JP5822441B2 - 切削加工評価装置 - Google Patents

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本発明は、切削工具および切削加工評価装置の技術に関し、より詳細には、工作機械に着脱可能に固定される各種バイトやドリルなどの切削工具の切削刃の物理状態から切削加工の加工状態を評価する技術に関する。
切削加工は、工作物と切削工具(切削刃)との間に相対運動が付与されることで、工作物(被削材)の不要な部分を切りくずとして除去する加工法である。この切削加工では、工作物と切削工具とが接触する加工点近傍の狭い領域で多くのエネルギーが消費されることから、応力やひずみ、温度などが非常に高い値となる。さらに、近年の切削加工では、加工の高能率化、工作物の難削化、環境対応などが進展しており、上述した切削環境がより一層過酷になっている。
このように切削環境が過酷化し、工作物が多様化する中では、切削工具が使用される環境を的確に把握した上で、切削加工の加工状態を適時若しくは未然に予想して評価できることが好ましい。特に、近年では、長時間の自動無人運転を可能とした工作機械も開発されていることころであり、そのような無人運転時であっても切削加工の加工状態を適時に評価して、切削刃の切削不能や不適合品(不良品)の発生を未然に防止する技術の要請が高まっているところである。
切削工具における切削刃は、切りくずと工作物との摩擦、切削抵抗、及び切削熱など様々な要因によってその物理状態が変化して、次第に損耗していく。従来、このような切削刃の温度状態や損耗状態といった切削刃の物理状態から、例えば、切削刃の寿命を評価して切削不能を未然に防止する方法や、工作物の仕上げ面の形状精度などといった幾何学的品質を評価したり、表面粗さや加工硬化層の深さ、硬さ、残留応力などといった材質的品位を評価したりして不適合品(不良品)の発生を未然に防止する方法が提案されている。
例えば、切削工具の切削刃の物理状態から切削加工の加工状態を評価する技術として、切削刃の熱的、機械的、又は電気的変化などを測定して、切削刃の寿命を評価する技術が公知となっている。特許文献1には、工作機械の刃物台に着脱可能に固定されるホルダと、ホルダの先端部に交換可能に取り付けられる切削刃(スローアウェイチップ)と、切削刃の先端部近傍に設けられるセンサ部(導電回路)を具備してなる切削工具が開示されている。かかる構成の切削工具では、ケーブル部材を介してセンサ部が機外の抵抗測定器等の信号検出部(検出回路)に接続され、センサ部の電気抵抗値の変化量に基づいて切削刃の寿命が評価される。
ところで、切削工具は、穴あけ加工に用いられるドリルなどのように切削工具自体が回転される他に、NC旋盤などのように回転自在な刃物台(タレット)に予め複数の切削工具が固定され、かかる刃物台が回転されることで切削工具が切り替えられる構造を有する工作機械や、フライス旋盤などのように工作機械に固定された工作物に対して切削工具自体が回転して切削加工を行う工作機械などにも使用される。そのため、上述した特許文献1に開示されるように、ケーブル部材の取り回しを要する切削工具の構成では、センサ部と機外の抵抗測定器等の信号検出部とを電気的に接続することができず、適用することができない。
そこで、かかる観点から、従来においては、センサ部と信号検出部とを非接触で接続可能としてNC旋盤やフライス旋盤等の工作機械などにも適用できるようにした構成が提案されている。例えば、特許文献2又は特許文献3には、センサ部と接続される発信用の高周波コイルを切削工具側に設けるとともに、信号検出部と接続される受信用の高周波コイルを工作機械の刃物台やフライス盤等に設け、センサ部による検出信号を非接触で信号検出部へと伝送させることで切削刃の寿命を評価することができる構成が開示されている。
しかしながら、上述した特許文献2又は特許文献3に開示されるように、一対の高周波コイルを介してセンサ部と信号検出部とを非接触で接続させる構成では、高周波コイル間での検知可能距離が短く、切削工具や各高周波コイルの配置構成が限定されていた。また、センサ部と高周波コイルとがケーブル部材によって固定的に接続されるため、切削加工に応じて所定の切削工具を交換する際の作業が煩雑であり作業効率に劣っていた。さらに、特許文献2又は特許文献3に開示される構成では、高周波コイルでは複数の切削工具の切削刃の物理状態から切削加工の加工状態をインプロセスで評価することができないなど、切削加工の評価条件が限定されていた。
2003−127001号公報 2002−103184号公報 特許第4302959号公報
