み出される。
次に、ステップS12において、暗部特定部82bによってX線画像の暗部が特定される。具体的には、暗部特定部82bは、暗部情報記憶領域81bに記憶されている第1の閾値と、X線画像を構成する各画素の濃淡値とを比較し、X線画像を構成する各画素の濃淡値が、第1の閾値以下であるか否かに基づいて、X線画像を二値化する。
その後、ステップS13において、暗部特定部82bによって、二値化されたX線画像を構成する全画素のうち、暗い部分の画素数がカウントされ、X線画像の暗部面積が特定される(図9参照)。特定された暗部面積に関する情報は、暗部情報記憶領域81bに記憶される。その後、ステップS14に進む。
ステップS14では、第1判定部82cによって暗部面積の適否が判定される。具体的には、X線画像の暗部面積と第2の閾値とが比較され、暗部面積の適否が判定される。より具体的には、暗部面積が第2の閾値以下の場合には、製品Gに含まれるシーズニング52の量が規定量であると判断し、暗部面積が第2の閾値を上回る場合には、シーズニング52の量が規定量ではないと判断する。例えば、第2の閾値として、1900(画素)を設定しておくことにより、図5から図7のX線画像に対応する製品Gについて、正量品か否かの判定を行うことができる。言い換えると、図5のX線画像で表される製品Gが正量品であるものと判定される。
その後、ステップS15に進み、ステップS15において、第1判定部82cによる判定結果が判定結果記憶領域81fに記憶される。
(3−3)濃淡ピーク値の判定
次に、図16を用いて、濃淡ピーク値の判定処理について説明する。まず、ステップS21において、X線画像記憶領域81aに記憶されたX線画像が読み出される。このとき、直近に記憶されたX線画像が読み出される。言い換えると、検査対象である製品GのX線画像が読み出される。
次に、ステップS22に進み、濃淡ピーク値特定部82dによってX線画像の濃淡ピーク値が特定される。具体的には、製品GのX線画像を構成する全画素のうち、いずれの濃淡値を有する画素の数が多いかが判断される。
その後、ステップS23に進み、第2判定部82eによって、対象濃淡ピーク値の適否が判定される。具体的には、第2判定部82eによって、濃淡ピーク値関連情報記憶領域81cに記憶されている基準濃淡ピーク値と、対象濃淡ピーク値とが比較され、対象濃淡ピーク値が基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)に含まれる値かどうかが判定される。本実施形態では、例えば、基準濃淡ピーク値として、120±10(下限値110、上限値130)をそれぞれ設定しておくことにより、X線画像A〜Cに対応する製品の良否判定を行うことができる。言い換えると、X線画像Aで表される製品Gが正量品であるものと判定される。
ステップS23において、第2判定部82eによる対象濃淡ピーク値の適否が判定されると、その後、ステップS24に進む。ステップS24では、判定結果が判定結果記憶領域81fに記憶される。
(3−4)隙間相当量の判定
次に、図17を用いて、隙間相当量の判定処理について説明する。まず、ステップS31において、X線画像記憶領域81aに記憶されたX線画像が読み出される。このとき、直近に記憶されたX線画像が読み出される。言い換えると、検査対象である製品GのX線画像が読み出される。
次に、ステップS32において、境界判定部82fによって、X線画像に含まれる境界が判定される。具体的には、フィルタ処理を実行することにより、X線画像を構成する各画素について、隣接画素との濃淡値差が判定される。境界判定部82fは、境界閾値より低い濃淡値差を有する画素を、X線画像中の境界であるものと判定する。
次に、ステップS33において、隙間相当量判定部82gによってX線画像における隙間相当領域が特定される。具体的に、隙間相当量判定部82gは、X線画像のうち、境界で囲まれる領域を隙間相当領域として特定する。さらに、隙間相当量判定部82gは、隙間相当領域に含まれる全画素数から、濃淡値差が無い画素数を減算する。隙間相当量判定部82gは、隙間相当領域内の濃淡値差が0以外の画素数をカウントして、隙間相当量を判定する。隙間相当量判定部82gは、判定した隙間相当量とX線画像とを関連付けて隙間関連情報記憶領域81eに記憶させる。
その後、ステップS34に進み、第3判定部82hによって、隙間相当量の適否が判定される。具体的には、第3判定部82hによって、隙間関連情報記憶領域81eに記憶された隙間相当量判定値と、隙間関連情報記憶領域81eに記憶された隙間相当量とが比較され、隙間相当量が隙間相当量判定値(隙間相当量幅)に含まれる値かどうかが判定される。本実施形態では、例えば、隙間相当量判定値として、1100±100(下限値900、上限値1200)を設定しておくことにより、X線画像A〜Cで表される製品の良否を判定することができる。言い換えると、X線画像Aで表される製品Gが正量品であるものと判定される。
ステップS34において、第3判定部82hによる隙間相当量の適否が判定されると、その後、ステップS35に進む。ステップS35では、判定結果が、判定結果記憶領域81fに記憶される。
(3−5)総合判定処理
次に、図18を用いて、総合判定処理について説明する。まず、ステップS41において、総合判定部82iよって、ユーザによって設定された総合判定の種類が、第1総合判定かどうかが判断される。ステップS41において、種類の設定が、第1総合判定の場合には、ステップS42に進み、第1総合判定で無かった場合には、ステップS43に進む。
ステップS42では、総合判定部82iによって第1総合判定が行われる。具体的に、総合判定部82iは、第1判定結果に基づき、総合判定を行う。言い換えると、総合判定部82iは、判定結果記憶領域81fに記憶された暗部の総面積の適否に基づいて、製品Gが正量品か否かの最終判断を行う。
一方、ステップS43では、総合判定部82iによって、ユーザが設定した総合判定の種類が第2総合判定かどうかを判断する。ステップS43において、種類の設定が、第2総合判定の場合には、ステップS44に進み、第2総合判定で無かった場合には、ステップS45に進む。
ステップS44では、総合判定部82iによって第2総合判定が行われる。具体的に、総合判定部82iは、第1判定結果および第2判定結果の両方に基づき、総合判定を行う。言い換えると、総合判定部82iは、判定結果記憶領域81fに記憶された暗部の総面積の適否に関する判定および対象濃淡ピーク値の適否に関する判定に基づき、製品Gが正量品か否かの最終判断を行う。総合判定部82iは、両方の判定において正量品と判定された製品Gに限り、最終的に正量品と判断する。一方、少なくともいずれか一方が正量品と判定されなかった場合、総合判定部82iは、最終的に製品Gを不良品(混入品)と判定する。
ステップS45では、総合判定部82iによって第3総合判定が行われる。具体的に、総合判定部82iは、第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果の全てに基づき、総合判定を行う。言い換えると、総合判定部82iは、判定結果記憶領域81fに記憶された暗部の総面積の適否に関する判定、対象濃淡ピーク値の適否に関する判定、および隙間相当量の適否に関する判定に基づき、製品Gが正量品か否かの最終判断を行う。総合判定部82iは、三つの判定結果の全てで正量品と判定された製品Gに限り、最終的に正量品と判断する。一方、少なくともいずれか一つが正量品と判定されなかった場合、総合判定部82iは、最終的に製品Gを不良品(混入品)と判定する。
(4)特徴
(4−1)
上記実施形態では、X線画像の暗部面積に基づいて、検査対象となる製品Gに含まれる物品50とシーズニング52との比率を判定する(第1総合判定)。製品Gは、検査対象となる製品Gは、ポテトチップスやプレッツェル等の物品50と、シーズニング(調味料)52とが袋60に充填されたものである。被包装物が、ポテトチップスやプレッツェル等のように油で揚げられた物品50と、物品50にまぶされるシーズニング52とからなる場合、被包装物の計量時に、物品50の油分によりシーズニング52が計量器に固着しやすい。その結果、計量器に固着したシーズニング52が、まとまって、袋60の内部に充填される場合がある。このようなとき、袋60に充填される物品50およびシーズニング52の比率は適当でない。すなわち、製品Gの総量は規定範囲内であった場合でも、製品Gに含まれるシーズニング52の比率が高く、物品50は適量充填されていないことになる。
そこで、上記実施形態に係るX線検査装置10は、X線画像の暗部面積に基づいて、検査対象となる製品Gに含まれる物品50とシーズニング52との比率を検査する。X線検査装置10は、製品Gを透過したX線量に基づいてX線画像(図6〜図8参照)を生成し、X線画像に基づき、製品Gに含まれる物品50とシーズニング52との比率が規定範囲か否かの判定を行う。ポテトや小麦粉が焼き固められた(塊状の)物品50は、主として、炭水化物からなる。また、物品50には、酸素や水素も多く含まれる。一方、シーズニング52は、塩素(具体的には、塩(NaCl))を多く含んでいる。一般的に、原子番号の大きな原子ほど、単位体積当たりのX線の吸収量が高くなる。言い換えると、原子番号の大きな原子ほど、単位体積当たりのX線の透過度が低くなる。したがって、塩を含むシーズニング52は、酸素や水素を含む物品50よりX線を吸収し、X線が透過し難い。すなわち、X線の透過量が小さくなる結果、X線画像の暗部が多くなる。