そこで、本発明では、切削工具および切削加工評価装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、各種バイトやドリルなどの切削工具の配置の自由度及び切削工具を交換する際の作業効率を高め、ひいては切削加工の加工状態を適時に評価して、切削刃の切削不能や不適合品の発生を効果的に防止できる切削工具および切削加工評価装置を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、切削加工用の工作機械に着脱可能に固定される一又は複数の切削工具の切削刃の物理情報から切削加工の加工状態を評価する切削加工評価装置において、前記切削工具は、前記切削刃の切刃近傍に設けられ、切削刃の損耗又は温度に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部と接続されたケーブル部材に着脱可能に接続され、前記センサ部より取得された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び予め切削刃ごとに設定された識別情報を無線通信により送信する通信部と、を有してなり、前記通信部より送信された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報を受信する外部通信部と、前記外部通信部により受信された識別情報に基づいて切削刃の損耗又は温度に関する情報を切削刃ごと記憶する情報記憶部と、前記外部通信部により受信された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報に基づいてインプロセスで使用中の切削刃ごとの寿命を評価し、前記情報記憶部に記憶された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報に基づいてオフプロセスで切削刃ごとの寿命を評価する評価部と、を具備してなるものである。
請求項2においては、前記通信部は、前記センサ部により取得された物理情報に基づく検出信号を出力する信号検出部と、前記信号検出部にて出力された検出信号を制御する制御部と、前記制御部の指令に基づいて検出信号を送信する無線通信部と、を具備してなるものである。
請求項3においては、前記通信部は、複数の切削工具に設けられたセンサ部と前記ケーブル部材を介して接続されるものである。
本発明の効果として、各種バイトやドリルなどの切削工具の配置の自由度及び切削工具を交換する際の作業効率を高め、ひいては切削加工の加工状態を適時に評価して、切削刃の切削不能や不適合品の発生を効果的に防止できる。
本発明の一実施例に係る切削加工評価装置の全体的な構成を示した概略図。 切削刃の取付状態を表す斜視図。 通信部の機能ブロック図。 本実施例の切削加工評価装置を備えた工作機械の構成を示した概念図。 別実施例の切削工具の構成を示した図。 図5における切削工具の正面図。 別実施例の工作機械の構成を示した概念図。 別実施例の工作機械の構成を示した概念図。 図8における矢印A方向から見た切削工具の取付状態を表す正面図。
次に、発明を実施するための形態を説明する。
図1に示すように、本実施例の切削加工評価装置1は、普通旋盤やNC旋盤等の工作機械(図4等参照)に着脱可能に固定される切削工具2の切削刃21の物理情報から切削加工の加工状態を評価する装置として構成される。特に、本実施例の切削加工評価装置1は、切削工具2の切削刃21の物理情報として、切削刃21の損耗状態を表す情報を取得してこれを無線通信にて送信可能とする構造を備えており、かかる物理情報に基づいて一又は複数の切削工具2の切削刃21の寿命や工作物の物理状態を評価することができるものである。
具体的には、切削刃21の切刃21cの近傍に設けられ、切削刃21の物理情報を取得するセンサ部3(導電回路)と、センサ部3にケーブル部材4を介して接続され、センサ部3により取得された物理情報を無線通信により送信する通信部5と、通信部5より送信された物理情報を受信する外部通信部6と、外部通信部6により受信された物理情報に基づいて切削加工の加工状態を評価する評価部7等とで構成されている。
図1及び図2に示すように、本実施例の切削工具2は、切削加工評価装置1に用いられる切削用の工具として構成され、工作機械に着脱可能に固定され、切削加工に応じて適宜交換されて使用される。具体的には、切削工具2は、工作機械の刃物台に着脱可能に固定される本体部20と、本体部20の先端部22に設けられるスローアウェイチップとしての切削刃21と、切削刃21の切刃21cに設けられるセンサ部3(導電回路)と、本体部20内に内設されたケーブル部材4を介してセンサ部3に接続される通信部5等とで構成されている。
本体部20は、断面略矩形の柱状に形成されたシャンク(ホルダ)であり、先端部22に切削刃21を装着するためのポケット23が形成されている。ポケット23の底面には切削刃21の着座面23aが形成され、ポケット23の側面には切削刃21の側面が当接される当接面23bが形成され、着座面23aの略中央にねじ孔23cが穿設されている。本体部20の内部には、ケーブル部材4が配設される配線孔24が穿設されている。この配線孔24は、本体部20の長手方向に沿って延設され、一端が当接面23bに開口され、他端が本体部20の先端部22とは逆側の端部側面に開口されている。
切削刃21は、両主面が多角形状の略平板状に形成され、その表面に所定の回路パターン30をなす導電薄膜よりなるセンサ部3が被着形成されている。本実施例の切削刃21は、一方の主面がすくい面21aとして機能するとともに、周面が逃げ面21bとして機能し、すくい面21aと逃げ面21bとの交差稜部分であって逃げ面21bのコーナー部が切刃21cとして機能する。また、切削刃21の両主面の略中央には、貫通孔21dが穿設されている。
切削刃21が本体部20の先端部22に固定される際には、切削刃21の底面が着座面23aに当接され、逃げ面21bが当接面23bにそれぞれ当接された状態でポケット23に収容される。そして、切削刃21の上方からクランプねじ25が切削刃21の貫通孔21dに挿通され、さらにクランプねじ25の先端が着座面23aに穿設されたねじ孔23cに螺合されることにより、切削刃21が固定される。このように切削刃21は、クランプねじ25によって先端部22に設けられたポケット23に交換可能に取り付けられる。