上記実施形態では、上記原理を利用し、X線検査装置10において、X線画像のうち所定の濃淡値を有する暗部を特定し、暗部面積に基づいて製品Gの適否を判定する。すなわち、シーズニング52の塊が、袋60に充填された後、袋60の内部で拡がる結果、X線画像では、透過X線量が少ない部分(暗部)が多くなる。すなわち、所定の閾値(第2の閾値)を上回る暗部面積を有するX線画像には、多量のシーズニング52が含まれていると判断することができる。これにより、規定量を超えるシーズニング52が含まれる製品Gを特定することができる。
(4−2)
上記実施形態では、X線画像の暗部面積に加えて、X線画像の濃淡ピーク値に基づいて、検査対象となる製品Gに含まれる物品50とシーズニング52との比率を判定する(第2総合判定)。X線画像の暗部面積に基づく判定に基づき、袋60内の物品50およびシーズニング52の比率を判定した場合、例えば、シーズニング52が袋60の内部で一箇所に集まっていた場合には暗部面積のみに基づくと、判定を誤る場合がある。
しかし、上記実施形態に係るX線検査装置では、さらにX線画像の濃淡ピーク値に基づく判定を行う。X線画像の濃淡ピーク値は、X線画像を構成する各画素の濃淡値の分布を示す値である。X線検査装置では、基準濃淡ピーク値(基準濃淡ピーク幅)を閾値として設定し、X線画像の濃淡ピーク値が、基準濃淡ピーク幅に含まれる否かが判断することにより、正量品か否かが判定される。具体的には、検査対象となる製品Gが、袋60の一箇所にシーズニング52が集まっているような混入品1(図7)である場合、X線画像中、シーズニング52が集まっている暗い部分の面積が大きくなる。その結果、X線画像の濃淡ピーク値は、正量品の濃淡ピーク値よりも低い値になる場合がある。一方、検査対象となる製品Gが、袋60の内部でシーズニング52が拡がっているような混入品2(図8)である場合、混入品2に含まれる物品50が少ないことも相まって、X線画像中の明るい部分の面積が大きくなる場合がある。したがって、X線画像の濃淡ピーク値は、正量品の濃淡ピーク値よりも高い値になる。以上より、対象濃淡ピーク値が基準濃淡ピーク値よりも小さい場合には、袋60には、規定量を超えたシーズニング52が充填され、かつ、袋60内部で、シーズニング52が集合していることが分かる。また、対象濃淡ピーク値が、基準濃淡ピーク値よりも大きい場合には、規定量を超えたシーズニング52が充填され、かつ、シーズニング52が袋60の内部で全体的に薄く拡がっていることが分かる。
(4−3)
上記実施形態では、X線画像の暗部面積および濃淡ピーク値に加え、X線画像の隙間面積に基づいて、検査対象となる製品Gに含まれる物品50とシーズニング52との比率を判定する(第3総合判定)。
シーズニング52の量が適量である場合には物品50と物品50との間に所定の隙間を有していた場合であっても、シーズニング52の量が適量を超え、製品Gに占めるシーズニング52の量が増えると、物品50と物品50との間(隙間)がシーズニング52によって埋められやすい。すなわち、物品50と物品50との間に形成される隙間の量が少なくなる傾向にある。その結果、正量品と比較してX線の透過量が減少し、X線画像の暗い部分での濃淡変化が少なくなる傾向がある。したがって、上記実施形態に係るX線検査装置では、X線画像の隙間面積をさらに用いて、物品50とシーズニング52との比率を判定するための指標とした。これにより、製品Gに含まれるシーズニング52の量が規定量でないことがわかる。
なお、多量のシーズニング52が袋60に充填された場合であっても、シーズニング52が袋60の内部で拡がらず、一箇所に集まっている場合、もしくは固まっている場合、シーズニング52が物品50と物品50との隙間を埋めることは少ない。したがって、正量品と比較して、X線の透過量が減少することも無い。しかし、上記実施形態では、隙間面積の他、X線画像の暗部面積および濃淡ピーク値を考慮して、最終的な総合判定を行う。これにより、袋60の内部でシーズニング52が一箇所に集まっている場合や、物品50同士が重なっている場合、袋60の内部で多量に混入したシーズニング52が拡がり、その上に物品50が散らばっている場合等であっても、物品50とシーズニング52との比率を適切に判定することができる。すなわち、X線検査装置10による検査(判定)の精度を向上させることができる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、第2総合判定として、第1判定結果と第2判定結果とに基づいて、正量品を判定した。しかし、第2総合判定として、第1判定結果と第3判定結果とを用いてもよい。
(5−2)変形例B