本実施例の切削工具2は、切削刃21が本体部20の先端部22に固定された状態で、切削刃21の逃げ面21bの一のコーナー部が切刃21cとして切削に用いられる。切刃21cが損耗すれば、クランプねじ25を緩めてすくい面21aの中央を中心にして切削刃21を90°回転させることで、逃げ面21bの他のコーナー部を切刃21cとして切削に使用することができる。このように切削刃21を順次90°回転させて、切削刃21の一方の主面側の4つの切刃21cをそれぞれ切削に使用することができる。
センサ部3は、所定幅を有する導電性の薄膜により形成される導電回路であって、切削刃21の表面の切刃21c近傍に引き回される所定の回路パターン30・30・・・として構成されている。回路パターン30の形状は特に限定されないが、本実施例の切削工具2では、逃げ面21bの各コーナー部を跨ぎ、かつ切刃21cに沿って平行に形成されるパターンを含む4つの回路パターン30・30・・・より形成されている。センサ部3の各回路パターン30・30・・・の両端には、後述するケーブル部材4の一端に設けられたプローブ41a・41aと電気的に接続可能な導電層からなる一対の接続端子31・31が形成されており、一対の接続端子31・31の間で閉回路が形成される。
センサ部3としての導電回路において、一対の接続端子31・31は切削刃21の表面であればその場所は特に限定されないが、本実施例では逃げ面21b側にそれぞれ設けられている。接続端子31・31は、本体部20に切削刃21が取り付けられた状態で、本体部20のポケット23の当接面23bより突出されるケーブル部材4のプローブ部材41(プローブ41a・41a)と電気的に接続される。
センサ部3としての導電回路の素材としては、上述したように導電性の薄膜であれば特に限定されないが、切削刃21の母材に対する接合力が強い、被削材と反応しない、電気抵抗値が常に所定値を示す、切削刃21の摩耗度合いや欠損の発生の有無を正確に検出することができる、工作物の加工表面に反応生成物が発生しにくい、耐酸化性に優れ、酸化物生成による電気抵抗値の変化がない等の観点から、公知の素材を適宜選択して用いられる。
ここで、センサ部3にて取得される「切削刃21の物理情報」とは、切削刃21の損耗、温度、圧力、振動など切削刃21の物理状態を表す情報のことである。このような切削刃21の物理情報は、実際には電圧値、電流値、又は抵抗値などとして取得される。
本実施例のセンサ部3では、切削加工中のインプロセスで検出される回路パターン30における一対の接続端子31・31間の電気抵抗値が取得される。すなわち、切削刃21は、長時間の使用により切刃21cが摩耗又は欠損していき、そのような切刃21cの損耗の進行に伴って回路パターン30も次第に細くなり又は断線してしまう。そして、そのような回路パターン30のヤセや断線などの現象が、接続端子31・31間の電気抵抗値の変化として表れる。なお、本実施例では、センサ部3にて取得された物理情報は、ケーブル部材4を介して通信部5に設けられた信号検出部51に送られて、信号検出部51にて電気抵抗値として検出される(図3参照)。
ケーブル部材4は、本体部20の内部に設けられた配線孔24内に敷設され、公知の導電性部材より形成されるリード線本体40と、リード線本体40の一端にセンサ部3と接続されるプローブ部材41と、プローブ部材41が形成される端部とは反対側の端部に形成される通信部5と着脱可能な接続端子42等とで構成されている。リード線本体40は、2本のリード線より形成され、それぞれがプローブ部材41に設けられる一対のプローブ41a・41aと接続される。
プローブ部材41は、上述したセンサ部3の接続端子31・31と接続可能な一対のプローブ41a・41aより形成されている。プローブ部材41の各プローブ41a・41aは、本体部20のポケット23の当接面23bより突出され、本体部20に取り付けられた切削刃21に設けられるセンサ部3の接続端子31・31と電気的に接続される。なお、本実施例の切削工具2では、プローブ部材41は、ポケット23の当接面23bのうち切削刃21の切刃21cに対して離れた位置に配置され、切りくずや切削油による影響が低減されるように構成されている。
接続端子42は、リード線本体40を通信部5の入力部50と電気的に接続するための端子であって、入力部50に対して着脱可能に構成されている(図3参照)。なお、この接続端子42の形状は特に限定されず、例えば、リード線本体40が剥き出し状態のままで形成されてもよく、また所定のコネクタ形状として形成されてもよい。
図3に示すように、通信部5は、センサ部3より取得された物理情報を無線通信により外部通信部6に送信する通信モジュールとして構成されており、具体的には、ケーブル部材4と接続される入力部50と、センサ部3により取得された物理情報に基づく検出信号を出力する信号検出部51と、信号検出部51にて検出された検出信号を制御する制御部52と、制御部52の指令に基づいて検出信号を送信する無線通信部53と、これらの構成デバイスにそれぞれ電力を供給するための電源部54等とで構成されている。
通信部5の構成としては、信号検出部51や制御部52等がワンチップに構成されるLSIの他に、複数のチップを搭載した基板や複数のチップをパッケージ内に封入したものなど、その構成は限定されない。また、通信モジュールとしては、無線LAN、小電力無線、微弱無線、ZigBee、Bluetoothなどの無線により通信を行うものが搭載される。
通信部5及び外部通信部6の間で送受信されるデータとしては、センサ部3により取得された物理情報に基づく検出信号の他に、例えば、物理情報の取得時刻、切削刃21(又は切刃21c)ごとに予め設定された識別情報や、切削刃21のメンテナンス履歴を表す履歴情報などが含まれてもよい。なお、切削刃21(切刃21c)ごとの識別情報は、後述する外部通信部6及び評価部7を有するパーソナル・コンピュータ等のシステム制御装置8により予め入力される。
入力部50は、上述したケーブル部材4の接続端子42と着脱可能に接続されるインターフェースを有しており、接続端子42の形状に対応するインターフェースを有している。入力部50は、複数のケーブル部材4と同時に接続可能なように複数のインターフェースが設けられてもよい。また、通信部5の本体部に固定して形成されるだけでなく、例えば、本体部より所定のケーブル部材を介して延出されるように形成されてもよい。
信号検出部51は、ケーブル部材4を介して入力部50より入力されたセンサ部3の電気抵抗値を検出し、これを検出信号として出力する検出回路として構成されている。すなわち、信号検出部51では、センサ部3を構成する所定の回路パターン30の一対の接続端子31・31間に所定の電圧を印加させた際の電気抵抗値が検出される。そして、検出された電気抵抗値がA/D変換されて検出信号として出力される。
制御部52は、信号検出部51による検出信号の出力や、無線通信部53における無線通信を制御するマイクロプロセッサであって、上述した検出信号部51や無線通信部53等が接続されている。制御部52としては、全体を制御するCPUや、プログラムが格納されるROMや、作業用メモリとしてのRAMや、信号検出部51により出力された検出信号を一時的に記憶する不揮発性メモリ等とで構成されている。
無線通信部53は、信号検出部51にて出力された検出信号を外部通信部6に無線送信し、外部通信部6との間でデータの送受信を制御する無線通信回路として構成されている。無線通信部53には、通信インターフェースとしてのアンテナ55が形成されている。
電源部54は、通信部5の構成デバイスそれぞれ電力を供給するための電源モジュールとして構成され、例えば、一次電池、充電可能な二次電池、及び太陽光発電素子等の発電素子を備えたコンデンサや二次電池、燃料電池等が用いられる。
本実施例の切削工具2では、上述した本体部20と通信部5とは一体に構成されてもよく、またそれぞれ別体として構成されてもよい。本体部20と通信部5とが一体に構成される場合には、本体部20の内部に通信部5が内設され、又は本体部20に連続して固定される。一方、本体部20と通信部5とが別体として構成される場合には、例えば、通信部5が工作機械側に固定されて、本体部20が取り付けられる際にケーブル部材4を介して接続されるように構成されてもよく、また一の通信部5に対して複数の本体部20がケーブル部材4を介してそれぞれ接続されるように構成されてもよい(図7参照)。
図1に戻って、本実施例の外部通信部6及び評価部7は、パーソナル・コンピュータ等として構成されるシステム制御装置8として一体に構成され、外部通信部6にて通信部5との間で所定情報が送受信され、評価部7にてセンサ部3により取得された物理情報が解析され、かかる解析結果に基づいて切削加工の加工状態が評価される。また、システム制御装置8には、その他に、外部通信部6及び評価部7を制御する制御部や、キーボードやマウスなどの入力部、及び液晶モニタなどの画像出力部等とで構成される。このようなシステム制御装置8の構成としては、パーソナル・コンピュータとして単独のシステムとして構成されてもよく、また工作機械の制御装置に組み込まれるように構成されてもよい(例えば図6参照)。
外部通信部6は、後述する評価部7と接続される通信モジュールとして構成され、無線により通信を行う表面実装アンテナ型やCFカード型などのインターフェースを有している。外部通信部6では、通信部5より送信された物理情報を受信可能な通信モジュールとして構成され、本実施例では、通信部5の無線通信部53(アンテナ55)より送信される物理情報に基づく検出信号が受信される。
評価部7では、外部通信部6により受信された物理情報に基づいて切削加工の加工状態が評価される。具体的には、評価部7では、センサ部3により取得された切削刃21の物理情報のみから、又はその他の図示せぬセンサにより取得されるその他の物理情報とも組み合わせることで、「切削加工の加工状態」として、切削刃21の寿命や、工作物の仕上げ面の形状精度、表面粗さ、加工硬化層の深さ、硬さ、残留応力、結晶状態や相、及び切削加工により生じる焼き入れや焼き戻しなどの工作物の物理状態が評価される。
本実施例の評価部7では、センサ部3により取得される切削刃21の物理情報に基づいて通信部5より送信された検出信号により、センサ部3の所定の回路パターン30の電気抵抗値から切削刃21(切刃21c)の寿命や工作物の物理状態が評価される。例えば、所定時間の間に電気抵抗値が変化した場合には、切削刃21が所定量だけ摩耗等したと評価される。また、電気抵抗値が所定の限界値を超えて変化した場合や、電気抵抗値が検出されない場合などには、切削刃21が限界損耗(寿命)に達したと評価される。