また、上記実施形態において、二つ以上の判定結果に基づいて正量品を判定する場合には、各判定結果をそのまま用いる方法だけでなく、各判定結果に重み付けをして総合的な判定を行ってもよい。例えば、第1判定部82cと第2判定部82eの判定結果を組み合わせる場合、第1判定部82cと第2判定部82eの判定結果を「正量品」、「正量品でない可能性がある」、「正量品でない可能性が高い」の3段階に分ける。そして、第1判定部82cの判定結果を重要とみなして、第1判定部82cの各段階に点数「0.6」,「0.3」,「0」を割り当てるとともに、第1判定部82cの各段階に点数「0.4」,「0.2」,「0.1」を割り当てる。総合判定部82iは、例えば、各判定結果の合計が所定以上(例えば、0.6以上)であれば正量品と判定することとしてもよい。なお、判定結果を複数の段階に分ける場合には、各段階の境界を示すことができるように閾値を複数設けるものとする。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、物品50としてポテトチップスやプレッツェルを例示したが、物品50は、シーズニング(粉粒物)52の粒に比べて十分に大きな塊状物であれば、他のものであってもよい。また、物品50と粉粒物52とは、X線の透過度が異なるものであればよく、別の元素で構成されている必要はない。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、X線検出素子22aが、コンベアユニット12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置された。しかし、X線検出素子22aの配置は、上記態様に限られるものではない。また、コンベアユニット12で製品Gを移動させる代わりに、X線照射器21およびX線ラインセンサ22が移動する構成になっていてもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態において、X線画像記憶領域81aに記憶される画像データは、製品GのX線画像を構成しうるデータであれば、いかなるものでもよい。例えば、X線画像を構成する各画素の濃淡値の他、X線検出素子22aによって検出されたX線の透過量を示す値であってもよい。また、画像生成部82aは、X線画像に対して画像処理を施してもよい。例えば、スムージングやシャープネスなどの画像処理が施されるように構成されてもよい。
(5−6)変形例F
上記実施形態では、暗部特定部82bが第1の閾値によって、X線画像を2値化する場合について説明したが、暗部をさらに区分して、各区分で重み付けを行ってもよい。例えば、暗部を「暗い画素」と「比較的明るい画素」の2つに区分して、それぞれに「1」と「0.5」とを割り当てる。暗部特定部82bによって暗部面積が特定される際に、暗い画素を1と数え、比較的明るい画素は2つで1と数えるようにしてもよい。この場合、画素を、「暗い画素」と、「比較的明るい画素」と、「明るい画素」の3種類に分類するために2種類の第1の閾値が必要になる。
(5−7)変形例G
上記実施形態では、境界判定部82fがX線画像の明暗の境界を判定した。また、境界に囲まれる領域を隙間相当領域とし、隙間相当領域に含まれる全画素から濃淡値差の無い画素数を減算して隙間相当量が判定された。ここで、境界の長さが長くなると、境界の内側に含まれる画素数も増え、結果として得られる隙間相当量も増えることから、隙間相当量の大小を境界の長さの大小によって決定してもよい。これによっても、上記実施形態と同様に、袋60にシーズニング52が多量に混入していることを判定することができる。
(5−8)変形例H
上記実施形態においてシールドボックス11の開口11aは、遮蔽ノレンによって塞がれていた。ここで、開口11aには、さらに、緩衝板11cが設けられていてもよい。緩衝板11cは、SUS製の板状部材である。例えば、図19に示すように、緩衝板11cは、遮蔽ノレン11bに対して、シールドボックス11の内側に配置される。緩衝板11cは、遮蔽ノレン11bと同様、上方から下方に延びるように取り付けられる。ここで、緩衝板11cは、所定長さを有することが好ましい。所定長さとは、遮蔽ノレン11bよりも短い長さであって、コンベアユニット12のベルトに接触しないような長さである。具体的には、箱詰めされた物品50が検査対象である場合に、コンベアユニット12によって搬送される箱の上辺の下側の位置に、緩衝板11cの先端がくるように、緩衝板11cの長さは決定される。