本実施例の切削加工評価装置1では、評価部7にて切削刃21が寿命に達したと評価された場合には、例えば、システム制御装置8の制御部より停止信号を送信するなどして、システム制御装置8に接続される警報装置(警報音や警報ランプなど)を作動させたり、工作機械の制御装置を介して加工作業を停止させたり(図4等参照)、さらには工作機械において切削工具2(切削刃21)を自動的に変更させたりすることが可能である(図6等参照)。
また、本実施例の切削加工評価装置1では、システム制御装置8を機外の管理データベースに接続して、切削刃21(切刃21c)ごとに物理情報を格納して管理することが可能である。管理データベースとしては、例えば、切削刃21(切刃21c)ごとに設定された識別情報に基づいて、センサ部3にて取得された物理情報や取得時間、メンテナンス履歴などの情報を個別に記憶することで、複数の切削刃21(切刃21c)の物理情報をインプロセスで同時に管理することができるとともに、切削刃21(切刃21c)の物理情報もオフプロセスで把握することができる。
次に、本実施例の切削加工評価装置1が適用される工作機械の具体例について、以下に説明する。
図4に示すように、本実施例の工作機械9は、切削工具2にて工作物90の切削加工を行う普通旋盤であって、複数の切削工具2・2・・・が切削加工に応じて適宜交換されて用いられるものである。工作機械9としては、汎用の普通旋盤として構成され、基台91上に、旋盤主軸台92、往復台93、及び心押台94等とが載置されて構成されるとともに、この往復台93上に刃物台95が載置されて構成される。
工作機械9においては、旋盤主軸台92により工作物90が回転自在に固定されるとともに、心押台94により旋盤主軸台92とともに工作物90が両端支持される。そして、刃物台95に所定の切削刃21が取り付けられた一の切削工具2が取り付けられ、往復台93が水平2軸方向に移動操作されることで、旋盤主軸台92により回転される工作物90に対して所定の切削加工が行われる。
切削工具2においては、通信部5が本体部20に一体として設けられており、切削工具2の交換作業が容易とされている。ただし、切削工具2としては、通信部5が刃物台95に固設され、本体部20が取り付けられる際にケーブル部材4の接続端子42を介してセンサ部3と接続されてもよく、かかる場合には、切削工具2(本体部20)の構成をより簡易なものとすることができる。
また、本実施例の切削加工評価装置1では、工作機械9とは別体に外部通信部6と評価部7を有するシステム制御装置8が構成されている。システム制御装置8は、外部通信部6と評価部7とを有するパーソナル・コンピュータとして構成され、警報音や警報ランプなどで警報情報を発信可能な警報装置80や、切削刃21(切刃21c)ごとに設定された識別情報に基づいて、センサ部3にて取得された物理情報や、メンテナンス履歴などの情報を個別に記憶する管理データベース81等と接続されている。
このようにして工作機械9に用いられる切削加工評価装置1では、まず、工作機械9において切削加工が行われると、切削刃21の物理情報がセンサ部3により取得され、これがケーブル部材4を介して通信部5に送られる。通信部5では、電気抵抗値が検出されて検出信号として出力され、システム制御装置8の外部通信部6に無線通信により送信される。
システム制御装置8では、評価部7にて外部通信部6により受信された物理情報に基づいて切削加工の加工状態(切削刃21の寿命や工作物90の物理状態)が評価される。例えば、評価部7では、切削刃21の損耗が進行して、電気抵抗値が所定の限界値を超えて変化した場合や、電気抵抗値が検出されない場合など、切削刃21の切刃21cが限界損耗(寿命)に達したと評価されると、停止信号が警報装置80に送られて、警報音や警報ランプなどの警報情報が発信される。また、管理データベース81に、切削刃21ごとの電気抵抗値や寿命などが記憶されて管理される。
なお、本実施例の工作機械9では、切削加工に応じて複数の切削工具2や切削刃21が交換されて用いられるが、かかる場合でも、予めシステム制御装置8にて切削刃21ごとに固有の識別情報を付与して管理データベース81に記憶させておくことで、切削工具2や切削刃21を交換しても、それぞれ個別の物理情報をインプロセスで同時に管理することができるとともに、切削刃21の物理情報もオフプロセスで把握することができる。
以上説明したように、本実施例の切削工具2は、工作機械の刃物台に着脱可能に固定される本体部20と、本体部20の先端部22に設けられる切削刃21と、切削刃21の切刃21c近傍に設けられ、切削刃21の物理情報を取得するセンサ部3と、センサ部3と接続されたケーブル部材4に着脱可能に接続され、センサ部3より取得された物理情報を無線通信により送信する通信部5と、を具備してなるものである。
そして、本実施例の切削加工評価装置1は、切削加工用の工作機械9に着脱可能に固定される一又は複数の切削工具2の切削刃21の物理情報から切削加工の加工状態を評価する切削加工評価装置1において、切削刃21の切刃近傍に設けられ、切削刃21の物理情報を取得するセンサ部3と、センサ部3と接続されたケーブル部材4に着脱可能に接続され、センサ部3より取得された物理情報を無線通信により送信する通信部5と、通信部5より送信された物理情報を受信する外部通信部6と、外部通信部6により受信された物理情報に基づいて切削加工の加工状態を評価する評価部7と、を具備してなるものである。
このように切削加工評価装置1及び切削工具2を構成することで、切削工具2の配置の自由度及び切削工具2を交換する際の作業効率を高め、ひいては切削加工の加工状態を適時に評価して、切削刃21の切削不能や不適合品の発生を効果的に防止できるのである。
すなわち、切削工具2において、通信部5によりセンサ部3より取得された物理情報を無線通信により送信するように構成されるため、通信部5にて所定の通信距離を有する通信プロトコルを採用することで、通信部5や外部通信部6の配置構成の自由度を高めることができる。また、切削工具2において、ケーブル部材4において通信部5と着脱可能とされるため、切削刃21やケーブル部材4を本体部20に取り付けた状態で通信部5と分離することができ、切削工具2を交換する際などには通信部5と分離して本体部20を交換すればよく、作業効率を高めることができる。また、通信部5のメンテナンス作業も容易である。
特に、本実施例の切削工具2では、通信部5において、センサ部3により取得された物理情報に基づく検出信号を出力する信号検出部51と、信号検出部51にて検出された検出信号を制御する制御部52と、制御部52の指令に基づいて検出信号を送信する無線通信部53とで構成されるため、通信精度を高めてインプロセスであっても切削加工の加工状態を適時に評価することができる。
また、ケーブル部材4は、本体部20の内部に設けられた配線孔24内に配設され、センサ部3に接続される端部とは反対側の端部に通信部5との接続端子42が形成され、通信部5は、接続端子42の形状に対応する一又は複数のインターフェースを有する入力部50が形成されるため、ケーブル部材4と通信部5との着脱が容易であり、安定して作業することができる。
なお、通信部5は小型化や簡素化が容易なため、通信部5を本体部20と一体化して固定することもでき、かかる場合は、ケーブル部材4の着脱作業が不要となり、切削工具2の交換作業がより容易となる。
また、切削工具2を用いて切削加工評価装置1を構成することで、通信部5より無線通信を介して物理情報を送受信するものであるため、複数の切削刃21の物理情報から切削加工の加工状態をそれぞれ同時に測定することができる。そして、切削加工評価装置1を長時間の自動無人運転を可能とした工作機械などに採用することで、無人運転時であっても切削加工の加工状態を適時に評価して、切削刃21の切削不能や不適合品(不良品)の発生を効果的に防止することができる。
特に、切削加工評価装置1では、通信部5が複数の切削工具2の切削刃21に設けられたセンサ部3とケーブル部材4を介して接続されることで、切削工具2において切削刃21に対する通信部5の数を減らすことができ、より簡易な構成として、切削工具2の配置の自由度や切削工具2を交換する際の作業効率をより向上することができる。
なお、切削加工評価装置1及び切削工具2の構成としては、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。以下に説明する別実施例の構成において、特に言及する場合を除いて上述した実施例と同じ符号の部材については同様の構成とする。
<切削工具の別実施例>
上述した実施例では、切削工具2の種類は特に限定していないが、例えば、旋盤加工やフライス加工に用いられる外形削り用、端面削り用、正面削り用、テーパ削り用、溝削り用、突切用、おねじ切り用、めねじ切り用、孔ぐり用、センタ孔用や、に用いられるその目的・用途に応じて切削工具2の種類や切削刃21の形状を選択することができる。
また、上述した実施例では、センサ部3として導電回路を用いた場合について説明したが、センサ部の構成としてはこれに限定されず、例えば、熱電対、測温抵抗体、放射温度計(金属管被覆光ファイバ温度計)などの温度センサや、圧力センサ、振動センサなどを用いることができる。特に、温度センサを用いる場合には、切削刃21の切刃21c近傍に温度センサが安定的に配置され、「切削刃21の物理情報」として通信部5の信号検出部51にて切削刃21の切刃温度が取得される。そして、かかる切削刃21の切刃温度が無線通信にて通信部5から外部通信部6に送信され、評価部7にて切刃温度に基づいて切削加工の加工状態が評価される。
また、温度センサとして熱電対を用いる場合には、薄膜熱電対が好ましく用いられる。薄膜熱電対では、+側の金属線と−側の金属線との交点での熱起電力が取得される。薄膜熱電対は、切削刃21の表面にスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法及びCVD法など公知の成膜法により直接形成させる他、ポリイミド樹脂等のフィルム状の保護膜上に形成させてこれを切削刃21に取り付けるなどとして、切刃21c近傍に配置させることができる。特に、切削刃21の表面の所定箇所に複数の薄膜熱電対を配置させれば、切刃21cが摩耗して一の薄膜熱電対が物理情報を取得不能となっても、他の薄膜熱電対により切刃21cの物理情報を取得することができ、切刃21cの摩耗状態に関わらず測定を継続することができる。