従来、箱詰めされた物品が検査対象物品であった場合、検査を終えた物品50がシールドボックス11から出てくる時に、箱の角が遮蔽ノレン11bに接触していた。遮蔽ノレン11bは、当該接触によって短期間で磨耗していた。しかし、図19に示すように、開口11aにおいて、遮蔽ノレン11bよりも内側に緩衝板11cを設け、箱の角と遮蔽ノレン11bとが直接接触することを防ぐことにより、遮蔽ノレンの磨耗を低減させることができる。
(5−9)変形例I
上記実施形態に係るX線検査装置10は、図20に示すように、X線照射器21から照射されたX線をX線ラインセンサ22に導く誘導部22bを備えている。誘導部22bは、ベルトの幅方向に延びる矩形部材である。誘導部22bには、長手方向に沿ってスリットが形成されている。物品を透過したX線は、当該スリットを通ってX線ラインセンサ22に検出される。また、上記実施形態に係るX線検査装置10は、誘導部22bの下方、かつ、X線ラインセンサ22の上方に、X線を透過させる透過窓22cを備える。透過窓22cは、軽元素で構成され、非金属である。透過窓22cは、物品50を透過したX線のコントラストを調整可能する機能を有する。
ここで、X線検査装置10は、誘導部22bの上流側および下流側に、誘導部22bの長手方向に沿って、遮蔽板22d,22dを有していてもよい。透過窓22は、X線を透過させるが、部分的に反射する。透過窓22によって部分的に反射したX線は、周囲に散乱する(図21参照)。したがって、遮蔽板22d,22dが無い場合、散乱したX線は、誘導部22bの外側やコンベヤユニット12の隙間から漏れ出すことがあった。しかし、遮蔽材22d,22dを設けることにより、図21に示すように、透過窓22cで反射した光が誘導部22bの外側やコンベアユニット12の隙間から漏れ出るのを防ぐことができる。
10 X線検査装置
21 X線照射器(X線照射部)
22 X線ラインセンサ(X線検出部)
30 液晶モニタ
80 制御装置
81 記憶部
81d 境界閾値記憶領域(第3閾値記憶領域)
81e 隙間関連情報記憶領域
82 制御部
81a 画像生成部
82b 暗部特定部
82c 第1判定部
82d 濃淡ピーク値特定部
82e 第2判定部
82g 隙間相当量判定部
82h 第3判定部
特開2004−93463号公報

Claims (3)

  1. 第1のX線透過度を有する物品と前記第1のX線透過度とは異なる第2のX線透過度を有する粉粒物とがそれぞれ適量包装された正量品を判定するためのX線検査装置であって、
    前記物品および前記粉粒物を含む被検査物にX線を照射するX線照射部と、
    前記被検査物を透過したX線を検出するX線検出部と、
    前記X線検出部によって検出された透過X線の強度に応じてX線画像を生成する画像生成部と、
    第1の閾値に基づいて前記X線画像のうち所定の濃淡値を有する暗部を特定する暗部特定部と、
    前記X線画像に含まれる前記暗部の総面積と第2の閾値とに基づいて、前記正量品を判定する第1判定部と、
    前記正量品に関するX線画像を構成する画素について各濃淡値を有する画素数をカウントした場合に最も画素数が多い濃淡値である基準濃淡ピーク値、を記憶する第1記憶領域と、
    前記画像生成部によって生成された前記X線画像を構成する画素について各濃淡値を有する画素数をカウントした場合に最も画素数が多い濃淡値である対象濃淡ピーク値、を特定する濃淡ピーク値特定部と、
    前記基準濃淡ピーク値および前記対象濃淡ピーク値に基づき、前記正量品を判定する第2判定部と、
    前記X線画像を構成する第1画素の濃淡値と前記第1画素に隣接する隣接画素の濃淡値との差である濃淡値差に基づいて判断される前記物品の隙間相当量を判定する隙間相当量判定部と、
    前記X線画像に含まれる前記隙間相当量に基づき、前記正量品を判定する第3判定部と、
    を備えるX線検査装置。
  2. 前記基準濃淡ピーク値は、複数の前記正量品に関するX線画像に基づいて決定された基準濃淡ピーク値の範囲であり、
    前記第2判定部は、前記対象濃淡ピーク値が前記範囲に含まれるか否かを判定する、
    請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記濃淡値差に関する閾値である第3の閾値を記憶する第3閾値記憶領域と、
    前記X線画像に含まれる前記隙間相当量の適否を判定するための隙間相当量判定値を記憶する隙間関連情報記憶領域と
    をさらに備え、
    前記隙間相当量判定部は、前記第3の閾値に基づき、前記X線画像に含まれる前記隙間相当量の総量を判定し、
    前記第3判定部は、前記隙間相当量判定値に基づいて、前記隙間相当量の総量が所定範囲に含まれるか否かを判定する、
    請求項1又は2に記載のX線検査装置。
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