例えば、図5及び図6に示す切削工具102は、主に穴あけ加工に用いられるシャンクドリルとして構成され、具体的には、工作機械の刃物台に着脱可能に固定される本体部120と、本体部120の先端部122に設けられる切削刃121(ドリル刃)と、切削刃121の切刃121c近傍に設けられるセンサ部103(温度センサ)と、本体部120内に内設されたケーブル部材104を介してセンサ部103に接続される通信部105等とで構成されている。
本体部120は、円柱形状又は円柱形状の金属材料より形成され、その外周面に切りくず排出用の螺旋状の溝部126(2本)がそれぞれ形成されている。本体部120の先端部122は、円錐形に突出されて溝部126と連続される一対の切削刃121が設けられている。切削刃121は、本体部120の軸中心に対して逆方向に位置するすくい面121aと逃げ面121bとが形成され、すくい面121aと逃げ面121bとにより形成される峰部に切刃121cが形成されている。なお、一対の切削刃121の切刃121cは、軸中心において交わらない。
センサ部103としては、汎用の温度センサ(熱電対)を用いることができ、切削刃121の物理情報として切削刃121の刃先121cの温度が取得される。本実施例では、センサ部103は、一方の切刃121c近傍、すなわち逃げ面121側の本体部120の内部に設けられたセンサ孔128内に設けられる(ただし、センサ部103の配置、個数はこれに限定されない)。センサ部103は、本体部120の内部であってセンサ孔128と連続される配線孔124内に敷設されるケーブル部材104(リード線本体部140)と電気的に接続されている。
本実施例のセンサ部103にて取得される「切削刃121の物理情報」とは、切削加工中のインプロセスで検出される一方の刃先121cの刃先温度のことである。すなわち、切削刃121は、長時間の使用により切刃121cが摩耗又は欠損していき、そのような切刃121cの損耗の進行が刃先121cの温度変化として表れる。本実施例では、センサ部103にて取得された物理情報はケーブル部材104を介して、本体部120と一体に固定された通信部105に送られて切削刃121の切刃温度が検出され、評価部(図略)にて切刃温度に基づいて切削加工の加工状態が評価される。
ケーブル部材104は、本体部120の内部に設けられた配線孔124内に敷設され、公知の導電性部材より形成されるリード線本体140と、センサ部103との接続端とは反対側の端部に設けられる通信部105と着脱可能な接続端子142等とで構成されている。
なお、本実施例(図5及び図6)の切削工具102に類似する構成として、軸方向に推進し、円形の穴を空ける用途で用いられるシャンクドリルに対して、側面の刃で切削し、軸に直交する方向に穴を削り広げる用途に用いられるエンドミルとして構成することもできる。
<切削加工評価装置の別実施例>
上述した実施例(図1)では、切削工具2の切削刃21の切刃近傍にセンサ部3が設けられ、評価部7にてセンサ部3より取得された物理情報のみに基づいて切削加工の加工状態を評価する構成について説明したが、センサ部3の配置構成や種類についてはこれに限定されず、例えば、切削工具2、切削刃21、又は切削加工評価装置1が適用される工作機械の所定箇所に一又は複数の他のセンサを設けて、かかるセンサよりその他の物理情報(例えば、振動や圧力(応力)など)を取得するように構成してもよい。かかる場合には、評価部7では、センサ部3により取得された切削刃21の物理情報と、他のセンサにより取得されるその他の物理情報とが適宜組み合わされることで、切削加工の加工状態をより詳細に評価することが可能となる。
また、上述した実施例(図3参照)では、送信部5として、センサ部3により取得された物理情報に基づく検出信号を検出する信号検出部51と、信号検出部51にて検出された検出信号を制御する制御部52を備える構成について説明したが、送信部5の構成はこれに限定されず、例えば、信号検出部51や制御部52を備えることなく、単にセンサ部3により取得された物理情報を無線通信により直接外部通信部6に送信するように構成してもよい。かかる場合には、別途、外部通信部6又はシステム制御装置8にセンサ部3により取得された物理情報に基づく検出信号を出力する信号検出部が設けられる。
また、上述した実施例(図1参照)では、外部通信部6及び評価部7として、パーソナル・コンピュータ等として構成されるシステム制御装置8として一体に構成する場合について説明したが、外部通信部6を上述した通信部5と同じく制御部等を備えたLSIを有する通信モジュールとして別体に構成するとともに、評価部7をパーソナル・コンピュータ等としてのシステム制御装置8として構成してもよい。また、かかる場合には、外部通信部6と評価部7とを有線接続したり、外部通信部6をインターネットと接続された通信用専用サーバに構成して評価部7とインターネット等を介して無線接続したりしてもよい。
<切削加工評価装置が適用される工作機械の別実施例>
図7に示す工作機械9においては、上述した実施例(図4)の工作機械9と同様に構成されるが、切削加工評価装置1において複数の工作機械9・9・・・における切削加工の加工状態が同時に評価されるように構成されている点が異なる。すなわち、本実施例の切削加工評価装置1は、複数の工作機械9に取り付けられる複数の切削工具2の通信部5が一のシステム制御装置8(外部通信部6及び評価部7)と通信可能とされており、複数の切削工具2の切削刃21の寿命や複数の工作物9の物理状態を同時に評価することができる。
なお、本実施例では、切削加工評価装置1において各工作機械9に設けられた切削工具2の通信部5においてネットワーク機能を持たず、複数の通信部5・5・・・と一の外部通信部6との間で相互通信を行うように構成されてもよく、又は通信部5がネットワーク機能を有するノードとして、複数の通信部5・5・・・及び外部通信部6との間でネットワークを構成し、例えばマルチホッピング通信などを行うように構成されてもよい。
また、図8及び図9に示す工作機械209においては、主軸中心線に対して主軸回転用モータにより回転可能に保持された工作物290を加工するNC旋盤として構成されている。工作機械209においては、旋盤主軸台292により工作物290が回転自在に支持されるとともに、往復台293上のタレット295に所定の切削刃221が取り付けられた複数(図9では一例として4個)の切削工具202・202・・・が取り付けられ、タレット395が回転されることで、使用される切削工具202が切り替えられる。そして、一対の移動用モータにより往復台293が水平2軸方向(図8の矢印X及びY方向)に移動されることで、旋盤主軸台292により回転される工作物290に対して所定の切削加工が行われる。
切削工具202においては、工作機械209のタレット295に複数個取り付けられた状態で、各切削工具202の切削刃221に設けられたセンサ部203(図略)が、それぞれケーブル部材204を介して一の通信部205と接続されている。切削工具202としては、通信部205がタレット295に固設されていて、タレット295に各本体部220が取り付けられる際にケーブル部材204の接続端子242を介してそれぞれ通信部205に接続される。
また、本実施例の工作機械209に用いられる切削加工評価装置201では、工作機械209の主軸回転用モータや移動用モータ等を制御する制御装置に、外部通信部206と評価部207とが組み込まれたシステム制御装置208が構成されている。システム制御装置208としては、外部通信部206と評価部207とを有する工作機械209の制御装置として、主軸回転用モータの動作等を制御する制御部282が設けられている。また、本実施例のシステム制御装置208には、センサ部203にて取得された物理情報や、メンテナンス履歴などの情報を個別に記憶する管理データベース281等が接続されている。
システム制御装置208では、評価部207にて外部通信部206により受信された物理情報に基づいて切削加工の加工状態(切削刃221の寿命や工作物290の物理状態)が評価される。評価部207にて、切削刃221の損耗が進行して、電気抵抗値が所定の限界値を超えて変化した場合や、電気抵抗値が検出されない場合など、切削刃221が限界損耗(寿命)に達したと評価されると、制御部282により停止信号が出力されて、主軸回転用モータや移動用モータ等などが停止される。
なお、その他の工作機械の具体例としては、例えば、普通旋盤やNC旋盤の構成について説明したが、正面フライスやエンドミルなどを用いたフライス盤に用いることもできる。
1 切削加工評価装置
2 切削工具
3 センサ部
4 ケーブル部材
5 通信部
6 外部通信部
7 評価部
20 本体部
21 切削刃
22 先端部
24 配線孔
41 プローブ部材
42 接続端子

Claims (3)

  1. 切削加工用の工作機械に着脱可能に固定される一又は複数の切削工具の切削刃の物理情報から切削加工の加工状態を評価する切削加工評価装置において、
    前記切削工具は、
    前記切削刃の切刃近傍に設けられ、切削刃の損耗又は温度に関する情報を取得するセンサ部と、
    前記センサ部と接続されたケーブル部材に着脱可能に接続され、前記センサ部より取得された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び予め切削刃ごとに設定された識別情報を無線通信により送信する通信部と、を有してなり、
    前記通信部より送信された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報を受信する外部通信部と、
    前記外部通信部により受信された識別情報に基づいて切削刃の損耗又は温度に関する情報を切削刃ごと記憶する情報記憶部と、
    前記外部通信部により受信された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報に基づいてインプロセスで使用中の切削刃ごとの寿命を評価し、前記情報記憶部に記憶された切削刃の損耗又は温度に関する情報及び識別情報に基づいてオフプロセスで切削刃ごとの寿命を評価する評価部と、
    を具備してなることを特徴とする切削加工評価装置。
  2. 前記通信部は、
    前記センサ部により取得された物理情報に基づく検出信号を出力する信号検出部と、
    前記信号検出部にて出力された検出信号を制御する制御部と、
    前記制御部の指令に基づいて検出信号を送信する無線通信部と、
    を具備してなることを特徴とする請求項1に記載の切削加工評価装置。
  3. 前記通信部は、複数の切削工具に設けられたセンサ部と前記ケーブル部材を介して接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の切削加工評価装置。
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